JP2015180842A - 直動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】カムフォロアを設けることなく、偏磨耗を抑制することができる直動アクチュエータを提供する。
【解決手段】直線運動要素と対向する固定部14bに配設されて案内突起と係合して案内突起36,37を軸方向に案内するガイド部材40は軸方向に延在して互いに対向している一対の摺動面40b2,40c2を形成し、固定部の直線運動要素に対面する位置に軸方向に形成した支持孔41a,41bに回動自在に保持されているとともに、一対の摺動面に側面が摺動する案内突起の半径方向外方の端部位置を、ガイド部材の回動中心Pgより半径方向外方に位置させている。そして、案内突起の一対の側面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の基部に向かうに従い幅寸法が徐々に減少したテーパー面40b2,40c2として形成され、一対の摺動面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の端部まで同一寸法で離間した平行面である。
【選択図】図4

Description

本発明は、回転運動要素に伝達された回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構を備えた直動アクチュエータに関する。
この種の直動アクチュエータは、ボールねじ軸とこれに多数のボールを介して螺合するボールねじナットとを有するホールねじ機構を有し、ボールねじ軸及びボールねじナットの一方を回転駆動する回転運動要素とし、他方を直線移動させる直線運動要素としている。このとき、直線運動要素が直線移動するには回転運動要素と供回りすることを防ぐ必要があり、通常、固定部に軸方向に形成した案内溝に直線運動要素に形成した案内突起を係合させて回り止めを行うようにしている。
例えば、ハウジングに装着された転がり軸受を介して回転可能に、且つ軸方向移動不可に支持されたナットと、このナットに多数のボールを介して内装され、駆動軸と同軸上に一体化されたねじ軸とで構成されるボールねじ機構を備えた電動アクチュエータが知られている(特許文献1参照)。この電動アクチュエータは、ハウジングに互いに対向する平坦面を有する円筒状の袋孔が形成され、この袋孔に回り止め部材が平坦面に係合する平坦面を有する略四角形状に形成されて軸方向に移動自在に嵌挿されている。また、回り止め部材の内周に螺旋状の突条が形成され、この突条をねじ溝に係合させてねじ軸がハウジングに対して回転不可に、且つ軸方向移動可能に支持されている。
このような電動アクチュエータでは、回転運動要素と直線運動要素とは両者の螺合状態の逸脱を防止するために、直線運動要素の軸方向のストロークを規制するストッパを設けるようにしている。
このために、ナット部材と回転駆動力が伝達される断面C字状のブラケットとを一体に構成し、ナット部材にボールを介して固定配置されたねじ軸を螺合させ、ねじ軸にストッパピンを形成するとともに、ブラケットに切欠きを形成し、ナット部材を回転させながら縮み方向に移動させたときに、所定位置でストッパピンに切欠きが当接して強制停止するようにしたボールねじ装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、直線運動要素では、回転運動要素による回転力による供回りを抑制するために、回り止め機構を設けるようにしている。
このために、ナットにボールを介して螺合されたねじ軸を備え、ナットに形成された回り止め部材をハウジングに形成された案内溝内に係合させて回り止めを行うようにしたボールねじ機構が提案されている(例えば、特許文献3参照)。逆に、ハウジングに固定されたピンをナットに形成した溝内に摩擦低減部材となるブッシュを介して係合させて回り止めを行うアクチュエータも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
また、ボールねじナットの大径部にフラット面を形成し、このフラット面の略中央部にカムフォロアを径方向の外側に向けて突設し、カムフォロアの先端をハウジングの切り欠き部に回転摺動可能に嵌合させることにより、ボールねじナットがボールねじ軸の回転に伴って回転することを抑制するような電動アクチュエータが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開2010−270887号公報 特開2003−120782号公報 特開2005−299726号公報 特開2005−163922号公報 特開2007−333046号公報
ところで、特許文献1に記載された従来例にあっては、直線運動要素となるねじ軸の回り止めを行う回り止め機能のみを有するので、ストロークエンドでは、回り止め部材がナットに突き当たって停止することになり、ロック状態に陥る虞がある。
このストロークエンドでのロック状態に陥ることを回避するためには、特許文献2に記載された従来例のように、直線運動用途のストロークエンドを規定するストッパ機能を設ける必要がある。しかしながら、これら特許文献2に記載された従来例では、直線運動要素のストロークエンドを規制するストッパ機能のみを有するので、直線運動要素の回り止めを行うには、別途回り止め機構を設ける必要がある。
すなわち、図18(a)及び(b)に概念的に示すように、回転駆動されるボールねじナット100に図示しないボールを介してボールねじ軸101を螺合させ、このボールねじ軸101にストロークエンドでボールねじナット100に近接する係止突起102を形成し、ボールねじナット100に係止突起102に係止される係止片103を形成する。そして、ボールねじ軸101には、係止突起102とはボールねじナット100を挟んで反対側に案内突起104を突出形成し、この案内突起104をボールねじ軸101に沿う固定部に形成した案内溝105に係合させて回り止めを行うようにする。
このように、係止突起102及び係止片103によるストッパ機能と案内突起104及び案内溝105による回り止め機能とを個別に設けるため、構成が複雑となるという未解決の課題がある。また、ボールねじ軸101がストロークエンドに達して、係止突起102にボールねじナット100の係止片103が係止されたたときに、回転駆動されるボールねじナット100に大きなトルクが入力されると、この入力トルクは係止片103及び係止突起102を介してボールねじ軸101に伝達され、このボールねじ軸101から案内突起104及び案内溝105で構成される回り止め機構へ伝達される。この時、ボールねじナット100及びボールねじ軸101間には入力トルクの反力としてラジアル荷重が発生してしまう。ボールねじ機構はラジアル荷重が入らない状態で使用するのが一般的であり、このようなラジアル荷重が発生する状況は好ましくないという未解決の課題もある。
また、直線運動要素の回り止めを行うためには、特許文献3に記載されているように、回り止め部材をハウジングの案内部を構成する切欠の当接部に係合させているが、この場合には、回り止め部材が切欠の当接部に摺接するので、回り止め部材及び当接部間での接触抵抗が大きくなるとともに、摩(磨)耗が発生することになる。
これら接触抵抗や摩(磨)耗を低減するために、特許文献4に記載された従来例では、摩擦低減部材を用いることにより、溝と突起の接触抵抗を小さくして摩擦を抑制するようにしている。しかしながら、通常、組立性や加工時のバラツキを考慮して、溝と突起との間には所定隙間を設けているので、突起が溝側壁に当接しても、突起と溝側壁は角度を持った状態で接触し、点接触(或いは線接触)となって、接触箇所の面圧が高くなり、長期間使用した場合に、偏磨耗、ガタの増大に繋がるという未解決の課題がある。
また、特許文献5に記載された従来例にあっては、カムフォロアを溝に回転摺動可能に嵌合しているので、磨耗に対しては効果を有するが、カムフォロアを設けると突起寸法が大きくなるとともに、製造コストが嵩むという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、カムフォロアを設けることなく、偏磨耗を抑制することができる直動アクチュエータを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の直動アクチュエータは、回転運動要素及び直線運動要素を有し、回転運動要素に伝達された回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構を備え、ボールねじ機構は、直線運動要素に設けた半径方向に突出する案内突起と、直線運動要素と対向する固定部に配設されて案内突起と係合して当該案内突起を軸方向に案内するガイド部材とを有して、直線運動要素の回り止めを行う構成とされ、ガイド部材は、軸方向に延在して互いに対向している一対の摺動面を形成し、固定部の直線運動要素に対面する位置に軸方向に形成した支持孔に回動自在に保持されているとともに、一対の摺動面に側面が摺動する案内突起の半径方向外方の端部位置を、ガイド部材の回動中心より半径方向外方に位置させ、案内突起の一対の側面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の基部に向かうに従い幅寸法が徐々に減少したテーパー面として形成されており、一対の摺動面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の端部まで同一寸法で離間した平行面として形成した。
また、請求項2記載の発明は、回転運動要素及び直線運動要素を有し、回転運動要素に伝達された回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構を備え、ボールねじ機構は、直線運動要素に設けた半径方向に突出する案内突起と、直線運動要素と対向する固定部に配設されて案内突起と係合して案内突起を軸方向に案内するガイド部材とを有して、直線運動要素の回り止めを行う構成とされ、ガイド部材は、軸方向に延在して互いに対向している一対の摺動面を形成し、固定部の前記直線運動要素に対面する位置に軸方向に形成した支持孔に回動自在に保持されているとともに、一対の摺動面に側面が摺動する案内突起の半径方向外方の端部位置を、ガイド部材の回動中心より半径方向外方に位置させ、案内突起の一対の側面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の基部に向かうに従い幅寸法が徐々に減少したテーパー面として形成されており、一対の摺動面の少なくとも回動中心より半径方向内方の面形状は、半径方向内方に向かうに従い、互いの面が徐々に離間するテーパー面として形成した。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の直動アクチュエータにおいて、
摺動面及び案内突起の側面の接触面積は、回動中心を境として半径方向外方側の接触面積と半径方向内方側の接触面積とが等しくなるようにした。
また、請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の直動アクチュエータにおいて、ガイド部材は、直線運動要素のストロークエンドで案内突起に係合することで直線運動要素のストロークを停止させるストローク停止部を設けている。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の直動アクチュエータにおいて、ガイド部材は、支持孔の内周面に形成した円周方向に延在する凹条に嵌まり込む係合基部を備え、係合基部が、直線運動要素のストロークエンドで案内突起が係合するストローク停止部である。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の直動アクチュエータにおいて、ガイド部材は、係合基部の一方の面から互いに平行に延在し、互いに対向する面を一対の摺動面とした一対の案内腕部を備えている。
さらに、請求項7記載の発明は、請求項1から6の何れか1項に記載の直動アクチュエータにおいて、前記直線運動要素にその中心軸を挟む対称位置に一対の前記案内突起を形成し、前記固定部の前記直線運動要素の中心軸を挟む対象位置に一対の前記支持孔を形成し、一対の前記支持孔に一対の前記ガイド部材を個別に回動自在に保持し、前記一対のガイド部材の一対の摺動面の間に前記一対の案内突起を個別に配置した。
本発明によれば、ボールねじ機構の軸方向移動要素に形成した案内突起を軸方向に摺動させる一対の摺動面をガイド部材に形成し、このガイド部材を固定部に回動可能に支持するようにしたので、突起を案内する案内溝が突起の傾きに倣うことになり、カムフォロアを設けることなく、長期の使用による偏磨耗の発生を防止できるという効果が得られる。
本発明に係る第1実施形態の直動アクチュエータを示す正面図である。 図1のA−A線上の断面図である。 図2のB−B線上の断面図である。 図3のC−C線上の断面図である。 ボールねじ機構の正面図である。 図5のD−D線上の断面図である。 ボールナットを示す図であって、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は(c)のE−E線上の断面図である。 回り止め部材を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は断面図である。 回り止め部材とボールねじ軸との結合状態を示す図である。 ガイド部材を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は背面図である。 第1実施形態の案内突起とガイド部材との位置関係を示す説明図である。 第1実施形態のガイド部材の倣い動作の第1段階の説明に供する説明図である。 第1実施形態のガイド部材の倣い動作の第2段階の説明に供する説明図である。 第1実施形態のガイド部材の倣い動作の他の第1段階の説明に供する説明図である。 第1実施形態のガイド部材の倣い動作の他の第2段階の説明に供する説明図である。 本発明に係る第2実施形態の直動アクチュエータの断面図である。 本発明に係る第2実施形態の案内突起とガイド部材との位置関係を示す説明図である。 従来例を示す概略構成図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す第1及び第2実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る直動アクチュエータの第1実施形態を示す正面図、図2は図1のA−A線矢視断面図、図3は図2のB−B線矢視断面図、図4は図3のC−C線矢視断面図である。
図中、10は直動アクチュエータであって、この直動アクチュエータ10は、ともに例えばアルミニウム又はアルミニウム合金でダイキャスト成形された主ハウジング11A及び副ハウジング11Bを有する。
主ハウジング11Aは、図2及び図3に示すように、電動モータ12を前面側に装着するモータ装着部13と、このモータ装着部13と並列に配設されたボールねじ機構20を背面側に装着するボールねじ機構装着部14とを有する。これらモータ装着部13及びボールねじ機構装着部14は、互いの中心軸が平行となるように形成されている。
モータ装着部13は、前面側に形成された電動モータ12の取付フランジ12aを取付けるフランジ取付部13aと、このフランジ取付部13aの背面側に形成された電動モータ12の大径部12bを挿入する大径孔部13bと、この大径孔部13bの背面側に連通する電動モータ12の小径部12cを挿入する小径孔部13cと、この小径孔部13cの背面側に連通するピニオン収納部13dとを有する。
ボールねじ機構装着部14は、図3に示すように、背面側に形成したモータ装着部13の小径孔部13cに対応する位置に形成したボールねじ機構収納部14aと、このボールねじ機構収納部14aに連通して前方に延長する円筒部14bと、この円筒部14bの前端に連通するシール収納部14cとを有する。
副ハウジング11Bは、図2に示すように、主ハウジング11Aの背面側に形成したピニオン収納部13d及びボールねじ機構収納部14aを覆う形状に構成されている。この副ハウジング11Bは、主ハウジング11Aのピニオン収納部13d及びボールねじ機構収納部14aに対応するピニオン収納部16及びボールねじ機構収納部17を形成している。ここで、ボールねじ機構収納部17に背面側にボールねじ収納部17aが形成されており、このボールねじ収納部17aの後述するボールねじナット22の軸方向端面と接触する位置にスラストニードル軸受17bを配置している。
電動モータ12は、図2に示すように、その出力軸12dの先端にピニオンギヤ15を装着している。そして、電動モータ12をモータ装着部13に装着する。この電動モータ12の装着は、電動モータ12をピニオンギヤ15側からモータ装着部13に挿入して、ピニオンギヤ15をピニオン収納部13dに収納した状態で、取付フランジ12aをフランジ取付部13aに取付けることにより行う。
一方、ボールねじ機構20は、主ハウジング11A及び副ハウジング11Bのボールねじ機構収納部14a及び17にシール付の転がり軸受21a及び21bによって回転自在に支持した回転運動要素としてのボールねじナット22と、このボールねじナット22に多数のボール23(図6参照)を介して螺合する直線運動要素としてのボールねじ軸24とを備えている。
ボールねじナット22は、図7に示すように、内周面にボールねじ溝25a及び循環溝25bを形成した円筒部材25で構成している。ここで、ボールねじナット22のボール循環方式としては、図7(d)に示すように、例えばボール循環部が1巻きに1箇所存在するS字状の循環溝25bをボールねじナット22と一体に形成した形態を採用している。そして、循環溝25bは冷間鍛造によって形成され、ボールねじ溝25aは切削加工により形成される。
この円筒部材25は、外周面における軸方向の両端部側をボールねじ機構収納部14aに転がり軸受21a及び21bを介して回転自在に支持されている。そして、円筒部材25の外周面の転がり軸受21a及び21bの内輪間にインボリュートスプライン軸部25cを形成している。さらに、正面から見て扇状の係止部となるストッパ部25dを円筒部材25の前面側端面に一体に突出形成している。
ここで、ストッパ部25dは、回転運動要素となるボールねじナット22のボールねじ溝25a及び循環溝25bの少なくとも一方の溝加工前に成形し、ボールねじ溝25a及び循環溝25bの少なくとも一方の加工基準とすることが好ましい。
円筒部材25は、インボリュートスプライン軸部25cに例えばガラス繊維入り合成樹脂材等を射出成形したドリブンギヤ26をスプライン結合している。このドリブンギヤ26は電動モータ12の出力軸12dに装着されたピニオンギヤ15に噛合している。ドリブンギヤ26には、内周面にインボリュートスプライン軸部25cに噛合するインボリュートスプライン孔部26aを形成している。
そして、ドリブンギヤ26を円筒部材25に装着するには、図5及び図6に示すように、ドリブンギヤ26のインボリュートスプライン孔部26aを円筒部材25のインボリュートスプライン軸部25cに噛合させる。そして、ドリブンギヤ26の内周面側の軸方向端部に転がり軸受21a及び21bの内輪を当接させるように圧入嵌合する。これにより、ドリブンギヤ26を円筒部材25に軸方向及び回転方向に移動不可能に固定できる。
ボールねじ軸24は、図2及び図3に示すように、主ハウジング11Aに形成した円筒部14b及び副ハウジング11Bに形成したボールねじ収納部17aに装着されている。このボールねじ軸24は、図6に示すように、軸方向の中央部より後端側(図6の右側)に形成されたボールねじ部31と、このボールねじ部31の前端側(図6の左側)に連接するボールねじ部31より小径のインボリュートスプライン軸部32と、このインボリュートスプライン軸部32の前端に連接するインボリュートスプライン軸部32より小径の連結軸部33とで構成されている。
このボールねじ軸24のインボリュートスプライン軸部32に、図2、図3及び図6に示すように、回り止め部材34をスプライン係合している。この回り止め部材34は、図8に示すように、内周面にインボリュートスプライン孔部35aを形成した円筒部35と、この円筒部35の外周面における左右対称位置に形成された半径方向に突出する案内突起36及び37とを有する。案内突起36及び37は、径方向外方の端部から径方向内方の基部までの幅寸法が同一に設定されている。
そして、回り止め部材34は、図9に示すように、インボリュートスプライン孔部35aにボールねじ軸24のインボリュートスプライン軸部32をスプライン結合した状態で、図9で拡大図示するように、インボリュートスプライン軸部32の前端側を軸方向から、円周方向複数箇所、例えば上下左右の4箇所を加締めることにより加締め部32aを形成する。したがって、回り止め部材34は、スプライン結合によって回転不能とされるとともに、加締め部32aによってボールねじ軸24の軸方向に移動不能とされてボールねじ軸24に固定されている。
一方、主ハウジング11Aの円筒部14bの内周面には、図4に示すように、180°対称位置に、ガイド部材40を回動自在に保持する支持孔41a及び41bを軸方向に延長して形成している。これら支持孔41a及び41bのそれぞれは、断面形状が半円形より大きい弦を円筒部14bの内周面に開口する形状に形成している。
したがって、ガイド部材40を保持したときに、ガイド部材40が支持孔41a及び41bから脱落して円筒部14bの内周面に突出することを防止している。これら支持孔41a及び41bの前端は、シール収納部14cに開口している。
そして、支持孔41a及び41bには、半径方向外方に突出する凹条41cを支持孔41a及び41bの前端側(図3の左側)に形成している。
ガイド部材40は、例えば鋼を材料とし、図10に示すように、板形状の係合基部40aと、この係合基部40aの一方の面から互い平行に延在して形成された一対の案内腕部40b,40cとで構成されている。
係合基部40aは、支持孔41a及び41bの前端側に形成した凹条41cに嵌まり込んで軸方向の移動が規制される。この係合基部40aが凹条41cに嵌まり込むと、一対の案内腕部40b,40cが支持孔41a、或いは支持孔41bに沿って延在する。ここで、一対の案内腕部40b,40cの外周40b1,40c1は、支持孔41a及び41bの内周面と略同一の形状、すなわち、半円形より大きい弦に形成されている。
また、一対の案内腕部40b,40cの互いに対向する面40b2,40c2は、図10(d)で示すように、一端側(図の上部)から他端側(図の下部)に向かうに従い、互いに平行な仮想面K1,K2に対して、θの角度を有して互いに離間する方向に傾斜しているテーパー面(以下、テーパー面40b2,40c2と称する)として形成されている。そして、これらテーパー面40b2,40c2の最小幅Hmin(テーパー面40b2の上部及びテーパー面40b2の上部を結んだ距離)は、ボールねじ軸24の回り止め部材34の案内突起36,37の幅より僅かに広い幅に設定されている。
そして、第1本実施形態のテーパー面40b2,40c2は、ガイド部材40の回転中心Pgを境界として一端(図の上部)までの径方向長さと、他端(図の下部)までの径方向長さが同一となるように形成されている。
次に、上記直動アクチュエータ10の組立方法を説明する。
先ず、主ハウジング11Aの支持孔41a及び41bにそれぞれガイド部材40を装着保持する。このガイド部材40を支持孔41a(又は41b)に装着するには、支持孔41a(又は41b)の前端側に形成した凹条41cに係合基部40aを嵌め込むとともに、一対の案内腕部40b,40cを、その外周40b1,40c1が支持孔41a(又は41b)の内周面に接触するように、支持孔41a(又は支持孔41b)内に配置する。
ガイド部材40の係合基部40aが凹条41c内に位置するので、ガイド部材40の軸方向の移動が阻止される。
一方、ボールねじ機構20を別途組立てる。このボールねじ機構20の組立ては、先ず、ボールねじナット22の円筒部材25の外周面における軸方向の中央部にドリブンギヤ26をスプライン結合させ、その両脇に転がり軸受21a及び21bを装着し、これら転がり軸受21a及び21bの内輪によってドリブンギヤ26を固定する。
その後又はその前に、ボールねじ軸24を、ボールねじナット22内にボール23を介して螺合させる。その後又はその前にボールねじ軸24に回り止め部材34をスプライン結合した状態で、インボリュートスプライン軸部32を加締めることにより、回り止め部材34をボールねじ軸24に軸方向及び回転方向に移動不可能に固定する。これにより、図6に示すボールねじ機構20が構成される。
ここで、回り止め部材34の装着位置は、ボールねじナット22及びボールねじ軸24間のボールの外部への抜け出しを阻止可能なストロークエンドで案内突起36をガイド部材40の一対の案内腕部40b,40cの間に位置させる。
そして、ボールねじ機構20を主ハウジング11Aのボールねじ機構収納部14aに連結軸部33側から挿入し、回り止め部材34の案内突起36及び37を主ハウジング11Aに装着されたガイド部材40の一対の案内腕部40b,40cの間に位置させる。最後に、転がり軸受21aの外輪をボールねじ機構収納部14aの内周面に嵌合させながらドリブンギヤ26ボールねじ機構収納部14aに収納して、主ハウジング11Aへのボールねじ機構20の装着を完了する。
その後、電動モータ12をそのピニオンギヤ15側から主ハウジング11Aのモータ装着部13内に挿入して、ピニオンギヤ15をボールねじ機構20のドリブンギヤ26に噛合させる。次いで、電動モータ12の取付フランジ12aをフランジ取付部13aにボルト締めする。
なお、電動モータ12の主ハウジング11Aへの装着は、主ハウジング11Aへのボールねじ機構20の装着前に行うようにしてもよい。
このように主ハウジング11Aへの電動モータ12及びボールねじ機構20の装着を終了すると、主ハウジング11Aの背面側に図示しないパッキンを介して副ハウジング11Bを装着してボルト締め等の固定手段で固定し、主ハウジング11Aのシール収納部14cにシール50を挿入し、止め輪51で抜け止めすることにより、直動アクチュエータ10の組立を完了する。
この組立完了状態では、図3及び図4に示すように、ガイド部材40の一対の案内腕部40b,40cの間に、回り止め部材34の案内突起36及び37が位置した状態となる。
図11は、ガイド部材40が半時計回りに傾きながら支持孔41a(又は支持孔41b)内に配置されている状態を示すものであり、案内突起36(又は37)の突起上部はガイド部材40の回転中心Pgより径方向外方に位置しているとともに、ガイド部材40の一方の案内腕部40bのテーパー面40b2の径方向外側に接触している。
このとき、他方の案内腕部40cのテーパー面40c2と案内突起36(又は37)とは接触せず、テーパー面40c2の径方向外側と案内突起36(又は37)の突起上部との間には角度αの隙間が存在する。
この状態で、電動モータ12を回転駆動して、ピニオンギヤ15からドリブンギヤ26に回転駆動力を伝達して、ボールねじナット22を例えば図5で見て反時計方向に回動させる場合を考える。この場合には、ボールねじナット22の回転力はボール23を通じてボールねじ軸24に伝達されることにより、ボールねじ軸24はボールねじナット22と同一方向の時計方向に回動しようとする。
このとき、回り止め部材34の案内突起36及び37も、図12に示すように、反時計方向に回動し、案内突起36及び37の突起上部が他方の案内腕部40cのテーパー面40c2の径方向外側に接触する。ここで、他方の案内腕部40cにテーパー面40c2を設けたことから、回転中心Pgの近傍で案内突起36及び37が接触するおそれがない。
したがって、案内突起36及び37からガイド部材40に対して反時計方向のモーメントM1が作用する。すなわち、案内腕部40b,40cの外周40b1,40c1と支持孔41a(又は支持孔41b)とに生じる摩擦力を上回るモーメントによりガイド部材40が回動することになるため、案内突起36及び37とガイド部材40との接触位置が、回転中心Pgよりなるべく遠くの位置で接触した方がモーメントM1はより大きくなり、容易に回動するようになる。
そして、ガイド部材40は主ハウジング11Aの支持孔41a及び41b内に回動可能に保持されており、案内突起36(又は37)の突起上部はガイド部材40の回転中心Pgより径方向外方に位置しているので、図13に示すように、案内突起36(又は37)の側面に対して他方の案内腕部40cのテーパー面40c2が倣って面接触状態となるまでガイド部材40が回動する。この面接触状態では、回転中心Pgを境界として径方向外方側のテーパー面40c2及び案内突起36(又は37)の接触面積と、径方向内方側のテーパー面40c2及び案内突起36(又は37)の接触面積とが同一であり、他方の案内腕部40cに作用する回転中心Pg回りの回転モーメントM1,M2が釣り合うので、ガイド部材40の回動が規制される。このため、これ以上の案内突起36(又は37)の回動を規制することができ、ボールねじ軸24の回動を規制して回り止め機能を発揮する。
そして、ボールねじナット22を反時計方向に回動し続けることにより、ボールねじ軸24は図2及び図3で見て右方に移動する。
このとき、ボールねじ軸24の軸方向の移動は、案内突起36及び37とガイド部材40のテーパー面40c2とは図13の面接触状態を維持した状態で行われる。
したがって、案内突起36及び37がガイド部材40のテーパー面40c2に面接触状態で接触することにより、長期間の使用によっても案内突起36及び37とガイド部材40とに生じる偏磨耗を確実に防止できる。
なお、図14及び図15は、ガイド部材40が時計回りに傾きながら支持孔41a(又は支持孔41b)内に配置されたときに、回り止め部材34の案内突起36及び37が、反時計方向に回動し、案内突起36及び37の突起上部が他方の案内腕部40cのテーパー面40c2の径方向外側に接触する状態を示したものである。
この場合にも、案内突起36及び37からガイド部材40に対して反時計方向のモーメントM1が作用される。
そのため、図13に示すように、案内突起36(又は37)の側面に対して他方の案内腕部40cのテーパー面40c2が倣って面接触状態となるまでガイド部材40が回動する。この面接触状態でも、ガイド部材40の回動が規制され、これ以上の案内突起36(又は37)の回動を規制することができ、ボールねじ軸24の回動を規制して回り止め機能を発揮する。
同様に、電動モータ12を逆回転させて、ボールねじ軸24に時計方向の回転力を伝達したときには、案内突起36及び37がガイド部材40の一方の案内腕部40bのテーパー面40b2に面接触状態で接触して軸方向に移動することになり、同様に案内突起36及び37とガイド部材40のテーパー面40b2とに生じる偏磨耗を確実に防止できる。
また、ボールねじ軸24が前方側の所望の前進位置に達している状態から電動モータ12を逆転駆動すると、ボールねじ軸24は、その案内突起36及び37がガイド部材40に係合して回り止めされながら軸方向に後退する。
そして、軸方向に後退してきた案内突起36及び37が、支持孔41a及び41bの前端側に形成した凹条41cに嵌まり込んでいるガイド部材40の係合基部40aに当接することで、ボールねじ軸24の軸方向の後退が規制される。
このように、第1実施形態によると、案内突起36及び37とガイド部材40の案内腕部40b,40cのテーパー面40b2,40c2とを、面接触状態を維持しながら軸方向に移動させることができる。
このため、案内突起36及び37とガイド部材40との間の偏磨耗の発生を確実に防止できる。しかも、ガイド部材40はこれを装着する主ハウジング11Aとは別部材で構成するので、ガイド部材40を耐磨耗性が高い部材を使用して形成することができ、高耐磨耗性のガイド部材を得ることができる。この場合、高耐磨耗性の材料はガイド部材40の部分だけでよく、主ハウジング11A全体を高耐磨耗性部材で形成する必要がないので、製造コストを低コスト化することができるとともに、カムフォロアを使用する必要がないので、案内突起36及び37が大形化することもない。
また、ガイド部材40を支持する支持孔41a及び41bの断面形状が半円を越える形状とされているので、ガイド部材40を支持孔41a及び41bで保持する組付け時に、ガイド部材40が支持孔41a及び41bからボールねじ軸24側に脱落することを確実に防止できる。
また、2つの案内突起36及び37を円筒部材25の軸線を挟んで対称位置に形成しているので、案内突起36及び37でガイド部材40を押圧する際の反力を分割して分担することができ、摩耗の発生を低減することができる。
また、第1実施形態によると、ボールねじ軸24のボールねじナット22側へのストロークエンドに達したときに、回り止め部材34の案内突起36及び37が、ガイド部材40の係合基部40aに当接してストッパ機能が発揮され、ストッパ機能を別部材で構成する必要がなく、構成を簡易化することができるとともに、部品点数を削減して製品コストを低減することができる。
また、図16及び図17に示すものは、第2実施形態の直動アクチュエータを示すものである。
第2本実施形態のガイド部材45は、図17に示すように、板形状の係合基部45aと、この係合基部45aの一方の面から互い平行に延在して形成された一対の案内腕部45b,45cとで構成され、係合基部45aは、支持孔41a及び41bの前端側に形成した凹条41cに嵌まり込んで軸方向の移動が規制される。
一対の案内腕部45b,45cの互いに対向する面45b2,45c2も、互いに離間する方向に傾斜しているテーパー面(以下、テーパー面45b2,45c2と称する)として形成されている。
また、第2実施形態のテーパー面45b2,45c2は、ガイド部材45の回転中心Pgを境界として径方向外方の端部までの径方向長さが、径方向内方の端部までの径方向長さより長く設定されている。
一方、第2実施形態のテーパー面45b2,45c2に面接触する回り止め部材34の案内突起36及び37は、図16に示すように、径方向外方に面取り部36a,37aを設けることで、テーパー面45b2,45c2の径方向外方側の接触面積が小さくなるようにしている。
これにより、案内突起36(又は37)の側面に対して案内腕部45b(又は45c)のテーパー面45b2(又は45c2)が倣って面接触状態となるまでガイド部材45が回動する際に、回転中心Pgを境界として径方向外方側のテーパー面45b2(又は45c2)及び案内突起36(又は37)の接触面積と、径方向内方側のテーパー面45b2(又は45c2)及び案内突起36(又は37)の接触面積とが略同一となり、案内腕部45b(又は45c)に作用する回転中心Pg回りの回転モーメントが釣り合うので、ガイド部材45の回動が規制され、これ以上の案内突起36(又は37)の回動を規制することができ、ボールねじ軸24の回動を規制して回り止め機能を発揮することができる。
なお、第2実施形態では、案内突起36及び37の径方向外方の端部から径方向内方の基部までの幅寸法が同一に設定され、案内腕部40b,40c(又は45b,45c)にテーパー面40b2,40c2(又は45b2,45c2)を設けたことから、回転中心Pgの近傍での案内突起36及び37の接触を防止しているが、本発明の要旨がこれに限定されるものではない。
すなわち、案内突起36及び37を、半径方向外方の端部から半径方向内方の基部に向かうに従い幅寸法が徐々に減少したテーパー面として形成され、案内腕部40b,40c(又は45b,45c)は、半径方向外方の端部から半径方向内方の端部まで同一寸法で離間した平行面であっても、回転中心Pgの近傍での案内突起36及び37の接触を防止することができる。さらに、案内突起36及び37を、半径方向外方の端部から半径方向内方の基部に向かうに従い幅寸法が徐々に減少したテーパー面として形成し、案内腕部40b,40c(又は45b,45c)にテーパー面40b2,40c2(又は45b2,45c2)を設けるようにしても、回転中心Pgの近傍での案内突起36及び37の接触を防止することができる。
また、第2実施形態では、主ハウジング11Aに2つの支持孔41a及び41bを形成し、これらにガイド部材40を保持するとともに、ボールねじ軸24の回り止め部材34に2つの案内突起36及び37を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、案内突起のガイド部材の組を1組又は3組以上設けるようにしてもよい。
また、第2実施形態では、円筒部35の外周面に案内突起36及び37を形成して回り止め部材34を構成し、この回り止め部材34をボールねじ軸24にスプライン結合した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、内周にインボリュートスプライン孔部が形成されていれば、外周を角筒として、この角筒部に案内突起36及び37を形成してもよい。また、ボールねじ軸24に角柱部を形成し、この角柱部に係合する角筒部に案内突起36及び37を形成して回り止め部材34を構成するようにしてもよい。この場合も、回り止め部材34の軸方向位置を角形ワッシャ等で調整することにより、ボールねじ軸24のストロークエンド位置を調整することができる。
また、第1及び第2実施形態では、電動モータ12とボールねじ機構20の連結軸部33とを並設した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータ12をボールねじ軸24のボールねじ部31と並設するようにしてもよい。
また、第1及び第2実施形態では、電動モータ12とボールねじ機構20のボールねじナット22とを歯車式動力伝達機構で連結した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、プーリーとタイミングベルトとによるベルト式動力伝達機構やその他の動力伝達機構で連結するようにしてもよい。
また、第1及び第2実施形態においては、ボールねじナット22,65を回転駆動源によって回転駆動して、ボールねじ軸24,66を直線運動要素とした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、上記とは逆にボールねじ軸24,66を回転駆動源によって回動する回転運動要素とし、ボールねじナット22,65を直線運動要素とした場合にも本発明を適用することができる。
さらに、第1及び第2実施形態では、ガイド部材40,80の材質を鋼にした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、合成樹脂やセラミック等で構成することもでき、任意の材質とすることができる。
10…直動アクチュエータ、11A…主ハウジング、11B…副ハウジング、12…電動モータ、12a…取付フランジ、12b…大径部、12c…小径部、12d…出力軸、13…モータ装着部、13a…フランジ取付部、13b…大径孔部、13c…小径孔部、13d…ピニオン収納部、14…ボールねじ機構装着部、14a…ボールねじ機構収納部、14b…円筒部、14c…シール収納部、15…ピニオンギヤ、16…ピニオン収納部、17…ボールねじ機構収納部、17a…ボールねじ収納部、17b…スラストニードル軸受、20…ボールねじ機構、21a,21b…転がり軸受、22…ボールねじナット、23…ボール、24…ボールねじ軸、25…円筒部材、25a…ボールねじ溝、25b… 循環溝、25c…インボリュートスプライン軸部、25d…ストッパ部、26…ドリブンギヤ、26a…インボリュートスプライン孔部、31…ボールねじ部、32…インボリュートスプライン軸部、32a…加締め部、33…連結軸部、34…回り止め部材、35…円筒部、35a…インボリュートスプライン孔部、36,37…案内突起、36a,37a…切欠き部、40,45…ガイド部材、40a,45a…係合基部、40b,40c,45b,45c…案内腕部、40b1,40c1,45b1,45c1…外周、40b2,40c2,45b2,45c2…テーパー面(摺動面)、41a…支持孔、41b…支持孔、41c…凹条、Pg…ガイド部材の回転中心

Claims (7)

  1. 回転運動要素及び直線運動要素を有し、前記回転運動要素に伝達された回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構を備え、
    前記ボールねじ機構は、前記直線運動要素に設けた半径方向に突出する案内突起と、
    前記直線運動要素と対向する固定部に配設されて前記案内突起と係合して当該案内突起を軸方向に案内するガイド部材とを有して、前記直線運動要素の回り止めを行う構成とされ、
    前記ガイド部材は、軸方向に延在して互いに対向している一対の摺動面を形成し、前記固定部の前記直線運動要素に対面する位置に軸方向に形成した支持孔に回動自在に保持されているとともに、
    前記一対の摺動面に側面が摺動する前記案内突起の半径方向外方の端部位置を、前記ガイド部材の回動中心より半径方向外方に位置させ、
    前記案内突起の一対の側面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の基部に向かうに従い幅寸法が徐々に減少したテーパー面として形成されており、
    前記一対の摺動面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の端部まで同一寸法で離間した平行面であることを特徴とする直動アクチュエータ。
  2. 回転運動要素及び直線運動要素を有し、前記回転運動要素に伝達された回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構を備え、
    前記ボールねじ機構は、前記直線運動要素に設けた半径方向に突出する案内突起と、
    前記直線運動要素と対向する固定部に配設されて前記案内突起と係合して当該案内突起を軸方向に案内するガイド部材とを有して、前記直線運動要素の回り止めを行う構成とされ、
    前記ガイド部材は、軸方向に延在して互いに対向している一対の摺動面を形成し、前記固定部の前記直線運動要素に対面する位置に軸方向に形成した支持孔に回動自在に保持されているとともに、
    前記一対の摺動面に側面が摺動する前記案内突起の半径方向外方の端部位置を、前記ガイド部材の回動中心より半径方向外方に位置させ、
    前記案内突起の一対の側面は、半径方向外方の端部から半径方向内方の基部に向かうに従い幅寸法が徐々に減少したテーパー面として形成されており、
    前記一対の摺動面の少なくとも前記回動中心より半径方向内方の面形状は、前記半径方向内方に向かうに従い、互いの面が徐々に離間するテーパー面として形成されていることを特徴とする直動アクチュエータ。
  3. 前記摺動面及び前記案内突起の側面の接触面積は、前記回動中心を境として半径方向外方側の接触面積と半径方向内方側の接触面積とが等しくなるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の直動アクチュエータ。
  4. 前記ガイド部材は、前記直線運動要素のストロークエンドで前記案内突起に係合することで該直線運動要素のストロークを停止させるストローク停止部を設けていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の直動アクチュエータ。
  5. 前記ガイド部材は、前記支持孔の内周面に形成した円周方向に延在する凹条に嵌まり込む係合基部を備え、当該係合基部が、前記直線運動要素のストロークエンドで前記案内突起が係合するストローク停止部であることを特徴とする請求項4記載の直動アクチュエータ。
  6. 前記ガイド部材は、前記係合基部の一方の面から互いに平行に延在し、互いに対向する面を前記一対の摺動面とした一対の案内腕部を備えていることを特徴とする請求項5記載の直動アクチュエータ。
  7. 前記直線運動要素にその中心軸を挟む対称位置に一対の前記案内突起を形成し、前記固定部の前記直線運動要素の中心軸を挟む対象位置に一対の前記支持孔を形成し、一対の前記支持孔に一対の前記ガイド部材を個別に回動自在に保持し、前記一対のガイド部材の一対の摺動面の間に前記一対の案内突起を個別に配置したことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の直動アクチュエータ。
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