JP2015180621A - 化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
(I)
(式中、Ar1及びAr2は、同一又は相異なり、3価の複素環基を表す。Zは、2価の基を表す。Yは2価の複素環基を表わす。)
(II)
(式中、Dは、アリーレン基又は縮合環を含有するヘテロアリーレン基を表す。ただし、Yで表わされる2価の複素環基とDで表わされる基とは相異なる。)
(III)
(式中、Ar1、Ar2、Y及びZは前述と同じ意味を表わす。2個あるAr1は、同一でも相異なってもよい。2個あるAr2は、同一でも相異なってもよい。2個あるZは、同一でも相異なってもよい。)
(II)
(式中、Dは、アリーレン基又は縮合環を含有するヘテロアリーレン基を表す。ただし、Yで表わされる2価の複素環基とDで表わされる基とは相異なる。)
(IV)
(式中、Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。
Raは、置換基を表わす。Y及びZは、前述と同じ意味を表す。2個あるXは、同一でも相異なってもよい。)
(V)
(式中、Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。
Raは、置換基を表わす。Y及びZは、前述と同じ意味を表す。4個あるXは、同一でも相異なってもよい。2個あるZは、同一でも相異なってもよい。)
(式中、X’は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。Raは、置換基を表わす。R11〜R17は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。R11とR12は、連結して環状構造を形成してもよい。X’が複数個ある場合、それらは同一でも相異なってもよい。)
(式(D−1)〜式(D−3)中、d及びd’環は、置換基を有していてもよい芳香環を表わす。複数個あるd環は、同一でも相異なってもよい。複数個あるd’環は、同一でも相異なってもよい。R21及びR22は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。n1は、1以上の整数を表す。)
(式中、d’’環は、置換基を有していてもよいベンゼン環、置換基を有していてもよいビフェニル環、置換基を有していてもよいテルフェニル環又は置換基を有していてもよいヘテロ原子を含む縮合環を表わす。)
(VI)
(式中、Ar1及びAr2は、同一又は相異なり、3価の複素環基を表す。Z’は、2価の炭化水素基を表す。Yは、2価の複素環基を表す。W1及びW2は、同一又は相異なり、水素原子、ハロゲン原子、有機スズ残基、ボロン酸残基又はホウ酸誘導体残基を表す。
2個あるAr1は、同一でも相異なってもよい。2個あるAr2は、同一でも相異なってもよい。2個あるZ’は、同一でも相異なってもよい。)
(VII)
(式中、Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。
Raは、置換基を表わす。Y、Z’、W1及びW2は、前述と同じ意味を表わす。4個あるXは、同一でも相異なってもよい。)
(式中、R1、R2、R5〜R10は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。
)
(式中、X’は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。Raは、置換基を表わす。R11〜R17は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。R11とR12は、連結して環状構造を形成してもよい。X’が複数個ある場合、それらは同一でも相異なってもよい。)
(I)
(式中、Ar1及びAr2は、同一又は相異なり、3価の複素環基を表す。Zは、2価の基を表す。Yは、2価の複素環基を表わす。)
(III)
(式(III)中、Ar1、Ar2、Y及びZは、前述と同じ意味を表す。2個あるAr1は、同一でも相異なってもよい。2個あるAr2は、同一でも相異なってもよい。2個あるZは、同一でも相異なってもよい。)
(II)
(式中、Dは、アリーレン基又は縮合環を含有するヘテロアリーレン基を表す。ただし、Yで表わされる2価の複素環基とDで表わされる基とは相異なる。)
(IV)
〔式中、Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。
Raは、置換基を表わす。Zは、前述と同じ意味を表す。〕
(式(IV−1)及び式(IV−2)中、X、Y及びZは、前述と同じ意味を表す。2個あるXは、同一でも相異なってもよい。)
(式中、X’は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。Raは、置換基を表わす。R11〜R17は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。R11とR12は、連結して環状構造を形成してもよい。X’が複数個ある場合、それらは同一でも相異なってもよい。)
(式(I−A)、式(II−A)及び式(IV−A)中、Ar1、Ar2、X、Y、Z及びDは、前述と同じ意味を表す。2個あるXは、同一でも相異なってもよい。)
(III)
(式(III)中、Ar1、Ar2、Y及びZは、前述と同じ意味を表す。2個あるAr1は、同一でも相異なってもよい。2個あるAr2は、同一でも相異なってもよい。2個あるZは、同一でも相異なってもよい。)
(V)
(式(V)中、X、Y及びZは、前述と同じ意味を表す。4個あるXは、同一でも相異なってもよい。2個あるZは、同一でも相異なってもよい。)
(式(III−1)、式(II−1)及び式(V−1)中、Ar1、Ar2、X、Y及びZ、Dは前述と同じ意味を表す。2個あるAr1は、同一でも相異なってもよい。2個あるAr2は、同一でも相異なってもよい。4個あるXは、同一でも相異なってもよい。2個あるZは、同一でも相異なってもよい。)
(式(D−1)〜式(D−3)中、d及びd’環は、置換基を有していてもよい芳香環を表わす。複数個あるd環は、同一でも相異なってもよい。複数個あるd’環は、同一でも相異なってもよい。R21及びR22は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。n1は、1以上の整数を表す。)
(式中、d’’環は、置換基を有していてもよいベンゼン環、置換基を有していてもよいビフェニル環、置換基を有していてもよいテルフェニル環又は置換基を有していてもよいヘテロ原子を含む縮合環を表わす。)
本発明における重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用い、ポリスチレンの標準試料を用いて算出したポリスチレン換算の重量平均分子量を指す。
測定には、紫外、可視、近赤外の波長領域で動作する分光光度計(例えば、日本分光製、紫外可視近赤外分光光度計JASCO−V670)を用いる。JASCO−V670を用いる場合、測定可能な波長範囲が200〜1500nmであるため、該波長範囲で測定を行う。まず、測定に用いる基板の吸収スペクトルを測定する。基板としては、石英基板、ガラス基板等を用いる。次いで、その基板の上に第1の化合物を含む溶液若しくは第1の化合物を含む溶融体から第1の化合物を含む薄膜を形成する。溶液からの製膜では、製膜後乾燥を行う。その後、薄膜と基板との積層体の吸収スペクトルを得る。薄膜と基板との積層体の吸収スペクトルと基板の吸収スペクトルとの差を、薄膜の吸収スペクトルとして得る。
該薄膜の吸収スペクトルは、縦軸が第1の化合物の吸光度を、横軸が波長を示す。最も大きい吸収ピークの吸光度が0.5〜2程度になるよう、薄膜の膜厚を調整することが望ましい。吸収ピークの中で一番長波長の吸収ピークの吸光度を100%とし、その50%の吸光度を含む横軸(波長軸)に平行な直線と該吸収ピークとの交点であって、該吸収ピークのピーク波長よりも長波長である交点を第1の点とする。その25%の吸光度を含む波長軸に平行な直線と該吸収ピークとの交点であって、該吸収ピークのピーク波長よりも長波長である交点を第2の点とする。第1の点と第2の点とを結ぶ直線と基準線の交点を光吸収末端波長と定義する。ここで、基準線とは、最も長波長の吸収ピークにおいて、該吸収ピークの吸光度を100%とし、その10%の吸光度を含む波長軸に平行な直線と該吸収ピークの交点であって、該吸収ピークのピーク波長よりも長波長である交点の波長を基準として、基準となる波長より100nm長波長である吸収スペクトル上の第3の点と、基準となる波長より150nm長波長である吸収スペクトル上と第4の点を結んだ直線をいう。
Q100−E1−Q200 (100)
〔式中、E1は、式(II)で表される構造単位を表す。Q100及びQ200は、同一又は相異なり、ボロン酸残基(−B(OH)2)又はホウ酸エステル残基を表す。〕
で表される1種類以上の化合物と、式(200):
T1−E2−T2 (200)
〔式中、E2は、式(I)で表される構造単位又は式(III)で表される構造単位を表す。T1及びT2は、同一又は相異なり、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基又はアリールアルキルスルホネート基を表す。〕
で表される1種類以上の化合物とを、パラジウム触媒及び塩基の存在下で反応させる工程を有する製造方法が挙げられる。
この場合、反応に用いる式(200)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計が、式(100)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計に対して、過剰であることが好ましい。反応に用いる式(200)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計を1モルとすると、式(100)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計が0.6〜0.99モルであることが好ましく、0.7〜0.95モルであることがさらに好ましい。
パラジウム触媒の添加量は、特に限定されず、触媒としての有効量であればよいが、式(100)で表される化合物1モルに対して、通常、0.0001mol〜0.5molであり、好ましくは0.0003mol〜0.1molである。
無機塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等が挙げられる。有機塩基としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。無機塩としては、例えば、フッ化セシウム等が挙げられる。
塩基の添加量は、式(100)で表される化合物1molに対して、通常、0.5mol〜100mol、好ましくは0.9mol〜20mol、さらに好ましくは1mol〜10molである。塩基は水溶液として加えてもよく、反応を水相と有機相の2相系で行ってもよい。2相系で反応を行う場合は、必要に応じて、第4級アンモニウム塩等の相間移動触媒を加えてもよい。
反応を行う時間(反応時間)は、通常、0.1時間〜200時間程度である。1時間〜30時間程度が効率的で好ましい。
(VI)
(式中、Ar1及びAr2は、同一又は相異なり、3価の複素環基を表す。Z’は、2価の炭化水素基を表す。Yは、2価の複素環基を表す。W1及びW2は、同一又は相異なり、水素原子、ハロゲン原子、有機スズ残基、ボロン酸残基(−B(OH)2)又はホウ酸誘導体残基を表す。2個あるAr1は、同一でも相異なってもよい。2個あるAr2は、同一でも相異なってもよい。2個あるZ’は、同一でも相異なってもよい。)
(VII)
(式中、Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NH−又は−N(Ra)−を表す。
Raは、置換基を表わす。Y、Z’、W1及びW2は、前述と同じ意味を表わす。4個あるXは、同一でも相異なってもよい。)
W1及びW2が水素原子である式(VII)で表される化合物から、W1及びW2を臭素原子である式(VII)で表される化合物を製造する方法としては、公知の方法を使用することが出来るが、例えば、W1及びW2が水素原子である式(VII)で表される化合物と臭素又はN−ブロモスクシンイミド(NBS)とを接触させて臭素化する方法が挙げられる。臭素化の条件は任意に設定することができる。溶媒中でW1及びW2が水素原子である式(VII)で表される化合物とNBSとを反応させる方法は、臭素化率が高く、かつ臭素原子の導入位置の選択性が高くなるために望ましい。該方法に使用する溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素などが挙げられる。反応時間は通常1分から10時間程度であり、反応温度は通常−50℃〜50℃程度である。使用する臭素の量は、W1及びW2が水素原子である式(VII)で表される化合物1モルに対して1モル〜5モルが好ましい。反応後は、例えば、反応溶液に水を加えて反応を停止した後、生成物を有機溶媒で抽出し、溶媒を留去するなどの通常の後処理を行い、W1及びW2が臭素原子である式(VII)で表される化合物を得ることができる。生成物の単離後及び精製はクロマトグラフィーによる分取や再結晶などの方法により行うことができる。
置換基がアルキル基、アルコキシ基である場合、炭素数1〜20の基が好ましく、炭素数1〜16の基がより好ましく、炭素数6〜16の基がさらに好ましい。R113及びR114は、水素原子が好ましい。W1及びW2は、前述と同じ意味を表す。
本発明の高分子化合物を有する光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に、本発明の高分子化合物を含む1層以上の活性層を有する。
本発明の高分子化合物を有する光電変換素子の好ましい形態としては、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極と、p型の有機半導体とn型の有機半導体との有機組成物から形成される活性層を有する。本発明の高分子化合物は、p型の有機半導体として用いることが好ましい。
活性層に含まれる本発明の高分子化合物は、一種類であっても二種以上であってもよい。また、活性層のホール輸送性を高めるため、活性層中に電子供与性化合物及び/又は電子受容性化合物として、本発明の高分子化合物以外の化合物が含まれていてもよい。なお、電子供与性化合物、電子受容性化合物は、これらの化合物のエネルギー準位のエネルギーレベルから相対的に決定される。
(X) (XI) (XII) (XIII)
(式(X)〜(XIII)中、Rdは、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はエステル構造を有する基である。複数個あるRdは、同一であっても相異なってもよい。
Reはアルキル基又はアリール基を表す。複数個あるReは、同一であっても相異なってもよい。)
(XIV)
(式中、u1は、1〜6の整数を表す、u2は、0〜6の整数を表す、Rcは、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
光電変換素子の好ましい製造方法は、第1の電極と第2の電極とを有し、該第1の電極と該第2の電極との間に活性層を有する素子の製造方法であって、該第1の電極上に本発明の高分子化合物と電子受容性化合物と溶媒とを含む溶液(インク)を塗布法により塗布して活性層を形成する工程、該活性層上に第2の電極を形成する工程を有する素子の製造方法である。
成膜性の観点からは、25℃における溶媒の表面張力が15mN/mより大きいことが好ましく、15mN/mより大きく100mN/mよりも小さいことがより好ましく、25mN/mより大きく60mN/mよりも小さいことがさらに好ましい。
本発明の高分子化合物を用いた光電変換素子は、透明又は半透明の電極から太陽光等の光を照射することにより、電極間に光起電力が発生し、有機薄膜太陽電池として動作させることができる。有機薄膜太陽電池を複数集積することにより有機薄膜太陽電池モジュールとして用いることもできる。
上述の有機薄膜トランジスタは、例えば電気泳動ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の画面輝度の均一性や画面書き換え速度を制御するために用いられる画素駆動素子等として用いることができる。
有機薄膜太陽電池は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造をとりうる。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持基板側から光を取り込む構造とすることも可能である。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基板一体型モジュール構造等が知られている。本発明の有機薄膜太陽電池も使用目的や使用場所及び環境により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
また、外部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う必要のない場所において使用する場合には、表面保護層を透明プラスチックフィルムで構成し、又は上記充填樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、片側の支持基板をなくすことが可能である。支持基板の周囲は、内部の密封及びモジュールの剛性を確保するため金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板とフレームの間は封止材料で密封シールする。また、セルそのものや支持基板、充填材料及び封止材料に可撓性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池を構成することもできる。
ポリマーフィルム等のフレキシブル支持体を用いた太陽電池の場合、ロール状の支持体を送り出しながら順次セルを形成し、所望のサイズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のある素材でシールすることにより電池本体を作製できる。また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,p383-391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とすることもできる。更に、フレキシブル支持体を用いた太陽電池は曲面ガラス等に接着固定して使用することもできる。
本発明の高分子化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)に用いることもできる。有機EL素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に発光層を有する。有機EL素子は、発光層の他にも、正孔輸送層、電子輸送層を含んでいてもよい。該発光層、正孔輸送層、電子輸送層のいずれかの層中に本発明の高分子化合物が含まれる。発光層中には、本発明の高分子化合物の他にも、電荷輸送材料(電子輸送材料と正孔輸送材料の総称を意味する)を含んでいてもよい。有機EL素子としては、陽極と発光層と陰極とを有する素子、さらに陰極と発光層の間に、該発光層に隣接して電子輸送材料を含有する電子輸送層を有する陽極と発光層と電子輸送層と陰極とを有する素子、さらに陽極と発光層の間に、該発光層に隣接して正孔輸送材料を含む正孔輸送層を有する陽極と正孔輸送層と発光層と陰極とを有する素子、陽極と正孔輸送層と発光層と電子輸送層と陰極とを有する素子等が挙げられる。
本発明の高分子化合物は、有機薄膜トランジスタにも用いることができる。有機薄膜トランジスタとしては、ソース電極及びドレイン電極と、これらの電極間の電流経路となる有機半導体層(活性層)と、この電流経路を通る電流量を制御するゲート電極とを備えた構成を有するものが挙げられ、有機半導体層が上述した有機薄膜によって構成されるものである。このような有機薄膜トランジスタとしては、電界効果型、静電誘導型等が挙げられる。
特に、ソース電極及びドレイン電極が、有機半導体層(活性層)に接して設けられており、さらに有機半導体層に接した絶縁層を挟んでゲート電極が設けられていることが好ましい。電界効果型有機薄膜トランジスタにおいては、有機半導体層が、本発明の高分子化合物を含む有機薄膜によって構成される。
NMR測定は、化合物を重クロロホルムに溶解させ、NMR装置(Varian社製、INOVA300)を用いて行った。
数平均分子量及び重量平均分子量については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(島津製作所製、商品名:LC−10Avp)によりポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量を求めた。測定する高分子化合物は、約0.5重量%の濃度になるようにテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに30μL注入した。GPCの移動相はテトラヒドロフランを用い、0.6mL/分の流速で流した。カラムは、TSKgel SuperHM−H(東ソー製)2本とTSKgel SuperH2000(東ソー製)1本を直列に繋げた。検出器には示差屈折率検出器(島津製作所製、商品名:RID−10A)を用いた。
(化合物2の合成)
四つ口フラスコに、化合物1(2.674g、15.00mmol)、ブロモオクタン(6.083g、31.50mmol)、ヨウ化カリウム(62.25mg、2.5mol%)、ジメチルスルホキシド(50mL)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。アイスバスを用いて0℃まで冷却後、水酸化カリウム(2.525g、45.00mmol)を加え、6日間反応させた。反応溶液を液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析し、原料の消失を確認した。
その後、反応溶液に純水を加え、ヘキサンを用いて有機層の抽出を行った。その後、展開溶媒にヘキサンを用いたカラムで有機層の分離を行い、分離して得られた成分を乾燥させることで、化合物2を4.11g得た。
(化合物3の合成)
四つ口フラスコに、化合物2(4.11g、10.2mmol)、N、N−ジメチルホルムアミド(DMF)(200mL)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。−20℃まで冷却後、N−ブロモスクシンイミド(NBS)(1.91g、10.71mmol)を加え、6時間かけて室温(25℃)まで昇温した。昇温中、さらにNBS(182mg、1.02mmol)を2回加えた。
その後、反応溶液に純水を加え、ジエチルエーテルを用いて有機層の抽出を行った。その後、展開溶媒にヘキサンを用いたカラムで有機層の分離を行い、分離して得られた成分を乾燥させることで、化合物3を3.17g得た。
(化合物5の合成)
四つ口フラスコに、化合物4(1.173g、3.021mmol)、化合物3 (3.178g、6.042mmol)、トルエン(90mL)及びメチルトリアルキルアンモニウムクロリド(商品名Aliquat336(登録商標)、アルドリッチ社製)(606mg、1.50mmol)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。90℃に昇温後、酢酸パラジウム(6.7mg、1mol%)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(37.0mg、3.5mol%)を加えた。その後、100℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム水溶液(16.7wt%、19.0g、30.0 mmol)を30分かけて滴下した。2時間後、応溶液をHPLCで分析し、化合物3の消失を確認した。なお反応はアルゴン雰囲気下で行った。
その後、反応液に純水を加え、トルエン層を分離後乾燥し、反応生成物を得た。その後、ヘキサンを展開溶媒に用いたカラムで反応生成物の分離を行うことで、化合物5を1.196g得た。
1H-NMR(CDCl3, δ(ppm)) : 0.822(t, 12H), 1.055(m, 8H), 1.167(m, 40H),1.919(t, 8H), 6.981(d, 2H), 7.234(d, 2H), 7.852(s, 2H), 8.046(s, 2H)
(化合物6の合成)
四つ口フラスコに、化合物5(1.190g、1.269mmol)、DMF(15mL)及びテトラヒドロフラン(THF)(15mL)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。−60℃まで冷却後、NBS(474.3mg、2.665mmol)を加え、6時間かけて0℃まで昇温した。昇温中、さらにNBS(22.6mg、0.127mmol)を2回加えた。
その後、反応溶液に純水を加え、ヘキサンを用いて有機層の抽出を行った。その後、展開溶媒にヘキサンを用いたカラムで有機層の分離を行い、分離して得られた成分を乾燥させることで、化合物6を1.612g得た。
1H-NMR(CDCl3, δ(ppm)) : 0.829(t, 12H), 1.026(m, 8H), 1.169(m, 40H), 1.876(t, 8H), 6.990(s, 2H), 7.837(s, 2H), 8.009(s, 2H)
(重合体Aの合成)
四つ口フラスコに、化合物7(157.8mg、0.298mmol)、化合物6 (343.2mg、0.313mmol)、トルエン(10mL)及びメチルトリアルキルアンモニウムクロリド(商品名Aliquat336(登録商標)、アルドリッチ社製)(60.6mg、0.15mmol)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。90℃に昇温後、酢酸パラジウム(0.67mg、1mol%)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(3.70mg、3.5mol%)を加えた。その後、100℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム水溶液(16.7wt%、1.90g、3.00mmol)を30分かけて滴下した。4時間後、フェニルホウ酸(3.66mg、0.03mmol)、酢酸パラジウム(0.67mg、1mol%)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(3.70mg、3.5mol%)を加え、さらに1時間攪拌した後、反応を停止した。なお、反応はアルゴン雰囲気下で行った。
その後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(1g)及び純水(10mL)を加え、1時間還流しながら攪拌を行った。反応液中の水層を除去後、有機層を水10mlで2回、酢酸水溶液(3重量(wt)%)10mLで2回、さらに水10mLで2回洗浄し、メタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、乾燥し、得られたポリマーをトルエン(15mL)に再溶解させ、アルミナ/シリカゲルカラムを通し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーろ過後、乾燥し、重合体Aを160mg得た。
GPCで測定した重合体Aの分子量(ポリスチレン換算)は、重量平均分子量(Mw)が98,000、数平均分子量(Mn)が49,000であった。
重合体Aは、式(IV)で表される構成単位と(II)で表される構成単位からなる。
式6−aで表される構成単位は式(IV)で表される構成単位の一態様であり、式7−aで表される構成単位は式(II)で表される構成単位の一態様である。
(IV) (II)
(重合体Bの合成)
四つ口フラスコを用いて、特開2004−168999号公報の実施例10の記載に従って合成した化合物8(83.6mg、0.158mmol)、化合物6 (181.9mg、0.166mmol)、トルエン(10mL)及びメチルトリアルキルアンモニウムクロリド(商品名Aliquat336(登録商標)、アルドリッチ社製)(60.6mg、0.15mmol)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。90℃に昇温後、酢酸パラジウム(0.67mg、1mol%)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(3.70mg、3.5mol%)を加えた。その後、100℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム水溶液(16.7wt%、1.90g、3.00mmol)を30分かけて滴下した。4時間後、フェニルホウ酸(3.66mg、0.03mmol)、酢酸パラジウム(0.67mg、1mol%)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(3.70mg、3.5mol%)を加え、さらに1時間攪拌した後、反応を停止した。なお、反応はアルゴン雰囲気下で行った。
その後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(1g)及び純水(10mL)を加え、1時間還流しながら攪拌を行った。反応液中の水層を除去後、有機層を水10mlで2回、酢酸水溶液(3wt%)10mLで2回、さらに水10mLで2回洗浄し、メタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、乾燥し、得られたポリマーをトルエン(15mL)に再溶解させ、アルミナ/シリカゲルカラムを通し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーろ過後、乾燥し、重合体Bを89mg得た。
GPCで測定した重合体Bの分子量(ポリスチレン換算)は、Mwが51,000、Mnが15,000であった。
重合体Bは、式(IV)で表される構成単位と(II)で表される構成単位からなる。
式6−aで表される構成単位は式(IV)で表される構成単位の一態様であり、式8−aで表される構成単位は式(II)で表される構成単位の一態様である。
(IV) (II)
(化合物10の合成)
四つ口フラスコを用いて、化合物9(6.847g、10.00mmol)、ビスピナコラートジボロン(10.16g、40.00mmol)及びジオキサン (150mL)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。ジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド(408.3mg、5mol%)、ジフェニルホスフィノフェロセン (277.2mg、5mol%)及び酢酸カリウム (3.926g、40.00mmol)を加えた後、加熱環流を10時間行った。反応後、反応液をHPLCで分析し、原料の消失を確認した。
その後、フィルターを用いて反応溶液に難溶である塩基を分離した。次いで、溶液をエバポレータで30分程乾燥させ、ジオキサンを取り除いた。その後、展開溶媒にヘキサンを用いたカラムを用いて反応生成物の分離を行い、分離して得られた成分のメタノール洗浄を3時間行うことで、淡褐色粉末を得た。該粉末をヘキサン(100 mL)に溶解させた後、エタノール(100 mL)を加えた状態で放置することで再結晶を行い、化合物10を1.386g得た。
1H-NMR(CDCl3, δ(ppm)) : 0.880 (t, 6H), 1.261 (m, 36H) , 1.409 (m, 24H) , 1.793 (m, 4H) , 3.208 (t, 4H) , 8.022 (s, 2H)
(重合体Cの合成)
四つ口フラスコを用いて、化合物10(91.2mg、0.117mmol)、化合物6 (135.0mg、0.123mmol)、トルエン(10mL)及びメチルトリアルキルアンモニウムクロリド(商品名Aliquat336(登録商標)、アルドリッチ社製)(60.6mg、0.15mmol)を加え、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。90℃に昇温後、酢酸パラジウム(0.67mg、1mol%)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(3.70mg、3.5mol%)を加えた。その後、100℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム水溶液(16.7wt%、1.90g、3.00mmol)を30分かけて滴下した。4時間後、フェニルホウ酸(3.66mg、0.03mmol)、酢酸パラジウム(0.67mg、1mol%)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(3.70mg、3.5mol%)を加え、さらに1時間攪拌した後、反応を停止した。なお、反応はアルゴン雰囲気下で行った。
その後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(1g)及び純水(10mL)を加え、1時間還流しながら攪拌を行った。反応液中の水層を除去後、有機層を水10mlで2回、酢酸水溶液(3wt%)10mLで2回、さらに水10mLで2回洗浄し、メタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、乾燥し、得られたポリマーをトルエン(15mL)に再溶解させ、アルミナ/シリカゲルカラムを通し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーろ過後、乾燥し、重合体Cを60mg得た。
GPCで測定した重合体Cの分子量(ポリスチレン換算)は、Mwが29,000、Mnが15,000であった。
重合体Cは式(IV)で表される構成単位と(II)で表される構成単位からなる。式6−aで表される構成単位は式(IV)で表される構成単位の一態様であり、式10−aで表される構成単位は式(II)で表される構成単位の一態様である。
(IV) (II)
(化合物12の合成)
フラスコ内の気体をアルゴンで置換した200mLフラスコに、化合物1(1.78g、10.0mmol)、2−エチルヘキシルブロミド(5.83g、25.0mmol)、ヨウ化カリウム(41.5mg、0.25mmol)、水酸化カリウム(1.68g、30.0mmol)を入れ、ジメチルスルホキシド(35mL)に溶解させて、室温(25℃)で24時間攪拌した。反応後、水100mLを加え、ヘキサンで生成物を抽出し、シリカゲルカラム(展開溶媒はヘキサン)で精製を行い、化合物12を2.61g得た。
(化合物13の合成)
フラスコ内の気体をアルゴンで置換した200mLフラスコに、合成例3で合成した化合物12(1.31g、3.25mmol)及び、DMF(25mL)を加え、フラスコを0℃に冷却して、NBS(1.21g)を加え、12時間攪拌した。反応液中に水100mLを入れて反応を停止し、エーテルで生成物を抽出した。シリカゲルカラム(展開溶媒はヘキサン)で精製を行い、化合物13を1.70g得た。
(重合体Dの合成)
フラスコ内の気体をアルゴンで置換した200mLフラスコに、合成例4で合成した化合物13(561mg、1.00mmol)、化合物4(4,7−bis(4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolan−2−yl)−2,1,3−benzothiadiazole)(Aldrich社製)(388.1mg、1.00mmol)、メチルトリアルキルアンモニウムクロリド(商品名Aliquat336(登録商標)、アルドリッチ社製)202mgを加え、トルエン20mlに溶解させ、得られたトルエン溶液をアルゴンで30分バブリングした。その後、酢酸パラジウム2.25mg、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(Tris(2−methoxyphenyl)phosphine)12.3mg、炭酸ナトリウム水溶液(16.7wt%)6.5mLを加え、100℃で5時間攪拌を行った。その後、フェニルホウ酸50mgを加え、さらに70℃で2時間反応させた。その後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム2gと水20mLを加え、2時間還流下で攪拌を行った。反応液中の水層を除去後、有機層を水20mlで2回、酢酸水溶液(3wt%)20mLで2回、さらに水20mLで2回洗浄し、メタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、乾燥し、得られたポリマーをo−ジクロロベンゼン30mLに再度溶解し、アルミナ/シリカゲルカラムを通し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させ、ポリマーをろ過後、乾燥し、精製した重合体280mgを得た。以下、この重合体を重合体Dと呼称する。GPCで測定した重合体Dの分子量(ポリスチレン換算)はMwが30,000、Mnが14,000であった。
(重合体Eの合成)
四つ口フラスコに、化合物15(64.8mg、0.177mmol)、化合物6 (203.9mg、0.186mmol)及び、テトラヒドロフラン(10mL)を入れ、室温(25℃)で30分間アルゴンバブリングを行った。その後、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(5.49mg、0.006mmol)、[トリ(ターシャリーブチル)ホスホニウム]テトラフルオロボレート(6.96mg、0.024mmol)を加えた。80℃で攪拌しながら、27.6wt%の炭酸カリウム水溶液(1.50g、3.00mmol)を30分かけて滴下した。15分後、フェニルホウ酸(3.66mg、0.03mmol)を加え、さらに1時間攪拌した後、反応を停止した。なお、反応はアルゴン雰囲気下で行った。
その後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(1g)及び純水(10mL)を加え、1時間還流しながら攪拌を行った。反応液中の水層を除去後、有機層を水10mlで2回、3重量(wt)%の酢酸水溶液10mLで2回、さらに水10mLで2回洗浄し、メタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、乾燥し、得られたポリマーをトルエンに溶解させた。トルエン溶液をアルミナ/シリカゲルカラムに通し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、乾燥し、重合体Eを64mg得た。
GPCで測定した重合体Eの分子量(ポリスチレン換算)は、重量平均分子量(Mw)が8,000、数平均分子量(Mn)が6,000であった。
重合体Eは式(IV)で表される構成単位と(II)で表される構成単位からなる。式6−aで表される構成単位は式(IV)で表される構成単位の一態様であり、式15−aで表される構成単位は式(II)で表される構成単位の一態様である。
(IV) (II)
(インク及び有機薄膜太陽電池の作製、評価)
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板を、オゾンUV処理して表面処理を行った。次に、重合体A及びフラーレンC60PCBM(フェニルC61−酪酸メチルエステル)(phenyl C61-butyric acid methyl ester、フロンティアカーボン社製)(重合体A/C60PCBMの重量比=1/3)をオルトジクロロベンゼンに溶解し(重合体AとC60PCBMとの重量の合計は2.0重量%)、インク1を製造した。該インク1を用い、スピンコートによりガラス基板上に塗布して、重合体Aを含む有機膜を作製した(膜厚約100nm)。このようにして作製した有機膜の光吸収端波長は750nmであった。その後、有機膜上に真空蒸着機によりフッ化リチウムを厚さ2nmで蒸着し、次いでAlを厚さ100nmで蒸着し、有機薄膜太陽電池を製造した。得られた有機薄膜太陽電池の形状は、2mm×2mmの正四角形であった。得られた有機薄膜太陽電池にソーラシミュレーター(分光計器製、商品名OTENTO-SUNII:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm2)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧を測定して光電変換効率、短絡電流密度、開放端電圧、フィルファクターを求めた。Jsc(短絡電流密度)は5.46mA/cm2であり、Voc(開放端電圧)は0.70Vであり、ff(フィルファクター(曲線因子))は0.47であり、光電変換効率(η)は1.80%であった。結果を表1に表す。
重合体Aにかえて重合体Bを用いた以外は実施例8と同様の方法でインク及び有機薄膜太陽電池を作製し、評価した。Jsc(短絡電流密度)は4.85mA/cm2であり、Voc(開放端電圧)は0.72Vであり、ff(フィルファクター(曲線因子))は0.45であり、光電変換効率(η)は1.57%であった。結果を表1に表す。
重合体Aにかえて重合体Eを用いた以外は実施例8と同様の方法でインク及び有機薄膜太陽電池を作製し、評価した。Jsc(短絡電流密度)は9.90mA/cm2であり、Voc(開放端電圧)は0.61Vであり、ff(フィルファクター(曲線因子))は0.44であり、光電変換効率(η)は2.64%であった。結果を表1に表す。
重合体Aにかえて重合体Dを用いた以外は実施例8と同様の方法でインク及び有機薄膜太陽電池を作製し、評価した。Jsc(短絡電流密度)は4.61mA/cm2であり、Voc(開放端電圧)は0.60Vであり、ff(フィルファクター(曲線因子))は0.33であり、光電変換効率(η)は0.91%であった。結果を表1に表す。
(有機トランジスタの作製)
厚さ300nmの熱酸化膜を有する高濃度にドーピングされたn−型シリコン基板をアセトン中で10分間超音波洗浄した後、オゾンUVを20分間照射した。その後、トルエン10mlに5滴(シリンジで採取して滴下)の割合で希釈したベータフェネチルトリクロロシランをスピンコートすることにより熱酸化膜表面をシラン処理した。
次に実施例6で製造した重合体Cを、クロロホルムに溶解し、重合体Cの濃度が0.5重量%の溶液を調製し、該溶液をメンブランフィルターでろ過して塗布液を作製した。該塗布液を、上記表面処理した基板上にスピンコート法により塗布し、重合体Cの塗布膜(厚み:約60nm)を形成した。さらに該塗布膜を窒素雰囲気中で120℃にて30分熱処理することにより、重合体Cの有機半導体薄膜を形成した。
更に、メタルマスクを用いた真空蒸着法により、有機半導体薄膜上に、有機半導体薄膜側から三酸化モリブデン及び金の積層構造を有するソース電極及びドレイン電極を作製することにより、有機トランジスタを製造した。
(有機トランジスタの評価)
有機トランジスタの電気特性を、半導体パラメータ4200(KEITHLEY社製)を用いて測定した。その結果、ドレイン電圧(Vd)に対するドレイン電流(Id)の変化曲線は、良好であり、ゲート電極に印加する負のゲート電圧を増加させると、負のドレイン電流も増加することから、有機トランジスタは、p型の有機トランジスタであることを確認することができた。有機トランジスタにおけるキャリアの飽和電界効果移動度μは、有機トランジスタの電気特性の飽和領域におけるドレイン電流Idを表す下記式(a)を用いて算出した。
Id=(W/2L)μCi(Vg−Vt)2 ・・・(a)
(式中、Lは有機トランジスタのチャネル長、Wは有機トランジスタのチャネル幅、Ciはゲート絶縁膜の単位面積当たりの容量、Vgはゲート電圧、Vtはゲート電圧のしきい値電圧を表す。)
その結果、キャリアの電界効果移動度(キャリア移動度)は2.35×10−2cm2/Vsであり、オン/オフ電流比は105であった。
重合体Cにかえて重合体Aを用いた以外は、実施例11と同様の方法で有機トランジスタ素子を作製し、実施例12と同様の方法でトランジスタ特性を評価した。キャリア移動度は3.84×10−3cm2/Vsであり、オン/オフ電流比は105であった。
重合体Cにかえて重合体Eを用いた以外は、実施例11と同様の方法で有機トランジスタ素子を作製し、実施例12と同様の方法でトランジスタ特性を評価した。キャリア移動度は1.62×10−3cm2/Vsであり、オン/オフ電流比は105であった。
重合体Cにかえて重合体Dを用いた以外は、実施例11と同様の方法で有機トランジスタ素子を作成し、実施例12と同様の方法でトランジスタ特性を評価した。キャリア移動度は1.57×10−3cm2/Vsであり、オン/オフ電流比は104であった。
Claims (2)
- 式(V−A)で表される繰り返し単位と式(II−A)で表される繰り返し単位とを有し、光吸収末端波長が700nm以上である高分子化合物。
(式中、Xは、硫黄原子を表す。Yは、下記式(Y−1)で表される基を表す。Zは、下記式(Z−1)で表される基を表す。Dは,下記式126で表される基を表す。2個あるZは、同一でも相異なってもよい。)
(式中、Rは、水素原子又は置換基を表す。複数個あるRは、同一でも異なっていてもよい。)
(式中、X’は、硫黄原子を表す。R11およびR12は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。R11とR12は、連結して環状構造を形成してもよい。)
(式中、R1およびR2は、同一又は相異なり、水素原子又は置換基を表す。)
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JPN6016006323; Nakatsuka, Masakatsu et al.: '3,7-Dihalo-2H,6H-benzo[1 2-b:4,5-b']dithiophene-2,6-dione. New Wurster-type acceptors isoelectronic' Chemistry Letters (6), 1983, 905-8 * |
JPN6016006325; Huo, Lijun; Hou, Jianhui; Zhang, Shaoqing; Chen, Hsiang-Yu; Yang, Yang: 'A polybenzo[1,2-b:4,5-b']dithiophene derivative with deep HOMO level and its application in high-per' Angewandte Chemie, International Edition 49(8), 2010, 1500-1503 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017206479A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 株式会社リコー | 有機材料および光電変換素子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012036358A (ja) | 2012-02-23 |
JP5782703B2 (ja) | 2015-09-24 |
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