JP5046492B2 - 光電変換素子及び太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換を行う光電変換素子に関し、特に、簡便な構造を有する光電変換素子に関する。また、本発明は、前記光電変換素子を用いた太陽電池に関する。
光電変換材料とは、光電効果を利用する目的で作られた材料である。すなわち、光が照射されるとその材料内の原子に束縛されていた電子が光エネルギにより自由に動けるようになり、これにより自由電子と自由電子の抜け孔(正孔)が発生し、これら自由電子と正孔とが効率良く分離するために、連続的に電気エネルギを取り出すことができる材料、すなわち、光エネルギを電気エネルギに変換することができる材料である。このような光電変換材料は、例えば太陽電池、光センサ、光スイッチング装置などに利用されている。
半導体を用いた太陽電池にはpn接合型太陽電池、ショットキ接合型太陽電池、色素増感型太陽電池などがある。シリコンなどの無機材料をベースにしたpn接合型太陽電池は高変換効率が得られているが、製造プロセスにおいて高真空を要するため製造コストが比較的高い。
そこで有機材料を用いた低コストな太陽電池の研究が活発に行われている。それらは、色素増感型太陽電池、導電性高分子を用いた固体型太陽電池などである。
そのうち、色素増感型太陽電池は高変換効率を示すため広く注目されている。色素増感型太陽電池は、色素を吸着させた半導体電極、対極、これら電極間に挟持された電解質層から主に構成されるが、電解質層には主として電解液が用いられているが、電解液を十分に保持できず、作用電極と対極のすき間から電解液が漏れ出したり揮発したりしてしまうという問題がある。
一方、安価な有機材料を原料とし、電解液を使用せずに導電性高分子を用いた固体型太陽電池として、たとえば、非特許文献1に、リンツ大から導電性高分子にポリフェニレンビニレンを用いフラーレン変性物(PCBM)と組み合わせた太陽電池が報告されている。その変換効率は2.5%程度である。
しかしながら、導電性高分子を用いた固体型太陽電池であるリンツ大の導電性高分子ポリフェニレンビニレンとフラーレン変性物(PCBM)と組み合わせたソーラーセルについては、光を吸収するポリフェニレンビニレンの光吸収特性が波長領域で約570nm以下に限定されており、多くの太陽光エネルギは吸収されずに光電変換に寄与することができず、変換効率が悪いという問題がある。すなわち、導電性高分子を用いた固体型太陽電池の変換効率が低いのは、上記光吸収特性が低いことが1つの原因と考えられ、光吸収特性の改善が必要である。
これまでも、広範囲の光吸収特性を示す導電性ポリマーの研究は種々検討されているが、高い変換効率を示す、十分な光吸収特性を有する適当なポリマー材料は見出されていない。
APPLIED PHYSICS LETTERS Vol. 78 (2001年) 841〜843頁
本発明は、前記問題点に鑑み成されたもので、変換効率の改善された、有機固体からなる新規な光電変換素子を提供することを課題としている。
また、本発明は、変換効率が高く有機固体からなる新規な光電変換素子を用いた太陽電池を提供することを課題としている。
本発明によれば、1対の電極と前記電極間に配設された固体層を有し、前記固体層が複素環高分子とフラーレン変性物とを含有し、前記複素環高分子として下記式(1)で表される高分子化合物を含有することを特徴とする光電変換素子が提供される。
Figure 0005046492
但し、R1、R2は全てアルキル基の官能基を表す。
ここで、前記フラーレン変性物がエステル基、イミノ基、アルキル基、アラルキル基、チオフェニル基から選ばれた官能基を少なくとも1つ以上含有するように構成してもよい。
また、前記複素環高分子とフラーレン変性物がどちらも官能基としてアルキル基を有し、少なくとも一つのアルキル基同士の炭素数が同一であるように構成してもよい。
また、前記固体層に占めるフラーレン変性物の含有割合が、40重量%以上70重量%以下であるように構成してもよい。
また、前記固体層の膜厚が100nm以上500nm以下であるように構成してもよい。
また、本発明によれば、前記いずれか一に記載の光電変換素子を用いて成ることを特徴とする太陽電池が提供される。
本発明によれば、変換効率が高く有機固体から成る新規な光電変換素子を提供することが可能になる。また、太陽光の吸収スペクトル領域を広げ、さらに高分子やフラーレン変性物に含有される官能基を制御することで電荷輸送能を高め、変換効率の良い簡便な光電変換素子を提供することが可能になる。
また、本発明によれば、前記光電変換素子を用いて太陽電池を構成することにより、変換効率が高い太陽電池を提供することが可能になる。
先ず、本発明の実施の形態の概要を説明すると、1対の電極間に、幅広い光吸収特性と高い電荷輸送性を示すポリマーおよびフラーレン変性物を存在させて挟む構造をとることにより、高い光電変換効率を有する光電変換素子となることを見いだして、本願発明に至ったものである。すなわち、本発明の実施の形態に係る光電変換素子は、透明性を有する作用電極と、前記作用電極に対向して設けられた対極と、前記作用電極と前記対極の間に挟持された特定の構造を有する導電性高分子とフラーレン変性物からなる固体層とを有することを特徴としている。
より具体的には、特定の構造を有するポリジチエニルエチレン(PDTE)を用いることにより、太陽光の吸収スペクトル領域を広げ、さらにポリマーの官能基のコントロールにより電荷輸送能を高めることで、変換効率の良い光電変換素子ならびに太陽電池を提供できるようにしている。
以下、本発明の実施の形態に係る光電変換素子及び太陽電池について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る新規な高分子複合膜を有する光電変換素子の構成を示す概念図である。
図1において、本発明の実施の形態に係る光電変換素子は、1対の電極(作用電極5及び該作用電極5に対向する対極4)と、作用電極5と対極4の間に挟持された高分子複合膜から成る固体層3を備えている。作用電極5は透明膜1と光透過性導電層2から構成されている。
作用電極5と対極4の間に挟持された高分子複合膜からなる固体層3としては、照射光を吸収しやすく、かつ、電荷を運びやすい特性が必要である。特に、太陽電池に応用するためには光を照射したときの電流と光を照射しないときの電流(図1では、電流は電流計Aを介して流れる。)の比を大きくすることが大切である。
一般的に言って、比較的高い導電性を有する、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリテトラヒドロフラン、ポリピリジン、ポリカルバゾールなどの複素環高分子を用いることができる。
この場合、単一の導電性高分子のみでなく、異なった導電性高分子を混合して用いても良く、また、可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持つ電荷発生剤や色素などのドーパントが添加されていても良い。
それらの導電性高分子の中でも、ポリチオフェン、ポリチオール、ポリフランには種々の置換基が結合した種々の構造が存在するために、多種多様なポリマーを合成することができる。
一般的に、立体規則性の高いポリマーを合成できること、比較的溶媒への溶解性が高いポリマーを合成できること、更には色々なレベルのHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)を有するポリマーを合成できることなどの理由で、ポリチオフェン類が好ましい。
しかしながら、これらのポリチオフェンの吸収スペクトルは、一般的に、波長300〜550nmに限定されており、太陽光を幅広い波長領域で吸収することはできていなかった。
発明者らは、導電層中でポリマー同士が整列して配列し、電荷輸送がスムーズに行われ易い立体配置(以後、このような立体配置を「立体規則性構造」と呼ぶ)をとりうるポリチオフェン類を半経験的分子軌道法を用いて検討した結果、下記構造式(1)で示されるポリジチエニルエチレン(以下PDTE)が好ましいことを見出した。合成実験を行った結果、高い変換効率を示す光電変換素子ならびに太陽電池が得られることを見出し本発明に到達した。
また、PDTEに含まれる置換基Rとしては、炭素数が4以上のアルキル基のものを用いることが、溶媒に対する溶解性を向上させるという観点から好ましい。さらに好ましくは、炭素数が6以上のアルキル基から選ばれ、nは5〜100000の値をとることが、高分子の立体規則性構造を実現させるために好ましい。さらには、PDTEに含まれる全ての官能基が同一のアルキル基であることが、高分子同士の立体規則性を向上させ、正孔の輸送能を向上させるという観点からより好ましい。
Figure 0005046492
また、単一の導電性高分子のみを用いるのではなく、電荷発生剤や色素などのドーパントを添加してもよい。
その場合、電荷発生剤としては、特に可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持ち、分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基、メルカプト基、ホスフィノ基またはホスホニル基などの結合基の1種または2種以上を、1つまたは2つ以上有する有機材料を添加することが、光吸収により励起電子を発生させることができるとともに、かかる結合基によりフラーレン変性物と導電性高分子に強固に作用することができ、電荷分離が良好に起こるという理由で、好ましい。
また、色素を添加する場合、具体的には、メタルフリ−フタロシアニン系色素;NK1194、NK3422(日本感光色素研究所製)などのシアニン系色素;NK2426、NK2501(日本感光色素研究所製)などのメロシアニン系色素;ローズベンガル、ローダミンBなどのキサンテン系色素;マラカイトグリーン、クリスタルバイオレットなどのトリフェニルメタン系色素;銅フタロシアニンまたはチタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミン、またはルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛を1以上含有する錯体(特開平1−220380号公報、特公平8−15097号公報に記載)などの金属錯塩などを候補として挙げることができる。なかでも分光増感の効果や耐久性に優れているため金属錯体が好ましい。
次に固体層に含まれるフラーレン変性物について説明する。フラーレン変性物とは電荷輸送性を示し種々の官能基を導入したものである。具体的に述べれば、代表的なフラーレンの変性物としてロージャー・テーラーの著書「Lecture notes on fullerene chemistry」に記載されているものを挙げることができる。勿論、これらに限定されるものではない。上記フラーレンとしては、安定性、安全性の点からC60、C70あるいはそれらの混合体が好ましい。つまり、フラーレン変性物としては、C60、C70あるいはそれらの混合体の変性物が好ましい。
これらのフラーレン変性物はフラーレンに導入する官能基により、溶媒に対する溶解性を向上させたり、フラーレンのHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)レベルを置換基の種類でコントロールさせたりすることができる。こうした官能基の観点からは、エステル基、イミノ基、アルキル基、アラルキル基、チオフェニル基から選ばれた官能基を少なくとも1つ以上含有したものが、溶媒への溶解性を向上させること、およびフラーレン変性物のエネルギーレベルを最適に制御することが可能になるという理由で好ましい。さらに、具体的に述べれば、下記式(2)に示すような化合物を一例として示すことができる。
Figure 0005046492
フラーレン変性物の作製方法としては変性反応といわれる手法が特に有効である。例えば、付加反応、置換反応、ラジカル反応、環化付加反応などの方法がある。
高分子電荷輸送層からなる固体層にフラーレン変性物を含有させる方法としては、C60の変性反応をin−situで行って得られた粉末を固体状態で混合する方法、前記粉末を溶液に分散させ、溶液に溶解させた複素環高分子と混合し、膜を作製する方法、フラーレン変性物と複素環高分子を溶液に溶解させて膜を作製する方法等が使用できるが、均一性の観点から、フラーレン変性物と複素環高分子を溶液に溶解させて膜を作製する方法が好ましい。
使用するフラーレン変性物の量は1〜95重量%が好ましく、15重量%以上85重量%以下がより好ましい。さらにより好ましくは40重量%以上70重量%以下がより好ましい。1重量%未満では電荷発生が不十分であり、95重量%を越えると光吸収量が減少するため、光電変換素子の変換効率が低下する。
以上述べたように、本発明の実施の形態の特徴は、正孔輸送性複素環高分子として特定の構造を有するポリチオフェンとフラーレン変性物を1つの固体層として1対の電極間に配設することにより、従来知られている光電変換素子と比較して優れた効率を示すことである。
固体層3の厚さとしては0.1〜5000nmが好ましく、1〜1000nmがさらに好ましい。より好ましくは100〜500nmがさらに好ましい。固体層3の厚さが0.1nm未満では均一性が十分ではなく、短絡を起こしやすいという問題が生じる。一方、固体層3の厚さが5000nmを越えると内部抵抗が大きくなり、また素子1個当たりの固体層の占める体積割合が高くなるため、容量が低下し好ましくない。また、電極間の距離が離れるので、電荷の拡散が悪くなるという問題が生じる。
また、光透過性導電層2として使用する透光性導電膜は特に限定されるものではないが、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、酸化スズ、酸化亜鉛などの透明導電膜が好ましい。これら電極の製造方法及び膜厚などは適宜選択することができる。
このような構成を有する光電変換素子を用いた太陽電池において、固体層3に太陽光を照射すると、固体層3は可視領域の光を吸収して励起される。この励起によって発生した電子は固体層3中のフラーレン変性物を主とした領域を通って対極4に移動する。一方、フラーレン変性物に電子が移動すると複素環高分子は酸化体の状態になり、正孔が作用電極5に移動し、電子が流れる。このようにして、本発明の実施の形態の光電変換素子を用いた太陽電池を構成することができる。
本発明の実施の形態によれば、透明性を有する作用電極と、前記作用電極に対向して設けられた対極と、前記作用電極と前記対極との間に挟持された高分子材料とフラーレン変性物からなる固体層から構成される光電変換素子において、前記固体層の高分子材料に、構造式(1)で示されるポリジチエニルエチレンを用いることにより、太陽光の吸収スペクトル領域を広げ、さらに高分子やフラーレン変性物に含有される官能基を制御することで電荷輸送能を高め、変換効率の良い簡便な光電変換素子ならびに太陽電池が提供される。
したがって、変換効率の改善された、全有機固体からなる新規な光電変換素子を提供することが可能になる。また、変換効率が高く全有機固体からなる新規な光電変換素子を用いた太陽電池を提供することが可能になる。
以下に本発明の光電変換素子および太陽電池について、その実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
複素環高分子として、カテラーニ等著、Synthetic Metals、62巻、1994年、223頁に記載の方法に従い、分子量2050の構造式(1)のR1およびR2がヘキシル基で示されるPDTE−6を合成した。
この紫外可視吸収スペクトルを図2に示す。比較として立体規則性頭―尾結合のポリヘキシルチオフェン(P3HT)の紫外可視吸収スペクトルも同時に示した。この結果からPDTE(R1=R2=ヘキシル基)はポリチオフェンよりも長波長側に優れた光吸収特性を示すことが確認された。
合成したPDTE(R1=R2=ヘキシル基)はフラーレン変性物である{6}-1-(3-(Hexyloxycarbonyl)propyl-{5}-1-phenyl[5,6]-C61(PCBH)と1:1の重量比となるように秤量し、これに溶媒としてオルトジクロロベンゼンを添加し、1.0重量%溶液を調製した。次いで、この溶液を、スピンコータを用い1000rpm程度の回転でITOガラス基板に塗布し、膜厚150nmの光電変換を担う固体層を得た。
続いて、上述で得られたフラーレン変性物含有ポリジチエニルエチレン膜を具備したガラスITO基板の対極として、LiFを1nm、Alを100nm蒸着した。ITOと対極のアルミニウム電極にリード線を取付けて、本実施例の光電変換素子を作成した。なお、素子は透明ガラス容器に入れて密封した。得られた試料の光電変換素子にソーラーシュミレータで20mW/cmの強度の光を照射したところ、η(変換効率)は2.7%であり、太陽電池として有用であることがわかった。
(実施例
複素環高分子としてPDTE(R1=R2=ブチル基)を用いること以外は実施例1と同様に光電変換素子を作製したところ、得られた素子の光電変換効率は1.5%であった。
(実施例
複素環高分子としてPDTE(R1=R2=オクチル基)を用いること以外は実施例1と同様に光電変換素子を作製したところ、得られた素子の光電変換効率は2.3%であった。
(実施例
複素環高分子としてPDTE(R1=R2=ドデシル基)を用いること以外は実施例1と同様に光電変換素子を作製したところ、得られた素子の光電変換効率は2.2%であった。
実施例2〜4より、複素環高分子であるポリジエニルエチレンに含有されるアルキル鎖の炭素数が4以上である場合に高い特性が得られることが判明した。また、炭素数6のヘキシル基の場合の特性がもっとも高かったことから、複素環高分子とフラーレン変性物がどちらも官能基としてアルキル基を有し、少なくとも一つのアルキル基同士の炭素数が同一であることが有効であることが示された。
(実施例
複素環高分子としてPDTE(R1=R2=ヘキシル基)を用い、溶媒をキシレンに変更する以外は実施例1と同様の方法で光電変換素子を作製したところ、得られた素子の光電変換効率は2.2%であった。
(実施例
複素環高分子としてPDTE(R1=R2=ヘキシル基)を用い、溶媒をジクロロベンゼンに変更する以外は実施例1と同様の方法で光電変換素子を作製したところ、得られた素子の光電変換効率は2.3%であった。
(実施例
複素環高分子としてPDTE(R1=R2=ヘキシル基)を用い、溶媒をトルエンに変更する以外は実施例1と同様の方法で光電変換素子を作製したところ、得られた素子の光電変換効率は2.3%であった。
(実施例
複素環高分子としてPDTE(R1=R2=ヘキシル基)を用い、溶媒をクロロホルムに変更する以外は実施例1と同様の方法で光電変換素子を作製したところ、得られた素子の光電変換効率は1.8%であった。
(実施例9〜12
フラーレン変性物として、PCBM({6}-1-(3-(methoxycarbonyl)propyl-{5}-1-phenyl[5,6]-C61)(実施例)、NMPF(N-methyl-3,4-fulleropyrrolidine)(実施例10)、DHMF(1,1-Dihexyl[5,6]-C61)(実施例11)、BDPS(1[H]-2-(t-Butyldiphenylsilyl)-[60]fullerene)(実施例12)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で光電変換素子を作製した。得られた素子の光電変換効率は、それぞれ、2.0%(実施例)、2.1%(実施例10)、2.3%(実施例11)、1.9%(実施例12)であった。
実施例9〜12より、フラーレン変性物がエステル基、イミノ基、アルキル基、シリル基から選ばれた官能基を少なくとも1つ以上含有することが有効であることが見出された。
前記実施例1〜実施例12における変換効率をまとめると図に示す表のようになる。
上述のようにして得られた光電変換素子は、本実施の形態で説明したような太陽電池に限らず、光スイッチング装置、センサなどの光電変換装置に好適に使用することができる。
光電変換素子は、太陽電池に限らず、光スイッチング装置、センサなどの光電変換装置に使用することができる。
本発明の実施の形態に係る光電変換素子の層構成を模式的に示した概念図である。 PDTE―6(ポリジ(n−ヘキシル)チエニルエチレン)の吸収スペクトル、及び、P3HT(ポリ3ヘキシルチオフェン)の吸収スペクトルを示す図である。 本発明の実施例1〜実施例12の特性をまとめた図表である。
1・・・透明膜
2・・・光透過性導電層(ITO)
3・・・固体層
4・・・対極
5・・・作用電極

Claims (6)

  1. 1対の電極と前記電極間に配設された固体層を有し、前記固体層が複素環高分子とフラーレン変性物とを含有し、前記複素環高分子として下記式(1)で表される高分子化合物を含有することを特徴とする光電変換素子。
    Figure 0005046492
    ここで、R1、R2は全てアルキル基の官能基を表す。
  2. 前記フラーレン変性物がエステル基、イミノ基、アルキル基、アラルキル基、チオフェニル基から選ばれた官能基を少なくとも1つ以上含有することを特徴とする請求項記載の光電変換素子。
  3. 前記複素環高分子とフラーレン変性物がどちらも官能基としてアルキル基を有し、少なくとも一つのアルキル基同士の炭素数が同一であることを特徴とする請求項1又は2記載の光電変換素子。
  4. 前記固体層に占めるフラーレン変性物の含有割合が、40重量%以上70重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載の光電変換素子。
  5. 前記固体層の膜厚が100nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載の光電変換素子。
  6. 請求項1乃至のいずれか一に記載の光電変換素子を用いて成ることを特徴とする太陽電池。
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