JP2015178577A - 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 - Google Patents
化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015178577A JP2015178577A JP2014057181A JP2014057181A JP2015178577A JP 2015178577 A JP2015178577 A JP 2015178577A JP 2014057181 A JP2014057181 A JP 2014057181A JP 2014057181 A JP2014057181 A JP 2014057181A JP 2015178577 A JP2015178577 A JP 2015178577A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ink
- substituted
- compound
- inkjet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 CC([C@](C(Nc1ccc(*)cc1)N=C1Nc2ccc(*)cc2)N=NC(*C2c(cc3)ccc3Nc3nc(N(C)*)nc(N(C)*)n3)=S[C@]2N=Nc2ccc(*)cc2C#N)=C1C#N Chemical compound CC([C@](C(Nc1ccc(*)cc1)N=C1Nc2ccc(*)cc2)N=NC(*C2c(cc3)ccc3Nc3nc(N(C)*)nc(N(C)*)n3)=S[C@]2N=Nc2ccc(*)cc2C#N)=C1C#N 0.000 description 1
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/328—Inkjet printing inks characterised by colouring agents characterised by dyes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B31/00—Disazo and polyazo dyes of the type A->B->C, A->B->C->D, or the like, prepared by diazotising and coupling
- C09B31/02—Disazo dyes
- C09B31/12—Disazo dyes from other coupling components "C"
- C09B31/14—Heterocyclic components
- C09B31/153—Heterocyclic components containing a six-membered ring with one nitrogen atom as the only ring hetero-atom
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B33/00—Disazo and polyazo dyes of the types A->K<-B, A->B->K<-C, or the like, prepared by diazotising and coupling
- C09B33/02—Disazo dyes
- C09B33/12—Disazo dyes in which the coupling component is a heterocyclic compound
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
Description
インクジェット記録方法には、連続的に液滴を飛翔させるコンティニュアス方式と画像情報信号に応じて液滴を飛翔させるオンデマンド方式が有り、その吐出方式にはピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を求引吐出させる方式がある。また、インクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。
下記一般式(1)で表される化合物。
一般式(1)
[2]
Rが炭素数1〜10のアルキル基又はハロゲン原子である[1]に記載の化合物。
[3]
R11、R12、R13及びR14がそれぞれ独立に
水素原子、
ハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアルキル基、又は
ハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアリール基
である[1]又は[2]に記載の化合物。
[4]
Gが−C(R2)=を表し、R2がシアノ基を表す[1]〜[3]のいずれか1項に記載の化合物。
[5]
Mがリチウムイオン、カリウムイオン又はナトリウムイオンを表す[1]〜[4]のいずれか1項に記載の化合物。
[6]
[1]〜[5]のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
[7]
[1]〜[5]のいずれか1項に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
[8]
[7]に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
[9]
[7]に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
[10]
[7]に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
まず、本発明における置換基群A及び置換基群Bについて定義する。
ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基が例として挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基、炭素数7〜18の直鎖又は分岐鎖アラルキル基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐鎖アルケニル基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐鎖アルキニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、2−メチルスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル)、ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシ基、アミノ基、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メチルスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルボニルフェノキシ、3−メトキシカルボニルフェニルオキシ、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ)、アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ)、アルキルスルホニルアミノ基及びアリールスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、p−トルエンスルホニルアミノ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、オクチルスルホニル)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル)、イオン性親水性基(カルボキシル基、スルホ基など)が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Bから選択される基を挙げることができる。
下記一般式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)
Rは炭素数1〜10のアルキル基又はハロゲン原子が好ましい。
Rが置換若しくは無置換のアルキル基を表す場合のアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が更に好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよく、置換基を有する場合の置換基としては、上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、アミノ基、アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜12のアルキルアミノ基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキルアミノ基であり、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基が更に好ましい。)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜20のアリールアミノ基であり、より好ましくは炭素数6〜10のアリールアミノ基であり、フェニルアミノ基、シアノフェニルアミノ基が更に好ましい。)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基であり、エトキシ基、メトキシ基が更に好ましい。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20のアリールチオ基であり、より好ましくは炭素数6〜10のアリールチオ基であり、フェニルチオ基、エチルベンゼンチオ基が更に好ましい。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20のアルキルチオ基であり、より好ましくは炭素数1〜10のアルキルチオ基であり、メチルチオ基、エチルチオ基が更に好ましい。)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜10のアルキルスルホニル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキルスルホニル基であり、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基が更に好ましい。)が好ましい。
Rがハロゲン原子表す場合、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく挙げられ、塩素原子がより好ましい。
Gは窒素原子又は−C(CN)=を表すことが好ましく、−C(CN)=を表すことがより好ましい。
R11、R12、R13及びR14としては水素原子又は上記置換基群Bから選ばれる置換基を好ましく挙げることができ、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基であることが好ましく、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基であることがより好ましく、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアルキル基、又はハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアリール基であることが更に好ましく、水素原子、ヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアルキル基、又はヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアリール基であることが特に好ましく、水素原子、イオン性親水性基が置換したアルキル基、又はイオン性親水性基が置換したアリール基であることが最も好ましい。アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、又はt−ブチル基が好ましく、メチル基、エチル基、又はn−プロピル基がより好ましく、エチル基が更に好ましい。アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が挙げられ、フェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。イオン性親水性基としてはスルホ基又はカルボキシル基又はヒドロキシ基が好ましく、スルホ基がより好ましく、スルホ基のリチウム塩(−SO3Li)、スルホ基のナトリウム塩(−SO3Na)、又はスルホ基のカリウム塩(−SO3K)が更に好ましく、スルホ基のリチウム塩(−SO3Li)が特に好ましい。
Mはカウンターカチオンを表すことが好ましく、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表すことがより好ましく、アルカリ金属イオンを表すことが更に好ましく、リチウムイオン、カリウムイオン又はナトリウムイオンを表すことが特に好ましく、リチウムイオンを表すことが最も好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、ジアゾ成分とカプラーとのカップリング反応によって合成することができるが、それらについては、特開2012−177073号公報、特開2003−306623号公報、及び特開2005−139427号公報などに記載がある。
一般式(1)で表される化合物は、水を主たる溶媒に溶解させて水溶液とすることができる。
一般式(1)で表される化合物(色素)を含有する水溶液は、色素が水溶性である場合には、水性媒体に溶解して調製し、色素が油溶性である場合には、親油性媒体及び/又は水性媒体に溶解及び/又は分散させて調製することが好ましい。水性媒体とは、水を主体に含む溶媒であり、所望により水混和性有機溶剤等の有機溶媒が含まれる。この有機溶媒は、粘度低下剤としての機能を有していてもよい。親油性媒体とは、有機溶媒を主体とするものである。
水溶液において、主たる溶媒は水であり、好ましくは全溶媒中の水の含有量が50質量%〜100質量%であり、より好ましくは全溶媒中の水の含有量が60質量%〜100質量%である。また、上記水溶液は、水以外に、水混和性有機溶剤、及び親油性媒体を含んでいてもよい。
上記水溶液は25℃でのpHが7.0〜9.0であることが好ましく、7.5〜8.5であることがより好ましい。pHを上記の範囲とすることで水溶液中のアゾ化合物の高い溶液安定性を付与できることとインクジェット用水溶性インクの調液が容易という効果がある。
上記水溶液を「インク原液」と称する場合がある。
上記水溶液の用途は、特に制限はないが、インクジェット用に用いることが好ましい。
上記水溶液は、腐敗による不溶解物の生成が問題となることがある。これを防止するために、水溶液には防腐剤を添加することができる。
本発明に使用可能な防腐剤としては、種々のものが使用可能である。
防腐剤としては、重金属イオンを含有する無機物系の防腐剤(銀イオン含有物など)や塩類をまず挙げることができる。有機系の防腐剤としては、第4級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド等)、フェノール誘導体(フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、キシレノール、ビスフェノール等)、フェノキシエーテル誘導体(フェノキシエタノール等)、ヘテロ環化合物(ベンゾトリアゾール、プロキセル(PROXEL)、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等)、酸アミド類、カルバミン酸、カルバメート類、アミジン・グアニジン類、ピリジン類(ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド等)、ジアジン類、トリアジン類、ピロール・イミダゾール類、オキサゾール・オキサジン類、チアゾール・チアジアジン類、チオ尿素類、チオセミカルバジド類、ジチオカルバメート類、スルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、スルファミド類、抗生物質類(ペニシリン、テトラサイクリン等)、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、及びその塩など種々のものが使用可能である。また、防腐剤としては防菌防微ハンドブック(技報堂:1986)、防菌防黴剤事典(日本防菌防黴学会事典編集委員会編)等に記載のものも使用し得る。
防腐剤としてはフェノール誘導体、ヘテロ環化合物が好ましく、ヘテロ環化合物がより好ましく、ヘテロ環化合物(プロキセルXL−II:フジフイルムイメージングカララント社製)が更に好ましい。
防腐剤は単独で添加することも、2種以上を組み合わせ水溶液に添加することもできる。これらの防腐剤は油溶性の構造、水溶性の構造のものなど種々のものが使用可能であるが、好ましくは水溶性の防腐剤である。
中でも、少なくとも1種の防腐剤が、ヘテロ環化合物であることが好ましい。本発明では、防腐剤を2種以上併用して使用すると、本発明の効果が更に良好に発揮される。例えば、ヘテロ環化合物と抗生物質の組み合わせ、ヘテロ環化合物とフェノール誘導体との組み合わせ等が好ましく挙げられる。2種の防腐剤を組み合わせる場合の含有量比は、特に限定的ではないが、防腐剤A/防腐剤B=0.01〜100(質量比)の範囲が好ましい。
水溶液への防腐剤の添加量は広い範囲で使用可能であるが、好ましくは、0.001〜10質量%、より好ましくは、0.1〜5質量%である。防腐剤の含有量を上記の範囲とすることで水溶液中の菌の増殖を抑制するという効果がある。
本発明の着色組成物は、上記一般式(1)で表される化合物を含有する。
本発明の着色組成物は、全染料を好ましくは、0.2〜20質量%含有し、より好ましくは、0.5〜10質量%含有し、特に好ましくは1.0〜8.0質量%含有する。
着色組成物に用いられるpH調整剤としては、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好ましく、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウムがより好ましい。
本発明の着色組成物の用途は、特に制限されるべきものではなく、インクジェットなどの印刷用のインク組成物、感熱記録材料におけるインクシート、電子写真用のカラートナー、LCD、PDPなどのディスプレイやCCDなどの撮像素子で用いられるカラーフィルター、各種繊維の染色のための染色液などの調製に好ましく用いることができるが、特にインクジェット記録用インク組成物が好ましい。
着色組成物の製造方法は、上記水溶液を用いることができる。
着色組成物は、ブラックインクが好適であるが、ブラックインクに制限されるべきものではなく、他の染料あるいは顔料との混合により任意の色のインクを包含することができる。
着色組成物の製造方法は、少なくとも水溶液を用いて上記粘度範囲の所望のインク組成物を作製する工程(以下、調液工程ともいう)を含む。
調液工程とは、上記のようにして得られた水溶液を特定の粘度を有し、かつ所望の用途のインク組成物に調液する工程であり、最終製品であってもよいし、中間製品であってもよい。この調液工程には水溶液を媒体、好ましくは水性媒体で希釈する工程が少なくとも含まれる。油溶性染料を含む水溶液は、この希釈工程で使用する媒体に特に制限はないが、水性媒体中に乳化分散され、水性インク組成物として調製されることが好ましい。この媒体には、必要な濃度の各種成分が含まれていてもよいし、この成分を別途水溶液に添加するようにしてもよいし、それら両者を組みあわせてもよい。
本発明により製造された着色組成物は、染料濃度が高濃度な水溶液を用いて製造されたために通常の方法で製造された着色組成物よりも染料の溶解性が向上し、ひいては吐出安定性が向上する。
本発明では、粘度低下剤を用いていてもよく、上記濾過処理を抵抗なく行うことができる。
他の染料は、水溶液に用いることができるが、好ましくはインク組成物の調製のときに混合して用いることが貯蔵安定性の観点から好ましい。
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。
本発明のインクジェット記録用インクは、本発明の着色組成物を含有する。
インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
本発明は、本発明の着色組成物又はインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法にも関する。
本発明のインクジェット記録用インクカートリッジは、上記した本発明のインクジェット記録用インクを充填したものである。また、本発明のインクジェット記録物は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したものである。
記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10〜250μm、坪量は10〜250g/m2が望ましい。
合成スキームを下記に示す。
2−アミノ−5−メチルベンゾニトリル(a−1)2.9gに水31mLを加え室温で撹拌し、12M塩酸水5.1mLを滴下後、反応液を内温0℃まで冷却した。内温を0−4℃に保ちながら亜硝酸ナトリウム1.6gの25%水溶液を滴下し内温0−5℃で1時間撹拌した。その後、スルファミン酸0.4gを加え10分撹拌しジアゾニウム塩溶液を得た。上記ジアゾニウム塩溶液とは別に、中間体(b−1)(特開2012−177073号公報記載の方法で合成)に水75mLを加え内温2℃まで冷却後、上記調製したジアゾニウム塩溶液を内温2−5℃で5分かけて滴下した。内温を室温まで昇温した後、1.5時間撹拌後、イソプロパノール500mlを滴下し、析出した結晶をろ過した。40℃で12時間乾燥し、c−1を15.5g得た。
1H NMR: δ=10.65 (brs, 1H), 10.32 (brs, 1H), 10.09 (brs, 1H), 8.92 (d, 2H), 8.18 (s, 1H), 8.06 (brs, 1H), 7.85 (brs, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.70 (d, 2H), 7.53 (d, 1H), 7.48 (d, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 3.68 (t, 2H), 2.80 (t, 2H), 2.37 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
上記で得られた(c−1)6.0gと中間体(d−1)(特開2012−177073号公報記載の方法で合成)3.5gを水180mLに完溶させ、塩酸水を滴下しpHを0.9にした。内温を40℃にした後、亜硝酸イソアミル0.8gを滴下し、同温度で30分撹拌した。その後、更に亜硝酸イソアミル1.2gを滴下し内温40℃で3時間撹拌した。反応液に水酸化リチウムを加え、pHを8.0にした後、イソプロパノール500mLを30分かけて滴下した。スラリー状の反応液をろ過しイソプロパノール200mLで洗浄し粗(BLACK−1)を得た。この粗体に水40mLを加え溶解し、Li型の陽イオン交換樹脂を通した後、水酸化リチウム溶液でpHを8.0にした。メンブランフィルターで除塵ろ過し不溶物を除いた後、エバポレーターで濃縮し、BLACK−1を3.4g得た。
溶液スペクトルのλmaxはDMF(ジメチルホルムアミド)中で691nm、水中で608nm、ESI−マススペクトル測定により分子量は1282.10で、イオンクロマトグラフィによりスルホン酸のカウンターカチオンがリチウムであることを確認した。
1H NMR: δ= 10.35 (s, 1H), 9.80 (brs, 1H), 9.67 (brs, 1H), 9.00 (brs, 1H),8.74 (brs, 1H), 8.10 (d, 1H), 8.02 (d, 1H), 7.88 (d, 1H),7.83 (d, 2H), 7.82 (d, 1H),7.78 (d, 2H), 7.69 (d, 2H), 7.64 (d, 2H), 7.59 (d, 2H), 7.49 (d, 2H), 7.19 (d, 1H), 7.10 (s, 1H),3.76 (t, 2H), 2.77 (t, 2H),2.69 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
合成スキームを下記に示す。
2−アミノ−5−クロロベンゾニトリル(a−2)5.3gに水50mLを加え室温で撹拌し、12M塩酸水9.4mLを滴下後、反応液を内温0℃まで冷却した。内温を0−4℃に保ちながら亜硝酸ナトリウム2.5gの25%水溶液を滴下し内温0−5℃で1時間撹拌した。その後、スルファミン酸0.6gを加え10分撹拌しジアゾニウム塩溶液を得た。上記ジアゾニウム塩溶液とは別に、中間体(b−1)(特開2012−177073号公報記載の方法で合成)に水90mLを加え内温2℃まで冷却後、上記調製したジアゾニウム塩溶液を内温2−5℃で5分かけて滴下した。内温を室温まで昇温した後、1.5時間撹拌後、イソプロパノール500mlを滴下し、析出した結晶をろ過した。40℃で12時間乾燥し、c−2を25.2g得た。
ESI−マススペクトル測定により分子量は831.02であることを確認した。
酢酸50mlと濃硫酸15mlの混合溶媒を0度に冷却した後、40%ニトロシル硫酸(1.7g)を滴下し、内温を0−4℃に保ちながら上記で得られた(c−2)4.2gを分割添加して一時間撹拌した。その後、その後、スルファミン酸92mgを加え10分撹拌しジアゾニウム塩溶液を得た。上記ジアゾニウム塩溶液とは別に、中間体(d−1)(特開2012−177073号公報記載の方法で合成)に水25mLとメタノール200mlを加え内温2℃まで冷却後、上記調製したジアゾニウム塩溶液を内温2−5℃で5分かけて滴下した。反応液に水酸化リチウムを加え、pHを8.0にした後、イソプロパノール6500mLを30分かけて滴下した。スラリー状の反応液をろ過しイソプロパノール200mLで洗浄し粗(BLACK−2)を得た。この粗体に水50mLを加え溶解し、Li型の陽イオン交換樹脂を通した後、水酸化リチウム溶液でpHを7.0にした。メンブランフィルターで除塵ろ過し不溶物を除いた後、エバポレーターで濃縮し、BLACK−2を3.2g得た。
溶液スペクトルのλmaxはDMF中で707nm、水中で613nm、ESI−マススペクトル測定により分子量は1302.05で、イオンクロマトグラフィによりスルホン酸のカウンターカチオンがリチウムであることを確認した。
1H NMR: δ= 10.40 (s, 1H), 9.75 (brs, 1H), 9.62 (brs, 1H), 8.69 (brs, 1H), 8.63 (brs, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.10 (d, 1H), 8.01 (d, 1H),7.94 (d, 1H), 7.86 (d, 2H),7.81 (d, 2H), 7.68 (d, 2H), 7.62 (d, 2H), 7.59 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.18 (d, 1H), 7.08 (d, 1H), 3.71 (t, 2H), 2.75 (t, 2H),2.75 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
色素化合物を含有する水溶液を、ここでは「インク原液」と称する。なお、水溶液は4mol/L水酸化リチウム水溶液を用いて、pHを8.1〜8.3に調整した。
色素化合物(BLACK−1)100gを超純水900gに室温で撹拌しながら溶解後、防腐剤(プロキセルXL−II:フジフイルムイメージングカララント社製)を固形分として0.1gを添加した。4mol/L水酸化リチウム水溶液を用いて、pHを8.2に調整し、引き続き、0.2μmのメンブランフィルターを用いて不要物のろ過を行い、インク原液−1を得た。
色素化合物(BLACK−1)の代わりに(BLACK−2)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、インク原液−2を得た。
色素化合物(BLACK−1)の代わりに下記比較化合物1を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較用インク原液−01を得た。
比較化合物1
pH値変化に関しては、インク原液調液直後のpH値(液温25℃)と強制熱経時試験(60℃で14日間保管)後のpH値(液温25℃)の値を基に、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3未満
B:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3以上0.5未満
C:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.5以上0.7未満
D:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.7以上
A:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05未満
B:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05以上0.10未満
C:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.10以上0.15未満
D:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.15以上
結果を下記表1に示す。
〔インクジェット記録用インクの調製〕
以下の表2に示した組成に基づき、各インクジェット記録用インクを調製した。調製方法は、実施例1と同様に、色素化合物、防腐剤を含むインク原液を作成し、残りの各成分を加え希釈し、常温において30分間攪拌した後、4mol/L水酸化リチウム水溶液を用いて、pHを8.2に調整し、得られた溶液を目開き1.0μmのメンブランフィルターを用いて濾過することにより各インクジェット記録用インクを得た。なお表2中において、各成分の数値はインクジェット記録用インクの質量を100%とした場合の各成分の質量%を示し、更に水の量を示す「残」は、水以外の成分とあわせて合計100%になる量を示す。
このようにしてインクジェット記録用インクB−01〜B−18を調製した。
pH値変化に関しては、インクジェット記録用インク調液直後のpH値(液温25℃)と強制熱経時試験(60℃で14日間)後のpH値(液温25℃)の値を基に、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3未満
B:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3以上0.5未満
C:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.5以上0.7未満
D:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.7以上
A:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05未満
B:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05以上0.10未満
C:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.10以上0.15未満
D:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.15以上
ブロンズ光沢発生の有無については、記録した直後の画像を24時間自然乾燥させた後で、目視にて観察して評価した。ブロンズ光沢が全く確認できなかったものをA、僅かながらブロンズ現象が確認されたものをB、明らかにブロンズ光沢が確認されたものをCとした。
得られた結果を、表3に「画質ブロンズ」として示した。
オゾンガス濃度が5ppm(25℃;60%RH)に設定された条件下で印字されたインクジェット専用記録媒体を7日間、オゾンガスに曝露した。オゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。曝露開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用して各印刷物に記録されているOD値を測定した。なお、反射濃度は曝露試験前のOD値が0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:
ROD(%)=(D/D0)×100
を用いて光学濃度残存率(ROD)を求めた。式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、インクジェット専用記録媒体に記録された耐オゾン性をA〜Dにランク付けた。
[判定基準]
評価A:試験開始から7日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価B:試験開始から7日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価C:試験開始から7日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価D:試験開始から7日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
本試験においては、オゾンに長時間曝露してもRODの低下が少ない記録物が優れる。得られた結果を「オゾンガス堅牢性」として表3に示した。
ウェザーメーター(アトラス社製)を使用し、印字されたインクジェット専用記録媒体にキセノン光(10万ルックス)を14日間照射した。照射開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用して各印刷物に記録されているOD値を測定した。なお、反射濃度は曝露試験前のOD値が0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:
ROD(%)=(D/D0)×100
を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、インクジェット専用記録媒体に記録された耐光性をA〜Dにランク付けた。
[判定基準]
評価A:試験開始から14日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価B:試験開始から14日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価C:試験開始から14日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価D:試験開始から14日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
本試験においては、光に長時間曝露してもRODの低下が少ない記録物が優れる。得られた結果を表1−3に示した。
Claims (10)
- Rが炭素数1〜10のアルキル基又はハロゲン原子である請求項1に記載の化合物。
- R11、R12、R13及びR14がそれぞれ独立に
水素原子、
ハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアルキル基、又は
ハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはイオン性親水性基が置換したアリール基
である請求項1又は2に記載の化合物。 - Gが−C(R2)=を表し、R2がシアノ基を表す請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
- Mがリチウムイオン、カリウムイオン又はナトリウムイオンを表す請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014057181A JP6247971B2 (ja) | 2014-03-19 | 2014-03-19 | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
PCT/JP2015/054440 WO2015141362A1 (ja) | 2014-03-19 | 2015-02-18 | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
TW104108704A TW201542541A (zh) | 2014-03-19 | 2015-03-19 | 化合物、著色組成物、噴墨記錄用墨水、噴墨記錄方法、噴墨印表機墨水匣及噴墨記錄物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014057181A JP6247971B2 (ja) | 2014-03-19 | 2014-03-19 | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015178577A true JP2015178577A (ja) | 2015-10-08 |
JP6247971B2 JP6247971B2 (ja) | 2017-12-13 |
Family
ID=54144341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014057181A Active JP6247971B2 (ja) | 2014-03-19 | 2014-03-19 | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6247971B2 (ja) |
TW (1) | TW201542541A (ja) |
WO (1) | WO2015141362A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111133061A (zh) * | 2017-09-29 | 2020-05-08 | 富士胶片株式会社 | 油墨组、墨盒、喷墨打印机及喷墨记录方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012177073A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-09-13 | Fujifilm Corp | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
JP2012193333A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-10-11 | Fujifilm Corp | インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 |
WO2015141095A1 (ja) * | 2014-03-19 | 2015-09-24 | 富士フイルム株式会社 | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
-
2014
- 2014-03-19 JP JP2014057181A patent/JP6247971B2/ja active Active
-
2015
- 2015-02-18 WO PCT/JP2015/054440 patent/WO2015141362A1/ja active Application Filing
- 2015-03-19 TW TW104108704A patent/TW201542541A/zh unknown
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012177073A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-09-13 | Fujifilm Corp | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
JP2012193333A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-10-11 | Fujifilm Corp | インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 |
WO2015141095A1 (ja) * | 2014-03-19 | 2015-09-24 | 富士フイルム株式会社 | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2015141362A1 (ja) | 2015-09-24 |
JP6247971B2 (ja) | 2017-12-13 |
TW201542541A (zh) | 2015-11-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5785799B2 (ja) | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
WO2012014954A1 (ja) | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
WO2009154184A1 (ja) | インク組成物、インクジェット記録用インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 | |
JPWO2016052685A1 (ja) | 着色組成物、インクジェット記録用インク、及びインクジェット記録方法 | |
JP2014198816A (ja) | アゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP5637666B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録用インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 | |
JP2015067814A (ja) | アゾ化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP6108111B2 (ja) | インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、記録物及びコンポジットブラック | |
JP6247971B2 (ja) | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP2013159765A (ja) | 着色組成物、インク組成物並びにインクジェット記録用インク | |
JP5541555B2 (ja) | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置およびインクジェット記録用インクの安定化方法 | |
JP5789503B2 (ja) | フタロシアニン染料、着色組成物、インクジェット用インク、インクジェット記録方法及びフタロシアニン化合物 | |
JP6182663B2 (ja) | 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP5458490B2 (ja) | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置およびインクジェット記録用インクの安定化方法 | |
JP4941777B2 (ja) | インクジェット記録用水性ブラックインク、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 | |
JP5757714B2 (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び記録物 | |
WO2015141095A1 (ja) | 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP2015067643A (ja) | アゾ色素、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP2010100720A (ja) | インクジェット記録用水性インク、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 | |
JP2016089113A (ja) | アゾ化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP6108110B2 (ja) | インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、記録物及びコンポジットブラック | |
JP2012031321A (ja) | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、インクジェット記録物及び着色画像の褪色改良方法 | |
JP2012031320A (ja) | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP5624826B2 (ja) | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP2013159764A (ja) | 着色組成物、インク組成物並びにインクジェット記録用インク |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20150828 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160308 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20170123 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170214 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170412 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170815 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171011 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171024 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6247971 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |