JP2015177649A - 電動機の回転子、電動機、空気調和機、および電動機の回転子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明の実施の形態にかかる電動機100の側面断面図である。図1に示される電動機100は、モールド固定子10と、回転子20(「電動機の回転子」と定義する)と、モールド固定子10の軸方向一端部に取り付けられる金属製のブラケット30とを備える。電動機100は、例えば、回転子20に永久磁石を有し、インバータで駆動されるブラシレスDCモータである。
(1)厚さが0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板が帯状に打ち抜かれ、かしめ、溶接、接着等で積層された帯状の固定子鉄心41を製作する。帯状の固定子鉄心41は、複数個のティース(図示せず)を備える。後述する集中巻のコイル42が施されている内側がティースである。
(2)ティースには、絶縁部43が施される。絶縁部43は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を用いて、固定子鉄心41と一体にまたは別体で成形される。
(3)絶縁部43が施されたティースに集中巻のコイル42が巻回される。複数個の集中巻のコイル42を接続して、例えば、三相のシングルY結線の巻線を形成する。但し、分布巻でもよい。
(4)三相のシングルY結線であるので、絶縁部43の結線側には、各相(U相、V相、W相)のコイル42が接続される端子44(電源が供給される電源端子44aおよび中性点端子44b)が組付けられる。電源端子44aは3個、中性点端子44bは3個である。
(5)基板45が結線側の絶縁部43(端子44を組付けられる側)に取り付けられる。リード線47を口出しするリード線口出し部品46が組付けられた基板45を絶縁部43に組付け、固定子40となる。固定子鉄心41に形成された絶縁部43の面取りされた角柱48が、基板45が備える角柱挿入穴(図示せず)に挿入されることにより、回転方向の位置決めがなされ、かつ、絶縁部43の基板設置面(図示せず)に基板45が設置されることにより軸方向の位置が決められる。また、基板45より突出する角柱48を熱溶着することで基板45と絶縁部43が固定され、かつ、固定子40が備える端子44の基板45より突出した部分を半田付けすることにより電気的にも接合される。基板45には、電動機100(例えば、ブラシレスDCモータ)を駆動するIC49a(駆動素子)、回転子20の位置を検出するホールIC49b(位置検出素子)等が実装されている。IC49aやホールIC49b等を「電子部品」と定義する。
(1)位置検出用樹脂マグネット25および回転子の樹脂マグネット22の成形、脱磁を行うと共に、シャフト本体23eの加工を行う。シャフト本体23eには、樹脂部24を成形する部分にローレット23aが施される。BMC樹脂またはPBT等の熱可塑性樹脂で絶縁軸部60を成形する。金属スリーブ61を加工する(ステップ1)。
(2)絶縁軸部60に金属スリーブ61を嵌合し組付ける。(ステップ2)。
(3)絶縁軸部60をシャフト本体23eに嵌合し組付け、シャフト23とする(ステップ3)。
(4)位置検出用樹脂マグネット25を、段差部25bを有する端部を下にして下型にセットし、下型に設けられた内径押え部に位置検出用樹脂マグネット25の内径を保持させる。回転子の樹脂マグネット22の位置決め用突起22cを下型に設けられた位置決め用突起挿入部に嵌め合わせて下型にセットする(ステップ4)。
(5)シャフト23を下型にセットし、回転子の樹脂マグネット22の切欠き22aを、上型の切欠き押さえ部で押し当てるように型締めする(ステップ5)。
(6)樹脂(樹脂部24)成形する(ステップ6)。回転子の樹脂マグネット22、位置検出用樹脂マグネット25、およびシャフト23を樹脂部24により一体に成形する際に、シャフト23の絶縁軸部60が反負荷側転がり軸受21bを圧入、保持できるように一体成形を行う。
(7)回転子の樹脂マグネット22および位置検出用樹脂マグネット25の着磁を行う(ステップ7)。
(8)シャフト23に、負荷側転がり軸受21aおよび反負荷側転がり軸受21bを組付ける(ステップ8)。
Claims (14)
- 回転子のマグネットおよびシャフトが樹脂部により一体化され、前記シャフトに負荷側転がり軸受と反負荷側転がり軸受とを配置する電動機の回転子であって、
前記反負荷側転がり軸受と前記シャフトとの間に介在する絶縁軸部と、
前記絶縁軸部と前記反負荷側転がり軸受との間に介在する金属スリーブと、
を備えたことを特徴とする電動機の回転子。 - 前記シャフトは、前記負荷側転がり軸受に支持される負荷側軸部と、前記絶縁軸部と、から成り、
前記負荷側軸部の端面は、前記樹脂部の反負荷側軸方向端面よりも前記負荷側転がり軸受側に位置することを特徴とする請求項1に記載の電動機の回転子。 - 前記絶縁軸部は、前記金属スリーブを介して前記反負荷側転がり軸受に支持される軸受嵌合部と、前記軸受嵌合部から前記負荷側軸部側に突出し、かつ、前記負荷側軸部の外径より小さい外径に形成された突出部と、を有し、
前記負荷側軸部の反負荷側端部には、前記突出部が嵌合して組み付けられる凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動機の回転子。 - 前記負荷側軸部の反負荷側端部には、前記負荷側軸部側から前記絶縁軸部側に突出し、かつ、前記負荷側軸部の外径より小さい外径に形成された突出部が形成され、
前記絶縁軸部は、前記絶縁軸部の外周の金属スリーブを介し前記反負荷側転がり軸受に支持される軸受嵌合部と、前記突出部が嵌合して組み付けられる凹部が形成されたシャフト結合部と、を有することを特徴とする請求項2に記載の電動機の回転子。 - 前記絶縁軸部は、前記反負荷側転がり軸受に支持される軸受嵌合部と、前記負荷側軸部の反負荷側端部が嵌合して組み付けられる凹部が形成されたシャフト結合部と、を有することを特徴とする請求項2に記載の電動機の回転子。
- 前記金属スリーブには、前記負荷側軸部と同じ線膨張係数の金属が用いられていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電動機の回転子。
- 前記絶縁軸部の材料には、絶縁性を有する樹脂材料が用いられることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の電動機の回転子。
- 前記絶縁軸部の材料には、前記負荷側軸部と同じ線膨張係数の樹脂材料が用いられていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の電動機の回転子。
- 前記絶縁軸部の材料には、熱硬化性樹脂のBMC(バルクモールディングコンパウンド)樹脂が用いられていることを特徴とする請求項8に記載の電動機の回転子。
- 請求項1から9の何れか1項に記載の電動機の回転子を用いることを特徴とする電動機。
- 固定子鉄心の絶縁部が施された複数のティースに巻線してコイルを形成した固定子と、
この固定子に電子部品を実装するとともにリード線を口出しするリード線口出し部品が取り付けられた基板と、
前記固定子と前記基板とを組付け、熱硬化性樹脂でモールド成形してなるモールド固定子と、
前記回転子と、
前記負荷側転がり軸受と
前記反負荷側転がり軸受と、
前記負荷側転がり軸受または前記反負荷側転がり軸受を支持するブラケットと、
を備えたことを特徴とする請求項10に記載の電動機。 - 前記回転子の磁極を位置検出素子により検出する位置検出回路と、
前記回転子の回転速度を指令する速度指令信号、前記位置検出回路からの位置検出信号に基づいて、インバータ駆動するためのPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成する波形生成回路と、
前記波形生成回路の出力により駆動信号を生成するプリドライバ回路と、
トランジスタとダイオードとを並列接続し、これらを直列接続したアームを有するパワー回路とから構成されるインバータ方式の駆動回路を備えることを特徴とする請求項10または11に記載の電動機。 - 請求項10から12の何れか1項に記載の電動機を送風機用電動機として用いることを特徴とする空気調和機。
- 回転子のマグネットおよびシャフトを樹脂部により一体に成形し、前記シャフトに転がり軸受を配置する電動機の回転子の製造方法において、
前記シャフトを製造し、前記絶縁軸部を前記シャフトに組み付けるステップと、
前記回転子のマグネット、前記シャフト、および前記絶縁軸部を熱可塑性樹脂で一体成形するステップと、
前記負荷側転がり軸受および前記反負荷側転がり軸受を組付けるステップと、
を含むことを特徴とする電動機の回転子の製造方法。
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