JP2015177100A - 有機トランジスタ - Google Patents

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【課題】有機半導体薄膜とゲート絶縁膜との間に自己組織化単分子層を介在させてなる有機トランジスタにおいて、移動度の向上を図る。
【解決手段】基板11と、基板11の上に形成されたゲート電極12と、ゲート電極12の上においてゲート電極12を覆うように形成された表面が平坦であるゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13の上にてゲート絶縁膜13に接して形成された自己組織化単分子層14と、自己組織化単分子層14の上において自己組織化単分子層14に接して形成された有機半導体薄膜15と、自己組織化単分子層14の上において、ゲート電極12の両端と対応する位置に互いに離間するように形成されて有機半導体薄膜15に接するソース電極16およびドレイン電極17と、を備え、ゲート絶縁膜13はアルミナからなり、当該アルミナ中の塩素濃度が1×1020atoms/cm以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機半導体薄膜とゲート絶縁膜との間に自己組織化単分子層を介在させてなる有機トランジスタに関する。
従来より、この種の自己組織化単分子層(Self−Assembled Monolayers:略称SAM)を有する有機トランジスタとしては、たとえば特許文献1に記載のものが提案されている。
この有機トランジスタは、基板と、基板の上に形成されたゲート電極と、ゲート電極の上においてゲート電極を覆うように形成された表面が平坦であるゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成された自己組織化単分子層と、自己組織化単分子層の上において自己組織化単分子層に接して形成された有機半導体薄膜と、を備える。そして、ソース電極およびドレイン電極は、自己組織化単分子層の上において、ゲート電極の両端と対応する位置に互いに離間するように形成されて有機半導体薄膜に接するものである。
このような有機トランジスタは、チャネル領域を構成する材料として有機半導体薄膜を用いたものであり、有機トランジスタの主な特徴の1つに、印刷によって作製できるため、低コスト化を期待できることが挙げられる。
特許第4589004号公報
ここで、自己組織化単分子層は、ホスホン酸誘導体等よりなるものであり、自己組織化単分子層の上に形成される有機半導体薄膜の結晶性を高める役割を有するものである。しかしながら、このような有機トランジスタは、シリコン等よりなる無機トランジスタに比べて有機半導体薄膜内でのキャリア(正孔や電子)の移動度が低く、当該移動度を向上させることが要望されている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、有機半導体薄膜とゲート絶縁膜との間に自己組織化単分子層を介在させてなる有機トランジスタにおいて、移動度の向上を図ることを目的とする。
本発明者は、有機トランジスタにおけるゲート絶縁膜について検討した。従来は、ゲート絶縁膜は、TMA(トリメチルアルミニウム)を用いたALD(原子気相成長法)等により成膜されたアルミナよりなるものが、典型的であった。
それに対して、本発明者は、塩化アルミニウム(AlCl)を原料とするアルミナに着目し、これをゲート絶縁膜に採用することを検討したところ、塩素濃度が所定濃度以上のアルミナであれば、移動度が大幅に向上することを実験的に見出した。請求項1の発明は、このような本発明者の検討により実験的に創出されたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明では、基板(11)と、基板の上に形成されたゲート電極(12)と、ゲート電極の上においてゲート電極を覆うように形成された表面が平坦であるゲート絶縁膜(13)と、ゲート絶縁膜の上にてゲート絶縁膜に接して形成された自己組織化単分子層(14)と、自己組織化単分子層の上において自己組織化単分子層に接して形成された有機半導体薄膜(15)と、自己組織化単分子層の上において、ゲート電極の両端と対応する位置に互いに離間するように形成されて有機半導体薄膜に接するソース電極(16)およびドレイン電極(17)と、を備え、ゲート絶縁膜はアルミナからなり、当該アルミナ中の塩素濃度が1×1020atoms/cm以上であることを特徴としている。
本発明は、実験的に見出したものであり、1×1020atoms/cm以上の塩素濃度を有するアルミナをゲート絶縁膜として用いれば、移動度を大幅に向上させることができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の実施形態にかかる有機トランジスタを示す概略断面図である。 図1に示される有機トランジスタの製造工程を示す概略断面図である。 上記実施形態にかかる有機トランジスタの効果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
本発明の実施形態にかかる有機トランジスタ10について、図1を参照して述べる。この有機トランジスタ10は、たとえば自動車などの車両に搭載され、車両用の各種電子装置を駆動するための半導体装置として適用されるものである。
本実施形態の有機トランジスタ10は、基板11の上にゲート電極12、ゲート絶縁膜13、自己組織化単分子層14、有機半導体薄膜15、ソース電極16およびドレイン電極17を順に形成したトップコンタクト構造とされている。
基板11は、ガラス基板やフィルム(ポリエチレンナフタレート(PEN)もしくはポリイミド(PI))などにより構成されている。そして、基板11上において、ゲート電極12は所望パターン、例えば一方向を長手方向とするライン状に形成されている。このゲート電極12は、たとえば金(Au)やクロム(Cr)もしくはモリブデン(Mo)などの電極材料により構成されている。
ゲート絶縁膜13は、ゲート電極12の上においてゲート電極12を覆うように形成されたものであり、ゲート絶縁膜13の表面、つまりゲート電極12と反対側の一面は平坦面になっている。
このゲート絶縁膜13はアルミナ(Al)からなり、当該アルミナ中の塩素濃度が1×1020atoms/cm以上であるものとされている。なお、この塩素濃度の上限については、ゲート絶縁膜13の絶縁性等の特性が確保され得る範囲のものとされ、適宜設計されるものである。
自己組織化単分子層14は、ゲート絶縁膜13における平坦な表面の上にて、ゲート絶縁膜13の表面に接して形成されたものであり、自身も平坦な膜とされている。この自己組織化単分子層14は、有機トランジスタの自己組織化単分子層として用いられる公知の有機材料よりなるものとされている。
典型的には、自己組織化単分子層14を構成する有機材料は、ホスホン酸誘導体であり、たとえば、フェニルホスホン酸(CPO)、n−トリデシルホスホン酸(n−C1327PO)等のn−アルキルホスホン酸(n−C2n+1PO)などが挙げられる。
そして、有機半導体薄膜15は、自己組織化単分子層14の上において自己組織化単分子層14に接して形成されている。このように平坦なゲート絶縁膜13の表面および自己組織化単分子層14の上に有機半導体薄膜15が形成されることで、有機半導体薄膜15は良好な膜質になる。この有機半導体薄膜15は、有機半導体材料、たとえば高分子有機材料や低分子有機材料にて構成されている。
ソース電極16およびドレイン電極17は、自己組織化単分子層14の上において、ゲート電極12の両端と対応する位置に互いに離間するように形成されて有機半導体薄膜15に接している。このソース電極16およびドレイン電極17は、銀(Ag)、金(Au)もしくは銅(Cu)などの電極材料によって構成されている。
このように、有機トランジスタ10は、ゲート絶縁膜13の表面に自己組織化単分子層14および有機半導体薄膜15が順次形成され、かつ、有機半導体薄膜15の上にソース電極16およびドレイン電極17が形成されたものとなっている。そうすることで、本実施形態の有機トランジスタ10は、上方において電気的接続が図られるトップコンタクト構造とされている。
なお、この有機トランジスタ10においては、基板11の表面全面を覆うように図示しない保護膜が形成されている。そして、この保護膜からソース電極16やドレイン電極17が部分的に露出させられることで、トランジスタ外部との電気的接続が図れるようになっている。
次に、上記構成を有する本実施形態の有機トランジスタ10の製造方法について、図2も参照して述べる。まず、図2(a)に示されるように、ガラス基板やフィルム(ポリエチレンナフタレート(PEN)もしくはポリイミド(PI))などで構成される基板11を用意する。
そして、この基板11の表面にゲート電極12の形成材料として、金(Au)やクロム(Cr)もしくはモリブデン(Mo)などの電極材料を配置すると共に、その形成材料をパターニングすることでゲート電極12を形成する工程(ゲート電極形成工程)を行う。ここで、ゲート電極12については、例えば印刷やスパッタなどによって基板11の表面に形成することができる。
次に、図2(b)に示されるように、ゲート電極12の表面を覆うように、上記した1×1020atoms/cm以上の塩素濃度を有するアルミナ(Al)よりなるゲート絶縁膜13を成膜する工程(ゲート絶縁膜形成工程)を行う。
この塩素を含むアルミナは、塩化アルミニウム(AlCl)を原料として原子気相成長法(ALD法)により形成される。具体的には、塩化アルミニウムを原料とし、水(HO)を酸化剤としたALD法を行うことにより、ゲート絶縁膜13としてのアルミナを成膜する。
ここで、塩素濃度が1×1020atoms/cm以上のアルミナとしてのゲート絶縁膜13を形成するためには、成膜温度を300℃もしくはそれ以下としてALD法による成膜を行えばよい。これにより、未反応の塩素がアルミナ中に残り、上記塩素濃度が実現される。
これは、この成膜温度が高くなると、ALD法における反応効率が向上するため、アルミナ中に残る未反応の塩素が少なくなることによる。つまり、塩素濃度を1×1020atoms/cm以上にて、より増加させたものとするには、成膜温度を300℃から適宜、低くしていけばよい。
なお、上記塩素濃度を有するアルミナとしてのゲート絶縁膜13を形成することについては、ナノメートルオーダーでの膜厚制御が可能なALD法が好ましいが、それ以外の成膜方法を採用してもよい。たとえば、塩化アルミニウムを原料とする化学気相成長法(CVD)でもよい。
このCVDの場合も、成膜温度等の条件を適宜制御して、未反応の塩素による塩素濃度を制御することにより、上記塩素濃度を有するアルミナとしてのゲート絶縁膜13が形成される。なお、このようにして形成されたアルミナの膜は、必要に応じて、ウェットエッチングなどによって所望形状にパターニングされることにより、ゲート絶縁膜13として形成される。
こうして、ゲート絶縁膜形成工程を行った後、図2(c)に示されるように、ゲート絶縁膜13の表面を覆うように、ゲート絶縁膜13の直上に自己組織化単分子層14を形成する(SAM形成工程)。この自己組織化単分子層14は、通常の方法と同様、上記したホスホン酸誘導体等を有機溶媒に混合した溶液を、ゲート絶縁膜13の表面に塗布し、溶媒を乾燥させることにより形成する。
その後、図2(d)に示すように、自己組織化単分子層14の直上に、たとえば高分子有機材料や低分子有機材料にて構成される有機半導体薄膜15を形成する工程(有機半導体形成工程)を行う。この工程では、たとえば、有機半導体材料を溶媒に溶かした溶液を用いた印刷や、あるいは蒸着によって、有機半導体薄膜15を形成する。
この後、図2(e)に示すように、有機半導体薄膜15の表面上および自己組織化単分子層14の上に、銀(Ag)もしくは銅(Cu)などの電極材料よりなるソース電極16およびドレイン電極17を形成する(ソース−ドレイン電極形成工程)。
この工程では、印刷や蒸着等による成膜法、および、フォトリソグラフ等によるパターニング法を採用することで、電極形成を行う。具体的には、ソース電極16およびドレイン電極17の形成予定位置以外の部分を、レジスト膜やマスク等でマスキングし、この状態で印刷や蒸着による成膜を行う。その後、マスキングを解除すれば、ソース電極16およびドレイン電極17が形成される。
このようにして、ソース電極16およびドレイン電極17を形成したのち、必要に応じて、蒸着もしくはスピンコートなどによって、アルミナもしくはパリレンなどにより構成される図示しない保護膜を成膜する。このような製造方法により、図1に示した有機トランジスタ10を製造することができる。
ところで、本実施形態にかかる有機トランジスタ10によれば、1×1020atoms/cm以上の塩素濃度を有するアルミナをゲート絶縁膜13として用いることにより、有機半導体薄膜15内のキャリアの移動度を大幅に向上させることができる。図3は、この効果を示す一例であり、この図3を参照して、本実施形態の効果について具体的に述べることとする。
まず、図1に示される構成において、自己組織化単分子層14としてはn−トリデシルホスホン酸を用いたもの、および、フェニルホスホン酸を用いたもの、さらに比較例として自己組織化単分子層14を無くしてゲート絶縁膜13上に直接、有機半導体薄膜15を形成したもの、というように3水準とする。なお、これら3水準について、前者は「n−トリデシルホスホン酸」、「フェニルホスホン酸」、「SAM無し」、というように図3中の横軸に示してある。
一方、ゲート絶縁膜13としては、塩化アルミニウムを原料とするALD法で形成され、塩素濃度が1×1020atoms/cmであるアルミナよりなるゲート絶縁膜13と、比較例としてTMA(トリメチルアルミニウム)を原料とするALD法で形成された塩素を実質含まないアルミナよりなるゲート絶縁膜13との2水準とした。なお、これら2水準については、図3中の棒グラフ部分にそれぞれ「塩化アルミ」、「TMA」というように示してある。
また、図3中の縦軸に示される移動度(単位:cm/Vs)は、有機半導体薄膜15内でのキャリア(正孔や電子)の移動度であり、上記の各水準について、有機トランジスタを作動させて、測定したものである。
図3に示されるように、自己組織化単分子層14が「n−トリデシルホスホン酸」の場合、および、「フェニルホスホン酸」の場合、いずれも塩化アルミニウムを原料とするゲート絶縁膜13は、TMAを原料とするゲート絶縁膜に対して約1.6倍の移動度の向上が確認された。
また、自己組織化単分子層14が無い構成の場合は、塩化アルミニウムを原料とする本実施形態のゲート絶縁膜13とTMAを原料とする従来のゲート絶縁膜とでは、移動度の差は実質見られなかった。
つまり、自己組織化単分子層14の材質を問わず、1×1020atoms/cm以上の塩素濃度を有するアルミナよりなるゲート絶縁膜13を用いれば、移動度を大幅(約1.6倍)に向上させることができるといえる。そして、この図3に示される結果から、次のようなメカニズムが推定される。
塩化アルミニウムを原料とするゲート絶縁膜13では、上記塩素濃度にて存在する膜中の塩素が、ゲート絶縁膜13上に形成される自己組織化単分子層14との反応性を高め、その結果、自己組織化単分子層14の高密度化を実現すると推定される。そして、この自己組織化単分子層14の高密度化が、その上に接して形成される有機半導体薄膜15の結晶性を向上させるため、移動度が向上すると推定される。
このように、本実施形態によれば、ゲート絶縁膜13中の塩素の役割が有機半導体薄膜15の結晶性向上に大きく関与すると推定される。そのため、ゲート絶縁膜13の絶縁特性等を損なわない範囲で塩素濃度を1×1020atoms/cm以上に大きくしてやれば、図3と同様の移動度向上の効果が期待できる。また、自己組織化単分子層14の種類についても、図3に限定されることなく、より広い範囲で、図3と同様の移動度向上の効果が期待できる。
ここで、上記推定メカニズムから、ゲート絶縁膜13のうちゲート絶縁膜13の厚さ方向において自己組織化単分子層14に接触する界面近傍の部位のみが、上記塩素濃度とされていてもよいと言える。
たとえば、ゲート絶縁膜13であるアルミナのうち塩素濃度が1×1020atoms/cm以上である高濃度部位は、自己組織化単分子層14との反応に必要最小限の膜厚とすることが好ましく、具体的には自己組織化単分子層14との界面から5nm以下の厚さの部位であることが望ましい。
そして、当該高濃度部位以外の部位(つまり、ゲート絶縁膜13のうち厚さ方向におけるゲート電極12側の部位)における塩素濃度は1×1020atoms/cm未満であることが望ましい。これは、上記界面近傍部位以外では、塩素を極力少なくして、ゲート絶縁膜13の絶縁特性等を確保するためである。また、塩素等のハロゲン不純物はゲート絶縁膜中のトラップサイトとなり、バイアスストレスにより閾値電圧を変動させるため、信頼性の観点からも望ましい。
このようなゲート絶縁膜13内にて塩素濃度が偏った分布を示す構造を形成するためには、たとえば、ゲート絶縁膜13における下側部分(ゲート電極12側の部分)と上側部分(自己組織化単分子層14側の部分)とを2回に分けて形成するようにすればよい。
たとえば、まず、ゲート絶縁膜13のうちの下側部分を、TMAを原料とし水を酸化剤として用いたALD法で形成し、次に、ゲート絶縁膜13の上側の微小な厚さ(たとえば5nm以下の厚さ)の部分を、塩化アルミニウムを原料とし水を酸化剤として用いたALD法で形成すればよい。ALD法は、上述のようにナノメートルオーダーでの膜厚制御が可能なものであるため、このような微小膜厚の形成に採用することは望ましい。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、塩化アルミニウムを原料とするALD法やCVDによりゲート絶縁膜13を形成する例を述べた。しかし、このようなゲート絶縁膜13の形成方法としては、上記塩素濃度を有するアルミナよりなるゲート絶縁膜13が形成されるならば、これらALD法やCVDに限定されるものではない。
たとえば、可能ならば、ゲート絶縁膜13の形成方法として、印刷やスピンコートを採用してもよい。この場合、たとえば、有機溶媒にアルミナと微量の塩化アルミニウムを混合させ、これを塗布し、溶媒を乾燥させることで、上記塩素濃度を有するアルミナとしてのゲート絶縁膜13が形成される。
また、上記実施形態では、図1に示すようなトップコンタクト構造を有する有機トランジスタ10を例に挙げた。これによれば、自己組織化単分子層14の上において有機半導体薄膜15の上でソース電極16およびドレイン電極17が有機半導体薄膜15に接していた。
しかし、これは有機トランジスタの一例を示したものであり、ゲート絶縁膜13の上に自己組織化単分子層14が接して積層され、自己組織化単分子層14の上に有機半導体薄膜15が接して積層された積層構成を有する有機トランジスタであれば、もちろん、他の構造でもよい。
たとえば自己組織化単分子層14上にて有機半導体薄膜15の下にてソース電極16およびドレイン電極17が有機半導体薄膜15に接する構造、いわゆるボトムコンタクト構造を有する有機トランジスタであっても、本発明は適用が可能である。
この場合、自己組織化単分子層14の上において有機半導体薄膜15の中央部分が自己組織化単分子層14に接したものとなる。そして、有機半導体薄膜15の両端部分では、当該両端部分と自己組織化単分子層14との間にソース電極16およびドレイン電極17が介在することで、有機半導体薄膜15の下側とこれら電極16、17とが接したものとなる。
また、有機トランジスタ10における上記各部の形成方法や材料については、上記各実施形態に限定されるものではなく、可能な範囲で適宜、他の方法や材料を採用するようにしてもよい。
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能であり、また、上記各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 有機トランジスタ
11 基板
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁膜
14 自己組織化単分子層
15 有機半導体薄膜
16 ソース電極
17 ドレイン電極

Claims (4)

  1. 基板(11)と、
    前記基板の上に形成されたゲート電極(12)と、
    前記ゲート電極の上において前記ゲート電極を覆うように形成された表面が平坦であるゲート絶縁膜(13)と、
    前記ゲート絶縁膜の上にて前記ゲート絶縁膜に接して形成された自己組織化単分子層(14)と、
    前記自己組織化単分子層の上において前記自己組織化単分子層に接して形成された有機半導体薄膜(15)と、
    前記自己組織化単分子層の上において、前記ゲート電極の両端と対応する位置に互いに離間するように形成されて前記有機半導体薄膜に接するソース電極(16)およびドレイン電極(17)と、を備え、
    前記ゲート絶縁膜はアルミナからなり、当該アルミナ中の塩素濃度が1×1020atoms/cm以上であることを特徴とする有機トランジスタ。
  2. 前記自己組織化単分子層がホスホン酸誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の有機トランジスタ。
  3. 前記塩素濃度が1×1020atoms/cm以上のアルミナは、塩化アルミニウムを原料として形成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の有機トランジスタ。
  4. 前記塩素濃度が1×1020atoms/cm以上のアルミナは、塩化アルミニウムを原料として原子気相成長法により形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の有機トランジスタ。
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