JP2015176758A - 封止接点装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発生したアークを誘引して迅速、かつ、確実に消失させる機能を長期間、維持できる封止接点装置を提供するにある。
【解決手段】ハウジングと、前記ハウジング内で対向するように配置した固定接点33aおよび可動接点48aと、前記固定接点33aおよび前記可動接点48aにそれぞれ対向するように配置した一対の永久磁石36,36と、を備え、前記固定接点33aおよび前記可動接点48aの間で発生したアークを、前記固定接点33aと前記可動接点48aとの間に流れる電流、および、前記永久磁石36,36の磁力によって誘引する電磁継電器である。特に、前記ハウジング内のアークが誘引される位置に、アーク用シールド部材61を配置した。
【選択図】図4

Description

本発明は封止接点装置、特に、発生したアークを迅速に消失させることができるパワー負荷用電磁継電器に関する。
従来、封止接点装置として、例えば、ソレノイド20の励磁,消磁に基づいて軸心方向に往復移動する可動軸44が、一対の可動接点32,32を搭載した接点搬送部材28を往復移動させることにより、前記可動接点32を固定接点34に接離する密封型電磁継電器が開示されている(特許文献1参照)。
そして、前記密封型電磁継電器では、可動接点32と固定接点34との間に生じたアークを誘引するために一対の永久磁石30が樹脂製容器26の外周面に配置されている。
EP2218086B1号公報
しかしながら、前記電磁継電器では、可動接点32と固定接点34との間に生じたアークが前記容器26の内周面に当接することにより、前記容器26が損傷し、ひいては、永久磁石30をアークが加熱,急冷することにより、永久磁石30の磁気特性を劣化させる。このため、アークを効率的に消失させることを長期間、維持できないという問題点があった。
本発明は、前記問題点に鑑み、発生したアークを誘引して迅速、かつ、確実に消失させる機能を長期間、維持できる封止接点装置を提供することを課題とする。
本発明に係る封止接点装置は、前記課題を解決するため、ハウジングと、前記ハウジング内で対向するように配置した固定接点および可動接点と、前記固定接点および前記可動接点にそれぞれ対向するように配置した一対の永久磁石と、を備え、前記固定接点および前記可動接点の間で発生したアークを、前記固定接点と前記可動接点との間に流れる電流、および、前記永久磁石の磁力によって誘引する電磁継電器であって、前記ハウジング内のアークが誘引される位置に、アーク用シールド部材を配置した構成としてある。
本発明によれば、アークが任意の方向に発生しても、電流および磁力で所望の方向に誘引してアーク用シールド部材に当てることで、アークを消失できる。このため、ハウジングのみならず、永久磁石の磁気特性の劣化を防止し、アークを迅速、かつ、確実に消失させる機能を長期間、維持できる。
本発明の実施形態としては、前記アーク用シールド部材が、前記固定接点および前記可動接点の通電方向と、前記通電方向に対して垂直な方向に配置された前記永久磁石の磁力の方向と、に対してそれぞれ垂直な方向に配置されるとともに、前記永久磁石の対向面の一部を覆うように配置しておいてもよい。
本実施形態によれば、前記固定接点および前記可動接点の間に生じたアークが、永久磁石に当接する前にアーク用シールド部材に当たり易くなり、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、前記アーク用シールド部材が、板状の連結体と、前記連結体の両端を略垂直にそれぞれ折り曲げて形成した腕部と、からなる断面門型であってもよい。
本実施形態によれば、電流や磁性が変化することによって、アークの発生する方向が変わっても、アーク用シールド部材のいずれか一方の腕部にアークが当接し、消失する。
また、断面門型に形成することで、アーク用シールド部材が把持しやすくなり、内部空間内への取付け作業が容易になる。
本発明の別の実施形態としては、前記アーク用シールド部材の前記連結体および前記腕部の縁部のうち、少なくともいずれか1つの縁部に、少なくとも1つのアーク受け片を設けておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク受け片にアークが当たり易くなり、アークをより一層効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、一対の前記腕部の上方縁部のうち、少なくともいずれか一方の上方縁部から上方リブを側方に延在しておいてもよい。
本実施形態によれば、固定接点と可動接点との間に生じたアークが、腕部の上方縁部から延在した上方リブに当たって消失するので、前記アークが漏れ出にくくなる。
本発明の異なる実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部から互いに接近するように外方リブを延在しておいてもよい。
本実施形態によれば、固定接点と可動接点との開閉動作を妨げず、アークが永久磁石に当たることを阻止でき、永久磁石の磁気特性の劣化を防止できる。
本発明の別の実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、磁束孔を備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の異なる実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、切り欠き部を備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、少なくとも1本のスリットを備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができるという効果がある。
図A,Bは本発明に係る封止接点装置の実施形態を異なる角度から視た全体斜視図である。 図1で示した封止接点装置の動作前の正面断面図である。 図1で示した封止接点装置の動作前の側面断面図である。 図Aはアークを消失させる方法を説明するための概略斜視図、図Bは封止接点装置の部分平面断面図である。 図A,Bはアークを消失させる方法を説明するための封止接点装置の部分正面断面図および部分側面断面図である。 図1Aで示した封止接点装置の分解斜視図である。 図1Bで示した封止接点装置の分解斜視図である。 図A,Bは図6で示した金属製筒状フランジおよび第1ヨークの斜視図である。 図A,Bは図6で示した金属製筒状フランジを異なる角度からみた斜視図および部分拡大断面図である。 図Aは図1で示したアーク用シールド部材の斜視図、図B,Cは第2,第3実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。 図A,B,Cは第4,第5,第6実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。 図A,B,Cは第7,第8,第9実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。
本発明に係る封止接点装置を密封型電磁継電器に適用した実施形態を、図1ないし図12の添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係る密封型電磁継電器は、図1ないし図10、特に、図6および図7に示すように、ケース10にカバー20を組み付けて形成したハウジング内に、接点機構部30と、この接点機構部30を密封空間43の外から駆動する電磁石部50と、を収納してある。接点機構部30は、セラミックプレート31、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および有底筒体41からなる密封空間43内に組み込まれている。
前記ケース10は、略箱型形状の樹脂成形品であり、外側面の下方角部に取付金具11aを圧入した取付孔11を設ける一方、その側面隅部に図示しないリード線を引き出すための膨出部12を形成してあるとともに、対向する側面の開口縁部に係止孔13を設けてある。
前記カバー20は、前記ケース10の開口部を被覆可能な平面形状を有するとともに、その上面中央に突設した仕切り壁21の両側に端子孔22,22をそれぞれ設けてある。また、前記カバー20は、その片側側面に、前記ケース10の膨出部12に挿入することにより、図示しないリード線のいわゆるバタツキを防止できる突出部23を設けてある。さらに、前記カバー20は、対向する側面の開口縁部に前記ケース10の係止孔13に係止可能な係止用爪部24を設けてある。
前記接点機構部30は、前述したようにセラミックプレート31、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および有底筒体41で形成された密封空間43(図2参照)内に配置され、磁石ホルダー35、筒状固定鉄芯38、可動鉄芯42、可動軸45および可動接触片48にて構成されている。
前記セラミックプレート31は、後述する金属製筒状フランジ32の上方開口縁部にロウ付け可能な平面形状を有し、一対の端子孔31a,31aを設け、補助プレート31cと組み合わせて使用される。また、前記セラミックプレート31は、その上面の外周縁部および前記端子孔31aの開口縁部に図示しない金属層をそれぞれ形成してある。そして、図6に示すように、前記セラミックプレート31の端子孔31aに、下端部に固定接点33aを固着した固定接点端子33をロウ付けする。
前記セラミックプレート31の上面外周縁部に溶接一体化される金属製筒状フランジ32は、図8に示すように、金属板をプレス加工で形成した略筒形状を有するものである。特に、前記金属製筒状フランジ32は、その下方開口縁部から環状鍔部32aを側方に延在させるとともに、前記環状鍔部32aの隅部に切り欠き部32bを形成してある。また、前記金属製筒状フランジ32は、図9に示すように、前記環状鍔部32aの下面に沿って環状突起32cを左右からの2回の叩き出し加工で形成してある。なお、前記環状突起32cは突出し加工で形成してもよい。
そして、前記金属製筒状フランジ32は、前記環状鍔部32aに設けた環状突起32cを介して後述する板状第1ヨーク37の上面に抵抗溶接で一体化される。ただし、前記環状突起は前記切り欠き部に接しないように離れた位置に形成されているので、抵抗溶接時に溶接不良が生じるおそれはない。
前記金属製筒状フランジ32内に収納される磁石ホルダー35は、箱形状を有する耐熱性の絶縁材からなり、その対向する両側外側面に永久磁石36を保持できるポケット溝35aをそれぞれ形成してある。また、前記磁石ホルダー35は、その底面中央に環状受け台35c(図2参照)を一段低く設けるとともに、前記環状受け台35cの中心から筒状絶縁部35bを下方側に突設してある。前記筒状絶縁部35bは、アークが発生し、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および筒状固定鉄芯38の経路で高電圧になっても、筒状固定鉄芯38と可動軸45とを絶縁することにより、両者の溶着一体化を防止する。更に、磁石ホルダー35の内部に対向するように配置される位置決め用プレート26が可動接触片48に当接するように配置され、前記可動接触片48を回り止めして位置決めしている。そして、磁石ホルダー35と第1ヨーク37との間には、一対のゴム板27が配置され、固定接点33aと可動接点48aとが離間する際に、磁石ホルダー35と環状鍔部45aとの間に生じる衝撃を緩衝している。
また、磁石ホルダー35の内部には、本発明の第1実施形態に係るアーク用シールド部材61が配設されている。このアーク用シールド部材61は、例えば、ステンレスなど金属製であり、図10Aに示すように、断面略コの字型に形成されている。
すなわち、アーク用シールド部材61は、図10Aに示すように、板状の連結体62と、前記連結体62の両端部を上方に折り曲げて形成した腕部63とを備えている。連結体62の対向する縁部にはそれぞれ、上方に切り起こした位置決め舌片(アーク受け片)64が形成されている。腕部63は、その両側縁部を前記連結体62側に折り曲げて形成した内方リブ(アーク受け片)65と、外方リブ(アーク受け片)66とを有している。一対の前記外方リブ66,66の間には、前記永久磁石36の磁束を通過させるためのスペースが形成されている。そして、アーク用シールド部材61は、図2に示すように、連結体62が磁石ホルダー35の底壁に載置され、図4Bに示すように、腕部63が磁石ホルダー35の対向する側壁に固定される。
前記板状第1ヨーク37は、図6に示すように、前記ケース10の開口縁部に嵌合可能な平面形状を有し、その上面に弾性プレート37aを固定するともに、その中心にカシメ孔37bを設けてある。また、図8Bに示すように、前記カシメ孔37bの両側には位置決め突起37cを突設してある。そして、前記板状第1ヨーク37は、そのカシメ孔37bに筒状固定鉄芯38の上端部をカシメ固定してある一方、金属製筒状フランジ32の環状鍔部32aに設けた環状突起32cを抵抗溶接して一体化してある。
前記筒状固定鉄芯38は、図2に示すように、その貫通孔に、前記磁石ホルダー35の筒状絶縁部35bを介し、環状鍔部45aを備えた可動軸45をスライド移動可能に挿入してある。前記可動軸45は、復帰バネ39を挿入するとともに、その下端部に可動鉄芯42を溶接にて固定してある。
前記可動鉄芯42を収納する有底筒体41は、その開口縁部を前記板状第1ヨーク37に設けたカシメ孔37bの下面縁部に気密接合される。そして、ガス抜きパイプ34から内部空気を吸引して封止することにより、密封空間43が形成される。
前記可動軸45は、図2に示すように、その中間部に設けた環状鍔部45aに皿状受け具46を係止し、挿通した接点バネ47および可動接触片48の脱落を防止するとともに、その上端部に抜け止めリング49を固定してある。そして、前記可動接触片48の上面両端部に設けた可動接点48aは、前記金属製筒状フランジ32内に配置された固定接点端子33の固定接点33aに接離可能に対向している。
前記電磁石部50は、図2に示すように、コイル51を巻回したスプール52の鍔部52aにコイル端子53,54を圧入,固定するとともに、前記コイル端子53,54を介して前記コイル51と図示しないリード線とを接続してある。そして、前記スプール52の貫通孔52bに前記有底筒体41を挿通するとともに、第2ヨーク56の嵌合孔56aに嵌合する。ついで、前記第2ヨーク56の両側部57,57の上端部を前記板状第1ヨーク37の両端部にそれぞれ係合し、カシメ,圧入あるいは溶接などの手段にて固定することにより、前記電磁石部50と接点機構部30とが一体化される。
次に、前述の構成からなる密封型電磁継電器の動作について説明する。
まず、図2に示すように、コイル51に電圧が印加されていない場合には、復帰バネ39のバネ力で可動鉄芯42が下方側に付勢され、可動軸45が下方側に押し下げられ、可動接触片48が下方側に引き下げられている。このとき、可動軸45の環状鍔部45aが磁石ホルダー35の環状受け台35cに係合し、可動接点48aが固定接点33aから開離しているが、可動鉄芯42は有底筒体41の底面に当接していない。
ついで、前記コイル51に電圧を印加して励磁すると、筒状固定鉄芯38に可動鉄芯42が吸引され、可動軸45が復帰バネ39のバネ力に抗して上方にスライド移動する。そして、可動接点48aが固定接点33aに接触した後も、復帰バネ39及び接点バネ47のバネ力に抗して可動軸45が押し上げられ、可動軸45の上端部が可動接触片48の軸孔48bから突出し、可動鉄芯42が筒状固定鉄芯38に吸着する。
そして、前記コイル51への電圧の印加を停止して励磁を解くと、接点バネ47及び復帰バネ39のバネ力に基づき、可動鉄芯42が筒状固定鉄芯38から離れる。このため、可動軸45が下方側にスライド移動し、可動接点48aが固定接点33aから開離した後、可動軸45の環状鍔部45aが磁石ホルダー35の環状受け台35cに係合し、元の状態に復帰する。
このとき、高電圧の固定接点33aと可動接点48aとの間にアークが発生する場合がある。このアークは、図4Aの中で、固定接点33aと可動接点48aとの間に流れる電流、および、対向する永久磁石36の間で水平方向に生じる磁力により、フレミングの左手の法則に従って、誘引される。
例えば、可動接点48aから固定接点33aに向かって電流(黒矢印)が流れ(紙面の下側から上側に向かって)、永久磁石36の磁力(細長い白矢印)を電流に対して垂直方向(紙面の右側から左側)に与えた場合、フレミングの左手の法則に基づき、アークは電流および磁力の各々に対して垂直な方向(紙面の奥側から手前側)に誘引される。
なお、一般的に磁力の方向は、対向する永久磁石36の中心軸から離れるにしたがって円弧状に湾曲したものとなる。また、電流と磁力とによって、誘引されたアークにも電流が流れ、そのアーク電流が流れる方向も湾曲しながら可動接点48aから固定接点33aに向かうようなる。これらの要因が加味され、固定接点33aと可動接点48aとの間で発生したアークは、接点から離れるにしたがって、永久磁石36に近づくように誘引されていく。
したがって、前記アークが最初に誘引される方向(電流と磁力とにそれぞれ垂直な方向)にアーク用シールド部材61の腕部63を設置し、発生した前記アークが更に誘引される方向(永久磁石36に近づく方向)に永久磁石36の一部を覆うように外方リブ66を設置してある(ただし、永久磁石36の中心軸を覆わないようにスペースが設けられている)。このため、固定接点33aと可動接点48aとの間に流れる電流の方向を切り換えた場合であっても、対向する永久磁石36の間で水平方向に生じる磁力によって誘引されるアークを、アーク用シールド部材61に当てて消失させることができる。
また、前記アーク用シールド部材61は、アークが磁石ホルダー35に直接当たることを防止するので、磁石ホルダー35の破損に伴う永久磁石の劣化をも防止できる。
特に、アーク用シールド部材61は、その腕部63の両側縁部に内方リブ65および外方リブ66を有しているので、発生したアークを囲い込み、アークを効率的に消失させることができる。
また、アーク用シールド部材61の断面門型に形成し、密封空間43(磁石ホルダー35)内に連結体(基部)62を磁石ホルダー35内の底面に載置している。このため、単なる板状に形成した場合と比べて、アーク用シールド部材61を把持しやすくなり、密封空間43(磁石ホルダー35)への取付け作業性が良くなる。また、固定接点33aと可動接点48aとの開閉動作を妨げず、アーク用シールド部材61の密封空間43内への載置性を確保できる。
更に、アーク用シールド部材61の腕部63を固定接点33aおよび可動接点48aの両側に、かつ、永久磁石36の対向面に沿って配置してある。このため、電流や磁束の方向が変化してアークの発生方向が変わっても、いずれか一方の腕部63にアークを当てて、消失させることができる。
前記アーク用シールド部材61は金属製であるので、アーク用シールド部材61に当たるアークを効率的に冷却し、消失させる能力が高い。
(第2実施形態)
図10Bに本発明の第2実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第2実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63に前記第1実施形態の内方リブよりも大きい内方リブ65を形成してある。これにより、発生したアークが腕部63に侵入した場合に、前記アークをより確実に囲い込んで消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第3実施形態)
図10Cに本発明の第3実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第1実施形態と異なる点は、前記腕部63の上端部から延在した上方リブ67を前記連結体62側に折り曲げた点である。
本実施形態によれば、発生したアークが腕部63に侵入した場合に、前記アークを確実に囲い込んで効果的に消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第4実施形態)
図11Aに本発明の第4実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第1実施形態と異なる点は、一対の腕部63,63に架け渡すように仕切り壁68を形成するとともに、前記仕切り壁68に磁束が通過できるように磁束孔68aを設けた点である。
本実施形態によれば、機械的強度が高く、かつ、永久磁石側にアークを確実に飛ばさないアーク用シールド部材61が得られるという利点がある。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第5,6実施形態)
図11B,11Cに本発明の第5,第6実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第5実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63の内方縁部に内方リブ65を設けるとともに、その外方縁部に磁束孔68aを備えた仕切り壁68を設けてある。また、第6実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63の内方縁部に前記連結体62に達する内方リブ65を設けるとともに、その外方縁部に磁束孔68aを備えた仕切り壁68を設けてある。第5,第6実施形態はいずれも機械的強度が高く、かつ、永久磁石側にアークを確実に飛ばさないという利点がある。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第7実施形態)
図12Aに本発明の第7実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第7実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に切り欠き部68bを備えた仕切り壁68を架け渡した場合である。
第7実施形態によれば、機械的強度が高く、アークを消失させることができるとともに、材料の歩留まりの良いアーク用シールド部材61が得られる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第8実施形態)
図12Bに本発明の第8実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第8実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に仕切り壁68を架け渡してある。前記仕切り壁68には、側方に延伸する複数本のスリット68cが並設されている。
本実施形態によれば、前記仕切り壁68に設けた複数本のスリット68cを介して永久磁石の磁束が通過できるとともに、アークの延伸を確実に防止でき、アークを確実に消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第9実施形態)
図12Cに本発明の第9実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第9実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に仕切り壁69を架け渡してある。前記仕切り壁69は、連結体62の両側縁部に位置決め舌片64,64をそれぞれ形成できるように、その下端縁部が前記連結体62から離れているとともに、磁束孔69aが形成されている。
本実施形態によれば、機械的強度を確保しつつ、位置決めし易く、生産性の高いアーク用シールド部材61が得られる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
なお、前記外方リブ66,66の間の距離、磁束孔68a,69aの巾寸法、切り欠き部68bの巾寸法、スリット68cの巾寸法は、少なくとも接点の直径と同等以上であることが好ましい。アークを誘引する磁束の通過を容易にし、所望の誘引力を確保するためである。
また、磁束孔68a,69aの高さ寸法、スリット68cの高さ寸法は少なくとも接点間距離以上であることが好ましい。なお、1本のスリット68cの高さ寸法が前記接点間距離よりも小さい場合であっても、複数本のスリットの高さ寸法の総和が接点間距離と同等以上であればよい。アークを誘引する磁束の通過を容易にし、所望の誘引力を確保するためである。
本発明に係る封止接点装置は、前述の密封型電磁継電器に限らず、他の電磁開閉器に適用してもよいことは勿論である。
10 ケース(ハウジング)
20 カバー(ハウジング)
32 金属製筒状フランジ
32a 環状鍔部
32b 切り欠き部
32c 環状突起
33a 固定接点
36 永久磁石
37 板状第1ヨーク
37a 弾性プレート
37b カシメ孔
37c 位置決め突起
43 密封空間
48a 可動接点
61 アーク用シールド部材
62 連結体(基部)
63 腕部
64 舌片(アーク受け片)
65 内方リブ(アーク受け片)
66 外方リブ(アーク受け片)
67 上方リブ(アーク受け片)
68 仕切り壁(アーク受け片)
68a 磁束孔
68b 切り欠き部
68c スリット
69 仕切り壁(アーク受け片)
69a 磁束孔
本発明は封止接点装置、特に、発生したアークを迅速に消失させることができるパワー負荷用電磁継電器に関する。
従来、封止接点装置として、例えば、ソレノイド20の励磁,消磁に基づいて軸心方向に往復移動する可動軸44が、一対の可動接点32,32を搭載した接点搬送部材28を往復移動させることにより、前記可動接点32を固定接点34に接離する密封型電磁継電器が開示されている(特許文献1参照)。
そして、前記密封型電磁継電器では、可動接点32と固定接点34との間に生じたアークを誘引するために一対の永久磁石30が樹脂製容器26の外周面に配置されている。
EP2218086B1号公報
しかしながら、前記電磁継電器では、可動接点32と固定接点34との間に生じたアークが前記容器26の内周面に当接することにより、前記容器26が損傷し、ひいては、永久磁石30をアークが加熱,急冷することにより、永久磁石30の磁気特性を劣化させる。このため、アークを効率的に消失させることを長期間、維持できないという問題点があった。
本発明は、前記問題点に鑑み、発生したアークを誘引して迅速、かつ、確実に消失させる機能を長期間、維持できる封止接点装置を提供することを課題とする。
本発明に係る封止接点装置は、前記課題を解決するため、ハウジングと、前記ハウジング内で対向するように配置した固定接点および可動接点と、前記固定接点および前記可動接点にそれぞれ対向するように配置した一対の永久磁石と、を備え、前記固定接点および前記可動接点の間で発生したアークを、前記固定接点と前記可動接点との間に流れる電流、および、前記永久磁石の磁力によって誘引する電磁継電器であって、前記ハウジング内のアークが誘引される位置に、アーク用シールド部材を配置した構成としてある。
本発明によれば、アークが任意の方向に発生しても、電流および磁力で所望の方向に誘引してアーク用シールド部材に当てることで、アークを消失できる。このため、ハウジングのみならず、永久磁石の磁気特性の劣化を防止し、アークを迅速、かつ、確実に消失させる機能を長期間、維持できる。
本発明の実施形態としては、前記アーク用シールド部材が、前記固定接点および前記可動接点の通電方向と、前記通電方向に対して垂直な方向に配置された前記永久磁石の磁力の方向と、に対してそれぞれ垂直な方向に配置されるとともに、前記永久磁石の対向面の一部を覆うように配置しておいてもよい。
本実施形態によれば、前記固定接点および前記可動接点の間に生じたアークが、永久磁石に当接する前にアーク用シールド部材に当たり易くなり、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、前記アーク用シールド部材が、板状の連結体と、前記連結体の両端を略垂直にそれぞれ折り曲げて形成した腕部と、からなる断面門型であってもよい。
本実施形態によれば、電流や磁性が変化することによって、アークの発生する方向が変わっても、アーク用シールド部材のいずれか一方の腕部にアークが当接し、消失する。
また、断面門型に形成することで、アーク用シールド部材が把持しやすくなり、内部空間内への取付け作業が容易になる。
本発明の別の実施形態としては、前記アーク用シールド部材の前記連結体および前記腕部の縁部のうち、少なくともいずれか1つの縁部に、少なくとも1つのアーク受け片を設けておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク受け片にアークが当たり易くなり、アークをより一層効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、一対の前記腕部の上方縁部のうち、少なくともいずれか一方の上方縁部から上方リブを側方に延在しておいてもよい。
本実施形態によれば、固定接点と可動接点との間に生じたアークが、腕部の上方縁部から延在した上方リブに当たって消失するので、前記アークが漏れ出にくくなる。
本発明の異なる実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部から互いに接近するように外方リブを延在しておいてもよい。
本実施形態によれば、固定接点と可動接点との開閉動作を妨げず、アークが永久磁石に当たることを阻止でき、永久磁石の磁気特性の劣化を防止できる。
本発明の別の実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、磁束孔を備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の異なる実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、切り欠き部を備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、少なくとも1本のスリットを備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができるという効果がある。
図A,Bは本発明に係る封止接点装置の実施形態を異なる角度から視た全体斜視図である。 図1で示した封止接点装置の動作前の正面断面図である。 図1で示した封止接点装置の動作前の側面断面図である。 図Aはアークを消失させる方法を説明するための概略斜視図、図Bは封止接点装置の部分平面断面図である。 図A,Bはアークを消失させる方法を説明するための封止接点装置の部分正面断面図および部分側面断面図である。 図1Aで示した封止接点装置の分解斜視図である。 図1Bで示した封止接点装置の分解斜視図である。 図A,Bは図6で示した金属製筒状フランジおよび第1ヨークの斜視図である。 図A,Bは図6で示した金属製筒状フランジを異なる角度からみた斜視図および部分拡大断面図である。 図Aは図1で示したアーク用シールド部材の斜視図、図B,Cは第2,第3実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。 図A,B,Cは第4,第5,第6実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。 図A,B,Cは第7,第8,第9実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。
本発明に係る封止接点装置を密封型電磁継電器に適用した実施形態を、図1ないし図12の添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係る密封型電磁継電器は、図1ないし図10、特に、図6および図7に示すように、ケース10にカバー20を組み付けて形成したハウジング内に、接点機構部30と、この接点機構部30を密封空間43の外から駆動する電磁石部50と、を収納してある。接点機構部30は、セラミックプレート31、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および有底筒体41からなる密封空間43内に組み込まれている。
前記ケース10は、略箱型形状の樹脂成形品であり、外側面の下方角部に取付金具11aを圧入した取付孔11を設ける一方、その側面隅部に図示しないリード線を引き出すための膨出部12を形成してあるとともに、対向する側面の開口縁部に係止孔13を設けてある。
前記カバー20は、前記ケース10の開口部を被覆可能な平面形状を有するとともに、その上面中央に突設した仕切り壁21の両側に端子孔22,22をそれぞれ設けてある。また、前記カバー20は、その片側側面に、前記ケース10の膨出部12に挿入することにより、図示しないリード線のいわゆるバタツキを防止できる突出部23を設けてある。さらに、前記カバー20は、対向する側面の開口縁部に前記ケース10の係止孔13に係止可能な係止用爪部24を設けてある。
前記接点機構部30は、前述したようにセラミックプレート31、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および有底筒体41で形成された密封空間43(図2参照)内に配置され、磁石ホルダー35、筒状固定鉄芯38、可動鉄芯42、可動軸45および可動接触片48にて構成されている。
前記セラミックプレート31は、後述する金属製筒状フランジ32の上方開口縁部にロウ付け可能な平面形状を有し、一対の端子孔31a,31aを設け、補助プレート31cと組み合わせて使用される。また、前記セラミックプレート31は、その上面の外周縁部および前記端子孔31aの開口縁部に図示しない金属層をそれぞれ形成してある。そして、図6に示すように、前記セラミックプレート31の端子孔31aに、下端部に固定接点33aを固着した固定接点端子33をロウ付けする。
前記セラミックプレート31の上面外周縁部に溶接一体化される金属製筒状フランジ32は、図8に示すように、金属板をプレス加工で形成した略筒形状を有するものである。特に、前記金属製筒状フランジ32は、その下方開口縁部から環状鍔部32aを側方に延在させるとともに、前記環状鍔部32aの隅部に切り欠き部32bを形成してある。また、前記金属製筒状フランジ32は、図9に示すように、前記環状鍔部32aの下面に沿って環状突起32cを左右からの2回の叩き出し加工で形成してある。なお、前記環状突起32cは突出し加工で形成してもよい。
そして、前記金属製筒状フランジ32は、前記環状鍔部32aに設けた環状突起32cを介して後述する板状第1ヨーク37の上面に抵抗溶接で一体化される。ただし、前記環状突起32cは前記切り欠き部に接しないように離れた位置に形成されているので、抵抗溶接時に溶接不良が生じるおそれはない。
前記金属製筒状フランジ32内に収納される磁石ホルダー35は、箱形状を有する耐熱性の絶縁材からなり、その対向する両側外側面に永久磁石36を保持できるポケット溝35aをそれぞれ形成してある。また、前記磁石ホルダー35は、その底面中央に環状受け台35c(図2参照)を一段低く設けるとともに、前記環状受け台35cの中心から筒状絶縁部35bを下方側に突設してある。前記筒状絶縁部35bは、アークが発生し、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および筒状固定鉄芯38の経路で高電圧になっても、筒状固定鉄芯38と可動軸45とを絶縁することにより、両者の溶着一体化を防止する。さらに、磁石ホルダー35の内部に対向するように配置される位置決め用プレート26が可動接触片48に当接するように配置され、前記可動接触片48を回り止めして位置決めしている。そして、磁石ホルダー35と第1ヨーク37との間には、一対のゴム板27が配置され、固定接点33aと可動接点48aとが離間する際に、磁石ホルダー35と環状鍔部45aとの間に生じる衝撃を緩衝している。
また、磁石ホルダー35の内部には、本発明の第1実施形態に係るアーク用シールド部材61が配設されている。このアーク用シールド部材61は、例えば、ステンレスなど金属製であり、図10Aに示すように、断面略コの字型に形成されている。
すなわち、アーク用シールド部材61は、図10Aに示すように、板状の連結体62と、前記連結体62の両端部を上方に折り曲げて形成した腕部63とを備えている。連結体62の対向する縁部にはそれぞれ、上方に切り起こした位置決め舌片(アーク受け片)64が形成されている。腕部63は、その両側縁部を前記連結体62側に折り曲げて形成した内方リブ(アーク受け片)65と、外方リブ(アーク受け片)66とを有している。一対の前記外方リブ66,66の間には、前記永久磁石36の磁束を通過させるためのスペースが形成されている。そして、アーク用シールド部材61は、図2に示すように、連結体62が磁石ホルダー35の底壁に載置され、図4Bに示すように、腕部63が磁石ホルダー35の対向する側壁に固定される。
前記板状第1ヨーク37は、図6に示すように、前記ケース10の開口縁部に嵌合可能な平面形状を有し、その上面に弾性プレート37aを固定するともに、その中心にカシメ孔37bを設けてある。また、図8Bに示すように、前記カシメ孔37bの両側には位置決め突起37cを突設してある。そして、前記板状第1ヨーク37は、そのカシメ孔37bに筒状固定鉄芯38の上端部をカシメ固定してある一方、金属製筒状フランジ32の環状鍔部32aに設けた環状突起32cを抵抗溶接して一体化してある。
前記筒状固定鉄芯38は、図2に示すように、その貫通孔に、前記磁石ホルダー35の筒状絶縁部35bを介し、環状鍔部45aを備えた可動軸45をスライド移動可能に挿入してある。前記可動軸45は、復帰バネ39を挿入するとともに、その下端部に可動鉄芯42を溶接にて固定してある。
前記可動鉄芯42を収納する有底筒体41は、その開口縁部を前記板状第1ヨーク37に設けたカシメ孔37bの下面縁部に気密接合される。そして、ガス抜きパイプ34から内部空気を吸引して封止することにより、密封空間43が形成される。
前記可動軸45は、図2に示すように、その中間部に設けた環状鍔部45aに皿状受け具46を係止し、挿通した接点バネ47および可動接触片48の脱落を防止するとともに、その上端部に抜け止めリング49を固定してある。そして、前記可動接触片48の上面両端部に設けた可動接点48aは、前記金属製筒状フランジ32内に配置された固定接点端子33の固定接点33aに接離可能に対向している。
前記電磁石部50は、図2に示すように、コイル51を巻回したスプール52の鍔部52aにコイル端子53,54を圧入,固定するとともに、前記コイル端子53,54を介して前記コイル51と図示しないリード線とを接続してある。そして、前記スプール52の貫通孔52bに前記有底筒体41を挿通するとともに、第2ヨーク56の嵌合孔56aに嵌合する。ついで、前記第2ヨーク56の両側部57,57の上端部を前記板状第1ヨーク37の両端部にそれぞれ係合し、カシメ,圧入あるいは溶接などの手段にて固定することにより、前記電磁石部50と接点機構部30とが一体化される。
次に、前述の構成からなる密封型電磁継電器の動作について説明する。
まず、図2に示すように、コイル51に電圧が印加されていない場合には、復帰バネ39のバネ力で可動鉄芯42が下方側に付勢され、可動軸45が下方側に押し下げられ、可動接触片48が下方側に引き下げられている。このとき、可動軸45の環状鍔部45aが磁石ホルダー35の環状受け台35cに係合し、可動接点48aが固定接点33aから開離しているが、可動鉄芯42は有底筒体41の底面に当接していない。
ついで、前記コイル51に電圧を印加して励磁すると、筒状固定鉄芯38に可動鉄芯42が吸引され、可動軸45が復帰バネ39のバネ力に抗して上方にスライド移動する。そして、可動接点48aが固定接点33aに接触した後も、復帰バネ39および接点バネ47のバネ力に抗して可動軸45が押し上げられ、可動軸45の上端部が可動接触片48の軸孔48bから突出し、可動鉄芯42が筒状固定鉄芯38に吸着する。
そして、前記コイル51への電圧の印加を停止して励磁を解くと、接点バネ47および復帰バネ39のバネ力に基づき、可動鉄芯42が筒状固定鉄芯38から離れる。このため、可動軸45が下方側にスライド移動し、可動接点48aが固定接点33aから開離した後、可動軸45の環状鍔部45aが磁石ホルダー35の環状受け台35cに係合し、元の状態に復帰する。
このとき、高電圧の固定接点33aと可動接点48aとの間にアークが発生する場合がある。このアークは、図4Aの中で、固定接点33aと可動接点48aとの間に流れる電流、および、対向する永久磁石36の間で水平方向に生じる磁力により、フレミングの左手の法則に従って、誘引される。
例えば、可動接点48aから固定接点33aに向かって電流(黒矢印)が流れ(紙面の下側から上側に向かって)、永久磁石36の磁力(細長い白矢印)を電流に対して垂直方向(紙面の右側から左側)に与えた場合、フレミングの左手の法則に基づき、アークは電流および磁力の各々に対して垂直な方向(紙面の奥側から手前側)に誘引される。
なお、一般的に磁力の方向は、対向する永久磁石36の中心軸から離れるにしたがって円弧状に湾曲したものとなる。また、電流と磁力とによって、誘引されたアークにも電流が流れ、そのアーク電流が流れる方向も湾曲しながら可動接点48aから固定接点33aに向かうようなる。これらの要因が加味され、固定接点33aと可動接点48aとの間で発生したアークは、接点から離れるにしたがって、永久磁石36に近づくように誘引されていく。
したがって、前記アークが最初に誘引される方向(電流と磁力とにそれぞれ垂直な方向)にアーク用シールド部材61の腕部63を設置し、発生した前記アークが更に誘引される方向(永久磁石36に近づく方向)に永久磁石36の一部を覆うように外方リブ66を設置してある(ただし、永久磁石36の中心軸を覆わないようにスペースが設けられている)。このため、固定接点33aと可動接点48aとの間に流れる電流の方向を切り換えた場合であっても、対向する永久磁石36の間で水平方向に生じる磁力によって誘引されるアークを、アーク用シールド部材61に当てて消失させることができる。
また、前記アーク用シールド部材61は、アークが磁石ホルダー35に直接当たることを防止するので、磁石ホルダー35の破損に伴う永久磁石36の劣化をも防止できる。
特に、アーク用シールド部材61は、その腕部63の両側縁部に内方リブ65および外方リブ66を有しているので、発生したアークを囲い込み、アークを効率的に消失させることができる。
また、アーク用シールド部材61の断面門型に形成し、密封空間43(磁石ホルダー35)内に連結体(基部)62を磁石ホルダー35内の底面に載置している。このため、単なる板状に形成した場合と比べて、アーク用シールド部材61を把持しやすくなり、密封空間43(磁石ホルダー35)への取付け作業性が良くなる。また、固定接点33aと可動接点48aとの開閉動作を妨げず、アーク用シールド部材61の密封空間43内への載置性を確保できる。
さらに、アーク用シールド部材61の腕部63を固定接点33aおよび可動接点48aの両側に、かつ、永久磁石36の対向面に沿って配置してある。このため、電流や磁束の方向が変化してアークの発生方向が変わっても、いずれか一方の腕部63にアークを当てて、消失させることができる。
前記アーク用シールド部材61は金属製であるので、アーク用シールド部材61に当たるアークを効率的に冷却し、消失させる能力が高い。
(第2実施形態)
図10Bに本発明の第2実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第2実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63に前記第1実施形態の内方リブよりも大きい内方リブ65を形成してある。これにより、発生したアークが腕部63に侵入した場合に、前記アークをより確実に囲い込んで消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第3実施形態)
図10Cに本発明の第3実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第1実施形態と異なる点は、前記腕部63の上端部から延在した上方リブ67を前記連結体62側に折り曲げた点である。
本実施形態によれば、発生したアークが腕部63に侵入した場合に、前記アークを確実に囲い込んで効果的に消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第4実施形態)
図11Aに本発明の第4実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第1実施形態と異なる点は、一対の腕部63,63に架け渡すように仕切り壁68を形成するとともに、前記仕切り壁68に磁束が通過できるように磁束孔68aを設けた点である。
本実施形態によれば、機械的強度が高く、かつ、永久磁石側にアークを確実に飛ばさないアーク用シールド部材61が得られるという利点がある。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第5,6実施形態)
図11B,11Cに本発明の第5,第6実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第5実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63の内方縁部に内方リブ65を設けるとともに、その外方縁部に磁束孔68aを備えた仕切り壁68を設けてある。また、第6実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63の内方縁部に前記連結体62に達する内方リブ65を設けるとともに、その外方縁部に磁束孔68aを備えた仕切り壁68を設けてある。第5,第6実施形態はいずれも機械的強度が高く、かつ、永久磁石側にアークを確実に飛ばさないという利点がある。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第7実施形態)
図12Aに本発明の第7実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第7実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に切り欠き部68bを備えた仕切り壁68を架け渡した場合である。
第7実施形態によれば、機械的強度が高く、アークを消失させることができるとともに、材料の歩留まりの良いアーク用シールド部材61が得られる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第8実施形態)
図12Bに本発明の第8実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第8実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に仕切り壁68を架け渡してある。前記仕切り壁68には、側方に延伸する複数本のスリット68cが並設されている。
本実施形態によれば、前記仕切り壁68に設けた複数本のスリット68cを介して永久磁石の磁束が通過できるとともに、アークの延伸を確実に防止でき、アークを確実に消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第9実施形態)
図12Cに本発明の第9実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第9実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に仕切り壁69を架け渡してある。前記仕切り壁69は、連結体62の両側縁部に位置決め舌片64,64をそれぞれ形成できるように、その下端縁部が前記連結体62から離れているとともに、磁束孔69aが形成されている。
本実施形態によれば、機械的強度を確保しつつ、位置決めし易く、生産性の高いアーク用シールド部材61が得られる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
なお、前記外方リブ66,66の間の距離、磁束孔68a,69aの巾寸法、切り欠き部68bの巾寸法、スリット68cの巾寸法は、少なくとも接点の直径と同等以上であることが好ましい。アークを誘引する磁束の通過を容易にし、所望の誘引力を確保するためである。
また、磁束孔68a,69aの高さ寸法、スリット68cの高さ寸法は少なくとも接点間距離以上であることが好ましい。なお、1本のスリット68cの高さ寸法が前記接点間距離よりも小さい場合であっても、複数本のスリット68cの高さ寸法の総和が接点間距離と同等以上であればよい。アークを誘引する磁束の通過を容易にし、所望の誘引力を確保するためである。
本発明に係る封止接点装置は、前述の密封型電磁継電器に限らず、他の電磁開閉器に適用してもよいことは勿論である。
10 ケース(ハウジング)
20 カバー(ハウジング)
32 金属製筒状フランジ
32a 環状鍔部
32b 切り欠き部
32c 環状突起
33a 固定接点
36 永久磁石
37 板状第1ヨーク
37a 弾性プレート
37b カシメ孔
37c 位置決め突起
43 密封空間
48a 可動接点
61 アーク用シールド部材
62 連結体(基部)
63 腕部
64 舌片(アーク受け片)
65 内方リブ(アーク受け片)
66 外方リブ(アーク受け片)
67 上方リブ(アーク受け片)
68 仕切り壁(アーク受け片)
68a 磁束孔
68b 切り欠き部
68c スリット
69 仕切り壁(アーク受け片)
69a 磁束孔
本発明は封止接点装置、特に、発生したアークを迅速に消失させることができるパワー負荷用電磁継電器に関する。
従来、封止接点装置として、例えば、ソレノイド20の励磁,消磁に基づいて軸心方向に往復移動する可動軸44が、一対の可動接点32,32を搭載した接点搬送部材28を往復移動させることにより、前記可動接点32を固定接点34に接離する密封型電磁継電器が開示されている(特許文献1参照)。
そして、前記密封型電磁継電器では、可動接点32と固定接点34との間に生じたアークを誘引するために一対の永久磁石30が樹脂製容器26の外周面に配置されている。
EP2218086B1号公報
しかしながら、前記電磁継電器では、可動接点32と固定接点34との間に生じたアークが前記容器26の内周面に当接することにより、前記容器26が損傷し、ひいては、永久磁石30をアークが加熱,急冷することにより、永久磁石30の磁気特性を劣化させる。このため、アークを効率的に消失させることを長期間、維持できないという問題点があった。
本発明は、前記問題点に鑑み、発生したアークを誘引して迅速、かつ、確実に消失させる機能を長期間、維持できる封止接点装置を提供することを課題とする。
本発明に係る封止接点装置は、前記課題を解決するため、ハウジングと、前記ハウジング内で対向するように配置した2組の固定接点および可動接点と、並設した2組の前記固定接点および前記可動接点を結ぶ直線上で、かつ、2組の前記固定接点および前記可動接点を間にして対向するように配置した一対の永久磁石と、を備え、前記固定接点および前記可動接点の間で発生したアークを、前記固定接点と前記可動接点との間に流れる電流、および、前記永久磁石の磁力によって誘引する電磁継電器であって、前記固定接点および前記可動接点の通電方向と、前記通電方向に対して垂直な方向に配置された前記永久磁石の磁力の方向と、に対してそれぞれ垂直な方向にアークが誘引される位置に、アーク用シールド部材を配置するとともに、前記アーク用シールド部材を、前記永久磁石の中心軸を覆わずに前記永久磁石の対向面の一部を覆うように形成した構成としてある。
本発明によれば、アークが任意の方向に発生しても、電流および磁力で所望の方向に誘引してアーク用シールド部材に当てることで、アークを消失できる。このため、ハウジングのみならず、永久磁石の磁気特性の劣化を防止し、アークを迅速、かつ、確実に消失させる機能を長期間、維持できる。
また、本発明によれば、前記固定接点および前記可動接点の間に生じたアークが、永久磁石に当接する前にアーク用シールド部材に当たり易くなり、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の実施形態としては、前記アーク用シールド部材が、板状の連結体と、前記連結体の両端にそれぞれ形成した腕部と、からなる断面門型であってもよい。
本実施形態によれば、電流や磁性が変化することによって、アークの発生する方向が変わっても、アーク用シールド部材のいずれか一方の腕部にアークが当接し、消失する。
また、断面門型に形成することで、アーク用シールド部材が把持しやすくなり、内部空間内への取付け作業が容易になる。
本発明の別の実施形態としては、前記アーク用シールド部材の前記連結体および前記腕部の縁部のうち、少なくともいずれか1つの縁部に、少なくとも1つのアーク受け片を設けておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク受け片にアークが当たり易くなり、アークをより一層効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、一対の前記腕部の上方縁部のうち、少なくともいずれか一方の上方縁部から上方リブを側方に延在しておいてもよい。
本実施形態によれば、固定接点と可動接点との間に生じたアークが、腕部の上方縁部から延在した上方リブに当たって消失するので、前記アークが漏れ出にくくなる。
本発明の異なる実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部から互いに接近するように外方リブを延在しておいてもよい。
本実施形態によれば、固定接点と可動接点との開閉動作を妨げず、アークが永久磁石に当たることを阻止でき、永久磁石の磁気特性の劣化を防止できる。
本発明の別の実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、磁束孔を備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の異なる実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、切り欠き部を備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができる。
本発明の他の実施形態としては、一対の前記腕部の外方縁部に、少なくとも1本のスリットを備えた仕切り壁を架け渡しておいてもよい。
本実施形態によれば、アーク用シールド部材の機械的強度を確保しつつ、アークを効率的に消失させることができるという効果がある。
図A,Bは本発明に係る封止接点装置の実施形態を異なる角度から視た全体斜視図である。 図1で示した封止接点装置の動作前の正面断面図である。 図1で示した封止接点装置の動作前の側面断面図である。 図Aはアークを消失させる方法を説明するための概略斜視図、図Bは封止接点装置の部分平面断面図である。 図A,Bはアークを消失させる方法を説明するための封止接点装置の部分正面断面図および部分側面断面図である。 図1Aで示した封止接点装置の分解斜視図である。 図1Bで示した封止接点装置の分解斜視図である。 図A,Bは図6で示した金属製筒状フランジおよび第1ヨークの斜視図である。 図A,Bは図6で示した金属製筒状フランジを異なる角度からみた斜視図および部分拡大断面図である。 図Aは図1で示したアーク用シールド部材の斜視図、図B,Cは第2,第3実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。 図A,B,Cは第4,第5,第6実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。 図A,B,Cは第7,第8,第9実施形態に係るアーク用シールド部材の斜視図である。
本発明に係る封止接点装置を密封型電磁継電器に適用した実施形態を、図1ないし図12の添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係る密封型電磁継電器は、図1ないし図10、特に、図6および図7に示すように、ケース10にカバー20を組み付けて形成したハウジング内に、接点機構部30と、この接点機構部30を密封空間43の外から駆動する電磁石部50と、を収納してある。接点機構部30は、セラミックプレート31、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および有底筒体41からなる密封空間43内に組み込まれている。
前記ケース10は、略箱型形状の樹脂成形品であり、外側面の下方角部に取付金具11aを圧入した取付孔11を設ける一方、その側面隅部に図示しないリード線を引き出すための膨出部12を形成してあるとともに、対向する側面の開口縁部に係止孔13を設けてある。
前記カバー20は、前記ケース10の開口部を被覆可能な平面形状を有するとともに、その上面中央に突設した仕切り壁21の両側に端子孔22,22をそれぞれ設けてある。また、前記カバー20は、その片側側面に、前記ケース10の膨出部12に挿入することにより、図示しないリード線のいわゆるバタツキを防止できる突出部23を設けてある。さらに、前記カバー20は、対向する側面の開口縁部に前記ケース10の係止孔13に係止可能な係止用爪部24を設けてある。
前記接点機構部30は、前述したようにセラミックプレート31、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および有底筒体41で形成された密封空間43(図2参照)内に配置され、磁石ホルダー35、筒状固定鉄芯38、可動鉄芯42、可動軸45および可動接触片48にて構成されている。
前記セラミックプレート31は、後述する金属製筒状フランジ32の上方開口縁部にロウ付け可能な平面形状を有し、一対の端子孔31a,31aを設け、補助プレート31cと組み合わせて使用される。また、前記セラミックプレート31は、その上面の外周縁部および前記端子孔31aの開口縁部に図示しない金属層をそれぞれ形成してある。そして、図6に示すように、前記セラミックプレート31の端子孔31aに、下端部に固定接点33aを固着した固定接点端子33をロウ付けする。
前記セラミックプレート31の上面外周縁部に溶接一体化される金属製筒状フランジ32は、図8に示すように、金属板をプレス加工で形成した略筒形状を有するものである。特に、前記金属製筒状フランジ32は、その下方開口縁部から環状鍔部32aを側方に延在させるとともに、前記環状鍔部32aの隅部に切り欠き部32bを形成してある。また、前記金属製筒状フランジ32は、図9に示すように、前記環状鍔部32aの下面に沿って環状突起32cを左右からの2回の叩き出し加工で形成してある。なお、前記環状突起32cは突出し加工で形成してもよい。
そして、前記金属製筒状フランジ32は、前記環状鍔部32aに設けた環状突起32cを介して後述する板状第1ヨーク37の上面に抵抗溶接で一体化される。ただし、前記環状突起は前記切り欠き部に接しないように離れた位置に形成されているので、抵抗溶接時に溶接不良が生じるおそれはない。
前記金属製筒状フランジ32内に収納される磁石ホルダー35は、箱形状を有する耐熱性の絶縁材からなり、その対向する両側外側面に永久磁石36を保持できるポケット溝35aをそれぞれ形成してある。また、前記磁石ホルダー35は、その底面中央に環状受け台35c(図2参照)を一段低く設けるとともに、前記環状受け台35cの中心から筒状絶縁部35bを下方側に突設してある。前記筒状絶縁部35bは、アークが発生し、金属製筒状フランジ32、板状第1ヨーク37および筒状固定鉄芯38の経路で高電圧になっても、筒状固定鉄芯38と可動軸45とを絶縁することにより、両者の溶着一体化を防止する。更に、磁石ホルダー35の内部に対向するように配置される位置決め用プレート26が可動接触片48に当接するように配置され、前記可動接触片48を回り止めして位置決めしている。そして、磁石ホルダー35と第1ヨーク37との間には、一対のゴム板27が配置され、固定接点33aと可動接点48aとが離間する際に、磁石ホルダー35と環状鍔部45aとの間に生じる衝撃を緩衝している。
また、磁石ホルダー35の内部には、本発明の第1実施形態に係るアーク用シールド部材61が配設されている。このアーク用シールド部材61は、例えば、ステンレスなど金属製であり、図10Aに示すように、断面略コの字型に形成されている。
すなわち、アーク用シールド部材61は、図10Aに示すように、板状の連結体62と、前記連結体62の両端部を上方に折り曲げて形成した腕部63とを備えている。連結体62の対向する縁部にはそれぞれ、上方に切り起こした位置決め舌片(アーク受け片)64が形成されている。腕部63は、その両側縁部を前記連結体62側に折り曲げて形成した内方リブ(アーク受け片)65と、外方リブ(アーク受け片)66とを有している。一対の前記外方リブ66,66の間には、前記永久磁石36の磁束を通過させるためのスペースが形成されている。そして、アーク用シールド部材61は、図2に示すように、連結体62が磁石ホルダー35の底壁に載置され、図4Bに示すように、腕部63が磁石ホルダー35の対向する側壁に固定される。
前記板状第1ヨーク37は、図6に示すように、前記ケース10の開口縁部に嵌合可能な平面形状を有し、その上面に弾性プレート37aを固定するともに、その中心にカシメ孔37bを設けてある。また、図8Bに示すように、前記カシメ孔37bの両側には位置決め突起37cを突設してある。そして、前記板状第1ヨーク37は、そのカシメ孔37bに筒状固定鉄芯38の上端部をカシメ固定してある一方、金属製筒状フランジ32の環状鍔部32aに設けた環状突起32cを抵抗溶接して一体化してある。
前記筒状固定鉄芯38は、図2に示すように、その貫通孔に、前記磁石ホルダー35の筒状絶縁部35bを介し、環状鍔部45aを備えた可動軸45をスライド移動可能に挿入してある。前記可動軸45は、復帰バネ39を挿入するとともに、その下端部に可動鉄芯42を溶接にて固定してある。
前記可動鉄芯42を収納する有底筒体41は、その開口縁部を前記板状第1ヨーク37に設けたカシメ孔37bの下面縁部に気密接合される。そして、ガス抜きパイプ34から内部空気を吸引して封止することにより、密封空間43が形成される。
前記可動軸45は、図2に示すように、その中間部に設けた環状鍔部45aに皿状受け具46を係止し、挿通した接点バネ47および可動接触片48の脱落を防止するとともに、その上端部に抜け止めリング49を固定してある。そして、前記可動接触片48の上面両端部に設けた可動接点48aは、前記金属製筒状フランジ32内に配置された固定接点端子33の固定接点33aに接離可能に対向している。
前記電磁石部50は、図2に示すように、コイル51を巻回したスプール52の鍔部52aにコイル端子53,54を圧入,固定するとともに、前記コイル端子53,54を介して前記コイル51と図示しないリード線とを接続してある。そして、前記スプール52の貫通孔52bに前記有底筒体41を挿通するとともに、第2ヨーク56の嵌合孔56aに嵌合する。ついで、前記第2ヨーク56の両側部57,57の上端部を前記板状第1ヨーク37の両端部にそれぞれ係合し、カシメ,圧入あるいは溶接などの手段にて固定することにより、前記電磁石部50と接点機構部30とが一体化される。
次に、前述の構成からなる密封型電磁継電器の動作について説明する。
まず、図2に示すように、コイル51に電圧が印加されていない場合には、復帰バネ39のバネ力で可動鉄芯42が下方側に付勢され、可動軸45が下方側に押し下げられ、可動接触片48が下方側に引き下げられている。このとき、可動軸45の環状鍔部45aが磁石ホルダー35の環状受け台35cに係合し、可動接点48aが固定接点33aから開離しているが、可動鉄芯42は有底筒体41の底面に当接していない。
ついで、前記コイル51に電圧を印加して励磁すると、筒状固定鉄芯38に可動鉄芯42が吸引され、可動軸45が復帰バネ39のバネ力に抗して上方にスライド移動する。そして、可動接点48aが固定接点33aに接触した後も、復帰バネ39及び接点バネ47のバネ力に抗して可動軸45が押し上げられ、可動軸45の上端部が可動接触片48の軸孔48bから突出し、可動鉄芯42が筒状固定鉄芯38に吸着する。
そして、前記コイル51への電圧の印加を停止して励磁を解くと、接点バネ47及び復帰バネ39のバネ力に基づき、可動鉄芯42が筒状固定鉄芯38から離れる。このため、可動軸45が下方側にスライド移動し、可動接点48aが固定接点33aから開離した後、可動軸45の環状鍔部45aが磁石ホルダー35の環状受け台35cに係合し、元の状態に復帰する。
このとき、高電圧の固定接点33aと可動接点48aとの間にアークが発生する場合がある。このアークは、図4Aの中で、固定接点33aと可動接点48aとの間に流れる電流、および、対向する永久磁石36の間で水平方向に生じる磁力により、フレミングの左手の法則に従って、誘引される。
例えば、可動接点48aから固定接点33aに向かって電流(黒矢印)が流れ(紙面の下側から上側に向かって)、永久磁石36の磁力(細長い白矢印)を電流に対して垂直方向(紙面の右側から左側)に与えた場合、フレミングの左手の法則に基づき、アークは電流および磁力の各々に対して垂直な方向(紙面の奥側から手前側)に誘引される。
なお、一般的に磁力の方向は、対向する永久磁石36の中心軸から離れるにしたがって円弧状に湾曲したものとなる。また、電流と磁力とによって、誘引されたアークにも電流が流れ、そのアーク電流が流れる方向も湾曲しながら可動接点48aから固定接点33aに向かうようなる。これらの要因が加味され、固定接点33aと可動接点48aとの間で発生したアークは、接点から離れるにしたがって、永久磁石36に近づくように誘引されていく。
したがって、前記アークが最初に誘引される方向(電流と磁力とにそれぞれ垂直な方向)にアーク用シールド部材61の腕部63を設置し、発生した前記アークが更に誘引される方向(永久磁石36に近づく方向)に永久磁石36の一部を覆うように外方リブ66を設置してある(ただし、永久磁石36の中心軸を覆わないようにスペースが設けられている)。このため、固定接点33aと可動接点48aとの間に流れる電流の方向を切り換えた場合であっても、対向する永久磁石36の間で水平方向に生じる磁力によって誘引されるアークを、アーク用シールド部材61に当てて消失させることができる。
また、前記アーク用シールド部材61は、アークが磁石ホルダー35に直接当たることを防止するので、磁石ホルダー35の破損に伴う永久磁石の劣化をも防止できる。
特に、アーク用シールド部材61は、その腕部63の両側縁部に内方リブ65および外方リブ66を有しているので、発生したアークを囲い込み、アークを効率的に消失させることができる。
また、アーク用シールド部材61の断面門型に形成し、密封空間43(磁石ホルダー35)内に連結体(基部)62を磁石ホルダー35内の底面に載置している。このため、単なる板状に形成した場合と比べて、アーク用シールド部材61を把持しやすくなり、密封空間43(磁石ホルダー35)への取付け作業性が良くなる。また、固定接点33aと可動接点48aとの開閉動作を妨げず、アーク用シールド部材61の密封空間43内への載置性を確保できる。
更に、アーク用シールド部材61の腕部63を固定接点33aおよび可動接点48aの両側に、かつ、永久磁石36の対向面に沿って配置してある。このため、電流や磁束の方向が変化してアークの発生方向が変わっても、いずれか一方の腕部63にアークを当てて、消失させることができる。
前記アーク用シールド部材61は金属製であるので、アーク用シールド部材61に当たるアークを効率的に冷却し、消失させる能力が高い。
(第2実施形態)
図10Bに本発明の第2実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第2実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63に前記第1実施形態の内方リブよりも大きい内方リブ65を形成してある。これにより、発生したアークが腕部63に侵入した場合に、前記アークをより確実に囲い込んで消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第3実施形態)
図10Cに本発明の第3実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第1実施形態と異なる点は、前記腕部63の上端部から延在した上方リブ67を前記連結体62側に折り曲げた点である。
本実施形態によれば、発生したアークが腕部63に侵入した場合に、前記アークを確実に囲い込んで効果的に消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第4実施形態)
図11Aに本発明の第4実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第1実施形態と異なる点は、一対の腕部63,63に架け渡すように仕切り壁68を形成するとともに、前記仕切り壁68に磁束が通過できるように磁束孔68aを設けた点である。
本実施形態によれば、機械的強度が高く、かつ、永久磁石側にアークを確実に飛ばさないアーク用シールド部材61が得られるという利点がある。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第5,6実施形態)
図11B,11Cに本発明の第5,第6実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第5実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63の内方縁部に内方リブ65を設けるとともに、その外方縁部に磁束孔68aを備えた仕切り壁68を設けてある。また、第6実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63の内方縁部に前記連結体62に達する内方リブ65を設けるとともに、その外方縁部に磁束孔68aを備えた仕切り壁68を設けてある。第5,第6実施形態はいずれも機械的強度が高く、かつ、永久磁石側にアークを確実に飛ばさないという利点がある。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第7実施形態)
図12Aに本発明の第7実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第7実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に切り欠き部68bを備えた仕切り壁68を架け渡した場合である。
第7実施形態によれば、機械的強度が高く、アークを消失させることができるとともに、材料の歩留まりの良いアーク用シールド部材61が得られる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第8実施形態)
図12Bに本発明の第8実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第8実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に仕切り壁68を架け渡してある。前記仕切り壁68には、側方に延伸する複数本のスリット68cが並設されている。
本実施形態によれば、前記仕切り壁68に設けた複数本のスリット68cを介して永久磁石の磁束が通過できるとともに、アークの延伸を確実に防止でき、アークを確実に消失させることができる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第9実施形態)
図12Cに本発明の第9実施形態に係るアーク用シールド部材61を示す。
第9実施形態に係るアーク用シールド部材61は、その腕部63,63の内方縁部に内方リブ65,65をそれぞれ形成するとともに、前記腕部63,63の外方縁部に仕切り壁69を架け渡してある。前記仕切り壁69は、連結体62の両側縁部に位置決め舌片64,64をそれぞれ形成できるように、その下端縁部が前記連結体62から離れているとともに、磁束孔69aが形成されている。
本実施形態によれば、機械的強度を確保しつつ、位置決めし易く、生産性の高いアーク用シールド部材61が得られる。他は、前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
なお、前記外方リブ66,66の間の距離、磁束孔68a,69aの巾寸法、切り欠き部68bの巾寸法、スリット68cの巾寸法は、少なくとも接点の直径と同等以上であることが好ましい。アークを誘引する磁束の通過を容易にし、所望の誘引力を確保するためである。
また、磁束孔68a,69aの高さ寸法、スリット68cの高さ寸法は少なくとも接点間距離以上であることが好ましい。なお、1本のスリット68cの高さ寸法が前記接点間距離よりも小さい場合であっても、複数本のスリットの高さ寸法の総和が接点間距離と同等以上であればよい。アークを誘引する磁束の通過を容易にし、所望の誘引力を確保するためである。
本発明に係る封止接点装置は、前述の密封型電磁継電器に限らず、他の電磁開閉器に適用してもよいことは勿論である。
10 ケース(ハウジング)
20 カバー(ハウジング)
32 金属製筒状フランジ
32a 環状鍔部
32b 切り欠き部
32c 環状突起
33a 固定接点
36 永久磁石
37 板状第1ヨーク
37a 弾性プレート
37b カシメ孔
37c 位置決め突起
43 密封空間
48a 可動接点
61 アーク用シールド部材
62 連結体(基部)
63 腕部
64 舌片(アーク受け片)
65 内方リブ(アーク受け片)
66 外方リブ(アーク受け片)
67 上方リブ(アーク受け片)
68 仕切り壁(アーク受け片)
68a 磁束孔
68b 切り欠き部
68c スリット
69 仕切り壁(アーク受け片)
69a 磁束孔

Claims (9)

  1. ハウジングと、前記ハウジング内で対向するように配置した固定接点および可動接点と、前記固定接点および前記可動接点にそれぞれ対向するように配置した一対の永久磁石と、を備え、
    前記固定接点および前記可動接点の間で発生したアークを、前記固定接点と前記可動接点との間に流れる電流、および、前記永久磁石の磁力によって誘引する電磁継電器であって、
    前記ハウジング内のアークが誘引される位置に、アーク用シールド部材を配置したことを特徴とする封止接点装置。
  2. 前記アーク用シールド部材が、前記固定接点および前記可動接点の通電方向と、前記通電方向に対して垂直な方向に配置された前記永久磁石の磁力の方向と、に対してそれぞれ垂直な方向に配置されるとともに、前記永久磁石の対向面の一部を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の封止接点装置。
  3. 前記アーク用シールド部材が、板状の連結体と、前記連結体の両端を略垂直にそれぞれ折り曲げて形成した腕部と、からなる断面門型であることを特徴とする請求項1または2に記載の封止接点装置。
  4. 前記アーク用シールド部材の前記連結体および前記腕部の縁部のうち、少なくともいずれか1つの縁部に、少なくとも1つのアーク受け片を設けたことを特徴とする請求項3に記載の封止接点装置。
  5. 一対の前記腕部の上方縁部のうち、少なくともいずれか一方の上方縁部から上方リブを側方に延在したことを特徴とする請求項3または4に記載の封止接点装置。
  6. 一対の前記腕部の外方縁部から互いに接近するように外方リブを延在したことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の封止接点装置。
  7. 一対の前記腕部の外方縁部に、磁束孔を備えた仕切り壁を架け渡したことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の封止接点装置。
  8. 一対の前記腕部の外方縁部に、切り欠き部を備えた仕切り壁を架け渡したことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の封止接点装置。
  9. 一対の前記腕部の外方縁部に、少なくとも1本のスリットを備えた仕切り壁を架け渡したことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の封止接点装置。
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