JP2015176737A - 固体高分子形燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池セル部CSの発電電力は電力出力回路部を介して電力負荷部に供給され、燃料電池セル部CSは、複数のセルブロックCB毎に、燃料極11への燃料ガスの供給及び停止と空気極12への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数のセルブロックCB毎に、電力出力回路部に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成され、運転制御手段は、電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数のセルブロックCBのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数のセルブロックCBの中から発電運転させるセルブロックCBを決定する。
【選択図】図1
Description
前記燃料電池セル部は、前記セルが複数積層して形成される一つのセルスタックで構成され、当該セルスタックは、隣接して積層されている複数の前記セルで構成されるセルブロックを複数個有し、
前記燃料電池セル部の発電電力は電力出力回路部を介して電力負荷部に供給され、
前記燃料電池セル部は、複数の前記セルブロック毎に、前記燃料極への燃料ガスの供給及び停止と前記空気極への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数の前記セルブロック毎に、前記電力出力回路部に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成され、
前記運転制御手段は、前記電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数の前記セルブロックのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数の前記セルブロックの中から発電運転させるセルブロックを決定する点にある。
また、運転制御手段は、電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数のセルブロックのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数のセルブロックの中から発電運転させるセルブロックを決定する。つまり、運転優先度が低いセルブロックは、運転優先度が高いセルブロックに比べて、発電運転する時間が相対的に短くなる。その結果、運転優先度が低いセルブロックについては、発電運転することに伴う経時劣化の進行度合いを、運転優先度が高いセルブロックに比べて遅らせることができる。
従って、セルスタックを構成するセルブロック毎に発電運転させるか否かの切り替えを行うことができ、その結果、発電運転を行わせることに伴う経時劣化の進行度合いをセルブロック毎に変えることができる固体高分子形燃料電池を提供できる。
前記発電運転させるセルブロックの数を、前記負荷電力の大きさに応じて決定する運転数決定部と、
前記運転数決定部が決定した前記発電運転させるセルブロックの数を満たすように、複数の前記セルブロックのうち、前記運転優先度の相対的に高いセルブロックから順に、前記発電運転させるセルブロックとして決定する運転セルブロック決定部とを有する点にある。
前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いほど、当該セルブロックの前記運転優先度が相対的に高いと判定する点にある。
前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いと判定する点にある。
前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど前記運転優先度が高いと判定される点にある。
図1は、燃料電池システムの構成を説明する図であり、図2は、セルスタックCSの構成を説明する図であり、図3は、セルスタックCSへの燃料ガス及び酸化剤ガスの供給経路並びにセルスタックCSからの燃料ガス及び酸化剤ガスの排出経路を説明する図であり、図4は、固体高分子形燃料電池の制御機構を説明する図である。図示するように、この燃料電池システムは、発電ユニットU1と貯湯ユニットU2とを備える。尚、本願で示す図面では、本発明の理解を容易にするために、各部材の位置関係や大きさなどを本来の位置関係や大きさなどとは異なるように描いている箇所もある。
燃料ガスとしての水素は、発電ユニットU1が備える改質器8が、炭化水素を含む原燃料を改質することで生成される。図1に示した例では、メタン(CH4)を主成分とする原燃料ガス(都市ガス等)が、原燃料ガス供給路6を介して改質器8に供給されて改質され、その結果として得られる水素を主成分とする燃料ガスが、燃料ガス供給路7を介してセルCに供給される。また、セルCには、酸化剤ガスとしての空気も、酸化剤ガス供給路1を介して供給される。
尚、図3に示すようなセルスタックCSに対する燃料ガス及び酸化剤ガスの供給並びに排出の仕組みは、燃料ガス及び酸化剤ガスの双方に共通する。そのため、図3中では、酸化剤ガスに関する部材の参照番号を括弧書きで付している。
また、各セルブロックCBの出力電圧であるセルブロック電圧を測定する電圧計29が設けられている。これら複数の電圧計29によって電圧検出手段29Aが構成されている。
先ず、運転数決定部36aは、発電運転させるセルブロックCBの数を、負荷電力の大きさに応じて決定する。例えば、電力負荷部による負荷電力が固体高分子形燃料電池の定格電力であれば、電力出力回路部32はその負荷電力に見合った電力を出力し、その出力電力の値は運転制御手段36に伝達される。そして、運転制御手段36が有する運転数決定部36aは、最大数のセルブロックCB(即ち、全てのセルブロックCB)を発電運転させる。この場合、運転数決定部36aは、発電運転させるセルブロックCBの数を「4」に決定する。従って、運転セルブロック決定部36bは、全てのセルブロックCB1〜CB4を、発電運転させるセルブロックCBとして決定する。
これに対して、発電運転させるセルブロックCBの数が減少すると、セルスタックCS全体で見ると排熱量が低下し、排熱回収した湯水の温度が低下することになる。そこで、本実施形態では、運転制御手段36は、発電運転させるセルブロックCBの数を減少させるとき、セルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を高温側へ変化させる。具体的には、運転制御手段36は、排熱回収用ポンプ24の流量を減少側へ変更することで、セルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を高温側へ変化させると共に排熱回収した湯水の温度を上昇させる。
<1>
上記実施形態において、燃料電池システムの構成は適宜変更可能である。
例えば、図1に示した発電ユニットU1に変成器や一酸化炭素除去器などを追加で設けてもよい。即ち、図1に示した例では、改質器8で生成された改質ガス(水素を主成分とするガス)が固体高分子形燃料電池のセルCに供給される例を示したが、変成器を用いてその改質ガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成し、更に一酸化炭素除去器を用いてその変成処理を施した後の改質ガスに残存している一酸化炭素を除去した上でセルCに供給するような変更を行ってもよい。
他にも、図1等に示した各ガスの流路の構成、冷却水の流路の構成、湯水の流路の構成なども適宜変更可能である。
上記実施形態において、運転優先度に関する情報としての過去の累積発電運転期間と発電電力との積の値に制限を設けてもよい。
例えば、特定のセルブロックCBが、運転優先度が最も高い(即ち、過去の累積発電運転期間と発電電力との積が最も小さい)として発電運転することになった場合、発電運転が継続される間に、その特定のセルブロックCBの累積発電運転期間と発電電力との積も大きくなる。つまり、発電運転を行うセルブロックCBとして選定された時点では、過去の累積発電運転期間と発電電力との積が最も小さかったが、その後、発電運転が継続される間に累積発電運転期間と発電電力との積が最も大きくなっている(即ち、その特定のセルブロックCBの劣化が最も進行している)こともある。
上記実施形態において、運転優先度の相対的な高低を、上述した累積発電運転期間と発電電力との積以外の情報に基づいて判定してもよい。例えば、運転セルブロック決定部36bが、現在発電運転している或いは直近に発電運転していた特定のセルブロックCBに隣接しているセルブロックCBを最も運転優先度が高いと判定するように構成してもよい。これは、現在発電運転している或いは直近に発電運転していた特定のセルブロックCBに隣接しているセルブロックCBは、その特定のセルブロックCBからの熱伝達によりある程度の高さの温度になっていることが期待できるという理由による。
上記実施形態では、セルブロックCBの劣化の程度に関する情報が、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積である例を説明したが、セルブロックCBの劣化の程度を他の情報に基づいて決定してもよい。
11 燃料極
12 空気極
13a 燃料ガス流路
14a 酸化剤ガス流路
32 電力出力回路部
35 ガス流入状態調節部
36 運転制御手段
36a 運転数決定部
36b 運転セルブロック決定部
40 膜電極接合体
C セル
CS セルスタック(燃料電池セル部)
CB セルブロック
Claims (5)
- 固体高分子電解質膜を燃料極及び空気極で挟んで構成されるセルを複数個有する燃料電池セル部と、運転を制御する運転制御手段とを備える固体高分子形燃料電池であって、
前記燃料電池セル部は、前記セルが複数積層して形成される一つのセルスタックで構成され、当該セルスタックは、隣接して積層されている複数の前記セルで構成されるセルブロックを複数個有し、
前記燃料電池セル部の発電電力は電力出力回路部を介して電力負荷部に供給され、
前記燃料電池セル部は、複数の前記セルブロック毎に、前記燃料極への燃料ガスの供給及び停止と前記空気極への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数の前記セルブロック毎に、前記電力出力回路部に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成され、
前記運転制御手段は、前記電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数の前記セルブロックのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数の前記セルブロックの中から発電運転させるセルブロックを決定する固体高分子形燃料電池。 - 前記運転制御手段は、
前記発電運転させるセルブロックの数を、前記負荷電力の大きさに応じて決定する運転数決定部と、
前記運転数決定部が決定した前記発電運転させるセルブロックの数を満たすように、複数の前記セルブロックのうち、前記運転優先度の相対的に高いセルブロックから順に、前記発電運転させるセルブロックとして決定する運転セルブロック決定部とを有する請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。 - 前記運転優先度に関する情報は、複数の前記セルブロックのそれぞれの劣化の程度に関する情報を含み、
前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いほど、当該セルブロックの前記運転優先度が相対的に高いと判定する請求項2に記載の固体高分子形燃料電池。 - 前記セルブロックの前記劣化の程度に関する情報は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積であり、
前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いと判定する請求項3に記載の固体高分子形燃料電池。 - 前記運転優先度に関する情報は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積を含み、
前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど前記運転優先度が高いと判定される請求項1又は2に記載の固体高分子形燃料電池。
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