JP2015176737A - 固体高分子形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルスタックを構成するセルブロック毎に発電運転させるか否かの切り替えを行うことができ、その結果、発電運転を行わせることに伴う経時劣化の進行度合いをセルブロック毎に変えることができる固体高分子形燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池セル部CSの発電電力は電力出力回路部を介して電力負荷部に供給され、燃料電池セル部CSは、複数のセルブロックCB毎に、燃料極11への燃料ガスの供給及び停止と空気極12への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数のセルブロックCB毎に、電力出力回路部に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成され、運転制御手段は、電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数のセルブロックCBのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数のセルブロックCBの中から発電運転させるセルブロックCBを決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子電解質膜を燃料極及び空気極で挟んで構成されるセルを複数個有する燃料電池セル部と、運転を制御する運転制御手段とを備える固体高分子形燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池は、要求された負荷に対して、供給するガス量を制御することで柔軟に対応できる特徴がある。現在は、一つの固体高分子形燃料電池に一つのセルスタックを設置し、この負荷変動に対応している。そのため、発電をしている限りセルスタック内の全てのセルが運転状態にあり、継時的な劣化を免れない。このような劣化の問題に鑑みて、単セルあるいは複数の単セルからなるセルブロックの電圧パターンを監視し、異常を感知した場合、セルの加湿条件やセルへの供給ガス量を変更する方法が提案されている(特許文献1を参照)。
特開平9−245826号公報
特許文献1に記載の燃料電池では、セルの加湿条件やセルへの供給ガス量の変更は、セルスタック全体として行われ、個別のセルに対して加湿条件や供給ガス量を変更する構成とはなっていない。そして、燃料電池を発電運転させるときは全てのセルで発電運転が行われるため、経時的な劣化でセルスタックの中の一部のセルのみが特異的に劣化することになる。その結果。劣化の程度が小さいセルが存在していても、その特異的に劣化したセルの存在により、セルスタック全体として発電不能となる可能性もある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、セルスタックを構成するセルブロック毎に発電運転させるか否かの切り替えを行うことができ、その結果、発電運転を行わせることに伴う経時劣化の進行度合いをセルブロック毎に変えることができる固体高分子形燃料電池を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る固体高分子形燃料電池の特徴構成は、固体高分子電解質膜を燃料極及び空気極で挟んで構成されるセルを複数個有する燃料電池セル部と、運転を制御する運転制御手段とを備える固体高分子形燃料電池であって、
前記燃料電池セル部は、前記セルが複数積層して形成される一つのセルスタックで構成され、当該セルスタックは、隣接して積層されている複数の前記セルで構成されるセルブロックを複数個有し、
前記燃料電池セル部の発電電力は電力出力回路部を介して電力負荷部に供給され、
前記燃料電池セル部は、複数の前記セルブロック毎に、前記燃料極への燃料ガスの供給及び停止と前記空気極への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数の前記セルブロック毎に、前記電力出力回路部に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成され、
前記運転制御手段は、前記電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数の前記セルブロックのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数の前記セルブロックの中から発電運転させるセルブロックを決定する点にある。
上記特徴構成によれば、燃料電池セル部は、複数のセルブロック毎に、燃料極への燃料ガスの供給及び停止と空気極への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数のセルブロック毎に、電力出力回路部に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成されている。つまり、固体高分子形燃料電池を発電運転させるとき、セルブロック毎に発電運転させるか否かの切り替えを行うことができるため、全てのセルが常時発電運転する訳ではない。
また、運転制御手段は、電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数のセルブロックのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数のセルブロックの中から発電運転させるセルブロックを決定する。つまり、運転優先度が低いセルブロックは、運転優先度が高いセルブロックに比べて、発電運転する時間が相対的に短くなる。その結果、運転優先度が低いセルブロックについては、発電運転することに伴う経時劣化の進行度合いを、運転優先度が高いセルブロックに比べて遅らせることができる。
従って、セルスタックを構成するセルブロック毎に発電運転させるか否かの切り替えを行うことができ、その結果、発電運転を行わせることに伴う経時劣化の進行度合いをセルブロック毎に変えることができる固体高分子形燃料電池を提供できる。
本発明に係る固体高分子形燃料電池の別の特徴構成は、前記運転制御手段は、
前記発電運転させるセルブロックの数を、前記負荷電力の大きさに応じて決定する運転数決定部と、
前記運転数決定部が決定した前記発電運転させるセルブロックの数を満たすように、複数の前記セルブロックのうち、前記運転優先度の相対的に高いセルブロックから順に、前記発電運転させるセルブロックとして決定する運転セルブロック決定部とを有する点にある。
上記特徴構成によれば、運転制御手段が有する運転数決定部が、発電運転させるセルブロックの数を、負荷電力の大きさに応じて決定し、運転制御手段が有する運転セルブロック決定部が、運転数決定部が決定した発電運転させるセルブロックの数を満たすように、複数のセルブロックのうち、運転優先度の相対的に高いセルブロックから順に、発電運転させるセルブロックとして決定する。つまり、必要以上の数のセルブロックが発電運転しないので、セルブロックの経時劣化が無用に進行することを避けることができる。また、運転優先度が相対的に高いセルブロックの方が発電運転する頻度が高くなるので、運転優先度が低いセルブロックは、発電運転することに伴う経時劣化の進行度合いを、運転優先度が高いセルブロックに比べて遅らせることができる。
本発明に係る固体高分子形燃料電池の更に別の特徴構成は、前記運転優先度に関する情報は、複数の前記セルブロックのそれぞれの劣化の程度に関する情報を含み、
前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いほど、当該セルブロックの前記運転優先度が相対的に高いと判定する点にある。
上記特徴構成によれば、運転セルブロック決定部は、セルブロックの劣化の程度が相対的に低いほど、そのセルブロックの運転優先度が相対的に高いと判定する。その結果、劣化の程度が相対的に高いセルブロック(即ち、運転優先度が低いセルブロック)は、劣化の程度が相対的に低いセルブロック(運転優先度が高いセルブロック)に比べて、発電運転する時間が相対的に短くなる。その結果、劣化の程度が相対的に高いセルブロックについては、発電運転することに伴う経時劣化の進行度合いを、劣化の程度が相対的に低いセルブロックに比べて遅らせることができる。つまり、各セルブロックの劣化の進行度合いを均等化することができる。
本発明に係る固体高分子形燃料電池の更に別の特徴構成は、前記セルブロックの前記劣化の程度に関する情報は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積であり、
前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いと判定する点にある。
上記特徴構成によれば、運転セルブロック決定部が、セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど、セルブロックの劣化の程度が相対的に低いと判定するように構成する。各セルブロックの劣化の程度を、セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積によって定量的に評価した上で、発電運転させるセルブロックを決定することができる。
本発明に係る固体高分子形燃料電池の更に別の特徴構成は、前記運転優先度に関する情報は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積を含み、
前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど前記運転優先度が高いと判定される点にある。
上記特徴構成によれば、運転優先度の高低を判定するための指標として、セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積を用い、セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど運転優先度が高いと判定される。その結果、運転優先度の高い(即ち、過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さい)セルブロックから順に発電運転させられることで、複数のセルブロックの累積発電運転期間と発電電力との積が均等化することになる。
燃料電池システムの構成を説明する図である。 セルスタックの構成を説明する図である。 セルスタックへの燃料ガス及び酸化剤ガスの供給経路並びにセルスタックからの燃料ガス及び酸化剤ガスの排出経路を説明する図である。 燃料電池の制御機構を説明する図である。 セルスタックが4つのセルブロックで構成される場合の模式図である。
以下に図面を参照して固体高分子形燃料電池の構成について説明する。
図1は、燃料電池システムの構成を説明する図であり、図2は、セルスタックCSの構成を説明する図であり、図3は、セルスタックCSへの燃料ガス及び酸化剤ガスの供給経路並びにセルスタックCSからの燃料ガス及び酸化剤ガスの排出経路を説明する図であり、図4は、固体高分子形燃料電池の制御機構を説明する図である。図示するように、この燃料電池システムは、発電ユニットU1と貯湯ユニットU2とを備える。尚、本願で示す図面では、本発明の理解を容易にするために、各部材の位置関係や大きさなどを本来の位置関係や大きさなどとは異なるように描いている箇所もある。
発電ユニットU1は、熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置としての固体高分子形燃料電池を有する。固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜10を燃料極11及び空気極12で挟んで構成されるセルCを複数個有する燃料電池セル部としてのセルスタックCSを備える。具体的には、セルスタックCSは、固体高分子電解質膜10を燃料極11及び空気極12で挟んで構成される膜電極接合体40と、膜電極接合体40の燃料極11側に設けられ、燃料ガス流路13aを通してその燃料極11に燃料ガスを導入する燃料極セパレータ13と、膜電極接合体40の空気極12側に設けられ、酸化剤ガス流路14aを通してその空気極12に酸化剤ガスを導入する空気極セパレータ14とを有するセルCを複数積層して形成されるセルスタックCSとを備える。また、図4に示すように、固体高分子形燃料電池は、自身の運転を制御する運転制御手段36を備える。この運転制御システムは、燃料電池システムの運転を制御するように構成されている。
本実施形態では、固体高分子形燃料電池には、燃料ガスとしての水素と、酸化剤ガスとしての空気(酸素)とが供給される。
燃料ガスとしての水素は、発電ユニットU1が備える改質器8が、炭化水素を含む原燃料を改質することで生成される。図1に示した例では、メタン(CH4)を主成分とする原燃料ガス(都市ガス等)が、原燃料ガス供給路6を介して改質器8に供給されて改質され、その結果として得られる水素を主成分とする燃料ガスが、燃料ガス供給路7を介してセルCに供給される。また、セルCには、酸化剤ガスとしての空気も、酸化剤ガス供給路1を介して供給される。
燃料ガス供給路7の途中には燃料極側加湿器4が設けられ、セルCへ供給される燃料ガスの加湿が行われる。また、酸化剤ガス供給路1の途中には空気極側加湿器2が設けられ、セルCへ供給される酸化剤ガスの加湿が行われる。燃料極側加湿器4及び空気極側加湿器2については既存の様々な加湿器を利用できる。燃料極側加湿器4及び空気極側加湿器2の動作は運転制御手段36が制御する。具体的には、運転制御手段36が燃料極側加湿器4及び空気極側加湿器2の加湿部分での温度を制御することで、燃料ガス及び酸化剤ガスの露点を調節する。一例を挙げると、運転制御手段36が燃料極側加湿器4の加湿部分での温度を高くすると、燃料ガスに含まれる水分量を増加させる(即ち、燃料ガスの露点を高くする)ことができる。
加えて、燃焼器9には、セルCでの発電反応に用いられた後の燃料ガス(以下、「排燃料ガス」と記載することもある)が排燃料ガス路5を介して供給され、且つ、空気(酸素)が酸化剤ガス供給路1aを介して供給される。そして、燃焼器9で排燃料ガスが燃焼され、その燃焼熱が改質器8に伝達されることで、改質器8での改質反応が促進される。そして、燃焼器9から排出される排ガスと、セルCでの発電反応に用いられた後の空気とは、排ガス路3を介して発電ユニットU1の外部へと排出される。尚、図1では、排燃料ガスと空気とが予め混合された上で燃焼器9に供給される状態(排燃料ガス路5が酸化剤ガス供給路1aに連結された状態)を示しているが、排燃料ガスと空気とを別々に燃焼器9へ供給してもよい。
セルCでは、燃料極セパレータ13が膜電極接合体40の燃料極11側に設けられ、空気極セパレータ14が膜電極接合体40の空気極12側に設けられる。そして、燃料極セパレータ13に形成される燃料ガス流路13aを通して燃料極11に燃料ガスが導入され、空気極セパレータ14に形成される酸化剤ガス流路14aを通して空気極12に酸化剤ガスが導入される。図1に示した例では、一つのセルCは、一方の面に燃料ガスが流通する上記燃料ガス流路13aとなる燃料ガス用溝が形成される燃料極セパレータ13と、一方の面に酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路14aとなる酸化剤ガス用溝が形成され且つ他方の面に冷却水が流通する冷却水用溝が形成される空気極セパレータ14と、膜電極接合体40とを用いて構成される。そして、一つのセルCにおいて、燃料ガス用溝が形成されている燃料極セパレータ13の一方の面を膜電極接合体40の燃料極11に相対させることで燃料ガスを燃料極11に導入し、及び、酸化剤ガス用溝が形成されている空気極セパレータ14の一方の面を膜電極接合体40の空気極12に相対させることで酸化剤ガスを空気極12に導入するように構成される。セルスタックCSにおいて、一方のセルCの冷却水用溝が形成されている空気極セパレータ14の他方の面を、他方のセルCの燃料ガス用溝が形成されていない燃料極セパレータ13の他方の面に相対させるようにして複数のセルCが順に積層される。
セルCは、図2に示すY軸方向に順に積層される。そして、セルスタックCSは、セルCの積層方向に沿った上流側から下流側に向かって延びる(即ち、Y軸方向に沿って延びる)、セルスタックCSへ供給される燃料ガスが流れる燃料ガス供給マニホールド部15と、セルスタックCSへ供給される酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス供給マニホールド部17と、セルスタックCSから排出される燃料ガスが流れる燃料ガス排出マニホールド部16と、セルスタックCSから排出される酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス排出マニホールド部18とを備える。燃料ガス供給マニホールド部15には燃料ガス供給路7が接続され、それにより燃料ガスがセルスタックCSへ供給される。酸化剤ガス供給マニホールド部17には酸化剤ガス供給路1が接続され、それにより酸化剤ガスがセルスタックCSへ供給される。燃料ガス排出マニホールド部16には排燃料ガス路5が接続され、それにより、セルCでの発電反応に用いられた後の燃料ガス(排燃料ガス)がセルスタックCSから排出される。酸化剤ガス排出マニホールド部18には排ガス路3が接続され、セルCでの発電反応に用いられた後の酸化剤ガスがセルスタックCSから排出される。
図3に示すように、セルCが複数積層して形成される一つのセルスタックCSは、隣接して積層されている複数のセルで構成されるセルブロックCBを複数個有する。後述するように、セルブロックCBは、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給並びに排出が一括して行われ、電力出力回路部32への接続並びに切断も一括して行われる。
尚、図3に示すようなセルスタックCSに対する燃料ガス及び酸化剤ガスの供給並びに排出の仕組みは、燃料ガス及び酸化剤ガスの双方に共通する。そのため、図3中では、酸化剤ガスに関する部材の参照番号を括弧書きで付している。
図3及び図4に示すように、セルスタックCSに至る燃料ガス供給路7の途中には燃料ガスの流通量を調節する流量制御器群38が設けられ、セルスタックCSに至る酸化剤ガス供給路1の途中には酸化剤ガスの流通量を調節する流量制御器群39が設けられる。燃料ガス供給路7は各セルブロックCBに至るように分岐し、酸化剤ガス供給路1は各セルブロックに至るように分岐する。流量制御器群38は複数の流量制御器38aで構成され、分岐した後の燃料ガス供給路7の途中に各流量制御器38aが設けられる。同様に、流量制御器群39は複数の流量制御器39aで構成され、分岐した後の酸化剤ガス供給路1の途中に各流量制御器39aが設けられる。加えて、燃料ガス供給マニホールド部15の内部は各セルブロックCBで共通の空間を形成するように分割され、酸化剤ガス供給マニホールド部17は各セルブロックCBで共通の空間を形成するように分割されている。
セルスタックCSから出た排燃料ガス路5の途中にはその流路の開閉を切り替える電磁弁群41が設けられ、セルスタックCSから出た排ガス路3の途中にはその流路の開閉を切り替える電磁弁群42が設けられる。また、燃料ガス排出マニホールド部16の内部は各セルブロックCBで共通の空間を形成するように分割され、酸化剤ガス排出マニホールド部18は各セルブロックCBで共通の空間を形成するように分割されている。燃料ガス排出マニホールド部16の分割された各空間には、分岐された排燃料ガス路5が接続され、各排燃料ガス路5の途中には電磁弁群41を構成する電磁弁41aが設けられる。酸化剤ガス排出マニホールド部18の分割された各空間には、分岐された排ガス路3が接続され、各排ガス路3の途中には電磁弁群42を構成する電磁弁42aが設けられる。その後、排燃料ガス路5は一つの流路に合流し、並びに、排ガス路3は一つの流路に合流する。
各セルCの内部において、燃料ガス流路13aは、燃料ガス供給マニホールド部15と燃料ガス排出マニホールド部16との間を接続し、酸化剤ガス流路14aは、酸化剤ガス供給マニホールド部17と酸化剤ガス排出マニホールド部18との間を接続する。そして、燃料ガス供給マニホールド部15では、燃料ガスが、同じセルブロックCB内のセルCの各燃料ガス流路13aへ流入し、酸化剤ガス供給マニホールド部17では、酸化剤ガスが、同じセルブロックCB内のセルCの各酸化剤ガス流路14aへ流入する。図2に示す例では、図面の簡略化のため、セルCにおいて、燃料ガス流路13aがX軸方向に沿って直線形状に形成され、酸化剤ガス流路14aがZ軸方向に沿って直線形状に形成されているような模式図を描いているが、セルCの内部での燃料ガス流路13aの形状及び酸化剤ガス流路14aの形状は自在に設計できる。例えば、一つのセルCにおいて、燃料ガスが、X−Z平面内で蛇行しながら、全体としてX軸の正の方向に向かって流れるように、燃料ガス流路13aを形成することができる。また、一つのセルCにおいて、酸化剤ガスが、X−Z平面内で蛇行しながら、全体としてZ軸の正の方向に向かって流れるように、酸化剤ガス流路14aを形成することができる。また、図2に示す例では、冷却水についての説明は省略している。
上述した冷却水はセルCを冷却する役割を担うと共に、セルCから排熱を回収する役割も担っている。本実施形態では、冷却水は、冷却水循環路19を流れている。冷却水循環路19の途中には、上述したセルスタックCS内の冷却水流路20と、冷却水用熱交換器21と、冷却水用ポンプ22とが設けられており、冷却水用ポンプ22によって付勢された冷却水がセルスタックCS(冷却水流路20)と冷却水用熱交換器21とを順に流れながら循環するように構成されている。また、冷却水用熱交換器21には、貯湯ユニットU2が備える貯湯タンク25に貯えられている湯水が排熱回収路23を介して流入する。その結果、冷却水用熱交換器21では、冷却水循環路19を流れる冷却水と排熱回収路23を流れる湯水との間で熱交換が行われる。排熱回収路23での湯水の流量は、排熱回収路23の途中に設けられている排熱回収用ポンプ24の出力を制御することで調節される。冷却水用ポンプ22及び排熱回収用ポンプ24の動作は運転制御手段36が制御する。
貯湯ユニットU2に設けられる貯湯タンク25では、上部に相対的に高温の湯水が貯えられ、下部に相対的に低温の湯水が貯えられる。具体的には、排熱回収路23は、貯湯タンク25の下部と貯湯タンク25の上部とを接続するように設けられ、その間に上記冷却水用熱交換器21が設けられる。その結果、貯湯タンク25の下部に貯留されている相対的に低温の湯水が、排熱回収路23を通って冷却水用熱交換器21に至って昇温され、その昇温された相対的に高温の湯水が貯湯タンク25の上部に帰還して流入する。
貯湯タンク25の上部には給湯路27が接続され、台所や風呂などの給湯用途に湯水が供給される。また、貯湯タンク25の下部には給水路26が接続され、貯湯タンク25への湯水の補充が行われる。
セルスタックCSの発電電力は電力出力回路部32を介して電力負荷部(図示せず)に供給される。固体高分子形燃料電池は、複数のセルCと電力出力回路部32との間の電気的な接続状態をセルブロックCB毎に選択的に切り替える接続状態切替部31を備える。ここで、電力出力回路部32は、電力負荷部による負荷電力に対応した電力を出力するように動作する。
接続状態切替部31は、複数のリレー回路30を用いて構成される。各リレー回路30は、セルスタックCSを構成する一つのセルブロックCBの両端に位置する燃料極11と空気極12とを接続している。全てのリレー回路30が切断状態に切り換えられているとき、それらのリレー回路30には電流が流れないため、互いに直列接続されている全てのセルブロックCBの出力電流が電力出力回路部32に流れることになる。これに対して、特定のセルブロックCBの燃料極11と空気極12とを接続しているリレー回路30が接続状態に切り替えられると、そのリレー回路30には電流が流れる、即ち、対応するセルブロックCBをバイパスして電流が流れることになる。尚、発電運転するセルブロックCBの数が変化すれば、セルスタックCSでの発電反応において必要となる燃料ガスの量及び酸化剤ガスの量も変化するが、セルスタックCSへ供給される燃料ガスの流量及び酸化剤ガスの流量を、流量制御器群38及び流量制御器群39を用いて制御することができる。リレー回路30及び電力出力回路部32の動作は運転制御手段36が制御する。流量制御器群38及び流量制御器群39の動作は運転制御手段36が制御する。
また、各セルブロックCBの出力電圧であるセルブロック電圧を測定する電圧計29が設けられている。これら複数の電圧計29によって電圧検出手段29Aが構成されている。
以上のように、セルスタックCSは、複数のセルブロックCB毎に、燃料極11への燃料ガスの供給及び停止と空気極12への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数のセルブロックCB毎に、電力出力回路部32に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成されている。
本実施形態では、運転制御手段36は、電力負荷部(図示せず)による負荷電力の大きさ(即ち、電力出力回路部32の出力電力)及び複数のセルブロックCBのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数のセルブロックCBの中から発電運転させるセルブロックCBを決定する。ここで、電力負荷部による負荷電力は、電力出力回路部32での出力電力に対応し、運転制御手段36はその出力電力の値を電力出力回路部32から取得しているものとする。具体的には、運転制御手段36は、発電運転させるセルブロックCBの数を、負荷電力の大きさ(即ち、電力出力回路部32の出力電力)に応じて決定する運転数決定部36aと、運転数決定部36aが決定した発電運転させるセルブロックCBの数を満たすように、複数のセルブロックCBのうち、運転優先度の相対的に高いセルブロックCBから順に、発電運転させるセルブロックCBとして決定する運転セルブロック決定部36bとを有する。上記運転優先度に関する情報は、運転制御手段36が備える記憶部36cに記憶しておくことができる。
運転優先度に関する情報は、複数のセルブロックCBのそれぞれの劣化の程度に関する情報を含む。そして、運転セルブロック決定部36bは、セルブロックCBの劣化の程度が相対的に低いほど、当該セルブロックCBの運転優先度が相対的に高いと判定する。例えば、セルブロックCBの劣化の程度に関する情報は、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積である。そして、運転セルブロック決定部36bは、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど、セルブロックCBの劣化の程度が相対的に低いと判定する。過去の累積発電運転期間と、その累積発電運転期間での発電電力は、運転制御手段36が常時収集して記憶部36cに記憶しておけばよい。
つまり、本実施形態では、運転優先度に関する情報は、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積を含み、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど運転優先度が高いと判定される。このように、運転優先度の高低を判定するための指標として、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積を用い、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど運転優先度が高いと判定される。その結果、運転優先度の高い(即ち、過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さい)セルブロックCBから順に発電運転させられることで、複数のセルブロックCBの累積発電運転期間と発電電力との積が均等化することになる。
図5は、セルスタックCSが4つのセルブロックCB1〜CB4で構成される場合の例である。尚、セルスタックCSを構成するセルブロックCBの数は適宜変更可能である。
先ず、運転数決定部36aは、発電運転させるセルブロックCBの数を、負荷電力の大きさに応じて決定する。例えば、電力負荷部による負荷電力が固体高分子形燃料電池の定格電力であれば、電力出力回路部32はその負荷電力に見合った電力を出力し、その出力電力の値は運転制御手段36に伝達される。そして、運転制御手段36が有する運転数決定部36aは、最大数のセルブロックCB(即ち、全てのセルブロックCB)を発電運転させる。この場合、運転数決定部36aは、発電運転させるセルブロックCBの数を「4」に決定する。従って、運転セルブロック決定部36bは、全てのセルブロックCB1〜CB4を、発電運転させるセルブロックCBとして決定する。
これに対して、負荷電力が固体高分子形燃料電池の定格電力の50%であれば、電力出力回路部32はその負荷電力に見合った電力を出力し、その出力電力の値は運転制御手段36に伝達される。そして、運転制御手段36が有する運転数決定部36aは、「2個(=4個×50%)」のセルブロックCBを発電運転させるセルブロックCBの数として決定し、運転セルブロック決定部36bは、記憶部36cに記憶されている運転優先度に関する情報に基づいて、運転数決定部36aが決定した発電運転させるセルブロックCBの数を満たすように、複数のセルブロックCBのうち、運転優先度の相対的に高いセルブロックCBから順に、発電運転させるセルブロックCBとして決定する。
以下の表1には、運転優先度に関する情報の一例として、セルブロックCB1〜CB4の過去の累積発電運転期間と発電電力との積を示す。この表1において示している過去の累積発電運転期間と発電電力との積は、CB1については0.7kWで120時間運転された場合に相当し、CB2については0.7kWで90時間運転された場合に相当し、CB3については0.7kWで150時間運転された場合に相当し、CB4については0.7kWで140時間運転された場合に相当する。尚、各セルブロックCBが常時0.7kWで発電運転されている訳ではない。
Figure 2015176737
運転セルブロック決定部36bは、過去の累積発電運転期間と発電電力との積が相対的に小さいCB1及びCB2を、発電運転させるセルブロックCBとして決定する。この表1の情報に基づくと、運転優先度の相対的に高いセルブロックは、CB2→CB1→CB4→CB3の順になる。
以上のように、セルスタックCSは、複数のセルブロックCB毎に、燃料極11への燃料ガスの供給及び停止と空気極12への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数のセルブロックCB毎に、電力出力回路部32に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成されている。つまり、固体高分子形燃料電池を発電運転させるとき、セルブロックCB毎に発電運転させるか否かの切り替えを行うことができるため、全てのセルCが常時発電運転する訳ではない。また、運転制御手段36は、電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数のセルブロックCBのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数のセルブロックCBの中から発電運転させるセルブロックCBを決定する。つまり、運転優先度が低いセルブロックCBは、運転優先度が高いセルブロックCBに比べて、発電運転する時間が相対的に短くなる。その結果、運転優先度が低いセルブロックCBについては、発電運転することに伴う経時劣化の進行度合いを、運転優先度が高いセルブロックに比べて遅らせることができる。加えて、特定のセルブロックCBの劣化が進行した場合には、セルスタックCS全体ではなく一部のセルブロックCBを交換するといった対応を採ることもできる。
尚、発電運転させるセルブロックCBの数が増大すると、セルスタックCS全体で見ると排熱量が増大し、冷却水循環路19を流れてセルスタックCSに流入してくる冷却水の温度が高くなることになる。そこで、本実施形態では、運転制御手段36は、発電運転させるセルブロックCBの数を増加させるとき、セルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を低温側へ変化させる。具体的には、運転制御手段36は、排熱回収用ポンプ24の流量を増加側へ変更することで、冷却水循環路19を流れる冷却水の温度を低下側へ変化させ、セルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を低温側へ変化させることができる。このとき、運転制御手段36は、冷却水循環路19の途中に設けられる温度計28の測定結果を参照して、セルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度についての情報を取得することができる。
これに対して、発電運転させるセルブロックCBの数が減少すると、セルスタックCS全体で見ると排熱量が低下し、排熱回収した湯水の温度が低下することになる。そこで、本実施形態では、運転制御手段36は、発電運転させるセルブロックCBの数を減少させるとき、セルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を高温側へ変化させる。具体的には、運転制御手段36は、排熱回収用ポンプ24の流量を減少側へ変更することで、セルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を高温側へ変化させると共に排熱回収した湯水の温度を上昇させる。
また、セルスタックCSへの冷却水の流入温度を高くするとセルスタックCS内で液体として存在する水の量が相対的に減少し、セルスタックCSへの冷却水の流入温度を低くするとセルスタックCS内で液体として存在する水の量が相対的に増加する。特に、空気極12側では発電反応により水が生成されるため、セルスタックCSへの冷却水の流入温度が低くなって液体の水として存在する水の量が増加すると、ガス流路が水で閉塞されるといった問題が起こり得る。そこで、本実施形態では、運転制御手段36は、発電運転させるセルブロックCBの数を増加させるとき、上述したようにセルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を低温側へ変化させ且つセルスタックCSへ流入する酸化剤ガスに含まれる水分量を空気極側加湿器2を用いて減少側へ変化させる。つまり、セルスタックCSへの冷却水の流入温度が低くなってセルスタックCS内で液体として存在する水の量が相対的に増加し得る状況になったとしても、空気極12側では、酸化剤ガスに含まれる水分量が減少側へ変化させられているので、液体として存在することになる水の量が大幅に増加しないようにでき、ガス流路が水で閉塞されるといった問題の発生を抑制できる。同様に、運転制御手段36は、発電運転させるセルブロックCBの数を減少させるとき、上述したようにセルスタックCSへ流入する冷却水の流入温度を高温側へ変化させ且つセルスタックCSへ流入する酸化剤ガスに含まれる水分量を空気極側加湿器2を用いて増加側へ変化させる。つまり、セルスタックCSへの冷却水の流入温度が高くなってセルスタックCS内で液体として存在する水の量が相対的に減少し得る状況になったとしても、空気極12側では、酸化剤ガスに含まれる水分量が増加側へ変化させられているので、セルスタックCS内を湿潤した状態に保つことができる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態において、燃料電池システムの構成は適宜変更可能である。
例えば、図1に示した発電ユニットU1に変成器や一酸化炭素除去器などを追加で設けてもよい。即ち、図1に示した例では、改質器8で生成された改質ガス(水素を主成分とするガス)が固体高分子形燃料電池のセルCに供給される例を示したが、変成器を用いてその改質ガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成し、更に一酸化炭素除去器を用いてその変成処理を施した後の改質ガスに残存している一酸化炭素を除去した上でセルCに供給するような変更を行ってもよい。
他にも、図1等に示した各ガスの流路の構成、冷却水の流路の構成、湯水の流路の構成なども適宜変更可能である。
<2>
上記実施形態において、運転優先度に関する情報としての過去の累積発電運転期間と発電電力との積の値に制限を設けてもよい。
例えば、特定のセルブロックCBが、運転優先度が最も高い(即ち、過去の累積発電運転期間と発電電力との積が最も小さい)として発電運転することになった場合、発電運転が継続される間に、その特定のセルブロックCBの累積発電運転期間と発電電力との積も大きくなる。つまり、発電運転を行うセルブロックCBとして選定された時点では、過去の累積発電運転期間と発電電力との積が最も小さかったが、その後、発電運転が継続される間に累積発電運転期間と発電電力との積が最も大きくなっている(即ち、その特定のセルブロックCBの劣化が最も進行している)こともある。
そこで、運転制御手段36の運転セルブロック決定部36bは、発電運転が継続される間に、累積発電運転期間と発電電力との積の値が設定上限値に達すると、発電運転させるセルブロックCBの選定をやり直すように動作する。この場合、累積発電運転期間と発電電力との積の値が設定上限値に達したセルブロックCBの運転優先度は最も低く判定される。最終的には、全てのセルブロックCBについての累積発電運転期間と発電電力との積の値が設定上限値に達することになる。そして、運転制御手段36は、全てのセルブロックCBについての累積発電運転期間と発電電力との積の値が設定上限値に達すると、それら全てのセルブロックCBについての累積発電運転期間と発電電力との積の値をゼロにリセットする。例えば、設定上限値として117.6(kW・時間)という値を予め設定しておいて記憶部36cに記憶させておくことができる。この117.6(kW・時間)という値は、0.7kWで168時間運転された場合に相当する。
<3>
上記実施形態において、運転優先度の相対的な高低を、上述した累積発電運転期間と発電電力との積以外の情報に基づいて判定してもよい。例えば、運転セルブロック決定部36bが、現在発電運転している或いは直近に発電運転していた特定のセルブロックCBに隣接しているセルブロックCBを最も運転優先度が高いと判定するように構成してもよい。これは、現在発電運転している或いは直近に発電運転していた特定のセルブロックCBに隣接しているセルブロックCBは、その特定のセルブロックCBからの熱伝達によりある程度の高さの温度になっていることが期待できるという理由による。
また、上述した累積発電運転期間と発電電力との積についての情報と、現在発電運転している或いは直近に発電運転していた特定のセルブロックCBに隣接しているか否かの情報とを、運転優先度の判定において併用することもできる。例えば、運転セルブロック決定部36bが、複数のセルブロックCBについての累積発電運転期間と発電電力との積の値の差異が所定値以内の場合、累積発電運転期間と発電電力との積に基づく運転優先度の高低は同等であると見なし、現在発電運転している或いは直近に発電運転していた特定のセルブロックCBに隣接しているか否かの情報に基づく運転優先度の高低によって、発電運転させるセルブロックCBを選定してもよい。
他にも、運転セルブロック決定部36bが、電圧検出手段29Aの検出結果に基づいて運転優先度の高低を決定してもよい。例えば、セルブロックCBの電圧が、設定下限電圧未満になっている(即ち、劣化の程度が大きい)セルブロックCBの運転優先度を最も低く判定してもよい。
<4>
上記実施形態では、セルブロックCBの劣化の程度に関する情報が、セルブロックCBの過去の累積発電運転期間と発電電力との積である例を説明したが、セルブロックCBの劣化の程度を他の情報に基づいて決定してもよい。
本発明は、セルスタックを構成するセルブロック毎に発電運転させるか否かの切り替えを行うことができ、その結果、発電運転を行わせることに伴う経時劣化の進行度合いをセルブロック毎に変えることができる固体高分子形燃料電池に利用できる。
10 固体高分子電解質膜
11 燃料極
12 空気極
13a 燃料ガス流路
14a 酸化剤ガス流路
32 電力出力回路部
35 ガス流入状態調節部
36 運転制御手段
36a 運転数決定部
36b 運転セルブロック決定部
40 膜電極接合体
C セル
CS セルスタック(燃料電池セル部)
CB セルブロック

Claims (5)

  1. 固体高分子電解質膜を燃料極及び空気極で挟んで構成されるセルを複数個有する燃料電池セル部と、運転を制御する運転制御手段とを備える固体高分子形燃料電池であって、
    前記燃料電池セル部は、前記セルが複数積層して形成される一つのセルスタックで構成され、当該セルスタックは、隣接して積層されている複数の前記セルで構成されるセルブロックを複数個有し、
    前記燃料電池セル部の発電電力は電力出力回路部を介して電力負荷部に供給され、
    前記燃料電池セル部は、複数の前記セルブロック毎に、前記燃料極への燃料ガスの供給及び停止と前記空気極への酸化剤ガスの供給及び停止とを行うことができ、並びに、複数の前記セルブロック毎に、前記電力出力回路部に対する電気的な接続状態を切り替えることができるように構成され、
    前記運転制御手段は、前記電力負荷部による負荷電力の大きさ及び複数の前記セルブロックのそれぞれに与えられる運転優先度に関する情報に応じて、複数の前記セルブロックの中から発電運転させるセルブロックを決定する固体高分子形燃料電池。
  2. 前記運転制御手段は、
    前記発電運転させるセルブロックの数を、前記負荷電力の大きさに応じて決定する運転数決定部と、
    前記運転数決定部が決定した前記発電運転させるセルブロックの数を満たすように、複数の前記セルブロックのうち、前記運転優先度の相対的に高いセルブロックから順に、前記発電運転させるセルブロックとして決定する運転セルブロック決定部とを有する請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
  3. 前記運転優先度に関する情報は、複数の前記セルブロックのそれぞれの劣化の程度に関する情報を含み、
    前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いほど、当該セルブロックの前記運転優先度が相対的に高いと判定する請求項2に記載の固体高分子形燃料電池。
  4. 前記セルブロックの前記劣化の程度に関する情報は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積であり、
    前記運転セルブロック決定部は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど、前記セルブロックの前記劣化の程度が相対的に低いと判定する請求項3に記載の固体高分子形燃料電池。
  5. 前記運転優先度に関する情報は、前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積を含み、
    前記セルブロックの過去の累積発電運転期間と発電電力との積が小さいほど前記運転優先度が高いと判定される請求項1又は2に記載の固体高分子形燃料電池。
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