以下、本発明の一実施形態にかかる情報取得装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる情報取得装置は、位置取得部で移動体の現在位置に関する情報である現在位置情報を取得し、明るさ情報取得部で位置取得部が取得した現在位置における検知部が検知した明るさの度合いに関する情報である明るさ情報を取得する。そして、明るさ情報取得部が取得した明るさ情報に基づいて生成された現在位置における明暗を識別する情報である明暗識別情報を現在位置情報とともに明暗識別情報記憶部に出力する。このようにすることにより、センサ等の検知部が検出した明るさの度合いに基づく明暗識別情報を明暗識別情報記憶部に出力するので、容易に現在位置(道路)における明暗を取得することができる。
また、第1出力部は、明るさ情報が予め定めた所定の閾値以上の明るさであるか、若しくは所定の閾値以下の明るさであるかに基づいて明暗識別情報を生成してもよい。このようにすることにより、明暗識別情報を明るいか暗いかの2値情報として生成することができるので、明暗識別情報の情報量を少なくすることができる。したがって、明暗識別情報を伝送や処理する際のコストを低減させることができる。
また、現在の時刻を取得する現時刻取得部と、現時刻取得部が取得した現在の時刻が日没から日の出までの期間であるかを判定する日没判定部と、を更に有し、第1出力部は、日没判定部が日没から日の出までの期間と判定した時刻に明るさ情報取得部が取得した明るさ情報に基づく明暗識別情報を出力してもよい。このようにすることにより、日没から日の出までの暗くなる時間にのみ明暗識別情報を明暗識別情報記憶部に出力することができ、昼間など不要な時間に動作しなくなるため省電力化が図れる。
また、明るさ情報取得部は、予め定めた所定距離間隔で明るさ情報を取得するようにしてもよい。このようにすることにより、均等な距離間隔で明暗識別情報が取得できる。また、現在位置情報に基づいて容易に明るさ情報を処理をすることができる。
また、地図情報が記憶されている第1地図情報記憶部を更に有し、明るさ情報取得部は、第1地図情報記憶部に記憶されている地図情報に基づいて明るさ情報を取得してもよい。このようにすることにより、地図情報に含まれる道路の情報に基づいて、明るさ情報を取得することができる。例えば、道幅が広い道路は街灯が整備されている可能性が高いので明るさ情報は取得しないあるいは取得間隔を長くする。また、周囲に建物の少ない道路は暗い道路の可能性が高いので明るさ情報の取得間隔を短くするといったことが可能となる。
また、明るさ情報を取得する位置に関する情報である取得位置情報を取得する取得位置取得部を更に有し、明るさ情報取得部は、位置取得部が取得した現在位置と取得位置取得部が取得した取得位置情報とに基づいて前記明るさ情報を取得してもよい。このようにすることにより、取得位置情報で指示された位置について明るさ情報を取得すればよく、情報取得装置内で明るさ情報を取得する位置を求める処理が不要となる。
また、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置は、明暗識別情報取得部で所定位置における明暗を識別する情報である明暗識別情報を所定位置の位置情報とともに取得し、明暗識別情報取得部が取得した明暗識別情報を、当該明暗識別情報とともに取得した位置情報に関連付けて明暗識別情報記憶部に記憶する。そして、明暗判定部で明暗識別情報記憶部に記憶した明暗識別情報に基づいて、位置情報に示されている位置の明暗を判定する。このようにすることにより、明暗識別情報記憶部に記憶した明暗識別情報に基づいて所定位置の明暗が判定できるため、当該所定位置にかかる道路の明暗を識別することができる。
また、明暗識別情報記憶部に記憶された明暗識別情報に基づいて明暗識別情報を取得する位置を決定する決定部と、決定部が決定した明暗識別情報を取得する位置に関する情報である取得位置情報を出力する第2出力部と、を更に有してもよい。このようにすることにより、明暗識別情報の有無や数等に基づいて明暗識別情報を取得する位置を決定することができ、その決定した位置について明暗識別情報を取得することができる。
また、決定部は、所定範囲における明暗識別情報の数に基づいて明暗識別情報を取得する位置に決定してもよい。このようにすることにより、当該範囲において明暗識別情報が少ない場合に明暗識別情報の取得間隔を短くするなどとして集中的に取得することができる。
また、決定部は、特定位置における明暗識別情報の数に基づいて当該特定位置を明暗識別情報を取得する位置または取得しない位置に決定してもよい。このようにすることにより、明暗識別情報の少ない位置については明暗識別情報を取得するようにし、十分に明暗識別情報が取得されている位置は逆に取得しないようにすることができる。
また、目的地を取得する目的地取得部と、地図情報を記憶する第2地図情報記憶部と、明暗判定部が判定した結果と第2地図情報記憶部に記憶されている地図情報とに基づいて目的地までの経路を探索する探索部と、を更に有してもよい。このようにすることにより、明暗判定部が判定した結果を利用して経路を検索することができ、できる限り明るい道路を経由して目的地まで移動することができる。
また、本発明の一実施形態にかかる情報取得方法は、位置取得工程で移動体の現在位置に関する情報である現在位置情報を取得し、明るさ情報取得工程で位置取得工程において取得した現在位置における検知部が検知した明るさの度合いに関する情報である明るさ情報を取得する。そして、明るさ情報取得工程で取得した明るさ情報に基づいて生成された現在位置における明暗を識別する情報である明暗識別情報を現在位置情報とともに明暗識別情報記憶部に出力する。このようにすることにより、センサ等の検知部が検出した明るさの度合いに基づく明暗識別情報を明暗識別情報記憶部に出力するので、容易に現在位置(道路)における明暗を取得することができる。
また、上述した情報取得方法をコンピュータにより実行させる情報取得プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、センサ等の検知部が検出した明るさの度合いに基づく明暗識別情報を明暗識別情報記憶部に出力するので、容易に現在位置(道路)における明暗を取得することができる。
また、上述した情報取得プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
また、本発明の一実施形態にかかる情報処理方法は、明暗識別情報取得工程で所定位置における明暗を識別する情報である明暗識別情報を所定位置の位置情報とともに取得し、明暗識別情報記憶工程で明暗情報取得部が取得した明暗識別情報を、当該明暗識別情報とともに取得した位置情報に関連付けて明暗識別情報記憶部に記憶する。そして、明暗判定工程で明暗識別情報記憶部に記憶した明暗識別情報に基づいて、位置情報に示されている位置の明暗を判定する。このようにすることにより、明暗識別情報記憶部に記憶した明暗識別情報に基づいて所定位置の明暗が判定できるため、当該所定位置にかかる道路の明暗を識別することができる。
また、上述した情報処理方法をコンピュータにより実行させる情報処理プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、明暗識別情報記憶部に記憶した明暗識別情報に基づいて所定位置の明暗が判定できるため、当該所定位置を含む道路の明暗を識別することができる。
また、上述した情報処理プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
本発明の第1の実施例にかかる情報取得装置および情報処理装置を図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本実施例にかかる情報取得装置および情報処理装置を含むシステム構成図である。図1に示したシステムは、情報取得装置としてのナビゲーション装置50(50a、50b)と、情報処理装置としてのサーバ20と、を備えている。なお、本実施例では移動体として自転車40(40a、40b)で説明する。即ち、ナビゲーション装置50は、自転車40に設けられる。勿論、移動体としては自転車40に限らず、歩行者でもよいし、あるいは自動車や自動二輪車であってもよい。
ナビゲーション装置50は、自転車40のハンドル等に取り付けられ、現在位置等の所定の位置から目的地までのルートを探索して案内する。また、後述するように、当該ナビゲーション装置50周囲の空間の輝度を測定して、その輝度に基づいて明暗識別情報を生成し、現在位置情報とともにインターネット30を介してサーバ20に出力する。
サーバ20は、インターネット30に接続され、ナビゲーション装置50から送信された明暗識別情報と現在位置情報とを記憶して蓄積する。また、サーバ20は、明暗識別情報に基づいて当該明暗識別情報が対応する位置における明暗(明るいか暗いか)を判定し、判定結果も記憶して蓄積する。また、ナビゲーション装置50からの要求に応じて明暗判定結果に基づいて目的地までの経路探索をして、探索結果をナビゲーション装置50に送信する。
なお、図1に示したように、サーバ20には、複数の自転車40a、40bに取り付けられているナビゲーション装置50a、50bから送信された明暗識別情報と現在位置情報とが記憶して蓄積される。また、図1に示した構成ではインターネット30を介してナビゲーション装置50とサーバ20が通信していたが、公衆回線経由であってもよいし、直接通信するようにしてもよい。
次に、ナビゲーション装置50の構成を図2を参照して説明する。ナビゲーション装置50は、図2に示したように制御部51と、GPS受信部52と、センサ入力部53と、記憶装置54と、操作部55と、表示部56と、音声出力部57と、通信部58と、を備えている。
第1出力部としての制御部51は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリを備えたCPU(Central Processing Unit)で構成され、ナビゲーション装置50の全体制御を司る。また、必要に応じて、操作部55から入力された目的地などの所定の位置までの経路探索の要求をサーバ20に行う。そしてサーバ20から受信した経路を表示部56に表示させたり、現在位置や進行方向等を表示させたりする。また、本実施例における制御部51は、センサ入力部53から入力された光センサ60の出力を、予め定めた所定の閾値に基づいて明暗識別情報を生成して現在位置情報とともにサーバ20に送信(出力)する。
位置取得部としてのGPS受信部52は、公知であるように複数のGPS(Global Positioning System)衛星から発信される電波を受信して、現在の位置情報(現在位置情報)を求めて制御部51に出力する。なお、本実施例では、GPS受信部52がナビゲーション装置50に一体に設けられている例を示すが、GPS受信部52が別体として構成され、ナビゲーション装置50と着脱自在となっていてもよい。
明るさ情報取得部としてのセンサ入力部53は、制御部51で明暗識別情報を生成するために必要な明るさ情報としての輝度情報を、検知部としての光センサ60から取得して制御部51に出力する。なお、センサ入力部53には、他のセンサからの出力が入力されてもよい。例えば、自転車40の場合であれば、1分間のクランク回転数を計測するケイデンスセンサや速度センサ、或いは利用者の心拍数を計測する心拍センサ等が挙げられる。
センサ入力部53に接続される光センサ60としては、フォトダイオードやフォトトランジスタ等の光の強度を電気信号に変換できる素子であればよい。また、光センサ60はナビゲーション装置50に内蔵してもよいし、別体として自転車40に取り付けられていてもよい。また、光センサ60は、誤検出を少なくするために、例えば対向する車両等のライトが直接入射しないよう光が入射する部位が地面に対して上向き、つまり上から光が入射するように取り付けることが好ましい。
また、光センサ60を新たに設けずに、自転車40に取り付けられ、周囲の明るさに応じて自動的に点灯するライト等光センサを備える既存の機器から検出結果を取得するようにしてもよい。また、スマートフォン等のナビゲーション装置として機能させることも可能な機器に内蔵されているカメラで撮影される画像の色調、彩度に関する情報によって検出してもよい。勿論カメラは内蔵に限らず、有線、無線で接続されたものであってもよい。
記憶装置54は、例えばハードディスクや不揮発性メモリなどで構成され、制御部51がナビゲーション装置50を制御するためのプログラムやデータ等が格納され、制御部51からの制御により読み書きがなされる。また、記憶装置54は、サーバ20から取得した現在位置周辺の地図情報が一時的に記憶され、表示部56による表示に用いられる。
操作部55は、ボタンやタッチパネル等の入力手段やマイク等の音声入力手段で構成されている。操作部55は、ナビゲーション装置50の各種入力操作が行われ、入力操作を示す制御信号が制御部51に出力される。
表示部56は、液晶ディスプレイや該液晶ディスプレイを制御するドライバ回路等から構成される。表示部56は、制御部51の制御により、液晶ディスプレイに地図情報や各種アイコンおよび操作用のボタン等や、目的地までのルートや進行方向等が表示される。
音声出力部57は、スピーカおよびスピーカを駆動するアンプ等から構成され、制御部51からの制御により操作時の案内音声や確認音等が出力される。
通信部58は、インターネット30と通信するための回路やアンテナ等から構成されている。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11シリーズなどの無線LAN(Local Area Network)規格の通信方式に対応した回路やアンテナ等で構成される。通信部58は、インターネット30経由でサーバ20へ明暗識別情報および現在位置情報や目的地情報および経路探索要求等を出力する。
次に、サーバ20の構成を図3を参照して説明する。サーバ20は、図3に示したように制御部21と、記憶装置22と、通信部23と、を備えている。
明暗判定部としての制御部21は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリを備えたCPU(Central Processing Unit)で構成され、サーバ20の全体制御を司る。また、ナビゲーション装置50から要求された目的地までの経路の探索を行う。また、本実施例における制御部21は、ナビゲーション装置50から入力された明暗識別情報と現在位置情報とを記憶装置22に記憶させる。また、制御部21は、明暗識別情報に基づいて当該明暗識別情報が対応する位置における明暗を判定し、判定結果も記憶装置22に記憶させる。
明暗識別情報記憶部、第2地図情報記憶部としての記憶装置22は、例えばハードディスクや不揮発性メモリなどで構成され、制御部21がサーバ20を制御するためのプログラムやデータおよび経路探索するための地図情報等が格納され、制御部21からの制御により読み書きがなされる。また、記憶装置22は、通信部23から入力された明暗識別情報および現在位置情報を、互いに関連付けて記憶する。
明暗識別情報取得部としての通信部23は、インターネット30と通信するための回路やインタフェース等から構成されている。通信部23は、インターネット30経由でナビゲーション装置50から明暗識別情報および現在位置情報が入力される。即ち、所定位置における明暗を識別する情報である明暗識別情報を当該所定位置の位置情報とともに取得している。
次に、上述した構成のナビゲーション装置50における明暗識別情報取得動作について図4のフローチャートを参照して説明する。図4に示したフローチャートは制御部51で実行される。これらのフローチャートは制御部51を構成するCPU上で動作するソフトウェア(コンピュータプログラム)として構成してもよいし、ハードウェアとして構成してもよい。
まず、ステップS101において、現在時刻が日没から日の出までの期間か否かを判断し、日没から日の出までの期間である場合(YESの場合)はステップS102に進み、日没から日の出までの期間でない場合(NOの場合)は本ステップで待機する。現在時刻が日没から日の出までの期間であるかは、暦とGPS受信部52が受信した現在位置に基づいて判断してもよいし、それに加えて光センサ11が検出する輝度情報も加味して判断してもよい。つまり、本実施例では日没から日の出までの期間にのみ明暗識別情報を送信する。なお、現在時刻は時計機能等の計時手段を備えるようにしてもよいし、GPS受信部52が受信する情報に含まれる時刻情報を利用してもよい。即ち、前記した計時手段またはGPS受信部52が現在時刻取得部となり、制御部51が、現時刻取得部が取得した現在の時刻が日没から日の出までの期間であるかを判定する日没判定部として機能する。
次に、位置取得工程としてのステップS102において、輝度情報を取得する距離間隔か否かを判断し、距離間隔である場合(YESの場合)はステップS103に進み、距離間隔でない場合(NOの場合)はステップS101に戻る。この輝度情報を取得する距離間隔は予め定められており、例えば50m間隔など適宜設定されている。
次に、明るさ情報取得工程としてのステップS103において、輝度情報を取得してステップS104に進む。即ち、光センサ60からセンサ入力部53を介して光センサ60の周囲の輝度の情報を取得する。なお、ステップS101において輝度情報を参照した場合は、参照した輝度情報をそのまま使用すればよい。即ち、予め定めた所定距離間隔で輝度情報を取得している。
本実施例では明るさ情報として輝度情報で説明しているが、照度や明度、彩度(色調、トーン)など他の明るさを示す情報や紫外線量、赤外線量などの明るさを推測または算出できる情報であってもよい。即ち、移動体(光センサ60)の周囲の明るさの度合いに関する情報であれば特に限定されない。
次に、ステップS104において、ステップS103で取得した輝度情報が予め定めた閾値以上か否かを判断し、閾値以上である場合(YESの場合)はステップS105に進み、閾値未満である場合(NOの場合)はステップS106に進む。つまり、この閾値が明るいか暗いかの判定の指標となるものである。
次に、ステップS105において、ステップS104で閾値以上と判断されたので当該輝度情報が示す値を明るいと識別しステップS107に進む。
一方、ステップS106においては、ステップS104で閾値未満と判断されたので当該輝度情報が示す値を暗いと識別しステップS107に進む。
次に、第1出力工程としてのステップS107において、ステップS105またはステップS106で明るいまたは暗いとの識別に基づいて明暗識別情報を生成し、その明暗識別情報と対応するGPS受信部52が受信した現在位置情報とともにサーバ20に送信(出力)する。明暗識別情報は明るい場合は“1”とし、暗い場合は“0”とする。つまり、明暗を識別する情報を2値で表している。即ち、明暗識別情報とは、センサ入力部53(明るさ情報取得部)が取得した輝度情報(明るさ情報)に含まれる輝度(明るさの度合い)に基づいて生成された現在位置における明暗を識別する情報である。また、明暗識別情報は、輝度情報(明るさ情報)が予め定めた所定の閾値以上の明るさであるかに基づいて生成されている。
なお、図4のフローチャートのステップS104において、閾値以上か否かで判断していたが、閾値以下か否かで判断してもよい。
次に、上述した構成のサーバ20における明暗識別情報取得動作について図5のフローチャートを参照して説明する。図5に示したフローチャートは制御部21で実行される。これらのフローチャートは制御部21を構成するCPU上で動作するソフトウェア(コンピュータプログラム)として構成してもよいし、ハードウェアとして構成してもよい。
まず、明暗識別情報取得工程としてのステップS201において、明暗案識別情報と現在位置情報とをナビゲーション装置50から受信したか否かを判断し、受信した場合(YESの場合)はステップS202に進み、受信していない場合(NOの場合)は本ステップで待機する。
次に、明暗識別情報記憶工程としてのステップS202において、ステップS201で受信した明暗識別情報と現在位置情報とを記憶装置22に関連付けて記憶させてステップS203に進む。なお、現在位置情報が示す位置に既に明暗識別情報が関連付けられている場合は、その既にある明暗識別情報に加えて関連付ける。例えば、ある位置に既に1つの明暗識別情報がある場合に、明暗識別情報を受信した場合は2つの明暗識別情報が関連付けられることとなる。
次に、明暗判定工程としてのステップS203において、受信した現在位置の明暗を判定してステップS204に進む。明暗の判定は、例えば、当該位置の複数の明暗識別情報(ステップS201で取得したものと記憶装置22に記憶されていたものとを含む)のうち、80%以上が“1”つまり明るいであった場合は当該位置は明るいと判定する。このように複数の明暗識別情報により判定することで、偶然自動車のヘッドライトの光により明るいと識別されたなどの誤識別による影響を少なくすることができる。なお、明暗識別情報が複数無い場合は、その1つの明暗識別情報が示す値をもって判定してもよいし、周囲の位置の判定結果も加味して推定してもよい。
また、明暗の判定において、同じ位置の複数の明暗識別情報に限らず、同じ道路の100mの区間など所定の範囲の明暗識別情報を利用して判定してもよい。この場合は、その判定結果はその範囲が明るいか暗いかの判定となる。或いは、地図情報に含まれるリンクやノード間ごとに判定してもよい。
次に、ステップS204において、ステップS203で判定した結果を、当該位置情報と関連付けて記憶装置22に記憶させる。
上述した図4及び図5のフローチャート実行することによって、ナビゲーション装置50が取得した輝度情報から明暗識別情報を生成して、サーバ20に記憶させることができる。また、明暗識別情報に基づいて当該位置の明暗を判定することができる。
次に、サーバ20に記憶されている明暗判定結果を利用した経路探索の動作について図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、ナビゲーション装置50で実行されるステップS301において、目的地を操作部55から入力してサーバ20に送信する。サーバ20へは、入力された目的地情報とGPS受信部52が受信した現在位置情報および経路探索要求情報が送信される。
次に、サーバ20で実行されるステップS401において、ナビゲーション装置50から送信された目的地情報と現在位置情報および経路探索要求情報を受信する。即ち、制御部21が目的地を取得する目的地取得部として機能する。
次に、ステップS402でサーバ20の制御部21が記憶部22に記憶されている地図情報を用いてステップS401で受信した現在位置から目的地までの経路を探索する。この際に、記憶装置22に記憶されている明暗判定結果も活用する。つまり、明るいと判定されている位置あるいはリンクやノード間を通行するような経路を探索する。なお、明るいと判定されている位置のみで経路を探索できない場合は、明るいと判定されている位置の割合が多くなるようにする等明るいと判定されている位置を優先して通るような経路を探索すればよい。また、明るいと判定されている位置の割合が一定未満となってしまう場合は、明るさ優先で経路探索できない旨のメッセージ等をナビゲーション装置50に送信するようにしてもよい。即ち、制御部21が、明暗判定の結果と地図情報とに基づいて目的地までの経路を探索する探索部として機能する。
そして、ステップS403でステップS402で探索された経路の情報をナビゲーション装置50に送信する。なお、ステップS402で複数の候補が探索された場合はそれらを送信してもよい。
一方、ナビゲーション装置50で実行されるステップS302において、サーバ20から経路の情報を受信する。そして、ステップS303で受信した経路に基づいて、表示部56や音声出力部57等を用いて案内を開始する。または経路を表示部56に表示させてもよい。なお、サーバ20から複数の経路情報が送信された場合は利用者に選択させた後に案内を開始する。
なお、図6のフローチャートでは現在位置から目的地までの経路を探索していたが、指定した位置から目的地までの経路であってもよい。その場合は、指定位置の情報がナビゲーション装置50からサーバ20に送信される。
本実施例によれば、ナビゲーション装置50は、GPS受信部52で自転車40の現在位置情報を取得し、センサ入力部53で光センサ60が検知した現在位置における輝度情報を取得する。そして、制御部51でセンサ入力部53が取得した輝度情報に基づいて生成された明暗識別情報を現在位置情報とともにサーバ20に通信部58を介して出力する。このようにすることにより、光センサ60が検出した輝度情報に基づく明暗識別情報をサーバ20に出力するので、容易に現在位置(道路)における明暗を取得することができる。
また、制御部51は、輝度情報が予め定めた所定の閾値以上であるかに基づいて明暗識別情報を出力しているので、明暗識別情報を明るいか暗いかの2値情報として生成、出力することができ、明暗識別情報の情報量を少なくすることができる。したがって、明暗識別情報を伝送や処理する際のコストを低減させることができる。
また、制御部51は、現在時刻が日没から日の出までの期間か否かを判断し、日没から日の出までの期間と判定した時刻に輝度情報を取得して前記明暗識別情報を生成、出力しているので、日没から日の出までの暗くなる時間にのみ明暗識別情報をサーバ20に出力することができ、昼間など不要な時間に動作しなくなるため無駄な電力消費が無くなる。
また、センサ入力部53は、制御部51の制御により予め定めた所定距離間隔で輝度情報を取得しているので、均等な距離間隔で明暗識別情報が取得できる。また、現在位置情報に基づいて容易に輝度情報取得の処理をすることができる。
またサーバ20は、通信部23で明暗識別情報を現在位置情報とともに取得し、制御部21が通信部23が取得した明暗識別情報を当該明暗識別情報とともに取得した現在位置情報に関連付けて記憶装置22に記憶させる。そして制御部21が記憶装置22に記憶した明暗識別情報に基づいて、位置情報に示されている位置の明暗を判定する。このようにすることにより、記憶装置22に記憶した明暗識別情報に基づいて所定位置の明暗が判定できるため、当該所定位置を含む道路の明暗を識別することができる。
なお、本実施例では、サーバ20は、輝度情報を取得した時点で明暗の判定を行っていたが、経路探索等、明暗の判定結果が必要となる時点で判定を行うようにしてもよい。
また、本実施例において、ナビゲーション装置50の記憶装置54に記憶されているサーバ20から取得した地図情報に基づいて、制御部51は輝度情報をセンサ入力部53に取得させてもよい。経路探索時に足りない地図情報が有る場合は勿論サーバ20から取得する。このようにすることにより、地図情報に含まれる道路のリンクやノード等の情報に基づいて、輝度情報を取得することができる。例えば、道幅が広い道路は街灯が整備されている可能性が高いので輝度情報は取得しないあるいは取得間隔を長くする。また、周囲に建物の少ない道路は暗い道路の可能性が高いので輝度情報の取得間隔を短くするといったことが可能となる。また、ナビゲーション装置50が地図情報を持つことで明暗識別情報を生成する際の閾値を道路ごとに異なる値とすることができる。
即ち、記憶装置54が第1地図情報記憶部として機能し、地図情報に基づいて輝度情報(明るさ情報)を取得している。なお、この場合に地図情報をサーバ20がから取得するに限らず、予め記憶装置54に記憶させておいてもよい。
また、明暗識別情報を生成する際の閾値は、一つの輝度情報の判定について1つでなく複数であってもよい。例えば、閾値としてA、B、C(A<B<C)の3つを設定し、A未満である場合は明暗識別情報を“0”、A以上B未満の場合は明暗識別情報を“1”、B以上C未満の場合は明暗識別情報を“2”、C以上の場合は明暗識別情報を“3”などとしてもよい。つまり、明暗識別情報を2値ではなく3以上の値で表してもよい。このようにすることで、明暗の判定をよりきめ細かくすることができ、経路の探索時により複雑な条件で探索することができる。
また、明暗の判定結果をサーバから取得する地図情報とともに取得し、表示部56に表示する地図に判定結果も合わせて表示させてもよい。例えば明るいと判定された位置、区間等は黄色、暗いと判定された位置、区間等はグレーで表示することで経路探索をしない場合でも、明るい道路や暗い道路を利用者に提示することができ、利用者の走行の参考とすることができる。
本発明の第2の実施例にかかるナビゲーション装置50およびサーバ20を図7乃至図9を参照して説明する。前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。本実施例は、輝度情報を取得する距離間隔や位置をサーバ20が指定する。
本実施例のサーバ20の輝度情報の取得間隔の指定動作を図7を参照して説明する。図7に示したフローチャートは制御部21で実行される。
まず、ステップS501において、経路探索がなされたか否かを判断し、なされた場合(YESの場合)はステップS502に進み、なされていない場合(NOの場合)は本ステップで待機する。
次に、ステップS502において、探索された経路上に明暗判定が行われた位置が所定数以上あるか否かを判断し、ある場合(YESの場合)はステップS501に戻り、無い場合(NOの場合)はステップS503に進む。この所定数とは、例えば第1の実施例で説明したように、輝度情報の取得距離間隔がデフォルトで50mとされているとすると、経路の長さが5kmの場合は100箇所明暗判定が行われた位置が必要となる。このように、所定数とは、経路の距離(現在位置(指定した位置)から目的地までの長さ)とデフォルトの輝度情報の取得距離間隔から求められる値である。即ち、所定範囲における明暗識別情報の数に基づいて明暗識別情報を取得する位置に決定している。
次に、ステップS503において、ステップS502で探索された経路上に明暗判定が行われた位置が所定数以上無いと判断されたので、輝度情報を取得する距離間隔を短い値を指定値としてナビゲーション装置50に探索した経路とともに送信(出力)する。つまり、この距離間隔が取得位置情報となる。このようにすることで、輝度情報を取得する距離間隔を短くして明暗識別情報を多く送信させ、経路上における明暗識別情報の取得位置数を増やすことができる。したがって、以降の当該位置の明暗判定の精度を高くすることができる。
なお、ステップS502では、経路の距離をデフォルトの距離間隔で単純に除算していたが、例えばリンクごとに所定数以上あるか否かを判断してもよいし、その道路の幅や交通量などに応じて所定数を算出する範囲を変化させてもよい。このようにすることにより、経路上の明暗識別情報が少ない位置を重点的に取得することができる。
次に、本実施例のサーバ20の輝度情報の取得位置の指定動作を図8を参照して説明する。図8に示したフローチャートは制御部21で実行される。
まず、ステップS601において、経路探索がなされたか否かを判断し、なされた場合(YESの場合)はステップS602に進み、なされていない場合(NOの場合)は本ステップで待機する。
次に、ステップS602において、探索された経路上に明暗識別情報が所定数以上記憶されている位置があるか否かを判断し、ある場合(YESの場合)はステップS603に進み、無い場合(NOの場合)はステップS601に戻る。これは、例えばある位置において明暗識別情報が十分にある場合はそれ以上取得しないようにするための上限値である。この上限値は、その道路の幅や交通量、通行頻度あるいは時間帯に応じて適宜定めればよい。即ち、特定位置における明暗識別情報の数に基づいて当該特定位置を明暗識別情報を取得しない位置に決定している。
次に、ステップS603において、ステップS602で所定数以上明暗識別情報が記憶されているとされた位置の輝度情報は取得しないような指示情報をナビゲーション装置50に探索した経路とともに送信(出力)する。つまり、明暗識別情報を取得しない位置の情報も明暗識別情報を取得する位置に関する情報に含む。したがって、この指示情報が取得位置情報となる。このようにすることにより、無駄な演算や通信を少なくし、ナビゲーション装置50の省電力化を図ることができる。
なお、ステップS602では、明暗識別情報を取得しない位置を指定していたが、逆に明暗識別情報を取得する位置を指定するようにしてもよい。つまり、明暗識別情報が無い位置や少ない位置を取得する位置として指定する。
即ち、制御部21が、記憶装置22(明暗識別情報記憶部)に記憶された明暗識別情報に基づいて明暗識別情報を取得する位置を決定する決定部と、決定部が決定した明暗識別情報を取得する位置に関する情報である取得位置情報を出力する第2出力部と、して機能している。
次に、ナビゲーション装置50側の動作を図9のフローチャートを参照して説明する。図9に示したフローチャートは制御部51で実行される。
まず、ステップS701において、サーバ20から取得位置情報を取得したか否かを判断し、取得した場合(YESの場合)はステップS702に進み、取得していない場合(NOの場合)は本ステップで待機する。取得位置情報とは、上述したように、明暗識別情報を取得する位置に関する情報であるが、ナビゲーション装置50においては、上述したように明暗識別情報の取得とは輝度情報の取得により生成されるものであり、輝度情報の取得に関する情報と同義となる。
また、取得位置情報は、上述したように、輝度情報を取得する距離間隔や輝度情報を取得しない(あるいは取得する)位置情報であり、記憶装置22(明暗識別情報記憶部)に記憶されている明暗識別情報に基づいて決定された輝度情報(明るさ情報)を取得する位置に関する情報である。即ち、通信部58が取得位置情報取得部として機能する。
次に、ステップS702において、取得位置情報に基づいて輝度情報を取得しステップS703に進む。つまり、輝度情報を取得する距離間隔を短くされた場合は、その短くされた距離間隔で輝度情報を取得する。また、輝度情報を取得しない位置情報を指定された場合は、当該位置で輝度情報を取得し、逆に輝度情報を取得する位置を指定された場合は、当該位置で輝度情報を取得する。
次に、ステップS703において、GPS受信部52が受信した現在位置情報が、ステップS702で取得した取得位置情報で指定された位置か否かを判断し、指定された位置である場合はステップS103に進み、指定された位置でない場合は本ステップで待機する。ステップS103以降は、図4に示したフローチャートと同様である。即ち、GPS受信部52(位置取得部)が取得した現在位置と通信部58(取得位置取得部)が取得した取得位置情報とに基づいて輝度情報(明るさ情報)を取得する。
本実施例によれば、サーバ20の制御部21が、記憶装置22に記憶された明暗識別情報の経路内における数に基づいて明暗識別情報を取得する距離間隔を決定し、決定した距離間隔を取得位置情報として通信部23が出力するので、明暗識別情報の距離間隔に基づいて明暗識別情報を取得する位置を決定することができ、その決定した位置について明暗識別情報を取得させることができる。
また、サーバ20の制御部21が、記憶装置22に記憶された明暗識別情報の一つの位置における明暗識別情報の記憶数に基づいて明暗識別情報を取得しない位置または取得する位置を決定し、決定した明暗識別情報を取得する位置または取得しない位置を取得位置情報として通信部23が出力する。そのため、明暗識別情報の数に基づいて明暗識別情報を取得する位置を決定することができ、その決定した位置について明暗識別情報を取得させない(あるいは取得させる)ようにできる。
また、ナビゲーション装置50が、サーバ20の記憶装置22に記憶された明暗識別情報に基づいて決定された取得位置情報を取得し、制御部51は、GPS受信部52が取得した現在位置が取得した取得位置情報で示される距離間隔に基づいて輝度情報を取得し明暗識別情報を生成、出力している。そのため、取得位置情報の指示に基づいて輝度情報を取得すればよく、経路に応じて取得する位置を変更することができる。したがって、ナビゲーション装置50内で明るさ情報を取得する位置を求める処理が不要となる。
また、ナビゲーション装置50が、サーバ20の記憶装置22に記憶された明暗識別情報に基づいて決定された取得位置情報を取得し、制御部51は、GPS受信部52が取得した現在位置が取得した取得位置情報で示される輝度情報を取得しない位置または取得する位置(あるいは取得する位置)に基づいて輝度情報を取得し明暗識別情報を生成、出力しているので、取得位置情報で指示された位置以外(あるいは指示された位置)について輝度情報を取得すればよく、サーバ20との通信量を少なくすることができる。したがって、ナビゲーション装置50内で明るさ情報を取得する位置を求める処理が不要となる。
なお、上述した2つの実施例において、サーバ20が記憶する明暗識別情報を時間帯ごとに分類してもよい。例えば1〜数時間ごとに分類する。このようにすることにより、例えば第1の実施例であれば、経路を探索する時間帯(走行する時間帯)における道路の明るさの実情に合った経路を探索することができる。例えば第2の実施例であれば、明暗識別情報が記憶されている時間帯に応じて輝度情報を取得する距離間隔や輝度情報を取得しない位置(取得する位置)を決定することができる。
また、情報取得装置としては、ナビゲーション装置50に限らず、光センサ等の検知部の出力結果を取得して、明暗識別情報を生成してサーバ20に送信可能な機器であれば、スマートフォン等他の機器でもよい。
また、上述した2つの実施例では、情報取得装置がナビゲーション装置50、情報処理装置がサーバ20にそれぞれ分かれていたが、一体的に構成してもよい。例えばナビゲーション装置50がサーバ20の機能を持つようにしてもよい。この場合、制御部51が制御部21の機能を有し、記憶装置54が記憶装置22の機能を有する。このようにすることで、通信する必要が無くなるので、例えば山間部など通信が困難な場合でも明暗識別情報を取得してその情報に基づいた経路の探索を行うことができる。
また、情報取得装置と情報処理装置とを一体的に構成した場合は、自身で取得した明暗識別情報に基づいて明暗判定するだけでなく、例えば記憶媒体や通信等によって判定結果(明るい位置と暗い位置の情報)のみを取得して判定するようにしてもよい。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の情報取得装置および情報処理装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。