JP2015174920A - コーティング剤及び塗工物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水溶液の保存安定性に優れ、強度に優れる皮膜を形成できるコーティング剤並びにこのコーティング剤を用いた塗工物の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、ビニルアルコール系重合体(A)を含有するコーティング剤であって、上記ビニルアルコール系重合体(A)の数平均分子量(Mn(A))に対する重量平均分子量(Mw(A))の割合(Mw(A)/Mn(A))が3以上8以下であり、上記ビニルアルコール系重合体(A)を水酸化ナトリウム溶液中において40℃で1時間処理して得られるビニルアルコール系重合体(B)の数平均分子量(Mn(B))に対する重量平均分子量(Mw(B))の割合(Mw(B)/Mn(B))が2以上3未満であるコーティング剤である。当該コーティング剤は、架橋剤(C)をさらに含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、コーティング剤及びそれを表面に塗工されてなる塗工物に関する。
ビニルアルコール系重合体(以下、「PVA」と略記することもある)は、数少ない結晶性の水溶性高分子であり、優れた界面活性能を有し、PVAから形成される皮膜は強度に優れる。このため、PVAは増粘剤、紙用塗工剤、接着剤、繊維加工剤、バインダー、エマルジョン安定剤、フィルム及び繊維等の原料等として広く利用されている。
特に、塗料、接着剤等にPVAを用いる場合、この塗料等の皮膜の強度を向上させるために、PVAにホウ酸等を添加して架橋したPVA−ホウ酸架橋溶液を用い、皮膜の粘度を高めるという方法が用いられている。しかし、ホウ素の毒性等の理由から、近年ではホウ酸等の使用量が規制され始めており、PVA−ホウ酸架橋溶液に代わる、粘度を向上できるPVAが求められている。
上記要請に対し、アルキル基等の疎水性基を導入したアルキル変性PVAが開発されている(特許文献1及び特許文献2参照)。これらのアルキル変性PVAは、増粘性には優れるが、水溶液を長期保存する間に粘度が低下し、保存安定性が不十分であるという不都合がある。さらに、これらのアルキル変性PVAから形成される皮膜の強度も不十分である。
特開2008−291120号公報 特開平10−338714号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、水溶液の保存安定性に優れ、強度に優れる皮膜を形成できるコーティング剤並びにこのコーティング剤を用いた塗工物の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、ビニルアルコール系重合体(A)を含有するコーティング剤であって、上記ビニルアルコール系重合体(A)の数平均分子量(Mn(A))に対する重量平均分子量(Mw(A))の割合(Mw(A)/Mn(A))が3以上8以下であり、上記ビニルアルコール系重合体(A)を水酸化ナトリウム溶液中において40℃で1時間処理して得られるビニルアルコール系重合体(B)の数平均分子量(Mn(B))に対する重量平均分子量(Mw(B))の割合(Mw(B)/Mn(B))が2以上3未満である。
当該コーティング剤は、それに含まれるビニルアルコール系重合体(A)の上記割合(Mw(A)/Mn(A))及び上記ビニルアルコール系重合体(A)を特定の条件下でアルカリ処理して得られるビニルアルコール系重合体(B)の上記割合(Mw(B)/Mn(B))を上記範囲とすることで、水溶液の保存安定性に優れ、強度に優れる皮膜を形成できる。加えて、この皮膜は高い耐油性、耐水性及び印刷適性を有する。
上記ビニルアルコール系重合体(A)が、単量体(a)の存在下でビニルエステル系単量体を重合後、けん化及び加熱処理することにより得られるものであり、上記単量体(a)が、不飽和二重結合を有するカルボン酸、不飽和二重結合を有するカルボン酸のアルキルエステル、不飽和二重結合を有するカルボン酸の酸無水物、不飽和二重結合を有するカルボン酸の塩、及び不飽和二重結合を有するシリル化合物からなる群より選択される少なくとも1種であるとよい。このように、上記ビニルアルコール系重合体(A)が単量体(a)の存在下でビニルエステル系単量体を重合して得られたものであることにより、ビニルアルコール系重合体(A)が単量体(a)に由来する親水性のカルボキシル基あるいはシリル基を有する。これらの基が相互作用することにより、当該コーティング剤は水溶液の保存安定性に優れる。加えて、加熱処理により、このカルボキシル基あるいはシリル基とヒドロキシル基とがエステル結合し、全体として分岐構造を形成することができるため、当該コーティング剤は、水溶液の保存安定性に優れ、強度に優れる皮膜を形成できると考えられる。加えて、この皮膜は高い耐油性、耐水性及び印刷適性を有する。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該コーティング剤が基材の表面に塗工されてなる塗工物である。このように、当該コーティング剤を基材の表面に塗工することで、当該塗工物の皮膜は高い強度を有する。加えて、上記皮膜は高い耐油性、耐水性及び印刷適性を有する。従って、当該塗工物は感熱記録紙、剥離紙原紙、耐油紙等に好適に用いることができる。
以上説明したように、本発明によれば、水溶液の保存安定性に優れ、強度に優れる皮膜を形成できるコーティング剤並びにこのコーティング剤を用いた塗工物が提供される。また、上記皮膜は高い耐油性、耐水性及び印刷適性を有する。
<コーティング剤>
当該コーティング剤は、ビニルアルコール単位(−CH−CHOH−)を含むビニルアルコール系重合体(A)(以下、ビニルアルコール系重合体を「PVA」と略記することがある。)を含有する。また、当該コーティング剤は架橋剤(C)をさらに含有することが好ましく、これらの成分を溶解または分散させる媒体が水であることも好ましい。加えて、当該コーティング剤は本発明の効果を妨げない範囲で、填料等の他の成分を含有してもよい。また、当該コーティング剤を用いることで、強度に優れる塗工物を得ることができる。さらに、この塗工物は高い耐油性、耐水性及び印刷適性を有する。
[PVA(A)]
PVA(A)は、数平均分子量(Mn(A))に対する重量平均分子量(Mw(A))の割合(Mw(A)/Mn(A))が3以上8以下である。当該割合の下限としては、3.2が好ましく、3.4がより好ましく、3.6がさらに好ましく、また、当該割合の上限としては、6が好ましく、5がより好ましい。
PVA(B)は、上記PVA(A)を水酸化ナトリウム溶液中において40℃で1時間処理して得られる。この処理としては、JIS K6726における平均重合度の欄に記載された完全けん化の方法を採用することができ、具体的には、以下のようにして得られる。すなわち、PVA(A)約10gを共通すり合わせ三角フラスコに量り採り、メタノール200mLを加えた後、12.5モル/L水酸化ナトリウム溶液を、PVA(A)のけん化度が97モル%以上の場合は3mL、PVA(A)のけん化度が97モル%未満の場合は10mL加えて、かき混ぜ、40℃の水浴中で1時間加熱し、次に、フェノールフタレインを指示薬として加え、アルカリ性反応を認めなくなるまでメタノールで洗浄して水酸化ナトリウムを除去し、最後に、時計皿に移しメタノールがなくなるまで105℃で1時間乾燥させる方法によって得ることができる。
上記PVA(B)は、数平均分子量(Mn(B))に対する重量平均分子量(Mw(B))の割合(Mw(B)/Mn(B))が2以上3未満である。上記割合の下限としては、2.1が好ましく、2.2がより好ましく、また、上記割合の上限としては、2.9が好ましく、2.8がより好ましい。
本発明のコーティング剤に含まれる上記PVA(A)は、(Mw(A)/Mn(A))及び(Mw(B)/Mn(B))が上記範囲であることで、PVA(A)はPVA鎖が互いに結合して分岐構造を形成していると考えられる。そして、この分岐構造により、PVA(A)を含むコーティング剤は、強度、耐油性、耐水性及び印刷適性に優れる皮膜を形成することができると考えられる。
なお、上記のPVA(A)及びPVA(B)における数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ヘキサフルオロイソプロパノールを移動相に用い、示差屈折率検出器を用いて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により、ポリメタクリル酸メチル換算値として求めることができ、より具体的な方法としては、以下を採用することができる。
GPCカラム:東ソー社の「GMHHR(S)」2本
移動相:ヘキサフルオロイソプロパノール
流速:0.2mL/分
試料濃度:0.100wt/vol%
試料注入量:10μL
検出器:示差屈折率検出器
標準物質:ポリメタクリル酸(例えば、Agilent Technologies社の「EasiVial PMMA 4mL tri−pack」)
移動相として使用されるヘキサフルオロイソプロパノールには、GPCカラム充填剤への試料の吸着を抑制するために、トリフルオロ酢酸ナトリウムなどの塩を添加するのが好ましい。塩の濃度としては、通常、1mmol/L〜100mmol/L、好ましくは5mmol/L〜50mmol/Lである。
PVA(B)の重量平均分子量(Mw)に対するPVA(A)の重量平均分子量(Mw)の割合(Mw(A)/Mw(B))は特に制限されないが、その下限としては、1.4が好ましく、1.5がより好ましい。一方、上記割合(Mw(A)/Mw(B))の上限としては、3.0が好ましく、2.5がより好ましい。上記割合(Mw(A)/Mw(B))が上記下限以上であることにより、当該コーティング剤から形成される皮膜の強度、耐油性、耐水性及び印刷適性がより向上する。一方、上記割合(Mw(A)/Mw(B))が上記上限以下であることにより、当該コーティング剤の保存安定性がより向上する。
PVA(A)としては、ビニルエステル系重合体をけん化することにより得られるものを用いることができる。PVA(A)はビニルアルコール単位のみからなるものであってもよいが、単量体(a)に由来する単位をさらに含むことが好ましい。
ビニルエステル系重合体の製造に使用されるビニルエステル系単量体としては、特に限定されないが、例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オレイン酸ビニル、安息香酸ビニル等が挙げられる。これらの中で、経済的観点から酢酸ビニルが好ましい。
上記単量体(a)は、不飽和二重結合を有するカルボン酸、そのカルボン酸のアルキルエステル、そのカルボン酸の酸無水物、そのカルボン酸の塩及び不飽和二重結合を有するシリル化合物からなる群より選択される少なくとも1種の単量体である。
上記の不飽和二重結合を有するカルボン酸、そのカルボン酸のアルキルエステル、そのカルボン酸の酸無水物及びそのカルボン酸の塩としては、例えば、マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸ジメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、無水マレイン酸、シトラコン酸、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸ジメチルエステル、シトラコン酸ジエチルエステル、無水シトラコン酸、フマル酸、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、フマル酸ジエチルエステル、イタコン酸、イタコン酸モノメチルエステル、イタコン酸ジメチルエステル、イタコン酸モノエチルエステル、イタコン酸ジエチルエステル、無水イタコン酸、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。
上記の不飽和二重結合を有するシリル化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン等の不飽和二重結合とトリアルコキシシリル基とを有する化合物などが挙げられる。
これらの単量体(a)の中でも、マレイン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ビニルトリメトキシシランが好ましく、マレイン酸モノメチルエステル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ビニルトリメトキシシランがより好ましい。
PVA(A)における単量体(a)に由来する単位の含有率の下限としては、PVA(A)を構成する全単量体単位のモル数に基づき、0.02モル%が好ましく、0.05モル%がより好ましく、0.1モル%がさらに好ましい。一方、PVA(A)における上記単量体(a)に由来する単位の含有率の上限としては、PVA(A)を構成する全単量体単位のモル数に基づき、5モル%が好ましく、2モル%がより好ましく、1モル%がさらに好ましい。この含有率が上記下限以上であることにより、当該コーティング剤から形成される皮膜の強度、耐油性、耐水性及び印刷適性がより向上する。一方、この含有率が上記上限以下であることにより、当該コーティング剤の保存安定性がより向上する。
単量体(a)に由来する単位の含有率は、PVA(A)の前駆体であるビニルエステル系重合体のH−NMRから求めることができる。例えば、単量体(a)としてマレイン酸モノメチルを用いた場合、上記含有率は以下の手順により求められる。すなわち、n−ヘキサン/アセトンでビニルエステル系重合体の再沈精製を3回以上十分に行った後、50℃の減圧下で乾燥を2日間行い、分析用のサンプルを作製する。このサンプルをCDClに溶解させ、500MHzのH−NMR(日本電子社の「GX−500」)を用い室温で測定する。ビニルエステル系重合体における、ビニルエステル単位のメチン構造に由来するピークα(4.7〜5.2ppm)と、単量体(a)に由来する単位のメチルエステル部分のメチル基に由来するピークβ(3.6〜3.8ppm)とから、下記式を用いて、単量体(a)に由来する単位の含有率Sを算出することができる。
S(モル%)={(βのプロトン数/3)/(αのプロトン数+(βのプロトン数/3))}×100
また、PVA(A)は本発明の趣旨を損なわない範囲で、ビニルアルコール単位及び単量体(a)に由来する単位以外の他の単量体に由来する単位を含んでいてもよい。上記他の単量体に由来する単位としては、例えば、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン等のα−オレフィン;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−ビニルオキシプロパン等のビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類;塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリル等のアリル化合物;酢酸イソプロペニルなどに由来する単位が挙げられる。PVA(A)における上記他の単量体に由来する単位の含有率は、PVA(A)を構成する全単量体単位のモル数に基づいて、例えば、15モル%以下とすることができる。
PVA(A)におけるビニルアルコール単位、単量体(a)に由来する単位及び上記他の単量体に由来する単位の配列順序に特に制限はなく、ランダム、ブロック、交互のいずれであってもよい。
PVA(A)の一次構造は、H−NMRにより定量することができる。
PVA(A)のけん化度(PVA(A)におけるヒドロキシル基とエステル結合との合計に対するヒドロキシル基のモル分率)は、JIS K6726に準じて測定される。けん化度の下限としては、20モル%が好ましく、60モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましく、80モル%が特に好ましく、87モル%が最も好ましい。PVA(A)のけん化度が上記下限以上であることにより、当該コーティング剤の保存安定性並びに当該コーティング剤から形成される皮膜の強度、耐油性、耐水性及び印刷適性がより向上する。
PVA(A)の粘度平均重合度の上限としては、5,000が好ましく、4,000がより好ましい。一方、PVA(A)の粘度平均重合度の下限としては、100が好ましく、500がより好ましく、1,000がさらに好ましい。PVA(A)の粘度平均重合度が上記下限以上であることにより、当該コーティング剤から形成される皮膜の強度、耐油性、耐水性及び印刷適性がより向上する。一方、PVA(A)の粘度平均重合度が上記上限以下であることにより、PVA(A)の生産性が向上し、より低コストでPVA(A)を製造することが可能となる。
PVA(A)の粘度平均重合度(P)は、PVA(A)を完全にけん化し、精製した後、単量体(a)に由来する単位を含むPVA(A)については30℃の塩化ナトリウム水溶液(0.5モル/L)中で極限粘度[η](単位:デシリットル/g)を測定し、単量体(a)に由来する単位を含まないPVA(A)については30℃の水溶液中で極限粘度[η](単位:デシリットル/g)を測定する。この極限粘度[η]から次式によりPVA(A)の粘度平均重合度(P)が求められる。
P=([η]×10/8.29)(1/0.62)
また、PVA(B)はPVA(A)を水酸化ナトリウム溶液中において40℃で1時間処理して得られるものであるため、PVA(B)の粘度平均重合度は、PVA(A)の粘度平均重合度と実質的に同じ値となる。
[架橋剤(C)]
当該コーティング剤は架橋剤(C)をさらに含有することが好ましい。このように、当該コーティング剤が架橋剤(C)をさらに含有することで、PVA(A)等が架橋され、当該コーティング剤から形成される皮膜の強度、耐油性及び耐水性がより向上する。
上記架橋剤(C)としてはPVA(A)等を架橋できるものであれば特に限定されないが、例えばグリオキザール、尿素樹脂、メラミン樹脂、多価金属塩、多価イソシアネート、ポリアミドエピクロロヒドリン等が挙げられる。これらの中で、安全性、経済性及び反応性の観点から、多価金属塩、ポリアミドエピクロロヒドリンが特に好ましい。
当該コーティング剤は、溶媒または分散媒として水に加え、有機溶媒を含有してもよい。この有機溶媒の含有量の上限としては、水100質量部に対して50質量部が好ましく、40質量部がより好ましい。一方、上記含有量の下限としては、水100質量部に対して0質量部が好ましく、10質量部がより好ましい。有機溶媒の含有量を上記範囲とすることで、当該コーティング剤の均一性がより向上する場合がある。
上記有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル、1,4ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶媒;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶媒などが挙げられる。
[その他の成分]
当該コーティング剤が含有してもよいその他の成分としては、例えば填料、分散剤、水溶性高分子、合成樹脂エマルジョン、可塑剤、pH調節剤、消泡剤、離型剤、界面活性剤等の添加剤が挙げられる。
上記填料としては、例えばカオリン、クレー、焼成クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、ケイソウ土、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸マグネシウム、ポリスチレン微粒子、ポリ酢酸ビニル系微粒子、尿素−ホルマリン樹脂微粒子、沈降性シリカ、ゲル状シリカ、気相法により合成されたシリカ(以下、気相法シリカと称する)、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、タルク、ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛、サチンホワイト、有機顔料等が挙げられる。
上記分散剤としては、例えばピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
上記水溶性高分子としては、例えばPVA(A)以外のPVA、PVA(A)以外の変性PVA、ビニルアルコール−ビニルエステル共重合体、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、カゼイン、酸化澱粉等の澱粉などが挙げられる。
上記合成樹脂エマルジョンとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリアクリル酸エステルエマルジョン、ポリメタクリル酸エステルエマルジョン、酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体エマルジョン等が挙げられる。
上記可塑剤としては、例えばグリコール類、グリセリン等が挙げられる。上記pH調節剤としては、例えばアンモニア、カセイソーダ、炭酸ソーダ、リン酸等が挙げられる。
当該コーティング剤における固形分濃度としては特に制限されず、用途等に応じて適宜調整することができるが、塗布性等を考慮すると、1質量%以上65質量%以下が好ましく、1質量%以上40質量%以下がより好ましく、1質量%以上20質量%以下がさらに好ましく、2質量%以上15質量%以下が特に好ましい。
<コーティング剤の製造方法>
当該コーティング剤の製造方法としては、特に限定されないが、例えばPVA(A)を製造する工程及びPVA(A)に架橋剤(C)等の任意成分を混合する工程を備える。
[PVA(A)の製造]
上記PVA(A)を製造する工程としては、例えばビニルエステル系単量体を含む単量体を重合する工程(以下、「重合工程」ともいう)、この重合工程により得られたビニルエステル系重合体をけん化する工程(以下、「けん化工程」ともいう)とを備える。また、ビニルエステル系重合体又はけん化後のPVAを加熱する工程(以下、「加熱工程」ともいう)をさらに備えることが好ましい。
(重合工程)
本工程では、ビニルエステル系単量体を含む単量体の重合を行い、ビニルエステル系重合体を合成する。ビニルエステル系単量体を含む単量体としては、ビニルエステル系単量体のみを含むものであっても、上記したように、ビニルエステル系単量体と、単量体(a)及び/又は上記他の単量体とを含むものであってもどちらでもよい。
ビニルエステル系単量体を含む単量体の重合方式としては、回分重合、半回分重合、連続重合、半連続重合のいずれでもよい。重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等公知の任意の方法を採用することができる。これらの中で、無溶媒又はアルコール等の溶媒中で重合を進行させる塊状重合法又は溶液重合法が、通常採用される。高重合度のビニルエステル系重合体を得る場合には、乳化重合法の採用が選択肢の一つとなる。溶液重合法の溶媒は特に限定されないが、例えばアルコール等が挙げられる。溶液重合法の溶媒に使用されるアルコールは、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール等の低級アルコールである。溶媒は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。重合系における溶媒の使用量は、目的とするPVA(A)の重合度等に応じて溶媒の連鎖移動を考慮して選択すればよく、例えば溶媒がメタノールの場合、溶媒と重合系に含まれる全単量体との質量比{=(溶媒)/(全単量体)}にして0.01〜10の範囲、好ましくは0.05〜3の範囲から選択すればよい。
かかる重合に使用される重合開始剤としては、公知の重合開始剤、例えばアゾ系開始剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤等から重合方法に応じて適宜選択すればよい。アゾ系開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。過酸化物系開始剤としては、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシデカネート等のパーエステル化合物;過酸化アセチル;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド;2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート等が挙げられる。上記開始剤に過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等を組み合わせて開始剤としてもよい。レドックス系開始剤としては、例えば上記の過酸化物系開始剤と亜硫酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酒石酸、L−アスコルビン酸、ロンガリット等の還元剤とを組み合わせたものが挙げられる。
重合開始剤の使用量は、重合触媒などにより異なるために一概には決められないが、重合速度に応じて適宜選択すればよい。例えば重合開始剤に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル又は過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系単量体に対して0.01モル%〜0.2モル%が好ましく、0.02モル%〜0.15モル%がより好ましい。
重合工程における温度の下限としては、0℃が好ましく、30℃がより好ましい。重合温度の上限としては、200℃が好ましく、140℃がより好ましい。重合温度が上記下限以上であることにより、重合速度が向上する。一方、重合温度が上記上限以下であることにより、例えば単量体(a)を用いる場合においてもPVA(A)中の単量体(a)に由来する単位の含有率を適切な割合に保つことが容易になる。重合温度を上記範囲内に制御する方法としては、例えば、重合速度を制御することで、重合により生成する熱と反応器の表面からの放熱とのバランスをとる方法や、適当な熱媒を用いた外部ジャケットにより制御する方法等が挙げられるが、安全性の観点から後者の方法が好ましい。
上記重合は、本発明の趣旨を損なわない範囲で連鎖移動剤の存在下で行ってもよい。連鎖移動剤としては、例えばアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;2−ヒドロキシエタンチオール等のメルカプタン類;トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類;ホスフィン酸ナトリウム1水和物等のホスフィン酸塩類などが挙げられる。これらのうち、アルデヒド類及びケトン類が好ましい。重合系への連鎖移動剤の添加量としては、添加する連鎖移動剤の連鎖移動係数及び目的とするPVA(A)の重合度等に応じて決定することができ、一般にビニルエステル系単量体100質量部に対して0.1質量部〜10質量部が好ましい。
なお、高温下で上記重合を行った場合、ビニルエステル系単量体の分解に起因するPVA(A)の着色等が見られることがある。この場合には、着色防止の目的で重合系に酒石酸のような酸化防止剤をビニルエステル系単量体に対して1ppm〜100ppm程度添加するとよい。
(けん化工程)
本工程では、ビニルエステル系重合体をけん化する。この重合体をけん化することにより、重合体中のビニルエステル単位はビニルアルコール単位に変換される。
ビニルエステル系重合体のけん化に用いる反応としては、特に制限されないが、溶媒中に上記重合体が溶解した状態で行われる公知の加アルコール分解反応又は加水分解反応を採用することができる。
けん化に使用する溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等の低級アルコール;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中で、メタノール、メタノールと酢酸メチルとの混合溶液が好ましい。
けん化に使用する触媒としては、例えばアルカリ金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)、ナトリウムアルコキシド(ナトリウムメトキシド等)等のアルカリ触媒;p−トルエンスルホン酸、鉱酸等の酸触媒などが挙げられる。これらの中で、水酸化ナトリウムを使用すると簡便であるため好ましい。
けん化を行う温度としては、特に限定されないが、20℃〜60℃が好ましい。けん化の進行に従ってゲル状の生成物が析出してくる場合には、生成物を粉砕し、さらにけん化を進行させるのがよい。その後、得られた溶液を中和することで、けん化を終了させ、洗浄、乾燥して、PVAを得ることができる。けん化方法としては、上述した方法に限らず、公知の方法を採用できる。
(加熱工程)
本工程では、ビニルエステル系重合体又はけん化後のPVAを加熱する。具体的には、けん化工程と同時に加熱することによりビニルエステル系重合体を加熱するか、けん化工程終了後に得られたPVAを加熱する。この加熱により分岐構造が形成されたPVA(A)を容易に得ることができ、当該コーティング剤の保存安定性並びに当該コーティング剤から形成される皮膜の強度、耐油性、耐水性及び印刷適性がより向上する。加熱処理は、空気または窒素雰囲気下で行うことが好ましい。また、加熱工程はけん化後のPVAに対して行われることが好ましい。
加熱工程における加熱温度の下限としては、70℃が好ましく、90℃がより好ましい。上記加熱温度の上限としては、150℃が好ましく、130℃がより好ましい。加熱工程における加熱時間の下限としては、30分が好ましく、1時間がより好ましく、2時間がさらに好ましい。上記加熱時間の上限としては、10時間が好ましく、7時間がより好ましく、5時間がさらに好ましい。加熱温度及び加熱時間を上記範囲内とすることで、本発明の規定を満たすPVA(A)を容易に得ることができ、当該コーティング剤の保存安定性並びに当該コーティング剤から形成される皮膜の強度、耐油性、耐水性及び印刷適性がより向上する。
[任意成分の混合]
上記の製造方法により得られたPVA(A)及び任意成分を適宜混合することにより当該コーティング剤を製造することができる。
<塗工物>
本発明の塗工物は、当該コーティング剤が基材表面に塗工されてなるものである。当該塗工物は、当該コーティング剤が表面に塗工されているため、印刷適性、耐水性及び耐油性に優れる。当該塗工物は、例えば感熱記録紙、剥離紙原紙、耐油紙、インクジェット記録紙等に好適に用いることができる。また、当該コーティング剤が上記基材の裏面側にさらに塗工されてもよい。
当該塗工物の基材としては、用途に応じて適宜選択できるが、例えば紙、布、木板、樹脂板等が挙げられる。
上記紙としては、例えばマニラボール、白ボール、ライナー等の板紙;一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷紙などが挙げられる。上記布としては、例えば不織布、織地、編地等が挙げられる。上記木板としては、例えば一枚板、合板、集成材等が挙げられる。上記樹脂板としては、例えば塩化ビニル板、アクリル板等が挙げられる。
当該基材が紙の場合、基材中に有機及び無機の顔料、紙力増強剤、サイズ剤、歩留まり向上剤等の抄紙補助薬品を含有してもよい。
当該コーティング剤の基材表面への塗工量は特に制限はないが、通常、基材の片面あたり固形分換算で0.1g/m〜30g/m程度である。
当該塗工物の製造方法としては、公知の方法が採用できる。当該コーティング剤を基材表面に塗工する方法は特に限定されず、サイズプレスコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロールコーター等の公知のコーターを用いればよい。また、基材が紙である場合、当該コーティング剤を塗工後、必要に応じて、乾燥工程、カレンダー工程などの任意の工程を経てもよい。
[感熱記録紙]
感熱記録紙は、基材が紙であり、当該コーティング剤が紙の表面に塗工されている。感熱記録紙は、当該コーティング剤が塗工されオーバーコート層を形成しているため、高い耐水性を有し、強度、耐油性及び印刷適性にも優れる。
感熱記録紙の基材としては、当該塗工物の基材として例示した紙が挙げられ、これらの中で印刷紙が好ましい。また、感熱記録紙の基材の坪量としては、特に限定されないが、取り扱い性等を考慮すると、10g/m以上100g/m以下が好ましく、35g/m以上80g/m以下がより好ましい。
感熱記録紙に塗工される当該コーティング剤は、上記填料を含有することが好ましい。また、上記その他の成分のPVA(A)100質量部に対する含有量としては、50質量部以上150質量部以下が好ましく、80質量部以上120質量部以下がより好ましい。また、感熱記録紙に塗工される当該コーティング剤の固形分濃度は、例えば10質量%以上65質量%以下の範囲で適宜調整できる。
[剥離紙原紙]
剥離紙原紙は基材が紙であり、その表面に当該コーティング剤が塗工され目止め層を形成している。この目止め層の上に接着剤により接着層を形成することで、剥離紙を製造することができる。剥離紙原紙は当該コーティング剤を用いているため、目止め層が高い耐水性及び耐油性を有し、粘着ラベル、粘着テープ、工業用粘着紙、離型紙等に好適に用いることができる。
剥離紙原紙の基材としては、当該塗工物の基材として例示した紙等が挙げられ、上質紙、中質紙、アルカリ性紙、グラシン紙、セミグラシン紙が好ましく、セミグラシン紙がより好ましい。また、上記接着層を構成する接着剤としては、公知のものを用いることができる。
剥離紙原紙の基材の坪量としては特に限定されないが、剥離紙原紙の目止め性や取り扱い性等を考慮すると、10g/m以上120g/m以下が好ましく、40g/m以上100g/m以下がより好ましい。
剥離紙原紙に塗工される当該コーティング剤の固形分濃度としては、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上10質量%以下がより好ましい。
[耐油紙]
耐油紙は、基材が紙であり、当該コーティング剤が紙の表面に塗工される。これにより耐油紙は高い耐油性を有し、強度及び耐水性にも優れる。また、当該コーティング剤はPVA(A)を含有するため、安全性も高い。従って、耐油紙は食品等の包装材料として好適に用いることができる。
耐油紙の基材としては、当該塗工物の基材として例示した紙等が挙げられ、上質紙、中質紙、アルカリ性紙、グラシン紙、セミグラシン紙、段ボール用原紙、白ボール用原紙、チップボール用原紙等を好適に用いることができる。
耐油紙の基材の坪量としては特に限定されないが、耐油性等を考慮すると、耐油紙を包装紙として用いる場合は20g/m以上150g/m以下が好ましく、箱形の成形容器として用いる場合は150g/m以上500g/m以下が好ましい。
また、当該紙用塗工剤は、インクジェット記録紙のインク受理層バインダーのような填料のバインダーとして用いることも好ましい。この場合、当該紙用塗工剤は、添加剤として上記填料を含有することが好ましい。上記填料とPVA(A)との含有比としては、填料100質量部に対して、PVA(A)が3質量部以上100質量部以下が好ましく、5質量部以上40質量部以下がより好ましく、10質量部以上30質量部以下がさらに好ましい。
また、当該コーティング剤は、例えばバリアー剤等として用いることもできる。この場合も、上記の架橋剤(C)、その他の成分等を適宜含有して用いることができる。その他の成分の含有量としては、PVA(A)100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましい。また、当該紙用塗工剤の固形分濃度は、例えば1質量%以上20質量%以下の範囲で適宜調整できる。
さらに、当該コーティング剤に顔料を添加し、紙用の顔料コーティング剤として用いることもできる。この場合のPVA(A)の使用量は、顔料100重量部に対して0.5重量部〜15重量部が好ましく、1重量部〜10重量部がより好ましい。
以下、実施例及び比較例により、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例及び比較例において「部」及び「%」は、特に断りのない限り質量を基準とする。
下記実施例及び比較例のPVAの物性値について、以下の方法に従って測定した。
[重合度]
各実施例又は比較例において、PVA(A)の粘度平均重合度は、JIS K6726に記載の方法により求めた。
[けん化度]
各PVA(A)のけん化度は、JIS K6726に記載の方法により求めた。
[変性率]
各PVAの変性率(PVA(A)における単量体(a)に由来する単位の含有率)は、PVA(A)の前駆体であるビニルエステル系重合体を用いて、上述のH−NMRを用いた方法により求めた。
[PVA(B)の調製]
PVA(A)約10gを共通すり合わせ三角フラスコに量り採り、メタノール200mLを加えた後、12.5モル/L水酸化ナトリウム溶液を10mL加えて、かき混ぜ、40℃の水浴中で1時間加熱した。次に、フェノールフタレインを指示薬として加え、アルカリ性反応を認めなくなるまでメタノールで洗浄して水酸化ナトリウムを除去した。最後に、時計皿に移しメタノールがなくなるまで105℃で1時間乾燥させてPVA(B)を調製した。
[PVA(A)及びPVA(B)の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)]
ヘキサフルオロイソプロパノールを移動相に用い、示差屈折率検出器を用いて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により、ポリメタクリル酸メチル換算値として求めた。具体的には、以下の条件を採用した。
GPCカラム:東ソー社の「GMHHR(S)」2本
移動相:ヘキサフルオロイソプロパノール(トリフルオロ酢酸ナトリウムを20mmol/Lの濃度で含有)
流速:0.2mL/分
試料濃度:0.100wt/vol%
試料注入量:10μL
検出器:示差屈折率検出器
標準物質:ポリメタクリル酸(例えば、Agilent Technologies社の「EasiVial PMMA 4mL tri−pack」)
[合成例1](PVA−1の製造)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、コモノマー滴下口及び重合開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル740部及びメタノール260部を仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。また単量体(a)としてマレイン酸モノメチルを選択し、マレイン酸モノメチルのメタノール溶液(濃度20%)を窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25部を添加し重合を開始した。上記反応器に、上記マレイン酸モノメチルのメタノール溶液を滴下して重合溶液中の単量体組成比を一定に保ちながら、60℃で3時間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止までに加えた単量体(a)の総量は0.9部であり、重合停止時の固形分濃度は33.3%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の単量体の除去を行い、ビニルエステル系重合体のメタノール溶液(濃度35%)を得た。次に、このメタノール溶液にさらにメタノールを加えて調製したビニルエステル系重合体のメタノール溶液790.8部(溶液中の上記重合体200.0部)に、水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液9.2部を添加して、40℃でけん化を行った(けん化溶液の上記重合体濃度25%、上記重合体中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比0.01)。水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加後約15分でゲル状物が生成したので、これを粉砕器にて粉砕し、さらに40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル500部を加え残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得た。この白色固体にメタノール2,000部を加えて室温で3時間放置洗浄した。この洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機にて120℃で4.5時間加熱処理してPVA(A)(PVA−1)を得た。PVA−1の物性を表2に示す。
[合成例2〜18](PVA−2〜PVA−18の製造)
酢酸ビニル及びメタノールの仕込み量、重合時に使用する単量体(a)の種類や添加量等の重合条件;けん化時におけるビニルエステル系重合体の濃度、酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比等のけん化条件;並びに加熱処理条件を表1に示すように変更したこと以外は、合成例1と同様の方法により各種のPVA(A)を製造した。各PVA(A)及びそれから得られるPVA(B)の物性を表2に示す。なお、合成例13においては、PVA−13a及びPVA−13bの2種のPVA(A)を製造したのち、PVA−13aを45部に対しPVA−13bを55部となるように2種のPVA(A)を混合した。また、PVA−10及びPVA−12は、ヘキサフルオロイソプロパノールに完溶しなかったため、Mn及びMwは測定できなかった。
Figure 2015174920
Figure 2015174920
[実施例1]
(コーティング剤の調製)
カオリンクレー(エンゲルハート社の「UW−90」)を40%の濃度になるように水に分散し、家庭用ミキサーに10分かけ、分散液を調製した。
次に、PVA−1を用いて10%のPVA水溶液を調製し、PVA水溶液中の固形分40部に対して、上記カオリン分散液中の固形分が60部となるようにPVA水溶液とカオリン分散液とを混合した。その後、混合溶液中の固形分濃度が15%となるよう水を混合し、コーティング剤を得た。
(塗工紙の製造)
坪量70g/mの塗工紙原紙を60℃に加温し、その一方の表面に、メイヤーバーを用いて上記コーティング剤を手塗り塗工した。このコーティング剤の塗工量は、固形分換算で紙基材の片面当たり1.0g/mであった。次に、熱風乾燥機を用いて100℃で3分間乾燥し、20℃、相対湿度65%で72時間調湿し、紙基材の表面に塗工層が形成された塗工紙を得た。
[実施例2〜12、比較例1〜11]
使用するPVA(A)及び架橋剤を表3に挙げたものに代えた以外は実施例1と同様にしてコーティング剤を調製し、塗工紙を製造した。
実施例9〜12及び比較例10で用いた架橋剤について以下に示す。
C−1:炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一稀元素化学工業社の「C−7」)
C−2:オキシ硝酸ジルコニウム(第一稀元素化学工業社の「ジルコゾールZN」)
C−3:乳酸チタン(マツモトファインケミカル社の「TC−315」)
C−4:ポリアミドエピクロロヒドリン(Ashland社の「Polycup 172」)
<評価>
上記実施例及び比較例のコーティング剤及び塗工紙について、以下の基準で評価を行った。評価結果を表3に示す。
[コーティング剤の保存安定性]
PVAの4%水溶液を調製した後40℃で保管し、調製直後及び1ヶ月後の粘度を測定した。その結果に基づき、粘度変化率=(1ヶ月後の粘度/調製直後の粘度)を求め、以下の基準で評価した。
A:粘度変化率が0.8以上1.0以下である。
B:粘度変化率が0.7未満である。
[表面強度(ウェットピック法)]
塗工紙のコーティング剤塗工面(以下、「表面」とする)を20℃の水にて湿潤させた後に、RI試験機(明製作所製)を用いて、ピッキングの発生状態を観察し、以下の基準で評価した。なお、評価がA〜Cの場合、実用に適していると判断できる。
A:ピッキングの発生なし。
B:ピッキングがごく僅かに発生した。
C:ピッキングがかなり発生した。
D:ほぼ全面にピッキングが発生した。
E:全面にピッキングが発生した。
[耐油性]
塗工紙の表面にサラダ油0.1mLを滴下し、20℃で10分間静置した。ガーゼで油を拭き取り、紙への裏抜けを目視にて確認し、以下の基準で評価した。
A:裏抜けしていない。
B:一部裏抜けしている。
C:裏抜けしている。
[耐水性(ウェットラブ法)]
塗工紙の表面に、20℃のイオン交換水約0.1mLを滴下し、指先で数回擦った。コーティング剤の溶出状態を観察し、以下の基準で評価した。なお、評価がA〜Cの場合、実用に適する耐水性を備えていると判断できる。
A:耐水性に優れており、ヌメリ感がない。
B:ヌメリ感が有るが、コーティング層には変化はない。
C:コーティング剤の一部が乳化する。
D:コーティング剤の全体が乳化する。
E:コーティング剤が溶解する。
[印刷適性]
塗工紙の表面にRI印刷適性試験機を用いてスナップドライインク(大日本インキ社)を平均膜厚5μmとなるように塗工し、以下の基準で評価した。
A:印字濃度が濃く、印字濃度むらがなく、印字部と非印字部との境界が明瞭。
B:印字濃度が幾分薄く、印字濃度むらが少しあり、印字部ににじみが少しあり、印字部と非印字部との境界が幾分不明瞭。
C:印字濃度が薄く、印字濃度むらがかなりあり、印字部ににじみがかなりあり、印字部と非印字部との境界が不明瞭。
Figure 2015174920
表3に示されるように、実施例1〜12のコーティング剤はいずれも保存安定性に優れており、コーティング剤を塗工した塗工紙の皮膜強度、耐油性、耐水性及び印刷適性も十分に実用に耐えるものであった。
一方、比較例1〜11のコーティング剤は保存安定性に欠けるものがあり、コーティング剤を塗工した塗工紙の皮膜強度、耐油性、耐水性及び印刷適性は全て劣っていた。また、特に比較例2及び4におけるPVAは、コーティング剤として用いることができないものであった。
以上説明したように、本発明によれば、水溶液の保存安定性に優れ、強度に優れる皮膜を形成できるコーティング剤並びにこのコーティング剤を用いた塗工物が提供される。また、上記皮膜は高い耐油性、耐水性及び印刷適性を有する。従って、当該コーティング剤及び塗工物は感熱記録紙、剥離紙原紙、耐油紙等に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. ビニルアルコール系重合体(A)を含有するコーティング剤であって、
    上記ビニルアルコール系重合体(A)の数平均分子量(Mn(A))に対する重量平均分子量(Mw(A))の割合(Mw(A)/Mn(A))が3以上8以下であり、
    上記ビニルアルコール系重合体(A)を水酸化ナトリウム溶液中において40℃で1時間処理して得られるビニルアルコール系重合体(B)の数平均分子量(Mn(B))に対する重量平均分子量(Mw(B))の割合(Mw(B)/Mn(B))が2以上3未満であるコーティング剤。
  2. 上記ビニルアルコール系重合体(A)が、単量体(a)の存在下でビニルエステル系単量体を重合後、けん化及び加熱処理することにより得られるものであり、
    上記単量体(a)が、不飽和二重結合を有するカルボン酸、不飽和二重結合を有するカルボン酸のアルキルエステル、不飽和二重結合を有するカルボン酸の酸無水物、不飽和二重結合を有するカルボン酸の塩、及び不飽和二重結合を有するシリル化合物からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1に記載のコーティング剤。
  3. 架橋剤(C)をさらに含有する請求項1又は請求項2に記載のコーティング剤。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコーティング剤が基材の表面に塗工されてなる塗工物。
  5. 感熱記録紙である請求項4に記載の塗工物。
  6. 剥離紙原紙である請求項4に記載の塗工物。
  7. 耐油紙である請求項4に記載の塗工物。

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