JP2015174837A - ベンゾフラン誘導体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価で入手しやすい物質を原材料とし、重金属等の有害な物質を用いることなく、ワンポットでベンゾフラン誘導体を製造することを可能とする。【解決手段】ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基の混合物を反応させることを特徴とするベンゾフラン誘導体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ケトキシム化合物とジアリールヨードニウム塩類を原料とするベンゾフラン誘導体の製造方法に関するものである。なお、本発明においてベンゾフラン誘導体というときは、ベンゾフランも含まれる。
ベンゾフラン誘導体は、多様な有機化合物や医薬品等を製造する上で重要な化合物である。そのため、ベンゾフラン誘導体の製造方法について数多くの研究が行われていて、より実用的で簡易な製造方法の探求が行われている。
ベンゾフラン誘導体の製造方法の一例として、サチリルアルデヒド誘導体を塩基の存在下、α―ハロカルボン酸類と反応させることによりエーテル体とし、その後、環化、脱炭酸、脱水する方法(非特許文献1)、オキシムエーテルの[3,3]シグマトロピー転移反応を用いる方法などが知られている(非特許文献2、3参照)。
また、この反応でベンゾフラン誘導体の原料となるオキシムエーテルの合成法としては、アリールハライドとオキシムの反応又はアリールオキシムとケトンの反応等によって得られる(非特許文献3、4参照)。
Albert W. Burgstahler and Leonard R. Worden, Organic Syntheses, Coll. Vol. 5, p.251 (1973) Mooradian, A.; Dupont, P. E. Tetrahedron Lett. 1967, 2867. Peter R. Guzzo, Ronald N. Buckle, Ming Chou, Sean R. Dinn, Michael E. Flaugh, Anton D. Kiefer, Jr., Kendal T. Ryter, Anthony J. Sampognaro, Steven W. Tregay, and Yao-Chang Xu, J. Org. Chem. 2003, 68, 770-778 Norihiro Takeda, Okiko Miyata, and Takeaki Naito, Eur. J. Org. Chem. 2007, 1491-1509
しかし、上述したサリチルアルデヒド誘導体を出発物質とする合成法では、原料のサリチルアルデヒド誘導体が高価であるという問題を有し、アリールハライドとオキシムを用いたオキシムエーテルの合成法では、反応に有害な重金属を用い、また、反応に用いる原料の入手が困難である等の問題があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、ケトキシム化合物とジアリールヨードニウム塩類を原料とするベンゾフラン誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
第1発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基の混合物を反応させることを特徴とする。
第2発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基を混合する工程と、前記混合工程で得られた混合物に酸を加えて前記混合物を反応させる工程と、を備えることを特徴とする。
第3発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、第2発明において、前記酸として塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸から選ばれる前記酸を用いることを特徴とする。
第4発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、第1乃至第3発明の何れか1つにおいて、前記塩基としてアルカリ金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属アルコキシドから選ばれる前記塩基を用いることを特徴とする。
第5発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、第1乃至第3発明の何れか1つにおいて、前記塩基としてアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、含窒素複素環化合物、三級アルキルアミンから選ばれる前記塩基を用いることを特徴とする。
第6発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、第1乃至第5発明の何れか1つにおいて、前記混合物の反応は、非プロトン性有機溶媒中で用いて行われることを特徴とする。
第7発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、第1乃至第6発明の何れか1つにおいて、前記混合物の反応後更に昇温又は酸の添加により反応を完結させることを特徴とする。
第8発明に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、第7発明において、前記昇温は50℃以上の温度にすることで行われることを特徴とする
上述した構成からなる本発明によれば、安価で入手しやすい物質を原材料とし、重金属等の有害な物質を用いることなく、ワンポットでベンゾフラン誘導体を製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係るベンゾフラン誘導体の製造方法について詳細に説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、[化1]に示すように、ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基の混合物を反応させることで、ワンポットでベンゾフラン誘導体を製造するものである。
Figure 2015174837
この[化1]において、R1は水素原子、置換されていてもよい芳香族基又は置換されていてもよい脂肪族基を示し、R2は置換されていてもよい芳香族基又は置換されていてもよい脂肪族基を示している。
芳香族基としては、置換されていてもよい芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フリル基、チエニル基、キノリル基、インドリル基、ベンゾフラニル基等が挙げられる。
ここで、芳香族基における置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1又は複数である。また、置換してもよい基としてはハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基等が挙げられる。
脂肪族基としては、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられる。置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1又は複数である。また、置換してもよい基としてはハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基等が挙げられる。
X、Yはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルキル基、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルケニル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜12のアルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ基又はニトロ基等が挙げられる。
また、X、Yに付されているnとmはそれぞれ独立な1〜5の整数を表している。nとmはそれぞれ2以上のとき、複数のX及びYは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記反応に用いられる塩基としては、アルカリ金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属アルコキシド等が挙げられる。塩基の添加量は1当量以上である。
また、塩基として、他にアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、含窒素複素環化合物、三級アルキルアミン等を用いてもよい。
上記の含窒素複素環化合物としては、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、イミダゾール、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、N−メチルモルフォリン等が挙げられる。
上記の三級アルキルアミンとしてはトリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアニリン等が挙げられる。
上記反応に用いられる酸としては、塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸等が挙げられる。
本実施形態における反応温度に制限は無いが、好ましくは120℃以下、より好ましくは80℃以下である。
また、反応時間は30分〜24時間である。
また、反応は溶媒を用いて行うこともできる。このとき用いられる反応溶媒は、反応を阻害しないものであれば特に制限は無いが、非プロトン性有機溶媒を用いることが好ましい。
上記の非プロトン性有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン、ジエチルエーテル、ジグライム、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
また、反応は上記条件で進行するが、反応を完結させるため、反応の後半に50℃以上に昇温するか、又は塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸等の酸を加えてもよい。
上述した第1実施形態に係るベンゾフラン誘導体の製造方法によると、安価で入手しやすい物質を原材料とし、重金属等の有害な物質を用いることなく、ワンポットでベンゾフラン誘導体を製造することが可能となる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係るベンゾフラン誘導体の製造方法は、[化2]に示すように、ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基を混合物した後、酸を加えて反応させることで、ワンポットでベンゾフラン誘導体を製造するものである。
Figure 2015174837
本実施形態において用いられるケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基は、上述した第1実施形態に係るものとそれぞれ同じものである。塩基の添加量も第1実施形態と同様1当量以上である。
第1実施形態と異なる点は、ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基を混合し混合物を作成した後、酸を加えて反応を行うという点である。
このとき加えられる酸としては、塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸等が挙げられる。
本実施形態における反応温度に制限は無いが、好ましくは120℃以下、より好ましくは80℃以下である。
また、反応時間は30分〜24時間である。
また、反応は溶媒を用いて行うこともできる。このとき用いられる反応溶媒は、反応を阻害しないものであれば特に制限は無いが、通常はアセトニトリル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン等を用いることが好ましい。
また、反応は上記条件で進行するが、反応を完結させるため、反応の後半に50℃以上に昇温するか、又は塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸等の酸を加えてもよい。
上述した第2実施形態に係るベンゾフラン誘導体の製造方法によっても、安価で入手しやすい物質を原材料とし、重金属等の有害な物質を用いることなく、ワンポットでベンゾフラン誘導体を製造することが可能となる。
次に、本発明の実施例について説明する。以下の実施例では、[化3]に示す一般式に基づく反応が行われている。
Figure 2015174837
[化3]に示す一般式に示すように、出発物質であるケトキシム化合物(0.5mmol)、水素化ナトリウム(1.1当量)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(1.1当量)を反応容器に加え、更にアルゴン雰囲気化、0℃で反応容器にアセトニトリル(3.0mL)を加え、60℃で2時間撹拌する。
次に、塩化水素ジオキサン溶液(4M、5当量)を加え、60℃で所定時間撹拌することで、反応生成物が得られる。
表1は、実施例1−6における反応条件を示す表である。実施例1−6は、それぞれ反応の原料となる物質が異なる他、反応時間も異なっている。
Figure 2015174837
[実施例1]
プロピオフェノンオキシム74.6mg、0.5mmol)、水素化ナトリウム(純度55%、24.0mg、0.55mmol)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(236.6mg、0.55mmol)を反応容器に加え、真空ポンプで室温中30分乾燥する。
次に、アルゴン雰囲気化、0℃で反応容器にアセトニトリル(3.0mL)を加え、60℃で2時間撹拌する。
次に、塩化水素ジオキサン溶液(4M、0.63mL、2.5mmol)を加え、60℃で4時間撹拌する。
反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)を加え、クロロホルム(15mL×3)で抽出する。
抽出した有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過する。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=30:1)で精製することで、3−メチル−2−フェニルベンゾフラン(82.3mg、79%)が得られた。
[実施例2]
アセトフェノンオキシム(0.5mmol)、水素化ナトリウム(純度55%、24.0mg、0.55mmol)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(236.6mg、0.55mmol)を反応容器に加え、真空ポンプで室温中30分乾燥する。
次に、アルゴン雰囲気化、0℃で反応容器にアセトニトリル(3.0mL)を加え、60℃で2時間撹拌する。
次に、塩化水素ジオキサン溶液(4M、0.63mL、2.5mmol)を加え、60℃で12時間撹拌する。
反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)を加え、クロロホルム(15mL×3)で抽出する。
抽出した有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過する。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=30:1)で精製することで、2−フェニルベンゾフラン(83%)が得られた。
[実施例3]
4’−メチルアセトフェノンオキシム(0.5mmol)、水素化ナトリウム(純度55%、24.0mg、0.55mmol)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(236.6mg、0.55mmol)を反応容器に加え、真空ポンプで室温中30分乾燥する。
次に、アルゴン雰囲気化、0℃で反応容器にアセトニトリル(3.0mL)を加え、60℃で2時間撹拌する。
次に、塩化水素ジオキサン溶液(4M、0.63mL、2.5mmol)を加え、60℃で12時間撹拌する。
反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)を加え、クロロホルム(15mL×3)で抽出する。
抽出した有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過する。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=30:1)で精製することで、2−(4−メチルフェニル)ベンゾフラン(89%)が得られた。
[実施例4]
4’−メトキシアセトフェノンオキシム(0.5mmol)、水素化ナトリウム(純度55%、24.0mg、0.55mmol)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(236.6mg、0.55mmol)を反応容器に加え、真空ポンプで室温中30分乾燥する。
次に、アルゴン雰囲気化、0℃で反応容器にアセトニトリル(3.0mL)を加え、60℃で2時間撹拌する。
次に、塩化水素ジオキサン溶液(4M、0.63mL、2.5mmol)を加え、60℃で12時間撹拌する。
反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)を加え、クロロホルム(15mL×3)で抽出する。
抽出した有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過する。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=30:1)で精製することで、2−(4−メトキシフェニル)ベンゾフラン(87%)が得られた。
[実施例5]
4’−ブロモアセトフェノンオキシム(0.5mmol)、水素化ナトリウム(純度55%、24.0mg、0.55mmol)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(236.6mg、0.55mmol)を反応容器に加え、真空ポンプで室温中30分乾燥する。
次に、アルゴン雰囲気化、0℃で反応容器にアセトニトリル(3.0mL)を加え、60℃で2時間撹拌する。
次に、塩化水素ジオキサン溶液(4M、0.63mL、2.5mmol)を加え、60℃で24時間撹拌する。
反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)を加え、クロロホルム(15mL×3)で抽出する。
抽出した有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過する。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=30:1)で精製することで、2−(4−ブロモフェニル)ベンゾフラン(91%)が得られた。
[実施例6]
4’−ニトロアセトフェノンオキシム(0.5mmol)、水素化ナトリウム(純度55%、24.0mg、0.55mmol)、ジフェニルヨードニウムトリフラート(236.6mg、0.55mmol)を反応容器に加え、真空ポンプで室温中30分乾燥する。
次に、アルゴン雰囲気化、0℃で反応容器にアセトニトリル(3.0mL)を加え、60℃で2時間撹拌する。
次に、塩化水素ジオキサン溶液(4M、0.63mL、2.5mmol)を加え、60℃で24時間撹拌する。
反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)を加え、クロロホルム(15mL×3)で抽出する。
抽出した有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過する。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=30:1)で精製することで、2−(4−ニトロフェニル)ベンゾフラン(86%)が得られた。
上述した本実施形態に係るベンゾフラン誘導体の製造方法によれば、安価で入手しやすい物質を原材料とし、重金属等の有害な物質を用いることなく、ワンポットでベンゾフラン誘導体を製造することが可能となる。

Claims (8)

  1. ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基の混合物を反応させることを特徴とするベンゾフラン誘導体の製造方法。
  2. ケトキシム化合物、ジアリールヨードニウム塩類及び塩基を混合する工程と、
    前記混合工程で得られた混合物に酸を加えて前記混合物を反応させる工程と、
    を備えることを特徴とするベンゾフラン誘導体の製造方法。
  3. 前記酸として塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸から選ばれる前記酸を用いることを特徴とする請求項2記載のベンゾフラン誘導体の製造方法。
  4. 前記塩基としてアルカリ金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属アルコキシドから選ばれる前記塩基を用いることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のベンゾフラン誘導体の製造方法。
  5. 前記塩基としてアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、含窒素複素環化合物、三級アルキルアミンから選ばれる前記塩基を用いることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のベンゾフラン誘導体の製造方法。
  6. 前記混合物の反応は、非プロトン性有機溶媒中で行われることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のベンゾフラン誘導体の製造方法。
  7. 前記混合物の反応後更に昇温又は酸の添加により反応を完結させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載のベンゾフラン誘導体の製造方法。
  8. 前記昇温は50℃以上の温度にすることで行われることを特徴とする請求項7記載のベンゾフラン誘導体の製造方法。
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