JP2015174090A - 金属線材の直線矯正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】直径が異なった金属線材が供給されても、その金属線材にねじれを与えることなく、確実に直線矯正することができる金属線材の矯正方法を提供する。【解決手段】複数の矯正ローラ3で構成されるローラ群2A,2Bを少なくとも2組備え、少なくとも2組のローラ群2A,2Bに金属線材Wを通過させることで当該金属線材Wの曲がりを矯正する金属線材W用の矯正機1を用いて、金属線材Wを直線矯正するに際しては、矯正機1に供給する金属線材Wの直径の変化に応じて、2組のローラ群2A,2Bの少なくとも一方を金属線材Wの進行方向に垂直かつ各ローラ軸に垂直な方向に移動させることを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、金属線材の直線に矯正する方法に関する。
条鋼線材などの金属線材は長尺であるため、圧延後の最終工程にてコイル状に巻き取られるのが一般的である。コイル状に巻き取られた金属線材は、その後に続く加工工程(たとえば引抜き加工、圧造加工など)で巻き出されて使用される。このとき、巻き出した線材は、コイル材に巻き取った際のくせのために湾曲しており、引抜き加工装置(伸線機)、圧造加工装置(フォーマ)、スケール除去装置(ブラスト)などにうまく供給されないという問題があった。
係る湾曲を矯正して線材を直線状にするため、傾斜ローラ式矯正法、回転駒式矯正法、多ローラ式矯正法など種々の直線矯正方法が伸線機やフォーマなどと組み合わせて使用されている。金属線材に対しては、矯正機の簡便さと調整の容易さから、多ローラ式矯正法が一般的に使用されている。
多ローラ式矯正法とは、特許文献1や非特許文献1などに開示されているように、3個以上の溝付の矯正ローラが取り付けられたローラ群を2つ以上用意し、一方のローラ群を水平方向に配備し、他方のローラ群を垂直方向に配置し、これらの複数のローラ群に通した線材を、ローラ群を構成する矯正ローラで塑性変形させ、直線矯正するものである。
多ローラ式矯正法とは、特許文献1や非特許文献1などに開示されているように、3個以上の溝付の矯正ローラが取り付けられたローラ群を2つ以上用意し、一方のローラ群を水平方向に配備し、他方のローラ群を垂直方向に配置し、これらの複数のローラ群に通した線材を、ローラ群を構成する矯正ローラで塑性変形させ、直線矯正するものである。
日本塑性加工学会編、「引抜き加工」コロナ社、1990年10月25日発行、p.41〜42
しかしながら、特許文献1や非特許文献1などに開示された多ローラ式矯正法では、矯正後の線材にねじれが生じる可能性があることが現場の実績として挙がってきている。その要因として、母材であるコイル状の線材にそもそもねじれが含まれており、矯正してもそのねじれを除去しきれないためと考えられる。
しかし、母材にねじれが無い場合でも、矯正機に通した際に線材にねじれが付与される場合がある。また、ねじれが含まれたコイル状の線材を矯正機に通した際に、さらにねじれが付与される場合もある。このように、線材がねじれたまま後工程に送られると、圧造部品などの最終製品の精度に悪影響を与える可能性がある。
しかし、母材にねじれが無い場合でも、矯正機に通した際に線材にねじれが付与される場合がある。また、ねじれが含まれたコイル状の線材を矯正機に通した際に、さらにねじれが付与される場合もある。このように、線材がねじれたまま後工程に送られると、圧造部品などの最終製品の精度に悪影響を与える可能性がある。
本来、金属線材を直線にする役目を有する矯正機が、金属線材に対してねじれを付与する原因は、次の通り考察される。
すなわち、矯正機を構成する2台以上のローラ群のパスセンタがずれているために、例えば、第1のローラ群から出た線材が、続く第2のローラ群の最初の矯正ローラの溝に接触する際に、金属線材の進行方向とは異なる方向の外力を受け、金属線材が曲がりながら最初の矯正ローラに掛かるため、回転方向の外力が掛かってねじれが付与される。
すなわち、矯正機を構成する2台以上のローラ群のパスセンタがずれているために、例えば、第1のローラ群から出た線材が、続く第2のローラ群の最初の矯正ローラの溝に接触する際に、金属線材の進行方向とは異なる方向の外力を受け、金属線材が曲がりながら最初の矯正ローラに掛かるため、回転方向の外力が掛かってねじれが付与される。
2台以上のローラ群のパスセンタを同一とすればねじれは生じなくなるが、仮にある線径でパスセンタを合わせたとしても、金属線材の直径が変わればパスセンタも変化する。そのため、完全にねじれを抑えるためには、異なる線径に対応できるようパスセンタの違う矯正機を複数組保有する必要があり、矯正機の段取り替え時間、設備費、保管スペースの面での課題がある。これらの課題を解決できる手段は現在のところ見出されていない。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みて、直径が異なった金属線材が供給されても、その金属線材にねじれを与えることなく、確実に直線矯正することができる金属線材の矯正方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る金属線材の直線矯正方法は、複数の矯正ローラで構成されるローラ群を少なくとも2組備え、前記少なくとも2組のローラ群に金属線材を通過させることで当該金属線材の曲がりを矯正する矯正機を用いて、前記金属線材を直線矯正するに際しては、前記矯正機に供給する金属線材の直径の変化に応じて、前記2組のローラ群の少なくとも一方を金属線材の進行方向に垂直かつ各ローラ軸に垂直な方向に移動させ、前記移動の量Lが式(1)を満たすものとされていることを特徴とする。
本発明に係る金属線材の直線矯正方法は、複数の矯正ローラで構成されるローラ群を少なくとも2組備え、前記少なくとも2組のローラ群に金属線材を通過させることで当該金属線材の曲がりを矯正する矯正機を用いて、前記金属線材を直線矯正するに際しては、前記矯正機に供給する金属線材の直径の変化に応じて、前記2組のローラ群の少なくとも一方を金属線材の進行方向に垂直かつ各ローラ軸に垂直な方向に移動させ、前記移動の量Lが式(1)を満たすものとされていることを特徴とする。
ここで、
θ:矯正ローラの溝底の角度
D:基準となる金属線材の直径
d:矯正しようとしている金属線材の直径
ΔD:D−dの絶対値
θ:矯正ローラの溝底の角度
D:基準となる金属線材の直径
d:矯正しようとしている金属線材の直径
ΔD:D−dの絶対値
本発明による金属線材の矯正方法によれば、直径が異なった金属線材が供給されても、その金属線材にねじれを与えることなく、確実に直線矯正することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の構成をその具体例のみに限定するためのものではない。従って、本発明の技術的範囲は、本実施形態の開示内容のみに限定されるものではない。
図1を参照しながら、本発明が適用される金属線材用の矯正機の構成について説明する。説明においては、図1に図示した方向を用いる。
図1を参照しながら、本発明が適用される金属線材用の矯正機の構成について説明する。説明においては、図1に図示した方向を用いる。
図1に示す如く、矯正機1は、図示しないフレームを有していて、このフレームに、第1ローラ群2A及び第2ローラ群2Bが設けられている。
第1ローラ群2A及び第2ローラ群2Bの各々は、複数(例えば、3つや5つ)の矯正ローラ3によって構成されており、複数の矯正ローラ3が、金属線材WのパスラインT(矯正路)を挟んで対向するように、金属線材Wの通過方向に沿って所定の配置間隔を隔てて配置されている。
第1ローラ群2A及び第2ローラ群2Bの各々は、複数(例えば、3つや5つ)の矯正ローラ3によって構成されており、複数の矯正ローラ3が、金属線材WのパスラインT(矯正路)を挟んで対向するように、金属線材Wの通過方向に沿って所定の配置間隔を隔てて配置されている。
まず、第1ローラ群2Aは、矯正ローラ3を3つ用いて、この3つの矯正ローラ3を、各矯正ローラ3の溝4の形成方向(矯正ローラ3の回転方向)がパスラインTに沿うように配置することによって構成されている。
第1ローラ群2Aの3つの矯正ローラ3の各々は、金属線材WのパスラインTの上方に1つの矯正ローラ3が配置され、下方に2つの矯正ローラ3が配置されている。3つの矯正ローラ3の各々は、パスラインTを挟んで千鳥配置されている。つまり、上方の1つの矯正ローラ3は、下方で隣り合う矯正ローラ3の軸心間隔のほぼ中央に対応する位置でパスラインTに向かうように配置されている。
第1ローラ群2Aの3つの矯正ローラ3の各々は、金属線材WのパスラインTの上方に1つの矯正ローラ3が配置され、下方に2つの矯正ローラ3が配置されている。3つの矯正ローラ3の各々は、パスラインTを挟んで千鳥配置されている。つまり、上方の1つの矯正ローラ3は、下方で隣り合う矯正ローラ3の軸心間隔のほぼ中央に対応する位置でパスラインTに向かうように配置されている。
上述のように3つの矯正ローラ3が配置される第1ローラ群2Aは、第1台座5Aによって支持されている。第1台座5Aは、例えばフレームと同じ材質で構成された板状部材であり、矯正ローラ3が取り付けられる面が前方を向くように配備され、フレームに固定される。第1台座5Aは、フレームに対して(金属線材Wの進行方向に対して)上下方向に移動自在とされている。
一方、第2ローラ群2Bが第1ローラ群2Aと異なる点は、次のとおりである。
つまり、第2ローラ群2Bは、第2ローラ群2Bの各矯正ローラ3がパスラインTを挟んで対向する方向(対向方向)が、第1ローラ群2Aの各矯正ローラ3の対向方向と異なるように配置されている。具体的に、第2ローラ群2Bの各矯正ローラ3の対向方向は、第1ローラ群2Aの各矯正ローラ3の対向方向に対してほぼ90°回転した向きとなっている。
つまり、第2ローラ群2Bは、第2ローラ群2Bの各矯正ローラ3がパスラインTを挟んで対向する方向(対向方向)が、第1ローラ群2Aの各矯正ローラ3の対向方向と異なるように配置されている。具体的に、第2ローラ群2Bの各矯正ローラ3の対向方向は、第1ローラ群2Aの各矯正ローラ3の対向方向に対してほぼ90°回転した向きとなっている。
上述の第2ローラ群2Bの配置を実現するために、第2ローラ群2Bを支持する第2台座5Bは、第2ローラ群2Bを支持する支持面が上方を向くようにフレームに取り付けられている。この第2台座5Bは、前後方向(金属線材Wの進行方向)に移動自在とされている。
図1に示すように、第2ローラ群2Bの各矯正ローラ3も、パスラインTを挟んで該パスラインTに対して斜め方向に対向し、パスラインTに沿って千鳥配置されている。
図1に示すように、第2ローラ群2Bの各矯正ローラ3も、パスラインTを挟んで該パスラインTに対して斜め方向に対向し、パスラインTに沿って千鳥配置されている。
次に、第1台座5A及び第2台座5Bに取り付けられている矯正ローラ3の構成について詳しく説明する。
矯正ローラ3は、金属線材Wのワイヤ径dよりも大きな厚みを有する円板形状を有し、この円板形状の軸心を中心として回転可能な部材である。矯正ローラ3の外周面には、全周にわたって溝4(矯正溝)が形成されている。溝4の形状は、例えばV字などである。
矯正ローラ3は、金属線材Wのワイヤ径dよりも大きな厚みを有する円板形状を有し、この円板形状の軸心を中心として回転可能な部材である。矯正ローラ3の外周面には、全周にわたって溝4(矯正溝)が形成されている。溝4の形状は、例えばV字などである。
このような矯正機1において、金属線材Wを第1ローラ群2AのパスラインTを通した上で金属線材Wを一方向から矯正したのち、第2ローラ群2BのパスラインTを通すことで、金属線材Wの他の方向(90°回転した方向)から矯正する。
このような矯正機1は、本来、金属線材Wを直線にする役目を有するものであるが、実際の操業においては、金属線材Wに対してねじれαgを付与する場合があることが知見されている。
このような矯正機1は、本来、金属線材Wを直線にする役目を有するものであるが、実際の操業においては、金属線材Wに対してねじれαgを付与する場合があることが知見されている。
図2は、このような不都合が発生している状況を示す図である。
この図は、図1と同じ矯正機1の配置にて、金属線材Wの線径が細い場合を示している。図2の場合、矯正機1において、第1ローラ群2Aのパスセンタと、第2ローラ群2Bのパスセンタとが不一致のため、金属線材Wにねじれαgが付与される。すなわち、2台以上のローラ群2A,2Bのパスセンタがずれているために、あるローラ群2Aの最後の矯正ローラ3から出た金属線材Wが、続くローラ群2Bの最初の矯正ローラ3の溝4に接触する際に、金属線材Wの進行方向とは異なる方向の外力を受け、金属線材Wが曲がりながら最初の矯正ローラ3に掛かるため、回転方向の外力が掛かってねじれαgが付与されてしまう。
この図は、図1と同じ矯正機1の配置にて、金属線材Wの線径が細い場合を示している。図2の場合、矯正機1において、第1ローラ群2Aのパスセンタと、第2ローラ群2Bのパスセンタとが不一致のため、金属線材Wにねじれαgが付与される。すなわち、2台以上のローラ群2A,2Bのパスセンタがずれているために、あるローラ群2Aの最後の矯正ローラ3から出た金属線材Wが、続くローラ群2Bの最初の矯正ローラ3の溝4に接触する際に、金属線材Wの進行方向とは異なる方向の外力を受け、金属線材Wが曲がりながら最初の矯正ローラ3に掛かるため、回転方向の外力が掛かってねじれαgが付与されてしまう。
そこで、図3のように、第1ローラ群2Aを支持する第1台座5A、及び第2ローラ群2Bを支持する第2台座5Bを金属線材Wの進行方向に垂直かつ各矯正ローラ3の回転軸に垂直な方向に移動させることにより、パスセンタのずれgを解消することができ、ねじれαgの付与を抑制するようにしている。詳しくは、第1ローラ群2Aを指示する第1台座5Aを上下に動かし、第2ローラ群2Bを指示する第2台座5Bを前後に動かすようにする。
台座の移動の向きは、金属線材Wの直径が減少する(小径となる)場合、第1ローラ群2A及び第2ローラ群2Bの矯正ローラ3のうち、可動矯正ローラ3A(ハンドル6にてスライドする矯正ローラ3、一般には奇数個側)が位置する側とされる。
一方、金属線材Wの直径が増加する(大径となる)場合は、第1ローラ群2A及び第2ローラ群2Bの矯正ローラ3のうち、固定矯正ローラ3B(一般には偶数個側)が位置する側へ、台座を移動する。
一方、金属線材Wの直径が増加する(大径となる)場合は、第1ローラ群2A及び第2ローラ群2Bの矯正ローラ3のうち、固定矯正ローラ3B(一般には偶数個側)が位置する側へ、台座を移動する。
さて、本実施形態の場合、台座の移動量Lは、次式を満たすものとする。
ここで、θは矯正ローラ3の溝4底の角度である。Dは基準となる金属線材Wの直径(D:元の線径、直前に矯正が行われた金属線材Wの線径)であって、この基準となる金属線材Wが矯正機1に通された際に、第1ローラ群2Aと第2ローラ群2BとのパスラインTが一致するように設定されている。一方で、dは矯正しようとしている金属線材Wの直径(変化後の線径)であり、ΔDは、D−dの絶対値である(変化量ΔD=|D−d|)。
この関係を満たす台座の移動量Lを求め、この移動量Lだけ、第1台座5A及び第2台座5Bのいずれか一方を移動させることで、金属線材Wにねじれαgを与えることなく、確実に直線矯正することができるようになる。
上記した台座の移動量Lを導くための関係式(式(1))は、以下の考えに立脚して導出されたものである。
上記した台座の移動量Lを導くための関係式(式(1))は、以下の考えに立脚して導出されたものである。
まず、矯正ローラ3の外周面に形成された溝4は、矯正中の金属線材Wが、矯正ローラ3から脱落することを防ぐものである。V字型の溝4形状では、溝4底の角度θは図4に示す角度で定義される。なお、U字型およびコの字型の溝4形状では、溝4のRや幅が金属線材Wの直径に対して大きい場合、溝4と金属線材Wは平面で接触するため、溝4底の角度θ=180°とみなすことができる。溝4のRや幅が金属線材Wの直径に対して小さい場合は、溝4の角部で金属線材Wに疵を付与するおそれがあり実用的ではない。
一方、図5に示す如く、供給する金属線材Wの直径の変化によるパスセンタのずれgは、溝4底の角度θと直径の変化量ΔDを用いて、
となる。
パスセンタのずれgの許容量、すなわち金属線材Wのねじれαgの許容量は、矯正の後に続く加工工程により異なるが、一般には5°/m未満、より望ましくは2.5°/m未満であり、後工程に悪影響を与えない程度のねじれαg量である。ねじれαg量がこれらの値未満になるように、各台座5A,5Bを移動させる必要がある。
パスセンタのずれgの許容量、すなわち金属線材Wのねじれαgの許容量は、矯正の後に続く加工工程により異なるが、一般には5°/m未満、より望ましくは2.5°/m未満であり、後工程に悪影響を与えない程度のねじれαg量である。ねじれαg量がこれらの値未満になるように、各台座5A,5Bを移動させる必要がある。
本発明者らが、第1台座5A、第2台座5Bの最適な移動量Lを鋭意検討した結果、|ΔD/{2sin(θ/2)}−L|が、D/3より小さくなるよう、より望ましくはD/6より小さくなるように移動量Lを調整すれば、ねじれαgを5°/m未満、より望ましくは2.5°/m未満に抑えることができ、後工程に悪影響を与えないことが分かった(詳細は以下の実施例を参照)。
[実施例]
図1に示すような矯正機1により、式(1)を満たすように、金属線材Wを矯正した結果を、表1に示す。なお、矯正時の条件は、以下の通りである。
(条件)
・金属線材の材質 : S45C (JISG4051、熱間圧延まま)
・送り出し : 舞輪式サプライスタンド
・巻取 : 縦取式伸線機
・通材速度 : 30m/分
[実施例]
図1に示すような矯正機1により、式(1)を満たすように、金属線材Wを矯正した結果を、表1に示す。なお、矯正時の条件は、以下の通りである。
(条件)
・金属線材の材質 : S45C (JISG4051、熱間圧延まま)
・送り出し : 舞輪式サプライスタンド
・巻取 : 縦取式伸線機
・通材速度 : 30m/分
例えば、発明例02を見てみると、式(1)の左辺の値がD/3=3.3mmであるのに対し、式(1)の右辺の値が0である。つまり、発明例02は式(1)を満たし、ねじれαgが0°/mとなり、金属線材Wが直線に矯正されていることが分かる。
一方、比較例02を見てみると、式(1)の左辺の値がD/3=3.3mmであるのに対し、式(1)の右辺の値が3.5mmである。つまり、比較例02は式(1)を満たさず、金属線材Wにねじれαg=5°/m付与されていることが分かる。
一方、比較例02を見てみると、式(1)の左辺の値がD/3=3.3mmであるのに対し、式(1)の右辺の値が3.5mmである。つまり、比較例02は式(1)を満たさず、金属線材Wにねじれαg=5°/m付与されていることが分かる。
この表1から明らかなように、式(1)を満たすような移動量Lを第1台座5A、第2台座5Bに付与することで、直線矯正後の金属線材Wに残存するねじれαgを5°/m未満、より望ましくは2.5°/m未満に抑えることが可能となる。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、動作条件や測定条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、動作条件や測定条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 矯正機
2A 第1ローラ群
2B 第2ローラ群
3 矯正ローラ
3A 可動矯正ローラ
3B 固定矯正ローラ
4 矯正溝
5A 第1台座
5B 第2台座
6 ハンドル
W 金属線材
2A 第1ローラ群
2B 第2ローラ群
3 矯正ローラ
3A 可動矯正ローラ
3B 固定矯正ローラ
4 矯正溝
5A 第1台座
5B 第2台座
6 ハンドル
W 金属線材
Claims (1)
- 複数の矯正ローラで構成されるローラ群を少なくとも2組備え、前記少なくとも2組のローラ群に金属線材を通過させることで当該金属線材の曲がりを矯正する矯正機を用いて、前記金属線材を直線矯正するに際しては、
前記矯正機に供給する金属線材の直径の変化に応じて、前記2組のローラ群の少なくとも一方を金属線材の進行方向に垂直かつ各ローラ軸に垂直な方向に移動させ、前記移動の量Lが式(1)を満たすものとされている
ことを特徴とする金属線材の直線矯正方法。
ここで、
θ:矯正ローラの溝底の角度
D:基準となる金属線材の直径
d:矯正しようとしている金属線材の直径
ΔD:D−dの絶対値
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