JP2015174058A - 粉体塗装装置及び粉体塗装方法 - Google Patents

粉体塗装装置及び粉体塗装方法 Download PDF

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賢之 山口
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Abstract

【課題】摩擦により粉体を帯電させる場合であっても、被塗装物に対する粉体の付着効率を向上させて、所望の厚さの塗膜を簡素な設備で均質且つ効率的に得ることが可能な粉体塗装装置及び粉体塗装方法を提供する。【解決手段】粉体塗装装置10は、貯留室18と、塗工室20と、調整手段24とを備える。貯留室18は、帯電した粉体及び該粉体を搬送する搬送用流体を含む噴流が流入口40から流入され、噴流の流速を低減させつつ粉体を貯留する。塗工室20は、被塗装物12を取り出し可能に収容し、且つ貯留室18と連通口26を介して連通され、貯留室18から連通口26を通って供給された粉体を被塗装物12に付着させる。調整手段24は、連通口26の開度を調整することで、貯留室18と塗工室20とを連通又は遮断する。【選択図】図2

Description

本発明は、摩擦により帯電させた粉体を、静電作用によって被塗装物に付着させる粉体塗装装置及び粉体塗装方法に関する。
トリボ帯電式の塗装装置では、粉体は、キャリア(搬送用流体)に同伴され、塗工ガンから噴流として塗装ブース内に吐出される。この際、粉体は、塗工ガンの内壁に摺接することにより、換言すれば、摩擦により帯電し、この状態で、被塗装物に吹き付けられる。帯電した粉体と被塗装物との間に電位差が生じているので、粉体は、静電作用によって被塗装物に付着する。
被塗装物に対する粉体の付着力は、該粉体の帯電量が大きくなるに従って大きくなる。このため、粉体及び搬送用流体を含む噴流の流量及び流速を可及的に大きくして粉体の摩擦頻度を増加させ、該粉体の帯電量を大きくするようにしている。
ところで、近時、所定の部材に対し、電極反応を生起する物質(例えば、二次電池の電極活物質や、燃料電池の電極触媒等)の層を成膜する際に、上記の粉体塗装を適用する試みがなされている。例えば、特許文献1には、電気的に接地されたストリップ状集電体に対し、塗装ブース内でリチウムイオン二次電池の電極活物質を含む粉体を吹き付け、該粉体を含む塗膜を成長させる技術が開示されている。また、燃料電池の電極触媒層を成膜する場合、被塗装物として、有機樹脂フィルムからなる電解質膜を選定することが考えられる。
上記の場合、電極活物質等の粉体を含むペーストを用いて塗布を行う、いわゆる湿式成膜に対し、ペースト中の有機溶剤等を揮発させて除去する必要がないので乾燥炉等が不要であり、この分、設備の簡素化及び低コスト化を図ることができるという利点がある。また、粉体塗装方法では、被塗装物に付着しなかった粉体を容易に回収・再利用することができるので、粉体の利用効率が向上する。このため、塗装に要するコストを削減することができる。
特許第5437176号公報
電池用の集電体等は概して小形状(小体積)であるので、塗装ブースを含めた塗装装置を小型化し得ると考えられる。しかしながら、塗装ブースを小型化すると、塗工ガンの吐出口が被塗装物に近接することになる。この状態で大流量ないし大流速の噴流を被塗装物に向かって継続的に吐出すると、それ以前に被塗装物に付着していた粉体(例えば、電極活物質や電極触媒等)が被塗装物から離脱する懸念がある。被塗装物上の粉体が受ける吐出圧力が、静電作用力を上回る可能性があるからである。
勿論、この場合、所望の厚さの塗膜を効率よく得ることは困難である。また、厚みムラが生じ易いので、均質な塗膜を得ることも困難である。さらに、これに対処するべく吐出口と被塗装物との距離を大きくしようとすると、塗装ブースを大型化することを余儀なくされる。従って、広大な設置スペースが必要となるとともに、設備投資が高騰する。
噴流の流量及び流速を小さくすることも考えられる。しかしながら、この場合、塗工ガンの内壁と粉体との間に十分な摩擦が得られなくなるので、粉体の帯電量が小さくなってしまう。その結果、静電作用力が小さくなるので、被塗装物に対する粉体の付着効率が低下する。すなわち、粉体を被塗装物に良好に付着させることが困難になる。また、被塗装物に付着した粉体も離脱し易い状態である。結局、この場合においても、所望の厚さの塗膜を均質且つ効率的に得ることが困難となる。
塗工ガンの内壁と粉体との間の摩擦を増大させて粉体を十分に帯電させるべく、塗工ガンの吐出口の内径を小さくすることが想起される。しかしながら、この構成では、吐出口に目詰まりが生じ易くなる。このような事態が発生したときには、目詰まりを解消するメンテナンスを実施せざるを得ないが、メンテナンス頻度が多いと、塗膜を効率的に形成することが困難になる。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、摩擦により粉体を帯電させる場合であっても、被塗装物に対する粉体の付着効率を向上させて、所望の厚さの塗膜を簡素な設備で均質且つ効率的に得ることが可能な粉体塗装装置及び粉体塗装方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、摩擦により帯電させた粉体を、静電作用により被塗装物に付着させる粉体塗装装置であって、
帯電した前記粉体及び該粉体を搬送する搬送用流体を含む噴流が流入口から流入され、前記噴流の流速を低減させつつ前記粉体を貯留する貯留室と、
前記被塗装物を取り出し可能に収容し、且つ連通口を介して前記貯留室と連通され、前記貯留室から前記連通口を通って供給された前記粉体を前記被塗装物に付着させる塗工室と、
前記連通口の開度を調整することで、前記貯留室と前記塗工室とを連通又は遮断する調整手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る粉体塗装装置では、噴流が流入される貯留室と、被塗装物が収容される塗工室とが別個に設けられ、貯留室と塗工室とを連通する連通口の開度が調整手段によって調整可能になっている。つまり、貯留室と塗工室との連通及び遮断が切り替え可能になっている。
貯留室と塗工室との連通が遮断された状態で、貯留室に噴流が流入されると、噴流と貯留室内の内壁や、噴流同士が互いに衝突する。この衝突によって噴流の運動エネルギが低減するので、貯留室内において、噴流の流速を低減させつつ、その帯電量を維持したまま粉体を貯留することができる。このように噴流の流速を低減させた後、調整手段によって貯留室と塗工室とが連通される。貯留室内に貯留された粉体は、貯留室内と塗工室内との間の濃度差等を拡散駆動源として、塗工室に移動する。
すなわち、十分に帯電させた粉体を得るべく、塗工ガン等の塗工ツールの内壁等との摩擦が十分に大きくなるような流量及び流速の噴流を塗工ツールから吐出しても、該噴流は、一旦貯留室に貯留されるため、直接被塗装物に吹き付けられることがない。従って、被塗装物に付着した粉体に噴流が衝突して粉体が離脱することを回避しつつ、被塗装物に十分に帯電した粉体を供給して良好に付着させることができる。
以上から、この粉体塗装装置では、摩擦により粉体を帯電させる場合であっても、被塗装物に対する粉体の付着効率を向上させて、均質な塗膜を簡素な設備で効率的に得ることが可能である。
上記の粉体塗装装置において、前記調整手段は、例えば、前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記貯留室から前記塗工室に向かう前記粉体及び前記搬送用流体の流速を調整する。このように粉体及び搬送用流体の流速を調整することで、被塗装物に付着した粉体の離脱を抑制することと、被塗装物に効率的に粉体を供給することとの均衡を適切に図ることができる。すなわち、均質な塗膜を効率的に得ることが容易になる。
上記の粉体塗装装置において、前記調整手段は、前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記塗工室内の前記粉体の濃度を調整することもできる。この場合、貯留室から塗工室へ供給される粉体の量を調整することができる。その結果、塗工室内の粉体の濃度を精度よく調整して、被塗装物に所望の厚さの塗膜を形成することが容易となる。
つまり、被塗装物に形成する塗膜の厚さを大きくする場合、調整手段によって連通口の開度を大きくすることで、被塗装物に対する粉体の供給量を大きくすればよい。この際、上記したように噴流が被塗装物に付着した粉体に衝突することがないため、粉体が被塗装物から離脱することを抑制できる。その結果、厚さが大きく均質な塗膜を効率的に得ることができる。また、上記の通り、被塗装物に対する粉体の供給量を大きくしても、ガンの吐出口と被塗装物とを離間させることなく粉体の離脱を抑制することができるため、粉体塗装装置の設備が大きくなることを回避できる。
一方、被塗装物に形成する塗膜の厚さを小さくする場合、調整手段によって連通口の開度を小さくすることで、被塗装物に対する粉体の供給量を小さくすればよい。この際、貯留室に流入する噴流の流速及び流量を低減させる必要がないため、被塗装物に十分に帯電した粉体を供給することができる。すなわち、粉体の付着効率を低下させることなく、均質な塗膜を効率的に得ることができる。また、ガンの内径を小さくすることなく十分に帯電させた粉体を得ることができるため、ガンの目詰まりを解消するメンテナンス等の回数が増大することを回避できる。
従って、この粉体塗装装置では、高精度に厚さが調整された塗膜を簡素な設備で効率的に得ることが可能になる。このことは、特に、電極活物質層や電極触媒層等の薄膜を形成する際に有効である。
上記の粉体塗装装置において、前記搬送用流体を通過させるフィルタを有し、前記貯留室及び前記塗工室の少なくとも一方から前記搬送用流体を排気可能な排気手段をさらに備えることが好ましい。排気手段によって、貯留室から塗工室に供給される搬送用流体の量を調整することで、被塗装物に付着した粉体に搬送用流体が衝突して、該粉体が離脱してしまうことを効果的に抑制できる。つまり、均質な塗膜を効率的に得ることが可能になる。
また、排気手段によって、塗工室内の搬送用流体の量を調整することで、被塗装物の周囲に粉体を留まらせて、被塗装物に粉体を効果的に供給することができる。つまり、粉体の付着効率を一層向上させることができる。さらに、貯留室及び塗工室の内圧が過剰に上昇することを良好に回避できる。
上記の粉体塗装装置において、前記貯留室は、前記流入口が複数個設けられ、
複数個の前記流入口のうち、少なくとも2個は、互いに対向するように配置され、
互いに対向する前記流入口から流入された前記噴流同士を、前記貯留室内で衝突させることが好ましい。
この場合、対向する流入口から流入した噴流同士が衝突するため、効果的に噴流の流速を低減させることができるとともに、搬送用流体の流れを良好に拡散させることができる。さらに、上記の噴流中の粉体同士が互いに衝突することで、該粉体の運動エネルギを低減ないしは相殺することができる。
このように運動エネルギが低減した粉体や、運動エネルギが相殺されて分散浮遊するようになった粉体は、上記の通り拡散した搬送用流体に搬送されて、貯留室から塗工室へと容易に移動するようになる。また、上記の粉体では、貯留室と塗工室との間の濃度差による移動も生じ易くなる。その結果、被塗装物に対して効果的に粉体を供給して、良好に付着させることが可能になる。
上記の粉体塗装装置において、前記貯留室と前記塗工室は、鉛直方向に沿って配置され、
前記被塗装物は、前記粉体を付着させる付着面が水平方向に沿うように、前記塗工室内に配置されることが好ましい。
この場合、貯留室から塗工室に供給される粉体が鉛直方向に沿って移動し、且つ水平方向に沿って配置された被塗装物の付着面に付着する。このため、塗工室内の鉛直方向及び付着面の面内方向に、重力による粉体の濃度差が生じることを抑制できる。その結果、被塗装物の付着面に略均一な厚さとなるように粉体を付着させて、均質な塗膜を形成することが可能になる。
特に、塗膜の厚さを小さくする場合であっても、均質な塗膜を容易に形成することができる。すなわち、例えば、被塗装物に形成する塗膜の厚さを小さくするとき、被塗装物に付着させる粉体の量を少なくするべく、塗工室内の粉体の濃度を小さくすることが考えられる。塗工室内の粉体の濃度が小さくなると、粉体同士の距離が大きくなる分、互いの分子間力が小さくなり、重力の影響を受け易くなる。このため、塗工室内の粉体が鉛直方向上側よりも下側に集まり易くなる。
しかしながら、上記の通り、鉛直方向に沿って粉体を移動させ且つ水平方向に沿って付着面を配置することで、付着面内に粉体の濃度差が生じることを抑制することができ、略均一な厚さの塗膜を容易に得ることが可能になる。
上記の粉体塗装装置において、前記貯留室は、前記塗工室の鉛直方向下側に配置されてもよい。例えば、被塗装物に形成する塗膜の厚さを小さくするべく、塗工室内の粉体の濃度を小さい状態に維持するとき、貯留室から塗工室内への粉体の供給量を微細に調整する必要がある。この際、上記の通り、貯留室を塗工室の鉛直方向下側に配置することで、重力によらず貯留室及び塗工室の濃度差によって、粉体を鉛直方向下側から上側に移動させることができる。その結果、塗工室内の粉体濃度を高精度に調整して、厚さの小さい塗膜を容易且つ均質に得ることが可能になる。
上記の粉体塗装装置において、前記貯留室は、前記塗工室の鉛直方向上側に配置されてもよい。例えば、被塗装物に形成する塗膜の厚さを大きくするとき、被塗装物に付着させる粉体の量を多くするべく、塗工室内の粉体の濃度を大きくすることが考えられる。このとき、上記の通り、貯留室を塗工室の鉛直方向上側に配置することで、重力と両室の間の濃度差とによって効率的に粉体を鉛直方向上側から下側に移動させることができる。その結果、厚さの大きい塗膜であっても、効率よく形成することが可能になる。
上記の粉体塗装装置において、前記被塗装物に付着させた前記粉体から、電池の電極反応を生起する塗膜を形成可能であることが好ましい。この粉体塗装装置は、例えば、電極触媒層や電極活物質層等の電池の電極反応を生起する塗膜を形成する際に好適に用いることができる。つまり、電極触媒層や電極活物質層を形成することが可能な粉体を貯留室を介して塗工室に供給して被塗装物に付着させる。そして、例えば、被塗装物に付着させた粉体を加熱処理すること等によって、電池の電極反応を生起することが可能な塗膜を効率的且つ均質に形成することができる。
また、本発明は、摩擦により帯電させた粉体を、静電作用によって被塗装物に付着させる粉体塗装方法であって、
流入口が設けられた貯留室と、前記被塗装物を取り出し可能に収容する塗工室とを連通する連通口の開度を調整手段によって調整することで、前記貯留室と前記塗工室との連通を遮断する工程と、
前記流入口から、帯電した前記粉体及び前記粉体を搬送する搬送用流体を含む噴流を前記貯留室に流入し、前記噴流の流速を低減させつつ前記貯留室内に前記粉体を貯留する工程と、
前記連通口の開度を前記調整手段によって調整することで、前記貯留室と前記塗工室とを連通する工程と、
前記貯留室から前記連通口を通って前記塗工室内に供給された前記粉体を、前記塗工室に収容した前記被塗装物に付着させる工程と、
を有することを特徴とする。
本発明に係る粉体塗装方法では、十分に帯電させた粉体を得るべく、ガンの内壁等との摩擦が十分に大きくなるような流量及び流速の噴流をガンから吐出しても、該噴流が直接被塗装物に吹き付けられることがない。このため、被塗装物に付着した粉体に噴流が衝突して粉体が離脱することを回避しつつ、被塗装物に十分に帯電した粉体を供給して良好に付着させることができる。
従って、この粉体塗装方法では、摩擦により粉体を帯電させる場合であっても、被塗装物に対する粉体の付着効率を向上させて、所望の厚さの塗膜を簡素な設備で均質且つ効率的に得ることが可能になる。
上記の粉体塗装方法において、前記調整手段によって前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記貯留室から前記塗工室に向かう前記粉体及び前記搬送用流体の流速を調整してもよい。このように粉体及び搬送用流体の流速を調整することで、被塗装物に付着した粉体の離脱を抑制することと、被塗装物に効率的に粉体を供給することとの均衡を適切に図って、塗膜を均質且つ効率的に得ることが容易になる。
上記の粉体塗装方法において、前記調整手段によって前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記塗工室内の前記粉体の濃度を調整してもよい。この場合、被塗装物に所望の厚さの塗膜を容易且つ効率的に形成することができる。つまり、連通口の開度を大きくすることで、被塗装物に対する粉体の供給量を大きくして、被塗装物に形成する塗膜の厚さを大きくすることができる。この際、噴流が被塗装物に付着した粉体に衝突することがないため、粉体が被塗装物から離脱することを抑制できる。従って、厚さの大きい塗膜であっても、均質且つ効率的に得ることができる。
一方、連通口の開度を小さくすることで、被塗装物に対する粉体の供給量を小さくして、被塗装物に形成する塗膜の厚さを小さくすることができる。この際、貯留室に流入する噴流の流速及び流量を低減させる必要がないため、被塗装物に十分に帯電した粉体を供給することができる。すなわち、厚さの小さい塗膜であっても、粉体の付着効率を低下させることなく、均質且つ効率的に塗膜を得ることができる。
上記の粉体塗装方法において、前記搬送用流体を通過させるフィルタを有する排気手段によって、前記貯留室内に貯留された搬送用流体及び前記塗工室内に供給された搬送用流体の少なくとも一方を排気することが好ましい。この場合、被塗装物に付着した粉体に搬送用流体が衝突して、該粉体が離脱してしまうことを効果的に抑制して、均質な塗膜を効率的に得ることが容易になる。また、被塗装物の周囲に粉体を留まらせて、被塗装物に粉体を効果的に供給することで、粉体の付着効率を一層向上させることができる。さらに、貯留室及び塗工室の内圧が過剰に上昇することを良好に回避できる。
上記の粉体塗装方法において、互いに対向する流入口から前記貯留室に前記噴流を流入させ、前記貯留室内で前記噴流同士を衝突させることが好ましい。この場合、効果的に噴流の流速を低減させること、搬送用流体の流れを良好に拡散させること、粉体の運動エネルギを低減ないしは相殺することができる。このように運動エネルギが低減した粉体や、運動エネルギが相殺されて分散浮遊するようになった粉体は、上記の通り拡散した搬送用流体に搬送されて、貯留室から塗工室へと容易に移動するようになる。また、上記の粉体では、貯留室と塗工室との間の濃度差による移動も生じ易くなる。その結果、被塗装物に対して効果的に粉体を供給して良好に付着させることが可能になる。
上記の粉体塗装方法において、前記貯留室から前記粉体を鉛直方向に沿って移動させて前記貯留室へ供給し、
前記被塗装物の前記粉体を付着させる付着面が水平方向に沿うように前記塗工室内に前記被塗装物を配置することが好ましい。
この場合、塗工室内の鉛直方向及び付着面の面内方向に、重力による粉体の濃度差が生じることを抑制できる。従って、被塗装物の付着面に略均一な厚さとなるように粉体を付着させて、均質な塗膜を形成することが可能になる。特に、塗膜の厚さを小さくするべく、塗工室内の粉体の濃度を小さくする場合、換言すると、重力の影響により鉛直方向の上下側で粉体の濃度の差が生じ易い場合であっても、略均一な厚さの塗膜を容易に得ることが可能になる。
上記の粉体塗装方法において、前記貯留室を前記塗工室の鉛直方向下側に配置して、前記粉体を鉛直方向下側から上側に向かって移動させて、前記貯留室から前記塗工室へ供給してもよい。この場合、重力によらず貯留室及び塗工室の濃度差によって、粉体を鉛直方向下側から上側に移動させることができる。これによって、例えば、被塗装物に形成する塗膜の厚さを小さくするべく、塗工室内の粉体の濃度を小さい状態に維持する必要があるときに、貯留室から塗工室への粉体の供給量を微細に調整することができる。すなわち、厚さの小さい塗膜であっても、塗工室内の粉体濃度を高精度に調整して、容易且つ均質に形成することが可能になる。
上記の粉体塗装方法において、前記貯留室を前記塗工室の鉛直方向上側に配置して、前記粉体を鉛直方向上側から下側に向かって移動させて、前記貯留室から前記塗工室へ供給してもよい。この場合、重力によって効率的に粉体を鉛直方向上側から下側に移動させることができる。これによって、例えば、被塗装物に形成する塗膜の厚さを大きくするべく、被塗装物に付着させる粉体の量を多くする必要があるときに、速やかに塗工室内の粉体の濃度を大きくすることが可能になる。すなわち、厚さの大きい塗膜であっても、効率よく形成することが可能になる。
上記の粉体塗装方法において、前記被塗装物に付着させた前記粉体から、電池に電極反応を生起する塗膜を形成することが好ましい。この粉体塗装方法は、例えば、電極触媒層や電極活物質層等の電池の電極反応を生起する塗膜を形成する際に好適に用いることができる。
本発明では、摩擦により粉体が十分に帯電する大きさの流量及び流速で噴流を塗工ツールから吐出しても、該噴流を一旦貯留室に貯留してから、塗工室内の被塗装物に供給するため、被塗装物に直接噴流が吹き付けられることがない。従って、被塗装物に付着した粉体に噴流が衝突して粉体が離脱することを回避しつつ、被塗装物に十分に帯電した粉体を供給して良好に付着させることができる。すなわち、摩擦により粉体を帯電させる場合であっても、被塗装物に対する粉体の付着効率を向上させて、均質な塗膜を簡素な設備で効率的に形成することが可能になる。
本発明の実施形態に係る粉体塗装装置の概略構成を示す全体斜視図である。 図1の粉体塗装装置の内部を説明する全体斜視透視図である。 図3Aは、図1の粉体塗装装置の調整手段によって連通口を全開にした状態を示す斜視図であり、図3Bは、図3Aの連通口を全閉にした状態を示す斜視図である。 図1の粉体塗装装置の動作を説明する概略断面図である。
以下、本発明に係る粉体塗装方法につき、それを実施する粉体塗装装置との関係で好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
先ず、図1〜図4を参照しつつ、本実施形態に係る粉体塗装装置10の構成について説明する。粉体塗装装置10は、電気的に接地した被塗装物12(図2参照)に、摩擦により帯電させた粉体を付着させて粉体塗装を行うものである。
具体的には、図1に示すように、粉体塗装装置10は、第1ケーシング13、第2ケーシング14、第3ケーシング15、第4ケーシング16が鉛直方向下側からこの順となるように架台17上に設置されて構成されている。これら第1ケーシング13〜第4ケーシング16は全て中空体であり、各々の内部には、貯留室18、第1排気室19、塗工室20、第2排気室21が形成されている。この中の第1排気室19及び第2排気室21は、後述するように排気手段として機能する。
図2に示すように、粉体塗装装置10は調整手段24を有する。この調整手段24は、連通口26から、塗工室20及び第2排気室21の内部を通って、該第2排気室21の鉛直方向上側に露出するように配置されている。連通口26は、第1排気室19を介して、貯留室18と塗工室20とを連通するべく、第1排気室19と塗工室20との間に形成されている。
この粉体塗装装置10では、摩擦により粉体を帯電させる方法として、トリボ帯電方式の塗工ガン28を用いることができる。塗工ガン28は、複数個の吐出口(不図示)から、粉体と、該粉体を搬送する搬送用流体(例えば、空気)とを含む噴流をそれぞれ吐出する。なお、粉体の詳細については後述する。
粉体は、カップ30からホース32を介して塗工ガン28に供給される。また、例えば、大気が塗工ガン28に取り入れられて搬送用流体となる。塗工ガン28及びカップ30のそれぞれは、架台17に取り付けられたホルダ34、36によって支持されている。
塗工ガン28からの噴流は、該塗工ガン28の各吐出口に接続された流入チューブ38に分配される。図1及び図2に示すように、流入チューブ38は、第1ケーシング13の側壁に設けられた流入口40に嵌合されており、このため、噴流は、貯留室18内に流入される。
塗工ガン28及び流入チューブ38の内部を噴流が通過する際に、噴流中の粉体と、塗工ガン28及び流入チューブ38の内壁とが接触すること等によって該粉体を摩擦帯電させることができる。塗工ガン28の内壁及び流入チューブ38は、粉体に摩擦帯電を生じさせることが可能な材料から形成される。このような材料の好適な例としては、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
流入チューブ38を通過した噴流は、複数の流入口40のそれぞれから貯留室18に流入される。
第1ケーシング13は、例えば、底面及び上面に開口13a、13bがそれぞれ設けられた円筒形状であり、周面には、6個の流入口40が互いに約60°で離間するように設けられている。従って、流入口40は、2個ずつが互いに対向するように配置され、互いに対向する2個の流入口40を1組として、合計3組が設けられている。
図4に示すように、第1ケーシング13の底面の開口13aには、噴流中の粉体は通過させず、搬送用流体のみ通過させるフィルタ42が設けられている。なお、架台17には、第1ケーシング13が設置された際に、フィルタ42に臨む部分に排気孔44が形成されている。開口13a及び排気孔44によって、貯留室18内の余剰の搬送用流体を排気することが可能になっている。この際、粉体はフィルタ42によって捕捉され、貯留室18内に留まる。また、第1ケーシング13の上面の開口13bは、第1排気室19を介して、塗工室20に連通している。
第2ケーシング14は、底面に上記の第1ケーシング13の上面の開口13bと連結される円形状の開口14aが設けられ、上面に円形状の連通口26が設けられた方形の筐体である。また、側面のそれぞれには、第1排気室19を大気に解放する排気口45が形成される。排気口45には、上記のフィルタ42と同様に噴流中の粉体を通過させず、搬送用流体のみを通過させるフィルタ46が設けられている。これによって、貯留室18内の搬送用流体を塗工室20に供給する前に排気することができる。
なお、フィルタ46を覆う不図示の蓋を設けるようにしてもよい。この蓋の開度を全開から全閉の間で調整することで、フィルタ46の露出度を調整することができる。これによって、第1排気室19を介して貯留室18内から排気する搬送用流体の量(排気量)を調整することができる。
第1排気室19は連通口26を介して塗工室20と連通している。つまり、塗工室20は、連通口26によって、第1排気室19を介して、貯留室18と連通している。また、第3ケーシング15は、底面に連通口26が設けられ、上面に開口15aが設けられた円筒形状であり、周面には塗工室20の内部に被塗装物12を取り出し可能に収容するための収容口48が設けられている。
収容口48には、被塗装物12が支持治具50に支持された状態で挿入される。なお、本実施形態では、被塗装物12の一方の面を、粉体を付着させる付着面12aとする。この場合、被塗装物12の付着面12aの裏面12bには、例えば、粉体の付着を防止するためのマスクを設ければよい。塗工室20内において、被塗装物12は、付着面12aが鉛直方向下側に臨み且つ水平方向に沿うように配置される。なお、塗工室20に対する被塗装物12の位置決め固定は、支持治具50に設けられた弾性栓(不図示)が収容口48に圧入されることで行われる。また、収容口48は弾性栓が圧入されることで閉塞される。
支持治具50は、例えば、金属等の導電性材料から形成され、該支持治具50をアース体(不図示)に接触させる等して電気的に接地することで、被塗装物12を電気的に接地することができる。なお、被塗装物12として、非導電性の有機樹脂フィルムを採用する場合、例えば、被塗装物12の裏面12bに支持治具50又はアース体を接触させることで、被塗装物12を電気的に接地することが可能になる。
連通口26は、調整手段24によって開度が調整される。この調整手段24は、固定板52と、回動板54と、操作棒56と、規制板58と、全開ストッパ60aと、全閉ストッパ60bとから構成される。なお、調整手段24の詳細については、後述する。
第3ケーシング15の上面の開口15aにより、塗工室20が第4ケーシング16内の第2排気室21に連通している。ここで、第4ケーシング16の底面には、第3ケーシング15の上面の開口15aに連なる円形状の開口16aが設けられる。また第4ケーシング16の上面には、調整手段24の操作棒56の一部を露出させるための露出孔62が形成されている。
また、第4ケーシング16は、上記の第1ケーシング13と同様に、側面のそれぞれに排気口63、フィルタ64が設けられた方形の筐体である。このフィルタ64は、上記のフィルタ42、46と同様に噴流中の粉体を通過させず、搬送用流体のみを通過させる。これによって、塗工室20に供給された搬送用流体を排気することができる。
なお、フィルタ64にも、開度を調整可能な不図示の蓋を設けるようにしてもよい。蓋の開度を調整することに伴って、フィルタ64の露出度が調整され、排気口63を介する、塗工室20内の搬送用流体の排気量を調整することができる。
ここで、調整手段24の各構成要素について、具体的に説明する。固定板52は、連通口26と略同径の円形状からなり、該連通口26に対して嵌合されることで固定されている。この固定板52には、該固定板52を板厚方向に貫通する複数の貫通孔52aが形成されている。
回動板54は、固定板52よりも若干小径の円形状からなり、該回動板54を板厚方向に貫通する複数の貫通孔54aが形成されている。また、回動板54は、固定板52上に回動可能に重ね合わされている。具体的には、回動板54の略中央には、操作棒56が鉛直方向に沿って延在するように固定され、操作棒56の回動に追従して、回動板54が固定板52上の水平面内で回動可能となっている。
操作棒56は、回動板54から塗工室20及び第2排気室21の内部を通って延在し、延在端部が第2排気室21の露出孔62を介して外部へ露出している。この操作棒56の露出している部分を操作部56aとする。例えば、この操作部56aを把持することによって、手動で操作棒56を回動させることができる。
規制板58は、主面が鉛直方向に沿うように、操作部56aに固定され、操作棒56の回動に追従して回動する。また、規制板58は、第2排気室21の上面の露出孔62近傍に設けられた全開ストッパ60a又は全閉ストッパ60bに当接して、回動が規制されるようになっている。すなわち、規制板58の回動範囲は、全開ストッパ60aと全閉ストッパ60bの離間距離内に限定されている。従って、規制板58が固定された操作棒56及び該操作棒56に固定された回動板54の回動範囲も、上記の離間距離内に限定される。
このように、操作棒56の回動範囲が限定されることで、連通口26の開度を連通及び遮断の間で容易に調整することが可能になる。図3Aに示すように、規制板58が全開ストッパ60aに当接するとき、固定板52に複数設けられた貫通孔52aのそれぞれと、回動板54に複数設けられた貫通孔54aのそれぞれの全てが互いに重ね合わされる。すなわち、貫通孔52a、54aの互いの位相が一致する。これによって、連通口26の開度を最大(全開)とすることができる。
この規制板58を全開ストッパ60aと当接する位置から、全閉ストッパ60b側に向かって回動させるにつれて、貫通孔52a、54aの互いの位相にズレが生じるため、連通口26の開度が小さくなる。すなわち、連通口26の開度を低減することができる。
そして、図3Bに示すように、規制板58が全閉ストッパ60bに当接するとき、貫通孔52a、54aが互いに重なり合う部分がなくなる。すなわち、貫通孔52a、54aの互いの位相が完全に不一致となる。これによって、連通口26を固定板52及び回動板54によって遮蔽して全閉とすることができる。すなわち、貯留室18及び塗工室20の連通を遮断することができる。
なお、規制板58を全閉ストッパ60bと当接する位置から、全開ストッパ60a側に向かって回動させるにつれて、貫通孔52a、54aの互いの位相が一致しだすため、連通口26の開度が大きくなる。すなわち、連通口26の開度を増大させることができる。
次に、基本的に上記のように構成された粉体塗装装置10を用いた粉体塗装方法について説明する。この粉体塗装方法では、被塗装物12の付着面12aに粉体を付着させる。その後、この粉体を加熱処理することで、付着面12aに塗膜を形成することができる。
具体的には、先ず、調整手段24によって、連通口26の開度を調整することで、貯留室18と塗工室20との連通を遮断する。すなわち、上記の通り、操作部56aを把持して、操作棒56を回動させることで、規制板58と全閉ストッパ60bとを当接させる。
次に、カップ30からホース32を介して塗工ガン28に粉体を供給するとともに、例えば、大気を塗工ガン28に取り入れて搬送用流体とする。塗工ガン28は、被塗装物12に粉体を良好に付着させるのに必要な帯電量が得られるように、塗工ガン28及び流入チューブ38の内径に対して十分な大きさとなる流量及び流速の噴流を塗工ガン28から吐出する。これによって、図4に示すように、流入口40を介して、貯留室18内に噴流が流入する。
ここで、被塗装物12が、後述するように、燃料電池の電解質膜(有機樹脂フィルム)である場合、粉体としては、電極反応を生起する電極触媒の粉体が選定される。具体的には、白金(Pt)又はパラジウム(Pd)等の粉体である。なお、白金を担持した炭素粉末や、パラジウムを担持した炭素粉末等であってもよい。
被塗装物12が、後述するように、一次電池や二次電池の集電体となる金属箔である場合、粉体として、電極反応を生起する電極活物質の粉体を選定すればよい。例えば、リチウムイオン二次電池の電極活物質層を成膜する場合、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム等の粉体を用いることができる。粉体には、さらに、金属粉末又は炭素粉末等の導電助剤や、ポリフッ化ビニリデン等のバインダを混合するようにしてもよい。
本実施形態では、互いに対向する流入口40から流入した噴流同士が、貯留室18内において衝突する。これによって、噴流の流速を効果的に低減させることができるとともに、搬送用流体の流れを良好に拡散させることができる。さらに、噴流中の粉体同士が互いに衝突することで、該粉体の運動エネルギを低減ないしは相殺することができる。これによって、運動エネルギが相殺された粉体は分散浮遊するようになる。
このように、貯留室18と塗工室20との連通を遮断した状態で、貯留室18に噴流を流入し、噴流と貯留室18内の内壁や、噴流同士を互いに衝突させる。これによって、貯留室18内において、噴流の流速を低減させつつ、その帯電量を維持したまま粉体を貯留することができる。
次に、支持治具50で支持した被塗装物12を収容口48から塗工室20に収容する。この際、粉体を付着させる付着面12aが鉛直方向下側に臨み且つ水平方向に沿うように被塗装物12を配置する。また、支持治具50をアース体に接触させることで、被塗装物12を電気的に接地する。
ここで、被塗装物12としては、例えば、燃料電池の電解質膜となる有機樹脂フィルムが挙げられる。具体的な有機樹脂としては、プロトン伝導体であるパーフルオロスルホン酸が例示される。又は、燃料電池の電極基材となるカーボンペーパーを被塗装物12としてもよい。
又は、ニッケル(Ni)箔や銅(Cu)箔等、一次電池や二次電池の集電体となる金属箔を被塗装物12として選定することも可能である。
次に、調整手段24によって、連通口26の開度を調整することで、貯留室18と塗工室20とを連通する。すなわち、上記の通り、操作部56aを把持して、操作棒56を回動させることで、規制板58を全閉ストッパ60bから離間させる。
これによって、貯留室18内において、運動エネルギが低減ないし相殺された粉体に、貯留室18と塗工室20との濃度差に基づく拡散駆動力による移動が生じる。また、粉体が拡散した搬送用流体に搬送されて、貯留室18から塗工室20に移動する。
その結果、塗工室20内に収容され、且つ電気的に接地された被塗装物12に対して、良好に帯電した粉体を供給することができるため、互いの静電作用によって被塗装物12の付着面12aに粉体を効果的に付着させることができる。すなわち、十分に帯電させた粉体が得られるように流量及び流速が設定された噴流を塗工ガン28から吐出しても、該噴流は、一旦貯留室18に貯留されるため、直接被塗装物12に吹き付けられることがない。従って、被塗装物12に付着した粉体に噴流が衝突して粉体が離脱することを回避しつつ、被塗装物12に十分に帯電した粉体を供給して良好に付着させることができる。
このようにして、被塗装物12の付着面12aに粉体を良好に付着させた後に、該粉体を加熱処理することで、均質な塗膜を得ることができる。すなわち、この粉体塗装装置10を用いた粉体塗装方法では、摩擦により粉体を帯電させる場合であっても、被塗装物12に対する粉体の付着効率を向上させて、均質な塗膜を簡素な設備で効率的に得ることが可能である。
また、貯留室18から塗工室20へ粉体を供給する際に、調整手段24によって、連通口26の開度の大きさを調整することで、粉体及び搬送用流体の流速を調整することができる。従って、被塗装物12に付着した粉体が離脱することを一層効果的に抑制して均質な塗膜を得ることが可能になる。
さらに、この調整手段24によって、連通口26の開度の大きさを調整することで、貯留室18から塗工室20へ供給される粉体の量を調整すること、つまり、塗工室20内の粉体の濃度を調整することができる。これによって、被塗装物12に付着させる粉体の付着量を高精度に調整することができるため、所望の厚さの塗膜を形成することが可能になる。
従って、例えば、被塗装物12に形成する塗膜の厚さを大きくする場合、調整手段24によって連通口26の開度を大きくすることで、被塗装物12に対する粉体の供給量を大きくすればよい。この際、噴流が被塗装物12に付着した粉体に衝突することがないため、粉体が被塗装物12から離脱することを抑制できる。その結果、均質な塗膜を効率的に得ることができる。
また、上記の通り、被塗装物12に対する粉体の供給量を大きくしても、塗工ガン28の吐出口と被塗装物12とを離間させることなく粉体の離脱を抑制することができるため、粉体塗装装置10の設備が大きくなることを回避できる。
一方、被塗装物12に形成する塗膜の厚さを小さくする場合、調整手段24によって連通口26の開度を小さくすることで、被塗装物12に対する粉体の供給量を小さくすればよい。この際、貯留室18に流入する噴流の流速及び流量を低減させる必要がないため、被塗装物12に十分に帯電した粉体を供給することができる。すなわち、粉体の付着効率を低下させることなく、均質な塗膜を効率的に得ることができる。
また、塗工ガン28の内径を小さくすることなく十分に帯電させた粉体を得ることができるため、塗工ガン28の目詰まりを解消するメンテナンス等の回数が増大することを回避できる。
従って、この粉体塗装装置10を用いた粉体塗装方法では、高精度に厚さが調整された塗膜を簡素な設備で効率的に得ることが可能になる。
この際、第1排気室19によって、貯留室18内の搬送用流体を排気することで、塗工室20に供給される搬送用流体の量を調整することができる。これによって、被塗装物12に付着した粉体に搬送用流体が衝突して、該粉体が離脱してしまうことを効果的に抑制できるため、均質な塗膜を効率的に得ることが可能になる。
さらに、第2排気室21によって、塗工室20内の搬送用流体を排気することで、塗工室20内の搬送用流体の量を調整することができる。これによって、被塗装物12の周囲に粉体を留まらせて、被塗装物12に粉体を効果的に供給することができるため、粉体の付着効率を一層向上させることができる。
また、上記の粉体塗装装置10では、貯留室18が塗工室20の鉛直方向下側に配置され、且つ、被塗装物12の付着面12aが水平方向に沿うように、配置されている。これによって、塗工室20内の鉛直方向及び付着面12aの面内方向に、重力による粉体の濃度差が生じることを抑制できる。すなわち、付着面12aに略均一な厚さとなるように粉体を付着させて、均質な塗膜を形成することが可能になる。
特に、塗膜の厚さを小さくする場合であっても、均質な塗膜を容易に形成することができる。すなわち、例えば、被塗装物12に形成する塗膜の厚さを小さくするときには、被塗装物12に付着させる粉体の量を少なくするべく、塗工室20内の粉体の濃度を小さくする。この場合、塗工室20内の粉体同士の距離が大きくなるため、互いの分子間力が小さくなり、重力の影響を受け易くなり、塗工室20内の粉体が鉛直方向上側よりも下側に集まり易くなる。
しかしながら、粉体塗装装置10では、上記の通り、鉛直方向に沿って粉体を移動させ且つ水平方向に沿って付着面12aを配置している。これによって、付着面12a内に粉体の濃度差が生じることを抑制でき、略均一な厚さとなるように粉体を付着させることができる。
さらに、被塗装物12に形成する塗膜の厚さを小さくするべく、塗工室20内の粉体の濃度を小さい状態に維持するとき、貯留室18から塗工室20内への粉体の供給量を微細に調整する必要がある。この際、上記の通り、貯留室18を塗工室20の鉛直方向下側に配置することで、重力によらず貯留室18及び塗工室20の濃度差によって、粉体を鉛直方向下側から上側に移動させることができる。その結果、塗工室20内の粉体濃度を高精度に調整して、厚さの小さい塗膜を容易且つ均質に得ることが可能になる。
従って、本実施形態に係る粉体塗装装置10では、特に、塗膜の厚さを小さくする場合に、均質な塗膜を容易に形成することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記の実施形態では、貯留室18を塗工室20の鉛直方向下側に配置することとしたが、貯留室18は、塗工室20の鉛直方向上側に配置されてもよい。この場合、重力によって効率的に粉体を鉛直方向上側から下側に移動させることができる。その結果、厚さの大きい塗膜であっても、効率よく形成することが可能になる。なお、粉体塗装装置10では、形成する塗膜の厚さに応じて、貯留室18と塗工室20との鉛直方向に対する配置を交換することができるように、組み替え可能な構成であってもよい。
上記の実施形態では、粉体塗装装置10が第1排気室19及び第2排気室21の両方を備えることとしたが、何れか一方のみが設けられていてもよい。この場合、一層設備を簡素化することができる。
上記の実施形態では、第3ケーシング15の周面に収容口48を設け、塗工室20に対して、被塗装物12を略水平方向に沿って移動させることで、被塗装物12の収容又は取り出しを行っている。しかしながら、塗工室20の内部に対して、被塗装物12を鉛直方向上側から収容及び取り出し可能にしてもよい。この場合、塗工室20の鉛直方向上側に第2排気室21が備えられるときには、第4ケーシング16の上面に収容口48を設ければよく、第2排気室21が備えられないときには、第3ケーシング15の上面に収容口48を設ければよい。
塗工室20の内部では、重力の影響によって、鉛直方向下側から上側に向かうにつれて粉体の濃度が小さくなる傾向がある。従って、上記のように塗工室20の鉛直方向上側に収容口48を設けることで、被塗装物12の収容及び取り出し時に、塗工室20の内部から外部に漏出する粉体の量を最小限とすることが可能になる。
上記の実施形態では、貯留室18に対して、互いに対向する2つの流入口40を一組として、合計3組が設けられることとしたが、特にこれに限定されるモノではない。流入口40は互いに対向する位置に配置されていなくても、貯留室18内において噴流の流速を十分に低減させることができる。すなわち、所望の厚さの塗膜を簡素な設備で均質且つ効率的に得られるとの作用効果を奏する。また、貯留室18に設けられる流入口40の数も、粉体及び被塗装物12の種類や、被塗装物12に形成する塗膜の厚さ等に応じて適宜調整されればよい。
上記の実施形態の調整手段24では、固定板52に複数の貫通孔52aを形成し、回動板54に複数の貫通孔54aを形成し、これらの貫通孔52a、54aの相対位置を調整することで連通口26の開度を調整することとした。しかしながら、連通口26の開度を調整する手段は、特にこれに限定されるものではない。例えば、固定板52及び回動板54のそれぞれに貫通孔52a、54aに代えてスリット等を設け、該スリット等の相対位置を調整してもよい。
10…粉体塗装装置 12…被塗装物
12a…付着面 12b…裏面
13…第1ケーシング 13a、13b、14a、15a、16a…開口
14…第2ケーシング 15…第3ケーシング
16…第4ケーシング 17…架台
18…貯留室 19…第1排気室
20…塗工室 21…第2排気室
24…調整手段 26…連通口
28…塗工ガン 30…カップ
32…ホース 38…流入チューブ
40…流入口 42、46、64…フィルタ
44…排気孔 45、63…排気口
48…収容口 50…支持治具
52…固定板 52a、54a…貫通孔
54…回動板 56…操作棒
56a…操作部 58…規制板
60a…全開ストッパ 60b…全閉ストッパ
62…露出孔

Claims (18)

  1. 摩擦により帯電させた粉体を、静電作用により被塗装物に付着させる粉体塗装装置であって、
    帯電した前記粉体及び該粉体を搬送する搬送用流体を含む噴流が流入口から流入され、前記噴流の流速を低減させつつ前記粉体を貯留する貯留室と、
    前記被塗装物を取り出し可能に収容し、且つ連通口を介して前記貯留室と連通され、前記貯留室から前記連通口を通って供給された前記粉体を前記被塗装物に付着させる塗工室と、
    前記連通口の開度を調整することで、前記貯留室と前記塗工室とを連通又は遮断する調整手段と、
    を備えることを特徴とする粉体塗装装置。
  2. 請求項1記載の粉体塗装装置において、
    前記調整手段は、前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記貯留室から前記塗工室に向かう前記粉体及び前記搬送用流体の流速を調整することを特徴とする粉体塗装装置。
  3. 請求項1記載の粉体塗装装置において、
    前記調整手段は、前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記塗工室内の前記粉体の濃度を調整することを特徴とする粉体塗装装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の粉体塗装装置において、
    前記搬送用流体を通過させるフィルタを有し、前記貯留室及び前記塗工室の少なくとも一方から前記搬送用流体を排気可能な排気手段をさらに備えることを特徴とする粉体塗装装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の粉体塗装装置において、
    前記貯留室は、前記流入口が複数個設けられ、
    複数個の前記流入口のうち、少なくとも2個は、互いに対向するように配置され、
    互いに対向する前記流入口から流入された前記噴流同士を、前記貯留室内で衝突させることを特徴とする粉体塗装装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の粉体塗装装置において、
    前記貯留室と前記塗工室は、鉛直方向に沿って配置され、
    前記被塗装物は、前記粉体を付着させる付着面が水平方向に沿うように、前記塗工室内に配置されることを特徴とする粉体塗装装置。
  7. 請求項6記載の粉体塗装装置において、
    前記貯留室は、前記塗工室の鉛直方向下側に配置されることを特徴とする粉体塗装装置。
  8. 請求項6記載の粉体塗装装置において、
    前記貯留室は、前記塗工室の鉛直方向上側に配置されることを特徴とする粉体塗装装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の粉体塗装装置において、
    前記被塗装物に付着させた前記粉体から、電池の電極反応を生起する塗膜を形成可能であることを特徴とする粉体塗装装置。
  10. 摩擦により帯電させた粉体を、静電作用によって被塗装物に付着させる粉体塗装方法であって、
    流入口が設けられた貯留室と、前記被塗装物を取り出し可能に収容する塗工室とを連通する連通口の開度を調整手段によって調整することで、前記貯留室と前記塗工室との連通を遮断する工程と、
    前記流入口から、帯電した前記粉体及び前記粉体を搬送する搬送用流体を含む噴流を前記貯留室に流入し、前記噴流の流速を低減させつつ前記貯留室内に前記粉体を貯留する工程と、
    前記連通口の開度を前記調整手段によって調整することで、前記貯留室と前記塗工室とを連通する工程と、
    前記貯留室から前記連通口を通って前記塗工室内に供給された前記粉体を、前記塗工室に収容した前記被塗装物に付着させる工程と、
    を有することを特徴とする粉体塗装方法。
  11. 請求項10記載の粉体塗装方法において、
    前記調整手段によって前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記貯留室から前記塗工室に向かう前記粉体及び前記搬送用流体の流速を調整することを特徴とする粉体塗装方法。
  12. 請求項10記載の粉体塗装方法において、
    前記調整手段によって前記連通口の開度の大きさを調整することで、前記塗工室内の前記粉体の濃度を調整することを特徴とする粉体塗装方法。
  13. 請求項10〜12の何れか1項に記載の粉体塗装方法において、
    前記搬送用流体を通過させるフィルタを有する排気手段によって、前記貯留室内に貯留された搬送用流体及び前記塗工室内に供給された搬送用流体の少なくとも一方を排気することを特徴とする粉体塗装方法。
  14. 請求項10〜13の何れか1項に記載の粉体塗装方法において、
    互いに対向する流入口から前記貯留室に前記噴流を流入させ、前記貯留室内で前記噴流同士を衝突させることを特徴とする粉体塗装方法。
  15. 請求項10〜14の何れか1項に記載の粉体塗装方法において、
    前記貯留室から前記粉体を鉛直方向に沿って移動させて前記貯留室へ供給し、
    前記被塗装物の前記粉体を付着させる付着面が水平方向に沿うように前記塗工室内に前記被塗装物を配置することを特徴とする粉体塗装方法。
  16. 請求項15記載の粉体塗装方法において、
    前記貯留室を前記塗工室の鉛直方向下側に配置して、前記粉体を鉛直方向下側から上側に向かって移動させて、前記貯留室から前記塗工室へ供給することを特徴とする粉体塗装方法。
  17. 請求項15記載の粉体塗装方法において、
    前記貯留室を前記塗工室の鉛直方向上側に配置して、前記粉体を鉛直方向上側から下側に向かって移動させて、前記貯留室から前記塗工室へ供給することを特徴とする粉体塗装方法。
  18. 請求項1〜17の何れか1項に記載の粉体塗装方法において、
    前記被塗装物に付着させた前記粉体から、電池に電極反応を生起する塗膜を形成することを特徴とする粉体塗装方法。
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