JP2015173868A - 遊技機の球流路構造 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1のパチンコ機の球誘導樋においては、球タンクからパチンコ球を整列して球払出装置に導く供給通路に補助通路を併設することが開示されている。この球誘導樋においては、球詰まりの防止を目的として、供給通路を緩やかに下降傾斜する状態に形成する一方、補助通路を水平状態に形成している。そして、補助通路の底壁を供給通路側に傾斜させている。
しかしながら、従来の球流路においては、特許文献1に示されるように、水平方向に遊技球を流下させる際に、遊技球の流れを2条から1条に収斂するか、特許文献2に示されるように、上下方向に遊技球を流下させる際に、遊技球の流れを2条から1条に収斂している。そのため、遊技球の流れを、球詰まりを発生させることなく2条から1条へ緩やかに絞ることが困難である。そして、球詰まりを防止しつつ、適切に2条から1条に収斂するためには、特に水平方向への球流下構造においては、水平方向に遊技球を流下させる球流路の部分の傾斜角度を大きくして、遊技球が流下する勢いを増加させる必要が生じる。その結果、遊技盤の裏面側において球流路が占める領域が大きくなってしまい、遊技盤を配置するための、遊技機における裏面側の開口領域を拡大することが難しくなる。
該第1球整流部の下流側端部において、略水平方向から上下方向に曲がった状態で形成されて、上記球中心間の幅が、遊技球の半球分以上1球分未満の幅に保たれた屈曲球流路部と、
該屈曲球流路部の下流側端部に繋がって上下方向に伸びる状態で形成されて、上記球中心間の幅がさらに絞られて、遊技球が1条の状態で流下する第2球整流部と、を備えることを特徴とする遊技機の球流路構造にある。
具体的には、略水平方向に伸びる第1球整流部と上下方向に伸びる第2球整流部とにおいて遊技球の流れを収斂する際に、第1球整流部において2条から1条への収斂における略半分の収斂を行い(前半収斂)、第2球整流部において残りの略半分の収斂を行っている(後半収斂)。
また、第2球整流部においては、球中心間の幅がさらに絞られており、遊技球の流れが1条の流下状態になる。これにより、遊技球の流れが、さらに絞られて1条の流下状態になる後半収斂が行われる。そして、屈曲球流路部においては、前半収斂から後半収斂への中継としての収斂が行われる。
そのため、略水平方向に伸びる第1球整流部の下降傾斜角度を、水平状態に近い角度にすることができる。その結果、第1球整流部が遊技機の上下方向に占有するスペースを極力小さくすることができる。
それ故、上記遊技機の球流路構造によれば、遊技機における、遊技盤を配置するための裏面側の開口領域を拡大することができる。
上記遊技機の球流路構造においては、上記2条の球流路は、遊技球の流下方向に略平行な一対の側壁の間に設けられた仕切壁によって仕切られており、上記第1球整流部は、上記仕切壁の高さが遊技球の半球分以上の高さに形成されて、上記球中心間の幅が、遊技球の1球分以上の幅に形成された上流側第1球整流部と、該上流側第1球整流部の下流側端部に繋がって形成され、上記仕切壁の高さが遊技球の半球分未満の高さに変化した下流側第1球整流部と、によって構成されており、該下流側第1球整流部は、一方の上記側壁の内壁面と他方の上記側壁の内壁面との間の側壁間隔が上流側から下流側に向けて傾斜状に絞られた第1絞り部と、該第1絞り部の下流側端部に繋がって形成されて、上記側壁間隔が略一定である平行部と、該平行部の下流側端部に繋がって形成されて、上記側壁間隔が上流側から下流側に向けて傾斜状にさらに絞られた第2絞り部と、によって構成されており、上記平行部を構成する上記他方の側壁の内壁面は、上記球流路の底面に近づくほど上記側壁間隔が狭くなるよう傾斜しており、該他方の側壁の内壁面の傾斜角度は、上流側から下流側に向けて急勾配になるよう変化していてもよい。
ところで、球詰まりの発生を防止して遊技球の流れを2条から1条に合流させるためには、一方の側壁側の球流路において前後に流れる遊技球の間に、他方の側壁側の球流路において流れる遊技球が1球ずつ割り込むことが好ましい。
こうして、第1絞り部、平行部及び第2絞り部によって遊技球の流れを絞ることにより、球詰まりの発生を防止して、遊技球の流れを2条から1条に近くなる状態に収斂することができる。
また、遊技球の流下方向に直交する断面において、下流側第1球整流部を構成する主流路の底面の位置を、下流側第1球整流部を構成する副流路の底面の位置よりも低くしている。これにより、他方の側壁側の球流路である副流路を流れる遊技球の高さ位置が、一方の側壁側の球流路である主流路を流れる遊技球の高さ位置よりも高くなる。そのため、副流路を流れる遊技球を、その自重を利用して、主流路を流れる遊技球に対する斜め上方から、主流路を前後に流れる遊技球の間に割り込みやすくすることができる。
本例の遊技機の球流路構造1は、図1、図2に示すように、第1球整流部2,3、屈曲球流路部4及び第2球整流部5を備えている。第1球整流部2,3は、略水平方向に伸びる2条の球流路11,12からなる。第1球整流部2,3においては、2条の球流路11,12をそれぞれ流下する遊技球Bにおける、遊技球Bの流下方向Lに直交する方向Wの球中心間の幅が、遊技球Bの1球分以上の幅W1から、遊技球Bの半球分以上1球分未満の幅W2に絞られている。
図4に示すように、本例の遊技機はパチンコ遊技機であり、球流路構造1は、遊技機における上方部の略中央位置から一方の側部まで形成されている。遊技機は、遊技盤が設けられた本体枠6と、本体枠6の裏側に設けられた裏機構部600とを有している。球流路構造1は、本体枠6の上枠部601において裏機構部600の一部として形成された球タンク7内の遊技球Bを、本体枠6の一方の側枠部602の下方位置において裏機構部600の一部として形成された球払出装置61まで流下させるよう構成されている。なお、同図は、本体枠6を後方(裏面側)から見た状態で示す。
ここで、主流路11と副流路12とは、第1球整流部2,3から屈曲球流路部4を経由して第2球整流部5まで形成されている。そして、「2条の球流路11,12」とは、球流路が2条に独立して形成されている状態だけを意味するのではなく、球流路が2条から1条に収斂される過程の状態も含むことを意味する。
そこで、まず、第1絞り部31において遊技球Bの流れが一旦絞られて、主流路11を流れる遊技球Bに対して、副流路12を流れる遊技球Bが接近する。次いで、平行部32において、主流路11における遊技球Bと、副流路12における遊技球Bとが並行して流下する。これにより、主流路11を流れる遊技球Bに対して、副流路12を流れる遊技球Bが急激に接近することを防止して、主流路11を流れる遊技球Bの流下位置と、副流路12を流れる遊技球Bの流下位置とが、その遊技球の流下方向において前後にずれやすくすることができる。そして、平行部32の下流側に行くに連れて、主流路11において前後に流れる遊技球Bの間のスペースSに、副流路12において流れる遊技球Bが1球ずつ配置される状態が形成される。
こうして、第1絞り部31、平行部32及び第2絞り部33によって遊技球Bの流れを絞ることにより、球詰まりの発生を防止して、遊技球Bの流れを2条から1条に近くなる状態に収斂することができる(前半収斂)。
なお、下流側第1球整流部3において、遊技球Bの半球分未満の高さの仕切壁131(図6、図7において破線で示す。)が形成されている場合には、この仕切壁131と陥没部171とによって、主流路11と副流路12との境界部分の空間高さH1が遊技球Bの1球分未満の高さになっていてもよい。
なお、副流路12における平行部32の下流側端部を流れる遊技球Bは、副流路12における平行部32の上流側端部を流れる遊技球Bと比較して、若干主流路11側に収斂される。
なお、本例においては、副流路12における屈曲球流路部4の形成開始位置X2は、第2絞り部33の流路領域内に形成されている。また、副流路12の側壁121の一部は、屈曲球流路部4の上流端部において、若干の収斂形状を有している。
また、第2球整流部5の副流路12側の側壁52に形成された傾斜部分521が、下流側に行くに連れて主流路11側の側壁51から離れる方向に傾斜していることにより、主流路11から流下する遊技球Bに作用する球圧の方向と、副流路12から流下する遊技球Bに作用する球圧の方向とを分散させることができる。これにより、第2球整流部5における球詰まりの発生が防止される。
具体的には、略水平方向に伸びる第1球整流部2,3と上下方向に伸びる第2球整流部5とにおいて遊技球Bの流れを収斂する際に、第1球整流部2,3において2条から1条への収斂における略半分の収斂を行い(前半収斂)、第2球整流部5において残りの略半分の収斂を行っている(後半収斂)。
また、第2球整流部5においては、球中心間の幅がさらに絞られており、遊技球Bの流れが1条の流下状態になる。これにより、遊技球Bの流れが、さらに絞られて1条の流下状態になる後半収斂が行われる。そして、屈曲球流路部4においては、前半収斂から後半収斂への中継としての収斂が行われる。
それ故、本例の遊技機の球流路構造1によれば、遊技機における、遊技盤を配置するための裏面側の開口領域60を更に拡大することができる。
また、副流路12における屈曲球流路部4の形成開始位置X2は、主流路11における屈曲球流路部4の形成開始位置X1よりも下流側に位置していてもよい。
11 主流路
111 一方の側壁
12 副流路
121 他方の側壁
13 仕切壁
2 上流側第1球整流部
3 下流側第1球整流部
31 第1絞り部
32 平行部
33 第2絞り部
4 屈曲球流路部
5 第2球整流部
Claims (3)
- 略水平方向に伸びる2条の球流路からなり、該2条の球流路をそれぞれ流下する遊技球における、該遊技球の流下方向に直交する方向の球中心間の幅が、遊技球の1球分以上の幅から、遊技球の半球分以上1球分未満の幅に絞られた第1球整流部と、
該第1球整流部の下流側端部において、略水平方向から上下方向に曲がった状態で形成されて、上記球中心間の幅が、遊技球の半球分以上1球分未満の幅に保たれた屈曲球流路部と、
該屈曲球流路部の下流側端部に繋がって上下方向に伸びる状態で形成されて、上記球中心間の幅がさらに絞られて、遊技球が1条の状態で流下する第2球整流部と、を備えることを特徴とする遊技機の球流路構造。 - 上記2条の球流路は、遊技球の流下方向に略平行な一対の側壁の間に設けられた仕切壁によって仕切られており、
上記第1球整流部は、上記仕切壁の高さが遊技球の半球分以上の高さに形成されて、上記球中心間の幅が、遊技球の1球分以上の幅に形成された上流側第1球整流部と、
該上流側第1球整流部の下流側端部に繋がって形成され、上記仕切壁の高さが遊技球の半球分未満の高さに変化した下流側第1球整流部と、によって構成されており、
該下流側第1球整流部は、一方の上記側壁の内壁面と他方の上記側壁の内壁面との間の側壁間隔が上流側から下流側に向けて傾斜状に絞られた第1絞り部と、
該第1絞り部の下流側端部に繋がって形成されて、上記側壁間隔が略一定である平行部と、
該平行部の下流側端部に繋がって形成されて、上記側壁間隔が上流側から下流側に向けて傾斜状にさらに絞られた第2絞り部と、によって構成されており、
上記平行部を構成する上記他方の側壁の内壁面は、上記球流路の底面に近づくほど上記側壁間隔が狭くなるよう傾斜しており、該他方の側壁の内壁面の傾斜角度は、上流側から下流側に向けて急勾配になるよう変化していることを特徴とする請求項1に記載の遊技機の球流路構造。 - 上記2条の球流路は、上記一方の側壁と上記仕切壁との間に形成されて、上記一方の側壁に沿って直線状に遊技球を流下させるための主流路と、上記他方の側壁と上記仕切壁との間に形成されて、上記主流路を流下する遊技球の間に割り込ませて遊技球を流下させるための副流路と、によって構成されており、
上記第1絞り部及び上記第2絞り部においては、上記一方の側壁の内壁面に対して、上記他方の側壁の内壁面が接近することによって上記側壁間隔が絞られており、
遊技球の流下方向に直交する断面において、上記下流側第1球整流部を構成する上記主流路の底面の位置は、上記下流側第1球整流部を構成する上記副流路の底面の位置よりも低くなっており、
上記副流路における上記屈曲球流路部の形成開始位置は、上記主流路における上記屈曲球流路部の形成開始位置よりも上流側に位置していることを特徴とする請求項2に記載の遊技機の球流路構造。
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