JP2015173075A - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

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【課題】スパッタによる成膜や銀ペーストによる直接描画に比べて、厚膜の補助電極を狭小スペースに容易に形成することができ、しかも、補助電極の形成に伴う有機発光層の汚染も少なくすることができる有機EL素子の製造方法を提供する。【解決手段】封止材11が基板1の表面に設けられる封止材配置工程と、封止材配置工程後に第1導電層20の表面に補助電極3が形成される補助電極形成工程とを備える。また封止材配置工程では、第1導電層20の一部が電極形成部30として封止材11よりも外側に露出するように、封止材11が基板1の表面に形成される。また補助電極形成工程では、補助電極3が前記電極形成部30の表面に電解めっきにより形成される。【選択図】図5

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、補助電極が電解めっきにより形成される工程を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と称する)が照明パネルなどの用途に応用されている。有機EL素子としては、透光性の第1電極(陽極)と、発光層を含む有機発光層と、第2電極(陰極)とが、この順で透光性の基板の表面に積層されたものが知られている。有機EL素子では、陽極と陰極の間に電圧を印加することによって、発光層で発した光が透光性の電極及び基板を通して外部に取り出される。
このような有機EL素子において、例えば、特許文献1には、有機EL素子(デバイス)の外部電極(端子)の表面に、電気めっきや無電解めっきによりメタル層を成膜することが記載されている(請求項1参照)。このメタル層は外部電極の保護膜となり、イオンマイグレーションなどによる外部電極の腐食が低減される。また、特許文献2には、封止前の有機EL基板において、ITO膜上に、AuやAg、Cuなどのメタル膜を成膜する方法が記載されている(請求項1参照)。
図10、図11、図12は、従来の有機EL素子の製造方法の一例を示している。
図10のように、透光性の基板1の表面には透光性の導電層2が略全面にわたって形成されている。導電層2は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)などで形成される。導電層2の表面には補助電極3と陰極端子4と陽極端子5とが形成されている。補助電極3と陰極端子4と陽極端子5はいずれも導電性の金属層で形成されている。また補助電極3と陰極端子4と陽極端子5はいずれも透光性がほとんど無い。補助電極3は平面視で額縁状に形成されている。補助電極3で囲まれている導電層2の中央領域は第1電極6として形成されている。陰極端子4と陽極端子5は補助電極3で囲まれていない導電層2の周端領域に形成されている。一つの陰極端子4と二つの陽極端子5とが基板1の一辺に沿って形成されている。また別の二つの陽極端子5と一つの陰極端子4とが基板1の他の一辺に沿って形成されている。陰極端子4は二つの陽極端子5の間に設けられている。導電層2には切欠部7が設けられている。切欠部7は陰極端子4を囲って形成されている。陰極端子4は切欠部7により補助電極3及び陽極端子5と電気的に絶縁されている。
図11のように、発光層を含む有機発光層8は第1電極6の表面に形成されている。また有機発光層8の表面には第2電極9が全面にわたって形成されている。第2電極9は陰極端子5と電気的に接続されている。有機発光体10は第1電極6と有機発光層8と第2電極9とが積層されて形成されている。有機発光体10の発光領域(発光面)は、第1電極6と有機発光層8と第2電極9とが積層された領域であり、平面視において補助電極3の内側の領域に形成される。
図12のように、補助電極3及び有機発光体10は封止材11で封止される。封止材11はガラス基板などで形成される。封止材11は導電層2の表面に接着などにより固定される。陽極端子4及び陰極端子5は封止材11で封止されず、封止材11の外側に露出されている。
図12のような有機EL素子100は有機発光体10への給電により発光する。有機発光体10への給電は、陽極端子4及び陰極端子5を通じて行われる。ここで、有機EL素子100は、基板1の面積が大きくなると、導電層2の面積も大きくなって、導電層2のシート抵抗値が高くなる。導電層2のシート抵抗値が高くなると、電流が第1電極6に均一に流れにくくなり、有機EL素子100の面内の発光にばらつきが生じやすくなる。そのため、有機EL素子100の面内においてより均一な発光を得る目的で、導電層2のシート抵抗値よりも低い抵抗値の補助電極3が設けられている。すなわち、有機EL素子100は、導電層2の通電性が補助電極3により高められ、有機EL素子100の発光が面内において、より均一に近づけられる。
特開2013−026027号公報 特開2012−248285号公報
しかしながら、上記のような有機EL素子100では、ほとんど透光性の無い補助電極3が形成されているため、有機発光体10からの発光が補助電極3で遮られやすい。従って、補助電極3が設けられた領域は、有機EL素子100の非発光領域となりやすい。すなわち、補助電極3によって有機発光体10の外周部分のスペースが占有されると、有機EL素子100の非発光領域が額縁状に形成されることになる。そして、この非発光領域の割合が大きくなると、有機EL素子100の全体面積に対する面内の発光割合が小さくなり、有機EL素子100の面内の有効発光率が低下するおそれがある。
そこで、有機EL素子100の非発光領域の面積が小さくなるように、補助電極3の幅が狭小に形成されることが好ましいが、この場合、補助電極3の導電性を損なわないために、導電率の高い材料で高膜厚の補助電極3が形成されることが好ましい。例えば、補助電極3がスパッタによって形成されることが考えられる。この場合、スパッタにより成膜されたメタル層がメタルマスクあるいはフォトリソグラフにより所定のパターンの補助電極3に形成されることが一般的である。しかし、スパッタでのメタル層の成膜は膜厚1μm以下が一般的であり、それ以上、メタル層を厚くしようとすると、成膜コストやパターニングコストが大幅に増加することがある。また、補助電極3が銀ペースト(Agペースト)などで直接描画されて形成されることが考えれる。しかし、この場合は、額縁状の狭いスペースに銀ペーストを厚膜に積み上げることが難しいため、所定の形状の補助電極3が形成されにくい。
尚、特許文献1には、外部電極に電気めっきや無電解めっきで保護膜を形成することが記載されているが、補助電極そのものを電気めっき等で形成することは記載されていない。また、特許文献2には、封止前の基板をめっきの対象としているため、メッキ液やパターニングのためのレジスト膜によって基板表面を汚染させる懸念がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、スパッタによる成膜や銀ペーストによる直接描画に比べて、厚膜の補助電極を狭小スペースに容易に形成することができ、しかも、補助電極の形成に伴う有機発光層の汚染も少なくすることができる有機EL素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、透光性の基板と、前記基板の表面に形成される透光性の第1導電層と、前記第1導電層と電気的に接続される有機発光層と、前記有機発光層と電気的に接続される第2導電層と、前記有機発光層を前記基板との間で封止する封止材と、前記第1導電層に電気的に接続される補助電極とを備えた有機EL素子の製造方法であって、前記封止材が前記基板の表面に設けられる封止材配置工程と、前記封止材配置工程後に前記第1導電層の表面に補助電極が形成される補助電極形成工程とを備え、前記封止材配置工程では、前記第1導電層の一部が電極形成部として前記封止材よりも外側に露出するように、前記封止材が前記基板の表面に形成され、前記補助電極形成工程では、前記補助電極が前記電極形成部の表面に電解めっきにより形成されることを特徴とする。
前記補助電極形成工程は複数の前記基板に分割されるベース基板に対して行われ、前記電解めっき後に前記ベース基板が複数の前記基板に分割される基板分割工程を備えるのが好ましい。
前記封止材配置工程はマザー封止板が前記ベース基板に接合される接合工程と、前記接合工程後の前記マザー封止板から前記封止材が形成されて前記電極形成部を前記封止材よりも外側に露出させる露出工程とを備えることが好ましい。
前記第1導電層は、陰極として形成される陰極領域と、陽極として形成される陽極領域と、前記陰極領域と前記陽極領域とを接続する接続部とを備え、前記補助電極形成工程後に前記接続部で前記陰極領域と前記陽極領域とが分断される接続部分断工程を備えるのが好ましい。
本発明は、めっき補助材料配置工程と、めっき補助材料除去工程とを備え、前記めっき補助材料配置工程では、めっき補助材料が前記補助電極形成工程前に前記第1導電層に配置され、前記めっき補助材料除去工程では、前記第1導電層に配置された前記めっき補助材料が前記補助電極形成工程後に除去されることが好ましい。
本発明は、前記基板分割工程と前記めっき補助材料除去工程とが同時に行われることが好ましい。
本発明は、補助電極形成工程において、補助電極が電極形成部の表面に電解めっきにより形成されるため、スパッタによる成膜や銀ペーストによる直接描画に比べて、厚膜の補助電極を狭小スペースに容易に形成することができる。また本発明は、有機発光層が封止材で封止された状態で補助電極形成工程が行われるため、有機発光層が封止材で保護された状態で電解めっきが行われることになり、補助電極の形成に伴う有機発光層の汚染も少なくすることができる。
本発明で製造される有機EL素子の一例を示し、図9におけるX−X断面図である。 本発明で製造される有機EL素子の一例を示し、図9におけるY−Y断面図である。 本発明の第1導電層の形成工程の一例を示す斜視図である。 本発明の有機発光体の形成工程の一例を示す斜視図である。 本発明の接合工程の一例を示す斜視図である。 本発明の露出工程の一例を示す斜視図である。 本発明の電気めっき工程の一例を示す斜視図である。 本発明の基板分割工程の一例を示す斜視図である。 本発明で製造される有機EL素子の一例を示す斜視図である。 従来例の製造工程の一部を示す斜視図である。 従来例の製造工程の他の一部を示す斜視図である。 従来例で製造される有機EL素子を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態で製造される有機EL素子100の一例を示す。
有機EL素子100は、基板1、有機発光体10、封止材11、補助電極3などを備えて形成されている。有機発光体10は基板1の表面に形成されている。有機発光体10は、第1電極6と有機発光層8と第2電極9とが基板1からこの順で積層されて形成されている。有機発光体10は、基板1に接着された封止材11によって覆われ、基板1と封止材11との間で封止されている。基板1の表面の端部には電極形成部30が形成されている。補助電極3は電極形成部30の表面に形成されている。補助電極3は基板1の周端部に形成されている。
基板1は、透光性(光透過性)を有する透明な基板1であることが好ましく、例えば、ガラス基板、ポリエステル樹脂などの耐透湿性の良好な透明樹脂基板、ガラスと透明樹脂との複合材料で形成される基板などが挙げられる。基板1がガラス基板である場合、ガラスは水分の透過性が低いので、水分が封止領域の内部に浸入することが抑制される。基板1の表面における第1電極6との界面には、光取り出し層が設けられていてもよい。光取り出し層が設けられることにより、光取り出し性を高めることができる。光取り出し層は、例えば、ガラスよりも屈折率の高い樹脂層や、光散乱粒子を含む樹脂層や、高屈折率ガラスなどによって形成される。基板1は矩形平板状に形成されているが、基板1の形状は特に限定されない。
有機発光体10は、第1電極6、有機発光層8及び第2電極9の積層体である。有機発光体10の設けられる領域は、平面視(基板表面と垂直な方向から見た場合)において、基板1の中央部の領域である。有機EL素子100では、平面視における有機発光体10が設けられた領域が発光領域となる。
第1電極6及び第2電極9は、互いに対となる電極であり、一方が陽極を構成し、他方が陰極を構成する。例えば、陽極が第1電極6により形成され、陰極が第2電極9により形成される。第1電極6は光透過性を有することが好ましく、その場合、第1電極6は光取り出し側の電極となる。第1電極6は透明な第1導電層20によって形成される。第1導電層20の材料としては、ITO、IZOなどが例示される。第2電極9は光反射性を有していてもよい。その場合、有機発光体10から第2電極9側に向って発せられる光は、第2電極9で反射されて基板1側から取り出される。また、第2電極9は光透過性の電極であってもよい。第2電極9が光透過性の場合、有機発光体10から第2電極9側に向って発せられる光は封止材11から取り出される。あるいは、第2電極9が光透過性の場合、第2電極9における有機発光層8とは反対側の面に光反射性の層を設けることによって、第2電極9の方向に進行した光が反射されて、基板1側から取り出すことが可能である。第2電極9は第2導電層90によって形成される。第2導電層90としては、例えば、AlやAgなどが例示される。
有機発光層8は、発光を生じさせる機能を有する層であり、ホール注入層、ホール輸送層、発光層(発光材料を含有する層)、電子輸送層、電子注入層、中間層などから適宜選ばれる複数の機能層によって構成されるものである。有機発光層8は第1電極6と電気的に接続されている。また有機発光層8は第2電極9と電気的に接続されている。
封止材11は封止板11aと接着層11bとで構成されている。封止板11aは矩形平板状に形成されている。封止板11aは基板1と同様の材料で形成され、例えば、ガラス基板が挙げられる。封止板11aは、水分の透過性が低い基板材料を用いて形成することができる。封止板11aとしては、例えば、ガラス基板を用いることができる。ガラス基板を用いることにより、水分が浸入するのを抑制することができる。封止板11aは基板1よりもやや小さく形成されている。従って、基板1の周端面は封止板11aの周端面よりも外側に位置している。接着層11bは封止板11aを基板1に接着している。接着層11bは樹脂接着剤などを形成される。接着層11bは有機発光体10を囲うように額縁状に形成される。封止板11aは接着層11bの上に配置されて接着されている。封止板11aの周端面は接着層11bの外周面よりも外側に位置している。接着層11bは、エポキシ樹脂を含む接着剤やアクリル樹脂を含む接着剤などで形成される。
有機EL素子100では、第1電極6と第2電極9とに電圧を印加し、有機発光層8(発光材料含有層)において正孔と電子を結合させて発光を生じさせる。
以下に、上記のような有機EL素子100の製造方法を説明する。
まず、第1導電層20の形成工程が行われる。この工程では、図3のように、第1導電層20がベース基板25の表面に形成される。ベース基板25は切断されることにより複数の基板1に形成されるものである。従って、ベース基板25は基板1と同様の材質で基板1よりも大きく、基板1と同じ厚みに形成されている。例えば、一つのベース基板25は四つの基板1を得ることができる大きさに形成されている。第1導電層20の厚みは、特に限定されるものではないが、30〜300nmの範囲にすることができ、例えば、第1導電層20の厚みを50nm程度にすることができる。第1導電層20はITOなどの材料で公知の方法により形成される。
第1導電層20には複数の切欠部7が形成される。切欠部7は主部7aと二つの枝部7bとで形成されている。枝部7bは主部7aの両端に主部7aに対して略直角に形成されている。従って、切欠部7は平面視で略C字状に形成されている。切欠部7は二個一組で使用される。組になっている二個の切欠部7は主部7a同士が対向した状態で線対称に形成されている。図3においては、一つのベース基板25に四組の切欠部7の組が形成されている。第1導電層20は、組になっている二個の切欠部7の主部7aの間の領域が陽極領域21として形成されている。第1導電層20は、一つの切欠部7の枝部7bの間の領域が陰極領域23として形成されている。陽極領域21と陰極領域23とは接続部22により接続されている。接続部22は、第1導電層20の枝部7bの直近の領域で形成されている。従って、陽極領域21と陰極領域23と接続部22とは一体的に形成され、電気的に接続されている。切欠部7は、平坦な第1導電層20に対してエッチングやレーザ加工やフォトリソ加工などのパターニングを施すことにより形成される。
図4はめっき補助材料配置工程と有機発光体10の形成工程を示す。めっき補助材料配置工程は第1導電層20の形成工程の次に行われる。めっき補助材料配置工程は第1導電層20の表面にめっき補助材料24が配置される。めっき補助材料24は線状に配置される。めっき補助材料24は第1導電層20を四つの領域に区分するように格子状(グリッド)に形成されている。すなわち、二本の線状のめっき補助材料24が第1導電層20の表面に形成され、且つ第1導電層20の表面の中央部で直交するように形成されている。また一方の線状のめっき補助材料24は第1導電層20を横方向で二等分するように形成され、他方の第1導電層20を縦方向で二等分するように形成される。めっき補助材料24で区切られた領域には、切欠部7が一組ずつ形成されている。一組の切欠部7はめっき補助材料24で区切られた領域の略中央部に形成されている。
有機発光体10の形成工程は、めっき補助材料配置工程の次に行われる。有機発光層8は第1導電層20の表面に形成される。有機発光層8は、組となる二個の切欠部7に跨がるように形成される。すなわち、めっき補助材料24で区切られた領域に一つずつ有機発光層8が形成される。従って、図4においては、一つのベース基板25に四つの有機発光層8が形成されている。有機発光層8の下面の中央部は陽極領域21と密着して形成されている。有機発光層8の両端部(長手端部)の略中央部は陽極領域21をはみ出して切欠部7に入り込むように形成されている。但し、有機発光層8は陰極領域23とは接触しないように形成されている。有機発光層8は蒸着や塗布により有機発光層8を構成する各層を順次に重ねていくことにより形成される。有機発光層8の形成後に、第2導電層90が形成される。第2導電層90は有機発光層8の表面に第2電極9として形成される。また第2導電層90には接続片91が第2電極9の周端部に突出して形成される。接続片91の先端は陰極領域23に接続される。第2導電層90は蒸着やスパッタにより形成される。尚、有機発光体10の形成工程は、めっき補助材料配置工程の前に行っても良い。
次に、めっき補助材料配置工程と有機発光体10の形成工程を施した後のベース基板25に対して封止材配置工程が行われる。この工程は、複数の封止板11aに分割されるマザー封止板26をベース基板25に接合する接合工程と、接合工程後に電極形成部30を封止材11よりも外側に露出させる露出工程とを備える。
接合工程では、封止材11がベース基板25の表面に形成される。図5のように、ベース基板25には複数のマザー封止板26が接合される。各マザー封止板26は露出工程でその一部が切り出されて封止板11aが形成される。従って、マザー封止板26は封止板11aと同じ材質で且つ同じ厚みに形成され、封止板11aを形成可能な大きさに形成されている。マザー封止板26は、めっき補助材料24で区切られた複数の領域のそれぞれに対応して設けられる。マザー封止板26を配置する前に、ベース基板25に形成された第1導電層20の表面に接着層11bが形成されている。接着層11bは複数の有機発光体10のそれぞれの外周を囲うように額縁状に形成される。また接着層11bは陰極領域23の表面に形成されるが、接続部22の表面には形成されない。接着層11bは接続部22よりも有機発光体10側に寄せて形成される。接着層11bの厚みは、有機発光体10の厚み以上であれば特に限定されるものではないが、例えば、0.01〜1mmの範囲にすることができる。
次に、露出工程が行われる。露出工程では、図6のように、各マザー封止板26の不要部分(封止板11aにならない部分)が切除される。これにより、各封止材11の外周を囲うように第1導電層20の一部の電極形成部30が露出される。まためっき補助材料24も露出される。一方、有機発光体10は封止材11で封止されているので、外部に露出されない。マザー封止板26は、隣り合う封止板11aの端面間に2mm程度の間隔が形成されるように切除される。
次に、補助電極形成工程が行われる。補助電極形成工程は電解めっき工程と基板分割工程とを備える。電解めっき工程は露出工程後のベース基板25に対して行われる。すなわち、図7のように、容器50に貯留されているめっき液51の中に、露出工程後のベース基板25は浸漬され、この状態で第1導電層20に通電が行われる。第1導電層20への通電はめっき補助材料24を通じて行われる。この場合、電源52とめっき補助材料24とが配線53により電気的に接続される。めっき補助材料24を通じて第1導電層20に通電が行われるため、シート抵抗の高い第1導電層20であっても電流を全体にわたって均一に通電しやすくなる。ベース基板25に形成された有機発光体10は封止材11で封止されているため、有機発光体10にめっき液が及ぶようなことがほとんどなく、有機発光体10の汚染が低減される。電解めっき工程では、封止材11で封止された以外の箇所において、第1導電層20の表面にめっき層54が形成される。めっき層54は、例えば、ニッケルストライクめっき、銅めっき、ニッケルめっきの順で形成される。めっき層54の厚みは、例えば、1〜10μmに形成され、さらに1μmに形成されるのが好ましい。めっき層54は、例えば、ニッケル、金、銀、銅などの金属の単層で形成される場合もある。
基板分割工程では、図8の一点鎖線に沿ってベース基板25、第1導電層20、めっき層54が切断される。これにより、ベース基板25が基板1に分割される。また基板1の周端部の全長にわたって第1導電層20が残存し、この残存部分が電極形成部30として形成される。電極形成部30は接着層11bの下を通って封止材11で封止された空間から基板1の周端部にまで達して形成されている。また封止材11で封止された空間の外側において、電極形成部30の表面にはめっき層54が残存し、この残存部分が補助電極3として形成される。補助電極3は電極形成部30を通じて陽極領域21と電気的に接続されている。また補助電極3は電極形成部30を通じて陰極領域23と接続されている。補助電極3は封止材11の接着層11bの外面に密着して形成される。補助電極3の幅寸法は狭小であることが好ましく、例えば、0.1〜0.5mmに形成されている。
基板分割工程と同時に、めっき補助材料除去工程を行うことが好ましい。めっき補助材料除去工程は、基板1からめっき補助材料24を分断して除去する工程である。めっき補助材料除去工程は、例えば、ベース基板25のめっき補助材料24が形成された部分を基板1から分断することにより行われる。
基板分割工程とめっき補助材料除去工程の後に、接続部分断工程が行われる。この工程は、二つの接続部22と各接続部22の表面に形成されためっき層54(補助電極3)を除去することにより行われる。接続部分断工程により、陽極領域21と陰極領域23とが分断されて両者は電気的に絶縁される。また補助電極30は接続部22の二箇所の位置で分断され、二箇所の分断位置の間に形成されるめっき層54で陰極端子55が形成される。また二箇所の分断位置の間に形成される第1導電層20により、陰極領域23に接続される電極形成部30aが形成される。陽極領域21からは第1電極6が形成される。第1電極6は補助電極3と電極形成部30を通じて電気的に接続される。陰極領域23に電気的に接続されためっき層54は補助電極3と分離され、陰極端子55となって封止材11の外側に位置している。陰極端子55は陰極領域23に接続された電極形成部30aの表面に形成され、この電極形成部30aと陰極領域23と接続片91を通じて第2電極9に電気的に接続される。また補助電極3は陽極端子56として使用可能である。尚、基板分割工程とめっき補助材料除去工程と接続部分断工程は、研磨具などが用いられる。
本実施の形態は、透光性の基板1と、基板1の表面に形成される透光性の第1導電層20と、第1導電層20と電気的に接続される有機発光層8と、有機発光層8と電気的に接続される第2導電層90と、有機発光層8を基板1との間で封止する封止材11と、第1導電層20に電気的に接続される補助電極3とを備えた有機EL素子100の製造方法に関する。そして、本実施の形態の特徴は、封止材11が基板1の表面に設けられる封止材配置工程と、封止材配置工程後に第1導電層20の表面に補助電極3が形成される補助電極形成工程とを備える。また封止材配置工程では、第1導電層20の一部が電極形成部30として封止材11よりも外側に露出するように、封止材11が基板1の表面に形成される。また補助電極形成工程では、補助電極3が前記電極形成部30の表面に電解めっきにより形成される。
このような特徴を有する有機ELの製造方法では、補助電極形成工程において、補助電極3が電極形成部30の表面に電解めっきにより形成されるため、スパッタによる成膜や銀ペーストによる直接描画に比べて、厚膜の補助電極を狭小スペースに容易に形成することができる。すなわち、スパッタ工法では、狭い面積に成膜するために、マスク付きで成膜、あるいは、全面成膜後、エッチングなどでパターニングする方法があるが、いずれも補助電極はテーパーがついて形成されるため、めっきのように垂直に積み上げて補助電極を形成するのは困難である。また銀ペーストによる直接描画においても、銀ペーストは吐出後、広がるため、めっきのように垂直に厚く積み上げて補助電極を形成するのは困難である。また上記のような特徴を有する有機ELの製造方法では、有機発光層8が封止材で封止された状態で補助電極形成工程が行われるため、有機発光層8が封止材11で保護された状態で電解めっきが行われることになり、補助電極3の形成に伴う有機発光層8の汚染を少なくすることができる。
また本実施の形態では、補助電極形成工程が、複数の基板1に分割されるベース基板25に対して行われ、電解めっき後にベース基板25を複数の基板1に分割する基板分割工程を備えることもできる。この場合、個々の基板1の第1導電層20が電気的に接続されており、電気めっきの際の給電を個別の基板1に形成した第1導電層20のそれぞれ行う必要がない。従って、本実施の形態では、より高い生産性で有機EL素子100を製造することが可能となる。
また本実施の形態では、封止材配置工程が、マザー封止板26をベース基板25に接合する接合工程と、接合工程後のマザー封止板26から封止材11を形成して電極形成部30を前記封止材11よりも外側に露出させる露出工程とを備えることもできる。この場合、電気めっきの際に、めっき液が電極形成部30に均一に行き渡りやすくなり、むらのなく補助電極30が形成しやすい。
また本実施の形態では、第1導電層20が、陰極として形成される陰極領域23と、陽極として形成される陽極領域21と、陰極領域23と陽極領域21とを接続する接続部22とを備え、補助電極形成工程後に接続部22で陰極領域23と陽極領域21とを分断する接続部分断工程を備えることも好ましい。この場合、補助電極形成工程では陰極領域23と陽極領域21とが接続部22で接続されており、補助電極30が容易に陰極領域23と陽極領域21とに形成され、補助電極形成工程では補助電極30が接続部22で分断されることになり、より高い生産性で有機EL素子100を製造することが可能となる。
また本実施の形態では、めっき補助材料配置工程と、めっき補助材料除去工程とを備えることができる。めっき補助材料配置工程では、めっき補助材料24が補助電極形成工程前に第1導電層20に配置され、めっき補助材料除去工程では、第1導電層20に配置されためっき補助材料24が補助電極形成工程後に除去される。この場合、高導電率なめっき補助材料24が第1導電層20に形成されることになる。そして、このようなめっき補助材料24が設けることによって、第1導電層20の全体に電気めっきの際の電流が行き渡りやすくなり、ムラのない、均一な電気めっき層54を形成することが可能となる。
また本実施の形態では、前記基板分割工程と前記めっき補助材料除去工程とが同時に行われることが好ましい。この場合、めっき補助材料24を第1導電層20から除去するのと同時に、ベース基板25の分割も行えることになり、より簡便で高い生産性で有機EL素子100を製造することが可能である。
1 基板
3 補助電極
8 有機発光層
11 封止材
20 第1導電層
21 陽極領域
22 接続部
23 陰極領域
24 めっき補助材料
25 ベース基板
26 マザー封止板
30 電極形成部
90 第2導電層
100 有機EL素子

Claims (6)

  1. 透光性の基板と、前記基板の表面に形成される透光性の第1導電層と、前記第1導電層と電気的に接続される有機発光層と、前記有機発光層と電気的に接続される第2導電層と、前記有機発光層を前記基板との間で封止する封止材と、前記第1導電層に電気的に接続される補助電極とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
    前記封止材が前記基板の表面に設けられる封止材配置工程と、前記封止材配置工程後に前記第1導電層の表面に補助電極が形成される補助電極形成工程とを備え、
    前記封止材配置工程では、前記第1導電層の一部が電極形成部として前記封止材よりも外側に露出するように、前記封止材が前記基板の表面に形成され、
    前記補助電極形成工程では、前記補助電極が前記電極形成部の表面に電解めっきにより形成されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 前記補助電極形成工程は、複数の前記基板に分割されるベース基板に対して行われ、前記電解めっき後に前記ベース基板が複数の前記基板に分割される基板分割工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記封止材配置工程は、マザー封止板が前記ベース基板に接合される接合工程と、前記接合工程後の前記マザー封止板から前記封止材が形成されて前記電極形成部を前記封止材よりも外側に露出させる露出工程とを備えることを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 前記第1導電層が、陰極として形成される陰極領域と、陽極として形成される陽極領域と、前記陰極領域と前記陽極領域とを接続する接続部とを備え、前記補助電極形成工程後に前記接続部で前記陰極領域と前記陽極領域とが分断される接続部分断工程を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. めっき補助材料配置工程と、めっき補助材料除去工程とを備え、前記めっき補助材料配置工程では、めっき補助材料が前記補助電極形成工程前に前記第1導電層に配置され、前記めっき補助材料除去工程では、前記第1導電層に配置された前記めっき補助材料が前記補助電極形成工程後に除去されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  6. 前記基板分割工程と前記めっき補助材料除去工程とが同時に行われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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