JP2015172355A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドの温度及びシリンダブロックの温度の制御性を高め、内燃機関の燃費性能などの向上に寄与できる、内燃機関の冷却装置を提供する。
【解決手段】シリンダヘッド及びラジエータを経由する第1冷却液ラインと、シリンダブロックを経由しラジエータを迂回する第2冷却液ラインと、シリンダヘッド及びヒータコアを経由しラジエータを迂回する第3冷却液ラインと、シリンダヘッド及び動力伝達装置を経由しラジエータを迂回する第4冷却液ラインと、第1〜第4冷却液ラインが流入側に接続され、流出側が電動式ウォータポンプの吸引側に接続される流量制御弁と、シリンダヘッドとラジエータとの間の第1冷却液ラインから分岐し、ラジエータを迂回して流量制御弁の流出側に合流するバイパスラインと、を備え、流量制御弁によって第1〜第4冷却液ラインへの冷却液の供給量を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウォータポンプによって冷却液を内燃機関に循環させる冷却装置に関する。
特許文献1には、ラジエータを通過して冷却水が流れるラジエータ冷却水回路と、ラジエータをバイパスするラジエータバイパス回路と、ラジエータバイパス回路に設けられ、冷却水およびエンジンの自動変速機の作動油の間で熱交換する熱交換器と、熱交換器の上流側およびラジエータ冷却水回路のラジエータの下流側部位を接続し、ラジエータを通過した冷却水を熱交換器に流入させるラジエータ下流側通路と、ラジエータバイパス回路およびラジエータ下流側通路の接続部に設けられ、熱交換器に流入する、ラジエータバイパス回路からの冷却水およびラジエータ下流側通路からの冷却水の流入割合を調整する流量調整手段と、を備えた冷却回路が開示されている。
特許第4196802号公報
内燃機関の始動後の暖機運転中においては、シリンダヘッドの温度(燃焼温度)を早期に上昇させることで燃焼性が改善され、燃費性能や排気性状などを向上させることができる。
また、内燃機関の暖機後においては、シリンダヘッドの温度上昇を抑制することでノッキングの発生を抑制できる一方で、シリンダブロックの温度を高めることでフリクションが低減され、燃費性能を向上させることができる。
そこで、本発明は、シリンダヘッドの温度及びシリンダブロックの温度の制御性を高め、内燃機関の燃費性能などの向上に寄与できる、内燃機関の冷却装置を提供することを目的とする。
そのため、本願発明は、ウォータポンプによって冷却液を内燃機関に循環させる冷却装置であって、内燃機関のシリンダヘッド及びラジエータを経由する第1冷却液ラインと、内燃機関のシリンダブロックを経由しラジエータを迂回する第2冷却液ラインと、第1冷却液ライン及び第2冷却液ラインがそれぞれ流入側に接続され、流出側がウォータポンプの吸引側に接続される電動式の流量制御弁と、シリンダヘッドとラジエータとの間の第1冷却液ラインから分岐し、ラジエータを迂回して流量制御弁の流出側に合流するバイパスラインと、を備え、流量制御弁によって第1冷却液ライン及び第2冷却液ラインへの冷却液の供給量を制御するようにした。
上記発明によると、シリンダヘッドの温度及びシリンダブロックの温度の制御性が高くなり、内燃機関の燃費性能を向上させることができる。
本発明の実施形態における内燃機関の冷却装置のシステム概略図である。 本発明の実施形態における流量制御弁の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における第1モードにおける冷却水の循環経路を示す状態図である。 本発明の実施形態における第1モードにおける温度変化を例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態における流量制御弁の制御モードの切り替えを例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態における第2モードにおける冷却水の循環経路を示す状態図である。 本発明の実施形態における第2モードにおける温度変化を例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態における第3モードにおける冷却水の循環経路を示す状態図である。 本発明の実施形態における第3モードにおける温度変化を例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態における第4モードにおける冷却水の循環経路を示す状態図である。 本発明の実施形態における第4モードにおける温度変化を例示するタイムチャートである。 本発明の実施形態における第5モードにおける冷却水の循環経路を示す状態図である。 本発明の実施形態におけるアイドルストップ状態での流量制御弁の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態におけるアイドルストップ状態での温度変化及び吐出流量の変化を示すタイムチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る冷却装置の一例を示す構成図である。
車両用の内燃機関10は、シリンダヘッド11及びシリンダブロック12を有してなり、内燃機関10の出力軸には、動力伝達装置の一例としての変速機20が接続され、変速機20の出力が図示省略した駆動輪に伝達される。
内燃機関10の冷却装置は、冷却水(冷却液)を循環させる水冷式冷却装置であり、電気式アクチュエータによって動作する流量制御弁30、電動モータで駆動される電動式のウォータポンプ(ELWP)40、ラジエータ50、内燃機関10に設けた冷却水通路60、これらを接続する配管70で構成される。
内燃機関10には、冷却水通路60として、シリンダヘッド11の気筒配列方向の一方端に設けた冷却水入口13と、シリンダヘッド11の気筒配列方向の他方端に設けた冷却水出口14とを接続し、シリンダヘッド11内に延設されるヘッド側冷却水通路61を設けてある。
また、内燃機関60には、冷却水通路60として、ヘッド側冷却水通路61から分岐してシリンダブロック12に至り、シリンダブロック12内に延設されて、シリンダブロック12に設けた冷却水出口15に接続されるブロック側冷却水通路62を設けてある。シリンダブロック12の冷却水出口15は、冷却水出口14が設けられる側と同じ気筒配列方向の端部に設けられる。
このように、図1に例示した冷却装置において、シリンダブロック12には、シリンダヘッド11を経由して冷却水が供給され、シリンダヘッド11のみを通過した冷却水は冷却水出口14から排出され、シリンダヘッド11に流入した後シリンダブロック12内を通過した冷却水は冷却水出口15から排出される。
シリンダヘッド11の冷却水出口14には、第1冷却水配管71(第1冷却液ライン)の一端が接続され、第1冷却水配管71の他端は、ラジエータ50の冷却水入口51に接続される。
シリンダブロック12の冷却水出口15には、第2冷却水配管72(第2冷却液ライン)の一端が接続され、第2冷却水配管72の他端は、流量制御弁30の4つの入口ポート31−34(流入側)のうちの第1入口ポート31に接続される。
第2冷却水配管72の途中には、内燃機関10の潤滑油を冷却するためのオイルクーラー16を設けてあり、オイルクーラー16は、第2冷却水配管72内を流れる冷却水と内燃機関10の潤滑油との間で熱交換を行う。
また、第3冷却水配管73(第4冷却液ライン)は、一端が第1冷却水配管71に接続され、他端が流量制御弁30の第2入口ポート32に接続され、この第3冷却水配管73は途中には、変速機20の作動油を加熱するためのオイルウォーマー21が設けられる。
オイルウォーマー21は、第3冷却水配管73内を流れる冷却水と変速機20の作動油との間で熱交換を行う。つまり、シリンダヘッド11を通過した冷却水を分流させて水冷式のオイルウォーマー21に導き、オイルウォーマー21において作動油を加熱させる。
更に、第4冷却水配管74(第3冷却液ライン)は、一端が第1冷却水配管71に接続され、他端が流量制御弁30の第3入口ポート33に接続される。
第4冷却水配管74には、各種の熱交換デバイスが設けられている。
上記の熱交換デバイスとして、上流側から順に、車両暖房用のヒータコア91、内燃機関10の排気還流装置を構成する水冷式のEGRクーラ92、同じく排気還流装置を構成する排気還流量を調整するための排気還流制御弁(EGR弁)93、内燃機関10の吸入空気量を調整するスロットルバルブ94が設けられている。
ヒータコア91は、第4冷却水配管74内の冷却水と空調空気との間で熱交換を行わせ、空調空気を暖めるデバイスである。
EGRクーラ92は、排気還流装置によって内燃機関10の吸気系に還流される排気と第4冷却水配管74内の冷却水との間で熱交換を行わせ、還流される排気の温度を低下させるデバイスである。
また、排気還流制御弁93及びスロットルバルブ94は、第4冷却水配管74内の冷却水との間で熱交換を行うことで暖められるように構成され、これにより排気中や吸気中に含まれる水分が、排気還流制御弁93、スロットルバルブ94の周辺で凍結することを抑制する。
このように、シリンダヘッド11を通過した冷却水を分流させて、ヒータコア91、EGRクーラ92、排気還流制御弁93、スロットルバルブ94に導き、これらとの間での熱交換を行わせる。
また、第5冷却水配管75は、一端がラジエータ50の冷却水出口52に接続され、他端が流量制御弁30の第4入口ポート34に接続される。
流量制御弁30は、1つの出口ポート35を有し、この出口ポート35(流量制御弁30の流出側)には、第6冷却水配管76の一端が接続される。第6冷却水配管76の他端は、ウォータポンプ40の吸込口41に接続される。
そして、ウォータポンプ40の吐出口42には第7冷却水配管77の一端が接続され、第7冷却水配管77の他端は、シリンダヘッド11の冷却水入口13に接続される。
また、第3冷却水配管73、第4冷却水配管74が接続される部分よりも下流側の第1冷却水配管71に一端が接続され、他端が第6冷却水配管76に接続される第8冷却水配管78を設けてある。
流量制御弁30は、前述したように、4つの入口ポート31−34と1つの出口ポート35とを備え、入口ポート31−34には冷却水配管72,73,74,75がそれぞれ接続され、出口ポート35に第6冷却水配管76が接続される。
流量制御弁30は、例えば回転式の流路切換バルブであり、複数のポート31−35が形成されたステータに、流路が設けられたロータを嵌装し、ロータを電動モータなどの電動アクチュエータで回転駆動してロータの角度位置を変更することで、ステータの各開口を接続する構成である。
そして、係る回転式の流量制御弁30では、ロータ角度に応じて4つの入口ポート31−34の開口面積割合が変化し、ロータ角度の選定によって所望の開口面積割合(流量割合)に制御できるようにロータの流路などが適合される。
上記構成において、ヘッド側冷却水通路61と第1冷却水配管71とによって、シリンダヘッド11及びラジエータ50を経由する第1冷却液ラインが構成され、ブロック側冷却水通路62と第2冷却水配管72とによって、シリンダブロック12を経由しラジエータ50を迂回する第2冷却液ラインが構成される。
また、ヘッド側冷却水通路61と第4冷却水配管74とによって、シリンダヘッド11及びヒータコア91を経由しラジエータ50を迂回する第3冷却液ラインが構成され、ヘッド側冷却水通路61と第3冷却水配管73とによって、シリンダヘッド11及び変速機20(動力伝達装置)のオイルウォーマー21を経由しラジエータ50を迂回する第4冷却液ラインが構成される。
更に、第8冷却水配管78によって、シリンダヘッド11とラジエータ50との間の第1冷却液ラインから分岐し、ラジエータ50を迂回して流量制御弁30の流出側に合流するバイパスラインが構成される。
つまり、流量制御弁30は、上述した第1冷却液ライン、第2冷却液ライン、第3冷却液ライン及び第4冷却液ラインがそれぞれ流入側に接続され、流出側がウォータポンプ40の吸引側に接続され、各冷却液ラインの出口開口面積を調整することで、第1冷却液ライン、第2冷却液ライン、第3冷却液ライン及び第4冷却液ラインへの冷却水の供給量(分配割合)を制御する流路切り替え機構である。
流量制御弁30は、例えば、図5に例示したような複数の流路切替えパターンを備え、電動アクチュエータでロータ角度を変更することで、これらの流路切替えパターンのいずれかに切り替わる構成である。
即ち、流量制御弁30は、ロータ角度がストッパで規制される基準角度位置から所定角度範囲内では、入口ポート31−34を全て閉じる(第1の流路切替えパターン)。
なお、入口ポート31−34を全て閉じる状態は、各入口ポート31−34の開口面積を零とする状態の他、零よりも大きい最小開口面積とする状態(漏れ流量が発生する状態)を含むものとする。
上記入口ポート31−34を全て閉じられる角度よりもロータ角度を増加させると、ヒータコア冷却液ラインの出口が接続される第3入口ポート33が一定開度にまで開くようになり、その後、ロータ角度の増大に対して前記一定の流量を保持する(第2の流路切替えパターン)。
第3入口ポート33が一定開度にまで開く角度から更にロータ角度を増大させると、ブロック冷却液ラインの出口が接続される第1入口ポート31が開き出し、第1入口ポート31の開口面積は、ロータ角度の増大に応じて漸増する(第3の流路切替えパターン)。
第1入口ポート31が開き出する角度よりもより大きな角度位置で、動力伝達系冷却液ラインの出口が接続される第2入口ポート32が一定開度まで開き、その後、ロータ角度の増大に対して前記一定開度を保持する(第4の流路切替えパターン)。
更に、第2入口ポート32が一定開度まで開く角度よりも大きな角度位置で、ラジエータ冷却液ラインの出口が接続される第4入口ポート34が開き出し、第4入口ポート34の開口面積は、ロータ角度の増大に応じて漸増する(第5の流路切替えパターン)。
冷却水出口14近傍の第1冷却水配管71内の冷却水温度、つまり、シリンダヘッド11の出口付近の冷却水の温度を検出する第1温度センサ81と、冷却水出口15近傍の第2冷却水配管71内の冷却水温度、つまり、シリンダブロック12の出口付近で冷却水の温度を検出する第2温度センサ82とを設けてある。
第1温度センサ81の水温検出信号TW1及び第2温度センサ82の水温検出信号TW2は、マイクロコンピュータを備える電子制御装置(コントローラ、制御ユニット)100に入力される。そして、電子制御装置100は、ウォータポンプ40及び流量制御弁30に操作信号を出力して、ウォータポンプ40の吐出量、流量制御弁30による流量割合を制御する。
また、電子制御装置100は、内燃機関10の燃料噴射装置17、点火装置18を制御する機能を有し、また、車両の信号待ちの場合などに内燃機関10を一時的に停止させるアイドルストップ制御機能を有している。
なお、内燃機関10の制御機能を有する電子制御装置を、電子制御装置100とは別に設け、機関制御用の電子制御装置と、ウォータポンプ40及び流量制御弁30を制御する冷却系の電子制御装置100との間で相互通信が行われるよう構成することができる。
次に、電子制御装置100によるウォータポンプ40及び流量制御弁30の制御について説明する。
電子制御装置100は、以下で詳細に説明するように、内燃機関10の暖機の進行に伴って、流量制御弁30のロータ角度(流路切替えパターン)を順次切替えると共にウォータポンプ40の吐出量を変化させる機能を有すると共に、シリンダヘッド11の温度とシリンダブロック12の温度とをそれぞれの目標に制御する機能を有している。
図2のフローチャートは、電子制御装置100によるウォータポンプ40及び流量制御弁30の制御の一例を示し、電子制御装置100は、図2のフローチャートに示すルーチンを所定時間毎の割り込み処理によって実施する。
まず、ステップS501で、電子制御装置100は、内燃機関10が冷機状態で始動されたか、運転停止直後の再始動状態であって内燃機関10の温度が高い状態であるかを、第1温度センサ81の水温検出信号TW1、つまり、シリンダヘッド11の出口水温TW1と、第1閾値温度TH1とを比較して判別する。
そして、シリンダヘッド11の出口水温TW1が第1閾値温度TH1を下回る冷機状態で始動された場合、電子制御装置100は、ステップS502へ進む。
一方、シリンダヘッド11の出口水温TW1が第1閾値温度TH1以上である、暖機完了状態での再始動状態である場合、電子制御装置100は、ステップS502−ステップS507を迂回してステップS508へ進む。
冷機始動状態であってステップS502へ進むと、電子制御装置100は、流量制御弁(MCV)30のロータ目標角度を第1パターンに従って設定する。
電子制御装置100は、第1パターンにおいて、第1入口ポート31、第2入口ポート32、第3入口ポート33及び第4入口ポート34を全て閉じる(遮断する)角度位置を、ロータ目標角度(流量制御弁30の制御目標値)に設定する。
係るロータ目標角度の設定によって、図3に示すように、第1入口ポート31、第2入口ポート32、第3入口ポート33及び第4入口ポート34を介した冷却水の循環が停止され、ウォータポンプ40から吐出された冷却水は、第7冷却水配管77、ヘッド側冷却水通路61、第1冷却水配管71、第8冷却水配管78を経由し、ウォータポンプ40に再度吸引される経路を循環されることになる。
換言すれば、第1パターンでは、第1冷却液ライン、第2冷却液ライン、第3冷却液ライン及び第4冷却液ラインへの冷却水の供給は停止され、バイパスラインにのみ冷却水が供給される。これにより、シリンダヘッド11を通過した冷却水は、ラジエータ50を迂回して再度シリンダヘッド11に循環され、シリンダブロック12、オイルクーラー16、オイルウォーマー21、ヒータコア91、EGRクーラ92、排気還流制御弁93、スロットルバルブ94には、冷却水が循環されない状態となる。
また、第1パターンにおいて、電子制御装置100は、ウォータポンプ40の吐出流量を、冷機始動時のシリンダヘッド昇温用目標流量(例えば、3−10L/min)に設定する。このシリンダヘッド昇温用目標流量は、シリンダヘッド11の温度変化を第1温度センサ81で検知でき、かつ、シリンダヘッド11の温度ばらつき(熱歪み)の発生を抑制できる範囲内でなるべく少ない流量に設定される。
第1パターンは、シリンダヘッド11(燃焼室)の温度上昇を促進させ、燃焼性を早期に向上させることで、燃費改善を図ることを目的とする。
ヘッド側冷却水通路61への冷却水の供給を停止させれば、シリンダヘッド11の冷却能力が低下し、シリンダヘッド11(燃焼室)の温度上昇を促進させることができるが、ヘッド側冷却水通路61内で冷却水が滞ると、第1温度センサ81によるシリンダヘッド温度の検知精度が低下し、また、温度ばらつきが発生して熱歪みが発生する可能性があるので、シリンダヘッド11の温度変化を第1温度センサ81で検知でき、かつ、熱歪みの発生を抑制できる程度の最低流量の冷却水を循環させる。
更に、ヘッド側冷却水通路61(シリンダヘッド11)に循環させる冷却水からの放熱を抑えることで、シリンダヘッド11の温度上昇を促進できる。
そこで、ヘッド側冷却水通路61に冷却水を循環させる経路に、冷却水から熱を奪うデバイスが含まれないように、ヒータコア91などが介装される経路(第3冷却液ライン)、オイルクーラー16が介装される経路(第2冷却液ライン)、ラジエータ50が介装される経路(第1冷却液ライン)、オイルウォーマー21が介装される経路(第4冷却液ライン)を遮断する。
これにより、ヘッド側冷却水通路61(シリンダヘッド11)から排出された冷却水を、ラジエータ50やヒータコア91などを介さずにそのままウォータポンプ40に戻し、ヘッド側冷却水通路61(シリンダヘッド11)に循環させる。
上記のようにして、シリンダヘッド11の温度変化を第1温度センサ81で検知でき、かつ、熱歪みの発生を抑制できる最低限の冷却水を、ラジエータ50やヒータコア91などを介さずにヘッド側冷却水通路61(シリンダヘッド11)に循環させることで、シリンダヘッド11(燃焼室)の温度上昇を促進させる。
図4は、上記の第1パターンで流量制御弁30を制御している状態でのヒータコア91(ヒータライン)の冷却水温度、シリンダヘッド11(ヘッドライン)の冷却水温度、及び、シリンダブロック12(ブロックライン)の冷却水温度の変化を示す。
第1パターンでは、冷却水を、ラジエータ50やヒータコア91などを経由させずに、シリンダヘッド11に循環させることから、シリンダヘッド11(燃焼室)の温度を、熱歪みの発生を抑制しつつ、可及的に速い速度で上昇させることができる。
なお、第1パターンでは、シリンダブロック12に冷却水を循環させないが、シリンダヘッド11からの対流の影響や摩擦熱などによって、シリンダブロック12の冷却水温度も徐々に上昇することになる。
図5は、冷機始動状態における流量制御弁30の制御パターンの切り替えを例示するものであり、冷機始動状態では、まず、流量制御弁30を第1パターンの状態に保持させると共に、ウォータポンプ40の吐出量を熱歪みの発生を抑制できる範囲内の少ない量に抑え、シリンダヘッド11の温度上昇を待つことになる。
上記の第1パターンに従って流量制御弁30を制御している状態で、電子制御装置100はステップS503へ進み、第1温度センサ81の水温検出信号TW1、つまり、シリンダヘッド11の出口水温TW1と、第2閾値温度TH2とを比較する。
ここで、第2閾値温度TH2は、第1閾値温度TH1よりも高い温度(例えばTH2=80℃−100℃)であり、シリンダヘッド11(燃焼室)の温度が十分な燃焼性を得られる程度に上がったこと、換言すれば、シリンダヘッド11の暖機完了を判定できるように適合される。
そして、シリンダヘッド11の出口水温TW1が第2閾値温度TH2に達していない場合(TW1<TH2である場合)、電子制御装置100はステップS502に戻り、第1パターンに従った流量制御弁30の制御を継続する。
すなわち、TW1<TH2である場合、十分な燃焼性が得られる温度にまでシリンダヘッド11(燃焼室)の温度が高くなっていない状態であるため、電子制御装置100は、シリンダヘッド11の昇温を促進させるための第1パターンでの制御を継続する。
そして、シリンダヘッド11の出口水温TW1が第2閾値温度TH2に達し(TW1≧TH2になると)、シリンダヘッド11の暖機完了状態になると、電子制御装置100は、ステップS504へ進む。
ステップS504で、電子制御装置100は、流量制御弁30のロータ目標角度を第2パターンに従って設定する。
電子制御装置100は、第2パターンにおいて、第1入口ポート31、第2入口ポート32及び第4入口ポート34を閉じた状態に保持し、第3入口ポート33の開く角度位置を、ロータ目標角度(流量制御弁30の制御目標値)に設定する。
流量制御弁30は、ロータ角度の可変範囲の一方端側で、第1入口ポート31、第2入口ポート32、第3入口ポート33及び第4入口ポート34を全て閉じる状態となり、係る角度位置からロータ角度を変化(増大)させることで、第1入口ポート31、第2入口ポート32及び第4入口ポート34を閉じた状態に保持したまま、第3入口ポート33の開口面積を徐々に増大させる設定となっている。従って、電子制御装置100が、流量制御弁30の角度を変化させることで、第1パターンから第2パターンに直接切り替わる。
第2パターンに従った目標角度の設定によって、図6に示すように、第1入口ポート31、第2入口ポート32及び第4入口ポート34を介した冷却水の循環は停止状態に保持される一方、第3入口ポート33を介した冷却水の循環が開始される。
これにより、ウォータポンプ40から吐出された冷却水は、第7冷却水配管77、ヘッド側冷却水通路61、第4冷却水配管74、流量制御弁30、第6冷却水配管76を経由し、ウォータポンプ40に再度吸引される経路を循環するようになり、また、ヘッド側冷却水通路61から排出された冷却水の一部は、第1冷却水配管71、第8冷却水配管78を介して循環される。
換言すれば、第2パターンでは、第1冷却液ライン、第2冷却液ライン及び第4冷却液ラインへの冷却水の供給は停止状態に保持され、第3冷却液ライン及びバイパスラインに冷却水が供給される。
第2パターンでは、シリンダヘッド11を通過した冷却水が第4冷却水配管74に分流されることで、第4冷却水配管74に配置されるヒータコア91、EGRクーラ92、排気還流制御弁93、スロットルバルブ94と冷却水との間の熱交換が行われるようになる。
また、第2パターンでは、冷却水がラジエータ50を迂回して循環し、また、十分に温度上昇していないシリンダブロック12に第2冷却水配管72(第1冷却液ライン)を介して冷却水が循環されることがなく、更に、第3冷却水配管73(第4冷却液ライン)に配置されるオイルオイルウォーマー21に冷却水が循環されず、冷却水温度を高く維持できる。
従って、ヒータコア91などが配置される第4冷却水配管74に十分に高い温度の冷却水を供給でき、ヒータコア91での熱交換による暖房の立ち上がり応答を高めることができる。
係る第2パターンの設定状態で、電子制御装置100は、シリンダヘッド11の出口水温TW1を第2閾値温度TH2付近に維持するように、暖機の進行に伴い、流量制御弁30のロータ角度の目標を徐々に増大させて第3入口ポート33の開口面積を増やすと共にウォータポンプ40の吐出流量を第1パターンのときから徐々に増大させる。
例えば、電子制御装置100は、ウォータポンプ40の吐出流量を、第1パターンでは3−10L/min程度とし、第2パターンでは10−60L/min程度にまで増やす。
また、第2パターンにおいて、電子制御装置100は、流量制御弁30のロータ角度を、後述する第3パターンに切り替わる角度位置(第1入口ポート31が開き始めるロータ角度)の手前を限度として増大させ、第3入口ポート33の開口面積を、第2パターンでのロータ角度の限界値での開口面積を上限値として増大させる。
図7は、上記の第2パターンで流量制御弁30を制御している状態でのヒータコア91(ヒータライン)の冷却水温度、シリンダヘッド11(ヘッドライン)の冷却水温度、及び、シリンダブロック12(ブロックライン)の冷却水温度の変化を示す。
この図7に示すように、シリンダヘッド11(ヘッドライン)の冷却水温度が第2閾値温度TH2付近に達すると、第1パターンから第2パターンへの切り替えが行われる。そして、第2パターンでは、シリンダヘッド11を通過した冷却水が第4冷却水配管74に供給されるようになることで、ヒータコア91(ヒータライン)の冷却水温度が高くなり、ヒータコア91での熱交換による空調空気を高い温度に加熱できる。
なお、第2パターンでも、シリンダブロック12に冷却水を循環させないが、シリンダヘッド11からの対流の影響や摩擦熱などによって、シリンダブロック12の冷却水温度も徐々に上昇することになる。
図5には、第1パターンから第2パターンへの切り替えタイミングと、第2パターンでの冷却水の流量変化とを示してある。
時刻t0で内燃機関10が始動されてから、時刻t1でシリンダヘッド11の温度が第2閾値温度TH2付近に達するまでの間は第1パターンに保持され、時刻t1で第1パターンから第2パターンへの切り替えが行われる。
そして、第2パターンでは、シリンダヘッド11の温度が第2閾値温度TH2よりも高くなることを抑制するために、電子制御装置100は、第3入口ポート33の開口面積(流量)を増やし、また、ウォータポンプ40の吐出量を増やす処理を実施する。
電子制御装置100は、第2パターンに従ってヒータコア91に冷却水を循環させている状態でステップS505へ進み、第2温度センサ82の水温検出信号TW2、つまり、シリンダブロック12の出口水温TW2と、第3閾値温度TH3とを比較する。
第3閾値温度TH3は、第2閾値温度TH2と同じか若しくは所定温度だけ高い側若しくは低い側にずれた温度に設定される。
そして、電子制御装置100は、第3閾値温度TH3とシリンダブロック12の出口水温TW2とを比較することで、シリンダブロック12の温度が、冷却水の供給を開始して温度制御(ブロック冷却制御)を開始する温度に達したか否か、換言すれば、シリンダブロック12の暖機が完了したか否かを検出する。
電子制御装置100は、シリンダブロック12の出口水温TW2が第3閾値温度TH3を下回る間、つまり、シリンダブロック12の暖機中である場合には、ステップS504に戻り、第2パターンに従った流量制御弁30及びウォータポンプ40の制御を継続させる。
一方、シリンダブロック12の出口水温TW2が第3閾値温度TH3以上になると、電子制御装置100は、ステップS506へ進む。
ステップS506で、電子制御装置100は、流量制御弁30のロータ目標角度を第3パターンに従って設定する。
電子制御装置100は、第3パターンにおいて、第2入口ポート32及び第4入口ポート34を閉じた状態に保持し、第3入口ポート34の開口面積を上限値に保持し、第1入口ポート31が開く角度位置を、ロータ目標角度(流量制御弁30の制御目標値)に設定する。
流量制御弁30のロータ角度を、第2パターンでの上限ロータ角度より増大させると、第2入口ポート32及び第4入口ポート34を閉じた状態に、また、第3入口ポート34の開口面積を上限値に保持した状態のまま、第1入口ポート31の開口面積が徐々に増大する設定となっている。従って、電子制御装置100が、流量制御弁30の角度を変化させることで、第2パターンから第3パターンに直接切り替わる。
第3パターンに従った目標角度の設定によって、図8に示すように、第2入口ポート32及び第4入口ポート34を介した冷却水の循環は停止状態に保持され、かつ、第3入口ポート33を介した冷却水の循環が継続される一方で、第1入口ポート31を介した冷却水の循環が開始される。これにより、ウォータポンプ40から吐出された冷却水の一部は、ブロック側冷却水通路62、第2冷却水配管72、流量制御弁30、第6冷却水配管76を経由し、ウォータポンプ40に再度吸引される経路を循環するようになる。
換言すれば、第3パターンでは、第1冷却液ライン及び第4冷却液ラインへの冷却水の供給は停止状態に保持され、第2冷却液ライン、第3冷却液ライン及びバイパスラインに冷却水が供給される。
これにより、第3パターンでは、ウォータポンプ40が吐出した冷却水の一部がシリンダブロック12に供給され、シリンダブロック12の温度が制御されるようになる。
係る第3パターンの設定状態で、電子制御装置100は、シリンダブロック12の出口水温TW2の上昇に応じて、流量制御弁30のロータ角度の目標を徐々に増大させて第1入口ポート31の開口面積を増やすと共にウォータポンプ40の吐出流量を第2パターンのときから徐々に増大させる。
なお、第3パターンにおいて、電子制御装置100は、流量制御弁30のロータ角度を、後述する第4パターンに切り替わる角度位置(第2入口ポート32が開き始めるロータ角度)の手前を限度として増大させ、第1入口ポート31の開口面積を、第3パターンでのロータ角度の限界値での開口面積を上限値として増大させる。
係る第3パターンによる流量制御弁30及びウォータポンプ40の制御によりシリンダブロック12への冷却水の供給を制御することで、シリンダブロック12の温度を目標温度に向けて漸増させ、シリンダブロック12の温度が目標温度を超えてオーバーシュートすることを抑制する。
図9は、上記の第3パターンで流量制御弁30を制御している状態でのシリンダヘッド11(ヘッドライン)の冷却水温度、及び、シリンダブロック12(ブロックライン)の冷却水温度の変化を示す。
この図9に示すように、シリンダブロック12(ブロックライン)の冷却水温度が第3閾値温度TH3付近に達すると、第2パターンから第3パターンへの切り替えが行われる。そして、第3パターンでは、ヘッド側冷却水通路61に供給された冷却水(シリンダヘッド11の熱を奪った冷却水)の一部が、ブロック側冷却水通路62に分流され、ブロック側冷却水通路62、オイルクーラー16、流量制御弁30を介して循環されるようになり、シリンダブロック12の冷却水温度が上昇する。
図5には、第2パターンから第3パターンへの切り替えタイミングと、第3パターンでの冷却水の流量変化とを示してある。
時刻t2でシリンダブロック12の温度が第3閾値温度TH3付近に達すると、第2パターンから第3パターンへの切り替えが行われる。
そして、第3パターンでは、シリンダヘッド11の温度が第2閾値温度TH2よりも高くなることを抑制するために、電子制御装置100は、第1入口ポート31の開口面積(流量)を増やし、また、ウォータポンプ40の吐出量を増やす処理を実施して、シリンダブロック12の温度を漸増させるようにする。
電子制御装置100は、第3パターンに従ってシリンダブロック12に冷却水を循環させている状態でステップS507へ進み、第2温度センサ82の水温検出信号TW2、つまり、シリンダブロック12の出口水温TW2と、第4閾値温度TH4とを比較する。
第4閾値温度TH4は、シリンダヘッド11の目標温度である第2閾値温度TH2よりも高く、かつ、シリンダブロック12への冷却水供給を開始させる第3閾値温度TH3よりも高い、シリンダブロック12の目標温度であり、例えば、100℃−110℃程度の値に設定される。
つまり、シリンダヘッド11の目標温度は、プレイグニッションやノッキングの抑制を目的として設定されるのに対し、シリンダブロック12の目標温度はフリクション抑制を目的として設定され、シリンダヘッド11の目標温度よりもシリンダブロック12の目標温度を高くすることでフリクションの低減を促進させる。
シリンダブロック12の出口水温TW2が第4閾値温度TH4を下回る場合、電子制御装置100は、ステップS506に戻り、第3パターンに従った流量制御弁30及びウォータポンプ40の制御を継続させる。
一方、シリンダブロック12の出口水温TW2が第4閾値温度TH4、つまり、シリンダブロック12の目標温度に達すると、電子制御装置100はステップS508へ進む。
ステップS508で、電子制御装置100は、流量制御弁30のロータ目標角度を第4パターンに従って設定する。
電子制御装置100は、第4パターンにおいて、第4入口ポート34を閉じた状態に保持し、第3入口ポート34の開口面積を上限値に保持し、第1入口ポート31の開口面積が第3パターンに引き続き増大し、また、第2入口ポート32の開口面積が上限値にまで開く角度位置を、ロータ目標角度(流量制御弁30の制御目標値)に設定する。
流量制御弁30のロータ角度を、第3パターンでの上限ロータ角度より増大させると、第4入口ポート34を閉じた状態に、また、第3入口ポート34の開口面積を上限値に保持した状態のまま、第2入口ポート32の開口面積が上限値にまで開き、第1入口ポート31の開口面積が第3パターンに引き続き増大する設定となっている。従って、電子制御装置100が、流量制御弁30の角度を変化させることで、第3パターンから第4パターンに直接切り替わる。
係る第4パターンでは、図10に示すように、ラジエータ50(第1冷却液ライン)を経由しての冷却水の循環は第1−第3パターンに引き続き行われないものの、第4冷却液ライン(変速機20、オイルウォーマー21)への冷却水の供給が開始される結果、第2冷却液ライン(シリンダブロック12)、第3冷却液ライン(ヒータコア91)、第4冷却液ライン(オイルウォーマー21)及びバイパスラインに冷却水が供給されることになる。
そして、第2入口ポート32を開くことで、シリンダヘッド11を通過した冷却水が分流して第4冷却水配管74に流れ込み、オイルウォーマー21(変速機20)を経由して流量制御弁30に至り、再度ウォータポンプ40に吸引される経路を冷却水が循環するようになる。これにより、オイルウォーマー21において変速機20の作動油と冷却水との間での熱交換が行われ、変速機20の暖機が促進される。
また、電子制御装置100は、第4パターンにおいて、第2入口ポート32を開く処理と共に、ウォータポンプ40の吐出量を第3パターンの場合よりも増やす処理を行い、第1冷却水配管71、第2冷却水配管72、第3冷却水配管73、第4冷却水配管74それぞれに十分な量の冷却水が供給されるようにする。
図11は、上記の第4パターンで流量制御弁30を制御している状態でのオイルウォーマー21での冷却水温度、シリンダヘッド11(ヘッドライン)の冷却水温度、及び、シリンダブロック12(ブロックライン)の冷却水温度の変化を示す。
この図11に示すように、シリンダブロック12(ブロックライン)の冷却水温度が第4閾値温度TH4付近に達すると、第3パターンから第4パターンへの切り替えが行われる。そして、第4パターンでは、ヘッド側冷却水通路61に供給された冷却水(シリンダヘッド11の熱を奪った冷却水)の一部が、第3冷却水配管73に分流して流れ、オイルウォーマー21に循環されるようになるため、オイルウォーマー21での冷却水温度が増加する。
図5には、第3パターンから第4パターンへの切り替えタイミングと、第4パターンでの冷却水の流量変化とを示してある。
時刻t3でシリンダブロック12の温度が第4閾値温度TH4付近に達すると、第3パターンから第4パターンへの切り替えが行われ、第2入口ポート32を所定開度に開いて、オイルウォーマー21への冷却水循環を開始させると共に、第4パターンでは、シリンダヘッド11の温度を第2閾値温度TH2付近に保持し、また、シリンダブロック12の温度を第4閾値温度TH4付近に保持するために、第1入口ポート31の開口面積を変化させ、また、ウォータポンプ40の吐出量を制御する。
電子制御装置100は、ステップS508で第4パターンに従った流量制御弁30の制御を開始した後、ステップS509へ進み、シリンダブロック12の出口水温TW2と第4閾値温度TH4(目標ブロック温度)との偏差ΔTC、及び、シリンダヘッド11の出口水温TW1と第2閾値温度TH2(目標シリンダ温度)との偏差ΔTBを演算する。
次いで、電子制御装置100は、ステップS510へ進み、ステップS509で求めた温度偏差ΔTC、ΔTBに基づき、流量制御弁30の制御パターンの切り替え制御を実施する。
つまり、内燃機関10の負荷の増大(発熱量の増大)によって、シリンダブロック12の出口水温TW2及び/又はシリンダヘッド11の出口水温TW1が目標温度よりも所定以上に高くなると、流量制御弁30のロータ目標角度を第5パターンに従って設定し、負荷が小さくなると、第4パターンに戻す制御を行う。
電子制御装置100は、第5パターンにおいて、第2入口ポート32及び第3入口ポート33の開口面積を上限値に保持し、第1入口ポート31の開口面積が第4パターンから引き続いて増大し、第4入口ポート34が全閉から開く角度位置を、ロータ目標角度(流量制御弁30の制御目標値)に設定する。
つまり、流量制御弁30のロータ角度を、第4パターンでの上限ロータ角度より増大させると、第2入口ポート32及び第3入口ポート33の開口面積を上限値に保持した状態のまま、第1入口ポート31の開口面積が第4パターンでの上限ロータ角度での面積から更に増大し、また、並行して第4入口ポート31が開いて徐々に開口面積を増大するとなっている。従って、電子制御装置100が、流量制御弁30の角度を変化させることで、第4パターンから第5パターンに直接切り替わる。
第5パターンに従った目標角度の設定によって、図12に示すように、ラジエータ50を迂回して冷却水を循環させていた状態から、冷却水の一部がラジエータ50(第1冷却液ライン)を介して循環されるようになり、ラジエータ50を通過する際に冷却水が放熱することで、内燃機関10を冷却する能力が上がり、内燃機関10(シリンダヘッド11、シリンダブロック12)が過熱することが抑制される。
また、電子制御装置100は、第4入口ポート31の開口面積の増大に合わせて、ウォータポンプ40の吐出量を増大させる。
なお、電子制御装置10は、第5パターンにおいて、シリンダブロック12の出口水温TW2及びシリンダヘッド11の出口水温TW1を共に目標温度付近に保持するように制御するが、高負荷状態では、シリンダヘッド11の温度上昇の抑制を優先させ、シリンダブロック12の温度が目標温度を下回ることになる場合でも、シリンダヘッド11の温度が目標温度を所定以上に上回る場合には、第4入口ポート34の開口面積の増大及びウォータポンプ40の吐出量の増大を実施する。
これにより、内燃機関10の高負荷域でシリンダヘッド11の温度上昇を十分に抑え、プレイグニッションやノッキングを抑制できるから、プレイグニッションやノッキングを抑制するための点火時期の遅角補正量を低減でき、内燃機関10の出力性能の低下を抑制できる。
図5には、第4パターンから第5パターンへの切り替えタイミングと、第5パターンでの冷却水の流量変化とを示してある。
例えば、時刻t4にて、温度偏差ΔTC、ΔTBが所定値を超えるようになった場合、つまり、ラジエータ50を迂回した冷却水の循環では、シリンダヘッド11やシリンダブロック12の温度上昇を抑制できなくなると、第4パターンから第5パターンに切り替え、ラジエータ50を経由した冷却水の循環を開始させ、第4入口ポート34の開口面積(流量)を、シリンダヘッド11やシリンダブロック12の温度上昇を抑制できる程度にまで増大させ、並行してウォータポンプ40の吐出量を増加させる。
また、時刻t5は、シリンダブロック12の温度保持よりも、シリンダヘッド11の温度上昇の抑制を優先させるモードへの切り替わりタイミングであり、内燃機関10が高負荷運転されるようになると、第4入口ポート34の開口面積(流量)を更に増やし、かつ、ウォータポンプ40の吐出量を増加させて、シリンダヘッド11の温度上昇を抑制する。
このとき、シリンダヘッド11に流れる冷却水が増大すると共に、シリンダブロック12に流れる冷却水も増大することで、シリンダブロック12の温度が目標温度(第4閾値温度TH4)よりも低下する場合があるが、電子制御装置100は、シリンダヘッド11の温度上昇の抑制を優先させ、シリンダブロック12の温度が目標温度よりも下回っても、第4入口ポート34の開口面積(流量)やウォータポンプ40の吐出量を減らす処理は行わない。
また、図13のフローチャートに示すルーチンは、電子制御装置100が実施する流量制御弁30の制御の一例として、アイドルストップ時における制御を例示する。
図13のフローチャートに示すルーチンは、アイドルストップ指令信号に基づき、電子制御装置100により割り込み処理される。
まず、電子制御装置100は、ステップS601で、アイドルストップ制御、具体的には、内燃機関10への燃料供給を停止し、また、点火プラグによる点火動作を停止させる制御を行う。
次いで、ステップS602で、電子制御装置100は、前述した第5パターンに従って流量制御弁30のロータ角度を制御することで、流量制御弁30の各入力ポート31−34を開き、冷却水の一部がラジエータ50を介して循環される状態に制御する。更に、電子制御装置100は、ウォータポンプ40の吐出量を、前述した第5パターンでの吐出量よりも多い、アイドルストップ用の吐出量にまで増やす。
次いで、電子制御装置100は、ステップS603に進み、シリンダヘッド11の出口水温TW1が第5閾値温度TH5以下に低下したか否かを検出する。
ここで、第5閾値温度TH5は、例えば、第2閾値温度TH2と同じか、第2閾値温度TH2を下回る温度とすることができる。
シリンダヘッド11の出口水温TW1が第5閾値温度TH5を上回る状態では、電子制御装置100は、ステップS602に戻って第5パターンに従って流量制御弁30を制御することで冷却水を循環させ、シリンダヘッド11の温度低下を図る。
そして、シリンダヘッド11の出口水温TW1が第5閾値温度TH5以下になると、電子制御装置100は、ステップS603からステップS604に進み、ウォータポンプ40を停止させるか、若しくは、第1パターンと同程度の吐出流量にまで低下させる。
アイドルストップに伴って冷却水の循環を停止させると、シリンダヘッド11の温度が上昇し、内燃機関10を再始動させるときに、プレイグニッションやノッキングが発生し易くなる。
これに対し、アイドルストップによって内燃機関10が停止した直後の所定期間において、ラジエータ50を経由した冷却水の循環が行われるように流量制御弁30を制御してウォータポンプ40を駆動すれば、アイドルストップ中(内燃機関10の一時停止中)にシリンダヘッド11の温度が上昇することを抑制できる。従って、アイドルストップからの内燃機関10の再始動状態で、プレイグニッションやノッキングが発生することを抑制し、良好な始動性を維持できる。
図14は、アイドルストップを行うときのウォータポンプ40の吐出量、及び、シリンダヘッド11の温度の変化を示す。
図14に示すように、時刻t6にてアイドルストップが開始され、内燃機関10の運転が停止すると、第5パターンに従ってラジエータ50に冷却水を循環させる状態に流量制御弁30を制御し、かつ、ウォータポンプ40の吐出量をアイドルストップ用に増大補正する。
そして、時刻t7にてシリンダヘッド11の出口水温TW1が第5閾値温度TH5以下になり、その後にシリンダヘッド11の温度が上昇変化することがない状態になれば、ウォータポンプ40の吐出量を減らす。
以上のように、本発明に係る冷却装置では、流量制御弁30の制御によってシリンダヘッド11にのみ冷却水を循環させることができ、かつ、電動ウォータポンプ40の制御によってシリンダヘッド11に供給する冷却水の流量を任意の流量に制御することができるため、シリンダヘッド11(燃焼室)の早期暖機による燃費の改善効果を得ることができる。
また、流量制御弁30の制御によって、シリンダヘッド11とシリンダブロック12とに供給される冷却水の流量割合を制御でき、また、電動ウォータポンプ40によって内燃機関10の低回転状態であっても、高い流量の冷却水を循環させることができる。従って、シリンダヘッド11及びシリンダブロック12の温度をそれぞれに異なる目標温度に制御することができ、シリンダヘッド11の温度をプレイグニッションやノッキングを抑制できる温度に抑えつつ、シリンダブロック12の温度を積極的に高くしてフリクションの低減を図ることができる。
また、電動ウォータポンプ40により、内燃機関10の停止中でもシリンダヘッド11に冷却水を循環させることができるため、アイドルストップ中におけるシリンダヘッド11の温度上昇を抑制して、再始動状態でのプレイグニッションやノッキングの発生を抑制できる。
また、早期暖機させたシリンダヘッド11の通過した冷却水をヒータコア91などに供給できたため、ヒータを早期に稼働させることができる。
また、内燃機関10の停止中でも電動ウォータポンプ40を駆動させて、シリンダヘッド11の通過した冷却水をヒータコア91などに供給し、ヒータを稼働させることが可能である。
以上、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、流量制御弁30は、ロータ式に限定されるものではなく、例えば、電気式アクチュエータによって弁体を直線運動させる構造の流量制御弁を用いることができる。
また、第4冷却水配管74(第3冷却液ライン)に、ヒータコア91のみを配置する構成とすることができ、また、第4冷却水配管74(第3冷却液ライン)に、ヒータコア91の他、EGRクーラ92、排気還流制御弁93、スロットルバルブ94のうちの1つ乃至2つを配置する構成とすることができる。
また、ブロック側冷却水通路62とヘッド側冷却水通路61とを内燃機関10内で接続する通路を設けずに、ブロック側冷却水通路62の入口をシリンダブロック12に形成し、第7冷却水配管77を途中で2つに分岐させ、一方をヘッド側冷却水通路61に接続させ、他方をブロック側冷却水通路62に接続させる配管構造とすることができる。
また、ウォータポンプ40を内燃機関10で駆動される形式のものとすることができる。機関駆動式のウォータポンプ40を用いる場合、ウォータポンプ40の吐出量は、内燃機関10の回転速度に依存することになるものの、流量制御弁30による流量分配を行えることで、シリンダヘッド11の早期暖機、ヒータの早期稼働を実現できる他、シリンダヘッド11及びシリンダブロック12をそれぞれに異なる温度に制御することが可能である。
また、第1−第4冷却液ラインのうちの第3冷却液ライン(ヒータコアライン)と第4冷却液ライン(動力伝達装置ライン、変速機ライン、オイルウォーマーライン)とのいずれか一方若しくは双方を省略した冷却装置とすることができる。
また、第2冷却液ラインにオイルクーラー16が配置されない構造とすることができる。
また、バイパスライン(第8冷却水配管78)に補助の電動式ウォータポンプを配置した構成とすることができ、また、内燃機関10で駆動される機関駆動式のウォータポンプを電動式のウォータポンプ40と並列に備える構成とすることができる。
10…内燃機関、11…シリンダヘッド、12…シリンダブロック、16…オイルクーラー、20…変速機(動力伝達装置)、21…オイルウォーマー、30…流量制御弁、31−34…入口ポート、35…出口ポート、40…ウォータポンプ、50…ラジエータ、61…ヘッド側冷却水通路、62…ブロック側冷却水通路、71…第1冷却水配管、72…第2冷却水配管、73…第3冷却水配管、74…第4冷却水配管、75…第5冷却水配管、76…第6冷却水配管、77…第7冷却水配管、78…第8冷却水配管、81…第1温度センサ、82…第2温度センサ、91…ヒータコア、92…EGRクーラ、93…排気還流制御弁、94…スロットルバルブ、100…電子制御装置

Claims (16)

  1. ウォータポンプによって冷却液を内燃機関に循環させる冷却装置であって、
    前記内燃機関のシリンダヘッド及びラジエータを経由する第1冷却液ラインと、
    前記内燃機関のシリンダブロックを経由し前記ラジエータを迂回する第2冷却液ラインと、
    前記第1冷却液ライン及び前記第2冷却液ラインがそれぞれ流入側に接続され、流出側が前記ウォータポンプの吸引側に接続される電動式の流量制御弁と、
    前記シリンダヘッドと前記ラジエータとの間の前記第1冷却液ラインから分岐し、前記ラジエータを迂回して前記流量制御弁の流出側に合流するバイパスラインと、
    を備え、
    前記流量制御弁によって前記第1冷却液ライン及び前記第2冷却液ラインへの冷却液の供給量を制御する、内燃機関の冷却装置。
  2. ウォータポンプによって冷却液を内燃機関に循環させる冷却装置であって、
    前記内燃機関のシリンダヘッド及びラジエータを経由する第1冷却液ラインと、
    前記内燃機関のシリンダブロックを経由し前記ラジエータを迂回する第2冷却液ラインと、
    前記シリンダヘッド及びヒータコアを経由し前記ラジエータを迂回する第3冷却液ラインと、
    前記第1冷却液ライン、前記第2冷却液ライン及び前記第3冷却液ラインがそれぞれ流入側に接続され、流出側が前記ウォータポンプの吸引側に接続される電動式の流量制御弁と、
    前記シリンダヘッドと前記ラジエータとの間の前記第1冷却液ラインから分岐し、前記ラジエータを迂回して前記流量制御弁の流出側に合流するバイパスラインと、
    を備え、
    前記流量制御弁によって前記第1冷却液ライン、前記第2冷却液ライン及び前記第3冷却液ラインへの冷却液の供給量を制御する、内燃機関の冷却装置。
  3. ウォータポンプによって冷却液を内燃機関に循環させる冷却装置であって、
    前記内燃機関のシリンダヘッド及びラジエータを経由する第1冷却液ラインと、
    前記内燃機関のシリンダブロックを経由し前記ラジエータを迂回する第2冷却液ラインと、
    前記シリンダヘッド及びヒータコアを経由し前記ラジエータを迂回する第3冷却液ラインと、
    前記シリンダヘッド及び前記内燃機関の動力伝達装置を経由し前記ラジエータを迂回する第4冷却液ラインと、
    前記第1冷却液ライン、前記第2冷却液ライン、前記第3冷却液ライン及び前記第4冷却液ラインがそれぞれ流入側に接続され、流出側が前記ウォータポンプの吸引側に接続される電動式の流量制御弁と、
    前記シリンダヘッドと前記ラジエータとの間の前記第1冷却液ラインから分岐し、前記ラジエータを迂回して前記流量制御弁の流出側に合流するバイパスラインと、
    を備え、
    前記流量制御弁によって前記第1冷却液ライン、前記第2冷却液ライン、前記第3冷却液ライン及び前記第4冷却液ラインへの冷却液の供給量を制御する、内燃機関の冷却装置。
  4. 前記流量制御弁は、流路の切替えパターンとして、流入側に接続される複数の冷却液ラインの全てを閉じるパターンと、前記第2冷却液ラインを開いて他の冷却液ラインを閉じるパターンと、流入側に接続される複数の冷却液ラインの全てを開くパターンとを含む、請求項1記載の内燃機関の冷却装置。
  5. 前記流量制御弁は、流路の切替えパターンとして、流入側に接続される複数の冷却液ラインの全てを閉じるパターンと、前記第3冷却液ラインを開いて他の冷却液ラインを閉じるパターンと、前記第3冷却液ライン及び前記第2冷却液ラインを開いて他の冷却液ラインを閉じるパターンと、流入側に接続される複数の冷却液ラインの全てを開くパターンとを含む、請求項2記載の内燃機関の冷却装置。
  6. 前記流量制御弁は、流路の切替えパターンとして、前記第1−第4冷却液ラインの全てを閉じる第1パターンと、前記第3冷却液ラインを開いて前記第1、第2及び第4冷却液ラインを閉じる第2パターンと、前記第2及び第3冷却液ラインを開いて前記第1及び第4冷却液ラインを閉じる第3パターンと、前記第2、第3及び第4冷却液ラインを開いて前記第1冷却液ラインを閉じる第4パターンと、前記第1−第4冷却液ラインの全てを開く第5パターンとを含む、請求項3記載の内燃機関の冷却装置。
  7. 前記流量制御弁の切替えパターンを、前記内燃機関の暖機の進行に伴って、前記第1パターン、前記第2パターン、前記第3パターン、前記第4パターンの順に変更する、請求項6記載の内燃機関の冷却装置。
  8. 前記シリンダヘッドの出口での冷却液の温度を検出する第1温度センサと、
    前記シリンダブロックの出口での冷却液の温度を検出する第2温度センサと、
    を備える、請求項1から7のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
  9. 前記シリンダヘッドに設けた第1冷却水通路と、前記第1冷却水通路から分岐して前記シリンダブロック内に延設される第2冷却水通路とを備え、前記シリンダヘッドを経由した冷却水を前記シリンダブロックに流す、請求項1から8のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
  10. 前記ウォータポンプが電動ウォータポンプである、請求項1から9のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
  11. 前記シリンダヘッドの出口での冷却液の温度が所定温度を下回るときに、前記流量制御弁の流入側に接続する全ラインを閉じ、前記バイパスラインを介して冷却液を循環させる、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
  12. 前記シリンダヘッドの出口での冷却液の温度が所定温度に達してから、前記第3冷却液ラインに冷却液を供給する、請求項2又は3記載の内燃機関の冷却装置。
  13. 前記シリンダブロックの出口での冷却液の温度が所定温度に達してから、前記第2冷却液ラインに冷却液を供給する、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
  14. 前記シリンダヘッドの出口での冷却液の温度が第1温度になり、前記シリンダブロックの出口での冷却液の温度が前記第1温度よりも高い第2温度になるように、前記流量制御弁を制御する、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
  15. 前記ウォータポンプが電動ウォータポンプであり、前記シリンダヘッドの出口での冷却液の温度の上昇に応じて前記電動ウォータポンプの吐出流量を増大させる、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
  16. 前記ウォータポンプが電動ウォータポンプであり、前記内燃機関が一時的に停止したときに、前記第1冷却液ラインに冷却液が供給されるように前記流量制御弁を制御し、前記電動ウォータポンプの吐出流量を増大させる、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置。
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