JP2003293767A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

エンジンの冷却装置

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JP2003293767A JP2002099722A JP2002099722A JP2003293767A JP 2003293767 A JP2003293767 A JP 2003293767A JP 2002099722 A JP2002099722 A JP 2002099722A JP 2002099722 A JP2002099722 A JP 2002099722A JP 2003293767 A JP2003293767 A JP 2003293767A
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敬一 品田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダヘッドを効率よく冷却できるととも
に、シリンダブロックに供給される冷却水の供給量を増
大させることができるエンジンの冷却装置を提供する。 【解決手段】 シリンダヘッド23の冷却水通路24に
ラジエータ33と冷却水ポンプ40とを有する循環通路
27を接続する。シリンダブロック25内の冷却水通路
26を前記冷却水通路24にエンジン1内で接続する。
シリンダブロック25の冷却水通路26を、第2のサー
モスタット62を介して独立した第6の冷却水管48に
よってラジエータ33と冷却水ポンプ40との間の冷却
水通路に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却水がラジエー
タからシリンダヘッドに供給され、このシリンダヘッド
内の冷却水通路からシリンダブロック内の冷却水通路に
供給されるエンジンの冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車用エンジンに用いら
れている冷却装置としては、例えば図4に示すように構
成されたものがある。図4は従来のエンジンの冷却装置
の構成を示す図で、同図において、符号1はエンジンを
示し、2はこのエンジン1のシリンダブロック、3はシ
リンダヘッド、4は冷却装置、5,6,7はこの冷却装
置4を構成するラジエータ、冷却水ポンプおよびサーモ
スタットを示す。
【0003】前記シリンダブロック2とシリンダヘッド
1との内部には、冷却水通路8,9がそれぞれ形成され
ている。これらの冷却水通路8,9は、エンジン1内で
互いに連通されている。冷却装置4は、前記シリンダブ
ロック2内の冷却水通路8に冷却水ポンプ6によって冷
却水を供給し、シリンダヘッド3から導出された冷却水
をラジエータ5によって冷却してからシリンダブロック
2の冷却水通路8に戻すように構成されている。ラジエ
ータ5の冷却水入口5aと冷却水出口5bとの間は、サ
ーモスタット7を介してバイパス通路10で接続されて
いる。この冷却装置4においては、冷却水の温度がサー
モスタット7の設定温度より低い場合はバイパス通路1
0に冷却水が流され、冷却水の温度が前記設定温度より
高い場合には、ラジエータ5に冷却水が流される。
【0004】このようにラジエータ5またはバイパス通
路10を通った冷却水は、冷却水ポンプ6によってシリ
ンダブロック2内の冷却水通路8に供給される。そし
て、この冷却水は、エンジン1内でシリンダヘッド3内
の冷却水通路9に入り、シリンダヘッド3の冷却水出口
3aから出てサーモスタット7に入る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように構成された従来の冷却装置4は、シリンダブロ
ック2を冷却した後の冷却水によってシリンダヘッド3
が冷却されるものであるから、シリンダヘッド3を効率
よく冷却することができないという問題があった。シリ
ンダヘッド3は、燃焼室の天井壁を構成するものである
から、可及的温度が低い冷却水によって冷却されること
が望ましい。
【0006】このような不具合は、例えば特開昭58−
162716号公報に開示されているように、シリンダ
ヘッド内の冷却水通路に最初に冷却水を供給する構成を
採ることによって、ある程度は解消することができる。
この公報に示された冷却装置は、冷却水がシリンダヘッ
ドの冷却水通路からラジエータとラジエータ下流側の冷
却水ポンプとを通って前記冷却水通路に戻る循環通路が
設けられており、シリンダヘッド内の冷却水通路からエ
ンジン内でシリンダブロックの冷却水通路に冷却水が供
給される構成が採られている。
【0007】前記シリンダヘッド内の冷却水通路は、シ
リンダヘッドの一側部に形成された冷却水入口を介して
冷却水ポンプの冷却水出口に接続されるともに、シリン
ダヘッドの他側部に形成された冷却水出口を介して冷却
水排出用通路に接続されており、気筒毎に形成された連
通路を介してシリンダブロック内の冷却水通路に接続さ
れている。前記冷却水排出用通路は、下流側端部にラジ
エータ用バイパス通路の第1のサーモスタットが設けら
れ、この第1のサーモスタットを介してラジエータの冷
却水入口とラジエータ用バイパス通路とに接続されてい
る。
【0008】前記シリンダブロック内の冷却水通路は、
シリンダブロックの一側部の冷却水出口を介して前記冷
却水排出用通路に接続されている。シリンダブロックの
冷却水出口は、第2のサーモスタットが設けられてお
り、冷却水の温度が設定温度より高くなり第2のサーモ
スタットが開くことによって、冷却水が冷却水排出用通
路に流出する。このように冷却水をシリンダヘッドに直
接供給することによって、最も温度が低い状態にある冷
却水がシリンダヘッドに供給され、シリンダヘッドを効
率よく冷却することができる。
【0009】しかし、この冷却装置は、シリンダヘッド
を効率よく冷却できる反面、シリンダブロックが冷却さ
れ難くなるという問題があった。これは、シリンダヘッ
ド内の冷却水の一部がシリンダブロック内の冷却水通路
に供給され、この冷却水通路を通過してシリンダブロッ
クの冷却水出口から出た後に、シリンダヘッドの冷却水
出口から出た他の冷却水と冷却水排出用通路で合流する
ことが原因であると考えられる。すなわち、冷却水がシ
リンダブロック内の冷却水通路を通るときの抵抗がシリ
ンダヘッドのみを通るときに較べて大きくなり、シリン
ダブロック内の冷却水通路にシリンダヘッド側から冷却
水が流れ込み難くなるからである。
【0010】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、シリンダヘッドを効率よく冷却でき
るとともに、シリンダブロックに供給される冷却水の供
給量を増大させることができるエンジンの冷却装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係るエンジンの冷却装置は、冷却水がシリ
ンダヘッドの冷却水通路からラジエータとラジエータ下
流側の冷却水ポンプとを通って前記冷却水通路に戻る循
環通路を有し、前記シリンダヘッドの冷却水通路からシ
リンダブロックの冷却水通路に冷却水が供給されるエン
ジンの冷却装置において、前記シリンダブロックの冷却
水通路を、開閉弁を介して独立した冷却水通路で前記ラ
ジエータと冷却水ポンプとの間の冷却水通路に接続した
ものである。
【0012】本発明によれば、シリンダブロックの冷却
水系に設けられた開閉弁が閉じている状態では、冷却水
は全量がシリンダヘッド内の冷却水通路を通過し、前記
循環通路を流れる。前記開閉弁が開いた状態では、シリ
ンダヘッド内の冷却水の一部がシリンダブロック内の冷
却水通路に入り、前記開閉弁と独立した通路とを通って
冷却水ポンプの冷却水入口側に吸入される。すなわち、
開閉弁が開く状態では、シリンダヘッド内に供給された
冷却水のうちの一部がシリンダブロックの冷却水通路と
開閉弁とを通って冷却水ポンプに吸入され、残部が前記
循環通路を流れるようになる。
【0013】したがって、シリンダブロック内の冷却水
通路から開閉弁を通って出た冷却水はラジエータを通る
ことなく冷却水ポンプに吸入されるから、シリンダブロ
ック内の冷却水通路を有する冷却水系を冷却水が通過す
るときの抵抗を低減することができる。
【0014】請求項2に記載した発明に係るエンジンの
冷却装置は、請求項1に記載した発明に係るエンジンの
冷却装置において、ラジエータの冷却水入口と冷却水ポ
ンプの冷却水入口とを接続するラジエータ用バイパス通
路を設け、ラジエータの冷却水出口と冷却水ポンプの冷
却水入口との間に、ラジエータ用バイパス通路のサーモ
スタットを設け、このサーモスタットは、前記バイパス
通路とラジエータの冷却水出口とを選択的に冷却水ポン
プに接続する構成とされ、このサーモスタットのハウジ
ングにおける弁体の下流側で冷却水ポンプの冷却水入口
に連通する部位に、シリンダブロックの冷却水系に設け
られた開閉弁を接続したものである。
【0015】この発明によれば、シリンダブロックの冷
却水系を通る冷却水の温度がサーモスタットの開閉に影
響を及ぼすようになる。このため、例えば冷却水の温度
がサーモスタットの設定温度より低く、前記バイパス通
路を冷却水が流れる状態であっても、シリンダブロック
内の冷却水の温度が前記設定温度より高くなった場合に
は、相対的に温度が高い冷却水がシリンダブロックの冷
却水系からサーモスタットに入ることによって、サーモ
スタットの温度が上昇し、冷却水がラジエータを通るよ
うにサーモスタットの開閉状態が切換わる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るエンジンの冷
却装置の一実施の形態を図1ないし図3によって詳細に
説明する。図1および図2は本発明に係るエンジンの冷
却装置の構成を示す図で、図1は第1および第2のサー
モスタットが閉じている状態を示し、図2は第1および
第2のサーモスタットが開いている状態を示す。図3は
第1のサーモスタットを拡大して示す断面図である。
【0017】これらの図において、符号21は、この実
施の形態によるエンジンを示す。このエンジン21は、
自動車用の水冷式4サイクルエンジンで、本発明に係る
冷却装置22によってシリンダヘッド23の内部の冷却
水通路24とシリンダブロック25の内部の冷却水通路
26とに冷却水が供給される。シリンダヘッド23内の
冷却水通路24は、後述する循環通路27が接続される
とともに、前記シリンダブロック25内の冷却水通路2
6にエンジン1内の連通路28によって接続されてい
る。
【0018】前記循環通路27は、シリンダヘッド23
の冷却水出口23aに第1の冷却水管31を介して冷却
水入口32が接続されたラジエータ33と、このラジエ
ータ33の冷却水出口34に第2の冷却水管35を介し
て一端部が接続された第1のサーモスタット36と、こ
の第1のサーモスタット36の他端部と前記第1の冷却
水管31との間に介装されたバイパス通路形成用の第3
の冷却水管37と、前記第1のサーモスタット36に第
4の冷却水管38を介して冷却水入口39が接続された
冷却水ポンプ40と、この冷却水ポンプ40の冷却水出
口41とシリンダヘッド23の冷却水入口23bとを接
続する第5の冷却水管42などによって構成されてい
る。前記ラジエータ33と冷却水ポンプ40は、従来の
冷却装置に用いられていたものと同等のものであるか
ら、これらの詳細な説明は省略する。前記第1のサーモ
スタット36によって、請求項2に記載された発明に係
るサーモスタットを構成している。
【0019】第1のサーモスタット36は、図3に示す
ように、ハウジング43の内部にサーモスタット本体4
4が設けられ、従来からよく知られているように、サー
モスタット本体44に内蔵されたワックス(図示せず)
が温度上昇により膨張することによって開く構造のもの
である。この第1のサーモスタット36が開くことによ
って、冷却水がラジエータ33から第1のサーモスタッ
ト36を通って冷却水ポンプ40に吸入され、第1のサ
ーモスタット36が閉じることによって、冷却水が第3
の冷却水管37(バイパス通路)から第1のサーモスタ
ット36を通って冷却水ポンプ40に吸込まれる。すな
わち、この第1のサーモスタット36は、第3の冷却水
管37(バイパス通路)とラジエータ33の冷却水出口
34とを選択的に冷却水ポンプ49に接続する構成とさ
れている。
【0020】第1のサーモスタット36の前記ハウジン
グ43には、軸線方向(図3においては左右方向)の一
端部に前記第2の冷却水管35を接続するための接続用
パイプ45が設けられており、ハウジング43の他端部
には、前記第3の冷却水管37を接続するための接続用
パイプ46が設けられている。また、このハウジング4
3の軸線方向の中央部には、前記第4の冷却水管38を
接続するための接続用パイプ47が一体に形成されてお
り、さらに後述するようにシリンダブロック25から延
びる第6の冷却水管48(図1,2参照)を接続するた
めの接続用パイプ49が設けられている。
【0021】ハウジング43の内部に設けられたサーモ
スタット本体44は、前記ハウジング43にフレーム5
1を介して支持されたシリンダ52と、このシリンダ5
2の内部に設けられたワックスの体積が変化することに
よって軸線方向に移動する第1の弁体53および第2の
弁体54と、これらの弁体53,54を閉方向(図3に
おいては右方向)に付勢する圧縮コイルばね55などに
よって構成されている。このサーモスタット本体44
は、温度上昇により前記ワックスの体積が増大すること
によって、第1の弁体53と第2の弁体54とが図3に
示す全閉位置から圧縮コイルばね55の弾発力に抗して
図3の左方向に移動する。
【0022】第1の弁体53は、ハウジング43の一端
部に設けられた前記接続用パイプ45に接続された第1
の水室56と、ハウジング43の中央部に形成され前記
接続用パイプ47に接続された第2の水室57とを連通
する連通口58を開閉するように形成されている。第2
の弁体54は、ハウジング43の他端部に設けられた接
続用パイプ46に連通する第3の水室59と、前記第2
の水室57とを連通する連通口60を開閉するように形
成されている。
【0023】すなわち、この第1のサーモスタット36
は、ワックスの温度が低いときには、第1の弁体53が
閉状態になってラジエータ33の冷却水出口34に至る
冷却水通路を閉じるとともに、第2の弁体54を開状態
とし、第3の冷却水管37(バイパス通路)、第3の水
室59、第2の水室57、接続用パイプ47、第4の冷
却水管38などからなる冷却水通路を通って冷却水ポン
プ40に冷却水を吸入させる。
【0024】一方、冷却水の温度が上昇してワックスが
膨張することにより、第2の弁体54が閉状態になって
第3の冷却水管37に至る冷却水通路を閉じるととも
に、第1の弁体53が開状態になり、第2の冷却水管3
5、接続用パイプ45、第1の水室56、第2の水室5
7、接続用パイプ47、第4の冷却水管38などからな
る冷却水通路を通って冷却水ポンプ40に冷却水は吸入
される。第1のサーモスタット36が開くときの冷却水
の温度は、この実施の形態では概ね85℃に設定されて
いる。
【0025】シリンダブロック25内の冷却水通路26
は、図1および図2に示すように、シリンダブロック2
5の一側部に冷却水出口61が形成され、この冷却水出
口61に介装された第2のサーモスタット62と、冷却
水出口61から延設された第6の冷却水管48とを介し
て前記第1のサーモスタット36に接続されている。前
記第2のサーモスタット62は、第1のサーモスタット
36と同様にワックスの体積変化によって開閉する構造
のもので、冷却水の温度が設定温度より低いときに前記
冷却水出口61を閉じ、冷却水温度が前記設定温度より
高くなったときに前記冷却水出口61を開くように構成
されている。この第2のサーモスタット62が開くとき
の温度は、この実施の形態では概ね105℃に設定され
ている。この第2のサーモスタット62によって、請求
項1に記載された発明に係る開閉弁を構成している。
【0026】前記第6の冷却水管48の下流側端部は、
図3に示すように、前記第1のサーモスタット36の接
続用パイプ49に接続されており、第1のサーモスタッ
ト36のハウジング43における第1および第2の弁体
53,54より下流側で冷却水ポンプ40の冷却水入口
39に連通する第2の水室57に接続されている。ま
た、第6の冷却水管48は、途中にオリフィス63が設
けられており、第2のサーモスタット62が開いたとき
の冷却水の流量が所定の流量になるように予め設定され
る。この冷却装置22においては、シリンダヘッド23
内の冷却水通路24を通過する冷却水の流量と、シリン
ダブロック25内の冷却水通路26を通過する冷却水の
流量との割合が最適になるように、前記オリフィス63
の開度が設定されている。
【0027】このように構成された冷却装置22は、暖
機運転時などで冷却水の温度が相対的に低いときは、図
1に示すように、第1および第2のサーモスタット3
6,62が閉状態になる。この状態では、冷却水は、図
1中に矢印で示すように、シリンダヘッド23内の冷却
水通路24に接続された循環通路27を通って全量が循
環する。すなわち、このときに冷却水は、シリンダヘッ
ド23の冷却水出口23aから第1の冷却水管31と第
3の冷却水管37とを通って第1のサーモスタット36
に入り、この第1のサーモスタット36から第4の冷却
水管38を通って冷却水ポンプ40に吸入される。そし
て、冷却水ポンプ40から第5の冷却水管42を通って
シリンダヘッド23の冷却水入口23bに供給され、こ
こからシリンダヘッド23内の冷却水通路24に入る。
【0028】このように冷却水が循環することによっ
て、シリンダブロック25内の冷却水通路26を冷却水
が通過することがないから、シリンダブロック25の温
度が上昇し易くなる。このため、この冷却装置22は、
暖機運転に要する時間を短縮することができる。
【0029】運転状態が継続されることにより、上述し
た状態から冷却水の温度が上昇し、図2に示すように、
第1のサーモスタット36が開く。第1のサーモスタッ
ト36が開くことにより、第3の冷却水管37の下流側
端部が閉じられ、冷却水は、第1の冷却水管31からラ
ジエータ33と第2の冷却水管35とを通って第1のサ
ーモスタット36に入るようになる。このため、ラジエ
ータ33によって冷却されて相対的に温度が低くなる冷
却水が冷却水ポンプ40から第5の冷却水管42を通っ
てシリンダヘッド23内の冷却水通路24に供給され、
シリンダヘッド23が冷却される。
【0030】一方、シリンダブロック25内の冷却水通
路26は、第2のサーモスタット62が閉じている状態
ではシリンダヘッド23側から冷却水が入ることがない
から、この冷却水通路26内の冷却水の温度は、シリン
ダブロック25の温度上昇に追従するように上昇する。
シリンダブロック25内の冷却水の温度が上昇して第2
のサーモスタット62が開くことにより、前記冷却水通
路26内の冷却水が第6の冷却水管48を通って第1の
サーモスタット36内に入るとともに、シリンダヘッド
23内の冷却水通路24からシリンダブロック25内の
冷却水通路26に冷却水が新たに供給される。すなわ
ち、シリンダブロック25内の冷却水通路26を通過し
た冷却水は、シリンダヘッド23の冷却水出口23aか
ら出た冷却水とは別の経路を通って第1のサーモスタッ
ト36内に入り、前記循環通路27を流れる冷却水と混
合されて前記冷却水ポンプ40に吸入され、シリンダヘ
ッド23内の冷却水通路24に供給される。
【0031】第2のサーモスタット62は、シリンダブ
ロック25内の冷却水の温度に基づいて開閉するから、
暖機運転時に第1のサーモスタット36が閉じている状
態(第3の冷却水管37を冷却水が流れる状態)であっ
ても開くことがある。第1のサーモスタット36が閉じ
ている状態で第2のサーモスタット62が開くことによ
り、シリンダブロック25内の相対的に温度が高い冷却
水が第1のサーモスタット36に入り、第1のサーモス
タット36が温度上昇によって開く。この結果、循環通
路27の冷却水の温度が相対的に低いにもかかわらず、
第1のサーモスタット36が開き、冷却水がラジエータ
33を通って冷却されるようになる。
【0032】したがって、この実施の形態によるエンジ
ンの冷却装置22によれば、第2のサーモスタット62
が開く状態では、シリンダヘッド23内に供給された冷
却水のうちの一部がシリンダブロック25の冷却水通路
26から第2のサーモスタット62、第6の冷却水管4
8、第1のサーモスタット36および第4の冷却水管3
8とを通って冷却水ポンプ40に吸入され、残部がシリ
ンダヘッド23の冷却水出口23aから前記第1の冷却
水管31に流出するようになる。
【0033】このため、シリンダブロック25内の冷却
水通路26から第2のサーモスタット62を通って出た
冷却水は、ラジエータ33を通ることなく冷却水ポンプ
40に吸入されるから、シリンダブロック25内の冷却
水通路26を有する冷却水系を冷却水が通過するときの
流路抵抗を低減することができる。この結果、シリンダ
ブロック25を流れる冷却水の流量が増大するようにな
り、シリンダブロック25の冷却効率を向上させること
ができた。
【0034】この実施の形態で示したように、第1のサ
ーモスタット36が約85℃で開き、第2のサーモスタ
ット62が約105℃で開くように設定することによっ
て、中負荷運転時の冷却水温度がシリンダヘッド23の
冷却水出口23aで約110℃付近の最適な温度に維持
されるようになった。このため、この冷却装置22を用
いることによって、実用運転域での燃焼改善が図られ、
燃費が向上するとともに、HCの排出量を低減すること
ができた。
【0035】また、シリンダブロック25から延びる第
6の冷却水管48が第1のサーモスタット36に接続さ
れているから、シリンダブロック25の冷却水系を通る
冷却水の温度が第1のサーモスタット36の開閉に影響
を及ぼすようになる。このため、前記冷却水が第3の冷
却水管37(バイパス通路)を流れる状態であっても、
シリンダブロック25内の冷却水の温度が上昇して第2
のサーモスタット62が開くことにより、相対的に温度
が高い冷却水が第6の冷却水管48から第1のサーモス
タット36に入って第1のサーモスタット36の温度が
上昇し、冷却水がラジエータ33を通るように第1のサ
ーモスタット36の開閉状態が切換わる。すなわち、第
1のサーモスタット36がエンジンの状態に適合するよ
うに精度よく開く。
【0036】上述した実施の形態では、第1のサーモス
タット36と第2のサーモスタット62とをワックス式
のサーモスタットによって構成する例を示したが、これ
らのサーモスタットは、電動式のものでもよい。特に第
2のサーモスタット62は、温度変化に対応して通路を
開閉するものであれば、どのような弁によって形成して
も同等の効果を奏する。また、第2のサーモスタット6
2は、冷却水温度の他に、シリンダブロック25の壁面
の温度をセンサによって検出する構造でもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
リンダブロック内の冷却水通路から開閉弁を通って出た
冷却水はラジエータを通ることなく冷却水ポンプに吸入
されるから、シリンダブロック内の冷却水通路を有する
冷却水系を冷却水が通過するときの流路抵抗を低減する
ことができる。このため、シリンダヘッド内の冷却水通
路に相対的に温度が低い冷却水が流入する構成を採りな
がら、シリンダブロック内の冷却水通路を冷却水が流れ
易くなる。
【0038】したがって、シリンダヘッドを効率よく冷
却できるとともに、シリンダブロックを流れる冷却水の
流量を増大させることができるようになるから、シリン
ダヘッドとシリンダブロックとを確実に冷却することが
できるエンジンの冷却装置を提供することができる。
【0039】請求項2記載の発明によれば、シリンダブ
ロックの冷却水系を通る冷却水の温度がサーモスタット
の開閉に影響を及ぼすようになる。このため、例えば冷
却水の温度がサーモスタットの設定温度より低く、前記
バイパス通路を冷却水が流れる状態であっても、シリン
ダブロック内の冷却水の温度が前記設定温度より高くな
った場合には、相対的に温度が高い冷却水がシリンダブ
ロックの冷却水系からサーモスタットに入ることによっ
て、サーモスタットの温度が上昇し、冷却水がラジエー
タを通るようにサーモスタットの開閉状態が切換わる。
したがって、サーモスタットが精度よく開くようになる
から、信頼性が高いエンジンの冷却装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエンジンの冷却装置の構成を示
す図である。
【図2】 本発明に係るエンジンの冷却装置の構成を示
す図である。
【図3】 サーモスタットを拡大して示す断面図であ
る。
【図4】 従来のエンジンの冷却装置の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
21…エンジン、22…冷却装置、23…シリンダヘッ
ド、24,26…冷却水通路、25…シリンダブロッ
ク、27…循環通路、31…第1の冷却水管、33…ラ
ジエータ、35…第2の冷却水管、36…第1のサーモ
スタット、37…第3の冷却水管、38…第4の冷却水
管、40…冷却水ポンプ、42…第5の冷却水管、43
…ハウジング、44…サーモスタット本体、48…第6
の冷却水管、53…第1の弁体、54…第2の弁体、5
6…第1の水室、57…第2の水室、59…第3の水
室、62…第2のサーモスタット。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水がシリンダヘッドの冷却水通路か
    らラジエータとラジエータ下流側の冷却水ポンプとを通
    って前記冷却水通路に戻る循環通路を有し、前記シリン
    ダヘッドの冷却水通路からシリンダブロックの冷却水通
    路に冷却水が供給されるエンジンの冷却装置において、
    前記シリンダブロックの冷却水通路を、開閉弁を介して
    独立した冷却水通路で前記ラジエータと冷却水ポンプと
    の間の冷却水通路に接続してなるエンジンの冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、ラジエータの冷却水入口と冷却水ポンプの冷却水
    入口とを接続するラジエータ用バイパス通路を設け、ラ
    ジエータの冷却水出口と冷却水ポンプの冷却水入口との
    間に、前記ラジエータ用バイパス通路のサーモスタット
    を設け、このサーモスタットは、前記バイパス通路とラ
    ジエータの冷却水出口とを選択的に冷却水ポンプに接続
    する構成とされ、このサーモスタットのハウジングにお
    ける弁体の下流側で冷却水ポンプの冷却水入口に連通す
    る部位に、シリンダブロックの冷却水系に設けられた開
    閉弁を接続してなるエンジンの冷却装置。
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