JP2015171920A - 紙葉類の重送検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 搬送される紙葉類の住所面画像を検知する住所面スキャナと当該紙葉類の底面画像を検知する底面スキャナによって紙葉類を検知することにより、重送を確実に検知する重送検知装置を提供する。【解決手段】 立位状態で搬送される紙葉類の住所面画像を読み取る住所面スキャナ部と、立位状態で搬送される紙葉類の底面画像を読み取る底面スキャナ部と、前記住所面スキャナ部から出力された住所面画像を入力し、当該住所面画像から当該紙葉類の形状を検知する形状検出手段と、前記底面スキャナ部から出力された底面画像を入力し、当該底面画像から当該紙葉類底面の端面を検知する端面検出手段と、前記端面検出手段による端面が複数検知されない場合であっても、前記形状検出手段によって紙葉類が複数検知された場合に重送と判定する重送判定手段と、を備える。【選択図】 図2
Description
本発明の実施形態は、紙葉類の重送検知装置
郵便区分機は、当該郵便区分機の供給部に供給された封書、はがきなどの郵便物(以下、紙葉類と称する。)を1通ずつ取り出し、当該紙葉類表面に記載された郵便番号、バーコード、住所などの配達区分情報をスキャナで読み取り、読み取った配達区分情報を認識部で認識する。この認識された配達区分情報に基づいて当該紙葉類を区分し、所定のスタッカに集積する装置である。
供給部では、紙葉類を1通ずつ確実に取り出すために様々な工夫がされているが、紙葉類同士が静電気や糊などで貼り付き、複数枚を同時に取り出すことがある。このことを重送と称する。
複数枚の紙葉類を同時に取り出した場合、それらは重なった状態で搬送されるため、紙葉類表面に記載された配達区分情報を読み取りそれに従い区分しても、読み取られた配達区分情報が記載されている紙葉類と同時に取り出された紙葉類は、一緒に区分されてしまうため、同時に取出された紙葉類は誤区分となってしまう。この誤区分を防止する方法として、搬送ベルトのずらし機構を用いて重送を検知する方法が知られている。このずらし機構は、紙葉類を取出した後に当該取り出した紙葉類を2枚のベルトで構成した搬送ベルトで搬送するが、この2枚のベルトの速度を異なる速度にすることにより、搬送されている紙葉類が複数枚であれば、搬送方向にそれらの紙葉類をずらすものである。その後、紙葉類の搬送方向の長さを測定し、ずらし機構によりずらす前の紙葉類の長さとずらした後の紙葉類の長さを比較し、ずらした後の紙葉類の長さが伸びている場合には、重送として検知する。また、紙葉類の住所記載面の画像を画像処理し、当該住所記載面に配達区分情報としての住所が複数検出された場合に重送として検出する方法が知られている。
上述したずらし機構による重送検知方法には次のような課題があった。
(1)紙葉類が帯電して紙葉類同士の貼り付き状態が強い場合、ずらし機構によって貼り付いた紙葉類同士を分離できず、重送を検知できない場合がある。
(2)上記帯電して貼り付いた紙葉類をずらすためにずらし力を強くした強力なずらし機構を採用すると往復はがきなど、ミシン目が入っている紙葉類を切り放してしまうという課題がある。
(1)紙葉類が帯電して紙葉類同士の貼り付き状態が強い場合、ずらし機構によって貼り付いた紙葉類同士を分離できず、重送を検知できない場合がある。
(2)上記帯電して貼り付いた紙葉類をずらすためにずらし力を強くした強力なずらし機構を採用すると往復はがきなど、ミシン目が入っている紙葉類を切り放してしまうという課題がある。
また、上述した画像処理により重送を検知する方法には以下の課題があった。
(3)住所面の画像を画像処理することにより重送を検知することができるが、当該住所面の紙葉類のサイズに対してサイズの小さい紙葉類が裏面に貼り付いた場合には当該画像処理によっても重送を検知できないという課題があった。
(4)また、画像処理によって線分をエッジ部として検出しているが、その線分が重送によって発生した影なのか、デザインされた線分なのかを区別するのは難しいという課題があった。
(3)住所面の画像を画像処理することにより重送を検知することができるが、当該住所面の紙葉類のサイズに対してサイズの小さい紙葉類が裏面に貼り付いた場合には当該画像処理によっても重送を検知できないという課題があった。
(4)また、画像処理によって線分をエッジ部として検出しているが、その線分が重送によって発生した影なのか、デザインされた線分なのかを区別するのは難しいという課題があった。
上述したずらし機構による重送検知方法の課題及び画像処理により重送を検知する方法の課題を解決する方法として、カメラを、立位状態で搬送される紙葉類の底面画像を撮像できる位置に設置し、当該カメラで撮像した紙葉類の低面画像から重送を検知する方法がある。この場合、カメラ単体で重送を検知するため、往復はがきの様な媒体を2つに折った紙葉類や、媒体を折り、片端をシールで留めたような紙葉類の場合、誤検知するという課題があった。
(5)すなわち、折り畳んだ紙葉類をシール貼りした1枚の紙葉類を重送判定してしまうという課題があった。
(5)すなわち、折り畳んだ紙葉類をシール貼りした1枚の紙葉類を重送判定してしまうという課題があった。
本実施例は、上述した課題を解決するためになされたもので、重送検出の確実性を高めた重送検知装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の重送検知装置は、立位状態で搬送される紙葉類の住所面画像を読み取る第1のスキャナ部と、立位状態で搬送される紙葉類の底面画像を読み取る第2のスキャナ部と、前記第1のスキャナ部で得られた住所面画像が入力され、当該住所面画像に含まれる紙葉類の形状を検知する形状検出手段と、前記第2のスキャナ部で得られた底面画像が入力され、当該底面画像に含まれる紙葉類底面の端面を検出する端面検出手段と、前記形状検出手段及び前記端面検出手段によって紙葉類が複数検知された場合に重送と判定する重送判定手段と、を備えた。
本実施例に係る重送検知装置は、搬送される紙葉類の住所面画像を読み取る住所面スキャナ部及び当該紙葉類の底面画像を読み取る底面スキャナ部を備え、これらのスキャナ部から出力された画像を認識部で画像認識することにより重送を検知する。以下、図面を参照して本実施例に係る2枚時検知装置の動作を説明する。
図1は、本実施例に係る紙葉類処理装置100の概略構成図である。図1(1)は、平面図で、図1(2)は、正面図である。紙葉類処理装置100には、一括して供給された紙葉類を1枚ずつ取り出して搬送する搬送路(搬送手段)が備えられ、当該紙葉類に記載された配達区分情報を読取・認識する紙葉類供給・認識部10が備えられている。さらに、この紙葉類供給・認識部10で認識された配達区分情報に基づいて当該紙葉類を区分するスタッカ集積部110が備えられている。
なお、上記紙葉類供給・認識部10で認識できなかった紙葉類の画像情報は、ビデオコーディングシステム(Video Coding System)(以下、VCSと称する。)に送信される。VCSを操作する操作員は、当該認識できなかった紙葉類の画像情報を目視確認し、配達区分情報を認識できた場合、当該配達区分情報を入力することができる。オンライン処理中に上記配達区分情報が入力されると、IJP(Ink Jet Printer)印字部7は、当該配達区分情報に基づくバーコードを印字する。印字されたバーコードは、ベリファイバーコード読取部8で読み取られ、当該バーコードが正しく印字されたか確認される。正しく印字されている場合には、当該印字されたバーコードが示す配達区分情報に基づき上記スタッカ集積部110に集積される。
紙葉類供給・認識部10には、供給部1、取出部2、機構検知部3a、排除集積部3b、プレバーコード読取部4、文字認識部5、重送検知装置50、遅延搬送路6a・6b、IJP印字部7、ベリファイバーコード読取部8、分岐部9及びオペレートパネル20が備えられている。
なお、オペレートパネルは、操作員が紙葉類処理装置100を操作する操作表示部で、操作画面を表示し、当該操作画面から操作を入力することができる。例えば、紙葉類処理装置の起動・停止をするためのスイッチ機能、処理する紙葉類に応じた処理内容に設定する設定機能等がある。
紙葉類処理装置100は、供給部1に紙葉類をセットし、オペレートパネル20のスタートスイッチ(図示しない)をオンすることによって運転状態になる。取出部2は、供給部1にセットされた紙葉類を1枚ずつ取り出して搬送する。
機構検知部3aは、取り出された紙葉類の中の異物混入紙葉類や定型外紙葉類(例えば、定型外郵便物)など紙葉類処理装置で処理できない紙葉類を検出して排除集積部3bへ排除する。排除されなかった紙葉類は、プレバーコード読取部4、文字認識部5に搬送される。
プレバーコード読取部4、文字認識部5は、紙葉類に記載されたバーコード、郵便番号、住所などの配達区分情報が記載された画像を読み取り、読み取った画像から配達区分情報を認識する。
図2は、実施例1に係る重送検知装置50の概略構成図である。図3は、図2に係る認識部5cの機能を説明する図である。
重送検知装置50は、搬送路2a上を図示矢印A方向に搬送される紙葉類の住所面の画像(以下、住所面画像と称する。)を読み取る住所面スキャナ部(第1のスキャナ部)5a、当該紙葉類の底面の画像(以下、底面画像と称する。)を読み取る底面スキャナ部(第2のスキャナ部)5b及びこれら住所面画像及び底面画像から所定の文字や線分等を認識する認識部5cを有して構成される。
なお、住所面スキャナ部5aは、上記配達区分情報を読み取るスキャナがその機能をも担う。すなわち、1つのスキャナで読み取った画像が配達区分情報の認識と重送検知との両方に用いられる。本実施例では、上記スキャナで読み取った読み取り画像を用いて後述する紙葉類の縦サイズ及び横サイズを検出することにより、紙葉類の形状を検知する。
住所面スキャナ部5a及び底面スキャナ部5bで読み取った底面画像は、認識部5cへ出力される。
認識部5cは、住所面スキャナ部5aから入力した住所面画像に対する下記(1)〜(4)の処理及び底面スキャナ部5bから入力した底面画像に対する下記(5)の処理を行う。
(1)郵便番号領域、バーコード領域及び住所領域を検出する。
(2)文字の検出切出し(文字検切)処理を行う。
(3)検出した領域(郵便番号領域、バーコード領域、住所領域)ごと、配達区分情報を認識する。
(4)紙葉類の搬送方向の長さ、搬送方向と直交する方向の長さ及び住所面画像内に存在する線分を検知する。
(5)端面を検出し、端面の数(紙葉類の数)、端面同士の接している箇所、端面の長さ(紙葉類の搬送方向の長さ)、及び端面に対応する上記線分から紙葉類の数を検出する(詳細は、後述する図8の説明参照。)。
(2)文字の検出切出し(文字検切)処理を行う。
(3)検出した領域(郵便番号領域、バーコード領域、住所領域)ごと、配達区分情報を認識する。
(4)紙葉類の搬送方向の長さ、搬送方向と直交する方向の長さ及び住所面画像内に存在する線分を検知する。
(5)端面を検出し、端面の数(紙葉類の数)、端面同士の接している箇所、端面の長さ(紙葉類の搬送方向の長さ)、及び端面に対応する上記線分から紙葉類の数を検出する(詳細は、後述する図8の説明参照。)。
本実施例の認識部5cは、文字認識部5の機能として従来から有している上記(1)〜(3)の機能に加え、重送検知装置50の認識処理として、上記(4)及び(5)の機能を有する。
すなわち、本実施例の重送検知装置50は、上記住所面画像及び底面画像を用いて紙葉類の形状を検出し(形状検出手段)、当該形状検出結果に基づき重送判定を行っているのである。
住所面スキャナ部5aは、搬送路2a上の搬送位置X2の上部に、図示矢印Aで示す搬送方向と垂直方向に検知エリアBが設定されており、当該検知エリアB上を、立位状態で搬送される紙葉類の住所面画像を読み取る。当該検知エリアBの画像は、レンズ5a1を通してCCD(Charge-Coupled Device:電荷結合素子)5a2に結像される。CCDセンサ5a2は、複数の素子が1列に配列された構造を有しており、これら複数の素子を順番にスキャンすることにより、上記検知エリアBの画像を検知する。このように構成された住所面スキャナ部5a2の検知エリアB上を、例えば紙葉類P1a、P1bが図示矢印A方向に搬送されることにより、紙葉類P1a、P1bが重送している状態の全面の画像が当該CCDセンサ5a2によって検知される。
照明13は、紙葉類の検知エリアBを照明する。ここでは、1個の照明装置13を図示してあるが、検知エリアBの搬送方向上流及び下流にそれぞれ配置してもよい。照明装置13は広い範囲を均一に照明するために直管蛍光灯又はLEDを1ラインに配列したLED照明具などが用いられるが、検知エリアBを均一に照明できるものであればこれにこだわらない。
底面スキャナ部5bは、住所面スキャナ部5aと基本的な構成は同一である。底面スキャナ部5bは、紙葉類が立位状態で搬送される底面の搬送位置X1に設定した検知エリアCの範囲を検知する。しかしながら、この検知エリアCは、住所面スキャナ部5aの検知エリアBに比べて狭いため、住所面スキャナ部5aと底面スキャナ部5bで同一解像度を得る場合は、底面スキャナ部5bのレンズ5b1及びCCDセンサ5b2は、住所面スキャナ部5aのレンズ5a1及びCCDセンサ5a2と異なったものが選択される。
本実施例では、上述したように、紙葉類の形状検出結果を用いて重送判定を行っているが、上述した配達区分情報の認識方法は、何れの手法も適用可能であり、ここではその説明を行わない。
図4は、重送状態を示す図(その1)で、紙葉類の縦サイズ又は横サイズが異なる紙葉類P1aとP1bからなる2枚が重送(2枚取り)状態で搬送された場合の一例である。図4(1)は、重送状態の紙葉類P1aと紙葉類P1bの住所面画像である。なお、この図には、郵便番号、バーコード及び住所などを省略して表示してある。図4(2)は、上記図4(1)に示す重送状態の紙葉類P1aとP1bの底面画像に含まれる端面を示す。
従来、図4に示す重送状態が発生した場合、紙葉類P1aとP1bの搬送方向の長さ及び搬送方向と直交する方向の長さを検出することにより、紙葉類P1aの端面を示す線分Lが、2枚の紙葉類が重送状態にあるために生じたものであることが検出される。従って、この場合は、紙葉類P1aとP1bの形状を認識することにより重送状態と判定することができる。
なお、本実施例においては、底面画像を検出することにより、紙葉類P1aと紙葉類P1bの底面画像が2個検出され、かつ、当該検出された紙葉類P1aの長さL1aと紙葉類P1bの長さL1bとが紙葉類処理装置が処理対象とする紙葉類の長さに含まれている場合に、紙葉類P1aと紙葉類P1bが重送状態にあると判定される。図4は、紙葉類の長さが異なる(L1a<L1b)紙葉類P1aと紙葉類P1bが重送状態で検出された場合を示す。
図4の例に示す重送状態は、従来から行われている住所面画像を用いて、2枚の紙葉類P1aとP1bの縦の長さ及び横の長さが異なることを検出することができるため、2枚の紙葉類が重送状態にあることを検出することができる。一方、本実施例に示す方法は、住所面画像及び底面画像の両方の画像から重送状態と判定することにより、上述した住所面画像若しくは底面画像の何れか一方の画像から重送検知を行う場合に比べて検知精度を向上することができる。
図5は、重送状態を示す図(その2)で、紙葉類の縦横サイズが同一である紙葉類P2aとP2bが重送された場合の一例である。図5(1)は、重送状態の紙葉類P2aとP2bの住所面画像である。図5(2)は、上記図5(1)に示す重送状態の紙葉類P2aとP2bの底面画像である。この場合は、紙葉類P2aの端面を示す線分Lが、紙葉類の模様と誤認識される場合があり、住所面画像のみで重送状態を検知することは困難であったが、底面画像を検出することにより、紙葉類P2aとP2bが2枚重なっていることを検出することができ、紙葉類P1aと紙葉類P1bが重送状態で搬送されていると判定することができる。
図4の場合は、2枚の紙葉類P1aとP1bの縦の長さ及び横の長さが異なるため住所面画像から2枚の紙葉類が重送状態にあることを検出することができる。従ってこの場合は、底面画像を用いた重送検知を行わなくても、重送状態を検出することができる。上述したとおりである。一方、図5に示す重送状態は、上述したように住所面画像だけでは、線分Lが重送しよって発生した影なのかデザインさせた線分なのかを区別するのは難しく、当該線分を模様と誤認識した場合には2枚の紙葉類を1枚と誤検出する課題がある。本実施例によれば、住所面画像及び底面画像を用いて重送検知を行うことにより、「発明が解決しようとする課題」(4)に記載した課題を解決することができるのである。
図6は、折り畳んだ紙葉類をシール貼りした状態を示す図である。図6(1)は、住所面画像である。図6(2)は、上記図6(1)の底面画像である。また、図6(3)は、図6(1)の側面図である。なお、当該図6(1)に示す側面図は、図6(1)に示す折り畳んだ紙葉類の状態を明示するために図示したものである。従来、この種の紙葉類が搬送された場合は、実際に搬送されている紙葉類は1枚であるが、折り畳まれているため、2枚の紙葉類が重送状態で搬送されていると誤判定される場合があった。
上記折り畳んだ紙葉類には、往復はがきや折り畳んで使用されるクリスマスカードなどがある。これらの紙葉類は、正常搬送時に重送状態で搬送される。折り畳んだ紙葉類P3aが搬送された場合、その住所面画像は、図6(1)に示される。この住所面画像からは、当該紙葉類が重送状態と検出することはできない。
図6(2)は、当該紙葉類P3aの底面画像である。シールP3aが貼り付けてある部分は貼り付いて一体になっているが、紙葉類P3aの表F及び裏Bの端面は離間している場合を示す。
この種の紙葉類は、従来から行われている住所面画像を用いた重送検知方式では、紙葉類が1枚と検出され、重送状態を検出することはできない。
しかしながら、上述した図6(2)に示す底面画像からは、重送状態が検出されるが、当該紙葉類P3aの表Fと裏Bの1箇所で接している場合には、当該紙葉類P3aを重送状態と判定しない処理を行うことにより、通常の1枚の紙葉類として区分集積することができる。1枚の紙葉類と判定する処理方法(アルゴリズム)は後述する。
以上説明したように、本実施例によれば、住所面画像及び底面画像を用いて重送検知を行うことにより、「発明が解決しようとする課題」(5)に記載の折り畳んだ紙葉類をシール貼りした1枚の紙葉類を重送判定してしまうという課題を解決することができるのである。
図7は、大小異なる紙葉類の裏面と裏面が貼り付いた状態を示す図である。ここでは、紙葉類の表裏に関し、以下のように定義する。紙葉類の表(又は表面と称する)とは、配達区分情報が記載されている面(住所面)のことを指し、通常当該表面に切手S2などが貼り付けされる。本実施例の住所面用スキャナ5aはこの表面の画像を読み取る。従って、表搬送とは、住所面用スキャナ5aから見て紙葉類の住所面の画像を読み取ることができる搬送状態をいい、裏搬送とは、紙葉類の住所面の画像を読み取ることができない搬送状態をいう。
図示した例は、大紙葉類P4aの裏面が裏搬送され、その紙葉類P4aの略中央部に小紙葉類P4bの表面を読み取ることができる状態で貼り付いて搬送された場合を示しており、上述したように紙葉類の裏面と裏面が貼り付いた状態を示す。従来、この種の紙葉類が搬送された場合は、住所面スキャナ部5aで紙葉類P4a、P4bの形状を検出しても当該紙葉類は1枚であると認識され、かつ、当該紙葉類には配達区分情報が記載されていることから、紙葉類P4a及びP4bを1枚の紙葉類として正常に区分する場合があった。本実施例では、底面画像を検出することができるため、紙葉類P4aとP4bが2枚重なっていることが検出され、紙葉類P4aとP4bが重送状態で搬送されていると判定することができる。
図8は、本実施例に係る重送検知処理のフローチャートである。なお、このフローチャートは認識部5cによって実行される。
認識部5cは、底面画像に複数の端面があるか否か判定する(S1、端面検出手段)。
この判定の結果、複数の端面がないとき(S1のNo)、住所面画像に複数の紙葉類があるか否か判定する(S2、形状検出手段)。
この判定の結果、住所面画像に複数の紙葉類があると判定された場合(S2のYes)、重送と判定される(S6)。
住所面画像に複数の紙葉類が有るか否かの判定は、以下の方法で行う。例えば、図4(1)は、紙葉類の形状の異なる2枚の紙葉類P1a及びP1bの重送状態を示す図である。このような場合、認識部5cは、紙葉類P1aと紙葉類P1bの形状(縦サイズ、横サイズ)が異なることを検出して2枚の紙葉類が重送状態にあると判定する。
紙葉類の重送判定結果は、紙葉類処理装置100の搬送制御部(図示しない)に送信される。搬送制御部は、重送判定された紙葉類を排除券スタッカ(図示しない)に集積する。
ステップS2で住所面画像に複数の紙葉類があると判定されなかった場合(S2のNo)、住所面画像と底面画像の長さが同一か否かを判定する(S5、長さ判定手段)。
住所面画像の長さは、上記紙葉類の搬送方向の長さが該当する。また、底面画像の長さは、当該紙葉類の底面画像に含まれる端面の長さが該当する。従って、住所面画像と底面画像の長さが同一か否かの判定は、紙葉類の搬送方向の長さが同一か否かを判定することになる。
この判定の結果、住所面画像と底面画像の長さが異なる場合(S5のNo)、複数の紙葉類が検出されたものと見なし、重送と判定する(S6、重送判定手段)。これは、例えば、図7の重送状態の紙葉類P4aとP4bが搬送された場合、ステップS1で、底面画像に複数の端面が含まれているか否か判定すると、紙葉類P4aに対して紙葉類P4bの端面が同一底面上にないため、底面スキャナ部5bによって紙葉類P4bの端面が検出できない場合があることを考慮し、複数の端面がなく(S1のNo)、かつ、住所面に複数の紙葉類がない場合であっても(S2のNo)、住所面画像と底面画像の長さが同一でない場合は(S5のNo)、複数の紙葉類が検出されたものと見なし、重送と判定するようにしている。
紙葉類処理装置100は、重送によって誤区分した紙葉類がその後、異なった地域に配達されるよりも、重送の可能性のある紙葉類を重送と判定することにより、誤区分を未然に防止するフェールセーフの判定手法に基づく判定を行っている。この判定方法により、誤区分を防止することができる。
ステップS1において、底面画像に複数の端面がある場合(S1のYes)、端面が1箇所で接しているか否か判定する(S3、端面接触検知手段)。
この判定の結果、端面が1箇所で接していない場合(S3のNo)、住所面画像で、底面画像の始点・終点に対応した部分に線分があるか否か検判定する(S4、線分検出手段)。
この検出の結果、住所面画像に線分が検出された場合(S4のYes)、重送と判定する。これは、例えば、図4の重送状態の紙葉類P1aとP1b若しくは図5の重送状態の紙葉類P2aとP2bが対応する。上記線分は、図5(1)の線分Lが該当する。
なお、ステップS4において、上記線分がない場合であっても(S4のNo)、住所面画像の紙葉類の搬送方向の長さと底面画像に含まれる端面の搬送方向の長さが同一でない場合(S5のNo)、重送と判定される(S6、重送判定手段)。これは、例えば図4に示す重送状態の場合、ステップS4により住所面画像で底面画像の始点・終点に対応した部分に線分がない場合であっても、住所面画像の紙葉類の搬送方向の長さと底面画像の搬送方向の長さが同一でない場合は(S5のNo)、重送と判定するのである。この場合も、上述した重送の可能性のある紙葉類を重送と判定することによる誤区分を未然に防止するフェールセーフの判定手法に基づく判定を行っている。
一方、ステップS1において、底面画像に複数の端面があり(S1のYes)、かつ、底面画像の端面が1箇所で接しており(S3のYes)、かつ、住所面画像から得られた紙葉類の搬送方向の長さと底面画像から得られた端面の搬送方向の長さが同一の場合(S5のYes)、1枚の紙葉類と判定する。これは、例えば、図6に示す、折り畳んだ1枚の紙葉類をシール貼りした紙葉類P3aが該当する。当該紙葉類P3aの場合、1枚の紙葉類であっても、ステップS1では底面画像に複数の端面があると判定され(S1のYes)、かつ、底面画像の端面がシールP3aにより1箇所で接していると判定され(S3のYes)、かつ、住所面画像に含まれる紙葉類の搬送方向の長さと底面画像に含まれる端面の搬送方向の長さが同一となり(S5のYes)、重送状態とは判定されない。この判定方法も本実施例の特徴である。
以上説明したように実施例1によれば、互いに貼り付いて搬送された重送紙葉類を検知する重送検知装置を提供することができる。
図9は、実施例2に係る重送検知装置51の概略構成図である。重送検知装置51には、紙葉類の表面を検知する住所面用表スキャナ部5aと、紙葉類の裏面を検知する住所面用裏スキャナ5dが備えられている。住所面用裏スキャナ部5dで読み取った画像から出力された画像は、認識部5cへ出力される。その他の構成は、図2に示す実施例1同様であるため、実施例1と同一部分には同一の符号を付し、実施例1と異なる部分の説明を行う。
重送検知装置51は、搬送される紙葉類の住所面の画像を検知する住所面用表スキャナ部5a、当該紙葉類の裏面の住所面の画像を検知する住所面用裏スキャナ部5d、底面スキャナ部5d及びこれら各スキャナ部から出力された画像を受信して認識する認識部5cを有して構成される。
住所面用裏スキャナ部5dは、立位状態で搬送される紙葉類の裏側住所面画像を検知するため、搬送路X3の上部に、搬送方向と垂直方向の検知エリアBを有し、当該検知エリアBの画像は、レンズ5d2を通してCCD5d2に結像される。
住所面用表スキャナ部5aの検知範囲B1と住所面用裏スキャナ部5dの検知範囲B2の検知範囲は同一であるが、搬送方向の異なる搬送位置X2、X3に設定される。図9では、住所面用裏スキャナ部5dの検知範囲B2は搬送位置X3に設けられ、住所面用表スキャナ部5aの検知範囲B1は、当該位置X3の下流搬送位置X2に設けられている。何れか一方を上流に設け、他方を下流に設ければよい。同一位置に設けると、例えば照明装置13からの照射光が住所面用裏スキャナ部5dのレンズ5d1を介してCCD5d2に入射し、住所面用裏スキャナ部5dから出力される画像信号に悪影響を与える場合があるからである。なお、図9には、照明は照明装置13及び23のみ図示したが、これに限らない。
上述した構成にすることにより、図7に示すように、大きさが異なる紙葉類P4a、P4bが、当該紙葉類の裏面と裏面が貼り付いた状態で搬送された重送状態の場合、図8に示す重送検知処理のフローチャートにおけるステップS1で、紙葉類P4bの底面とP4aの底面とが同一底面にないために、底面画像の検知が不十分になり、底面画像に複数の端面が検知できない場合であっても、当該住所面用表スキャナ部5a及び住所面用裏スキャナ部5dによって紙葉類P4a及びP4bの縦サイズ及び横サイズをそれぞれ検出し、当該検出結果に基づいて紙葉類P4aとP4bが重送状態であると判定される(重送判定)。
以上説明したように実施例2によれば、大きさの異なる紙葉類の裏面と裏面が貼り付いた状態で搬送されたそれぞれの紙葉類の縦サイズ及び横サイズを検出することにより重送を検知することができる重送検知装置を提供することができる。
紙葉類 P1a、P1b、P2a、P2b、P3a、P3b、P4a、P4b
供給部 1
取出部 2
機構検知部 3a
排除集積部 3b
文字認識部 5
住所面用(表)スキャナ部 5a
住所面用裏スキャナ部 5d
底面スキャナ部 5b
認識部 5C
重送検知装置 50、51
オペレートパネル20
供給部 1
取出部 2
機構検知部 3a
排除集積部 3b
文字認識部 5
住所面用(表)スキャナ部 5a
住所面用裏スキャナ部 5d
底面スキャナ部 5b
認識部 5C
重送検知装置 50、51
オペレートパネル20
Claims (5)
- 立位状態で搬送される紙葉類の住所面画像を読み取る第1のスキャナ部と、
立位状態で搬送される紙葉類の底面画像を読み取る第2のスキャナ部と、
前記第1のスキャナ部で得られた住所面画像が入力され、当該住所面画像に含まれる紙葉類の形状を検知する形状検出手段と、
前記第2のスキャナ部で得られた底面画像が入力され、当該底面画像に含まれる紙葉類の端面を検出する端面検出手段と、
前記形状検出手段及び前記端面検出手段によって紙葉類が複数検知された場合に重送と判定する重送判定手段と、
を備える重送検知装置。 - 前記形状検出手段は、
前記住所面画像から紙葉類の搬送方向と直交する方向の長さ及び搬送方向の長さを検出し、当該検出結果に基づいて大きさの異なる紙葉類を検知する請求項1に記載の重送検知装置。 - 前記重送判定手段はまた、
前記端面検出手段により端面が複数検出され、かつ、前記形状検出手段による紙葉類の搬送方向の長さと前記端面検出手段による端面の搬送方向の長さが異なる場合に重送と判定する請求項1に記載の重送検知装置。 - 前記重送判定手段はまた、
前記端面検出手段による端面が複数検出され、かつ、前記住所面画像に前記端面の始点・終点に対応した部分に線分が検出されたときに重送と判定する請求項1に記載の重送検知装置。 - 前記重送判定手段はさらに、
前記端面検出手段による端面が複数検出され、かつ、当該端面は1箇所で接しており、かつ、前記住所面画像から得られた搬送方向の長さと前記端面の搬送方向の長さが同一の場合は重送ではないと判定する請求項1に記載の重送検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014047604A JP2015171920A (ja) | 2014-03-11 | 2014-03-11 | 紙葉類の重送検知装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP (1) | JP2015171920A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020124531A (ja) * | 2020-04-06 | 2020-08-20 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
2014
- 2014-03-11 JP JP2014047604A patent/JP2015171920A/ja active Pending
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JP2020124531A (ja) * | 2020-04-06 | 2020-08-20 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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