JP6740009B2 - 画像読取装置、区分装置および画像読取装置に用いられるプログラム - Google Patents

画像読取装置、区分装置および画像読取装置に用いられるプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、画像読取装置、区分装置および画像読取装置に用いられるプログラムに関する。
区分装置などに用いられる画像読取装置は、紙葉類などに記載された文字を認識するために紙葉類の画像を光学的に読み取る。画像読取装置は、紙葉類からの光を光電変換部により受光するための光路に設けられた窓などの汚れが読取画像に現れることがある。従来の画像読取装置には、読取画像に黒い影(暗い画素群)として現れる窓の汚れを検出して清掃を促すものがある。しかしながら、画像読取装置では、紙粉や紙片等による窓の汚れが黒い(暗い)画素ではなく白い(明るい)画素として読み取られることがある。このような白い画素として読み取られる汚れは、従来の画像読取装置では検出することができないという問題がある。
特開2012−095317号公報
本発明では、汚れを高精度で検出できる画像読取装置、区分装置、および、画像読取装置に用いられるプログラムを提供することを目的とする。
実施形態によれば、画像読取装置は、スキャナと、信号処理部と、画像取得部と、計算部と、検出部と、を有する。スキャナは、複数の紙葉類が所定の間隔で順次搬送される搬送路における所定の読取位置で画像を読み取る。信号処理部は、紙葉類の読取画像を取得するタイミングを示す第1信号と前記第1信号をさらに所定期間分延長した第2信号とに基づくスキャナ撮像信号を出力する。画像取得部は、信号処理部が出力する前記スキャナ撮像信号に従って前記スキャナが読み取る紙葉類の下地領域が白く写った読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得する。計算部は、前記画像取得部が取得する背景領域の画像を含む読取画像に対して、前記紙葉類の搬送方向におけるラインごとに画素値の最小値を計算する。検出部は、前記計算部により計算するラインごとの画素値の最小値に汚れ判定用の閾値を超えるものがある場合に、前記スキャナに白汚れが生じていることを検出する。
図1は、実施形態に係る区分装置を含む区分システムの構成例を示す図である。 図2は、実施形態に係る区分装置の構成例を示す図である。 図3は、実施形態に係る区分装置に用いられる画像読取装置におけるスキャナの構成例を示す図である。 図4は、実施形態に係る画像読取装置のスキャナが有する読取窓に生じる白汚れの例を示す図である。 図5は、実施形態に係る画像読取装置のスキャナの読取窓における白汚れと紙葉類上の文字情報の位置との関係の例を模式的に示す図である。 図6は、実施形態に係る画像読取装置におけるスキャナが紙葉類の第1面の画像を読み取った場合の読取画像の例を示す図である。 図7は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部における制御系の構成例を示すブロック図である。 図8は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部における信号処理回路の具体的な構成例を示す図である。 図9は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部の信号処理回路21bにおける各信号の状態を示すタイミングチャートである。 図10は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部が読み取る読取画像の例を示す図である。 図11は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部が読み取る読取画像の例を示す図である。 図12は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部が読み取る読取画像の例を示す図である。 図13は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部が読み取る読取画像における汚れ検知用画像および最小値の射影の例を示す図である。 図14は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部の汚れ検知部における最小値の射影の計算処理を説明するためのフローチャートである。 図15は、実施形態に係る画像読取装置としての画像読取部の汚れ検知部における処理の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る区分装置2を含む区分システム1の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、区分システム1は、区分装置2とVCS(ビデオコーディングシステム)3とを有する。また、区分装置2は、画像読取装置としての画像読取部13を有する。区分装置2は、画像読取部13により区分(仕分け)の対象物の画像を読み取り、読み取った画像から判別する住所情報などの区分情報に基づいて対象物を区分処理する。また、VCS3は、区分装置2にて区分情報が判別できなかった対象物の区分情報をオペレータのコーディング作業により入力するシステムである。
区分装置2が区分処理の対象とする対象物は、搬送機構により搬送して区分可能な物であって、認識可能な区分情報が付与されるものである。たとえば、対象物は、区分情報が記載あるいは貼付される紙葉類(例えば、はがき及び封書などの郵便物)が想定される。対象物に付与される区分情報は、文字、数字、記号あるいはバーコードなどで表現される情報である。区分装置2は、画像読取部13により読み取る対象物の画像に対して区分情報を構成する文字、数字、記号あるいはバーコードを認識し、認識結果に基づいて対象物を区分する機能を有する。
なお、本実施形態では、区分装置2は、区分の対象物が紙葉類であり、紙葉類から読み取った画像から区分情報としての文字情報を認識し、認識結果から判別する区分情報に基づいて紙葉類を区分するものとするであることを想定して説明する。
次に、区分装置2の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る区分装置2の構成例を示す図である。
図2に示す構成例において、区分装置2は、前面にオペレーションパネル10を有する。オペレーションパネル10は、タッチパネル内蔵の表示装置などにより構成される。オペレーションパネル10では、オペレータ(操作員)が処理モードや処理開始を指定したり、区分機の動作状態などを表示したりする。区分装置2は、区分処理の対象となる紙葉類を供給する供給部11を有する。区分処理の対象となる紙葉類は、第1面に区分情報としての文字情報が付与(記載又は印刷)されているものとする。供給部11には、画像読取部13で第1面の画像が読み取れるように向きを揃えた状態で複数の紙葉類がセットされる。オペレータは、複数の紙葉類を供給部11にセットし、オペレーションパネル10により区分処理の開始を指示する。
区分処理が開始されると、供給部11は、セットされている紙葉類を所定の取出位置へ順次供給する。紙葉類の取出位置には、供給部11から供給された紙葉類を所定の間隔で一通ずつ取出す取出部11aが配設されている。取出部11aは、取り出した紙葉類を順次搬送部12へ供給する。搬送部12は、紙葉類を搬送する搬送路、および、搬送路を駆動する駆動機構などを有する。搬送部12の搬送路は、例えば、紙葉類を挟持搬送する搬送ベルトにより構成される。搬送部12は、取出部11aが一定の間隔で取出す紙葉類を、所定の搬送間隔(ピッチ)及び所定の搬送速度で搬送路上を搬送させる。
また、搬送部12の搬送路上には、画像読取部13および区分部16が設けられている。画像読取部13は、紙葉類の画像を読み取る画像読取装置である。画像読取部13は、搬送部12により搬送路上を搬送される紙葉類の第1面の画像を読み取り、読み取った画像により当該紙葉類に付与されている文字情報を認識し、認識結果に基づいて当該紙葉類の区分情報を判別する。
図1に示す構成例において、画像読取装置としての画像読取部13は、搬送部12の一部を含むとともに、センサ部21、スキャナ22、および判別部23を有する。
センサ部21は、センサ21aと信号処理回路21bとを有する。センサ21aは、搬送路上の紙葉類を検知する。センサ21aは、搬送路の所定位置における紙葉類の有無を示す信号を出力する。信号処理回路21bは、センサ21aが出力する信号を処理する。信号処理回路21bは、ハードウエアで構成しても良いし、プロセッサ及びメモリなどを用いてソフトウエアで実現しても良い。また、信号処理回路21bは、判別部23の一機能として構成しても良い。
スキャナ22は、搬送部12により搬送路を搬送される紙葉類からの反射光を光電変換することにより紙葉類上の画像を読み取る。スキャナ22は、読み取った画像情報を判別部23へ供給する。なお、スキャナ22の構成例については、後で詳細に説明する。
判別部23は、スキャナ22が読み取った画像から紙葉類の第1面に付与されている文字情報などを認識し、認識結果に基づいて紙葉類の区分情報を判別するものである。図1に示す構成例において、判別部23は、プロセッサ23a、メモリ23b及びインターフェース23cを有する。プロセッサ23aは、メモリ23bに記憶したプログラムを実行することにより種々の情報処理を実現する。判別部23において、プロセッサ23aがメモリ23bに記憶したプログラムを実行することにより、実現する機能については後で詳細に説明する。メモリ23bは、プログラムを記憶する不揮発性のメモリ、および、ワーキングメモリとして機能するバッファメモリなどを含む。インターフェース23cは、各部とのデータの入出力を行うものである。例えば、インターフェース23cとしては、センサ部21からの信号を入力するインターフェース、スキャナ22からの画像信号を入力するインターフェース、および、文字認識結果などの区分情報の判別結果を区分DB15或は区分制御部17へ出力するインターフェースがある。
紙葉類が搬送される搬送路において、画像読取部13の後段には、ID付与部14が設けられている。ID付与部14は、紙葉類に対して識別情報(ID)を付与する。例えば、ID付与部14は、識別情報が認識可能なバーコードを紙葉類に印字する。また、ID付与部14は、人の目には視認できない蛍光インクなどの材料でバーコードを紙葉類に印字するようにしても良い。この場合、区分装置2には、紙葉類に付与されたIDとしてのバーコードを読み取るためのスキャナが設けられるようにしても良い。
画像読取部13の判別部23による区分情報の判別結果は、区分データベース(DB)15に登録される。例えば、判別部23は、区分情報を判別した紙葉類に対応するIDを発行し、発行した紙葉類のIDに対応づけて区分情報の判別結果をDB15に登録する。また、区分DB15には、後述するVCS3により入力された紙葉類の区分情報が、当該紙葉類の識別情報(ID)に対応づけて登録される。
区分部16は、区分情報に応じて区分された紙葉類を集積する区分集積部を有する。例えば、区分集積部は、複数の段および複数の列に区画された複数の区分ポケットが設けられ、各区分ポケットに集積すべき紙葉類の区分情報が設定される。これらの区分ポケットには、区分ゲートが設けられ、この区分ゲートを選択的に切換えることにより紙葉類が所望の区分ポケットに送り込まれ集積される。区分部16は、区分制御部17による制御に従って紙葉類を区分情報に対応する区分ポケットに区分する。また、各区分ポケットには、区分情報(文字情報)の認識ができなかった紙葉類を集積するポケット(リジェクトポケット)も設けられる。区分部16は、区分情報が判別できなかった紙葉類をリジェクトポケットに集積する。リジェクトポケットに集積された紙葉類は、VCS3にて区分情報が入力された後、供給部11に再供給される。VCS3で区分情報が入力された後に供給部11に再供給された紙葉類は、当該紙葉類の識別情報(ID)が画像読取部13で読み取られ、読み取ったIDとVCS3で入力された区分情報とに基づいて区分される。
区分制御部17は、各部による紙葉類に対する処理を制御する。区分制御部17は、各部による処理状況に基づいて紙葉類の搬送を制御する。区分制御部17は、判別部23から与えられる紙葉類の区分情報(認識結果、あるいは、紙葉類の識別情報に対応する区分情報)に基づいて当該紙葉類を区分制御する。たとえば、区分制御部17は、判別部23が判別した紙葉類の区分情報に対応する区分ポケットを特定し、当該対象物を区分情報に対応する区分ポケットへ搬送させる制御を行う。区分制御部17は、たとえば、プロセッサ、各種メモリおよび各種インターフェースを有する電子計算機(コンピュータ)により実現できる。
なお、判別部23あるいは区分制御部17による各処理は、プロセッサがプログラムを実行することにより実現される機能であっても良く、判別部23および区分制御部17は、それぞれを、プロセッサ、メモリおよびインターフェース等を有する電子計算機(コンピュータ)で実現しても良いし、1つの電子計算機で判別部23および区分制御部17の各機能を実現するようにしても良い。
次に、VCS3について説明する。
VCS3は、図1に示すように、情報蓄積分配装置31および複数のビデオコーディング端末(以下、VCDと称する)32などから構成される。
情報蓄積分配装置31は、区分装置2で区分情報が認識できなかった紙葉類の画像を各VCD32へ配信し、各VCD32による区分情報の打鍵入力結果を区分装置2へ返す処理を行う。情報蓄積分配装置31は、区分装置2に接続されている。情報蓄積分配装置31は、例えば、CPU、各種メモリおよび各種インターフェースを有するパーソナルコンピュータ(PC)で構成される。情報蓄積分配装置31は、画像読取部13の判別部23で区分情報が判別できなかった紙葉類の画像に当該対象物の識別情報(ID)を対応づけて記憶し、記憶した紙葉類の画像を各VCD32へ配信する。
VCD32は、ディスプレイ(表示部)あるいはキーボード(操作部)などを有する。VCD32は、例えば、PCにより構成される。VCD32では、情報蓄積分配装置31から分配される対象物の画像をディスプレイに表示する。対象物の画像を表示した状態において、VCD32では、オペレータがキーボードにより区分情報を入力する。VCD32による入力結果は、当該紙葉類の識別情報(ID)と対応づけて情報蓄積分配装置31へ返される。また、情報蓄積分配装置31は、VCD32からの入力結果を当該紙葉類の識別情報(ID)と対応づけて区分装置2の区分データベース15に登録する。このようなVCS3により、区分装置2としては、判別部23で区分情報が認識できなかった紙葉類についても当該紙葉類の識別情報(ID)に対応する区分情報が区分データベース15に登録される。
また、情報分配装置31は、画像読取部13が窓汚れを検知した場合の紙葉類の画像(読取画像)に対して、窓汚れを含む読取画像であることを示す情報を記憶するようにしても良い。この場合、情報蓄積分配装置31は、VCD32からの打鍵入力結果に対応づけて窓汚れがある紙葉類の読取画像に対する打鍵入力結果であることを記録することもできる。これにより、オペレータごとに打鍵入力結果を評価する場合に、窓汚れを含む読取画像に対して打鍵入力作業を行った事を評価できる。
次に、画像読取装置としての画像読取部13におけるスキャナ22の構成について説明する。
図3は、画像読取部13におけるスキャナ22の構成例を示す図である。
図3に示す構成例において、スキャナ22は、読取窓41、照明42、レンズ43、および、画像センサ44を含むカメラ45などを有する。
読取窓41は、開口部41aを有し、開口部41aに透明部材41bを設けている。開口部41aは、搬送路における所定の読取位置Rに、搬送路を搬送される紙葉類Pの第1面に対向するように設けられる。図3に示す構成例では、搬送路上の紙葉類Pの下面が第1面となるように搬送され、紙葉類Pの下面(第1面)に対応するように開口部41aが設けられる。
また、透明部材41bは、ガラスなどの無色透明な硬い材料により構成される。透明部材41bは、搬送路における搬送方向に対して所定の角度(例えば、3°〜7°程度)をなすように傾斜して設けられている。また、読取位置Rは、搬送路上の所定の位置に設けられ、搬送方向に対する垂直方向となる1ラン分の読取り位置である。つまり、画像センサ44が、搬送路上の読取位置Rで主走査方向における1ライン分の画素を読取るように、読取窓41が設けられる。
また、スキャナ22の読取位置R周辺の搬送路は、上面搬送ベルト12a及び搬送ローラ12cが掛け回された下面搬送ベルト12bなどにより構成される。読取位置Rでは、上面搬送ベルト12aが紙葉類Pの上面(第1面の反対側の面)をガイドする片側搬送ベルトとなっており、紙葉類Pの下面(第1面)が開口部41aに対向するように構成される。さらに、搬送路上の読取位置Rの上流側には、紙葉類の有無を示す検知信号を出力するセンサ21aが設けられる。
照明42は、開口部41aの透明部材41bを介して搬送路を搬送される紙葉類Pの第1面に光を照射する。また、照明42から紙葉類Pの第1面に照射された光が、透明部材41bを介してレンズ43及び画像センサ44に入射するように構成される。レンズ43は、紙葉類Pからの光を画像センサ44における所定の照射位置で結像するように配置される。画像センサ44は、1次元のCCDセンサまたはCMOSセンサなどの光電変換部を有する。画像センサ44の光電変換部は、個々の読取画素に対応する各光電変換素子(センサ)を直線上に並べた1次元のセンサで構成される。画像センサ44の光電変換素子は、レンズ43により導かれた光を光電変換する。カメラ45は、画像センサ44が光電変換した電気信号をA/D変換して出力する。これにより、カメラ45は、紙葉類の搬送速度に応じた間隔で1次元画像を出力する。
すなわち、画像センサ44は、光電変換部としての1次元のセンサが、搬送方向(副走査方向)に対する垂直方向が主走査方向となるように設置され、読取位置Rから光(例えば、紙葉類の第1面からの反射光、または、背景としての光)が光電変換部の各光電変換素子に入射するように設置される。これにより、画像センサ44の光電変換部は、搬送される紙葉類の画像を読取位置Rで副走査方向にスキャンする。
次に、スキャナ22の読取窓41に生じる汚れについて説明する。
図4は、読取窓41に生じる白汚れの例を示す図である。
図4に示す例では、紙粉等が読取窓41の凹んだ部分(透明部材41b上)に堆積して、開口部41aを塞いでいる様子を示している。このような読取窓41の透明部材41b上に堆積した紙粉等は、スキャナ22の読取画像には、白色などの明るい色として読み取られる。本実施形態においては、紙粉等による明るい色で読み取られる汚れを、白汚れと称するものとする。白汚れとなる透明部材41b上の紙粉等は、紙葉類の搬送に伴って除去されることもあるが、除去されずに透明部材41bに付着すると、それ以降のスキャナ22による読取画像に継続的(帯状)に現れる。スキャナ22の読取画像に白汚れが現れると、直ちに文字認識が完全に不能となるわけではないが、画像読取部13の判別部23による文字認識は、認識率が低下する。
図5は、スキャナ22の読取窓41における白汚れと紙葉類P上の文字情報の位置との関係の例を模式的に示す図である。
なお、図5は、スキャナ22の読取窓41を上方から見たことを想定した図であるが、説明のために搬送ベルト等は省略している。また、図5では、紙葉類Pにおける文字情報および郵便番号枠等の位置を示すために、紙葉類Pの第1面に付与される文字情報および郵便番号枠等を図示しているが、実際には紙葉類Pの第1面が読取窓41側を向いて搬送されるものである。図5に示す例では、紙葉類Pの第1面に記載されている文字列「○○○○」が紙粉等の汚れ(白汚れ)によって隠れてしまう位置となっている。
図6は、図5に示すような状態で、スキャナ22が紙葉類の第1面の画像を読み取った場合の読取画像の例を示す図である。
図6に示す読取画像では、白汚れによって文字例「○○○○」が隠れた状態となっている。図6では、白汚れを斜線で示しているが、紙粉等による白汚れは、白っぽい帯状(明るい領域)といて読み取られる。郵便物等の紙葉類は、一般には下地部分が白く写るものが多いため、紙葉類だけが写った読取画像から窓汚れによる白っぽい帯状の部分を検出することは困難である。
一方、紙葉類が存在しない領域では、上面搬送ベルト12aなどの背景の画像が読み取られる。このため、背景(上面搬送ベルト12a等)が暗い画像として読み取られるという前提があれば、窓汚れは、背景の読取画像において、明るい領域として検出できる。従って、本実施形態に係る画像読取部13は、紙葉類が存在しない背景部分の読取画像を用いて、明るい領域として読み取られる白汚れ(紙粉等の汚れ)を検出するものである。
図7は、画像読取部13における制御系の構成例を示すブロック図である。
本実施形態に係る画像読取部13は、区分処理を実行中に白汚れを検知するため、紙葉類の読取画像と背景の読取画像とを取得し、背景画像から白汚れを検知する共に、紙葉類の読取画像に対する文字認識を実行する。これらの機能を実現するため、画像読取部13は、図1に示す構成に加えて図7に示すような構成を有する。
すなわち、画像読取部13は、図1及び図7に示すように、センサ21a、信号処理回路21b、スキャナ22、判別部23を有する。さらに、信号処理回路21bは、図7に示すように、信号遅延部51および信号延長部52を有し、判別部23は、切出部61、汚れ検知部62および文字認識部63を有する。
信号処理回路21bにおいて、信号遅延部51は、センサ21aの検知位置とスキャナ22の読取位置Rとの間隔分のタイミングを遅延するものである。つまり、信号遅延部51が出力する信号だけに従って、スキャナ22の出力信号(読取画像)を取り込むと、センサ21aが検知する紙葉類の画像だけが読み取れる。信号延長部52は、信号遅延部51が出力する信号を所定の長さ分延長するものである。つまり、信号延長部52が出力する信号に従って、スキャナ22の読取画像を取り込むと、センサ21aが検知する紙葉類の画像に加えて延長した分の画像が読み取れる。信号延長部52が延長した部分では、紙葉類が存在しないため、背景の読取画像が取得できる。
次に、判別部23の構成例について説明する。
図7では、判別部23が実現する処理機能(画像切出機能(画像取得機能)、汚れ検知機能、および、文字認識機能)をそれぞれブロックで示している。図7に示す判別部23内の各ブロックは、判別部23内のプロセッサ23aがメモリ23bに記憶したプログラムを実行することにより実現する機能である。ただし、判別部23が実現する処理機能は一部又は全部が専用のIC回路などにより実現されても良い。
図7に示す構成例において、判別部23は、切出部61、窓汚れ検知部62、及び文字認識部63を有する。
切出部61は、画像切出機能(画像取得機能)を実現するものであり、信号処理回路21bからの信号に基づいてスキャナ22から読取画像としての信号を取得する。切出部61は、センサ21aが検知する紙葉類の領域の読取画像と、信号延長部52が延長(遅延)する分の領域(背景)の読取画像と、を含む読取画像を取得する。すなわち、切出部61は、紙葉類の画像だけでなく、背景の画像も含む読取画像をスキャナ22から取得する。
汚れ検知部62は、汚れ検知機能を実現するものであり、切出部61が取得した読取画像から汚れを検出する。汚れ検知部62は、切出部61が取得した読取画像から汚れ検知用の画像部分を抽出し、汚れ検知用の画像において白汚れを検出する。また、汚れ検知部62は、切出部61が取得した読取画像から汚れ検知用の画像部分を除いた画像を文字認識用の画像として文字認識部63へ送る。なお、文字認識部63へは、切出部61が切り出した読取画像全体を供給するようにしても良い。また、汚れ検知部62は、文字認識部63へ汚れ検知の結果を示す情報を供給するようにしても良い。
文字認識部63は、文字認識用の画像に対して区分情報としての文字情報を認識する。例えば、文字認識部63は、文字認識用の画像から文字領域を抽出し、抽出した文字領域に含まれる各文字を認識する。また、文字認識部63は、文字認識の結果を当該紙葉類の識別情報(ID)などと対応づけて区分情報DB15に蓄積する。
汚れ検知用の画像部分は、読取画像において、信号延長部52がセンサの検知信号をさらに延長した部分の画像である。また、汚れ検知用の画像部分を除いた画像(文字認識用の画像)は、センサ21aが検知した紙葉類を検出した領域の画像である。つまり、延長した部分の画像(汚れ検知用の画像)は、紙葉類以外の背景部分の画像が含まれる画像であり、文字認識用の画像は、紙葉類の読取画像を含むものである。ただし、搬送路上の紙葉類には搬送ずれやスキューが生じる可能性があるため、延長した部分の画像は、背景部分だけの画像であるとは確定できないものであるが、少なくとも背景部分の画像が含まれるものと考えられる。
次に、信号処理回路21bの構成例をさらに説明する。
図8は、信号処理回路21bの具体的な構成例を示す図である。また、図9は、図8に示す構成での各信号のオンオフの状態を示すタイミングチャートである。
図8に示す構成例において、信号遅延部51は、第1遅延回路51aを有し、信号延長部52は、第2遅延回路52aおよび論理和回路52bを有する。
信号遅延部51の第1遅延回路51aは、センサ21aが検知した紙葉類に対するスキャナ22の読取画像(紙葉類の画像)を取り込むために、センサ21aの検知信号(通過センサ信号)を遅延させる。第1遅延回路51aは、センサ21aの検知位置とスキャナ22の読取位置Rとの間隔、および、搬送部12による紙葉類の搬送速度に基づく所定の遅延時間(t2−t1又はt5−t4)分、信号を出力するタイミングを遅延させる。従って、信号遅延部51は、センサ21aによる紙葉類の検知信号を、第1遅延回路51aによってスキャナ22の読取位置Rにおける紙葉類の有無を示す信号(第1遅延信号)として出力する。
信号延長部52の第2遅延回路52aは、第1遅延信号をさらに所定の延長時間(t3−t2、又はt6−t5)分遅延させる。第2遅延回路52aは、紙葉類が通過した後の背景領域に対するスキャナ22の読取画像(背景画像)を取り込むために、第1遅延回路51aの出力信号(第1遅延信号)をさらに遅延させる。第2遅延回路52aは、紙葉類の後端がスキャナ22の読取位置Rを通過した後に背景の画像を取り込む時間(延長時間t6−t5)分、信号を出力するタイミングを遅延させる。つまり、信号延長部52の第2遅延回路52aは、紙葉類が検知されていない背景領域の画像を取り込みための時間帯を示す信号(第2遅延信号)を出力する。
さらに、信号延長部52では、信号遅延部51からの第1遅延信号S1と第2遅延回路からの第2遅延信号S2との論理和を示す信号S3を出力する論理和回路52bを有する。論理和回路52bは、第1遅延信号S1または第2遅延信号S2の何れかがオンである期間(t6−t2)であればオン信号を出力し、第1遅延信号および第2遅延信号の両方がオフの場合にはオフ信号を出力する。このような論理和回路52bの出力信号は、判別部23がスキャナ22から読取画像を取り込むためのスキャナ撮像信号として用いられる。これにより、図9に示すように、判別部23の切出部61は、スキャナ22から第1遅延信号のオン期間(t2〜t5)で取得できる紙葉類の画像と共に、第2遅延信号のオン期間で延長される期間(t5〜t6)に取得可能となる背景の画像を取得する。
次に、汚れ検知部62による汚れ検出処理について説明する。
上述したように、判別部23において、切出部61は、信号処理回路21bにより延長された信号によって、紙葉類の画像だけでなく背景を含む領域の読取画像をスキャナ22から取得する。汚れ検知部62は、切出部61が取得した背景を含む読取画像に対して、汚れ検出処理を行う。ただし、区分装置2において、搬送部12が搬送する紙葉類は、スキューが生じたり、搬送ずれが生じたりすることがある。このため、切出部61が取得した読取画像は、信号処理回路21bの信号延長部52が延長した期間の画像が必ずしも背景だけの画像とはならないことが想定される。
図10乃至図12は、信号延長部52が延長した期間の画像を含む読取画像の例を示す図である。
図10は、搬送路上の紙葉類が搬送方向に対してスキューしている場合の読取画像の例を示す図である。
図10に示す例では、第1遅延信号が示す領域(センサ21aが検知する紙葉類の領域)の画像部分を文字認識用画像(OCR用画像)とし、第2遅延信号により延長される領域(紙葉類が通過した後の領域)の画像部分を汚れ検知用画像としている。図10に示す例では、紙葉類がスキューしているため、汚れ検知用画像にも、スキューした分の紙葉類の画像が含まれる。一般には紙葉類の画像が背景の画素よりも明るい画素であるため、単純に汚れ検知用画像中に存在する背景の画素よりも明るい(白い)部分を白汚れと判定すると、スキューした紙葉類の画像の一部が白汚れとして検出されてしまう。従って、図10に示すようにスキューした紙葉類の読取り画像に対しては、汚れ検知用画像中の明るい(白い)部分の有無によって白汚れを判定することが難しい。
図11は、搬送路上でのずれなどにより紙葉類の位置が後方にずれた場合の読取画像の例である。
図11に示す例も、第1遅延信号が示す領域の画像部分をOCR用画像とし、第2遅延信号により延長される領域の画像部分を汚れ検知用画像としている。図11に示す例では、紙葉類が搬送方向に対して後方にずれたため、汚れ検知用画像にも、後方にずれた分の紙葉類の画像が含まれる。このような場合も、汚れ検知用画像中に存在する背景の画素よりも明るい(白い)部分が紙葉類の画像の一部であるため、単純に汚れ検知用画像中の明るい(白い)部分の有無によって白汚れを判定することが難しい。
図12は、紙葉類が通過した後(第1遅延信号がオフとなった後)にスキューおよび搬送ずれを想定した間隔をあけて汚れ検知用画像を抽出する場合の例である。
汚れ検知用画像として検出する画像は、順次搬送される紙葉類の間における背景の画像である。このため、次に搬送される紙葉類との間隔が狭ければ狭いほど、背景のみの画像を確実に抽出することが難しくなる。図12に示す例では、後続の紙葉類の一部と汚れ検知用画像の一部とが競合し、汚れ検知用画像に後続の紙葉類の画像の一部が含まれている。このような場合も、単純に汚れ検知用画像中の明るい(白い)部分の有無によって白汚れを判定することが難しい。
汚れ検知部62は、上述した図10乃至図12に示すように、汚れ検知用画像に背景以外の画像(紙葉類の画像の一部)が含まれることを想定して、白汚れを検出する汚れ検出処理を行う。また、汚れ検知部62は、スキャナ22から取得する読取画像における汚れ検知用画像に対して汚れ検知処理を行い、スキャナ22から取得する読取画像におけるOCR用画像を文字認識部63へ供給する。例えば、汚れ検知部62は、スキャナ22から取得する読取画像から汚れ検知画像を抽出し、抽出した汚れ検知用画像を用いて汚れ検知処理を行い、窓汚れ検知用画像の部分を除いた画像を文字認識用画像として文字認識部63に供給する。
汚れ検知部62による汚れ検知処理は、汚れ検知用画像における副走査方向に連続して表れる帯状の明るい領域(明るい画素群)を検知する。読取窓41の透明部材41bなどのスキャナ22における光学系に付着した白汚れは、読取画像の特定の位置(領域)に明るい(白い)画素として読み取られる。区分装置2では、搬送路を搬送する紙葉類を1次元のセンサにより読み取る。光学系に付着した汚れは主走査方向の位置が移動しないため、スキャナ22は、白汚れを主走査方向の特定位置(つまり、1次元センサにおける特定位置の光電変換素子)で継続して読み取る。この結果、白汚れは、背景の領域および紙葉類の領域に関係なく、主走査方向の位置が一定の位置となる帯状の領域として読み取られる。
汚れ検知部62は、上述した明るい(白い)画素からなる帯状の領域を背景からの検知するため、副走査方向の射影値によって白汚れとしての明るい画素からなる帯状の領域を検出する。さらに、汚れ検知部62は、副走査方向(搬送方向)における各画素の最小値の射影を取る。例えば、汚れ検知部62は、読取画像から抽出する汚れ検知用画像において、主走査方向(搬送方向に垂直な方向)の各画素の位置について最小値を判定し、判定した最小値を副走査方向(搬送方向)の射影値(最小値の射影値)とする。最小値の射影値は、背景では暗い画素値となるべきものであるから、背景よりも明るい画素値となる領域には白汚れが生じていると判定する。
また、最小値の射影は、副走査方向(搬送方向)の各ライン中に一画素でも背景の画像があれば背景の暗い画素値となる。このため、最小値の射影を用いた白汚れの検出処理では、汚れ検知用画像に紙葉類の画像の一部が含まれていても、白汚れの検出精度に影響がない。この結果、複数の紙葉類を順次供給している区分装置2に用いられる画像読取部(画像読取装置)であっても、実際の区分処理を継続している間(オンライン中)に、高精度で白汚れを検出できるものとなる。
図13は、汚れ検知用画像および最小値の射影の例を示す図である。
図13に示す汚れ検知用画像は、スキューした紙葉類の一部と後続の紙葉類の先端部分とが含まれる。また、図13に示す座標は、搬送方向をy方向とし、搬送方向に垂直な方向をx方向とする。また、汚れ検知用画像は、x方向に画素がlx個並んだものであり、y方向に画素がly個並んだものとする。また、画素の値は、例えば、0〜255の値とし、最も暗い画素値を「0」で最も明るい画素値を「255」であるものとする。
ここで、座標(x、y)の画素の画素値をp(x、y)と表すものとすると、図13に示す汚れ検知用画像において、y方向の最小値の射影Prf(x)は、p(x、0)、p(x、1)、…、p(x、ly−1)のうちで最小値を選出する。また、最小値の射影Prf(x)は、xを0からlx−1の値と算出し、lx個の最小値の射影を算出する。図13に示す例では、窓汚れに対応する領域において最小値の射影が大きい値(つまり、明るい画素値)となっている。このような最小値の射影に対して、図13に示すような汚れ判定用の閾値Thを設定すれば、図13に示す汚れ検知用画像に白汚れがあると判定できる。
図14は、汚れ検知部62における最小値の射影の計算処理を説明するためのフローチャートである。
汚れ検知部62は、汚れ検知用画像を取得すると、最小値の射影Prf(x)を全て初期化する(S11)。例えば、ここでは、0〜255の値をとる画素値から最小値を求めるため、最小値の射影Prf(x)の初期値は、「255」とする。
最小値の射影Prf(x)を初期化した後、汚れ検知部62は、まず、xに「0」をセットし(S12)、yに「0」をセットする(S13)。(x、y)に(0、0)をセットすると、汚れ検知部62は、汚れ検知画像における座標(0、0)の画素の値(p(0、0))を取得する。座標(0、0)の画素の値(p(0、0))を取得すると、汚れ検知部62は、取得した画素値(p(0、0))と現在の最小値の射影Prf(0)とを比較し、取得した画素値(p(0、0))が現在の最小値の射影Prf(0)よりも小さいかを判断する(S14)。
画素値(p(0、0))が現在の最小値の射影Prf(0)よりも小さいと判断した場合(S14、YES)、汚れ検知部62は、最小値の射影Prf(0)を画素値(p(0、0))に更新し(S15)、yの値をインクリメント(yに1を足す)(S16)。また、画素値(p(0、0))が現在の最小値の射影Prf(0)よりも小さくないと判断した場合(S14、NO)、汚れ検知部62は、最小値の射影Prf(0)を更新せずに、S16へ進む。
yの値をインクリメントすると(yに1を足すと)、汚れ検知部62は、インクリメントした値(y=y+1)がlyよりも小さいか否かを判断する(S17)。汚れ検知部62は、インクリメントした値がlyよりも小さいと判断した場合(S17、YES)、S14へ戻り、座標(0、y=y+1)の画素の値(p(0、y+1))と現在の最小値の射影Prf(0)とを比較する。p(0、y+1)がPrf(0)よりも小さいと判断すれば(S14、YES)、汚れ検知部62は、Prf(0)の値をp(0、y+1)に更新し(S15)、S16へ進む。また、p(0、y+1)がPrf(0)よりも小さくないと判断すれば、汚れ検知部62は、Prf(0)の値を保持したまま、S16へ進む。
汚れ検知部62は、上記S14−S17の処理をyの値(y=y+1)がlyよりも小さくないと判断(y=lyと判断)するまで、繰り返し実行する(S17)。S13−S17の処理により、汚れ検知部62は、1つのxの値における最小値が算出できる。例えば、x=0であれば、上記S14−S17の処理を繰り返し実行することにより、x=0の位置における画素の最小値の射影Prf(0)が算出できる。
また、汚れ検知部62は、S17でy=lyと判断した場合(S17、NO)、xをインクリメントし(S18)、x=x+1がlxよりも小さければ(S19、YES)、S13−S17の処理を実行する。ここで、x=x+1がlxよりも小さくないと判断(x=lxと判断)した場合(S19、YES)、汚れ検知部62は、最小値の射影の計算処理を終了する。このような処理によって、汚れ検知部62は、各xの位置について、y方向の最小値の射影Prf(0)、Prf(1)、…、Prf(lx−1)が得られる。
次に、画像読取部13の判別部23の汚れ検知部62における処理の流れについて説明する。
図15は、汚れ検知部62における処理の流れを説明するためのフローチャートである。
まず、切出部61は、信号処理回路21bからの信号に基づいて延長した領域(背景の領域)を含む読取画像をスキャナ22から取得する。汚れ検知部62は、切出部61が信号処理回路21bからの信号に基づいてスキャナ22から取り込んだ紙葉類の画像と背景の画像とを含む読取画像を取得する(S21)。
汚れ検知部62は、取得した読取画像から汚れ検知用画像を抽出する(S22)。例えば、汚れ検知部62は、読取画像から信号処理回路21b内の第2遅延回路52aが遅延するタイミングに応じた領域分の画像を汚れ検知用画像として抽出する。汚れ検知用画像を抽出すると、汚れ検知部62は、切出部61がスキャナ22から取り込んだ読取画像から汚れ検知用画像を取り除いた部分の画像を文字認識用画像として文字認識部63へ供給する(S23)。これにより、文字認識部63は、供給される文字認識用画像に対して文字認識処理を実行する。
なお、汚れ検知用画像は、背景領域の読取画像が含まれる画像であれば良く、第2遅延回路52aによる延長部分の画像に限定されるものではない。また、汚れ検知用画像は背景の領域を想定した画像であるため、文字認識処理に与える影響が少ないとも考えられる。このため、文字認識用画像は、切出部61がスキャナ22から取り込んだ読取画像全体であっても良いし、汚れ検知用画像の一部を含む画像であっても良い。
また、汚れ検知部62は、汚れ検知用画像について、搬送方向(副走査方向)における最小値の射影を計算する(S24)。例えば、汚れ検知部62は、最小値の射影の計算処理として、上述した図14に示すような計算処理を実行する。搬送方向における最小値の射影を算出すると、汚れ検知部62は、白汚れと判定するための所定の閾値以上となる射影値(搬送方向における最小値)が存在するか否かにより、白汚れがあるか否かを判断する(S25)。閾値以上となる射影値が存在すると判断した場合(S25、YES)、汚れ検知部62は、取得した読取画像に白汚れが存在すると判断する。
また、閾値以上となる射影値が存在しないと判断した場合(S25、NO)、汚れ検知部62は、スキャナ22から取得した読取画像には白汚れが無いと判断する。なお、白汚れが無いと判断した場合、汚れ検知部62は、後述する白汚れの検知回数をリセットするようにしても良い。また、複数回連続して白汚れがないと判断した場合、白汚れの検知回数をリセットするようにしても良い
白汚れがあると判断すると、汚れ検知部62は、白汚れの検出回数をカウントアップする(S26)。白汚れの検知回数をカウントアップすると、汚れ検知部62は、白汚れの検知回数が所定回数以上であるかを判断する。白汚れの検知回数が所定回数以上であると判断した場合(S27、YES)、汚れ検知部62は、白汚れが発生していることを示す警告を報知する(S28)。白汚れ発生の警告は、白汚れの発生を示す警告をオペレーションパネル10に表示するようにしても良いし、スキャナ22の読取窓41の清掃を促す表示したり、アラームを鳴らしたりしても良い。
本実施形態によれば、画像読取部は、紙葉類の読取画像だけでなく、背景の読取画像を含むように、紙葉類の領域よりも大きな領域の画像をスキャナから読取画像(処理画像)として取得する。画像読取部は、取得した読取画像における背景の読取画像を含む画像から紙葉類の搬送方向における各ラインについて各画素の最小値の射影を計算する。画像読取部は、搬送方向における各ラインの最小値の射影値が汚れ判定用の閾値よりも大きい領域(背景の画像より明るい部分)を、白汚れとして検出する。画像読取部は、背景よりも明るい部分が複数回連続して検出された場合に窓汚れと判断する。
このような本実施形態の画像読取部によれば、スキャナの副走査方向となる紙葉類の搬送方向における最小値の射影を計算することにより、背景のみの画像を確実に検出できなくても、搬送方向に帯状に現れる白汚れを確実に検出することができる。
また、本実施形態の画像読取部によれば、区分処理中であっても、順次搬送する紙葉類の間に一部でも背景が読み取れれば、確実に白汚れを検出できる。この結果、区分処理中であっても、紙葉類の画像に基づく区分情報の認識結果が大量に認識不能となって大量の区分不能な紙葉類が発生する前にオペレータに窓汚れを知らせることができる。この結果、オペレータがスキャナを清掃することにより、紙葉類に対する区分情報の認識(読取)率の低下を防止できる。
また、上記のような実施形態によれば、紙葉類から剥がれた紙片等が汚れ検出用画像の中で搬送方向において両端一杯に写ってしまうと、白汚れとして検知される。このような紙片等は、スキャナ22による読取画像に継続して現れずに、次以降の紙葉類の読取画像には表れない可能性が高い。このため、汚れ検知部は、順次搬送される各紙葉類の読取画像について上述した汚れ検知処理を継続的に実行し、複数回連続して白汚れを検知した場合に、白汚れの警告あるいはスキャナ22の清掃を促すようにする。
これにより、本実施形態に係る区分装置は、頻繁に白汚れの警告を行うことを抑制しつつ、紙葉類が大量に読取不能となるような白汚れが確実に発生している場合にオペレータへ警告を報知したり、スキャナ22の清掃を促したりすることができる。この結果、区分処理を停止させることなく、大量の読取不能が発生するような汚れを確実に報知でき、区分情報の認識率の低下を防止することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[1]
複数の紙葉類が所定の間隔で順次搬送される搬送路における所定の読取位置で画像を読み取るスキャナと、
前記スキャナが読み取る紙葉類の読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部が取得する背景領域の画像を含む読取画像に対して前記紙葉類の搬送方向におけるラインごとの画素値の最小値を計算する計算部と、
前記計算部により計算するラインごとの画素値の最小値に汚れ判定用の閾値を超えるものがある場合に、前記スキャナに白汚れが生じていることを検出する検出部と、
を有する画像読取装置。
[2]
前記スキャナは、前記読取位置に対向する位置に設置された透明部材を有し、前記透明部材を介して前記読取位置から入射する光により画像を読み取る、
[1]に記載の画像読取装置。
[3]
前記透明部材は、前記搬送路上の前記読取位置を通過する紙葉類の搬送方向に対して傾斜して設置される、
[2]に記載の画像読取装置。
[4]
前記紙葉類の読取画像を取得するタイミングを示す第1信号と前記第1信号をさらに所定期間分延長した第2信号とに基づく紙葉類の読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得するタイミングを示すスキャナ撮像信号を出力する信号処理部を有し、
前記画像取得部は、前記信号処理部が出力する前記スキャナ撮像信号に従って前記スキャナから読取画像を取得する、
[1]乃至[3]の何れか1つに記載の画像読取装置。
[5]
所定の複数回連続して画素値の最小値が所定閾値を超えるラインがあることを検出した場合に、前記スキャナに白汚れが生じていることを報知する報知部を有する、
[1]乃至[4]の何れか1つに記載の画像読取装置。
[6]
複数の紙葉類を所定の間隔で搬送路により順次搬送する搬送部と、
前記搬送路における所定の読取位置で画像を読み取るスキャナと、
前記スキャナが読み取る紙葉類の読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部が取得する背景領域の画像を含む読取画像に対して、前記紙葉類の搬送方向におけるラインごとに画素値の最小値を計算する計算部と、
前記計算部により計算するラインごとの画素値の最小値に汚れ判定用の閾値を超えるものがある場合に、前記スキャナに白汚れが生じていることを検出する検出部と、
前記画像取得部により取得した読取画像における紙葉類の読取画像に基づいて、紙葉類の区分情報を判別する判別部と、
前記判別部が判別した区分情報に基づいて紙葉類を区分する区分部と、
を有する区分装置。
[7]
コンピュータに
複数の紙葉類が所定の間隔で順次搬送される搬送路における所定の読取位置で画像を読み取るスキャナから紙葉類の読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得する画像取得機能と、
前記画像取得機能により取得する背景領域の画像を含む読取画像に対して、前記紙葉類の搬送方向におけるラインごとに画素値の最小値を計算する計算機能と、
前記計算機能により計算するラインごとの画素値の最小値に汚れ判定用の閾値を超えるものがある場合、前記スキャナに白汚れが生じていることを検出する検出機能と、
を実現させるための画像読取装置に用いられるプログラム。
1…区分システム、2…区分装置、3…VCS、11…供給部、12…搬送部、13…画像読取部、15…区分データベース、16…区分部、17…区分制御部、21…センサ部、22…スキャナ、23…判別部。

Claims (6)

  1. 複数の紙葉類が所定の間隔で順次搬送される搬送路における所定の読取位置で画像を読み取るスキャナと、
    前記紙葉類の読取画像を取得するタイミングを示す第1信号と前記第1信号をさらに所定期間分延長した第2信号とに基づくスキャナ撮像信号を出力する信号処理部と、
    前記信号処理部が出力する前記スキャナ撮像信号に従って前記スキャナが読み取る紙葉類の下地領域が白く写った読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部が取得する背景領域の画像を含む読取画像に対して前記紙葉類の搬送方向におけるラインごとの画素値の最小値を計算する計算部と、
    前記計算部により計算するラインごとの画素値の最小値に汚れ判定用の閾値を超えるものがある場合に、前記スキャナに白汚れが生じていることを検出する検出部と、
    を有する画像読取装置。
  2. 前記スキャナは、前記読取位置に対向する位置に設置された透明部材を有し、前記透明部材を介して前記読取位置から入射する光により画像を読み取る、
    請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記透明部材は、前記搬送路上の前記読取位置を通過する紙葉類の搬送方向に対して下向きに傾斜して設置される、
    請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 所定の複数回連続して画素値の最小値が所定閾値を超えるラインがあることを検出した場合に、前記スキャナに白汚れが生じていることを報知する報知部を有する、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像読取装置。
  5. 複数の紙葉類を所定の間隔で搬送路により順次搬送する搬送部と、
    前記搬送路における所定の読取位置で画像を読み取るスキャナと、
    前記紙葉類の読取画像を取得するタイミングを示す第1信号と前記第1信号をさらに所定期間分延長した第2信号とに基づくスキャナ撮像信号を出力する信号処理部と、
    前記信号処理部が出力する前記スキャナ撮像信号に従って前記スキャナが読み取る紙葉類の下地領域が白く写った読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部が取得する背景領域の画像を含む読取画像に対して、前記紙葉類の搬送方向におけるラインごとに画素値の最小値を計算する計算部と、
    前記計算部により計算するラインごとの画素値の最小値に汚れ判定用の閾値を超えるものがある場合に、前記スキャナに白汚れが生じていることを検出する検出部と、
    前記画像取得部により取得した読取画像における紙葉類の読取画像に基づいて、紙葉類の区分情報を判別する判別部と、
    前記判別部が判別した区分情報に基づいて紙葉類を区分する区分部と、
    を有する区分装置。
  6. コンピュータに
    紙葉類の読取画像を取得するタイミングを示す第1信号と前記第1信号をさらに所定期間分延長した第2信号とに基づくスキャナ撮像信号を出力する信号処理機能と、
    前記信号処理機能により出力される前記スキャナ撮像信号に従って複数の紙葉類が所定の間隔で順次搬送される搬送路における所定の読取位置で画像を読み取るスキャナから紙葉類の下地領域が白く写った読取画像と背景領域の読取画像とを含む読取画像を取得する画像取得機能と、
    前記画像取得機能により取得する背景領域の画像を含む読取画像に対して、前記紙葉類の搬送方向におけるラインごとに画素値の最小値を計算する計算機能と、
    前記計算機能により計算するラインごとの画素値の最小値に汚れ判定用の閾値を超えるものがある場合、前記スキャナに白汚れが生じていることを検出する検出機能と、
    を実現させるための画像読取装置に用いられるプログラム。
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