JP2015171237A - モータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブラシレスDCモータの安定かつ確実な起動を実現する。【解決手段】ブラシレスDCモータ1と、インバータ2と、前記インバータ2の高圧側スイッチング素子を駆動するブートストラップ電源6と、ブートストラップ電源6のスイッチ部6aの駆動電源源であるチャージポンプ電源7を有し、チャージポンプ電源のコンデンサはインバータの低圧側スイッチング素子のオフ時に充電され、低圧側スイッチング素子のオン時間が所定の時間より長くならない様にし、さらに低圧側スイッチング素子のオフ時間に応じて高圧側スイッチング素子のオン期間を補正することで、ブートストラップ電源のスイッチ部を駆動することで、チャージポンプ電源は安定した電位を確保でき、ブートストラップ電源のスイッチ部の確実な駆動を実現し、インバータ2の高圧側スイッチング素子を確実に制御できるので、ブラシレスDCモータを安定かつ確実に駆動できる。【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ制御によるモータ駆動装置に関する。
従来、この種のモータ駆動装置は、インバータ回路の高圧側スイッチング素子駆動部はダイオードと抵抗およびコンデンサにより構成したブートストラップ電源を用い、モータの起動時には、インバータ回路の低圧側スイッチング素子をオン/オフして、ブートストラップ電源のコンデンサを安定した電位に充電するようにしている。(例えば特許文献1参照)
図5は、特許文献1に記載された従来のモータ駆動装置を示すものであり、3相モータを駆動するモータ駆動装置の1相分(U相)のインバータと駆動回路およびブートストラップ回路との接続関係を示している。
図5において、3相モータを駆動するインバータ102は、スイッチング素子とダイオードを逆並列接続した回路を6個用いて3相フルブリッジ構成している。
駆動回路104および105はそれぞれ、高圧側スイッチング素子102a、低圧側スイッチング素子102bを入力信号UpおよびUnの状態に応じてオン/オフ制御を行う。
U相ブートストラップ回路106は15V程度の直流電源106aと、ダイオード106b、抵抗106c、コンデンサ106dの直列接続により構成され、コンデンサ106dの負電位側は駆動回路104の負電位側に接続され、スイッチング素子102aのエミッタ端子に共通接続される。コンデンサ106dの正側端子は、駆動回路104の電源側端子に接続される。
モータを起動する直前に、スイッチング素子102bをオンオフデューティ50%で断続通電することで、スイッチング素子102bのオン期間中、直流電源106aよりダイオード106b、抵抗106cを介してコンデンサ106dを初期充電する。これにより高圧側駆動回路104の電源が確保され、高圧側スイッチング素子は駆動可能な状態となる。
つぎに、モータの回転起動にあたり、高圧側スイッチング素子102aをPWM制御する。ブートストラップ回路106の充電動作は、高圧側スイッチング素子102aがオフしたとき、モータのインダクタンスの蓄積エネルギーが、低圧側ダイオード102hを介して回生電流として流れ、そのとき、ブートストラップコンデンサの負側端子はインバータ回路102のGNDレベル近くとなり、充電されることとなる。
よって、低圧側スイッチング素子102bがオンした場合と、高圧側スイッチング素子102aがオン/オフした時に充電されるので、ブートストラップ電位は安定した電位を保つ。
特開2000−23484号公報
しかしながら上記従来の構成では、ブートストラップ回路のダイオードには高速オン/オフが可能、かつ短時間でコンデンサに充電電荷を注入可能な比較的大きな電流定格を有する高速ダイオードと、コンデンサの充電電流をダイオード定格以下に抑えるための電流制限抵抗が必要である。さらにブートストラップ回路は3相分必要であり、各回路は高い電位差を持つため安全規制に応じた絶縁距離を保つ必要があり回路面積が大きくなってしまう。そこで近年ではブートストラップ回路ダイオードを高速スイッチング可能なMOSFETに置き換え、MOSFETのゲート駆動を低圧側スイッチング素子駆動信号と同期したチャージポンプ電源の充電により行う構成として、ブートストラップ回路とインバータのスイッチング素子の駆動部とを1チップの集積回路化した半導体素子による回路部品点数の削減と小型化が提案されている。しかし従来の構成では、起動直後の低速駆動領域では、低圧側スイッチング素子は連続通電となり、MOSFETゲート駆動のチャージポンプ電源の電位が低下し、これによりブートストラップ電源のスイッチ部がオフし、その結果モータの起動不良が発生してしまうという課題があった。
前記従来の課題を解決するために、本発明のモータ駆動装置は、固定子と、永久磁石を有する回転子とから成るブラシレスDCモータと、2個のスイッチング素子を直列に接続し、この直列接続した1対のスイッチング素子を3対並列に接続した両端に直流電圧を入力して交流電圧を出力するインバータと、インバータの高圧側に接続された各スイッチング素子を駆動するためのコンデンサとスイッチ部で構成したブートストラップ電源と、前記ブートストラップ電源のスイッチ部を駆動するチャージポンプ電源と、高圧側スイッチング素子のオン時間を補正するオン時間補正部を有し、前記チャージポンプ電源のコンデンサは、前記インバータの低圧側に接続されたスイッチング素子のオフ時に充電され、前記ブラシレスDCモータの起動時に任意の固定子巻線を通電して、回転子磁極位置を所定の位置に固定する際に、前記インバータのオンしている低圧側のスイッチング素子を任意の頻度でオフして、前記低圧側に接続したスイッチング素子のオン時間が所定の時間より長くならない用にして前記チャージポンプ電源コンデンサを充電するとともに、前記オン時間補正部により高圧側スイッチング素子のオン時間を補正する様にしたものである。
これによりモータ固定子の位置決め時や、モータ起動直後等の低速駆動時もブートストラップ電源のスイッチ素子を駆動するチャージポンプ電源は安定して一定以上の電位を確保できるため、ブートストラップ電源のスイッチ素子を確実かつ安定的にオンすることができるようになる。さらに、低圧側スイッチング素子のオフに伴う位置決め制御での電流の低下を、高圧側スイッチング素子のオン時間の補正により抑制できる。従って位置決め時の電流及び起動トルクの低下を抑制できるので、ブラシレスDCモータの確実は起動性を確保できる。
本発明のモータ駆動装置は、確実かつ安定したモータの起動を実現できるとともに、回路の小型化と低コスト化、および部品点数を削減することが出来る。
本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置のブロック図 本発明の実施の形態1におけるモータ起動時のタイミングチャート 本発明の実施の形態1における駆動信号生成部を示すブロック図 本発明の本実施の形態1における位置決め時のタイミングチャート 従来のモータ駆動装置の1相分の回路図
第1の発明は、固定子と、永久磁石を有する回転子とから成るブラシレスDCモータと、2個のスイッチング素子を直列に接続し、この直列接続した1対のスイッチング素子を3対並列に接続した両端に直流電圧を入力して交流電圧を出力するインバータと、インバータの高圧側に接続された各スイッチング素子を駆動するためのコンデンサとスイッチ部で構成したブートストラップ電源と、前記ブートストラップ電源のスイッチ部を駆動するチャージポンプ電源と、高圧側スイッチング素子のオン時間を補正するオン時間補正部を有し、前記チャージポンプ電源のコンデンサは、前記インバータの低圧側に接続されたスイッチング素子のオフ時に充電され、前記ブラシレスDCモータの起動時に任意の固定子巻線を通電して、回転子磁極位置を所定の位置に固定する際に、前記インバータのオンしている低圧側のスイッチング素子を任意の頻度でオフして、前記低圧側に接続したスイッチング素子のオン時間が所定の時間より長くならない用にして前記チャージポンプ電源コンデンサを充電するとともに、前記オン時間補正部により高圧側スイッチング素子のオン時間を補正するモータ駆動装置である。これにより所定の巻線を一定期間通電して、モータの磁極位置を固定する位置決め制御時においても、チャージポンプ電源コンデンサには常に電荷がチャージされ所定の電圧を保持できるとともに、低圧側スイッチング素子のオフに伴う位置決め電流の低下を高圧側スイッチング素子のオン時間の補正により抑制できるため、ブラシレスDCモータの固定子を確実に所定の位置に固定できるので、ブラシレスDCモータの確実な起動を実現できる。
さらにブートストラップ回路のダイオードとして高速スイッチングが可能なMOSFETを用い、MOSFETのゲート駆動を低圧側スイッチング素子駆動信号と同期したチャージポンプ電源の充電により行う構成として、ブートストラップ回路とインバータのスイッチング素子の駆動部とを1チップの集積回路化した半導体素子を使用することが可能となり、回路の部品点数の削減、小型化、低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものでは無い。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態におけるモータ駆動装置のブロック図である。
図1において、ブラシレスDCモータ1は、3相巻線を有する固定子と永久磁石を有する回転子により構成されている。
インバータ2は2個のスイッチング素子を直列接続した回路を3回路並列に接続して3相フルブリッジに構成している。尚、各スイッチング素子には逆並列にダイオード(2gから2l)が接続されている。
ブラシレスDCモータ1は、永久磁石を有する回転子1aと3相巻線を有する固定子1bにより構成され、3相巻線の各端はインバータ2のスイッチング素子の直列接続の接続点に結線されている。
ドライブ回路3は前記インバータ2のスイッチング素子の駆動回路であり、駆動信号生成部10からの高圧側スイッチング素子の駆動信号Hinと低圧側スイッチング素子Lin信号を入力として、高圧側に接続された高圧側スイッチング素子2aはHin信号に応じて高圧側素子駆動部4により駆動され、グランド側に接続された低圧側スイッチング素子2bはLin信号に応じて低圧側素子駆動部5により駆動される。
ブートストラップ電源6はダイオード6a、スイッチ部6b、およびコンデンサ6cにより構成された、高圧側素子駆動部4の電源であり、低圧側スイッチング素子2bのゲート駆動電圧となる。なお、スイッチ部6bは半導体素子スイッチであり、MOSFETを
用いている。
スイッチ駆動部は、ダイオード7a、コンデンサ7bと、駆動部7cによりチャージポンプ電源7として構成され、スイッチ部6bに電圧を供給することで、スイッチ部6bをオンできる。駆動部7cは、低圧側スイッチング素子2bの駆動信号Linを入力しているため、低圧側スイッチング素子と同期して駆動する。
またブートストラップ回路には、ダイオード6aとスイッチ部6bの直列回路部に、高速ダイオードを使用するのが一般的であるが、本発明では高速スイッチングが可能なMOSFETを用い、コンデンサの充電電荷のVCC側への逆流を阻止する向きにダイオード6bを直列に挿入している。
またスイッチ部6bをMOSFETとすることで、高圧側駆動部4、低圧側駆動部5、ダイオード6a、MOSFET6b、チャージポンプ電源7を1チップの集積回路として構成した市販半導体部品を使用しており、ドライブ回路3の部品点数の削減、小型化および低コスト化を可能としている。
なお、簡単のためドライブ回路3はスイッチング素子2aおよび2bについての1相分のみ記載しているが、他の2相(スイッチング素子2cと2dおよび、2eと2f)について同じ回路を有している。
ここで、ブートストラップ電源6の動作について説明する。
図1においてブートストラップ電源のコンデンサ6cは、スイッチ部6bがオンしたときVCCと接続され、VCC電位とコンデンサ6c電位との電位差がダイオード6aの順方向電圧より大きい時、充電される。
また、コンデンサ6cの充電には2つの経路があり、低圧側スイッチング素子2bがオンした時(第1の充電モード)と、高圧側スイッチング素子2aの通電直後(オンからオフへの移行)の低圧側ダイオード2hが導通する還流時(第2の充電モード)である。
まず、第1の充電モードではスイッチング素子2bが導通した時、接続点A(図1に図示)の電位はGND近くまで低下することになり、電源VCCからダイオード6a、スイッチ部6bを介してコンデンサ6cは充電される。
次に第2の充電モードでは、高圧側スイッチング素子2aが通電されている状態からオフ状態に変移した際、モータ巻線1bに蓄えられたエネルギーがダイオード2hを介して還流モードで放出される。従って、接続点Aの電位はGNDレベルより低下することになり、コンデンサ6cは電源VCCから充電される。
チャージポンプ電源7の動作について説明する。Linがロー信号のとき、低圧側素子駆動部5はロー信号を出力し、低圧側スイッチング素子2bはオフ状態にある。同時にチャージポンプ電源7の駆動素子7cにもロー信号が入力され、ロー信号を出力する。これによりコンデンサ7bの駆動素子7c接続側端子はGND近くの電位となり、ダイオード7aを介してVCCから充電される。これにより、スイッチ部6bの駆動電圧はVCCからダイオード7aのオン電圧を引いた電圧となる。この電圧とブートストラップコンデンサ6cとの電位差が所定の電位差以上の時スイッチ部6bはオンする。即ち、コンデンサ6cの電圧が一定レベルより低い時スイッチ部6bはオンする。
次にLinがローからハイ信号に変化した時、駆動素子7c出力はVCCとなり、コン
デンサ7b電位は、VCC電圧の2倍からダイオード7aの順方向電圧を引いた電位に上昇する。このとき、ブートストラップ電源6のコンデンサ6cの電位がVCC近辺の時、スイッチ部6bはオンする。
図2はブラシレスDCモータ1の起動時の各スイッチング素子の駆動信号を示している。図2において斜線部は、モータ巻線を通電する相のスイッチング素子がオンする区間を示している。
起動時の制御について図2を用いて説明する。ブラシレスDCモータ1が停止状態にあるとき、Lin(図2においてのUn、Vn、Wn)はロー信号を出力(区間A)しており、駆動素子7cはGNDレベルに近い出力状態にある。従ってコンデンサ7bはVCC電圧近くに充電されている。
区間Bはブートストラップ回路のコンデンサ6cの初期充電区間であり、ブラシレスDCモータ1の駆動指令が発生した時、3相全ての低圧側スイッチング素子の駆動信号Lin(Un、Vn、Wn)はハイ状態となる。これにより低圧側スイッチング素子2b、2d、2fがオンする。この時、チャージポンプ電源7の駆動素子7cからはハイ信号が出力されコンデンサ電位はVccの2倍からダイオード7aの電圧降下分低下した電位となり、ブートストラップ電源6のスイッチ素子6bはオンする。このとき低圧側スイッチング素子はオン状態にあるため、ブートストラップ回路のコンデンサ6cのスイッチング素子との結線側端子はGNDレベルに近い電位となっている。従って、ブートストラップ回路のコンデンサには、VCCから電荷が注入され充電され、高圧側素子駆動部4の電源電圧が確保され高圧側スイッチング素子の駆動可能な状態となる。
区間Cは区間Dで高圧側スイッチング素子の通電するにあたり、同一相上下のスイッチング素子(図2においてはW相高圧側素子2eとW相低圧側素子2f)が同時通電状態にならない様に設けているデッドタイム区間であるが、ハーフブリッジ構成のゲートドライバ等により上下同時通電を論理的に禁止している素子等を用いる場合は不要である。
区間DはブラシレスDCモータ1の、固定子巻線の任意の相を通電することで、回転子の回転位置を所定の位置に固定する『位置決め制御』区間で、高圧側スイッチング素子2eと低圧側スイッチング素子2bがオン状態にある。
この様にして回転子の磁極位置を所定の位置に決めることにより、区間Eではあらかじめ定めたスイッチング素子の駆動(即ち通電を開始する巻線)パターンを切換えていくことで安定してモータを起動し運転することができる。
ブラシレスDCモータ1の巻線への通電が電気角150度以下の矩形波駆動では、上下どちらか一方のスイッチング素子を任意の周波数で任意のオン/オフ時比率でスイッチングすることで、ブラシレスDCモータ1への印加電圧を調整(PWM制御)する。
高圧側スイッチング素子のオン中は、ブートストラップ電源6のコンデンサ6cの充電電荷の消費と放電により、コンデンサ6cの両端電圧の低下が伴う。従って高圧側スイッチング素子の連続通電時間が長い場合、大容量のコンデンサが必要(部品の大型化、コストアップ)となるため、本発明の実施の形態では高圧側スイッチング素子(2a、2c、2e)をPWM制御によりオン/オフし、ブートストラップコンデンサの充電経路を設ける方式を用いている。
しかし低圧側スイッチング素子のオン時間が長くなれば、チャージポンプ電源7のコンデンサの非充電期間が長くなり、内部漏れ電流等による影響で電圧が低下していく。
従って、本実施の形態では、特に低圧側スイッチング素子のオン時間(即ちチャージポンプ電源7のコンデンサ7bの非充電期間)が長い、『固定子の位置決め制御区間』および『起動後の低速駆動区間』では、高圧側通電相のスイッチング素子とともに、低圧側通電相のスイッチング素子も所定の間隔でオン/オフするようにして、チャージポンプ電源コンデンサ7bの充電期間を設けている。
一方で、低圧側通電相のスイッチング素子にオフ期間を設けることは、起動時の位置決め制御および低速駆動時のモータ巻線電流の低下が伴う。従って、本実施の形態では、低圧側スイッチング素子のオフ時間に応じて高圧側スイッチング素子のオン時間を補正して、通電時間を増やすことで、起動時および低速時の電流の低下を抑制している。
図3は実施の形態1におけるスイッチング素子の駆動信号生成部10のブロック図であり、高圧側スイッチング素子のオン時間補正を含め、各スイッチング素子のオン/オフ信号の生成方法を示している。
図3において駆動信号生成部10の出力は、インバータ2の各相、高圧側スイッチング素子駆動信号Hin、低圧側スイッチング素子駆動信号Linであり、当該のスイッチング素子をオンまたはオフする。
図3において、低圧側駆動波形生成部11は、下側素子オフ時間設定部12によるオフ時間と第2PWMタイマ13、転流周期指令部14によるモータ駆動速度に基づく転流周期を入力して、低圧側スイッチング素子の駆動信号を生成する。
電圧指令部15は、あらかじめ設定された位置決め電流値や、起動時の起動トルク、モータ駆動時は速度フィードバック制御に基づいて、モータに印加すべき電圧を指示する。オン時間補正部16では、電圧指令部15によるモータに印加すべき電圧に、下側素子オフ時間設定部12で設定した、下側素子のオフ時間を加味した補正値を付加して、高圧側駆動波形生成部18に入力する。高圧側波形発生部18では、第1PWMタイマ17と、前記転流周期司令部14によるモータ駆動速度に基づく転流周期を入力して、高圧側スイッチング素子の駆動信号を生成する。
出力相選択部19は低圧側駆動波形生成部11と高圧側駆動波形生成部18の信号を入力して、3相交流電圧を生成するための出力パターンで各スイッチング素子のオンおよびオフ信号を出力する。
なお、図3において第1PWMタイマと第2PWMタイマを異なるタイマを使用する様に期しているが、両タイマは共通のPWMタイマを用いても構わない。
図4は本実施の形態1における位置決め時の通電相(W相巻線からU相巻線に電流を流す)の当該スイッチング素子のタイミングチャートであり、WpがW相高圧側スイッチング素子、UnがU相低圧側スイッチング素子の駆動信号を示している。
図4において、第1PWMタイマ13と第2PWMタイマ17は同じ周波数のタイマとしているが、異なる周波数としても構わない。時間TはPWM周期であり、第1PWMタイマ13と第2PWMタイマの周期である。
区間D1は、位置決め制御時およびモータ起動時におけるU相低圧側スイッチング素子のオフ区間である。この区間はチャージポンプ電源のコンデンサ7bの充電期間として、下側素子オフ時間設定部12で設定される。この区間では図1におけるLin信号がLと
なるため、チャージポンプ電源の駆動素子7cはL信号が出力され、コンデンサ7bはVCCからPWM周期ごとに充電され、常に安定した電位を確保できる。つまり、モータ位置決め制御時や起動直後の低速駆動時等、特定の巻線を長時間通電する区間であっても、下側スイッチング素子の定期的なオフ区間を設けることで、チャージポンプ電源は常に所定の電位を確保し、ブートストラップ電源のスイッチ部6bを確実に駆動できる状態とする。
区間D2は電圧指令部15により設定された高圧側スイッチング素子のオン区間である。この区間は、位置決め制御ではモータの回転子位置を所定の位置に確実に固定するために必要な電流を基に、また位置決め後の起動では起動トルク(即ち起動電流)を基に印加する電圧(即ちPWMのオンデューティ)を予め設定しておく。またD2区間は、インバータ2の入力電圧(図1におけるVDC)、あるいは交流電源を整流平滑してVDCを生成している場合は、交流電源電圧により調整する構成とすれば、インバータ2の入力電圧変動に影響せず、より確実なモータの起動性を確保できる。
区間D3は高圧側スイッチング素子のオン時間の補正区間である。この区間は下側素子オフ時間設定部12により設定された時間を基に、オン時間補正部16において設定される。具体的には例えば、下側素子のオフデューティを1%としていた場合、オン時間補正部は上側素子のオンデューティの補正量を1%付加するよう補正量を設定する。このように下側スイッチング素子のオフ区間に応じて、上側スイッチング素子のオン時間に補正量を付加することで、下側スイッチング素子のオフ区間を設けることによる、モータ巻線に流れる電流の低下を抑制する。
従って、区間D2と区間D3との和が上側スイッチング素子のオン区間となり、上側素子のオン区間と、下側素子のオフ区間の差を所定の時間だけ長くして、位置決め制御時の電流および、起動時のトルクを確保し、モータの起動性を保持している。また区間D2と区間D3は下側スイッチング素子もオンする区間である。区間D2およびD3では、区間D1によりチャージポンプ電源のコンデンサが十分に充電されているためブートストラップ電源のスイッチ部が駆動可能な状態にある。よってこの区間では下側スイッチング素子がオンしてブートストラップ電源のコンデンサは第1の充電モードにより充電されることになる。
区間D4は、上側スイッチング素子がオフ、下側スイッチング素子がオンの区間である。この区間は上側スイッチング素子のターンオフによりモータ巻線に蓄えられたエネルギーをW相下側スイッチング素子に逆並列で接続したダイオードを介して放出する区間であり、ブートストラップ電源のコンデンサ6cは第2の充電モードにより充電される。なお、この区間は下側スイッチング素子の駆動信号Linはハイであり、チャージポンプ電源のコンデンサ7bは充電できない一方で、内部の漏れ電流等による電荷放出により電位が下降していく。しかしながら、下側スイッチング素子のオフ周期(図4において区間T)を、チャージポンプ電源のコンデンサがブートストラップ電源のスイッチ部の駆動に必要な電位以下に放電する時間より短くすることで、チャージポンプ電源のコンデンサ電位は安定して所定の電位以上を確保出来、その結果ブートストラップ電源を確実に動作し、上側スイッチング素子の駆動電圧を安定的に確保することが出来る。これにより、モータ固定子の確実な位置決めの実現と、適正な起動トルクの確保により、モータを確実かつ安定的に起動することができる。
なお、図3においてU相低圧側スイッチング素子のオン/オフ周期をW相高圧側のPWM周期と一致させているが、チャージポンプ電源のコンデンサ7bの電荷が放電される時間として任意に設定して構わない。
以上の様に本発明の実施の形態においては、固定子と、永久磁石を有する回転子とから成るブラシレスDCモータと、2個のスイッチング素子を直列に接続し、前記直列接続した1対のスイッチング素子を3対並列に接続した回路両端に直流電圧を入力して交流電圧を出力するインバータと、インバータの高圧側に接続された各スイッチング素子を駆動するためのコンデンサとスイッチ部で構成したブートストラップ電源と、前記ブートストラップ電源のスイッチ部を駆動するチャージポンプ電源と、高圧側スイッチング素子のオン時間を補正するオン時間補正部を有し、前記チャージポンプ電源のコンデンサは、前記インバータの低圧側に接続されたスイッチング素子のオフ時に充電され、前記ブラシレスDCモータの起動時に任意の固定子巻線を通電して、前記回転子磁極位置を所定の位置に固定する際に、前記インバータのオンしている低圧側のスイッチング素子を任意の頻度でオフして、前記低圧側に接続したスイッチング素子のオン時間が所定の時間より長くならない様にして前記チャージポンプ電源コンデンサを充電するとともに、前記オン時間補正部により高圧側スイッチング素子のオン時間を補正するモータ駆動装置である。これにより所定の巻線を一定期間通電して、モータの磁極位置を固定する位置決め制御時や、起動直後の運転時においても、チャージポンプ電源コンデンサには常に電荷がチャージされ所定の電圧を保持できるとともに、低圧側スイッチング素子のオフに伴うモータ電流の低下を高圧側スイッチング素子のオン時間の補正により抑制できるため、所定の位置決め電流の確保で、ブラシレスDCモータの固定子の確実な位置決めと、所定の起動トルクの確保によりブラシレスDCモータの確実な起動を実現できる。
さらにブートストラップ回路のダイオードとして高速スイッチングが可能なMOSFETを用い、MOSFETのゲート駆動を低圧側スイッチング素子駆動信号と同期したチャージポンプ電源の充電により行う構成として、ブートストラップ回路とインバータのスイッチング素子の駆動部とを1チップの集積回路化した素子を使用することが可能となり、回路の部品点数の削減、小型化、低コスト化を図ることができる。
以上の様に本発明によるモータ駆動装置は、回路部品点数の削減、小型・低コスト化を図った上で、モータを安定して起動できるため、3相ブラシレスDCモータをインバータ制御により駆動する機器すべての用途に適用できる。
1 ブラシレスDCモータ
2 インバータ
6 ブートストラップ電源
7 チャージポンプ電源
16 オン時間補正部

Claims (1)

  1. 固定子と、永久磁石を有する回転子とから成るブラシレスDCモータと、2個のスイッチング素子を直列に接続し、この直列接続した1対のスイッチング素子を3対並列に接続した両端に直流電圧を入力して交流電圧を出力するインバータと、インバータの高圧側に接続された各スイッチング素子を駆動するためのコンデンサとスイッチ部で構成したブートストラップ電源と、前記ブートストラップ電源のスイッチ部を駆動するチャージポンプ電源と、高圧側スイッチング素子のオン時間を補正するオン時間補正部を有し、前記チャージポンプ電源のコンデンサは、前記インバータの低圧側に接続されたスイッチング素子のオフ時に充電され、前記ブラシレスDCモータの起動時に任意の固定子巻線を通電して、回転子磁極位置を所定の位置に固定する際に、前記インバータのオンしている低圧側のスイッチング素子を任意の頻度でオフして、前記低圧側に接続したスイッチング素子のオン時間が所定の時間より長くならない用にして前記チャージポンプ電源コンデンサを充電するとともに、前記オン時間補正部により高圧側スイッチング素子のオン時間を補正するモータ駆動装置。
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