JP2015170774A - 太陽電池モジュール用裏面保護シート、太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用裏面保護シート、太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光に含まれる近赤外線により、太陽電池モジュールの温度が上がることを防止することができるともとに、絶縁性に優れた太陽電池モジュール用裏面保護シートを提供する。【解決手段】本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シート10は、絶縁性の基材シート11を備え、太陽電池セルを封止する封止材に積層され、基材シート11の少なくとも封止材側となる面に、明度指数L*が15以下の黒色層12が設けられたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールの裏面に接着して用いられる太陽電池モジュール用裏面保護シート、および、その太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールに関する。
一般に、太陽電池モジュールは、透明な前面基板と、光電変換を行う太陽電池セルと、封止材と、裏面保護シート(バックシート)とから概略構成されている。
裏面保護シートの意匠性を向上するためには、一般的に、裏面保護シートにカーボンブラックを含む層を設けて、裏面保護シートを黒色にしている。
しかし、カーボンブラックは近赤外線を吸収するため、その熱により太陽電池モジュールの温度が上がってしまい、太陽電池セルの発電効率が低下するという問題があった。
そこで、カーボンブラックを含む層を設ける代わりに、熱可塑性樹脂と、Fe、Cr、Mn、Cu、CoおよびNiから選択される少なくとも1種の元素を含有する化合物からなる無機顔料とを含有する層を設けることにより、外部からの近赤外線を反射して、外部に逃がすことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−103813号公報
しかしながら、熱可塑性樹脂と無機顔料とを含有する層は、絶縁性が低くなるため、太陽電池モジュール用裏面保護シートには適していない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、太陽光に含まれる近赤外線により、太陽電池モジュールの温度が上がることを防止するともとに、絶縁性に優れた太陽電池モジュール用裏面保護シートおよびその太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、絶縁性の基材シートを備え、太陽電池セルを封止する封止材に積層される太陽電池モジュール用裏面保護シートであって、前記基材シートの少なくとも前記封止材側となる面に、明度指数Lが15以下の黒色層が設けられたことを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、前記黒色層は、波長800nm〜2000nmの近赤外線の反射率が20%以上であることが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、前記黒色層は、熱可塑性樹脂と、近赤外線反射特性を有する無機顔料とを含有する熱可塑性樹脂組成物からなることが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、前記無機顔料は、マンガン−ビスマス複合酸化物、マンガン−ストロンチウム複合酸化物および鉄−クロム複合酸化物の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の太陽電池モジュールは、透明な前面基板と、太陽電池セルと、該太陽電池セルを封止する封止材と、裏面保護シートと、を備えた太陽電池モジュールであって、前記裏面保護シートは、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートであることを特徴とする。
本発明によれば、太陽光に含まれる近赤外線により、太陽電池モジュールの温度が上がることを防止することができるともとに、絶縁性に優れた太陽電池モジュール用裏面保護シートを提供することができる。
本発明に係る太陽電池モジュール用裏面保護シートの一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの一実施形態を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る太陽電池モジュール用裏面保護シートおよびその太陽電池モジュール用裏面保護シートを備えた太陽電池モジュールの実施形態について説明する。
なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をよりよく理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴を分かりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
「太陽電池モジュール用裏面保護シート」
図1は、本発明に係る太陽電池モジュール用裏面保護シートの一実施形態を示す概略断面図である。
太陽電池モジュール用裏面保護シート10は、絶縁性の基材シート11と、基材シート11における封止材側となる面(以下、「一方の面」と言う。)11aに形成された黒色層12と、を必須として構成されている。
太陽電池モジュールの耐候性を高めるために、基材シート11の他方の面11bにフッ素樹脂層13が形成されることがある。
また、封止材への接着性を高めるために、基材シート11の一方の面11a側において、黒色層12上に接着層14が積層されることがある。
以下、太陽電池モジュール用裏面保護シート10を、裏面保護シート10と略すこともある。
基材シート11としては、黒色層12やフッ素樹脂層13を積層可能なものであり、絶縁性を有するものであれば、太陽電池モジュール用裏面保護シートに使用される公知のものを用いることができる。基材シート11としては、例えば、樹脂フィルムなどが挙げられる。
基材シート11に用いられる樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンオキサイド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ビニルアセタール系樹脂、ビニルブチラール系樹脂などの樹脂からなる樹脂のフィルムまたはシートが挙げられる。これらの樹脂フィルムの中でも、ポリエステルからなるフィルムが好ましく、より具体的にはPETフィルムが好ましい。
基材シート11の厚さは、太陽電池モジュールに要求される電気絶縁性に基づいて適宜設定される。例えば、基材シート11が樹脂フィルムである場合、その厚さが10μm〜300μmの範囲であることが好ましい。より具体的には、基材シート11がPETフィルムである場合、軽量性および電気絶縁性の観点から、その厚さが10μm〜300μmの範囲であることが好ましく、20μm〜250μmの範囲であることがより好ましく、30μm〜200μmの範囲であることが特に好ましい。
黒色層12は、明度指数Lが15以下であり、10以下であることが好ましい。
黒色層12の明度指数Lが15であれば、裏面保護シート10を太陽電池モジュールに適用した場合、黒色度に劣り、意匠性が悪くなる。
なお、本実施形態において、明度指数Lは、JIS Z8781−4「測色−第4部:CIE1976L色空間」に準じて測定される。
黒色層12は、波長800nm〜2000nmの近赤外線の反射率が20%以上であることが好ましく、波長800nm〜2000nmの近赤外線の反射率が30%以上、90%以下であることが好ましい。
黒色層12において、波長800nm〜2000nmの近赤外線の反射率が20%以上であれば、裏面保護シート10を太陽電池モジュールに適用した場合、太陽電池モジュールの表側から入射した近赤外線を黒色層12で反射させて、太陽電池セルの裏面に入射させるとともに、外部に放出することができる、これにより、太陽電池モジュール内の温度が上昇することがなく、太陽電池の発光効率が低下することを防止できる。また、太陽電池モジュールの裏側から入射した近赤外線を黒色層12で反射させて、蓄熱を防ぐとともに、裏側から入射した紫外線を吸収することにより、裏面保護シート10と封止材の間にある接着層14などが紫外線により劣化することを防止できる。
黒色層12は、熱可塑性樹脂と、近赤外線反射特性を有する無機顔料とを含有する熱可塑性樹脂組成物からなることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE、密度:910kg/m以上、930kg/m未満)、中密度ポリエチレン(MDPE、密度:930kg/m以上、942kg/m未満)、高密度ポリエチレン(HDPE、密度:942kg/m以上)などのポリエチレン樹脂;ポリプロピレン樹脂(PP);オレフィン系エラストマー(TPO)、シクロオレフィン樹脂、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂が挙げられる。エチレン系共重合体として、エチレンと共重合されるものとしては、α−オレフィン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジル、無水マレイン酸、酢酸ビニルなどが挙げられる。
無機顔料としては、マンガン(Mn)−ビスマス(Bi)複合酸化物、マンガン(Mn)−ストロンチウム(Sr)複合酸化物および鉄(Fe)−クロム(Cr)複合酸化物の群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
熱可塑性樹脂100質量部に対する無機顔料の配合量は、10〜80質量部であることが好ましく、20〜60質量部であることがより好ましい。
無機顔料の配合量が10質量部未満では、黒色層12の明度指数Lおよび波長800nm〜2000nmの近赤外線の反射率が上記の範囲内とならないことがある。一方、無機顔料の配合量が80質量部を超えると、黒色層12の基材シート11への密着性が悪くなる。
黒色層12の厚さは、太陽電池モジュールに要求される明度指数Lおよび近赤外線反射特性に応じて適宜設定されるが、例えば、5μm〜150μmの範囲であることが好ましい。
フッ素樹脂層13は、フッ素樹脂を主材としてなる層であり、必要に応じて、着色顔料を含有してもよい。
フッ素樹脂は、フルオロオレフィンおよび硬化性官能基含有モノマーの共重合体であり、その他の共重合可能なモノマーを含有することができる。
フルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレンなどが挙げられる。
硬化性官能基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基などが挙げられる。これらのなかでも、硬化性に優れることから、水酸基が好ましい。
フルオロオレフィンと共重合可能で、水酸基を有するモノマーとしては、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエステルなどが挙げられる。
その他の共重合可能なモノマーとしては、アルキルビニルエーテル、カルボン酸ビニルエステル、α−オレフィンなどが挙げられる。
フッ素樹脂は、機械的強度を高めるため、硬化されることが好ましい。硬化剤としては、イソシアネート、メラミンなどが挙げられる。硬化性官能基が水酸基である場合には、イソシアネートが好ましい。イソシアネートのなかでも、黄変しない点で、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、または、これらの変性体が好ましい。
フッ素樹脂の市販品としては、例えば、ゼッフルGKシリーズ(ダイキン工業社製)、ルミフロンLFシリーズ(旭硝子社製)、フルオネートシリーズ(DIC社製)などが挙げられる。
着色顔料の色には特に制限はないが、美観の観点から白色顔料または黒色顔料が好ましい。
白色顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウムなどが用いられる。
これらのなかでも、その白色度による美観の点で、二酸化チタンが好ましい。
黒色顔料としては、その黒色度による美観の点で、カーボンブラックが好ましい。
接着層14は、太陽電池モジュールを構成する封止材と、裏面保護シート10との接着に用いられる。
接着層14を形成する接着剤としては、例えば、ポリアクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤およびポリウレタン系接着剤の群から選択される1種または2種以上が用いられる。
また、接着層14は、太陽電池モジュールを構成する封止材と、裏面保護シート10との接着に用いられる熱接着層をなしていてもよい。ここで、熱接着性とは、加熱処理によって接着性を発現する特性である。接着層14としては、80〜200℃の加熱処理において接着性を発現するものが好ましい。
熱接着層を形成する樹脂としては、黒色層12および太陽電池モジュールの封止材に対して接着性を有する樹脂が用いられる。
黒色層12および太陽電池モジュールの封止材に対する接着性に優れる樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE、密度:910kg/m以上、930kg/m未満)、中密度ポリエチレン(MDPE、密度:930kg/m以上、942kg/m未満)、高密度ポリエチレン(HDPE、密度:942kg/m以上)などのポリエチレン樹脂;ポリプロピレン樹脂(PP);オレフィン系エラストマー(TPO)、シクロオレフィン樹脂、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂が挙げられる。エチレン系共重合体として、エチレンと共重合されるものとしては、α−オレフィン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジル、無水マレイン酸、酢酸ビニルなどが挙げられる。
接着層14を形成する樹脂は、黒色層12の黒色度を低下させない範囲で、顔料、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、蓚酸アニリド系、シアノアクリレート系およびトリアジン系などが挙げられる。
接着層14の厚さは、黒色層12および太陽電池モジュールの封止材に応じて適宜調整される。接着層14の厚さは、例えば、1μm〜200μmであることが好ましく、軽量性および電気絶縁性などの観点から、10μm〜200μmであることがより好ましく、50μm〜150μmであることがさらに好ましく、80μm〜120μmであることが最も好ましい。
太陽電池モジュール用裏面保護シート10によれば、基材シート11の一方の面11aに、明度指数Lが15以下の黒色層12が設けられているので、裏面保護シート10を太陽電池モジュールに適用した場合、太陽電池モジュールの表側から入射した近赤外線を黒色層12で反射させて、太陽電池セルの裏面で光電変換させるとともに、外部に放出することができる。これにより、太陽電池モジュール内の温度が上昇することがなく、太陽電池の発電効率が低下することを防止できる。また、太陽電池モジュールの裏側から入射した近赤外線を黒色層12で反射させて、太陽電池内の温度上昇を防ぐとともに、紫外線を吸収して、裏面保護シート10と封止材の間にある接着層14などが紫外線により劣化することを防止できる。また、基材シート11として、絶縁性のものを用いているので、絶縁性にも優れている。
なお、本実施形態では、基材シート11の一方の面11aに、黒色層12が直接形成された太陽電池モジュール用裏面保護シート10を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、基材シートの一方の面に、接着層を介して黒色層が設けられていてもよい。また、本発明にあっては、基材シートの他方の面にも直接または接着層を介して黒色層が設けられていてもよい。
「太陽電池モジュール用裏面保護シートの製造方法」
次に、太陽電池モジュール用裏面保護シート10の製造方法の概略を説明するが、本発明は、この製造方法に限定されるものではない。
(黒色層の形成工程)
黒色層12の形成工程では、例えば、基材シート11の一方の面11aに、接着層を介して接着する方法、押出コーティング法により、黒色層12を形成する。
接着層を介して接着する方法は、基材シート11の一方の面11aに、ロッドコーターなどを用いた公知の塗布方法により接着剤を塗布して、接着層を形成し、熱可塑性樹脂と、近赤外線反射特性を有する無機顔料とを含有する熱可塑性樹脂組成物をシート状に形成したフィルムを、その接着層に貼り合せる方法である。
塗布する接着剤としては、ポリアクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤およびポリウレタン系接着剤などが挙げられる。
押出コーティング法は、基材シート11の一方の面11aに、溶融した、熱可塑性樹脂と、近赤外線反射特性を有する無機顔料とを含有する熱可塑性樹脂組成物を押し出した後、冷却する方法である。
(フッ素樹脂層の形成工程)
フッ素樹脂層13の形成工程では、基材シート11の他方の面11bに、例えば、フッ素樹脂、着色顔料および硬化剤を含むフッ素樹脂塗料組成物を塗布し、そのフッ素樹脂塗料組成物からなる塗膜を乾燥および硬化させて、フッ素樹脂層13を形成する。
フッ素樹脂塗料組成物を調製するには、上記のフッ素樹脂、着色顔料および硬化剤に溶媒を加えて、攪拌、混合する。
フッ素樹脂塗料組成物に用いられる溶媒としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されるものではなく、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールモノエチルエーテルおよびダイアセトンアルコールの群から選択される1種または2種以上の有機溶媒を含む溶媒が好適に用いられる。
これらの中でも、フッ素樹脂塗料組成物中の含有成分の溶解性およびフッ素樹脂層13への残留性の低さ(低い沸点温度)の観点から、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよび酢酸ブチルから選択される1種または2種以上の有機溶媒を含む溶媒が好ましい。
フッ素樹脂塗料組成物は、硬化剤を含んでいてもよい。硬化剤としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されるものではなく、メラミン樹脂、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが好適に用いられる。耐候性の観点から、硬化剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体が好ましい。
また、フッ素樹脂塗料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で分散剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤、無機粒子、硬化用触媒などの各種添加剤を含んでいてもよい。
フッ素樹脂層13を形成するには、まず、ロッドコーターなどを用いた公知の塗布方法により、基材シート11の他方の面11bに、所定の厚さとなるように、上記のフッ素樹脂塗料組成物を塗布する。
フッ素樹脂塗料組成物が溶媒を含有する場合、温度60〜150℃で1〜5分間乾燥することにより、溶媒を除去する。
フッ素樹脂塗料組成物が硬化剤を含有する場合、温度60〜150℃で1〜5分間加熱することにより硬化する。
このようにして、基材シート11の他方の面11bにフッ素樹脂層13が形成される。
(接着層の形成工程)
基材シート11の一方の面11a側の黒色層の上に接着層14を積層するには、別の接着層を介して接着する方法、押出コーティング法、塗布法などがある。
接着層を介して接着する方法は、基材シート11の一方の面11a側において、黒色層12上に、ロッドコーターなどを用いた公知の塗布方法により接着剤を塗布して、接着層を形成し、熱接着性樹脂からなるフィルムを、その接着層に貼り合せる方法である。
押出コーティング法は、基材シート11の一方の面11a側において、黒色層12上に、溶融した熱接着性樹脂を押し出した後、冷却する方法である。
塗布法は、基材シート11の一方の面11a側において、黒色層12上に、ロッドコーターなどを用いた公知の塗布方法により、例えば、ポリアクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤およびポリウレタン系接着剤の群から選択される1種または2種以上を塗布する方法である。
以上の工程により、裏面保護シート10が得られる。
「太陽電池モジュール」
図2は、本発明の太陽電池モジュールの一実施形態を示す概略断面図である。
太陽電池モジュール100は、太陽電池セル101と、太陽電池セル101を封止する封止材102と、封止材102の一方の面(表面)102aに積層された前面基板103と、封止材102の他方の面(裏面)102bに積層された裏面保護シート104と、裏面保護シート104の封止材102と接している面とは反対側の面(一方の面)104aに、シーリング材105を介して接着されたジャンクションボックス106とから概略構成されている。
太陽電池セル101としては、結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体などからなるものが挙げられる。
太陽電池セル101が結晶シリコンである場合には、図2に示すように、前面基板103、封止材102、太陽電池セル101、封止材102、裏面保護シート104の順に積層し、真空状態で加熱圧着した後、シーリング材105を介してジャンクションボックス106が固定される。
太陽電池セル101が、アモルファスシリコンや化合物半導体のように、前面基板103に直接、接するように形成される場合には、前面基板103、太陽電池セル101、封止材102、裏面保護シート104の順に積層される。
封止材102を構成する樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、アイオノマー、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール、シリコーンなどが挙げられる。
前面基板103としては、光を透過するものであれば特に限定されるものではなく、ガラスやプラスチックなど公知のものが挙げられるが、機械的強度や耐候性に優れることからガラスが好ましい。
裏面保護シート104としては、上述の裏面保護シート10が用いられる。
シーリング材105としては、シリコーンを主成分とし、室温で硬化するものが好ましい。
室温で硬化する反応としては、縮合が一般的である。縮合反応は、副生成物の種類によって、アルコール型、オキシム型、アセトン型、酢酸型がある。
このようなシーリング材は、チューブやカートリッジなどの容器に充填され、吐出口から押し出されると、空気中の湿気と反応して硬化する。
ジャンクションボックス106は、太陽電池セル101から電流を引き出す端子を保護する箱であり、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されるものではなく、太陽電池モジュールに用いられる公知のものが挙げられる。
太陽電池モジュール100によれば、裏面保護シート104として、上述の裏面保護シート10が用いられているので、太陽電池モジュール100の表側(封止材102の一方の面102a側)から入射した近赤外線を黒色層12で反射させて、太陽電池セル101の裏面に入射させ、光電変換させるとともに、前面基板103を通して外部に放出することができる。これにより、太陽電池モジュール内の温度が上昇することがなく、太陽電池の発電効率が低下することを防止できる。また、太陽電池モジュールの裏側から入射した近赤外線を黒色層12で反射させて、モジュール内の温度上昇を防ぐとともに、紫外線を吸収して裏面保護シート10と封止材の間にある接着層14などが紫外光により劣化することを防止できる。また、裏面保護シート10の基材シート11として、絶縁性のものを用いているので、太陽電池モジュール100の絶縁性を高めることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例]
基材シートとして、PETフィルム(商品名:テイジン テトロン フィルム S、厚さ125μm、帝人デュポンフィルム社製)を用い、この基材シートの一方の面に、ロッドコーターを用いた塗布方法により接着剤を塗布して、接着層を形成し、この接着層を介して、熱可塑性樹脂と、近赤外線反射特性を有する無機顔料とを含有する熱可塑性樹脂組成物をシート状に形成した厚さ100μmのフィルムを貼り合せて、黒色層を形成し、裏面保護シートを作製した。
接着層を構成する接着剤としては、ポリウレタン系接着剤(主剤(商品名:タケラックA511、三井化学ポリウレタン社製)100質量部と架橋剤(商品名:タケネートA50、三井化学ポリウレタン社製)10質量部の混合物)を用いた。
熱可塑性樹脂としては、密度924kg/mの低密度ポリエチレンを用いた。
近赤外線反射特性を有する無機顔料としては、鉄−クロム複合酸化物(商品名:Black 10C909A、Shepherd Color社製)を用いた。
熱可塑性樹脂100質量部に対する無機顔料の配合量を15質量部とした。
[比較例]
無機顔料として、近赤外線反射特性を有しないカーボンブラック(商品名:MA100、三菱化学社製)を用いたこと以外は、実施例と同様にして裏面保護シートを作成した。
上記の通り作製した実施例および比較例のそれぞれの裏面保護シートについて、下記の測定方法に従って、明度指数L、波長800〜2000nmの近赤外線の反射率、絶縁性を評価した。
これらの結果を表1に示す。
<明度指数L
色彩計(装置名:SQ2000、日本電色工業社製)を用い、JISZ8781−4に準じて、黒色層の明度指数Lを測定した。
<近赤外線の反射率>
分光光度計(装置名:UV−3600、島津製作所社製)を用いて、黒色層の、波長800〜2000nmの分光反射率を測定し、その算術平均値を算出した。
<絶縁性>
部分放電試験器(装置名:KPD2050、菊水電子工業社製)を用いて、IEC60664−1に準じて、部分放電電圧(V)を測定した。値が1000V以上であれば、絶縁性に優れると判定した。
Figure 2015170774
表1の結果から、実施例で形成した黒色層は、明度指数Lが5.0であり、十分な黒色度を維持しながら、比較例に比べて、近赤外線の反射率および絶縁性が高いことが確認できた。
10 太陽電池モジュール用裏面保護シート(裏面保護シート)
11 基材シート
12 黒色層
13 フッ素樹脂層
14 接着層
100 太陽電池モジュール
101 太陽電池セル
102 封止材
103 前面基板
104 裏面保護シート
105 シーリング材
106 ジャンクションボックス

Claims (5)

  1. 絶縁性の基材シートを備え、太陽電池セルを封止する封止材に積層される太陽電池モジュール用裏面保護シートであって、
    前記基材シートの少なくとも前記封止材側となる面に、明度指数Lが15以下の黒色層が設けられたことを特徴とする太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  2. 前記黒色層は、波長800nm〜2000nmの近赤外線の反射率が20%以上であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  3. 前記黒色層は、熱可塑性樹脂と、近赤外線反射特性を有する無機顔料とを含有する熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  4. 前記無機顔料は、マンガン−ビスマス複合酸化物、マンガン−ストロンチウム複合酸化物および鉄−クロム複合酸化物の群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  5. 透明な前面基板と、太陽電池セルと、該太陽電池セルを封止する封止材と、裏面保護シートと、を備えた太陽電池モジュールであって、
    前記裏面保護シートは、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートであることを特徴とする太陽電池モジュール。
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