JP2015169874A - 光学素子および光学系、並びに光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子および光学系、並びに光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基材である光学ガラスの硬度が高い場合に、光学面を介して視認できる非光学面の外観品質を簡易な構成で向上させる光学素子および光学系、並びに光学素子の製造方法を提供する。【解決手段】光学ガラスを基材とし、光学面及び非光学面を有する光学素子であって、前記光学ガラスのヌープ硬度は600N/mm2以上であり、該非光学面に、顔料を色材とした1.65以上の屈折率を有する塗膜層が形成されていることを特徴とする光学素子。【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子および光学系、並びに光学素子の製造方法に関する。
多くの光学装置には、多種多様な効果を持つ光学素子が使用されている。例えばカメラなどに使用されている光学素子としての光学レンズは、入射した光を屈折させて集光・発散する効果を持つ。また、顕微鏡やプロジェクターに利用される光学素子としてのプリズムは、入射した光を透過・屈折させて光路を制御する効果を持つ。
これらの光学素子には、入射した光に対して作用をもたらす光学面(作用面)と、光に作用しない非光学面(非作用面)が有る。例えば、レンズには入射した光を屈折させる屈折面に対し、レンズを機械的に保持するための保持面がある。前者は光学面(作用面)であり、後者は非光学面(非作用面)である。
従来、この非光学面(非作用面)には光に対して余分な作用をもたらさないように、遮光塗料を塗布することが一般的である。それは、光学系や光学装置内で反射・散乱した光が非光学面(非作用面)に当たり、迷光となって余分な作用をもたらすことを防ぐためである。
特許文献1では、光線有効部にサブ波長構造が形成された光学素子において、非光線有効部(非作用面)に不透明な塗膜層を形成し、かつその塗膜層の上に成分が異なる保護膜を形成することが開示されている。これは、光学素子を加工する際に熱水に浸漬する工程を持つ場合、不透明な塗膜層から黒色染料などの成分が溶解した場合、塗膜層の内面反射が劣化するのと同時に、光線有効部が汚染されてしまうという課題を解決するものである。すなわち、成分が異なる保護膜を形成することで、不透明な塗料が直接熱水に接することを防ぎ、成分の溶解を防ぐことができるというものである。
特開2010−54827号公報
しかしながら、特許文献1では、塗膜層の上に保護膜を形成するため、塗膜層は多層構成となり、光学素子に熱処理などを加えた場合、熱膨張係数の違いから膜内部での応力の局部集中が起こりやすくなる。応力の局部集中は、塗膜層が非光線有効部からはがれる原因となり、塗膜層が剥がれた部分では空隙ができ、光学素子を光軸方向から見たときに、白く反射して見えてしまう。すなわち、本来、不透明で黒く見える塗膜層が内部に白い斑点が浮かび上がるように見えてしまい、外観品質上好ましくない。
本発明の目的は、基材である光学ガラスの硬度が高い場合に、光学面を介して視認できる非光学面の外観品質を簡易な構成で向上させる光学素子および光学系、並びに光学素子の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る光学素子は、光学ガラスを基材とし、光学面及び非光学面を有する光学素子であって、前記光学ガラスのヌープ硬度は600N/mm以上であり、該非光学面に、顔料を色材とした1.65以上の屈折率を有する塗膜層が形成されていることを特徴とすることを特徴とする。
また、本発明に係る光学系は、光軸方向に配列された複数の光学素子を備える光学系であって、光学ガラスを基材とする光学面及び非光学面を有し、前記光学ガラスのヌープ硬度は600N/mm以上であり、前記非光学面に、顔料を色材とした1.65以上の屈折率を有する塗膜層が形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る光学素子の製造方法は、ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを基材として、第1の光学面を光学研磨により形成する工程と、第2の光学面を光学研磨により形成する工程と、前記第1または第2の光学面を介して視認できる非光学面に顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、基材である光学ガラスの硬度が高い場合に、光学面を介して視認できる非光学面の外観品質を簡易な構成で向上させる光学素子および光学系、並びに光学素子の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る光学素子の断面図および上面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光学系の断面図である。 (a)(b)は第2の実施形態における光学素子の位置に関する説明図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
《第1の実施形態》
(光学素子)
図1は、本発明の実施形態に係る光学素子011の概略図である。
1)光学面と非光学面
図1で、光学素子011は透過型の光学レンズであり、光軸010に直交する接平面を有する第1の光学面012、第2の光学面013と、非光学面014を有している。なお、図1における光学素子011の上面図を示す015の斜線部分の領域016が、非光学面である。
ここで、光学面とは光学研磨された平滑な面であり、入射した光を透過・屈折させる作用を有する面のことを指す。一方、非光学面とは、入射した光を透過・屈折させる作用を防ぐために光の波長以上の粗さを持つ面のことを指す。言い換えると、光学面は入射した光を利用する面であり、非光学面は入射した光を利用しない面である。
2)ヌープ硬度
本実施形態における光学素子011は、傷が付きにくいようにヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを基材(基板)とする。このようにヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを基材(基板)とする光学素子011では、硬度が高いために加工研磨にて数μm〜数十μm程度のクラックが発生し易い。特に、光学面012、013のような平滑な面を形成するよりも、非光学面014のような粗さの大きな面の加工の方が、クラックが発生し易い。
このようなクラックが残存する非光学面014に、入射した光を効率良く吸収するために塗膜層を形成し、反射・透過することを防ぐことが一般的に行われる。ここで、ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを基材(基板)とする光学素子011に、従来用いられている塗膜層を形成すると、塗膜層の内部応力によってクラック部分から塗膜層が剥がれる現象が見られる。この現象は、塗膜層内部の応力集中が大きいほど発生し易い。
3)塗膜層
3−1)本実施形態における塗膜層
本実施形態では、非光学面014に、ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスに適合した塗膜層として顔料を色材とした塗膜層が被膜される。顔料の色素は溶媒や樹脂などの材料に不溶であり、他の材料からは独立して微粒子のように存在する。そのため、塗膜層内部での成分の移動などは起こりにくく、環境変化に対しても不変である。また、顔料は水に対しても不溶のため、塗膜層形成後に熱水などに浸漬する処理を与えても、色素成分が溶出するようなことは無い。
更に、本実施形態では、屈折率が1.65以上である塗膜層を用いる。塗膜層の屈折率が1.65以上であると、塗膜層内部の光路長が相対的に長くなる。そのため、薄い塗膜層でも十分な光吸収特性が得られる。この屈折率は、1.67以上がより好ましく、更に1.70以上がより好ましい。
そして、このような塗膜層は、顔料、バインダー樹脂以外に1.70以上の高屈折率の材料を含むことが好ましい。そして、500nm以上の粒子を重量比5%以上含むことが好ましい。これによって、可視光は塗膜層内部で効率良く散乱し、吸収特性が良くなる。また、塗膜層の屈折率を向上させることもできる。
3−2)比較例
ここで、ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを基材(基板)とする光学素子011に染料を色材とした塗膜層を用いる場合、色素がバインダー樹脂などに溶解して分散されている。この染料の色素は溶解性や凝集性が良いため、熱・水の影響によって色素の集中が起こり易い。このような集中は、塗膜層内部の密度分布を作り出し、塗膜層内部での応力集中を招き易い。非光学面014に形成された塗膜層の内部で応力集中が起きると、クラック部分から塗膜層が剥がれ易くなる。
塗膜層が剥がれた部分では、非光学面014との界面に空隙ができてしまう。その空隙は、光学素子011を光学面012側から見たときに、白く反射して見えてしまう。非光学面014には不透明な塗膜層が形成されているため、黒く見える非光学面の領域016(図1)の内部に白い斑点が浮かび上がるように見えてしまう。これは、外観品質上好ましくない。
4)非光学面の割合(光軸方向への正射影)
本実施形態では、第1の光学面012を光軸方向に正射影した第1領域より、第2の光学面013を光軸方向に正射影した第2領域の方が小さい。そして、非光学面を光軸方向に正射影した第3領域は、第1領域の領域内にあって且つ第2領域の領域外にある。
本実施形態では、第3領域の第1領域に対する面積比が30%以上である。これは、光学素子011の上面図を示す015で、非光学面014の射影部の領域016の面積が30%以上を占めていることを指す。この条件を満たすと、光学素子011を光学面012側の直上から確認したときに、非光学面014が直接視認できる範囲が広くなる。
5)光学面への反射防止膜
光学面012や013は、入射した光を効率良く透過させるために、反射防止膜を設けるのが一般的である。反射防止膜では、真空成膜法の一種である蒸着法や、花弁状の薄膜を利用した方法などが知られている。蒸着法は、真空状態で成膜源を加熱もしくはプラズマ処理で気化し、基板に材料を堆積して成膜する手法である。
一方、花弁状の薄膜は、酸化アルミニウムまたはアルミニウムの薄膜層(後述する光学素子の製造方法における工程4)を120度以上でかつ20分以上の高温で焼結する(後述する光学素子の製造方法における工程5)。更に、70度以上の熱水に10分以上浸漬する(後述する光学素子の製造方法における工程7)ことで得られる。
これによって得られた花弁状の薄膜は、酸化アルミニウムまたはアルミニウムの花弁が可視光の波長以下の間隔で乱雑に並んでいる構造を成している。このような構造は、その構造を構成する材料の体積比率に準じた屈折率を持つ薄膜と同等の振る舞いを示す。そのため、花弁状の薄膜は、非常に低屈折率な膜と同等の振る舞いを示し、反射防止膜として使用するのに好適である。
(光学素子の製造方法)
本実施形態における光学素子の製造方法は、ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを基材として、第1の光学面を光学研磨により形成する工程(以下の工程1)を有する。また、第2の光学面を光学研磨により形成する工程(以下の工程1)を有する。更に、第1または第2の光学面を介して視認できる非光学面に顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層を形成する工程(以下の工程3))を有する。
また、本実施形態における光学素子の製造方法では、光学素子011に塗膜層を形成した後に、120度以上でかつ20分以上の熱処理を施す工程(以下の工程6)を有する。また、同様に塗膜層を形成した後に、70度以上の熱水に10分以上浸漬する処理を施す工程(以下の工程7)を有する。これらの処理は、本来、塗膜層の内部での成分の集中や溶出などの原因となり、外観品質上好ましくない処理であるが、本実施形態では塗膜層が剥がれたり、成分が溶出することを防ぐことができる。
また、本実施形態における光学素子の製造方法では、より好ましい形態として以下に説明する工程の少なくとも一つの工程を備える。即ち、塗膜層を形成する工程の前に、非光学面を粗面加工する工程(以下の工程2)を有する。また、非光学面への塗膜層を形成する工程の後に、第1、第2の光学面にアルミニウムまたは酸化アルミニウムを含有する膜を形成する工程(以下の工程4)を有する。また、80℃乃至300℃の温度雰囲気下で焼結工程(以下の工程5)を有する。
上述した各工程は、例えば以下のような順序となる。
工程1)光学面の光学研磨
工程2)非光学面の粗面加工
工程3)非光学面への塗膜層の形成
工程4)光学面へのアルミニウムまたは酸化アルミニウムを含有する膜の形成
工程5)所定温度雰囲気下での焼結
工程6)熱処理
工程7)熱水漬け
(本実施形態の効果)
以上、本実施形態によれば、基材である光学ガラスのヌープ硬度が600N/mm以上である光学素子における非光学面に顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層を形成することで、従来の保護膜を不要とすることができる。このため、従来例のように光学素子に熱処理などを加えた場合、熱膨張係数の違いから膜内部での応力の局部集中が起こりやすくなるという問題が解消され、視認性の高い部分にある非光学面の外観品質を簡易な構成で向上させることができる。
《第2の実施形態》
図2は、本発明の実施形態に係る光学系として、撮像光学系の一例を示す。図2で、021は撮像光学系、022、023、024は光学ガラスからなる光学素子、025は撮像面、026は撮像光学系021の光軸である。紙面左側が物体側であり、右側が像側である。光学素子022、023、024は光学軸025に直交した2つの面が向かい合う、透過型の光学レンズである。
光学素子022はOHARA社製の光学ガラスS−LAH66からなり、ヌープ硬度は700N/mmである。一方、光学素子023、024はOHARA社製の光学ガラスL−BAL42からなり、ヌープ硬度は590N/mmである。そのため、光学素子022は第1の実施形態で説明した光学層素の条件を満たし、光学素子023、024は第1の実施形態で説明した光学層素の条件を満たさない。
本実施形態では、光学素子022は光学素子023、024と異なり、外部と接触する可能性があるために引っ掻き傷などを生じないようヌープ硬度が600N/mm以上の硬い光学ガラスを用いている。
本実施形態に係る複数の光学レンズを備えた光学系において、いずれかの光学レンズが第1の実施形態で説明したヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有し、第1、第2の光学面および非光学面を備える場合には、同様に実施できる。
ここで、図1では、非光学面を有するヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズが最も物体側の光学レンズである場合を示す。一般には、以下の条件を満足する位置のヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに非光学面が設けられる場合、非光学面は光軸方向からレンズを透かして、もしくは直接に視認することができる。
即ち、個数がN個の透過型の光学レンズを用いる光学系において、物体側からの順番がm番目の光学レンズの光学面における最小径をAとする。このとき、非光学面は、以下の条件式(1)、(2)、(3)のいずれかを満たす物体側からm番目の光学レンズに設けられる。この場合に、上述した非光学面を光軸方向から視認することができる。
>Am+1 (但し、m=1、2、・・・m) (1)
もしくは
<Am+1 (但し、整数m=m、m+1、・・・N−1) (2)
もしくは
m=1 もしくは N (3)
ここで、条件式(1)を満たす場合を図3(a)に示し、条件式(2)を満たす場合を図3(b)に示す。
なお、条件式(3)でm=1の場合は図2に示す場合であり、第1の光学面の径が第2の光学面の径より大きい場合、物体側から第1の光学面を透かして第2の光学面の径方向で外側の非光学面を視認できる。なお、第1の光学面の径が第2の光学面の径より小さい場合には、第1の光学面の径方向で外側の非光学面は直接視認できる。
また、条件式(3)でm=Nの場合は、最終レンズの物体側の光学面の径が像側のの光学面の径より小さい場合、像側から像側の光学面を透かして物体側の光学面の径方向で外側の非光学面を視認できる。なお、最終レンズの物体側の光学面の径が像側の光学面の径より大きい場合には、像側の光学面の径方向で外側の非光学面は直接視認できる。
図2で、光学素子022の光軸方向への正射影に占める非光学面の面積は、およそ35%である。このような非光学面(ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズにおける非光学面)に第1の実施形態で説明した塗膜層を形成すると、塗膜層の剥がれによる白い斑点模様の発生を防ぐことができる。
(変形例1)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(変形例1)
上述した実施形態では、第1の光学面と、第1の光学面を光軸方向に正射影した第1領域より小さい面積の第2領域を正射影領域とする第2の光学面と、を備えることを前提とした。そして、非光学面は、第1領域の領域内にあって且つ第2領域の領域外にある第3領域を正射影領域とするものであったが、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。
例えば、第1の光学面と、第1の光学面に対し偏心し、かつ第1の光学面を光軸方向に正射影した第1領域と同じ面積の第2領域を正射影領域とする第2の光学面と、を備えることを前提としても良い。この場合、非光学面は、第1領域の領域内にあって且つ第1領域に対し偏心した第2領域の領域外にある第3領域を正射影領域とするものとなる。
(変形例2)
上述した第2の実施形態では、第1及び第2の光学面が、同一の光学レンズのレンズ面とした。しかしながら、本発明はこれに限らず、第1及び第2の光学面が、異なる光学レンズのレンズ面である場合でも良い(この場合、非光学面はヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに設けられるものとする)。
また、第1、第2の光学面、非光学面が、互いに異なる光学レンズに設けられるものであっても良い(この場合、非光学面はヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに設けられるものとする)。
(変形例3)
上述した第1、第2の実施形態では、光学素子が透過型レンズであったが、本発明はこれに限らず反射型レンズであっても良い。即ち、第1の実施形態において、第1の光学面が透過面(レンズ面)、第2の光学面が反射面(ミラー面)であっても良い。
また、第2の実施形態において、光軸方向に配列された複数の光学素子を有する光学系が、複数の光学素子として透過型レンズと反射型レンズとを有するものであっても良い。
ここで、いずれの場合も、非光学面はヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに設けられ、非光学面に顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層が形成されるものとする。
(変形例4)
また、上述した実施形態では、非光学面(ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに設けられる)が図1における光軸010に直交する領域(図1の016に相当)と、光軸010に沿った領域とに設けられたものを示した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、非光学面(ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに設けられる)が少なくとも光軸010に直交する領域に設けられていれば良い。
この場合、光軸010に直交する領域に設けられる非光学面(ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに設けられる)に上述した塗膜層(顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層)が設けられる。そして、光軸010に沿った領域に設けられる非光学面には、上述した塗膜層(顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層)と異なる塗膜層を形成しても良い。
(変形例5)
また、上述した実施形態では、非光学面(ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する光学レンズに設けられる)が、図2に示すように光学系において1箇所に設けられた。しかしながら、本発明はこれに限らず、複数個の非光学面(ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを有する複数の光学レンズに設けられる)に上述した塗膜層(顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層)が設けられるものであっても良い。
(変形例6)
また、上述した実施形態では、光学素子として光学レンズを説明したが、プリズム、回折光学素子等であっても良い。
011・・光学素子、012・・第1の光学面、013・・第2の光学面、014・・非光学面

Claims (18)

  1. 光学ガラスを基材とし、光学面及び非光学面を有する光学素子であって、
    前記光学ガラスのヌープ硬度は600N/mm以上であり、
    該非光学面に、顔料を色材とした1.65以上の屈折率を有する塗膜層が形成されていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記光学面として、第1の光学面と、前記第1の光学面を光軸方向に正射影した第1領域より小さい面積の第2領域を正射影領域とする第2の光学面と、を有し、
    前記非光学面は、前記第1領域の領域内にあって且つ前記第2領域の領域外にある第3領域を正射影領域とすることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記光学面として、第1の光学面と、前記第1の光学面に対し偏心し、かつ前記第1の光学面を光軸方向に正射影した第1領域と同じ面積の第2領域を正射影領域とする第2の光学面と、を有し、
    前記非光学面は、前記第1領域の領域内にあって且つ前記第1領域に対し偏心した前記第2領域の領域外にある第3領域を正射影領域とすることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  4. 前記非光学面の光軸方向への正射影の、前記光学素子の光軸方向への正射影に対する面積比は30%以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 前記塗膜層には、500nm以上の粒子を重量比5%以上含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学素子。
  6. 前記光学面は、レンズ面であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学素子。
  7. 光軸方向に配列された複数の光学素子を備える光学系であって、
    光学ガラスを基材とする光学面及び非光学面を有し、
    前記光学ガラスのヌープ硬度は600N/mm以上であり、
    前記非光学面に、顔料を色材とした1.65以上の屈折率を有する塗膜層が形成されていることを特徴とする光学系。
  8. 前記光学面として、第1の光学面と、前記第1の光学面を光軸方向に正射影した第1領域より小さい面積の第2領域を正射影領域とする第2の光学面と、を有し、
    前記非光学面は、前記第1領域の領域内にあって且つ前記第2領域の領域外にある第3領域を正射影領域とすることを特徴とする請求項7に記載の光学系。
  9. 前記光学面として、第1の光学面と、前記第1の光学面に対し偏心し、かつ前記第1の光学面を光軸方向に正射影した第1領域と同じ面積の第2領域を正射影領域とする第2の光学面と、を有し、
    前記非光学面は、前記第1領域の領域内にあって且つ前記第1領域に対し偏心した前記第2領域の領域外にある第3領域を正射影領域とすることを特徴とする請求項7に記載の光学系。
  10. 前記複数の光学素子は複数の光学レンズであることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
  11. 前記光学面として第1及び第2の光学面を有し、前記第1及び第2の光学面は、同一の光学素子の光学面であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の光学系。
  12. 前記光学面として第1及び第2の光学面を有し、前記第1及び第2の光学面は、異なる光学素子の光学面であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の光学系。
  13. 前記複数の光学素子の個数をN個、前記複数の光学素子のうち前記非光学面が設けられた光学素子の物体側からの順番をm、物体側からm番目の光学素子が有する光学面の最小径をA、とするとき、
    >Am+1 (但し、m=1、2、・・・m)
    <Am+1 (但し、整数m=m、m+1、・・・N−1)
    m=1
    m=N
    なる条件のいずれかを満たすことを特徴とする請求項7乃至12のいずれか1項に記載の光学系。
  14. ヌープ硬度が600N/mm以上の光学ガラスを基材として、
    第1の光学面を光学研磨により形成する工程と、
    第2の光学面を光学研磨により形成する工程と、
    前記第1または第2の光学面を介して視認できる非光学面に顔料を色材とした屈折率1.65以上の塗膜層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする光学素子の製造方法。
  15. 前記塗膜層を形成する工程の前に、前記非光学面を粗面加工する工程を有することを特徴とする請求項14に記載の光学素子の製造方法。
  16. 前記塗膜層を形成する工程の前に、前記第1、第2の光学面にアルミニウムまたは酸化アルミニウムを含有する膜を形成する工程を有する請求項14または15に記載の光学素子の製造方法。
  17. 前記塗膜層を形成する工程の後に、70度以上の熱水に10分以上浸漬する処理を施す工程を有することを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  18. 前記塗膜層を形成する工程の後に、120度以上でかつ20分以上の熱処理を施す工程を有することを特徴とする請求項14乃至17のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
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