JP2015169539A - Tmr磁気センサ、及びその製造方法 - Google Patents

Tmr磁気センサ、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】静電気の放電電流による角度検出等の精度の劣化が生じることのないTMR磁気センサ、及びその製造方法を提供する。【解決手段】基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜とを有し、前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接している。【選択図】図1

Description

この発明は、TMR(Tunnel Magneto-Resistance)効果を利用した磁気センサ、及びその製造方法に関するものである。
周知のように、TMR効果を利用した磁気センサ(以下、TMR磁気センサと称する)は、固定層の磁化の方向とフリー層の磁化の方向が平行であるときは、トンネル酸化膜を流れる電流が大きくなり磁気センサの抵抗値が小さくなるが、固定層の磁化の方向とフリー層の磁化の方向が反平行であるときは、トンネル酸化膜を流れる電流が小さくなり磁気センサの抵抗値が大きくなる。近年、このようなTMR磁気センサを利用した回転角センサの開発が積極的に進められている。一方で、回転角センサは回転体に隣接して配置されるため、外部からの静電気で帯電し易くなる。厚さが数[nm]の非常に薄い絶縁膜を使用するTMR磁気センサに於いては、静電気の放電電流によりその絶縁膜が破壊されることがあるため、TMR磁気センサ素子の製造段階からの静電気対策が必要となる。
磁気センサ素子の製造段階から静電気対策を行なう例として、例えば、MRE(磁気抵抗素子)を用いて磁気センサを構成する従来の技術によれば、磁気センサ素子を導電体でリング状に取り囲んだ後に導電体を固定電位に接続する技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
特許第5243147号公報
特許文献1に開示された従来の技術によれば、導電膜を特定の電位に接続するまで静電気対策の効果は得られず、更に、磁気センサ素子を磁性材料でリング状に取り囲み、かつ磁性材料の一箇所を固定電位に接続するため、静電気の放電電流により生じる磁気ノイズの影響により回転角センサとしての角度検出の精度が劣化する課題があった。
この発明は、従来の技術に於ける前述のような課題を解決するためになされたものであり、静電気の放電電流による角度検出等の精度の劣化が生じることのないTMR磁気センサを提供することを目的とするものである。
又、この発明は、TMR磁気センサ素子の製造段階から静電気対策の効果が得られるTMR磁気センサ素子の製造方法を提供することを目的とするものである。
この発明によるTMR磁気センサは、
基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、
前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、
前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜と、
を有し、
前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接している、
ことを特徴とする。
この発明によるTMR磁気センサの製造方法は、
前記導電体は、前記TMRセンサ素子を形成するTMR膜の成膜以前に作製される、
ことを特徴とする。
又、この発明によるTMR磁気センサの製造方法は、
前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、下部電極と前記導電体を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記導電体の少なくとも一部分に対応して前記開口部を形成する工程と、
を有することを特徴とする。
更に、この発明によるTMR磁気センサの製造方法は、
前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記導電体に電気的に接続されたTMRダミー素子と、前記TMRセンサ素子と前記TMRダミー素子とを電気的に接続する接続部を形成する工程と、
前記接続部を切断して前記TMRセンサ素子と前記導電体を分離する工程と、
を備えたことを特徴とする。
この発明によるTMR磁気センサによれば、TMRセンサ素子を静電気による破壊から保護することが出来る。又、前記導電体の形状は任意であるため、静電気の放電電流による磁気ノイズを受けず、高精度なセンシングが可能となる。
又、この発明によるTMR磁気センサの製造方法によれば、前記導電体は、前記TMRセンサ素子を形成するTMR膜の成膜以前に作製されるので、TMR膜の成膜以前に基板と電気的に接続した導電体が形成されるため、ウエハプロセス初期段階からの静電気対策が可能となる。
更に、この発明によるTMR磁気センサの製造方法によれば、前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、下部電極と前記導電体を形成する工程と、前記パッシベーション膜に、前記導電体の少なくとも一部分に対応して前記開口部を形成する工程とを有するので、導電体の抵抗値をTMRセンサ素子の抵抗値より下げることができるため、静電気対策を強化できる。又、前記TMRセンサ素子と前記導電膜の製造工程が共通化されるため、TMRセンサ素子の形成時から静電気対策が出来ることに加えて製造コストの増大を抑制することができる。
又、この発明によるTMR磁気センサの製造方法は、前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記導電体に電気的に接続されたTMRダミー素子と、前記TMRセンサ素子と前記TMRダミー素子とを電気的に接続する接続部を形成する工程と、前記接続部を切断して前記TMRセンサ素子と前記導電体を分離する工程とを備えているので、ウエハプロセス時に発生した静電気が前記TMR素子部分に誘導されたとしても、静電気は前記接続部を介して前記導電体側へ流れるため、ウエハプロセス時の静電気対策効果を強化できる。後の工程で接続部を除去することでTMR素子と導電体を切り離すため、ウエハプロセス終了後は正常なTMR素子として機能する。
この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの断面図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの説明図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第1の工程の説明図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第2の工程の説明図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第3の説明図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第4の工程の説明図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第5の工程の説明図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第6の工程でのTMR磁気センサの製造途中段階の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける第7の工程の説明図である。 この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第1の工程の説明図である。 この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第2の工程の説明図である。 この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第3の工程の説明図である。 この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第4の工程の説明図である。 この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第5の工程の説明図である。 この発明の実施の形態3によるTMR磁気センサの断面図である。 この発明の実施の形態5によるTMR磁気センサの断面図である。 この発明の実施の形態6によるTMR磁気センサの断面図である。 この発明の実施の形態7によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第1の工程の説明図である。 この発明の実施の形態7によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第2の工程の説明図である。 この発明の実施の形態7によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第3の工程の説明図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの断面図、図2はこの発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの説明図であって、TMR磁気センサ100の上面図を模式的に示しており、図1の断面図と対応するものではない。図1及び図2に於いて、TMR磁気センサ100は、Si(シリコン)基板201と、Si基板201のTMRセンサ素子形成領域Xに対応した表面に形成されたSi酸化膜202と、Si酸化膜202の表面に形成された下部電極層3031と、Si基板201の表面に形成された導電体303と、導電たい303の一部に形成された開口部208と、層間絶縁膜205と、TMRセンサ素子304にオ―ミックコンタクトする一対の金属配線層306と、パッシベーション膜207とにより構成されている。
このように構成されたこの発明の実施の形態1によるTMR磁気センサ100は、TMRセンサ素子304に加えられる磁界の強度に応じて、TMRセンサ素子304と下部電極層3031を介して一対の金属配線306の間に流れる電流が変化することを利用して、例えば車載用内燃機関内の回転体に隣接して配置され、内燃機関内の回転体の回転角を検出する回転角センサとして用いられる。
TMR磁気センサ100の外部からの静電気は、Si基板201に電気的に接続された導電体303を介してSi基板201側に流れるため、TMRセンサ素子304を静電気から保護できる構造となっている。そのため、外部からの静電気等で帯電しやすい環境下、例えば車載用内燃機関内の回転体に隣接して使用する場合に特に効果的である。
次に、この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法について説明する。図3Aから図3Gは、この発明の実施の形態1によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第1から第7の工程の説明図である。先ず、図3Aに示す第1の工程では、表面に例えば500[nm]の膜厚にSi酸化膜202が形成されたSi基板(ウエハとも称する)201を用意する。尚、Si基板201は、好ましくは、例えばホウ素等が予めドーピングされたp−Si基板を用いるのが良い。
図3Bに示す第2の工程では、Si酸化膜202を図1及び図2に示すようにほぼ方形に加工してTMR素子形成領域Xとし、次に例えばPVD(Physical Vapor Deposition)装置を用いて、例えばTa、Ru、Cu、Ti等の非磁性金属からなるTMR膜シード層としての下部電極層(以下、単に、下部電極層と称することもある)203を、Si基板201の露出した表面とTMR素子形成領域XとしてのSi酸化膜202の表面とに形成する。次に、この下部電極層203の全表面に、反強磁性層と固定層と絶縁層と自由層及びキャップ層(これ等の層については図示していない)からなるTMR膜204を堆積させる。この発明の実施の形態1に於いては、TMR膜204について、特別に膜の仕様を定めるものではなく、如何なる積層構造や膜種及び、材料、膜厚であっても、TMR効果が確認される構造であればよい。
図3Cに示す第3の工程では、前述の図3Bに示す第2の工程で形成したTMR膜204の一部を写真製版等の技術を用いて所望のパターンとなるように選択的にエッチングして除去し、TMRセンサ素子304を形成する。このエッチングによるTMR膜204の選択的除去は、例えばIBE(Ion Beam Etching)装置を用いて行われる。ここで、このTMR膜204の選択的除去のためのエッチング実施時間は、TMR膜シード層としての下部電極層203が十分に電極膜として残るようなエッチング実施時間である。
前述の、TMR膜シード層としての下部電極層203が十分に電極膜として残るようなエッチング時間とは、下部電極層203に後述するコンタクトホールをRIE(Reactive Ion Etching)装置等のエッチング装置を用いて形成するとき、このエッチング装置に於けるオーバーエッチングにより下部電極層203の膜厚が減少したとしても、下部電極層203が電極としての機能を十分備える膜厚として残るようなエッチング時間を意味している。
次に、図3Dに示す第4の工程では、TMRセンサ素子304をTMR素子形成領域X以外の下部電極層203から分離するために、下部電極層203を写真製版等の技術を用いて所望のパターンとなるように選択的にエッチング除去する。そしてこのエッチング除去後に残された下部電極層203のうち、TMRセンサ素子形成領域Xに存在する下部電極層203は、TMR磁気センサ100の下部電極層3031となり、それ以外はTMRセンサ素子形成領域Xから切り離された導電体303となる。
このようにして、Si基板201と電気的に接続される導電体303を形成すると共に、TMRセンサ素子形成領域Xに於けるSi酸化膜202の表面にTMR膜シード層としての下部電極層3031を形成する。Si基板201と電気的に接続される導電体303は、1個が夫々方形に形成され、図2に良く示されるように、TMR素子形成領域Xを挟んでその両側に2列ずつ形成される。導電体303の各列は、5個の独立した導電体303から成る。尚、一個の導電体303は、半導体プロセスで形成可能な大きさであり、TMRセンサ素子304よりも低抵抗であればどんな大きさ、形状であってもよい。
引き続き、図3Eに示す第5の工程では、TMRセンサ素子304の層間の電気的な絶縁を確保するために、PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、例えば窒化珪素膜を、電気的な絶縁が担保される膜厚までTMRセンサ素子形成領域Xの表面に堆積させて層間絶縁膜205を形成する。ここで、電気的絶縁を担保する膜厚とは、電源電圧を10年間連続的に通電し続けた場合においても、層間絶縁膜205に電気的な絶縁破壊が生じない膜厚を意味している。
次に、写真製版技術とRIE(Reactive Ion Etching)装置によるエッチング技術を用いて、TMRセンサ素子304と下部電極層3031の一部とにオーミックコンタクトが確保される処理条件にて、層間絶縁膜205を選択的にエッチング除去する。このようにして、図3Eに示すように、層間絶縁膜205にコンタクトホール206が形成される。
次に図3Fに示す第6の工程では、金属配線層306を形成するために、PVD(Physical Vapor Deposition)装置を用いて、AlSiCu膜を所望の膜厚まで堆積させる。尚、金属配線層306の材料については、電気的な抵抗値が低く、TMRセンサ素子304とオーミックコンタクトが得られる材料であれば、AlSiCu膜に限定されるものではない。又、ここで言う所望の膜厚とは、電気的及び物理的なストレスが金属配線層306に加わった場合であっても、最低10年間は信頼性が確保される膜厚を意味している。即ち、端的に言えば、AlSiCu膜の膜厚は、マイグレーション耐性が確保される膜厚を意味している。
その後、前述のコンタクトホール206の形成時と同様に、写真製版技術とRIE(Reactive Ion Etching)装置によるエッチング技術を用いて、AlSiCu膜を所望のパターンにエッチング除去して図3Fに示す一対の金属配線層306を形成する。
次に、図3Gに示す第7の工程に於いて、TMR磁気センサの表面を保護するために、PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、例えば窒化珪素膜を、所望のパッシベーション膜207としての機能が十分に担保される膜厚まで全表面に堆積させる。そして最後に、写真製版技術とRIE(Reactive Ion Etching)装置により、窒化珪素膜を選択的にエッチング除去して開口部208を形成する。このようにして、TMRセンサ素子304と、静電気をSi基板201側に流すための導電体303とを備えた、図3G及び図1に示すTMR磁気センサ100が完成する。
尚、TMRセンサ素子304と、TMRセンサ素子304の制御回路とを、同じ半導体基板上に形成する場合、予めTMRセンサ素子形成領域Xを形成しておけば前述と同様の方法にて形成可能である。
以上述べたこの発明の実施の形態1によるTMR磁気センサ100に於いては、TMRセンサ素子304と同一チップ内に形成されたSi基板上201の導電体303により、静電気対策がウエハプロセス段階から可能となる。ウエハプロセス中に発生する静電気及びウエハプロセス後の組み立て工程以降に発生する静電気は、開口部208を介して、TMRセンサ素子304に対して低電位、且つ低抵抗である導電体303を通じてSi基板201側に流れるため、TMRセンサ素子304を静電気による破壊から保護することが出来る。又、導電体303の形状は任意であり、特許文献1に記載のように、センサ素子部をリング状に取り囲むリング状の一箇所より固定電位に接続する必要がないため、静電気の放電電流が発生する磁気ノイズの影響を受けにくく、高精度なセンシングが可能となる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサ、及びその製造方法について説明する。図4Aから図4Eは、この発明の実施の形態2によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第1から第5の工程を示す説明図である。
先ず、表面に例えば500[nm]の膜厚にSi酸化膜202が形成されたSi基板201を用意する。尚、Si基板201は、好ましくは、例えばホウ素等が予めドーピングされたp−Si基板を用いるのが良い。次に、Si酸化膜202を図1及び図2に示すようにほぼ方形に加工してTMR素子形成領域Xとする。
次に、Si酸化膜202を形成したSi基板(ウエハとも称する)201に、PVD装置を用いAlSiCu等の金属膜401を所望の膜厚まで堆積する。尚、金属膜401の材料については、電気的な抵抗値が低く、Si基板201とオーミックコンタクトが得られる材料であれば、特別にAlSiCu膜に限定されるものではない。その後、写真製版技術とエッチング技術を用いて金属膜401を、所望のパターンにエッチング除去し、Si基板201とオーミックコンタクトした金属膜401を形成する。この状態が図4Aに示す第1の工程となる。
次に、例えばPVD(Physical Vapor Deposition)装置を用いて、例えばTa、Ru、Cu、Ti等の非磁性金属からなるTMR膜シード層としての下部電極層(以下、単に、下部電極層と称することもある)203を、Si基板201の露出した表面と、金属膜401の表面と、MTMR素子形成領域XとしてのSi酸化膜202の表面とに形成する。次に、この下部電極層203の全表面に、反強磁性層と固定層と絶縁層と自由層及びキャップ層(これ等の層については図示していない)からなるTMR膜204を堆積させる。この発明の実施の形態2に於いては、TMR膜204について、特別に膜の仕様を定めるものではなく、如何なる積層構造や膜種及び、材料、膜厚であっても、TMR効果が確認される構造であればよい。
次に、TMR膜204の一部を写真製版等の技術を用いて所望のパターンとなるように選択的にエッチングして除去し、TMRセンサ素子304を形成する。この状態が図4Bに示す第2の工程である。
このエッチングによるTMR膜204の選択的除去は、例えばIBE(Ion Beam Etching)装置を用いて行われる。ここで、このTMR膜204の選択的除去のためのエッチング実施時間は、TMR膜シード層としての下部電極層203が十分に電極膜として残るようなエッチング実施時間である。
前述の、TMR膜シード層としての下部電極層203が十分に電極膜として残るようなエッチング時間とは、下部電極層203に後述するコンタクトホールをRIE(Reactive
Ion Etching)装置等のエッチング装置を用いて形成するとき、このエッチング装置に於けるオーバーエッチングにより下部電極層203の膜厚が減少したとしても、下部電極層203が電極としての機能を十分備える膜厚として残るようなエッチング時間を意味している。
TMRセンサ素子304をTMR素子形成領域X以外の下部電極層203から分離するために、下部電極層203を写真製版等の技術を用いて所望のパターンとなるように選択的にエッチング除去する。そしてこのエッチング除去後に残された下部電極層203のうち、TMRセンサ素子形成領域Xに存在する下部電極層203は、TMR磁気センサ100の下部電極層3031となり、それ以外はTMRセンサ素子形成領域Xから切り離された導電体303となる。
このようにして、Si基板201と電気的に接続される導電体303を形成すると共に、TMRセンサ素子形成領域Xに於けるSi酸化膜202の表面にTMR膜シード層としての下部電極層3031を形成する。Si基板201と電気的に接続される導電体303は、1個が夫々方形に形成され、図2に良く示されるように、TMR素子形成領域Xを挟んでその両側に2列ずつ形成される。導電体303の各列は、5個の独立した導電体303から成る。尚、一個の導電体303は、半導体プロセスで形成可能な大きさであり、TMRセンサ素子304よりも低抵抗であればどんな大きさ、形状であってもよい。
引き続き、TMRセンサ素子304の層間の電気的な絶縁を確保するために、PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、例えば窒化珪素膜を、電気的な絶縁が担保される膜厚までTMRセンサ素子形成領域Xの表面に堆積させて層間絶縁膜205を形成する。ここで、電気的絶縁を担保する膜厚とは、電源電圧を10年間連続的に通電し続けた場合においても、層間絶縁膜205に電気的な絶縁破壊が生じない膜厚を意味している。
次に、写真製版技術とRIE(Reactive Ion Etching)装置によるエッチング技術を用いて、TMRセンサ素子304と下部電極相3031の一部とにオーミックコンタクトが確保される処理条件にて、層間絶縁膜205を選択的にエッチング除去する。このようにして、層間絶縁膜205にコンタクトホール206が形成される。この状態が図4Cに示す第3の工程となる。
次に図4Dに示す第4の工程では、金属配線層306を形成するために、PVD(Physical Vapor Deposition)装置を用いて、AlSiCu膜を所望の膜厚まで堆積させる。尚、金属配線層306の材料については、電気的な抵抗値が低く、TMRセンサ素子304とオーミックコンタクトが得られる材料であれば、AlSiCu膜に限定されるものではない。又、ここで言う所望の膜厚とは、電気的及び物理的なストレスが金属配線層306に加わった場合であっても、最低10年間は信頼性が確保される膜厚を意味している。即ち、端的に言えば、AlSiCu膜の膜厚は、マイグレーション耐性が確保される膜厚を意味している。
その後、前述のコンタクトホール206の形成時と同様に、写真製版技術とRIE(Reactive Ion Etching)装置によるエッチング技術を用いて、AlSiCu膜を所望のパターンにエッチング除去して図4Dに示す一対の金属配線層306を形成する。
次に、図4Eに示す第5の工程に於いて、TMR磁気センサの表面を保護するために、PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、例えば窒化珪素膜を、所望のパッシベーション膜207としての機能が十分に担保される膜厚まで全表面に堆積させる。そして最後に、写真製版技術とRIE(Reactive Ion Etching)装置により、窒化珪素膜を選択的にエッチング除去して開口部208を形成する。このようにして、TMRセンサ素子304と、静電気をSi基板201側に流すための導電体303とを備えた、図4Eに示すTMR磁気センサ100が完成する。
尚、TMRセンサ素子304と、TMRセンサ素子304の制御回路とを、同じ半導体基板上に形成する場合、予めTMRセンサ素子形成領域Xを形成しておけば前述と同様の方法にて形成可能である。
以上述べたこの発明の実施の形態2によるTMR磁気センサによれば、実施の形態1と同じ効果を奏する事は言うまでもなく、更に、Si基板201側とオーミックコンタクトした金属膜部401により静電気がSi基板201に流れやすくなるため静電気耐性が更に高くなる効果がある。
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3によるTMR磁気センサの断面図である。図5に於いて、導電体303下部のSi基板201に、予めイオン注入装置等を用いて高濃度に不純物を注入して、低い電気抵抗率となるドーピング領域501を形成する。その後、前記実施の形態1と同様の工程を経て、Si基板201とTMRセンサ素子304とSi基板中のドーピング領域501とドーピング領域501の上の導電体303を備えたTMR磁気センサが完成する。
この実施の形態3によるTMR磁気センサに於いては、実施の形態1と同じ効果を奏することは言うまでもなく、更に、ドーピング領域501によりSi基板201側に静電気が流れやすくなるため静電気耐性が更に高くなる特徴を有している。
実施の形態4.
図示していないが、この発明の実施の形態4によるTMR磁気センサは、実施の形態2に於けるTMR磁気センサの金属膜401をドーピング領域501の上に形成するようにしたものである。その他の構成は、前述の実施の形体3のTMR磁気センサと同様である。
この実施の形態4によるTMR磁気センサに於いては、実施の形態2と同じ効果を奏することは言うまでもなく、更に、ドーピング領域501によりSi基板201側に静電気が流れやすくなるため静電気耐性が更に高くなる特徴を有している。
実施の形態5.
図6は、この発明の実施の形態5によるTMR磁気センサの断面図である。図6に於いて、Si基板201の裏面に、PVD(Physical Vapor Deposition)装置を用いて、例えばAu等の導電膜601を形成する。その後、前述の実施の形態1及び2と同様の工程により、Si基板201とTMRセンサ素子304と導電体303とSi基板裏面の導電膜601を備えたTMR磁気センサが完成する。
この発明の実施の形態5によるTMR磁気センサに於いては、実施の形態1と同じ効果を奏することは言うまでもなく、更に、裏面電極として例えばハンダなどの導電性ダイボンド材を用いることで、TMR磁気センサ100の組み立て工程における静電気対策を強化できることを特徴としている。又、この実施の形態5は、実施の形態2及び実施の形態3に於いても適用可能であり、上記した効果と同等の効果を得られることは言うまでもない。
実施の形態6.
図7は、この発明の実施の形態6によるTMR磁気センサの断面図である。図7に示す実施の形態6によるTMR磁気センサは、実施の形態1によるTMR磁気センサに於ける図3Gの工程の後に、PVD(Physical Vapor Deposition)装置を用いて、例えばAlSiCu等の非磁性金属膜701を所望の膜厚まで堆積することで、非磁性金属膜701が導電体303を通じてSi基板201と同電位となる。尚、非磁性金属膜層701の材料については、電気的な抵抗値が低く、導電体303とオーミックコンタクトが得られる
材料であれば、特にAlSiCu膜に限定されるものではない。
この発明の実施の形態6によるTMR磁気センサに於いては、実施の形態1と同じ効果を奏することは言うまでもなく、更に、非磁性金属膜701とSi基板201が導電体303を通じて同電位となるため広範囲において静電気対策が可能となる。又、この実施の形態6は、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、及び実施の形態5に於いても適用可能であり、上記した効果と同等の効果を得られることは言うまでもない。
実施形態7.
図8Aは、この発明の実施の形態7によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第1の工程の説明図、図8Bは、この発明の実施の形態7によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第2の工程の説明図、図8Cは、この発明の実施の形態7によるTMR磁気センサの製造方法に於ける、第3の工程の説明図である。以下順を追って実施の形態7によるTMR磁気センサの製造方法を説明する。なお、図8Aから図8Cは、実施の形態1に於ける製造方法の工程を抜粋して上面図に置き換えた図である。以下に説明するこの実施の形態7は、その特有の構造と、それに起因する効果についてのみ記載し、その他は、実施の形態1と同様であるため詳細な説明は省略する。
図8Aに示す第1の工程では、TMR膜204をエッチングする際、TMRセンサ素子304、TMRダミー素子801、TMRセンサ素子304とTMRダミー素子801の接続部802を形成する。この際、TMRダミー素子801は、TMRセンサ素子304より大きな面積であればどのような形状でもよい。
次に、図8Bに示す第2の工程に於いて、金属配線306をエッチングにより形成する際に、例えばオーバーエッチングをかけることにより、接続部802を除去してTMRセンサ素子304とTMRダミー素子801を分離する。その後、図8Cに示す第3の工程に於いて、例えば写真製版等の技術を用いTMRダミー素子801をエッチング除去して導電体303を形成し、実施の形態1と同様に導電体303の上に開口部208を形成することで実施の形態7によるTMR磁気センサが完成する。
この発明の実施の形態7によるTMR磁気センサに於いては、実施の形態1と同じ効果を奏することは言うまでもなく、更にウエハプロセス段階に於いて、静電気がTMRセンサ素子304上に誘導された場合においても、接続部802を介してTMRセンサ素子304とTMRダミー素子801が同電位となるため、接続部802を介して抵抗の小さいTMRダミー素子801側に静電気が放電されるため、ウエハプロセス段階の静電気耐性が高いことを特徴としている。又、この実施の形態7は、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、及び実施の形態6に於いても適用可能であり、上記した効果と同等の効果を得られることは言うまでもない。
以上述べたこの発明の実施の形体1から7に記載のTMR磁気センサ、及びその製造方法は、下記の発明のうちの少なくとも何れかを具体化したものである。
(1)基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜とを有し、前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接していることを特徴とするTMR磁気センサ。
この構成により、外部からの静電気が導電体を介して基板側に流れるため静電気による素子破壊を回避できる。又、導電体を特定の電位に固定する前から静電気対策が可能となる。
(2)前記絶縁膜と前記TMRセンサ素子との間に下部電極を備えていることを特徴とする上記(1)に記載のTMR磁気センサ。
この構成により、導電体の抵抗値をTMRセンサ素子の抵抗値より下げることができるため、静電気対策を強化できる。又、前記TMRセンサ素子と前記導電膜の製造工程が共通化されるため、TMRセンサ素子の形成時から静電気対策が出来ることに加えて製造コストの増大を抑制することができる。
(3)前記基板は、前記導電体に接する部分にドーピング領域を備えていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のTMR磁気センサ。
この構成により、基板側に静電気が流れやすくなるため、静電気対策を強化することができる。
(4)前記基板は、前記第1の面に対して互いに表裏の関係をなす第2の面に形成された導電膜を備えていることを特徴とする上記(1)から(3)のうちの何れかに記載のTMR磁気センサ。
この構成によれば、導電性ダイボンド材を用いることで、パッケージ側に静電気が流れやすくなるため、組み立て工程における静電気対策を強化することができる。
(5)前記導電体の一部分は、前記開口部を介して外部に露出していることを特徴とする上記(1)から(4)のうちの何れかに記載のTMR磁気センサ。
この構成により、簡単な構成で基板側に静電気が流れ、静電気対策を強化することができる。
(6)前記TMRセンサ素子と前記パッシベーション膜は、非磁性金属膜で覆われ、前記導電体は、前記開口部を介して前記非磁性金属と電気的に接続されていることを特徴とする上記(1)から(4)のうちの何れかに記載のTMR磁気センサ。
この構成により、非磁性金属膜が導電体を通じて基板と同電位となるため、静電気対策を強化できる。
(7)上記(1)から(6)のうちの何れかに記載のTMR磁気センサの製造方法であって、前記導電体は、前記TMRセンサ素子を形成するTMR膜の成膜以前に作製されることを特徴とするTMR磁気センサの製造方法。
この製造方法により、TMR膜の成膜以前に基板と電気的に接続した導電体が形成されるため、ウエハプロセス初期段階からの静電気対策が可能となる。
(8)上記(2)に記載のTMR磁気センサの製造方法であって、前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記下部電極と前記導電体を形成する工程と、前記パッシベーション膜に、前記導電体の少なくとも一部分に対応して前記開口部を形成する工程とを有することを特徴とするTMR磁気センサの製造方法。
この製造方法により、上記(2)に記載のTMR磁気センサと同様の効果が得られる。
(9)上記(1)から(6)のうちの何れかに記載のTMR磁気センサの製造方法であって、前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記導電体に電気的に接続されたTMRダミー素子と、前記TMRセンサ素子と前記TMRダミー素子とを電気的に接続する接続部を形成する工程と、前記接続部を切断して前記TMRセンサ素子と前記導電体を分離する工程とを備えたことを特徴とするTMRセンサ素子の製造方法。
この構成により、ウエハプロセス時に発生した静電気が前記TMR素子部分に誘導されたとしても、静電気は前記接続部を介して前記導電体側へ流れるため、ウエハプロセス時の静電気対策効果を強化できる。後の工程で接続部を除去することでTMR素子と導電体を切り離すため、ウエハプロセス終了後は正常なTMR素子として機能する。
尚、この発明は、その発明の範囲内に於いて、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 TMR磁気センサ、201 Si基板、202 酸化膜 3031 TMR膜シード層としての下部電極、204 TMR膜、 205 層間絶縁膜、206 コンタクトホール 207 パッシベーション膜、208 開口部 303 導電体、304 TMRセンサ素子、306 金属配線、401 金属膜、501 ドーピング領域、601 導電膜、701 非磁性金属膜、801 TMRダミー素子、802 接続部
この発明によるTMR磁気センサは、
基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、
前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、
前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜と、
を有し、
前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接しており、
前記TMRセンサ素子と前記パッシベーション膜は、非磁性金属膜で覆われ、
前記導電体は、前記開口部を介して前記非磁性金属膜と電気的に接続されている、
ことを特徴とする。
又、この発明によるTMR磁気センサの製造方法は、
基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜とを有し、前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接しており、前記絶縁膜と前記TMRセンサ素子との間に下部電極を備えているTMR磁気センサの製造方法であって、
前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記下部電極と前記導電体を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記導電体の少なくとも一部分に対応して前記開口部を形成する工程と、
を有することを特徴とする。
更に、この発明によるTMR磁気センサの製造方法は、
下記(1)から(6)のうち、
(1)基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜とを有し、前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接していることを特徴とするTMR磁気センサ、
(2)前記絶縁膜と前記TMRセンサ素子との間に下部電極を備えていることを特徴とする上記(1)に記載のTMR磁気センサ、
(3)前記基板は、前記導電体に接する部分にドーピング領域を備えていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のTMR磁気センサ、
(4)前記基板は、前記第1の面に対して互いに表裏の関係をなす第2の面に形成された導電膜を備えていることを特徴とする上記(1)から(3)のうちの何れか一つに記載のTMR磁気センサ、
(5)前記導電体の一部分は、前記開口部を介して外部に露出していることを特徴とする上記の何れか一つに記載のTMR磁気センサ、
(6)前記TMRセンサ素子と前記パッシベーション膜は、非磁性金属膜で覆われ、前記導電体は、前記開口部を介して前記非磁性金属膜と電気的に接続されていることを特徴とする上記(1)から(5)のうちの何れか一項に記載のTMR磁気センサ、
何れか一つに記載のTMR磁気センサの製造方法であって、
前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記導電体に電気的に接続されたTMRダミー素子と、前記TMRセンサ素子と前記TMRダミー素子とを電気的に接続する接続部を形成する工程と、
前記接続部を切断して前記TMRセンサ素子と前記導電体を分離する工程と、
を備えたことを特徴とする。
以上述べたこの発明の実施の形体1から7に記載のTMR磁気センサ、及びその製造方法は、下記の発明のうちの少なくとも何れかを具体化したものである。
(1)基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、
前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、
前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜と、
を有し、
前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接しており、
前記TMRセンサ素子と前記パッシベーション膜は、非磁性金属膜で覆われ、
前記導電体は、前記開口部を介して前記非磁性金属膜と電気的に接続されている、
ことを特徴とするTMR磁気センサ。
この構成により、外部からの静電気が導電体を介して基板側に流れるため静電気による素子破壊を回避できる。又、導電体を特定の電位に固定する前から静電気対策が可能となる。更に、非磁性金属膜が導電体を通じて基板と同電位となるため、静電気対策を強化できる。
(6)基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜とを有し、前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接しており、前記絶縁膜と前記TMRセンサ素子との間に下部電極を備えているTMR磁気センサの製造方法であって、
前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記下部電極と前記導電体を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記導電体の少なくとも一部分に対応して前記開口部を形成する工程と、
を有することを特徴とするTMR磁気センサの製造方法。
この製造方法により、上記(2)に記載のTMR磁気センサと同様の効果が得られる。
(7)下記(1)から(6)のうち、
1)基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜とを有し、前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接していることを特徴とするTMR磁気センサ、
2)前記絶縁膜と前記TMRセンサ素子との間に下部電極を備えていることを特徴とする上記(1)に記載のTMR磁気センサ、
3)前記基板は、前記導電体に接する部分にドーピング領域を備えていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のTMR磁気センサ、
4)前記基板は、前記第1の面に対して互いに表裏の関係をなす第2の面に形成された導電膜を備えていることを特徴とする上記(1)から(3)のうちの何れか一つに記載のTMR磁気センサ、
5)前記導電体の一部分は、前記開口部を介して外部に露出していることを特徴とする上記の何れか一つに記載のTMR磁気センサ、
6)前記TMRセンサ素子と前記パッシベーション膜は、非磁性金属膜で覆われ、前記導電体は、前記開口部を介して前記非磁性金属膜と電気的に接続されていることを特徴とする上記1)から5)のうちの何れか一項に記載のTMR磁気センサ、
何れか一つに記載のTMR磁気センサの製造方法であって、
前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記導電体に電気的に接続されたTMRダミー素子と、前記TMRセンサ素子と前記TMRダミー素子とを電気的に接続する接続部を形成する工程と、
前記接続部を切断して前記TMRセンサ素子と前記導電体を分離する工程と、
を備えたことを特徴とするTMRセンサ素子の製造方法。
この製造方法により、ウエハプロセス時に発生した静電気が前記TMR素子部分に誘導されたとしても、静電気は前記接続部を介して前記導電体側へ流れるため、ウエハプロセス時の静電気対策効果を強化できる。後の工程で接続部を除去することでTMR素子と導電体を切り離すため、ウエハプロセス終了後は正常なTMR素子として機能する。

Claims (9)

  1. 基板の第1の面に絶縁膜を介して形成されたTMRセンサ素子と、
    前記基板に電気的に接続され、前記基板の前記第1の面に形成された導電体と、
    前記TMRセンサ素子と前記導電体の表面を包囲するパッシベーション膜と、
    を有し、
    前記導電体の少なくとも一部分は、前記パッシベーション膜に形成された開口部に接している、
    ことを特徴とするTMR磁気センサ。
  2. 前記絶縁膜と前記TMRセンサ素子との間に下部電極を備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のTMR磁気センサ。
  3. 前記基板は、前記導電体に接する部分にドーピング領域を備えている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のTMR磁気センサ。
  4. 前記基板は、前記第1の面に対して互いに表裏の関係をなす第2の面に形成された導電膜を備えている、
    ことを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載のTMR磁気センサ。
  5. 前記導電体の一部分は、前記開口部を介して外部に露出している、
    ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載のTMR磁気センサ。
  6. 前記TMRセンサ素子と前記パッシベーション膜は、非磁性金属膜で覆われ、
    前記導電体は、前記開口部を介して前記非磁性金属膜と電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載のTMR磁気センサ。
  7. 請求項1から6のうちの何れか一項に記載のTMR磁気センサの製造方法であって、
    前記導電体は、前記TMRセンサ素子を形成するTMR膜の成膜以前に作製される、
    ことを特徴とするTMR磁気センサの製造方法。
  8. 請求項2に記載のTMR磁気センサの製造方法であって、
    前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
    前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記下部電極と前記導電体を形成する工程と、
    前記パッシベーション膜に、前記導電体の少なくとも一部分に対応して前記開口部を形成する工程と、
    を有することを特徴とするTMR磁気センサの製造方法。
  9. 請求項1から6のうちの何れか一項に記載のTMR磁気センサの製造方法であって、
    前記TMRセンサ素子を形成すべきTMR膜を形成する工程と、
    前記TMR膜をエッチングにより所望の形状に加工して前記TMRセンサ素子を形成すると同時に、前記導電体に電気的に接続されたTMRダミー素子と、前記TMRセンサ素子と前記TMRダミー素子とを電気的に接続する接続部を形成する工程と、
    前記接続部を切断して前記TMRセンサ素子と前記導電体を分離する工程と、
    を備えたことを特徴とするTMRセンサ素子の製造方法。
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