JP5630598B2 - 薄膜磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜磁気センサに関し、さらに詳しくは、自動車の車軸、ロータリーエンコーダ、産業用歯車等の回転情報の検出、油圧式シリンダ/空気式シリンダのストロークポジション、工作機械のスライド等の位置・速度情報の検出、工業用溶接ロボットのアーク電流等の電流情報の検出、地磁気方位コンパスなどに好適な薄膜磁気センサに関する。
磁気センサは、電磁気力(例えば、電流、電圧、電力、磁界、磁束など。)、力学量(例えば、位置、速度、加速度、変位、距離、張力、圧力、トルク、温度、湿度など。)、生化学量等の被検出量を、磁界を介して電圧に変換する電子デバイスである。磁気センサは、磁界の検出方法に応じて、ホールセンサ、異方的磁気抵抗(AMR: Anisotropic Magneto-Resistiity)センサ、巨大磁気抵抗(GMR: Gaiant MR)センサ等に分類される。
これらの中でもGMRセンサは、
(1)AMRセンサに比べて電気比抵抗の変化率の最大値(すなわち、MR比=△ρ/ρ(△ρ=ρ−ρ:ρは、外部磁界Hにおける電気比抵抗、ρは、外部磁界ゼロにおける電気比抵抗))が極めて大きい、
(2)ホールセンサに比べて抵抗値の温度変化が小さい、
(3)巨大磁気抵抗効果を有する材料が薄膜材料であるために、マイクロ化に適している、
等の利点がある。そのため、GMRセンサは、コンピュータ、電力、自動車、家電、携帯機器等に用いられる高感度マイクロ磁気センサとしての応用が期待されている。
GMR効果を示す材料としては、強磁性層(例えば、パーマロイ等)と非磁性層(例えば、Cu、Ag、Au等)の多層膜、あるいは、反強磁性層、強磁性層(固定層)、非磁性層及び強磁性層(自由層)の4層構造を備えた多層膜(いわゆる、「スピンバルブ」)からなる金属人工格子、強磁性金属(例えば、パーマロイ等)からなるnmサイズの微粒子と、非磁性金属(例えば、Cu、Ag、Au等)からなる粒界相とを備えた金属−金属系ナノグラニュラー材料、スピン依存トンネル効果によってMR(Magneto-Resistivity)効果が生ずるトンネル接合膜、nmサイズの強磁性金属合金微粒子と、非磁性・絶縁性材料からなる粒界相とを備えた金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料等が知られている。
これらの内、スピンバルブに代表される多層膜は、一般に、低磁界における感度が高いという特徴がある。しかしながら、多層膜は、種々の材料からなる薄膜を高精度で積層する必要があるために、安定性や歩留まりが悪く、製作コストを抑えるには限界がある。そのため、この種の多層膜は、専ら付加価値の大きなデバイス(例えば、ハードディスク用の磁気ヘッド)にのみ用いられ、単価の安いAMRセンサやホールセンサとの価格競争を強いられる磁気センサに応用するのは困難であると考えられている。また、多層膜間の拡散が生じやすく、GMR効果が消失しやすいため、耐熱性が悪いという大きな欠点がある。
一方、ナノグラニュラー材料は、一般に、作製が容易で、再現性も良い。そのため、これを磁気センサに応用すれば、磁気センサを低コスト化することができる。特に、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料は、
(1)その組成を最適化すれば、室温において10%を越える高いMR比を示す、
(2)電気比抵抗ρが桁違いに高いので、磁気センサの超小型化と低消費電力化が同時に実現可能である、
(3)耐熱性の悪い反強磁性膜を含むスピンバルブ膜と異なり、高温環境下でも使用可能である、
等の利点がある。しかしながら、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料は、低磁界における磁界感度が非常に小さいという問題がある。そのため、巨大磁気抵抗薄膜の両端に軟磁性薄膜を配置し、巨大磁気抵抗薄膜の磁界感度を上げることも行われる。
上述したGMR効果を示す材料の中でも、磁性体粒子又は磁性体薄膜の間に薄い絶縁膜があるものは、磁界の大きさに応じて磁性体間を流れるトンネル電流が変わる。磁性体間のトンネル電流の大きさが外部磁界により変化する現象は、「トンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magnetoresistive)効果」呼ばれている。また、TMR効果を利用した感磁素子は、「TMR素子」と呼ばれている。
TMR素子は、大きなMR比が得られるため磁気ヘッドや磁気センサなどに広く用いられている。しかしながら、絶縁層が非常に薄いために、一般に、静電気破壊(ESD:Electrostatic-Discharge)耐性は低い。そのため、TMR型の磁気センサを実際に使用する際には、過剰な電圧がTMR素子にかからないようにするために、TMR素子とダイオード等の保護素子、フィルターなどの保護回路、又は、保護回路付きのアンプや計測用ICとを接続することが行われている。
例えば、特許文献1には、シリコンを基材とするスライダと、スライダの上に形成された絶縁層と、絶縁層の上に形成された磁気抵抗効果素子を有する再生ヘッドと、絶縁膜の上に形成された磁気抵抗効果素子の過電圧保護回路とを有する磁気抵抗効果型磁気ヘッドが開示されている。
同文献には、
(1)スライダ上に磁気抵抗効果素子とESD保護回路とを共存して配置することにより、ESD保護回路を磁気抵抗効果素子に近づけることができ、配線のインダクタンスによる影響を受けることなくクランプ電圧を所望の値に設定できる点、及び、
(2)ESD保護回路はスライダから電気的に分離されているので、スライダや各回路に帯電した静電荷が配線を経由してESD保護回路に流れ込むことがなく、ダイオード使用上、電位制限がまったくなくなる点、
が記載されている。
また、特許文献2には、磁気センサではないが、主接合の外周にガードリングを形成する構造の低電圧用ツェナーダイオードにおいて、ガードリングの表面層に高ESD耐量をもたらす不純物ドープ層を形成した低電圧用ツェナーダイオードが開示されている。
特開2005−190610号公報 特開2001−007349号公報
TMR素子と、これを保護するための保護素子は、一般に、TMR素子と保護素子とを基板やフレーム上に実装し、ワイヤーボンディングで接続されている。しかしながら、このような形態にすると、磁気センサ全体のサイズが大きくなってしまい、製品の小型化や微少領域の磁界の計測に対して制約が大きくなる。
また、磁気センサは、コイルの中に挿入してバイアス磁界をかける場合が多い。そのため、磁気センサ全体のサイズが大きくなると、コイル径を大きくせざるを得ない。コイル径の増大は、消費電力を増大させる原因となる。
さらに、保護素子と接続する前のTMR素子は、ESD耐性が弱いので、製造プロセス中に破壊する可能性がある。
本発明が解決しようとする課題は、磁気センサ全体を小型化することができ、しかも、使用中だけでなく製造工程においてもTMR素子のEDS耐性が高い薄膜磁気センサを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る薄膜磁気センサは、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記薄膜磁気センサは、
ツェナーダイオード型のpn接合を備えたダイオード基板と、
前記ダイオード基板の表面に形成されたTMR素子と
を備え、
前記TMR素子は、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料からなる薄膜の両端に、軟磁性材料からなる薄膜ヨークが配置された構造を持つ
(2)前記ダイオード基板は、
前記pn接合を構成するp型半導体層及びn型半導体層を備えた半導体層と、
前記n型半導体層に接続されるように、前記半導体層の表面に形成された第1基板電極と、
前記p型半導体層に接続されるように、前記半導体層の裏面に形成された第2基板電極と、
前記半導体層の表面の内、前記第1基板電極を露出させる領域以外の領域に形成された絶縁膜と
を備えている。
(3)前記TMR素子は、少なくともその一端が前記第1基板電極と電気的に接続されるように、前記絶縁膜の上に形成されている。
TMR素子を作り込むための基板として、ツェナーダイオード機能を持ったダイオード基板を用いると、基板そのものが保護回路として機能する。そのため、TMR素子に隣接して保護回路を形成する必要がなく、薄膜磁気センサ全体を小型化することができる。
また、ダイオード基板は、ウェハ段階においてもツェナーダイオード機能を発現させることができる。そのため、使用中だけでなく、製造工程においてもTMR素子の静電気破壊を防ぐことができる。
図1(a)は、表面に第1基板電極(カソード)が形成され、裏面に第2基板電極(アノード)が形成されたダイオード基板の断面図である。図1(b)は、表面に第1基板電極(カソード)及び第2基板電極(アノード)が形成されたダイオード基板の断面図である。 図2(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気センサの平面図であり、図2(a)は、そのA−A'線断面図を平面に展開した図である。図2(c)は、図2(a)及び図2(b)に示す薄膜磁気センサの等価回路である。 図3(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気センサの平面図であり、図3(a)は、そのA−A'線断面図を平面に展開した図である。図3(c)は、図3(a)及び図3(b)に示す薄膜磁気センサの等価回路である。 図4(b)は、本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気センサの平面図であり、図4(a)は、そのA−A'線断面図を平面に展開した図である。図4(c)は、図4(a)及び図4(b)に示す薄膜磁気センサの等価回路である。 図5(a)は、通常のSi基板上にTMR素子を形成した薄膜磁気センサの印加電圧と素子の抵抗変化率との関係を示す図である。図5(b)は、図2に示す薄膜磁気センサの印加電圧と素子の抵抗率変化との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 薄膜磁気センサ]
本発明に係る薄膜磁気センサは、ダイオード基板と、TMR素子とを備えている。
[1.1. ダイオード基板]
本発明において、「ダイオード基板」とは、降伏電圧以上の電圧がかかったときに、逆方向に向かって電流を流すことが可能なツェナーダイオード型のpn接合を備えた基板をいう。ダイオード基板は、具体的には、半導体層と、第1基板電極と、第2基板電極と、絶縁膜とを備えている。
[1.1.1. 半導体層]
「半導体層」とは、ツェナーダイオード型のpn接合を構成するp型半導体層及びn型半導体層を備えた層をいう。
半導体ダイオードは、p型半導体とn型半導体を接合させることにより整流効果を得ている。半導体ダイオードは、一般に、p型からn型(順方向)には電流が流れるが、逆方向には電流が流れない。逆方向に大きな電圧(アバランシェ降伏以上の電圧)をかけると、逆方向にも電流が流れるが、このような使い方をすると素子が破壊に至る。
これに対し、ツェナーダイオードは、降伏電圧(ツェナー電圧)以上の電圧がかかったときに逆方向に電流が流れる特性を有する。一般に、ツェナー電圧は、アバランシェ電圧に比べて大幅に小さいため、逆方向に電流が流れても素子が破壊されることはない。
本発明においては、TMR素子は、このようなツェナーダイオード機能を持った基板の上に形成される。そのため、基板そのものが保護回路として機能するので、TMR素子に隣接して保護回路を形成する必要がない。
一般のダイオードとツェナーダイオードの違いは、pn接合部の不純物濃度にある。ツェナーダイオードのpn接合部は、一般のダイオードよりもPやBなどの不純物が大量にドーピングされている。ツェナー電圧は、この不純物濃度により制御することができる。
半導体層のツェナー電圧は、TMR素子のESD耐性と使用電圧により選定する。例えば、TMR素子の使用電圧が5Vである場合、ツェナー電圧は、6〜10Vが適している。また、ツェナーダイオードのリーク電流(ツェナー電圧以下の時に逆方向に流れる電流)は、0.5μA以下が好ましい。
ツェナーダイオード型のpn接合を備えた半導体層は、一般に、
(1)p+型半導体基板(p+sub)上にp型半導体をエピタキシャル成長させ、
(2)エピタキシャル層(p epi)にn型不純物をイオン注入及び熱処理などの方法で拡散させ、n+ドーピング領域(n+)を形成する
ことにより製造することができる。
この場合、p型半導体からなるエピタキシャル層(p epi)とn+ドーピング領域(n+)の界面で整流効果が得られる。なお、「p+」、「n+」は、通常よりも不純物量が多いことを表す。
+ドーピング領域は、半導体層の表面の全面に形成しても良く、あるいは、半導体層の表面の一部に形成しても良い。また、半導体層の表面の一部にn+ドーピング領域を形成する場合、n+ドーピング領域の個数及び配置は、特に限定されるものではなく、ダイオード基板の表面に形成されるTMR素子の個数や回路配置等に応じて、最適な個数及び配置を選択する。半導体層の表面の一部にn+ドーピング領域を形成する場合、通常、複数個のn+ドーピング領域が形成される。
[1.1.2. 第1基板電極]
第1基板電極は、半導体層中のn型半導体層に接続されるように、半導体層の表面に形成される。すなわち、第1基板電極は、半導体層中に形成されたpn接合のカソードとなる。
第1基板電極の個数及び配置は、特に限定されるものではなく、ダイオード基板表面に形成されるTMR素子の個数や回路配置等に応じて、最適な個数及び配置を選択する。第1基板電極は、通常、半導体層の表面に複数個形成される。
第1基板電極の材料は、特に限定されるものではなく、目的に応じて種々の材料を用いることができる。第1基板電極の材料としては、具体的には、Cu、Al、Ti、V、Cr、Nb、Mo、Pd、Ag、Ta、W、Ir、Pt、Au、Niなどがある。
[1.1.3. 第2基板電極]
第2基板電極は、半導体層中のp型半導体層に接続されるように、半導体層の表面又は裏面に形成される。すなわち、第2基板電極は、半導体層中に形成されたpn接合のアノードとなる。
第2基板電極は、第1基板電極と同一平面上に形成されていても良い。しかしながら、第2基板電極を半導体層の裏面に形成すると、TMR素子の保護がより容易となる。第2基板電極を半導体層の裏面に形成する場合、第2基板電極は、半導体層の裏面の全面に形成しても良く、あるいは、半導体層をツェナーダイオードとして機能させることができる限りにおいて、半導体層の裏面の一部に形成しても良い。
第2電極基板の個数及び配置は、特に限定されるものではなく、ダイオード基板表面に形成されるTMR素子の個数や回路配置、第2電極基板の位置等に応じて、最適な個数を選択する。例えば、第2電極基板を半導体層の裏面に配置する場合、第2電極は、通常、1個あれば足りる。
第2基板電極の材料は、特に限定されるものではなく、目的に応じて種々の材料を用いることができる。第2基板電極の材料としては、具体的には、Cu、Al、Ti、V、Cr、Nb、Mo、Pd、Ag、Ta、W、Ir、Pt、Au、Niなどがある。
[1.1.4. 絶縁膜]
絶縁膜は、ダイオード基板と、この上に形成されるTMR素子とを電気的に絶縁するためのものである。絶縁膜は、半導体層の表面の内、第1電極及び第2基板電極を露出させる領域以外の領域に形成される。
絶縁膜の材料は、特に限定されるものではなく、目的に応じて種々の材料を用いることができる。絶縁膜の材料としては、具体的には、SiO2、SiN、Al23、MgO、AlF3、MgF2、CaF2、Y23、Sm23、Dy23などがある。
[1.1.5. ダイオード基板の具体例]
図1(a)に、ダイオード基板の第1の具体例を示す。
図1(a)において、ダイオード基板10は、半導体層12と、第1基板電極(カソード)18と、第2基板電極(アノード)20と、絶縁膜22とを備えている。
半導体層12は、p型半導体層14と、n型半導体層16とを備えている。p型半導体層14は、p+型半導体基板14aと、p+型半導体基板14aの上に形成されたエピタキシャル層14bからなる。n型半導体層(n+ドーピング領域)16は、エピタキシャル層14bにn型不純物を拡散させることにより得られる。
第1基板電極18は、n型半導体層16に接続されるように、半導体層12の表面に形成されている。一方、第2基板電極20は、p型半導体層14(すなわち、p+型半導体基板14a)に接続されるように、半導体層12の裏面に形成されている。すなわち、ダイオード基板10は、降伏電圧以上の電圧がかかったときに、厚さ方向に電流が流れるようになっている。さらに、絶縁膜22は、半導体層12の表面の内、第1基板電極18を露出させる領域以外の領域に形成されている。
図1(b)に、ダイオード基板の第2の具体例を示す。
図1(b)において、ダイオード基板30は、半導体層12と、第1基板電極(カソード)18と、第2基板電極(アノード)24と、絶縁膜26とを備えている。
半導体層12は、p型半導体層14と、n型半導体層16とを備えている。p型半導体層14は、p+型半導体基板14aと、p+型半導体基板14aの上に形成されたエピタキシャル層14bからなる。n型半導体層(n+ドーピング領域)16は、エピタキシャル層14bにn型不純物を拡散させることにより得られる。
第1基板電極18は、n型半導体層16に接続されるように、半導体層12の表面に形成されている。一方、第2基板電極24は、p型半導体層14(すなわち、エピタキシャル層14b)に接続されるように、半導体層12の表面に形成されている。すなわち、ダイオード基板30は、降伏電圧以上の電圧がかかったときに、平面方向に電流が流れるようになっている。さらに、絶縁膜26は、半導体層12の表面の内、第1基板電極18及び第2基板電極24を露出させる領域以外の領域に形成されている。
図1(b)に示すように、半導体層12の同一面上に第1電極(カソード)18及び第2電極(アノード)24を形成した場合であっても、TMR素子を保護することができる。しかしながら、製造工程におけるTMR素子の静電気破壊を防止するためには、ウェハ段階において第2電極24を接地しておく必要があり、そのためには、ウェハ段階において予め第2電極24に接地のための配線及び接地を施す必要がある。
これに対し、図1(a)に示すように、第2電極(アノード)20をダイオード基板10の裏面に形成すると、ダイオード基板10を導電性のあるステージ上に載せるだけで第2電極20を接地することができる。そのため、ウェハ段階においてダイオード基板10に予め接地のための配線を施す必要がない。また、通常の基板を用いた場合と全く同様のプロセスにより、ダイオード基板10上にTMR素子を作り込むことができる。
[1.2. TMR素子]
本発明において、「TMR素子」とは、磁性体粒子又は磁性体薄膜の間に薄い絶縁膜がある構造を備えた感磁素子をいう。TMR素子に外部磁界が作用すると、磁性体/絶縁膜/磁性体間に流れるトンネル電流の大きさが外部磁界の大きさに応じて変化する。
[1.2.1. TMR素子の接続、配置及び個数]
TMR素子は、少なくともその一端が第1基板電極に電気的に接続されるように、絶縁膜の上に形成される。
TMR素子の一端が接地されている場合、他端を第1基板電極に接続すれば、TMR素子の静電気破壊を防ぐことができる。また、TMR素子の両端を、それぞれ、別個の第1基板電極に接続すれば、TMR素子の静電気破壊を確実に防ぐことができる。
TMR素子は、その端部が第1基板電極に、直接、接続されるように、ダイオード基板の上に形成されていても良い。
また、TMR素子の両端には、通常、電流を取り出すための電極(素子電極)が設けられ、素子電極とTMR素子の端部は、配線で繋がれる場合が多い。この場合、第1基板電極は、素子電極に接続されていても良く、あるいは、配線に接続されていても良い。
ダイオード基板上に形成されるTMR素子の個数及び配置は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な個数及び配置を選択することができる。
例えば、ダイオード基板上には、1個のTMR素子が形成されていても良い。また、2個のTMR素子を用いてハーフブリッジ回路を構成しても良く、あるいは、4個のTMR素子を用いてフルブリッジ回路を構成しても良い。さらに、ダイオード基板上には、複数個のハーフブリッジ回路やフルブリッジ回路か形成されていても良い。
感磁方向が90°異なる2個のTMR素子を用いてハーフブリッジ回路を構成した場合、中点電位を計測することによって、外部磁界の大きさ及び方向を検出することができる。
また、感磁方向が90°異なる4個のTMR素子を用いてフルブリッジ回路を構成した場合、中点電位の差分を計測することによって、外部磁界の大きさ及び方向をハーフブリッジ回路の2倍の感度で検出することができる。このようなブリッジ回路を形成することで、温度変化により素子の抵抗値が変化しても中点電位は変化しないので、温度変化する環境下においても安定な出力が得られる。
[1.2.2. TMR素子の具体例]
TMR素子としては、具体的には、以下のようなものがある。
(1) 積層型:
積層型のTMR素子は、下地層/反強磁性層/強磁性層1/トンネルバリア層/強磁性層2/キャップ層の積層構造を持つ素子である。
強磁性層1の磁化の方向は、反強磁性層によりピン止めされている。一方、強磁性層2の磁化の方向は、外部磁界により回転可能になっている。そのため、外部磁界が作用すると、強磁性層2の磁化の方向のみが変化し、これによってトンネル電流の大きさが変化する。
各層の材料は、特に限定されるものではなく、目的に応じて種々の材料を用いることができる。各層の材料としては、具体的には、以下のようなものがある。
(イ)下地層: Ta、NiFeなど。
(ロ)反強磁性層: IrMnなど。
(ハ)強磁性層1: CoFe、Ru、CoFe積層膜、CoFeBなど。
(ニ)トンネルバリア層: Al23、MgO、MgFe2、AlF3など。
(ホ)強磁性層2: CoFe、NiFe、CoFe積層膜、NiFe積層膜、CoFeBなど。
(へ)キャップ層: Ta積層膜、NiFe/Ru積層膜、Ta合金、Ti合金、InTi酸化物など。
(2) ナノグラニュラー型:
ナノグラニュラー型のTMR素子は、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料からなる薄膜を備えた素子である。金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料とは、nmサイズの強磁性金属粒子と、非磁性・絶縁性材料からなる粒界相を備えた材料をいう。
金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料中の強磁性金属粒子の磁化の方向は、通常、ランダムな方向を向いている。一方、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料に外部磁界が作用すると、強磁性金属粒子の磁化の方向が揃い、これがトンネル電流の大きさの変化となって現れる。金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料は、高いMR比と高い電気比抵抗ρを有するだけでなく、僅かな組成変動によってMR比が大きく変動することがないので、安定した磁気特性を有する薄膜を、再現性良く、かつ低コストで作製することができるという利点がある。
金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料としては、具体的には、
(イ)Co−Y23系、Co−Al23系、Co−Sm23系、Co−Dy23系、FeCo−Y23系などの酸化物系ナノグラニュラー材料、
(ロ)Fe−MgF2系、FeCo−MgF2系、FeCoB−MgF2系、Fe−CaF2系、Fe−AlF3系などのフッ化物系ナノグラニュラー材料、
などがある。
(3) グラニュラーインギャップ(GIG)型:
GIG型のTMR素子は、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料からなる薄膜の両端に、軟磁性材料からなる薄膜ヨークが配置された構造を持つ素子をいう。
金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料は、高いMR比を示すが、低磁界における磁界感度が非常に小さい。一方、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料からなる薄膜の両端に軟磁性材料からなる薄膜ヨークを配置すると、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料の磁界感度を向上させることができる。
薄膜ヨークの材料としては、具体的には、40〜90%Ni−Fe合金、Fe74Si9Al17、Fe12Ni82Nb6、Co88Nb6Zr6アモルファス合金、(Co94Fe6)70Si1515アモルファス合金、Fe75.6Si13.28.5Nb1.9Cu0.8、Fe83Hf611、Fe85Zr105合金、Fe93Si34合金、Fe711118合金、Fe71.3Nd9.619.1ナノグラニュラー合金、Co70Al1020ナノグラニュラー合金、Co65Fe5Al1020合金などがある。
[2. 薄膜磁気センサの具体例]
[2.1. 第1の具体例]
図2(b)に、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気センサの平面図を示す。図2(a)に、そのA−A'線断面図を平面に展開した図を示す。
図2(a)及び図2(b)において、薄膜磁気センサ40は、ダイオード基板10と、2個のTMR素子42a、42bとを備えている。
ダイオード基板10は、ツェナーダイオード型のpn接合を備えた半導体層12と、半導体層12の表面に形成された3個の第1基板電極(カソード)18a、18b、18cと、半導体層12の裏面に形成された第2基板電極(アノード)20とを備えている。半導体層12の表面の内、第1基板電極18a、18b、18cが形成された領域以外の領域には、絶縁膜22が形成されている。
3個の第1基板電極18a、18b、18cは、第1基板電極18bを中心として直角に配置されている。TMR素子42a、42bは、感磁方向が互いに90°異なるように、絶縁膜22の上に形成されている。
第1電極18a、18b、18cの上には、それぞれ、素子電極44a、44b、44cが形成されている。素子電極44a、44bと、TMR素子42aの両端は、それぞれ、配線46a、46bで繋がれている。また、素子電極44b、44cとTMR素子42bの両端は、それぞれ、配線46c、46dで繋がれている。
図2(c)に、図2(a)及び図2(b)に示す薄膜磁気センサ40の等価回路を示す。素子電極44cを接地し、素子電極44aに電圧Vccを印加する。TMR素子42a、42bにかかる電圧がツェナー電圧以下である場合、Vcc−Va−GND間にのみ電流が流れる。また、この薄膜磁気センサ40に外部磁界が作用すると、素子電極44bで検出される中点電位Vaが外部磁界の強さ及び方向に応じて変化する。
一方、静電気によってTMR素子42a、42bにかかる電圧がツェナー電圧を超えた場合には、各ダイオードを通じて(すなわち、第1基板電極18a、18b、18cから第2基板電極20に向かって)電流が流れ、TMR素子42a、42bには、ほとんど電流が流れない。そのため、TMR素子42a、42bのESD耐性が向上する。
[2.2. 第2の具体例]
図3(b)に、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気センサの平面図を示す。図3(a)に、そのA−A'線断面図を平面に展開した図を示す。
図3(a)及び図3(b)において、薄膜磁気センサ50は、ダイオード基板10と、2個のTMR素子42a、42bとを備えている。
図3(a)及び図3(b)に示す薄膜磁気センサ50は、素子電極44cが第1基板電極18cの上に形成されておらず、配線46dと第1基板電極18cとが接続されている。この点が第1の実施の形態とは異なる。その他の点については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図3(c)に、図3(a)及び図3(b)に示す薄膜磁気センサ50の等価回路を示す。薄膜磁気センサ50の等価回路は、図2に示す薄膜磁気センサ40の等価回路と同一であるので、説明を省略する。
[2.3. 第3の具体例]
図4(b)に、本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気センサの平面図を示す。図4(a)に、そのA−A'線断面図を平面に展開した図を示す。
図4(a)及び図4(b)において、薄膜磁気センサ60は、ダイオード基板10'と、2個のTMR素子42a、42bとを備えている。
図4(a)及び図4(b)に示す薄膜磁気センサ60は、第1の実施の形態で説明した第1基板電極18cが設けられておらず、TMR素子42bの素子電極44cが、直接、接地されている。すなわち、TMR素子42bの素子電極44c側の端部には、ツェナーダイオードが接続されていない。この点が、第1の実施の形態とは異なる。その他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
図4(c)に、図4(a)及び図4(b)に示す薄膜磁気センサ60の等価回路を示す。薄膜磁気センサ60の場合、TMR素子42bの素子電極44cが接地されている。そのため、使用中におけるTMR素子42bの静電気破壊を防ぐためには、素子電極44c側に必ずしもツェナーダイオードを接続する必要はない。
但し、製造工程における素子電極44c側からの静電気の流入を防ぐためには、素子電極44c側にもツェナーダイオードを接続するのが好ましい。
[3. 薄膜磁気センサの製造方法]
本発明に係る薄膜磁気センサは、以下のようにして製造することができる。
すなわち、まず、ツェナーダイオード型のpn接合を備えた半導体層を作製する。このような半導体層は、上述したように、p+型半導体基板(p+型のシリコン基板)上にp型半導体からなるエピタキシャル層を形成し、さらに、イオン注入及び熱処理などの方法を用いて、エピタキシャル層にn+ドーピング領域を形成することにより得られる。
次に、n型半導体層(n+ドーピング領域)に接続されるように第1基板電極を形成し、p型半導体層(p+型半導体基板又はエピタキシャル層)に接続されるように第2基板電極を形成する。電極の形成方法は、特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。電極の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、メッキ法、イオンプレーティング法などがある。
次に、TMR素子を形成する面の内、電極が形成された領域以外の領域に絶縁膜を形成する。絶縁膜の形成方法は、特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。
絶縁膜の形成方法としては、例えば、
(1)半導体層の表面の内、電極が形成された領域以外の領域を酸化させる方法、
(2)半導体層の表面の内、電極が形成された領域以外の領域に、スパッタリング法などを用いて絶縁膜を積層する方法、
などがある。
このようにして得られたダイオード基板の上に、各種のTMR素子(必要な素子電極や配線も含む。以下、同じ。)を形成する。TMR素子形成方法は、特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。TMR素子は、通常、リソグラフィ技術を用いて、所定の領域に所定の組成を有する薄膜を所定の順序で積層することにより製造することができる。
[4. 薄膜磁気センサの作用]
TMR素子を作り込むための基板として、ツェナーダイオード機能を持ったダイオード基板を用いると、基板そのものが保護回路として機能する。そのため、TMR素子に隣接して保護回路を形成する必要がなく、薄膜磁気センサ全体を小型化することができる。
また、ダイオード基板は、ウェハ段階においてもツェナーダイオード機能を発現させることができる。そのため、使用中だけでなく、製造工程においてもTMR素子の静電気破壊を防ぐことができる。
特に、p型半導体層に接続される第2電極(アノード)をダイオード基板の裏面に形成すると、製造工程におけるTMR素子の静電気破壊を容易に防ぐことができる。
(実施例1、比較例1)
[1. 試料の作製]
図2に示す薄膜磁気センサ40を作製した。まず、シリコン基板(厚み:0.2mm)にイオン注入によりツェナーダイオードを作り込んだ。次に、ダイオード基板の裏面全面に第2電極を形成し、表面に複数個の第1電極を形成した。第1電極のサイズは□150μmとし、第1電極間の間隔(第1電極18a−18b間の間隔及び第1電極18b−18c間の間隔)は500μmとした。さらに第1電極以外の部分を絶縁膜で覆った。ドープする不純物濃度は、ダイオード基板が以下のような特性を持つように調整した。
・ツェナー電圧:6.8V
・端子間容量:3pF
・逆方向漏れ電流:0.5μA
次に、ウェハ状のダイオード基板の上に、フォトリソグラフィ技術を用いてGIG型のTMR素子を形成した。GIG型のTMR素子は、第1電極間の中心(第1電極18a−18b間の中心及び第1電極18b−18c間の中心)に来るように配置した。また、ヨーク幅:50μm、ヨーク長:100μm、ギャップ:1μm、厚さ:1μmとした。さらに、ウェハを所定の大きさに切断し、薄膜磁気センサを得た(実施例1)。
比較として、通常のシリコン基板を用いた以外は、実施例1と同様にして、薄膜磁気センサを作製した(比較例1)。
[2. 試験方法]
製造直後のTMR素子の抵抗の初期値(R0)、及び、所定の電圧をTMR素子に印加した後の抵抗値(R)を測定した。得られた抵抗値から、抵抗変化率(=(R−R0)×100/R0(%))を算出した。
[3. 結果]
図5(a)及び図5(b)に、それぞれ、比較例1及び実施例1で得られた薄膜磁気センサの抵抗変化率を示す。比較例1の場合、印加電圧が90V以上になると、素子の抵抗変化率が急増した。これは、過大な電流がTMR素子に流れることによって、TMR素子が破壊されたことを示す。
一方、実施例1の場合、印加電圧が4000Vを超えても、素子の抵抗変化率はほぼ0%であった。図5より、ダイオード基板を用いると、TMR素子のESD破壊電圧が大幅に向上することがわかる。
(実施例2、比較例2)
[1. 試料の作製]
実施例1と同様の手順に従い、図3に示す薄膜磁気センサ50を作製した(実施例2)。また、通常のシリコン基板を用いた以外は、実施例2と同様にして薄膜磁気センサを作製した(比較例2)。
[2. 評価]
実施例1と同一条件下で、素子の抵抗変化率を算出した。
[3. 結果]
比較例2のESD破壊電圧は、90Vであった。一方、実施例2のESD破壊電圧は、4000Vを超えていた。
(実施例3、比較例3)
[1. 試料の作製]
実施例1と同様の手順に従い、図4に示す薄膜磁気センサ60を作製した(実施例3)。また、通常のシリコン基板を用いた以外は、実施例3と同様にした薄膜磁気センサを作製した(比較例3)。
[2. 評価]
実施例1と同一条件下で、素子の抵抗変化率を算出した。
[3. 結果]
比較例3のESD破壊電圧は、90Vであった。一方、実施例3のESD破壊電圧は、4000Vを超えていた。
(実施例4、比較例4)
[1. 試料の作製]
GIG型のTMR素子に代えて、積層型のTMR素子を形成した以外は、実施例1と同様にして、薄膜磁気センサを作製した(実施例4)。なお、積層型のTMR素子には、Ta/IrMn/CoFe/MgO/CoFe/Taを用いた。また、通常のシリコン基板を用いた以外は、実施例4と同様にして、薄膜磁気センサを作製した(比較例4)。
[2. 評価]
実施例1と同一条件下で、素子の抵抗変化率を算出した。
[3. 結果]
比較例4のESD破壊電圧は、80Vであった。一方、実施例4のESD破壊電圧は、4000Vを超えていた。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る薄膜磁気センサは、自動車の車軸、ロータリーエンコーダ、産業用歯車等の回転情報の検出、油圧式シリンダ/空気式シリンダのストロークポジション、工作機械のスライド等の位置・速度情報の検出、工業用溶接ロボットのアーク電流等の電流情報の検出、地磁気方位コンパスなどに用いることができる。

Claims (1)

  1. 以下の構成を備えた薄膜磁気センサ。
    (1)前記薄膜磁気センサは、
    ツェナーダイオード型のpn接合を備えたダイオード基板と、
    前記ダイオード基板の表面に形成されたTMR素子と
    を備
    前記TMR素子は、金属−絶縁体系ナノグラニュラー材料からなる薄膜の両端に、軟磁性材料からなる薄膜ヨークが配置された構造を持つ
    (2)前記ダイオード基板は、
    前記pn接合を構成するp型半導体層及びn型半導体層を備えた半導体層と、
    前記n型半導体層に接続されるように、前記半導体層の表面に形成された第1基板電極と、
    前記p型半導体層に接続されるように、前記半導体層の裏面に形成された第2基板電極と、
    前記半導体層の表面の内、前記第1基板電極を露出させる領域以外の領域に形成された絶縁膜と
    を備えている。
    (3)前記TMR素子は、少なくともその一端が前記第1基板電極に電気的に接続されるように、前記絶縁膜の上に形成されている。
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