JP2015169310A - 車軸用軸受装置 - Google Patents

車軸用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015169310A
JP2015169310A JP2014046629A JP2014046629A JP2015169310A JP 2015169310 A JP2015169310 A JP 2015169310A JP 2014046629 A JP2014046629 A JP 2014046629A JP 2014046629 A JP2014046629 A JP 2014046629A JP 2015169310 A JP2015169310 A JP 2015169310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner ring
axle
axial direction
peripheral surface
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014046629A
Other languages
English (en)
Inventor
裕 綿本
Yutaka Watamoto
裕 綿本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2014046629A priority Critical patent/JP2015169310A/ja
Publication of JP2015169310A publication Critical patent/JP2015169310A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7803Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings
    • F16C33/7813Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings for tapered roller bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • F16C19/383Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone
    • F16C19/385Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings
    • F16C19/386Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings in O-arrangement

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】車軸への組み付け時に後蓋が傾きにくくて、車軸に円滑に組み付けでき、フレッチング摩耗の摩耗粉が軸受内に入り込むのを簡易に抑制できる車軸用軸受装置を提供すること。【解決手段】第2内輪7の軸方向の後蓋3側の端部が、軸方向の一方側と径方向の外方側とに開口する凹部50を有し、後蓋3の軸方向の他方側の端部が、軸方向の他方側に突出する突出部51を有するようにする。突出部51を、凹部50内に収容し、突出部51を、凹部50の底面で案内するようにする。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道車両等の車軸を軸箱に対して回転可能に支持する転がり軸受を備える車軸用軸受装置に関する。
従来、車軸用軸受装置としては、特開2006−177448号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この車軸用軸受装置(以下、単に、軸受装置という)は、転がり軸受と、環状の後蓋と、密封装置とを備え、上記転がり軸受は、外輪と、内輪と、複数の転動体とを備える。
上記軸受装置は、車軸に外嵌されている。また、車両の車軸は、円筒外周面部と、拡径外周面部とを有する。上記拡径外周面部は、円筒外周面部の軸方向の一方側の端部につながり、軸方向の一方側に行くにしたがって外径が大きくなっている。また、上記後蓋の内周面の最小内径は、円筒外周面部の外径よりも大きくなっている。
上記転がり軸受は、車軸の円筒外周面部に外嵌される一方、後蓋は、車軸の拡径外周面部に外嵌されて固定されている。上記内輪の軸方向の一方側の端面は、後蓋の軸方向の他方側の端面に当接している。上記密封装置は、外輪と後蓋との間を密封している。この車軸用軸受装置を、転がり軸受と、後蓋と、密封装置とが一体となっている形態で、後蓋を先頭にして車軸に対して軸方向に移動させて、軸受装置を車軸の所定の位置に組み付けている。
特開2006−177448号公報
本発明者は、上記従来の軸受装置で次ぎの問題が生じることを見いだした。
すなわち、密封装置において外輪に対して静止するラジアルリップが、非接触リップであって、ラジアルリップが、後蓋等(後蓋と、後蓋に外嵌されて固定されたスリンガ等の環状部材とのうちの一方)と非接触である場合、後蓋が、ラジアルリップに対して無関係に自由に移動できるから、軸受装置の車軸への組み付け時に、後蓋が円筒外周面部を通過している際に、後蓋が車軸に対して傾き、組み込み作業性が悪いという問題を見いだした。また、この問題は、リップが後蓋等に接触する場合にも発生することがあることも見いだした。
これに加えて、車軸用の軸受装置においては、以下の課題が公知である。すなわち、鉄道車両の車軸には数トンからなる車両の重量がラジアル荷重として加わるから、車軸の両端が下方に沈み、中央が膨らんだ状態(ベンディング)で回転することが知られている。
そして、上記ベンディングの影響で、上記内輪の軸方向の端面と、その端面に当接している後蓋の軸方向の端面とに作用する応力が周期的に変動することが知られ、その応力変動によってそれらの端面にフレッチング摩耗(微少摩耗)が生じることが知られている。
ここで、上記従来の軸受装置は、転がり軸受の内輪の端面と、その端面に当接する後蓋の端面とのうちの少なくとも一方を、軟質金属からなるメッキでコーティングすることにより、内輪の端面と、後蓋の端面との摩擦を軽減して、フレッチング摩耗を抑制している。このようにして、フレッチング摩耗で生じる摩耗粉の量を低減して、摩耗粉が軸受内に入り込まないようにしている。
しかしながら、上記従来の軸受装置では、大型の部材であって取り扱いにくい内輪か後蓋への加工が必須となる。したがって、フレッチング摩耗を簡易に抑制できないという問題がある。
そこで、本発明の課題は、車軸への組み付け時に位置決め部材が傾きにくくて、車軸に円滑に組み付けでき、かつ、フレッチング摩耗で生じる摩耗粉が軸受内に入り込むのを簡易に抑制できる車軸用軸受装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の車軸用軸受装置は、
車軸の外周面に嵌合される内輪と、
軸箱の内周面に嵌合される外輪と、
上記内輪の軌道面と、上記外輪の軌道面との間に配置された転動体と、
上記車軸の外周面上に配置されると共に、上記内輪を上記車軸に対して軸方向に位置決めする環状の位置決め部材と
を備え、
上記内輪の上記軸方向の上記位置決め部材側の端部と、上記位置決め部材の上記軸方向の上記内輪側の端部とのうちの一方は、上記軸方向の一方側と、径方向の外方側とに開口する凹部を有する一方、上記内輪の上記端部と、上記位置決め部材の上記端部とのうちの他方は、上記凹部内に上記軸方向の他方側に突出する突出部を有し、
上記突出部は、上記凹部の底面に直接的に案内されるか、または、上記底面に部材を介して間接的に案内されることを特徴としている。
本発明によれば、上記内輪と位置決め部材とのうちの一方の部材にある凹部の径方向の内方側の底面で、内輪と位置決め部材とのうちの他方の部材にある軸方向の突出部の径方向の内方側の内面を案内できる。したがって、位置決め部材が内輪に対して傾くことを抑制できて、組み付け時に、位置決め部材が車軸に対して水平となる。したがって、車軸用軸受装置を円滑に車軸に組み付けできる。
また、本発明によれば、上記一方の部材の凹部と、上記他方の部材の突出部とが、インロー構造を構成して、内輪と、位置決め部材との接触面が、軸方向の断面において直線でなくて折れ線となるラビリンス状の複雑な形状を有する。したがって、内輪と位置決め部材とのフレッチング摩耗の摩耗粉が、上記ラビリンス状の複雑な接触面によって、内輪の外周側に移動しにくくなって、軸受内に入り込みにくくなる。したがって、フレッチング摩耗を抑制するためにメッキでのコーティングを行う必要がなく、フレッチング摩耗の摩耗粉が軸受内に入り込むのを簡易に抑制できる。
また、一実施形態では、
上記外輪の内周面に内嵌されて固定される密封部材と、
上記位置決め部材の外周面と、上記内輪の外周面とに跨がって外嵌されると共に、上記密封部材と相俟って密封構造を構成する環状のスリンガと
を備える。
上記実施形態によれば、上記環状のスリンガが、内輪の外周面と、位置決め部材の外周面とに跨がって外嵌されるから、スリンガで位置決め部材が内輪に対して傾くことを抑制できる。したがって、車軸用軸受装置を更に円滑に車軸に組み付けできる。
また、上記実施形態によれば、環状のスリンガが、内輪の外周面と、位置決め部材の外周面とに跨がって外嵌されるから、内輪と位置決め部材とのフレッチング摩耗で生成した摩耗粉が内輪の外周側に移動して軸受内に入り込むのをスリンガで阻止できる。したがって、スリンガを軸方向に延伸させるといる簡易な構成で、フレッチング摩耗による摩耗粉が軸受内に入り込むのを更に確実に抑制できる。
また、一実施形態では、
上記外輪の内周面に内嵌されて固定される密封部材と、
上記位置決め部材の外周面に外嵌されて固定される筒状部と、上記筒状部につながると共に上記凹部と上記突出部とで挟持される挟持部と、上記挟持部につながると共に上記径方向に延在する円板部とを有して、上記密封部材と相俟って密封構造を構成する環状のスリンガと、
上記円板部の上記軸方向の一方側の端面の少なくとも一部と、上記円板部の上記軸方向の他方側の端面の少なくとも一部とを被覆し、かつ、上記内輪の上記軸方向の上記位置決め部材側の端面の少なくとも一部と、上記位置決め部材の上記軸方向の上記内輪側の端面の少なくとも一部とに当接すると共に、弾性材料からなる弾性部材と
を備える。
上記実施形態によれば、比較的小型で取り扱い易いスリンガに径方向に延在する円板部を構築すると共に、その円板部を弾性部材で被覆するだけで、フレッチング摩耗を抑制できる。したがって、簡易な構成で、フレッチング摩耗による摩耗粉が軸受内に入り込むのを更に確実に抑制できる。
本発明によれば、車軸への組み付け時に後蓋が傾きにくくて、車軸に円滑に組み付けできる。また、フレッチング摩耗で生じる摩耗粉が軸受内に入り込むのを簡易に抑制できる。
本発明の第1実施形態の車軸用軸受装置の軸方向の断面図である。 図1における軸受と後蓋との接触部の周辺の部分拡大断面図である。 本発明の第2実施形態の車軸用軸受装置での図2に対応する部分拡大断面図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の車軸用軸受装置の軸方向の断面図である。
この車軸用軸受装置(以下、単に軸受装置という)は、鉄道車両の車軸1と、軸箱9と、複列円錐ころ軸受2(以下、単に軸受という)と、位置決め部材の一例としての環状の後蓋3と、環状の油切り4とを備える。上記軸受2は、車軸1を回転可能に支持している。上記軸受2は、第1内輪6、第2内輪7、外輪8、転動体としての複数の第1円錐ころ10、および、転動体としての複数の第2円錐ころ11を有する。上記第1内輪6と第2内輪7とは、複合内輪を構成している。
上記車軸1は、円筒外周面部14と、拡径外周面部17とを有し、拡径外周面部17は、円筒外周面部14につながっている。上記拡径外周面部17は、円筒外周面部14から軸方向に離れるにしたがって、外径が大きくなっている。上記拡径外周面部17は、軸方向の断面において、略放物線状の形状を有している。
上記第1内輪6は、外周に円錐軌道面21を有すると共に、第2内輪7は、外周に円錐軌道面22を有している。上記第1内輪6と第2内輪7とは、略同一である。上記第1内輪6の円錐軌道面21の小径側の端面は、第2内輪7の円錐軌道面22の小径側の端面に当接している。上記第1内輪6および第2内輪7の夫々は、車軸1の円筒外周面部14の外周面に外嵌されて固定されている。
上記外輪8は、軸箱9の内周面に内嵌されて固定されている。上記外輪8は、互いに軸方向に隣接する第1円錐軌道面31および第2円錐軌道面32を有する。上記第1円錐軌道面31の内径は、第2円錐軌道面32側にいくにしたがって小さくなり、第2円錐軌道面32の内径は、第1円錐軌道面31側にいくにしたがって小さくなっている。
上記複数の第1円錐ころ10は、第1内輪6の円錐軌道面21と、外輪8の第1円錐軌道面31との間に、第1保持器41に保持された状態で、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。また、上記複数の第2円錐ころ11は、第2内輪7の第1円錐軌道面22と、外輪8の第2円錐軌道面32との間に、第2保持器42に保持された状態で、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記後蓋3は、拡径内周面部44を有し、その拡径内周面部44は、車軸1の拡径外周面部17に対応する形状を有する。上記後蓋3の拡径内周面部44が、車軸1の拡径外周面部17に嵌り込むことにより、後蓋3を、車軸1の所定位置に固定している。上記後蓋3の軸方向の軸受2側の端部は、第2内輪7の軸方向の後蓋3側の端部に接触している。
上記油切り4は、軸受2の後蓋3側とは反対側に位置している。油切り4の軸方向の第1内輪6側の端面は、第1内輪6の第2内輪7側とは反対側の端面に当接している。上記油切り4は、車軸1の端部にネジで固定された前蓋(図示せず)によって、後蓋3側に力を付与されている。上記車軸1に対して位置決めされた前蓋および後蓋3で、軸受2と油切り4とを挟み込むことにより、軸受2と油切り4とを軸方向に位置決めしている。
この軸受装置は、第1密封装置47と、第2密封装置48とを備える。上記第1密封装置47は、外輪8の軸方向の他方側の端部と、油切り4との間を密封し、第2密封装置48は、外輪8の軸方向の一方側の端部と、後蓋3との間を密封している。
図2は、図1における軸受2と後蓋3との接触部の周辺の部分拡大断面図である。
図2に示すように、上記後蓋3の内周面の最小内径部分77の内径は、車軸1の円筒外周面部14の外径よりも大きくなっている。上記軸受2の第2内輪7は、軸方向の後蓋3側の端部に環状の凹部50を有し、その凹部50は、軸方向の一方側と、径方向の外方側とに開口している。
上記後蓋3は、軸方向の第2内輪7側の端部に環状の突出部51を有する。上記突出部51は、軸方向の他方側に突出している。上記突出部51は、凹部50に対応する形状を有する。上記突出部51は、凹部50内に突出している。上記突出部51は、凹部50に径方向に重なっている。上記突出部51の略全ては、凹部50内に収容されている。上記突出部51の内周面55は、凹部50の底面を構成する外周面56に接触している。上記突出部51の内周面55は、凹部50の外周面56に案内されている。上記突出部51と凹部50とは、所謂インロー構造を構成している。上記第2内輪7の軸方向の一方側の端面において凹部50よりも径方向の内方側に位置する部分57は、後蓋3の軸方向の他方側の端面において突出部51よりも径方向の内方側に位置する部分58に軸方向に当接している。
上記第2密封装置48は、密封部材60と、金属製のスリンガ61とを有し、密封部材60は、金属製のシールケース62と、ゴム製の弾性部材63とを有する。上記シールケース62は、一体の環状部材である。図2に示すように、上記シールケース62は、円筒部64と、円板部65とを有する。上記円筒部64は、外輪8の内周面に内嵌されて固定されている。また、上記円板部65は、径方向に延在している。上記弾性部材63は、円板部65に固着されている。
上記スリンガ61は、金属製の一体の環状部材である。上記スリンガ61は、円筒部66と、円板部67とを有する。上記円筒部66は、軸方向に延在している。上記スリンガ61の円筒部66は、後蓋3の円筒外周面90と、第2内輪7の円筒外周面91とに、それらの円筒外周面90,91に跨がるように外嵌されて固定されている。一方、上記円板部67は、円筒部66の外周面から径方向の外方側に延在している。
上記弾性部材63は、二つのラジアルリップ94,95と、アキシアルリップ96とを有する。上記各ラジアルリップ94,95は、スリンガ61の円筒部66と相俟って密封構造を構成し、アキシアルリップ96は、スリンガ61の円板部67と相俟って密封構造を構成している。
再度図1を参照して、この軸受装置を、軸受2と、後蓋3と、油切り4と、第1密封装置47と、第2密封装置48とが一体となっているユニット状態で、車軸1に対して図1に矢印Aで示す方向に移動させて圧入する。このようにして、軸受装置を、車軸1に組み付ける。
上記第1実施形態によれば、上記第2内輪7の凹部50の底面を構成する外周面56で後蓋3の突出部51の内周面55を案内することができるから、後蓋3が第2内輪7に対して傾くことを抑制できて、組み付け時に、後蓋3が車軸1に対してより水平となる。したがって、軸受装置を円滑に車軸1に組み付けできる。
また、上記第1実施形態によれば、上記後蓋3の適正な姿勢を維持するのが、金属製の第2内輪7であるから、後蓋3が傾くことが殆どなくて、軸受装置を車軸1により円滑に組み付けできる。ゴム製の環状部材を内輪と後蓋の両方の外周面に跨がるように嵌め込んで後蓋の姿勢を維持しようとした場合、車軸に対して後蓋を水平にできない場合があるのである。
また、上記第1実施形態によれば、第2内輪7の凹部50と後蓋3の突出部51とがインロー構造を構成して、第2内輪7と後蓋3との接触面が、軸方向の断面において直線でなくて折れ線となるラビリンス状の複雑な形状を有する。したがって、第2内輪7と後蓋3とのフレッチング摩耗の摩耗粉が、上記ラビリンス状の複雑な接触面によって複合内輪の外周側に移動しにくくなって、軸受2内に入り込みにくくなる。したがって、フレッチング摩耗を抑制するためにメッキでのコーティングを行う必要がなく、フレッチング摩耗の摩耗粉が軸受2内に入り込むのを簡易に抑制できる。
また、上記第1実施形態によれば、上記環状のスリンガ61の円筒部66が、第2内輪7の軌道面の肩部の円筒外周面91と、後蓋3の円筒外周面90とに跨がって外嵌されるから、スリンガ61で後蓋3が第1内輪7に対して傾くことを抑制できる。したがって、軸受装置を更に円滑に車軸1に組み付けできる。
また、上記第1実施形態によれば、環状のスリンガ61が、第2内輪7の円錐軌道面22の肩部の円筒外周面91と、後蓋3の円筒外周面90とに跨がって外嵌されるから、第2内輪7と後蓋3とのフレッチング摩耗で生成した摩耗粉が複合内輪の外周側に移動して軸受2内に入り込むのをスリンガ61で阻止できる。したがって、スリンガ61を軸方向に延伸させるといる簡易な構成で、フレッチング摩耗による摩耗粉が軸受2内に入り込むのを更に確実に抑制できる。
尚、上記第1実施形態では、第2内輪6の凹部50に後蓋3の突出部51を配置する構成であった。しかしながら、この発明では、後蓋に軸方向と径方向の外方とに開口する凹部を設け、その凹部に内輪の軸方向に突出する突出部を配置する構成であっても良い。
また、上記第1実施形態では、凹部50が環状であり、突出部51も環状であった。しかしながら、この発明では、凹部は、軸受装置の周方向の全周に存在しなくて、軸受装置の周方向の一部の位相のみに、一つのみ存在しても良い。または、この発明では、凹部は、軸受装置の周方向の全周に存在しなくて、軸受装置の周方向の一部の位相のみに、互いに周方向に間隔をおいて位置する複数の部分からなっても良い。また、同様に、突出部も、軸受装置の周方向の全周に存在しなくて、軸受装置の周方向の一部の位相のみに、一つのみ存在しても良い。または、この発明では、突出部は、軸受装置の周方向の全周に存在しなくて、軸受装置の周方向の一部の位相のみに、互いに周方向に間隔をおいて位置する複数の部分からなっても良い。この発明では、突出部の各部分(突出部が、一つのみの場合もある)が、凹部に収容されて、突出部の各部分の径方向の内方側の内面が、凹部の底面に案内される構成であれば、凹部や突出部は如何なる構造であっても良いのである。
また、上記第1実施形態では、スリンガ61の円筒部66が、第2内輪7の軌道肩部の円筒外周面91と、後蓋3の円筒外周面90とに跨がるように、それらの円筒外周面90,91固定された。しかしながら、この発明では、スリンガの円筒部は、後蓋の外周面にのみに固定されても良い。また、この発明では、そもそも、密封装置が、スリンガを有していなくても良い。そして、密封装置の弾性部材のリップが、如何なる部材も介さず直接的に位置決め部材に径方向に対向して、そのリップと位置決め部材とで密封構造を構築しても良い。
また、上記第1実施形態では、第2密封装置48が、二つのラジアルリップ94,95と、一つのアキシアルリップ96とを有していた。しかしながら、この発明では、位置決め部材との間で密封構造を構築する密封装置は、如何なる構造のリップを有しても良い。例えば、密封装置は、一つのみのラジアルリップを有しても良く、三以上のラジアルリップを有しても良い。また、密封装置は、二以上のアキシアルリップを有しても良く、ラジアルリップを有さなくてアキシアルリップのみしか有さなくても良い。また、密封装置は、ラジアルリップしか有さなくて、アキシアルリップを有さなくても良い。また、この発明では、位置決め部材との間で密封構造を構築する密封装置の各リップ(リップの数が一つのみの場合もある)は、非接触リップでも、接触リップでも、どちらでも良い。
また、上記第1実施形態では、軸受2が、複列の円錐ころ軸受であったが、この発明では、軸受において、転動体は、軸方向に一列または三列以上の複数列配置されても良い。また、この発明では、転動体は、円錐ころ、円筒ころ、または、円錐ころと円筒ころとの組み合わせであっても良く、または、転動体は、玉のみであっても良く、玉ところとの組み合わせでも良い。また、この発明では、外輪または内輪は、一体型であっても、複数の環状部材からなる複合型であってもどちらでも良い。
図3は、本発明の第2実施形態の車軸用軸受装置での図2に対応する部分拡大断面図である。尚、第2実施形態では、第1実施形態と共通の作用効果および変形例については説明を省略する。
第2実施形態でも、車軸用軸受装置(以下、単に軸受装置という)は、環状かつ一体のスリンガ161を有する。図2に示すように、上記スリンガ161は、筒状部170と、挟持部171と、円板部172とを有する。上記筒状部170は、後蓋103の外周面に外嵌されて固定されている。
図3に示すように、第2実施形態では、後蓋103の環状の突出部151の先端側の一部分のみが、第2内輪107の環状の凹部150に収容されている。上記突出部151の先端側の一部分は、凹部150の内面に対して間隔をおいて位置している。
上記挟持部171は、凹部150の内面と突出部151とで挟持されている。詳しくは、上記挟持部171は、径方向延在部180と、軸方向延在部181とからなる。上記径方向延在部180は、筒状部170の軸方向の他方側の端部から径方向の内方側に延在している。また、上記軸方向延在部181は、径方向延在部180の径方向の内方側の端部から軸方向の一方側に延在している。
図3に示すように、上記径方向延在部180は、凹部150の軸方向の端面140と、突出部151の先端側の端面141との間に軸方向に挟持される部分を有している。また、上記軸方向延在部181は、突出部151の内周面と、凹部150の底面からなる外周面との間に径方向に挟持される部分を有している。上記円板部172は、軸方向延在部181の軸方向の一方側の端部から径方向の内方側に延在している。第2実施形態では、後蓋103の突出部151は、軸方向の他方側に凹部150内に突出して、その凹部150の外周面に環状のスリンガ161の一部を介して間接的に案内されている。
図3に示すように、第2実施形態の軸受装置は、ゴム等の弾性材料からなる弾性部材120を有し、その弾性部材120は、スリンガ161の円板部172に固着されている。上記弾性部材120は、円板状の第1部分121と、円板状の第2部分122とを有する。上記第1部分121は、円板部172の軸方向の一方側の端面130の全面を覆っている一方、第2部分122は、円板部172の軸方向の他方側の端面131の全面を覆っている。図3に示すように、上記第1部分121は、後蓋103において突出部151よりも径方向の内方側に位置する軸方向の端面部分135(後蓋3の軸方向の第2内輪7側の端面の一部)に当接する一方、第2部分122は、第2内輪107において凹部150よりも径方向の内方側に位置する軸方向の端面部分136(第2内輪7の軸方向の後蓋3側の端面の一部)に当接している。
尚、図3において、参照番号111は、第2円錐ころである。また、詳述しないが、第2実施形態では、第2密封装置148は、スリンガ161の他に、シールケース188と、密封部189とを有する。シールケース188は、外輪108の内周面に内嵌されて固定されている。また、密封部189は、シールケース188に固定された芯金部材と、その芯金部材に固着された弾性部材とを有し、シールケース188と、スリンガ161との間を密封している。
上記第2実施形態によれば、比較的小型で取り扱い易いスリンガ161に径方向に延在する円板部172を構築して、その円板部172を弾性部材120で被覆するだけで、フレッチング摩耗を抑制できる。したがって、簡易な構成で、フレッチング摩耗による摩耗粉が複列円錐ころ軸受102内に入り込むのを更に確実に抑制できる。
尚、上記第2実施形態では、弾性部材120が、スリンガ161の円板部172の軸方向の一方側の端面130の全面を覆うと共に、弾性部材120が、スリンガ161の円板部172の軸方向の他方側の端面131の全面を覆っていた。しかしながら、この発明では、弾性部材は、スリンガの円板部の軸方向の一方側の端面の一部のみを覆っていても良く、弾性部材は、スリンガの円板部の軸方向の他方側の端面の一部のみを覆っていても良い。
また、上記第2実施形態では、弾性部材120が、後蓋3の軸方向の第2内輪7側の端面の一部のみに当接すると共に、第2内輪7の軸方向の後蓋3側の端面の一部のみに当接していた。しかしながら、この発明では、スリンガにおいて、内輪と位置決め部材との間に位置する全ての部分を、ゴム製等の弾性部材で覆って、弾性部材が、位置決め部材の軸方向の内輪側の端面の全面に当接すると共に、内輪の軸方向の位置決め部材側の端面の全面に当接するようにしても良い。このようにして、フレッチング摩耗をより確実に抑制するようにしても良い。
尚、この発明の軸受装置は、新幹線等の鉄道の車軸を回転可能に支持するのに使用されれば好ましいが、この発明の軸受装置を、鉄道以外の乗り物の車軸を回転可能に支持するのに使用しても良い。また、上記第1,第2実施形態およびそれらの変形例で説明した構成のうちの二以上の構成を組み合わせて新たな実施形態を構築できることは、勿論である。
1 車軸
2,102 複列円錐ころ軸受
3,103 後蓋
4 油切り
6 第1内輪
7,107 第2内輪
8,108 外輪
9 軸箱
10 第1円錐ころ
11,111 第2円錐ころ
14 円筒外周面部
17 拡径外周面部
21 第1内輪の円錐軌道面
22 第2内輪の円錐軌道面
31 外輪の第1円錐軌道面
32 外輪の第2円錐軌道面
48,148 第2密封装置
50,150 第2内輪の凹部
51,151 後蓋の突出部
60 第2密封装置の密封部材
61,161 第2密封装置のスリンガ
62 密封部材のシールケース
63 密封部材の弾性部材
66 スリンガの円筒部
67 スリンガの円板部
90 後蓋の円筒外周面
91 第2内輪の円筒外周面
120 弾性部材
121 弾性部材の第1部分
122 弾性部材の第2部分
170 スリンガの筒状部
171 スリンガの挟持部
172 スリンガの円板部

Claims (3)

  1. 車軸の外周面に嵌合される内輪と、
    軸箱の内周面に嵌合される外輪と、
    上記内輪の軌道面と、上記外輪の軌道面との間に配置された転動体と、
    上記車軸の外周面上に配置されると共に、上記内輪を上記車軸に対して軸方向に位置決めする環状の位置決め部材と
    を備え、
    上記内輪の上記軸方向の上記位置決め部材側の端部と、上記位置決め部材の上記軸方向の上記内輪側の端部とのうちの一方は、上記軸方向の一方側と、径方向の外方側とに開口する凹部を有する一方、上記内輪の上記端部と、上記位置決め部材の上記端部とのうちの他方は、上記凹部内に上記軸方向の他方側に突出する突出部を有し、
    上記突出部は、上記凹部の底面に直接的に案内されるか、または、上記底面に部材を介して間接的に案内されることを特徴とする車軸用軸受装置。
  2. 請求項1に記載の車軸用軸受装置において、
    上記外輪の内周面に内嵌されて固定される密封部材と、
    上記位置決め部材の外周面と、上記内輪の外周面とに跨がって外嵌されると共に、上記密封部材と相俟って密封構造を構成する環状のスリンガと
    を備えることを特徴とする車軸用軸受装置。
  3. 請求項1に記載の車軸用軸受装置において、
    上記外輪の内周面に内嵌されて固定される密封部材と、
    上記位置決め部材の外周面に外嵌されて固定される筒状部と、上記筒状部につながると共に上記凹部と上記突出部とで挟持される挟持部と、上記挟持部につながると共に上記径方向に延在する円板部とを有して、上記密封部材と相俟って密封構造を構成する環状のスリンガと、
    上記円板部の上記軸方向の一方側の端面の少なくとも一部と、上記円板部の上記軸方向の他方側の端面の少なくとも一部とを被覆し、かつ、上記内輪の上記軸方向の上記位置決め部材側の端面の少なくとも一部と、上記位置決め部材の上記軸方向の上記内輪側の端面の少なくとも一部とに当接すると共に、弾性材料からなる弾性部材と
    を備えることを特徴とする車軸用軸受装置。
JP2014046629A 2014-03-10 2014-03-10 車軸用軸受装置 Pending JP2015169310A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014046629A JP2015169310A (ja) 2014-03-10 2014-03-10 車軸用軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014046629A JP2015169310A (ja) 2014-03-10 2014-03-10 車軸用軸受装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015169310A true JP2015169310A (ja) 2015-09-28

Family

ID=54202224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014046629A Pending JP2015169310A (ja) 2014-03-10 2014-03-10 車軸用軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015169310A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10240674B2 (en) Sealing device
CA2759014C (en) A sealed hub-bearing assembly for agricultural applications
WO2015129096A1 (ja) シール付き転がり軸受
KR101483871B1 (ko) 틸팅 인센서티브 씰 베어링
JP2016080141A (ja) 密封装置
JP2010190241A (ja) 自動調心ころ軸受
JP6710566B2 (ja) 軸受装置、組立体、及び密封装置
JP2015212567A (ja) 転がり軸受
JP2008019991A (ja) 転がり軸受装置
JP2018119681A (ja) 回転機械のシール構造、回転機械及びシール部材
JP2015206441A (ja) 密封装置
JP2007187284A (ja) スラストころ軸受
JP2013104507A (ja) 密封型転がり軸受
JP2015169310A (ja) 車軸用軸受装置
JP5554127B2 (ja) 鉄道車両車軸用軸受装置
JP2015224746A (ja) 車輪用転がり軸受装置
JP5926061B2 (ja) 密封型転がり軸受
KR101349802B1 (ko) 볼 베어링
US9618045B1 (en) Strut bearing
JP6452341B2 (ja) シール付き転がり軸受
CN109958719A (zh) 具有接触式密封结构的轴承
JP2019094977A (ja) 密封装置
JP2016098942A (ja) シール装置付き転がり軸受
KR101349804B1 (ko) 볼 베어링
JP2015222096A (ja) アイドラプーリ用軸受

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150630