JP2015169043A - 床暖房パネルおよび床暖房パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な製造工程で製造することができ、材料のロスを抑制することができる床暖房パネルを提供すること。
【解決手段】木質ボード22からなる表面材2と、中央に開口部Sを有する枠材3とが接着されており、前記開口部S内には、前記表面材2の裏面側に当接する面状発熱体4と、この面状発熱体4の裏面側に積層される断熱材5とが収納されており、前記枠材3の裏面と前記開口部S内の前記断熱材5とが保護シート6によって被覆され、前記表面材の表面が化粧層21で被覆されている床暖房パネル1とする。
【選択図】図1
【解決手段】木質ボード22からなる表面材2と、中央に開口部Sを有する枠材3とが接着されており、前記開口部S内には、前記表面材2の裏面側に当接する面状発熱体4と、この面状発熱体4の裏面側に積層される断熱材5とが収納されており、前記枠材3の裏面と前記開口部S内の前記断熱材5とが保護シート6によって被覆され、前記表面材の表面が化粧層21で被覆されている床暖房パネル1とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、床暖房パネルおよび床暖房パネルの製造方法に関する。
従来、床材・ヒーター一体型の電気式床暖房パネルが知られている。具体的には、例えば、特許文献1には、床材の裏面側を切削して収納凹部を形成し、この収納凹部に発熱体および断熱材を順に納めた床暖房パネルが記載されている。
しかしながら、特許文献1の床暖房パネルのように床材の裏面側を切削して収納凹部を形成する場合、切削作業に手間がかかることに加え、材料のロスが発生してしまうという問題がある。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、簡易な製造工程で製造することができ、材料のロスを抑制することができる床暖房パネルおよびこの床暖房パネルの製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の床暖房パネルは、木質ボードからなる表面材と、中央に開口部を有する枠材とが接着されており、前記開口部内には、前記表面材の裏面側に当接する面状発熱体と、この面状発熱体の裏面側に積層される断熱材とが収納されており、前記枠材の裏面と前記開口部内の前記断熱材とが保護シートによって被覆され、前記表面材の表面が化粧層で被覆されていることを特徴としている。
この床暖房パネルでは、前記化粧層は樹脂フィルムを含み、この樹脂フィルムは、前記木質ボードの側端部および表面側を被覆していることが好ましい。
この床暖房パネルでは、前記木質ボードが中密度繊維板であることがより好ましい。
本発明の床暖房パネルの製造方法では、以下の工程(1)〜(3)、(1)木質ボードからなる表面材と、中央に開口部を有する枠材とを接着する工程、(2)前記開口部内に、面状発熱体および断熱材を積層状態で収納して、前記表面材の裏面側に前記面状発熱体を当接させる工程、(3)前記枠材の裏面と前記開口部内の前記断熱材とを保護シートによって被覆する工程、を含むことを特徴としている。
本発明の床暖房パネルは、簡易な製造工程で製造することができ、材料のロスを抑制することができる。
図1は、本発明の床暖房パネルの一実施形態を例示した断面図である。
床暖房パネル1は、木質ボード22からなる表面材2と、中央に開口部を有する枠材3とが接着されており、表面材2の表面が化粧層21で被覆されている。
以下、本発明において、「表面側」とは、床暖房パネル1の表面材2(化粧層21)が露出する側をいい、「裏面側」とは、床暖房パネル1の設置面側をいう。
表面材2の木質ボード22としては、中密度繊維板(MDF)、木材プラスチック複合ボード、ウッドプラスチックボード(WPB)、ケナフボードなどを例示することができる。木質ボード22の厚みは、特に限定されないが、強度やその他の性質などを考慮すると2〜4mm程度が好ましい。
木質ボード22には、化粧層21が設けられている。化粧層21は、木質ボード22と側端部を揃えてこれらを覆う突き板21aと、化粧膜21bとから構成されている。
突き板21aは、サクラ、ケヤキ、ナラ等の天然木の丸太を切断しフリッチと呼ばれる形に成形し、スライサーにより薄くスライスされたものを用いることができる。突き板21aと木質ボード22との貼着は接着剤を用いて行うことができる。
化粧膜21bは、木質ボード22の側端部22aから突き板21aの表面を被覆している。化粧膜21bは、例えば、オレフィン系樹脂などからなる樹脂フィルムを接着することで形成することができる。木質ボード22の側端部22aから突き板21aの表面が樹脂フィルムで被覆されていることにより、表面材2の表面が保護され、床暖房パネル1の仕上がりが良好となる。また、樹脂フィルムで被覆されていることで表面材2の表面の透湿性が低下し、床暖房パネル1の反りを抑制することができる。なお、化粧膜21bと突き板21aの積層順は、化粧膜21bの表面に突き板21aを積層してもよい。また、化粧膜21bが絵柄を有する樹脂フィルムの場合には、突き板21aを用いずに、木質ボード22と化粧膜21bとを直接接合することもできる。
さらに、化粧層21は、その表面に縦断面がV字状の溝23が形成されており、その溝23の表面も化粧膜21bで被覆されている。溝23は、床暖房パネル1の長手方向に平行に形成されている。
枠材3は、2枚の縦板と2枚の横板が組み合わされて、中央に開口部Sを有する矩形状に形成されている。枠材3(縦板、横板)は、広葉樹合板、針葉樹合板等などの木質材によって形成されている。
枠材3には、対向する一方の端部に雄実3aが形成されており、他方の端部に雌実3bが形成されている。枠材3の長手方向および幅方向の両方に実を形成することができる。隣り合う2つの枠材3のうちの一方の雄実3aと、他方の雌実3bとを実接合することにより、枠材3同士を接続できるようになっている。また、実の嵌合方式としては、バットジョイント、スカーフジョイント、本実、相じゃくり、フィンガージョイント、V字ジョイントなどを挙げることができる。
枠材3の幅は、雄実3aと雌実3bを形成することができ、その強度も確保することを考慮すると10〜50mmが好ましい。
枠材3は、木質ボード22の裏面に接着剤により貼着されている。接着剤としては、例えば、ユリア樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、フェノール樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、アクリル樹脂接着剤、ウレタン樹脂接着剤、ポリエステル樹脂接着剤、酢酸ビニル樹脂接着剤などを用いることができる。
そして、床暖房パネル1は、枠材3の開口部S内に、表面材2の裏面側に当接する面状発熱体4と、この面状発熱体4の裏面側に積層される断熱材5とが収納されている。
枠材7によって区画される開口部S内には、表面材2の裏面側に当接する面状発熱体4と、この面状発熱体4の裏面側に積層される断熱材5とが収納されている。
面状発熱体4としては、面状ヒーター、コード状ヒーターなどの電気抵抗体によって発熱するもの、あるいは、面状発熱体4が有する抵抗で発熱するPTC特性を有する発熱シートなどを例示することができる。
断熱材5としては、例えば、ロックウール、グラスウール、発泡ウレタン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレンなどを例示することができる。面状発熱体4の裏面側に断熱材5が配設されていることで、面状発熱体4からの熱が床下に逃げることなく保温されている。
さらに、枠材3の裏面と開口部S内の断熱材5とは略面一に形成されており、枠材3の裏面から断熱材5に亘って保護シート6が接着されることで被覆されている。枠材3の裏面と断熱材5とが保護シート6によって被覆されていることで、面状発熱体4および断熱材5が枠材3の開口部S内に安定に保持される。また、枠材3と断熱材5の間からの透湿性が低下し、床暖房パネル1の反りを抑制することができる。
保護シート6は、例えば、オレフィン系樹脂などからなる樹脂フィルムや、この樹脂フィルムと紙とを接着したシートなどを例示することができる。
床暖房パネル1は、木質ボード22からなる表面材2と、中央に開口部Sを有する枠材3とが接着されており、開口部S内には、表面材2の裏面側に当接する面状発熱体4と、この面状発熱体4の裏面側に積層される断熱材5とが収納されている。このため、従来のように、床材の裏面側を切削して収納凹部を形成するなどの手間がかからず、簡易な製造工程で製造することができる。また、切削などに伴う材料のロスを抑制することができるため、効率的に材料を利用することができる。
また、枠材3の裏面と前記開口部Sから露出する前記断熱材5とが保護シート6によって被覆されているため、面状発熱体4および断熱材5が枠材3の開口部S内に安定に保持される。さらに、枠材3と断熱材5の間からの透湿性が低下し、床暖房パネル1の反りを抑制することができる。
次に、本発明の床暖房パネルの製造方法の一実施形態について説明する。図2は、本発明の床暖房パネルの製造方法の一実施形態を例示した概要断面図である。
本発明の床暖房パネル1の製造方法は、以下の工程を含んでいる。
(1)木質ボード22からなる表面材2と、中央に開口部Sを有する枠材3とを接着する工程。
(2)前記開口部S内に、面状発熱体4および断熱材5を積層状態で収納して、前記表面材2の裏面側に面状発熱体4を当接させる工程。
(3)前記枠材3の裏面と前記開口部S内の前記断熱材5とを保護シート6によって被覆する工程。
工程(1)の前に、木質ボード22の一方の面に接着剤を介して突き板21aを貼着する。そして、木質ボード22の側端部22aおよび突き板21aの表面に、化粧膜21bとしての樹脂フィルムを接着して化粧層21を形成し、化粧層21を備えた木質ボード22からなる表面材2を作製する。
工程(1)では、このようにして作製した木質ボード22の他方の面に、2枚の縦板と2枚の横板を組み合わせて形成した、中央に開口部Sを有する枠材3を接着する。枠材3の側端部22aには、雄実3aと雌実3bが形成されている。
工程(2)では、開口部S内に、面状発熱体4および断熱材5を積層状態で収納して表面材2の裏面側に面状発熱体4を当接させる。面状発熱体4および断熱材5は、開口部S内にそれぞれ順次収納することもできるし、面状発熱体4と断熱材5とを積層した状態で収納することもできる。
さらに、工程(3)では、枠材3の裏面と開口部S内の断熱材5に保護シート6を接着して被覆する。
以上の工程(1)〜(3)によって、床暖房パネル1を製造することができる。
床暖房パネルの製造方法によれば、従来のように、床材の裏面側を切削して面状発熱体の収納凹部を形成するなどの手間が不要であり、簡易な製造工程で製造することができる。また、木質材の切削に伴う材料のロスを抑制することができるため、効率的に材料を利用することができる。
次に、本発明の床暖房パネルの製造方法の別の実施形態について説明する。図3は、本発明の床暖房パネルの製造方法の別の実施形態を例示した概要断面図である。
本発明の床暖房パネルの製造方法におけるこの実施形態も、工程(1)〜(3)を含んでいる。
工程(1)の前に、木質ボード22の一方の面に接着剤を介して突き板21aを貼着する。
工程(1)では、木質ボード22の他方の面に、中央に開口部Sを有する枠材3を接着する。そして、工程(2)では、開口部S内に、面状発熱体4および断熱材5を積層状態で収納して表面材2の裏面側に面状発熱体4を当接させる。さらに、工程(3)では、枠材3の裏面と開口部S内の断熱材5に保護シート6を接着して被覆する。
そして、工程(3)の後で、枠材の側端部に雄実と雌実を形成することができる。また、表面材2に溝加工、面取り加工などを適宜行い、その後、木質ボード22の側端部22aおよび突き板21aの表面に、化粧膜21bとしての樹脂フィルムを接着して化粧層21を形成することができる。
この実施形態においても、簡易な製造工程で、材料のロスを抑制することができるため、効率的に材料を利用することができる。
なお、以上の各工程は、手順、設計を適宜変更することができる。
本発明の床暖房パネルおよび床暖房パネルの製造方法は、以上の実施形態に限定されることはない。
1 床暖房パネル
2 表面材
21 化粧層
3 枠材
4 面状発熱体
5 断熱材
6 保護シート
S 開口部
2 表面材
21 化粧層
3 枠材
4 面状発熱体
5 断熱材
6 保護シート
S 開口部
Claims (4)
- 木質ボードからなる表面材と、中央に開口部を有する枠材とが接着されており、前記開口部内には、前記表面材の裏面側に当接する面状発熱体と、この面状発熱体の裏面側に積層される断熱材とが収納されており、前記枠材の裏面と前記開口部内の前記断熱材とが保護シートによって被覆され、前記表面材の表面が化粧層で被覆されていることを特徴とする床暖房パネル。
- 前記化粧層は樹脂フィルムを含み、この樹脂フィルムは、前記木質ボードの側端部および表面側を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の床暖房パネル。
- 前記木質ボードが中密度繊維板であることを特徴とする請求項1または2に記載の床暖房パネル。
- 以下の工程(1)〜(3)、
(1)木質ボードからなる表面材と、中央に開口部を有する枠材とを接着する工程、
(2)前記開口部内に、面状発熱体および断熱材を積層状態で収納して、前記表面材の裏面側に前記面状発熱体を当接させる工程、
(3)前記枠材の裏面と前記開口部内の前記断熱材とを保護シートによって被覆する工程、
を含むことを特徴とする床暖房パネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014046457A JP2015169043A (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 床暖房パネルおよび床暖房パネルの製造方法 |
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JP (1) | JP2015169043A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106287910A (zh) * | 2016-08-24 | 2017-01-04 | 卓达新材料科技集团威海股份有限公司 | 保温内墙板 |
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2014
- 2014-03-10 JP JP2014046457A patent/JP2015169043A/ja active Pending
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