JP2015169000A - 基礎工事の施工方法、及び、防蟻方法 - Google Patents

基礎工事の施工方法、及び、防蟻方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基礎の立ち上がり部と土間床との境界位置における防蟻処理を簡易なものとし、基礎工事全体の工期の短縮化を図る。【解決手段】基礎工事において、鉛直方向に沿って立ち上がった立ち上がり部1aを有する布基礎1を構築する工程、立ち上がり部1aに隣接する土間床2を構築する工程と、防蟻性を有する固形状の防蟻体3を、立ち上がり部1aと隣接する位置に配置する工程と、を有する。また、土間床2を構築する工程では、土間床2を構築する空間にコンクリートを打設してから、コンクリートを硬化させる。また、防蟻体3を配置する工程は、土間床2の上層部分を成すコンクリートが所定の硬度まで硬化する時点よりも前に行われ、かつ、該時点において防蟻体3の上端面と土間床2の上端面とが連続するように行われる。【選択図】図4

Description

本発明は、基礎工事の施工方法、及び、防蟻方法に係り、特に、基礎の立ち上がり部と土間床との境界位置において防蟻処理を施すための基礎工事の施工方法、及び、防蟻方法に関する。
建物の基礎工事において、基礎の立ち上がり部と土間床との境界位置において防蟻処理を施すことは知られている。従来の防蟻処理の中には、上記の境界位置に防蟻成分を含有するペースト剤を塗布するものがあった。かかる防蟻方法を採用したケースでは、ペースト剤が所望の硬度まで硬化する前に作業者が不注意で当該ペースト剤を踏んでしまうことで防蟻処理を施した部分のうち、一部が剥がれてしまう虞があった。また、ペースト剤の塗布作業は、作業者の技量に依存するところがあり、適切な塗布量にてペースト剤が塗布されない虞があった。さらにまた、ペースト塗布作業及びこれに付随する作業は、比較的手間を要するものであったため、防蟻処理の省力化が望まれていた。
上記の問題に対しては、これまでに対策が考えられてきており、例えば、特許文献1に示す防蟻方法では、基礎の立ち上がり部と土間床との境界位置に相当する角部に、角材状の防蟻部材を接着する方法が開示されている。ここで、防蟻部材とは、木材、合成樹脂、金属、発泡材に防蟻液等を塗布又は含浸させたものである。かかる防蟻方法によれば、作業者の技量に関係なく、且つ比較的に手間が掛からない防蟻方法が実現されることとなる。
また、他の対策としては、特許文献2に示す防蟻方法が挙げられ、かかる防蟻方法では、基礎の立ち上がり部と土間床との境界位置に溝を設け、当該溝内に防蟻材としての転炉スラグを充填することとしている。このような防蟻方法を用いれば、防蟻材を溝に充填することにより必要な量の防蟻材を容易に設置することが可能となる。
特開2013−32700号公報 特開2010−106448号公報
ところで、近年では、建設工事の工期に対して更なる短縮化が要求されるようになってきている。そのために、防蟻処理についても、より簡単に、且つ作業者の技量に依存しない形で行うことが求められている。一方、前述した特許文献1や2に記載の防蟻方法では、防蟻処理を行う上で、基礎及び土間床が予め構築されている必要があり、これらの構築が終了するのを待って防蟻処理を行うこととなっていた。また、特許文献2のように防蟻材充填用の溝を設けるには、その分の手間を更に要することになってしまう。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基礎の立ち上がり部と土間床との境界位置において防蟻処理を施す場合において、より簡易で且つ工期の短縮化を図ることが可能な基礎工事の施工方法、並びに防蟻方法を提供することである。
前記課題は、本発明の基礎工事の施工方法によれば、鉛直方向に沿って立ち上がった立ち上がり部を有する基礎を構築する工程と、前記立ち上がり部に隣接する土間床を構築する工程と、防蟻性を有する固形状の防蟻体を、前記立ち上がり部と隣接する位置に配置する工程と、を有し、前記土間床を構築する工程では、前記土間床を構築する空間にコンクリートを打設してから、該コンクリートを硬化させ、前記防蟻体を配置する工程は、前記土間床の上層部分を成す前記コンクリートが所定の硬度まで硬化する時点よりも前に行われ、かつ、該時点において前記防蟻体の上端面と前記土間床の上端面とが連続するように行われることにより解決される。
上記の施工方法では、土間床の上層部分を成すコンクリートが所定の硬度まで硬化する時点よりも前に、基礎の立ち上がり部と隣接する位置に固形状の防蟻体を配置する。その際には、コンクリートの硬化完了後に防蟻体の上端面と土間床の上端面とが連続するように防蟻体を配置する。このように上記の施工方法、すなわち、本発明に係る基礎工事の施工方法であれば、固形状の防蟻体を配置すればよいので、熟練した技量を要することなく容易に防蟻処理を施すことが可能である。また、防蟻体の配置は、土間床用の打設コンクリートのうち、上層部分のコンクリートが所定の硬度まで硬化するよりも前に行われるので、コンクリートの硬化を待つ必要がなく、その分、工期を短縮することが可能となる。
また、上記の基礎工事の施工方法において、前記防蟻体を配置する工程は、前記コンクリートを打設してから前記上層部分を成す前記コンクリートが前記所定の硬度まで硬化するまでの期間中に行われ、前記防蟻体を配置する工程では、前記上層部分を成す前記コンクリートの打設領域のうち、前記立ち上がり部との境界をなす範囲に前記防蟻体を埋め込むこととしてもよい。
上記の施工方法によれば、土間床の上層部分を成すコンクリートが未硬化状態にあるときに、当該コンクリートの打設領域のうち、基礎の立ち上がり部との境界をなす範囲に防蟻体を埋め込むことで防蟻処理が施される。かかる方法であれば、より容易に防蟻処理を施すことが可能となる。
また、上記の基礎工事の施工方法において、前記防蟻体を配置する工程は、前記コンクリートを打設する前に行われ、前記土間床を構築する工程では、事前に配置された前記防蟻体の前記上端面と前記土間床の前記上端面とが鉛直方向において同じ位置に位置するように前記コンクリートを打設することとしてもよい。
上記の施工方法によれば、土間床用のコンクリートを打設する前に防蟻体を配置し、コンクリートを打設する際には、防蟻体の上端面を基準として土間床の高さを調整しながら打設する。このように防蟻体をコンクリート打設時の調整具として用いることで、より効率的に基礎工事を施工することが可能となる。
また、上記の基礎工事の施工方法において、防蟻成分を含有するペースト剤を、前記上端面を有する立体形状となるように硬化させることで前記防蟻体を用意する工程を更に有することとしてもよい。
上記の施工方法によれば、防蟻成分を含有するペースト剤を硬化させることで固形状の防蟻体を用意するため、防蟻体の手配が比較的簡単となる。
また、上記の基礎工事の施工方法において、前記防蟻体を用意する工程では、上端が開口端となった容器内に前記ペースト剤を投入して前記立体形状となるように硬化させ、前記防蟻体を配置する工程は、前記上端面が前記容器の前記上端側に位置して露出した状態にある前記防蟻体を、前記容器とともに前記立ち上がり部と隣接する位置に配置することとしてもよい。
上記の施工方法によれば、防蟻成分を含有するペースト剤を容器内で硬化させるので、防蟻体の成形が容易になる。また、防蟻体を配置する際には、容器とともに防蟻体を所定位置に配置するため、防蟻体の形状を保持しながら適切に防蟻体を配置することが可能となる。
また、上記の基礎工事の施工方法において、前記防蟻体を用意する工程では、少なくとも上端部を含む部分が取り外し可能な側壁を備える前記容器内に前記ペースト剤を投入した後、前記側壁の前記少なくとも上端部を含む部分を取り外し、前記防蟻体を配置する工程は、前記上端面が前記容器の前記上端側に位置して露出し、かつ、前記防蟻体が備える一側面中の上方領域が前記側壁の前記少なくとも上端部を含む部分を取り外すことで露出した状態にある前記防蟻体を、前記上方領域が前記立ち上がり部と対向するように配置することとしてもよい。
上記の施工方法によれば、基礎の立ち上がり部に対して防蟻体をより近接させることが可能となるため、より適切な防蟻処理を施すことが可能となる。
また、前述の課題は、本発明の防蟻方法によれば、鉛直方向に沿って立ち上がった立ち上がり部を有する基礎の、前記立ち上がり部に隣接する位置に防蟻性を有する固形状の防蟻体を配置する工程を有し、該工程は、前記立ち上がり部に隣接する土間床を構築する空間内に打設されたコンクリートのうち、前記土間床の上層部分をなす前記コンクリートが所定の硬度まで硬化する時点よりも前に行われ、かつ、当該時点において前記防蟻体の上端面と前記土間床の上端面とが連続するように行われることにより解決される。
上記の防蟻方法であれば、特に熟練した技量を要することなく容易に防蟻処理を施すことが可能となる。また、上記の防蟻方法では、土間床用の打設コンクリートのうち、上層部分のコンクリートが所定の硬度まで硬化するまでの間に防蟻体を所定位置に配置するので、コンクリートの硬化を待つ必要がなく、その分、防蟻処理を含む基礎工事全体の工期を短縮することが可能となる。
本発明の基礎工事の施工方法及び防蟻方法によれば、特に熟練した技量を要することなく容易に防蟻処理を施すことが可能となる。また、本発明の基礎工事の施工方法及び防蟻方法によれば、土間床用の打設コンクリートのうち、上層部分のコンクリートが所定の硬度まで硬化する前に防蟻体を所定位置に配置するので、コンクリートの硬化を待つ必要がなく、その分、基礎工事の工期を短縮することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る基礎工事の施工手順を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る基礎構造を示す模式断面図である。 本発明の防蟻体についての説明図である。 本発明の第一実施形態に係る基礎工事にて防蟻体を配置する様子を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る基礎工事の施工手順を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る基礎工事にて防蟻体を配置する様子を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面は、説明の都合上、幾分簡略化しており、一部分が模式的に記載されている。
<<第一実施形態について>>
先ず、本発明の第一実施形態に係る基礎工事について説明する。
第一実施形態に係る基礎工事は、基礎としての布基礎1と、土間床2と、を有する基礎構造を構築するために施工され、本発明の基礎工事の施工方法及び防蟻方法が適用されている。すなわち、第一実施形態に係る基礎工事は、布基礎1を構築する工程、土間床2を構築する工程、及び、防蟻処理を施す工程を有している。このうち、布基礎1を構築する工程では、公知の手順に従って布基礎1を構築する。かかる工程によって、鉛直方向に沿って立ち上がった立ち上がり部1aと、立ち上がり部1aよりも幅広な基礎フーチングである底部1bと、を有する布基礎1が完成する。
また、土間床2を構築する工程は、布基礎1が構築された後若しくは構築中に行われ、公知の手順に従って行われる。具体的に説明すると、土間床2を構築する工程では、土間床2を構築する空間、厳密には布基礎1の立ち上がり部1aによって囲まれた空間内に栗石を敷き、その上にコンクリートを打設する。そして、打設したコンクリートが所望の硬度まで硬化した時点で土間床2が完成する。
一方、第一実施形態に係る基礎工事は、防蟻処理を施す工程に特徴を有している。以下、図1乃至4を参照しながら、第一実施形態に係る基礎工事の手順、及び、当該基礎工事の中で行われる防蟻処理について説明する。
第一実施形態に係る基礎工事は、図1に示す手順にて進行する。具体的に説明すると、第一実施形態に係る基礎工事は、布基礎1を構築する工程から始まり(S001)、その後に土間床用のコンクリートを打設して(S004)、当該コンクリートを所望の硬度まで硬化させた点で完了する(S005)。なお、これらの内容は、上述した通り公知であり、一般的な基礎工事と共通している。
その一方で、第一実施形態に係る基礎工事では、土間床構築用に打設されたコンクリートのうち、土間床2の上層部分を成すコンクリートが所定の硬度まで硬化する時点よりも前に防蟻処理を行うこととしている。ここで、所定の硬度とは、外力を掛けても所定の形状を保持し得る硬度(換言すると、流動性を失い形状を変化させることができない状況の硬度)を意味する。
第一実施形態において施される防蟻処理について具体的に説明すると、当該防蟻処理としては、図2に示すように、布基礎1の立ち上がり部1aと隣接する位置、より厳密には、立ち上がり部1aと土間床2との境界部Sをなす角部に長尺棒状の防蟻体3を配置することとしている。
防蟻体3とは、防蟻性を有する固形状の部材であり、本実施形態では、図3に示すように防蟻成分を含有するペースト剤Pを所定形状に硬化させることで得られる。ペースト剤Pは、従来の防蟻処理において布基礎1の立ち上がり部1aの壁面に塗布されていた物と同様の物であり、例えば、有機リン剤、カーバメイト剤、ピレスロイド剤、ホウ素化合物、フッ素化合物等の防蟻成分を、硬化性を有する樹脂からなる担体に担持させたものが利用可能である。
第一実施形態では、図1に示すように、以上の防蟻体3を土間床2用のコンクリートを打設する前に準備する(S002)。具体的に説明すると、上述したペースト剤Pと図3に図示の長尺ケース(以下、ケース4)とを用いて防蟻体3を成形する。ケース4は、上端が開口端となっており、側面視(ケース4の長手方向の端から見たときの形状)で略U字状となった容器である。このケース4内にペースト剤Pを投入して立体形状となるように硬化させる。このようにケース4内にペースト剤Pを投入しケース4内で硬化させることで、所定形状の防蟻体3を容易に成形することが可能となる。
なお、ケース4内にペースト剤Pを投入する際、ケース4の上端に至るまでペースト剤Pを充填させるとともに、当該上端に至ったペースト剤Pを鏝等で平らにさせる。これにより、ペースト剤Pが所定の硬度まで硬化して防蟻体3が完成すると、図3に示すように、防蟻体3の上端面に平坦面が形成されるようになる。
以上のような手順にて防蟻体3を準備した後、土間床用のコンクリートを打設し、その後、上記の防蟻体3を所定位置に配置する(S004)。かかる工程S004は、打設コンクリート5中、土間床2の上層部分を成すコンクリートが所定の硬度まで硬化するまでの期間中に行われる。かかる期間中に、土間床2の上層部分を成すコンクリートの打設領域のうち、布基礎1の立ち上がり部1aとの境界をなす範囲(すなわち、将来的に境界部Sとなる箇所)に防蟻体3を埋め込む。
すなわち、第一実施形態では、図4に示すように、土間床2用のコンクリートを打設してから硬化するまでの間に、打設コンクリート5の際位置、すなわち、布基礎1の立ち上がり部1aとの境界位置に防蟻体3を埋め込む。このような防蟻処理であれば、特に熟練した技量を要することなく容易に施すことが可能であり、また、打設コンクリート5の硬化を待つ必要がないので、その分、基礎工事の工期を短縮することが可能となる。
また、防蟻体3を打設コンクリート5中に埋め込む際には、土間床2の上層部分を成すコンクリートが所定の硬度まで硬化した時点において防蟻体3の上端面と土間床2の上端面とが連続するように防蟻体3が打設コンクリート5中に埋め込まれる。すなわち、防蟻体3の上端面と土間床2の上端面とが同一レベルとなるように防蟻体3を配置することとしている。この結果、防蟻体3が目立ち難くなり、基礎工事を進める上で防蟻体3が邪魔になるのを抑制することが可能となる。
さらに、防蟻体3を打設コンクリート5に埋め込む際、防蟻体3は、平坦面をなした上端面がケース4の上端側に位置して露出した状態にあり、かかる状態のままで防蟻体3をケース4とともに打設コンクリート5中に埋め込むこととしている。このように防蟻体3の上端面が露出面となっていることで防蟻体3の機能、すなわち、防蟻効果が適切に発揮されるようになる。その上、防蟻体3をケース4とともに打設コンクリート5中に埋め込むことで、防蟻体3の形状を保持しながら防蟻体3を適切に配置することが可能となる。これにより、防蟻体3の配置をよりスムーズに行うことが可能となる。
なお、第一実施形態では、打設コンクリート5の打設領域の外周全範囲に亘って防蟻体3が打設コンクリート5の際位置に埋め込まれているが、かかる複数の防蟻体3は、互いに連なるように配置されている。このような構成では、防蟻体3同士の間に不可避的に隙間が生じることになるが、かかる隙間を埋めるために当該隙間内にペースト剤Pを直接注入することとしてもよい。
さらに、本実施形態では、側面視で略U字状となったケース4を用いることとしたが、当該ケース4が備える側壁が取り外し可能になっていると好適である。より詳しくは、ケース4において、ある程度硬化したペースト剤からなる防蟻体3のうち、布基礎1の立ち上がり部1aに対して最も近くに位置する面(一側面に相当)と隣接する位置にある側壁が取り外し可能になっているとよい。このようにケース4の側壁が取り外し可能となっていれば、ケース4内に投入したペースト剤がある程度硬化した後に当該側壁を取り外すことで、ケース4内で形成された防蟻体3は、その一側面が露出するようになる。
そして、防蟻体3を打設コンクリート5に埋め込む際には、上端面がケース4の上端側に位置して露出し、かつ、ケース4の側壁を取り外すことで一側面が露出した状態にある防蟻体3を、当該一側面が布基礎1の立ち上がり部1aと対向するように配置する。より厳密には、露出した一側面が立ち上がり部1aと当接するように防蟻体3を配置する。これにより、立ち上がり部1aに対して防蟻体3がより近接し、結果として、防蟻処理がより適切に施されるようになる。
なお、ケース4の側壁については、その全体がケース本体(ケース4中、側壁を除いた部分)から取り外し可能となっていることとしてもよいが、側壁中、少なくとも上端部を含む部分を取り外し可能となっていればよい。すなわち、防蟻体3を配置する工程では、上端面がケース4の上端側に位置して露出し、かつ、一側面中の上方領域がケース4の側壁の少なくとも上端部を含む部分を取り外すことで露出した状態にある防蟻体3を、露出した一側面の上方領域が立ち上がり部1aと対向するように配置することとしてもよい。
<<第二実施形態について>>
先ず、本発明の第二実施形態に係る基礎工事について説明する。なお、第二実施形態のうち、第一実施形態と共通する内容については、説明を省略することとする。
第二実施形態に係る基礎工事についても、第一実施形態と同様、本発明の基礎工事の施工方法及び防蟻方法が適用されている。すなわち、第二実施形態に係る基礎工事は、布基礎1を構築する工程、土間床2を構築する工程、及び、防蟻処理を施す工程を有している。このうち、布基礎1を構築する工程、及び、土間床2を構築する工程については、公知の手順に従って行われる。また、第二実施形態は、防蟻処理において防蟻体3を用いる点で第一実施形態と共通する。
一方、第二実施形態に係る工事は、図2に示す手順にて進行し、布基礎1を構築する工程(S011)を行った後に防蟻処理を施す工程を行うこととしている(S012、S013)。また、第二実施形態では、防蟻処理後に土間床2構築用のコンクリートを打設し(S014)、当該コンクリートを所望の硬度まで硬化させることとしている(S015)。すなわち、第二実施形態において、防蟻処理を施す工程は、布基礎1を構築した後、土間床2用のコンクリートを打設するまでの期間中に行われる。
第二実施形態において施される防蟻処理について説明すると、当該防蟻処理として、布基礎1を構築する工程の後で防蟻体3を所定位置に配置することになっている(S013)。なお、防蟻体3を所定位置に配置するにあたり、防蟻体3を準備することになるが(S014)、防蟻体3の形状やサイズ、及び防蟻体3の成形方法については第一実施形態と同様である。
そして、第二実施形態では、図6に示すように、布基礎1の立ち上がり部1aの壁面に防蟻体3を取り付ける形で防蟻体3を配置する。このとき、防蟻体3は、その後に構築される土間床2の上端面の位置(高さ)に防蟻体3の上端面の位置が一致するように配置される。また、防蟻体3は、平坦面をなした上端面がケース4の上端側に位置して露出した状態にあり、かかる状態のままでケース4とともに立ち上がり部1aの壁面に取り付けられる。
防蟻体3の配置が完了すると、その後に、土間床2用のコンクリートが打設される。この際、前工程S013で既に所定位置に配置された防蟻体3の上端面、を基準面としてコンクリートを打設することとしている。分かり易く言うと、第二実施形態では、事前に配置された防蟻体3の上端面と土間床2の上端面とが鉛直方向において同じ位置に位置するようにコンクリートを打設することとしている。
防蟻体3の上端面と土間床2の上端面とが鉛直方向において同じ位置に位置するようにコンクリートを打設する結果、打設コンクリート5が硬化して土間床2が完成した時点では、防蟻体3の上端面と土間床2の上端面とが連続するようになる。これにより、防蟻体3が目立ち難くなり、基礎工事を進める上で防蟻体3が邪魔になるのを抑制することが可能となる。
以上のように第二実施形態では、土間床2用のコンクリートを打設する前に防蟻体3を配置し、コンクリートを打設する際には、防蟻体3の上端面を基準として土間床2の高さを調整しながら打設する。このように防蟻体3をコンクリート打設時の調整具として用いることで、当該調整具を別途用意する構成と比較してより効率的に基礎工事を施工することが可能となる。
<<その他の実施形態>>
上述した2つの実施形態では、本発明の基礎工事の施工方法及び防蟻方法について、一例を挙げて説明した。ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、上記の実施形態では、防蟻成分を含有したペースト剤Pの硬化物を固形状の防蟻体3として用いることとした。これにより、比較的簡単に防蟻体3を準備することが可能となる。ただし、これに限定されるものではない。例えば、木材や金属体、樹脂体、発泡体等に防蟻成分を含有する薬液を含浸させたり、上記ペースト剤Pを表面に塗布したりしたものを防蟻体3として用いることとしてもよい。
また、上記の実施形態では、防蟻体3が容器(上記の実施形態ではケース4)内に収容された状態で配置されることとした。これにより、防蟻体3の形状を保持しながら当該防蟻体3を所定位置に配置することが可能となる。ただし、これに限定される訳ではなく、防蟻体3がケース4から外された状態で所定位置に配置されることとしてもよい。
1 布基礎(基礎)
1a 立ち上がり部
1b 底部
2 土間床
3 防蟻体
4 ケース(容器)
5 打設コンクリート
S 境界部
P ペースト剤

Claims (7)

  1. 鉛直方向に沿って立ち上がった立ち上がり部を有する基礎を構築する工程と、
    前記立ち上がり部に隣接する土間床を構築する工程と、
    防蟻性を有する固形状の防蟻体を、前記立ち上がり部と隣接する位置に配置する工程と、を有し、
    前記土間床を構築する工程では、前記土間床を構築する空間にコンクリートを打設してから、該コンクリートを硬化させ、
    前記防蟻体を配置する工程は、前記土間床の上層部分を成す前記コンクリートが所定の硬度まで硬化する時点よりも前に行われ、かつ、該時点において前記防蟻体の上端面と前記土間床の上端面とが連続するように行われることを特徴とする基礎工事の施工方法。
  2. 前記防蟻体を配置する工程は、前記コンクリートを打設してから前記上層部分を成す前記コンクリートが前記所定の硬度まで硬化するまでの期間中に行われ、
    前記防蟻体を配置する工程では、前記上層部分を成す前記コンクリートの打設領域のうち、前記立ち上がり部との境界をなす範囲に前記防蟻体を埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の基礎工事の施工方法。
  3. 前記防蟻体を配置する工程は、前記コンクリートを打設する前に行われ、
    前記土間床を構築する工程では、事前に配置された前記防蟻体の前記上端面と前記土間床の前記上端面とが鉛直方向において同じ位置に位置するように前記コンクリートを打設することを特徴とする請求項1に記載の基礎工事の施工方法。
  4. 防蟻成分を含有するペースト剤を、前記上端面を有する立体形状となるように硬化させることで前記防蟻体を用意する工程を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基礎工事の施工方法。
  5. 前記防蟻体を用意する工程では、上端が開口端となった容器内に前記ペースト剤を投入して前記立体形状となるように硬化させ、
    前記防蟻体を配置する工程は、前記上端面が前記容器の前記上端側に位置して露出した状態にある前記防蟻体を、前記容器とともに前記立ち上がり部と隣接する位置に配置することを特徴とする請求項4に記載の基礎工事の施工方法。
  6. 前記防蟻体を用意する工程では、少なくとも上端部を含む部分が取り外し可能な側壁を備える前記容器内に前記ペースト剤を投入した後、前記側壁の前記少なくとも上端部を含む部分を取り外し、
    前記防蟻体を配置する工程は、前記上端面が前記容器の前記上端側に位置して露出し、かつ、前記防蟻体が備える一側面中の上方領域が前記側壁の前記少なくとも上端部を含む部分を取り外すことで露出した状態にある前記防蟻体を、前記上方領域が前記立ち上がり部と対向するように配置することを特徴とする請求項5に記載の基礎工事の施工方法。
  7. 鉛直方向に沿って立ち上がった立ち上がり部を有する基礎の、前記立ち上がり部に隣接する位置に防蟻性を有する固形状の防蟻体を配置する工程を有し、
    該工程は、前記立ち上がり部に隣接する土間床を構築する空間内に打設されたコンクリートのうち、前記土間床の上層部分をなす前記コンクリートが所定の硬度まで硬化する時点よりも前に行われ、かつ、当該時点において前記防蟻体の上端面と前記土間床の上端面とが連続するように行われることを特徴とする防蟻方法。
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