JP2015168639A - ブライトニング化粧料 - Google Patents
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Description
たとえば、メラニンの産生を抑制する、いわゆる美白剤と称する化合物を配合した化粧料が商品化されている(例えば、特許文献1、2、及び3参照)。しかしながら、これらの技術においては、美白剤の効果が色白の肌が得られるまでには、数ヶ月の期間を有し、使用直後に色白の肌を得たいという欲求には応えられないという課題が存在する。
また、ファンデーション等のメークアップ化粧料に、特定の無機粉体を着色剤で被覆した改質粉体、微粒子酸化亜鉛被覆粉体、1ミクロン未満の二酸化チタン等の肌を明るく見せる効果を有する素材を配合して、化粧料の使用直後に色白の肌を手に入れようとする試みもある(例えば、特許文献4、5及び6参照)しかしながら、これらの試みにおいては、肌を必要以上に白く見せ、人工的な印象を与えてしまうという課題を有する場合があった。
(1)以下の成分A)及びB)を含有するメークアップ化粧料であって、成分A)と成分B)を比率A/Bが7/3〜3/7の範囲にあることを特徴とするメークアップ化粧料。
A) 鱗片状のアクリルポリマー粉末
B) 金属酸化物を被覆した無機板状粉体
(2)成分B)における金属酸化物が二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ及びシリカから選択される一種または二種以上であることを特徴とする(1)記載のメークアップ化粧料。
(3)成分B)における無機板状粉体がタルク及び/またはセリサイトであることを特徴とする(1)または(2)記載のメークアップ化粧料。
(4)乳化剤形であることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載のメークアップ化粧料。
<1>本発明の必須成分である鱗片状のアクリルポリマー粉末
本発明のメークアップ化粧料は必須成分として、鱗片状のアクリルポリマー粉末を含有することを特徴とする。本発明における鱗片状とは長径が厚さの5倍以上、好ましくは10倍以上である形状を意味する。また、アクリルポリマーとは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド等の(メタ)アクリル酸及びその誘導体からなる群から選択される一種または二種以上のモノマー(以後アクリルモノマーと称する)を重合して得られるポリマーを意味する。さらに本発明のアクリルポリマーはスチレン、酢酸ビニル等のアクリルモノマーと共重合可能なモノマーとアクリルモノマーのコポリマーであっても良い。これらの内では、透明性に優れ、自然な仕上がりを与えやすいことから(メタ)アクリル酸エステルのホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。
下限値以下では本発明の効果が得られない場合があり、好ましくない。一方、上限値以上では、自然な仕上がりが損なわれる場合があり好ましくない。
本発明のメークアップ化粧料は必須成分として、金属酸化物を被覆した無機板状粉体(以後、複合板状粉体と称する)を含有することを特徴とする。本発明の複合板状粉体における金属酸化物としては、化粧料としての使用が許容できるものであれば特に限定されないが、複合酸化物として自然な仕上がりを与える効果が高いことから、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ及びシリカから選択される一種又は二種以上であることが好ましい。
本発明のメークアップ化粧料は必須成分としてA)鱗片状のアクリルポリマー粉末及び
B)金属酸化物を被覆した無機板状粉体を比率A/Bが7/3〜3/7、好ましくは6/4〜4/6の範囲で含有することを特徴とする。本発明のメークアップ化粧料においては比率A/Bが該範囲内である場合のみ目的とする効果が得られる。
本発明のメークアップ化粧料は、前記必須成分と任意成分を常法にしたがって処理することにより得られる。
表1の処方に従って本発明のメークアップ化粧料である、油中水乳化型ファンデーション及び比較例の油中水乳化型ファンデーションを調製した。すなわち、成分(イ)を攪拌混合した後、70℃に加熱した。この混合物に、ディスパーにより成分(ロ)を均一分散した。加熱下、攪拌を続けながら、70℃に加熱した成分(ハ)を徐々に添加して乳化を行った。室温まで冷却して、油中水乳化型ファンデーションを得た。なお、表中の数値は質量%を表す。
実施例1〜5、比較例1〜4の油中水乳化型ファンデーションを肌に塗布し、塗布後の明度の変化ΔL及び彩度の変化ΔCを求めた。結果を表2に示す。ΔLが大きく、ΔCの小さいほどごく自然なライトニング効果が高いことを示す。
実施例1〜5、比較例1〜4の油中水乳化型ファンデーションを肌に塗布し、熟練評価者5名により、以下の基準に従って、肌を明るく見せる効果及び素肌感を評価した。5名の平均値をその油中水乳化型ファンデーションのスコアとした。結果を表2に示す。
*評価基準1*
肌を明るく見せる効果が比較例1のファンデーションと比較して
かなりある・・・・・・・・・・・・・5点
ある・・・・・・・・・・・・・・・・4点
同等・・・・・・・・・・・・・・・・3点
ややない・・・・・・・・・・・・・・2点
ほとんどない・・・・・・・・・・・・1点
*評価基準2*
素肌感が比較例1のファンデーションと比較して
かなりある・・・・・・・・・・・・・5点
ある・・・・・・・・・・・・・・・・4点
同等・・・・・・・・・・・・・・・・3点
ややない・・・・・・・・・・・・・・2点
ほとんどない・・・・・・・・・・・・1点
表3の処方に従って本発明のメークアップ化粧料である、水中油乳化型ファンデーション及び比較例の水中油乳化型ファンデーションを調製した。すなわち、成分(イ)を攪拌混合した後、70℃に加熱した。この混合物に、ディスパーにより成分(ロ)を均一分散した。加熱下、攪拌を続けながら、70℃に加熱した成分(ハ)を徐々に添加して乳化を行った。冷却をおこなって、50℃になったところで、成分(ニ)添加し、さらに室温まで冷却して水中油乳化型ファンデーションを得た。なお、表中の数値は質量%を表す。
さらに、試験例1及び2に準じて実施例6〜10、比較例5〜8の水中油乳化型ファンデーションのライトニング効果を評価した。なお、官能評価においては比較例5を対象とした。結果を表4に示す。
下記、表5にしたがって本発明のメークアップ化粧料であるパウダーファンデーション及び比較例のメークアップ化粧料であるパウダーファンデーションを調製した。すなわち、成分(イ)をヘンシェルミキサー均一混合した後、丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕した後、再び、ヘンシェルミキサー中で成分(ロ)と混合し、へリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーにて粉砕し、アルミ中皿にプレス充填し、パウダーファンデーションを得た。なお、表中の数値は質量%を表す。
さらに、試験例1及び2に準じて実施例11〜15、比較例9〜12のパウダーファンデーションのライトニング効果を評価した。なお、官能評価においては比較例9を対象とした。結果を表6に示す。
Claims (4)
- 以下の成分A)及びB)を含有するメークアップ化粧料であって、成分A)と成分B)を比率A/Bが7/3〜3/7の範囲にあることを特徴とするメークアップ化粧料。
A) 鱗片状のアクリルポリマー粉末
B) 金属酸化物を被覆した無機板状粉体 - 成分B)における金属酸化物が二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ及びシリカから選択される一種または二種以上であることを特徴とする請求項1記載のメークアップ化粧料。
- 成分B)における無機板状粉体がタルク及び/またはセリサイトであることを特徴とする請求項1または2記載のメークアップ化粧料。
- 乳化剤形であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のメークアップ化粧料。
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