JP2015167931A - 濾材およびフィルタエレメント - Google Patents

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宏太 宇都木
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Abstract

【課題】保持部材への装着が容易であると共に、保持部材に装着した際に濾過性能が意図せず低下するのを防止できる濾材、および、濾材の濾過性能が意図せず低下するのを防止したフィルタエレメントの提供を目的とする。【解決手段】本発明の濾材は、保持部材の固定部分に濾材を装着する際のガイドとなる切込みを有しているため、保持部材への装着が容易である。また、保持部材の固定部分を濾材の切込みへ挿入して保持部材に濾材を装着した場合であっても、濾材の切込みと固定部分の間に形成される隙間を最小限の大きさに抑えることができるため、濾過性能が意図せず低下するのを防止できる。そして、本発明のフィルタエレメントは、濾材の切込みへ挿入する固定部分を有する保持部材に濾材を装着したフィルタエレメントであるため、濾過性能が意図せず低下するのを防止できる。【選択図】 図1

Description

本発明は、フィルタ枠など濾材を保持する保持部材への装着が容易であると共に、前記保持部材へ装着した際に濾過性能が意図せず低下するのを防止できる濾材、および、前記保持部材に濾材を装着してなるフィルタエレメントに関する。
例えば、自動車など車輌用の空調機器や家庭用空気清浄機などの家庭用空調機器、ビルや工場あるいは事務所などに設置される空調機器などで使用される濾材として、フィルタ枠など濾材を保持する保持部材(以降、保持部材と称することがある)に対し着脱でき交換可能であると共に、保持部材への装着が容易な濾材について検討がなされている。
このような検討がなされた濾材として、特開2009−85472号公報(以降、特許文献1と称することがある)には、フック機構およびフック機構と結合する突起部を備えるフィルタ枠へ装着して使用する濾材が開示されており、特許文献1に開示の濾材はフィルタ枠の突起部を挿入する貫通孔を備えている。
特開2009−85472号公報(特許請求の範囲、図8、図11−図12など)
本発明者らは、保持部材への装着が容易な濾材を提供するため、特許文献1が開示する貫通孔を有する濾材について検討した。
検討の結果、特許文献1が開示する貫通孔を有する濾材では、貫通孔に突起部を挿入してフィルタエレメントとした際に、濾材の貫通孔と突起部との間に大きな隙間が存在することがあった。そして、前記隙間をじん埃などの濾過対象が通過して、フィルタエレメントにおける濾材の濾過性能が意図せず低下する恐れがあった。
また、前記隙間の発生を防止するため濾材が有する貫通孔の大きさを突起部の大きさと同一にした場合には、貫通孔の大きさに余裕がなく貫通孔へ突起部を挿入する際のあそびがないため、貫通孔へ突起部を挿入して保持部材に濾材を装着することが困難となり、装着が容易な濾材を提供できなくなる恐れがあった。
そのため、保持部材への装着が容易であると共に、保持部材に装着した際に濾過性能が意図せず低下するのを防止できる濾材、および、濾材の濾過性能が意図せず低下するのを防止したフィルタエレメントが求められていた。
本発明は、
(1)「主面側から見た際に、濾過対象を捕集可能な領域を挟むあるいは囲うように存在する切込み列を有する、濾材。」
(2)「保持部材に濾材を装着したフィルタエレメントであって、
前記濾材は、主面側から見た際に、濾過対象を捕集可能な領域を挟むあるいは囲うように存在する切込み列を有しており、
前記保持部材は、前記濾材の切込みへ挿入する固定部分を有している、
フィルタエレメント。」
である。
本発明にかかる濾材は、保持部材の固定部分(例えば、ピンなど)に濾材を装着する際のガイドとなる切込みを有しているため、固定部分を備えた保持部材への装着が容易な濾材である。
そして、保持部材の固定部分を濾材の切込みへ挿入して保持部材に濾材を装着した場合であっても、濾材の切込みと固定部分の間に形成される隙間を最小限の大きさに抑えることができる。そのため、固定部分を備えた保持部材に装着した場合であっても、濾過性能が意図せず低下するのを防止できる濾材である。

また、濾材によるじん埃などの濾過対象の捕集が進むと濾材の濾過対象を捕集可能な領域が目詰まりして、前記領域がじん埃などの濾過対象の流れ方向へ引かれることがあるが、その際に切込みへ力が作用して、切込みが引き伸ばされて貫通孔状に変形する及び/又は切込みの周辺に破断が生じる恐れがある。しかし、本発明の濾材は濾過対象を捕集可能な領域を挟むあるいは囲うように切込み列が存在しているため、前記力が各切込み列へ分散し、そして、前記力が更に切込み列を構成する各切込みへ分散して作用する。
そのため、本発明にかかる濾材は、切込みが引き伸ばされ貫通孔状に変形する及び/又は切込みの周辺に破断が生じるのを抑制して、濾材の濾過性能が意図せず低下するのを防止できる。
本発明にかかるフィルタエレメントは、保持部材が濾材の切込みへ挿入する固定部分を有していると共に、濾材が固定部分に濾材を装着する際のガイドとなる切込みを有しているため、保持部材へ濾材を容易に装着してなるフィルタエレメントである。
そして、フィルタエレメントに装着されている濾材が、主面側から見た際に、濾過対象を捕集可能な領域を挟むあるいは囲うように存在する切込み列を有しているため、濾過性能が意図せず低下するのを防止できるフィルタエレメントである。
濾材を主面側からみた、模式的正面図である。 別の濾材を主面側からみた、模式的正面図である。 保持部材を主面側からみた、模式的正面図である。 図2に図示した濾材を図3に図示した保持部材に装着してなるフィルタエレメントを主面側からみた、模式的正面図である。 図4に図示したフィルタエレメントにおけるA−A’間を結ぶ直線に対し、平行をなす平面で前記フィルタエレメントを切断した際の、模式的断面図である。 本発明にかかる濾材を別の保持部材に装着してなるフィルタエレメントを主面側からみた、模式的正面図である。 図6に図示したフィルタエレメントにおけるA−A’間を結ぶ直線に対し、平行をなす平面で前記フィルタエレメントを切断した際の、模式的断面図である。
本発明の濾材について、濾材を主面側からみた模式的正面図である図1、および、濾材を主面側からみた模式的正面図である図2を用いて説明する。

図1−2は本発明の濾材(10、11)の一例を図示しており、濾材(10、11)を主面側からみた図である。なお、図1−2に図示する濾材(10、11)における濾過対象の流入面側(主面側)は紙面上の手前側であり、濾過対象の流出面側(もう一方の主面側)は紙面上の奥側である。
濾材(10、11)は、複数の切込み(2)が連続して並んでなる切込み列(3)を有しており、切込み列(3)が濾過対象を捕集可能な領域(1)を挟む、あるいは、囲うように存在している。
ここでいう切込み(2)とは、濾材(10、11)を構成する素材の成分が実質的に除去されることなく形成された、直線あるいは曲線状の切込みの事をいう。そのため、濾材(10、11)を構成する素材の一部が除去されることで形成された貫通孔とは区別されるものである。また、切込み列(3)とは、濾材(10、11)を主面側から見た際の切込み(2)の長辺方向へ並んでいる、複数の切込み(2)によって形成された列をいう。
ここでいう、濾材(10、11)における濾過対象を捕集可能な領域(1)とは、濾材(10、11)における使用時において濾過対象が主として通過する部分のことを指す。具体例として、後述するフィルタエレメント(図4の30)において、フィルタエレメント(図4の30)の濾過対象の流入面側(図4の紙面上の手前側)から濾過対象の流出面側(図4の紙面上の奥側)へ濾過対象が移動する際に、最短距離をなして濾材(11)を通過する領域(図4の開口(5)により囲まれた領域)である。
図1では、濾過対象を捕集可能な領域(1)を挟むように存在している切込み列(3)を有する濾材(10)を図示しており、図2では、濾過対象を捕集可能な領域(1)を囲うように存在している切込み列(3)を有する濾材(11)を図示している。なお、図2に図示した濾材(11)は、切込み列(3)同士の交点となる部分に、互いに直交する2つの切込み(2)により形成された十字形の切込みを有している。
ここでいう切込み列(3)が濾過対象を捕集可能な領域(1)を挟むように存在しているとは、濾材(10)が2列以上の切込み列(3)を有しており各切込み列(3)を構成する切込み(2)を通過する線をそれぞれ引いた際に、引いた線同士の間に濾過対象を捕集可能な領域(1)が存在していることを意味する。また、ここでいう切込み列(3)が濾過対象を捕集可能な領域(1)を囲うように存在しているとは、濾材(10)が1列の切込み列(3)を有しており切込み列(3)を構成する全ての切込み(2)を通過する線、あるいは、濾材(10)が2列以上の切込み列(3)を有しており各切込み列(3)を構成する切込み(2)を通過する線をそれぞれ引いた際に、引いた線によって囲まれる領域内に濾過対象を捕集可能な領域(1)が存在していることを意味する。
本発明にかかる濾材(10、11)は、保持部材(図3の20)の固定部分(図3の4)に濾材(10、11)を装着する際のガイドとなる切込み(2)を有しているため、保持部材(図3の20)への装着が容易な濾材(10、11)である。
そして、保持部材(図3の20)の固定部分(図3の4)を濾材(10、11)の切込み(2)へ挿入して保持部材(図3の20)に濾材(10、11)を装着した場合であっても、濾材(10、11)の切込み(2)と固定部分(図3の4)の間に形成される隙間を最小限の大きさに抑えることができる。そのため、固定部分(図3の4)を備えた保持部材(図3の20)に装着した場合であっても、濾過性能が意図せず低下するのを防止できる濾材(10、11)である。
また、濾材(10、11)によるじん埃などの濾過対象の捕集が進むと濾材(10、11)の濾過対象を捕集可能な領域(1)が目詰まりして、前記領域(1)がじん埃などの濾過対象の流れ方向へ引かれることがあるが、その際に切込み(2)へ力が作用して、切込み(2)が引き伸ばされて貫通孔状に変形する及び/又は切込み(2)の周辺に破断が生じる恐れがある。しかし、本発明の濾材(10、11)は濾過対象を捕集可能な領域(1)を挟むあるいは囲うように切込み列(3)が存在しているため、前記力が各切込み列(3)へ分散し、そして、前記力が更に切込み列(3)を構成する各切込み(2)へ分散して作用する。
そのため、本発明にかかる濾材(10、11)は、切込み(2)が引き伸ばされ貫通孔状に変形する及び/又は切込み(2)の周辺に破断が生じるのを抑制して、濾材(10、11)の濾過性能が意図せず低下するのを防止できる。
次いで、本発明にかかる保持部材について、保持部材を主面側からみた、模式的正面図である図3を用いて説明する。
なお、図3に図示する保持部材(20)における濾過対象の流入面側は紙面上の手前側であり、濾過対象の流出面側は紙面上の奥側である。
図3は本発明にかかる保持部材(20)の一例を図示しており、中央に開口(5)を備えた平板状の構造を有する保持部材(20)である。そして、保持部材(20)は濾材(10、11)の有する切込み(2)に挿入可能な固定部分(4)を備えており、固定部分(4)は濾材(10、11)の有する切込み(2)に挿入されることで濾材(10、11)を固定して保持する役割を担う部材である。
最後に、本発明のフィルタエレメントについて、図2に図示した濾材を図3に図示した保持部材に装着してなるフィルタエレメントを主面側からみた、模式的正面図である図4、ならびに、図4に図示したフィルタエレメントにおけるA−A’間を結ぶ直線に対し、平行をなす平面で前記フィルタエレメントを切断した際の、模式的断面図である図5を用いて説明する。
図4に図示するフィルタエレメント(30)における濾過対象の流入面側は紙面上の手前側であり、濾過対象の流出面側は紙面上の奥側である。なお、図4では、フィルタエレメント(30)における濾過対象の流出面側に存在している保持部材(20)の有する開口(5)を破線で図示しており、濾過対象の流入面側から開口(5)を直接見ることはできない。
また、図5に図示するフィルタエレメント(30)における濾過対象の流入面側は紙面上の上側であり、濾過対象の流出面側は紙面上の下側である。
保持部材(20)が備えている固定部分(4)が濾材(10、11)の有する切込み(2)に挿入され、保持部材(20)に濾材(11)が装着されてフィルタエレメント(30)が構成されている。
フィルタエレメント(30)において、フィルタエレメント(30)の濾過対象の流入面側から濾過対象の流出面側へ濾過対象が移動する際に、最短距離をなして濾材(11)を通過する領域は、保持部材(20)の有する開口(5)により囲まれた領域である。
そのため、濾材(11)における濾過対象を捕集可能な領域(1)は保持部材(20)が有する開口(5)と同一形状をなすものである。そして、フィルタエレメント(30)において濾材(11)が有する切込み列(3)は、破線で図示した濾過対象を捕集可能な領域(1)(換言すれば、破線で図示した開口(5))を挟む、あるいは、囲うように存在するものとなる。
本発明にかかるフィルタエレメント(30)は、保持部材(20)が濾材(10、11)の切込み(2)へ挿入する固定部分(4)を有していると共に、濾材(10、11)が固定部分(4)に濾材(10、11)を装着する際のガイドとなる切込み(2)を有しているため、保持部材(20)へ濾材(10、11)を容易に装着してなるフィルタエレメント(30)である。
そして、フィルタエレメント(30)に装着されている濾材(10、11)が、主面側から見た際に、濾過対象を捕集可能な領域(1)を挟むあるいは囲うように存在する切込み列(3)を有しているため、濾過性能が意図せず低下するのを防止できるフィルタエレメント(30)である。
本発明の詳細について、以下に説明する。

濾材(10、11)は通気性を有すると共に捕集対象を捕集できる部材であれば、その種類は適宜選択できるものであり、例えば、不織布や織物あるいは編物などの布帛、通気性多孔フィルムや通気性発泡体などの素材から構成された部材であることができる。なお、素材単体を用いて調製された濾材(10、11)であっても、一種類の素材を複数積層してなる積層体や複数種類の素材を積層してなる積層体を用いて調製された濾材(10、11)であってもよい。
なお、素材の積層方法として、例えば、各素材をただ重ね合わせるだけの方法、各素材の構成繊維同士を絡合させて積層一体化する方法、各素材が熱可塑性樹脂を含んでいる場合には熱可塑性樹脂を融解させることで積層一体化する方法、各素材同士をバインダによって積層一体化する方法などを採用することができる。
上述の素材を構成する成分は、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、炭化水素の一部をシアノ基またはフッ素或いは塩素といったハロゲンで置換した構造のポリオレフィン系樹脂など)、スチレン系樹脂、ポリエーテル系樹脂(ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、エポキシ系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリエーテルケトンなど)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド系樹脂(例えば、芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリエーテルアミド樹脂、ナイロン樹脂など)、二トリル基を有する樹脂(例えば、ポリアクリロニトリルなど)、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、セルロース系樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル系樹脂(例えば、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルなどを共重合したポリアクリロニトリル系樹脂、アクリロニトリルと塩化ビニルまたは塩化ビニリデンを共重合したモダアクリル系樹脂など)など、公知の有機ポリマーからなることができる。
なお、これらの有機ポリマーは、直鎖状ポリマーまたは分岐状ポリマーのいずれからなるものでも構わず、また有機ポリマーがブロック共重合体やランダム共重合体でも構わず、また有機ポリマーの立体構造や結晶性の有無がいかなるものでもよい。更には、複数の有機ポリマーを混ぜ合わせたものでも良い。
あるいは、ガラスや金属などの無機成分からなることができる。
布帛を構成する繊維は、例えば、乾式紡糸法、湿式紡糸法、直接紡糸法(メルトブロー法、スパンボンド法、静電紡糸法など)、複合繊維から一種類以上の樹脂成分を除去することで繊維径が細い繊維を抽出する方法、繊維を叩解して分割された繊維を得る方法など公知の方法により得ることができる。
布帛を構成する繊維は一種類あるいは複数種類の樹脂成分から構成されてなるものでも構わず、例えば、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、オレンジ型などの複合繊維を使用することができる。
布帛を構成する繊維の繊度は適宜調整するが、前記繊度は0.1〜50dtexであるのが好ましく、0.5〜30dtexであるのがより好ましい。また、繊維長も特に限定するものではないが、短繊維や長繊維あるいは連続繊維を使用することができる。
布帛が織物や編物である場合、上述の繊維を織るあるいは編むことで調製することができる。
布帛が不織布である場合、不織布を調製するために使用する繊維ウエブの調製方法として、例えば、乾式法、湿式法などを用いることができる。そして、繊維ウエブを構成する繊維同士を絡合および/または一体化して不織布にする方法として、例えば、ニードルや水流によって絡合する方法、繊維同士をバインダで一体化する方法、あるいは、熱可塑性樹脂を含んでいる繊維ウエブを加熱処理することで熱可塑性樹脂を融解して繊維同士を一体化する方法などを挙げることができる。なお、繊維ウエブを加熱処理する方法として、例えば、カレンダーロールにより加熱加圧する方法、ドライヤー装置などの熱風乾燥機により加熱する方法、無圧下で赤外線を照射して熱可塑性樹脂を融解させる方法などを用いることができる。また、直接紡糸法を用いて紡糸された繊維を捕集することで、不織布を調製してもよい。
素材が通気性多孔フィルムあるいは通気性発泡体である場合、例えば、融解した状態の樹脂を型に流し込み成型、発泡処理するなど公知の方法で調製することができる。
なお、濾材(10、11)は表面あるいは内部に粒子状や被膜状の態様で、例えば、有機ポリマー、シリカやアルミナなどの無機成分、プルシアンブルーなどの放射性物質吸着材、色素、難燃剤、防虫剤、芳香剤、例えばアルデヒド系化合物などのVOC吸着剤、活性炭、脱臭剤、光触媒などの触媒成分などの添加剤を含んでいてもよい。
濾材(10、11)の形状、目付、厚さなどの諸特性は、適宜調整するのが好ましい。
図1および図2では主面側からみた形状が長方形の濾材(10、11)を図示しているが、その形状は適宜調整できるものであり、例えば、主面側からみた形状が円形や楕円形あるいは不定形、あるいは長方形以外の多角形であってもよい。また、濾材(10、11)の目付は、0.5〜500g/mであるのが好ましく、1〜300g/mであるのがより好ましく、5〜150g/mであるのが最も好ましい。そして、濾材(10、11)の厚さは、0.1mm〜50mmであるのが好ましく、1mm〜10mmであるのがより好ましい。
なお、本発明でいう「目付」とは主面における面積1mあたりの質量をいい、主面とは面積が広い部分の面をいう。また、本発明でいう「厚さ」は、プレート法により計測した値であり、具体的には25cm角のサンプル(例えば、部材や濾材)を4枚重ね、押圧用プレートを用い押圧1.0g/cmでの厚さを測定し、得られた値を4で割り算出した値を厚さという。
図1−2では平板状の濾材(10、11)を図示しているが、プリーツ形状の濾材(10、11)であってもよい。
切込み(2)の長辺の長さとは、濾材(10、11)を主面側から見た際の切込み(2)の長辺の長さをいう。切込み(2)の長辺の長さは、保持部材(20)に設けられた固定部分(4)の形状や大きさなどによって適宜調製するが、あそびを設けて固定部分(4)を切込み(2)へ挿入し易いように、切込み(2)の長辺の長さは固定部分(4)の直径の長さよりも長いのが好ましく、具体例として2mm以上長いのが好ましい。
なお、濾材(10、11)を主面側から見た際の切込み(2)の形状は適宜調整するが、図1−図2に図示している直線状以外にも、円弧のような曲線状の形状であってもよい。
図2では切込み列(3)同士の交点となる部分に、互いに直交する2つの切込み(2)により形成された十字形の切込み(2)を備える濾材(11)を図示しているが、前記部分における切込み(2)の態様は適宜調整するものであり、互いに直交する2つの切込み(2)同士が交点を有していない態様であっても、互いに直交する2つの切込み(2)により形成された「T字形」あるいは「L字形」の切込み(2)が存在する態様であってもよい。
切込み(2)の配置は保持部材(20)に設けられた固定部分(4)の態様により適宜調整するが、上述した力が各切込み(2)へ均等に分散して作用し易いように、切込み列(3)における切込み(2)同士の間隔が等間隔となるように切込み(2)が配置されているのが好ましく、対向する各切込み列(3)における切込み(2)同士の間隔が等間隔となるように切込み(2)が配置されているのがより好ましい。
フィルタエレメント(30)における濾材(10、11)が有する切込み(2)と、保持部材(20)が備える開口(5)との最短距離の長さは適宜調整するが、主面側から見た際に切込み(2)が前記開口(5)内に存在することのないように調整するのが好ましく、その際の前記最短距離の長さは1mm以上であるのが好ましく、2mm以上であるのがより好ましく、3mm以上であるのが最も好ましい。
切込み(2)は濾材(10、11)の深さ方向を貫通するように設けられた切れ込みであっても、濾材(10、11)の深さ方向を貫通しないように設けられた切れ込みであってもよく、固定部分(4)の長さによって適宜選択するが、固定部分(4)の長さによらず保持部材(20)の固定部分(4)を濾材(10、11)の切込み(2)へ挿入して保持部材(20)に濾材(10、11)を装着できることから、切込み(2)は濾材(10、11)の深さ方向を貫通するように設けられた切れ込み(2)であるのが好ましい。
切込み列(3)の長さは、濾材(10、11)における濾過対象を捕集可能な領域(1)の大きさや形状、あるいは、フィルタエレメント(30)における保持部材(20)が備える開口(5)の大きさや形状によって適宜調整するが、上述した力が各切込み(2)へ均等に分散して作用し易いように、切込み列(3)は濾材(10、11)における濾過対象を捕集可能な領域(1)や、フィルタエレメント(30)における保持部材(20)が備える開口(5)の直径よりも長いのが好ましい。
また、切込み列(3)の形状は適宜調整するが、図1−図2に図示している直線状以外にも円弧のような曲線状の形状、あるいは、切込み列(3)が円形や楕円形をなし濾過対象を捕集可能な領域(1)を囲っている形状であってもよい。
切込み列(3)の配置は適宜調整するが、濾過対象を捕集可能な領域(1)を挟むように切込み列(3)が存在している場合、上述した力が各切込み(2)へ均等に分散して作用し易いように、対向する切込み列(3)同士が平行を成すようにして配置するのが好ましい。一例として、図1のように、濾材(10)における濾過対象を捕集可能な領域(1)やフィルタエレメント(30)において保持部材(20)が備える開口(5)が長方形の場合、前記長方形の対向している辺と平行を成すと共に前記対向している辺のそれぞれから等間隔をなすように、切込み列(3)が配置されているのが好ましい。
また、濾過対象を捕集可能な領域(1)を囲うように切込み列(3)が存在している場合、上述した力が各切込み(2)へ均等に分散して作用し易いように、切込み列(3)を構成する各々の切込み(2)を通過する線を各切込み列(3)のそれぞれに対し作成し、作成された各線により形成された形状が濾過対象を捕集可能な領域(1)の形状と相似する形状を成すようにして配置するのが好ましい。一例として、図2のように、濾材(11)における濾過対象を捕集可能な領域(1)やフィルタエレメント(30)における保持部材(20)が備える開口(5)が長方形の場合、前記長方形の各辺と平行を成すと共に前記各辺のそれぞれから等間隔をなすように、切込み列(3)が配置されているのが好ましい。
保持部材(20)の形状は、濾材(10,11)を装着できると共に、開口(5)を通過して濾過対象の流入面側から濾過対象の流出面側へ濾過対象が移動することができる形状である限り、その形状は適宜調整できる。例えば、図3に図示するような中央に開口(5)を備えた平板状の部材以外にも、保持部材(20)における紙面上の左右方向を通る直線に対し、平行をなす平面で前記保持部材(20)を切断した際の横断面形状が「略コ字型」や「略L字型」の額縁状の、中央に開口(5)有する部材であっても良い。
また、図3では1つの部材からなる保持部材(20)を図示しているが、後述するように、第一保持部材(例えば、図6および図7の21)と第二保持部材(例えば、図6および図7の22)を嵌合して構成された保持部材(例えば、図6および図7の21と22からなる保持部材)であってもよい。このような構成であると、濾材(10,11)の周縁部分を両主面側から挟み込むことが可能であるため、フィルタエレメント(例えば、図6および図7の31)から濾材(10,11)が脱落するのを防止でき好ましい。
保持部材(20)の外寸や内寸における、横の長さ(図3における紙面上の左右方向の長さ)、縦の長さ(図3における紙面上の上下方向の長さ)、高さ(前記横方向および前記縦方向と垂直をなす方向の長さ)などは適宜調整するが、保持部材(20)の外寸における横の長さおよび縦の長さはそれぞれ5cm〜100cmであることができる。また、保持部材(20)の外寸における高さは1mm〜10cmであることができ、5mm〜5cmであることができる。また、保持部材(20)の内寸における横の長さと縦の長さおよび高さは、濾材(10,11)を装着できるように適宜調整する。
保持部材(20)が有する開口(5)の大きさは適宜調整するが、前記大きさは保持部材(20)へ装着する濾材(10,11)における切込み列(3)に挟まれた部分、あるいは、切込み列(3)に囲まれた部分よりも小さいのが好ましい。また、フィルタエレメント(30)を主面側からみた際に、保持部材(20)の開口(5)が存在する部分に切込み(2)が存在しないように、開口(5)の大きさや形状あるいは配置を調整するのが好ましい。
なお、開口(5)の形状は適宜調整するが、図3に図示している長方形(正方形)などの多角形以外にも、円形や楕円形あるいは不定形であってもよく、図3では1つの開口(5)を有する保持部材(20)を図示しているが、保持部材(20)は複数の開口(5)を有していても良い。
また、図3では中央に開口(5)のみが存在する保持部材(20)を図示しているが、フィルタエレメント(4)の使用中に濾材(10、11)の濾過対象を捕集可能な領域(1)が濾過対象の流れ方向へ引かれ意図せず移動するのを防止するため、例えば、一本あるいは複数本の棒状部材、I字形あるいはX字形や十字形などの平板部材、金網などの網状部材などのサポート部材を開口部分(5)の濾過対象の流出面側に備えた保持部材(20)であるのが好ましい。また、フィルタエレメント(30)の使用中に濾材(10、11)が意図せず移動するのをより効果的に防止するため、前記サポート部材における濾材(10、11)と接触する部分に、濾材(10、11)へ挿入可能あるいは濾材(10、11)を貫通可能な支持部分(例えばピンなどの突起物)を設けるのが好ましい。このとき、支持部分を濾材(10、11)における切込み(2)の存在していない部分に挿入あるいは貫通させることで、サポート部材に濾材(10、11)を固定して保持することができる。
このようなサポート部材を備える保持部材(20)であると、フィルタエレメント(30)の使用中に濾材(10、11)が意図せず移動することにより、特定の切込み(2)へ上述した力が集中して作用するのを防止できるため、切込み(2)が引き伸ばされ貫通孔状に変形する及び/又は切込み(2)の周辺に破断が生じるのを抑制して、濾材(10、11)の濾過性能が意図せず低下するのを防止でき好ましい。
保持部材(20)の調製方法は適宜選択するが、例えば、融解した樹脂や金属を型に流し込み保持部材(20)を調製できる。あるいは、例えば、横断面形状が「略コ字型」や「略L字型」となるように樹脂板や金属板を折り曲げて調製した棒状部材、融解した樹脂や金属を型に流しこみ調製したあるいは融解した樹脂や金属を押し出し成型機に供することで調製した横断面形状が「略コ字型」や「略L字型」の棒状部材を、互いに接合することで保持部材(20)を組み立てて調製できる。
保持部材(20)を構成する素材は適宜選択するが、例えば、ステンレスや鉄あるいはアルミなどの金属製、木製、樹脂製などであることができる。
固定部分(4)は保持部材(20)から突出して設けられた突起物であり、濾材(10,11)の切込み(4)に挿入することで保持部材(20)へ濾材(10、11)を容易に装着できるようにする役割を担う部材である。
固定部分(4)の形状は適宜調製するが、例えば、円錐状や角錐状あるいは円柱状や角柱状などのピン、端部に膨らみやフック状の返しを有するピンなどの形状を挙げることができる。
保持部材(20)が備える固定部分(4)の長さや数あるいは配置は、濾材(10,11)の切込み(4)へ固定部分(4)を挿入できるように適宜調整するが、上述した力が各切込み(2)へ均等に分散して作用し易いように、濾材(10、11)の全ての切込み(2)に固定部分(4)を挿入できるように数や配置を調整するのが好ましい。
固定部分(4)の長さは適宜調整するが、例えば0.1mm〜50mmであることができ、1mm〜10mmであることができる。また、固定部分(4)の配置は適宜調整するが、保持部材(20)に濾材(10、11)を装着した際に、保持部材(20)における濾材(10、11)が有する切込み(4)と接する部分に固定部分(4)が存在するように配置するのが好ましく、保持部材(20)における濾材(10、11)が有する切込み(4)と接する部分全てに固定部分(4)が存在するように配置するのが好ましい。
保持部材(20)に固定部分(4)を設ける方法は適宜選択するものであるが、例えば、融解した樹脂や金属を型に流し込み固定部分(4)を備えた保持部材(20)を成型する方法、保持部材(20)に固定部分(4)を接着あるいは溶着する方法などを採用することができる。
本発明の別のフィルタエレメントについて、発明にかかる濾材を別の保持部材に装着してなるフィルタエレメントを主面側からみた、模式的正面図である図6、ならびに、図6に図示したフィルタエレメントにおけるA−A’間を結ぶ直線に対し、平行をなす平面で前記フィルタエレメントを切断した際の、模式的断面図である図7を用いて説明する。
別のフィルタエレメント(31)は、横断面形状が「略L字型」の第一保持部材(21)および横断面形状が平板状の第二保持部材(22)を嵌合してなる保持部材に、本発明にかかる濾材(10、11)を装着したフィルタエレメント(31)である。
なお、図6に図示する別のフィルタエレメント(31)における濾過対象の流入面側は紙面上の手前側であり、濾過対象の流出面側は紙面上の奥側である。
また、図7に図示する別のフィルタエレメント(31)における濾過対象の流入面側は紙面上の上側であり、濾過対象の流出面側は紙面上の下側である。
第一保持部材(21)および第二保持部材(22)は共に中央部分に同じ形状および同じ大きさの開口(5a、5b)を備えており、第一保持部材(21)および第二保持部材(22)を嵌合してなる保持部材を主面側から見た際に、両開口(5a、5b)が重なるように配置されている。
また、図6および図7では、横断面形状が「略L字型」の第一保持部材(21)内に横断面形状が平板状の第二保持部材(22)が嵌合している態様を図示しているが、第一保持部材(21)および第二保持部材(22)の形状は適宜調整でき、横断面形状が「略L字型」の第一保持部材(21)内に横断面形状が「略「字型」の第二保持部材(22)が嵌合している態様であってもよい。また、第一保持部材(21)および第二保持部材(22)は分別可能であっても、第一保持部材(21)および第二保持部材(22)が例えばヒンジなどの連結部分を介して連結しており前記連結部分を折り曲げる事で2つの部材を嵌合できる構造(図示せず)であってもよい。
なお、第一保持部材(21)あるいは第二保持部材(22)の何れかが固定部分(4)を備えている態様であっても、第一保持部材(21)および第二保持部材(22)が共に固定部分(4)を備えている態様であってもよい。
本発明にかかるフィルタエレメント(30)は単体でフィルタ装置に装着して使用してもよいが、濾過対象の流入面側にプレフィルタを設ける、および/または、濾過対象の流出面側にバックアップフィルタを設けて使用してもよい。
本実施例において、特定の寸法、形状、配置関係、数値的条件など、本発明の理解を容易とする程度に特定条件を例示して説明するが、本発明はこれら例示形態にのみ限定されるものではなく、この発明の目的の範囲内で変形又は変更を行うことができる。
(実施例1)
(1)濾材の調製方法
芯鞘型繊維A(芯部:ポリプロピレン(融点:165℃)、鞘部:ポリエチレン(融点:140℃)、繊度:2.2デシテックス、繊維長:38mm)をカード機へ供し、繊維ウェブA(目付:50g/m)を調製した。
次いで、芯鞘型繊維B(芯部:ポリプロピレン(融点:165℃)、鞘部:ポリエチレン(融点:130℃)、繊度:16デシテックス、繊維長:76mm)60質量%と、芯鞘型繊維C(芯部:ポリエチレンテレフタレート(融点:255℃)、鞘部:ポリエチレンテレフタレートコポリマー(融点:110℃)、繊度:22デシテックス、繊維長:64mm)40質量%を混繊した後カード機へ供し、繊維ウェブB(目付:50g/m)を調製した。
繊維ウェブAと繊維ウェブBを積層した状態で、ドライヤー装置(加熱温度:150℃)へ供し鞘成分を融解させて、繊維ウェブAと繊維ウェブBが積層一体化してなる不織布(目付:100g/m、厚さ:5mm)を調製した。
このようにして調製した不織布を切り取ることで、長方形の切片(縦:82mm、横:76mm、厚さ:5mm)を調製した。
そして、調製した長方形の切片に18個の直線状の切込み(内8個の直線状の切込みは、4個の十字形の切込みを形成している)を、濾過対象を捕集可能な領域を囲う切込み列が形成されるように設けて濾材を調製した。なお、濾材を主面側からみた際の、切込みならびに切込み列の態様は以下の通りであった。
・切込みの深さ:5mm(濾材の厚さ方向に貫通)、
・切込みの長辺の長さ:3mm、
・濾材の各辺と平行をなすと共に、濾材上に前記各辺から5mm離れて存在するように濾材の横方向および縦方向(前記横方向と垂直をなす方向)に4本の直線を引いた際に、前記直線と切込みの長辺が重なるようにして切込みが存在、
・濾材の横方向に引いた直線と濾材の縦方向に引いた直線の各交点に、十字形を成すように切込みが存在、
・隣接する切込みの中心同士の間隔が18mmとなるように、濾材の縦方向に引いた直線上に5個の切込みが存在、
・隣接する切込みの中心同士の間隔が22mmとなるように、濾材の横方向に引いた直線上に4個の切込みが存在、
(2)平板状の保持部材の準備
固定部分として円柱状のピンを14個備える、平板状の保持部材を用意した。なお、保持部材を主面側からみた際の、保持部材の態様は以下の通りであった。
・縦方向の長さ:84.4mm、
・横方向(前記縦方向と垂直をなす方向)の長さ:78.8mm、
・高さ(前記横方向および前記縦方向と垂直をなす方向の長さ):6mm、
・開口の形状:縦方向の長さ78.2mm、縦方向の長さ66.2mmの長方形形状、
・開口の配置:保持部材における外周の各辺と開口の各辺が平行を成し、保持部材の中央に配置、
また、保持部材が備えるピンの配置は以下の通りであった。
・ピンの形状:直径0.8mmの円柱状のピン、
・ピンの高さ(保持部材の高さ方向の長さ):4.8mm、
・主面側からみた平板状の保持部材における縦方向へ伸びる2辺と平行をなすと共に、保持部材上に前記2辺から6.4mm離れて存在するように保持部材の縦方向に2本の直線を引き、更に、主面側からみた平板状の保持部材における横方向へ伸びる2辺と平行をなすと共に、保持部材上に前記2辺から6.2mm離れて存在するように保持部材の横方向に2本の直線を引いた際に、前記直線上にピンが存在、
・平板状の保持部材の横方向に引いた直線と平板状の保持部材の縦方向に引いた直線の、各交点にピンが存在、
・隣接するピンの中心同士の間隔が18mmとなるように、平板状の保持部材の縦方向に引いた直線上に5個のピンが存在、
・隣接するピンの中心同士の間隔が22mmとなるように、平板状の保持部材の横方向に引いた直線上に4個のピンが存在、
(3)フィルタエレメントの調製方法
濾材の各切込みへ平板状の保持部材が有するピンを挿入すると共に、平板状の保持部材の主面と濾材のもう一方の主面を接触させ、平板状の保持部材に濾材を装着してフィルタエレメントを調製した。
なお、平板状の保持部材に濾材を装着してフィルタエレメントを調製するのに要した時間は、10秒であった。
(比較例1)
(1)濾材の調製方法
実施例1で調製した長方形の切片を、切込みを設けることなくそのまま濾材として使用した。

(2)平板状の保持部材の準備
実施例1で用意した平板状の保持部材を使用した。

(3)フィルタエレメントの調製方法
平板状の保持部材におけるピンが存在する側の主面に濾材を押し付け濾材にピンを挿入すると共に、平板状の保持部材の主面と濾材のもう一方の主面を接触させ、平板状の保持部材に濾材を装着してフィルタエレメントを調製した。
なお、平板状の保持部材に濾材を装着してフィルタエレメントを調製するのに要した時間は、120秒であった。
上述のようにして調製したフィルタエレメントを以下に説明する測定へ供することで、平板状の保持部材に装着された濾材の濾過性能を評価した。
(捕集効率と初期圧力損失の測定方法)
濾過対象の流入面側(外気取り込み口に相当)から流出面側に向かい、フィルタエレメント−送風ファンの順で備えるフィルタ装置を用意した。このとき、濾過対象の流入面側にフィルタエレメントにおける濾材側が面するようにしてフィルタエレメントを配置した。
そして、風速が50cm/sec.となるように調整して、フィルタ装置の送風ファンを稼動した。
フィルタ装置の送風ファンを稼動したときの初期圧力損失(Pa)を測定した後、フィルタ装置の流入面側から大気塵粒子を送り込み、パーティクルカウンターを用いてフィルタ装置の流入面側および流出面側に存在する大気塵粒子の個数を、0.3μm以上0.5μm未満、0.5μm以上1μm未満、1μm以上2μm未満の各粒子径範囲ごとに測定することで、平板状の保持部材に装着された濾材の捕集効率(単位:%)を評価した。
なお、本測定において捕集効率は、以下の式から算出した。
={(b−c)/b}×100
:捕集効率(単位:%)
:フィルタ装置の流入面側に存在する大気塵粒子の個数(単位:個)
:フィルタ装置の流出面側に存在する大気塵粒子の個数(単位:個)
測定の結果、実施例1のフィルタエレメントにおける、0.3μm以上0.5μm未満の粒子径を有する大気塵粒子の捕集効率は13.8%であり、0.5μm以上1μm未満の粒子径を有する大気塵粒子の捕集効率は18.3%であり、1μm以上2μm未満の粒子径を有する大気塵粒子の捕集効率は23.8%であった。
一方、比較例1のフィルタエレメントにおける、大気塵粒子の各粒子径範囲の捕集効率は実施例1のフィルタエレメントと同等の値であり、実施例1のフィルタエレメントが発揮した捕集効率の値と比較例1のフィルタエレメントが発揮した捕集効率の値との間に、有意差は認められなかった。
測定の結果から、実施例1のフィルタエレメントは、切込みを有していない濾材を備えた比較例1のフィルタエレメントと同等の捕集効率(濾過性能)を発揮することが分かった。そのため、本発明にかかる濾材は、フィルタエレメントにおける濾過性能が意図せず低下するのを防止できる濾材であった。
また、測定後の実施例1のフィルタエレメントを観察したところ、フィルタエレメントに装着されている濾材の切込みおよび切込み周辺には、濾材における濾過対象の捕集部分が濾過対象の流れ方向へ引かれることに起因する、切込みが引き伸ばされ貫通孔状に変形した形跡や切込みの周辺に破断は生じていなかった。
この理由として、本発明にかかる濾材が目詰まりの発生し得る濾過対象を捕集可能な領域を挟むあるいは囲うように存在する切込み列を有するため、上述した力が各切込みへ均等に分散して作用したためであると考えられた。
そのため、本発明にかかる濾材は、切込みが引き伸ばされ貫通孔状に変形する及び/又は切込みの周辺に破断が生じるのを抑制して、濾材の濾過性能が意図せず低下するのを防止できる濾材であった。
また、実施例1において保持部材に濾材を装着する時間は10秒であったのに対し、比較例1において保持部材に濾材を装着する時間は120秒であった。
そのため、本発明にかかる濾材は、保持部材の固定部分に濾材を装着する際のガイドとなる切込みを有しているため、保持部材への装着が容易な濾材であった。
本発明の濾材およびフィルタエレメントは、例えば、食品や医療品の生産工場用途、精密機器の製造工場用途、農作物の室内栽培施設用途、一般家庭用途あるいはオフィスビルなどの産業施設用途、空気清浄機用途やOA機器用途などの電化製品用途、自動車や航空機などの各種車両用途として、気体フィルタや液体フィルタとして好適に使用できる。
10・・・濾材
11・・・別の濾材
1・・・濾過対象を捕集可能な領域
2・・・切込み
3・・・切込み列
20・・・保持部材
4・・・固定部分
5・・・開口
30・・・フィルタエレメント
31・・・別のフィルタエレメント
21・・・第一保持部材
22・・・第二保持部材
5a・・・第一保持部材の開口
5b・・・第二保持部材の開口

Claims (2)

  1. 主面側から見た際に、濾過対象を捕集可能な領域を挟むあるいは囲うように存在する切込み列を有する、濾材。
  2. 保持部材に濾材を装着したフィルタエレメントであって、
    前記濾材は、主面側から見た際に、濾過対象を捕集可能な領域を挟むあるいは囲うように存在する切込み列を有しており、
    前記保持部材は、前記濾材の切込みへ挿入する固定部分を有している、
    フィルタエレメント。
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