JP2015166772A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像形成部からのトナー画像を一次転写した中間転写ベルトと、中間転写ベルトのトナー画像を用紙に転写する二次転写部と、二次転写部の用紙搬送路の前後に配置され、用紙を挟持搬送する用紙搬送手段と、用紙搬送手段を用紙が突入または通過したことによる衝撃の物理量的大きさと、時間軸での衝撃の推移を検出する衝撃検出手段と、衝撃検出手段で検出された衝撃量に応じて、用紙搬送手段の搬送速度を調整する制御手段と、を備えた。
【選択図】図1
Description
更に、搬送路沿いに設けたレジストセンサにより検出した用紙をレジストローラで搬送中に、そのレジストローラの線速を、通過する用紙のサイズに応じて2段に切り換えて、レジストローラ抜けによる、転写ブレを緩和するようにした構成が、例えば、特許文献2に開示される。
更に、上述の引用文献1の構成の場合、レジストローラと二次転ローラの速度差を以下の方法で検出することで両ローラの線速差を無くそうとしている。そのため、ここでは
(1) レジストローラ部での用紙搬送速度と、二次転ローラ部での用紙搬送速度と、を各々センサー等で直接的に検出し、その速度差を無くすようレジストローラ線速を調整する。
(2) 上記2つのローラの線速差はローラ径が径時磨耗により小さくなることで発生すると考え、通紙枚数を管理し、通紙枚数に応じてレジスト線速を調整する。
(3) 上記2つのローラの線速差はローラ径が温度によって膨張・収縮し径が変化することで発生すると考え、温度を管理し、温度に応じてレジストローラ線速を調整する。
しかし、上記(1)〜(3)の構成では、事実としてレジストローラ線速を最適化するには十分でなく、この点を次に述べる。
まず、適切な用紙搬送速度(二次転ローラとレジストローラの搬送速度が一致する速度)に対し、レジスト搬送速度が0.1%オーダーという微量でずれた場合でも画像上では大きな疎密画像となって現れる。
すなわち、レジストローラ径が一般にφ20mm程度であるとすると、20μmローラ径がずれた場合でも画像に影響を与える。部品ばらつきを考慮すると、(2)や(3)の方式ではまず適切なレジスト線速量に調節することは実現ベースで考えると不可能である。
(1)については、図7(a)、(b)に示すように、二次転ローラとレジストローラは同時に用紙を挟持搬送しているため(更には、他の搬送ローラや定着ローラも同時に挟持している可能性がある)、二次転ローラ単体の用紙搬送速度、レジストローラ単体の用紙搬送速度を抽出することはできない。また用紙は紙種やその他種々の条件によって、厳密に同一搬送経路を通らないため正確な用紙搬送速度を検出することができない。この点は図7(a)に示した理想状態での搬送は行なわれず、図7(b)に示したように、両ローラの線速度で用紙が撓み、あるいは紙厚で用紙がたれて、用紙搬送方向がずれ、用紙搬送速度が0.1%の制度での検出ができず、性能面での誤差が発生しやすい。
更に、引用文献1の構成の場合、2次転ローラ部、レジストローラ部、さらにはレジストより搬送経路上前側の搬送ローラ部で速度検出機構を設けなければならないため、高コストを招きやすい。
次に、上述の引用文献3では、シート搬送速度及び中間転写ベルトの二次転写装置位置における移動速度の速度差を求め、この速度差が小さくなるように制御する構成を採る。更に、引用文献4では、中間転写ベルトの駆動部材の経時劣化による移動速度の変化に応じて、二次転写手段の前後での転写紙の搬送速度を調整するが、いずれも、レジストローラでの用紙抜けによる衝撃を中間転写ベルトの速度変位により求めるものではない。
本発明である画像形成装置は、画像形成部からのトナー画像を一次転写した中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトのトナー画像を用紙に転写する二次転写部(手段)と、前記二次転写部の用紙搬送経路の前後に配置され、用紙を挟持搬送する用紙搬送手段と、前記用紙搬送手段を用紙が突入または通過したことによる衝撃の物理量的大きさと、時間軸での衝撃の推移を検出する衝撃検出手段と、前記衝撃検出手段で検出された衝撃量に応じて、前記用紙搬送手段の搬送速度を調整する制御手段とを備えた。
本発明は、画像形成部からのトナー画像を一次転写された中間転写ベルトが二次転写装置により搬送されてくる用紙に二次転写する装置を備えた画像形成装置に関して、以下の特徴を有する。
要するに、中間転写ベルトのトナー画像を用紙に転写する二次転写装置に対しその用紙を用紙搬送路に沿い搬送する用紙搬送手段が用紙の通過の際に受ける衝撃を、中間転写ベルトの速度変動から求める。更に、この衝撃を抑制するよう、用紙搬送手段の搬送速度を微調整することで、衝撃による一次転写部でのショックジター(疎密画像)が小さい画像を得るという特徴がある。
ここで、本発明の適用される画像形成装置の概略構成を図1を用いて説明する。
画像形成装置としてのカラーレーザープリンタ(以後単にプリンタと記す)100は装置本体(不図示)内に制御装置50を備える。制御装置50は図示しないパーソナルコンピュータやファクシミリやその他の画像形成装置のスキャナユニットから送信された画像データを受信する。更に、その画像データに応じて各色の階調データを読み取り、これに対応して画像形成を行うプリンタの作像部(画像形成部)としての機能や、その他の印刷機能部の制御を行う。
また、中間転写ベルト15は複数の支持ローラ21〜25に掛け渡されており、例えばそのうちの一つが駆動ローラ21として例えばアルミニウム製の金属ローラにて構成し、この駆動ローラをベルト駆動モータ51(図中Mhで表示)にて駆動することにより循環回転移動する。
更に、中間転写ベルト15内の駆動ローラ21と従動ローラ22とには、それらのローラ軸上にエンコーダ(検知手段)41,42が同軸で設置される。これらにより中間転写ベルト15の進行方向速度(回転速度)を検知する。この回転速度データを制御装置50に送り、所定の制御値である回転速度と合わせるよう、中間転写ベルト15の回転速度を微調整している。エンコーダ41,42はローラの軸に一定間隔のスリットを設けた(図示せず)円板を設置して、そのスリットの数をカウントし、回転速度を換算する。設けたスリットの数を増やすことで、回転速度検知の制度は高くなる。
更に、ここで求めた回転速度値は、感光体20Y、20C、20M、20Bkの図示してない駆動モータ(ステッピングモータなど)へフィードバックされる。そして感光体20Y、20C、20M、20Bkの動作速度と整合を取ることで、各色の画像が精度良く中間転写ベルト15上に転写される仕組みである。
更に、二次転写装置(二次転写ローラ)26は、例えば中間転写ベルト15の二次転写バイアスローラ23(支持ローラ)と協働し、中間転写ベルト15を挟んで二次転写部を構成する。この二次転写装置(二次転写ローラ)26は中間転写ベルト15に接触配置されると共に、中間転写ベルト15にて従動回転するようになっている。
二次転写装置26の上流のレジストローラ32は、給紙装置31(図1)から送られた用紙を保持し、この用紙を転写動作の準備が終わるまで待機させる。
レジストローラ32は中間転写ベルト15上のトナー画像に合わせたタイミングで駆動し、中間転写ベルト15に担持のトナー画像は二次転写装置26の働きで用紙に移行する。二次転写装置26の用紙搬送路rpの下流には、搬送ベルト装置34を経て定着装置33が配備される。
この定着装置33でトナー画像を熱定着された用紙は排紙ローラ36を通って外部の排紙トレー37に排出される。
ここで、制御装置50内の機能部である回転制御手段43は回転駆動制御プログラムにより予め設定される目標回転制御値となるよう駆動ローラ21と従動ローラ22のエンコーダ41、42から現回転速度値を求める。その上で、現回転速度値が制御値である規定の回転速度値を得るように駆動ローラ21と従動ローラ22の回転を制御し、巻き掛ける中間転写ベルト15を規定の回転速度で駆動する。
図3(a)には、二次転写装置26のローラの2次転線速度(中間転写ベルトの線速度)に対し、二次転写装置26より用紙搬送路rp上流にあるレジストローラ線速度が遅い場合の変位を示す。ここで用紙がレジストローラを抜けた瞬間に中間転写ベルトのベルト線速(二次転写装置26のローラの2次転線速度に相当する)は増加dvu(図3(a)参照)する。あるいは、二次転写装置26より用紙搬送路rp下流にある定着装置33のローラ線速が速い場合、定着装置33のローラに用紙が突入した瞬間にベルト線速は増加dvu(図3(a)参照)する。
これらの中間転写ベルト速度特性より、中間転写ベルト速度V*の経時的な推移(中間転写ベルト速度変動量V)を求める。これよりレジストローラ32や定着装置33を通過する用紙より受けた衝撃の物理量的大きさ(増加dvu,減少dvd)と、時間軸での衝撃の推移である変動域とを検出する。これらに相当する衝撃力G1を低減(緩和)できるレジストローラの線速度微調整値Pを実験的に求めた修正値で修正を行い、修正済みの線速度微調整値Pとして求める。
線速度微調整制御がスタートすると、ステップs1では線速微調整値Pと、更新回数Nのカウンタをゼロにクリアし、中間転写ベルト速度変動量Vを初期値10000(場合によりゼロでもよい)にセットして、ステップs2に進む。ここで不図示の画像形成制御部での処理が成され、これに応じて用紙搬送路rpに給紙装置31が給紙動作して、用紙搬送路rpに用紙が通紙され、レジストローラ32が作動に入る。次いで、その時点での中間転写ベルト15の回転速度V*が駆動ローラ21と従動ローラ22のエンコーダ41、42から求めた現回転速度値に基づき演算される。
この後、制御装置50は最新の衝撃力G1を低減(緩和)させるレジストローラの線速微調整値P+0.1、P−0.1を読み取り、線速微調整モードで用紙搬送手段の搬送速度を調整する。すなわち、この最新の線速微調整値P+0.1、P−0.1で、レジストローラ32や定着装置33の現在の線速度を微調整する。その線速微調整モードで調整済みの線速度でレジストローラ32や定着装置33を回転制御して、用紙より受けた衝撃力G1を緩和させている。
このように、衝撃検出手段としての中間転写ベルト速度検出手段が検出した中間転写ベルトの速度変動量に基づき、用紙搬送手段の搬送速度を微調整して速度変動を抑制し、一次転写部でのブレが小さくなり、ショックジターが小さいトナー画像が得られている。
ステップa4では最新の振動(衝撃力)G2(G21、G22、G23)が振動判定値Gminを上回利、正叉は不の値を判定する。正の値ではステップa5で線速微調整値Paを+0.1(予め実験的に求めた規定値)加算し、負の値ではステップa6で線速微調整値Paを−0.1減算してこの回の制御を終了させる。
ここでも、振動G2に応じて、その振動G2を低減(緩和)できるようなレジストローラ32や定着装置33あるいは二次転写装置26の線速度微調整値Paを実験的に求めた修正値(例えば0・1)で修正を行っている。そして、修正済みの線速度微調整値Paでレジストローラ32や定着装置33の線速度を微調し、用紙より受けた振動G2を緩和させている。なお、この修正済みの線速度微調整値Paを求めるのにGセンサ32s、33s、26sを用いる点以外の構成は実施形態1と同様であり、重複説明を略す。
この場合、Gセンサ(加速度センサ)を必要とするが、衝撃演算プログラムが簡素化され、実施形態1と同様の効果が得られる。
例えば、本発明を適用する画像形成装置は、上述の電子写真法により形成したトナー画像を中間転写ベルトに一次転写できるタイプの画像形成装置に限らず、他のタイプの画像形成装置であってもよい。その他、本発明を適用する画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、これら複数の機構を備えた複合機であってもよい。その他、本発明を適用する画像形成装置は、電気回路形成に用いられる画像形成装置、バイオテクノロジー分野において、所定の画像を形成するのに用いられる画像形成装置であってもよい。本発明の実施の形態に記載された効果は本発明から生じるもっとも好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されるものに限定されるものではない。
2 帯電部
3 露光部
4 現像部
5 一次転写ローラ
801 二次転写部
15 中間転写体
25 二次転写ローラ
50 制御手段
55 現像電圧印加手段
60 駆動モータ(駆動手段)
71 高圧印加手段
76 高圧帯電装置
100 画像形成装置(プリンタ)
S 転写材
rp 用紙搬送路
Claims (8)
- 画像形成部からのトナー画像を一次転写した中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトのトナー画像を用紙に転写する二次転写部と、
前記二次転写部の用紙搬送路の前後に配置され、用紙を挟持搬送する用紙搬送手段と、
前記用紙搬送手段を用紙が突入または通過したことによる衝撃の物理量的大きさと、時間軸での衝撃の推移を検出する衝撃検出手段と、
前記衝撃検出手段で検出された衝撃量に応じて、前記用紙搬送手段の搬送速度を調整する制御手段と、を備えた画像形成装置。 - 前記衝撃検出手段は、前記中間転写ベルトの速度変動量を検出する中転ベルト速度検出手段であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記衝撃検出手段は、前記用紙搬送手段または二次転写部の振動(位置変動)を検出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記中転ベルト速度検出手段は、前記中間転写ベルトの表面に印字されたパターンを読み取ることでベルトの速度を検出することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記中転ベルト速度検出手段は、前記中間転写ベルトを搬送するローラ軸上に設置されたエンコーダによって中間転写ベルトの進行方向速度を検出することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記用紙搬送手段はレジストローラまたは定着ローラであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段が線速微調整モードで用紙搬送手段の搬送速度を調整することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成部は前記トナー画像を電子写真法により形成したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
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