JP2015166167A - 液体収容タンク - Google Patents
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Abstract
【課題】インクタンク内のインク残量を高い精度で検出することが可能な液体収容タンクを提供する。
【解決手段】インクの消費に伴いインク収容室7内に負圧が発生しても、インク収容室7を規定する可撓性フィルム3が負圧とは反対の方向に凸となって変形するように、可撓性フィルム3の姿勢を規制する。これにより、重力などの影響で可撓性フィルム3全体が多少傾いても、従来例に比べて、残量検出のための光路Lは遮られ難くなり、誤った判断を抑制することが出来る。
【選択図】図4
【解決手段】インクの消費に伴いインク収容室7内に負圧が発生しても、インク収容室7を規定する可撓性フィルム3が負圧とは反対の方向に凸となって変形するように、可撓性フィルム3の姿勢を規制する。これにより、重力などの影響で可撓性フィルム3全体が多少傾いても、従来例に比べて、残量検出のための光路Lは遮られ難くなり、誤った判断を抑制することが出来る。
【選択図】図4
Description
本発明は、液体を収容する液体収容タンクに関する。
インクタンク内のインクを、記録動作に伴って徐々に消費して行くインクジェット記録装置においては、タンク内のインクをなるべく無駄なく最後まで消費するための構成が求められる。そして、液体を安定して供給しつつこれを最後まで使い切るためには、液体を保持するタンク内において、使いはじめから使い終わりまで適切な負圧が保たれることが要求される。
例えば、特許文献1には、可撓性の膜部材とこれに接続されたばね部材を利用することによってインク収容室内に負圧を発生させる構成が開示されている。このような特許文献1の構成であれば、従来一般的であったタンク内に多孔質部材を備える構成に比べ、インクの種類に影響されることなく安定した負圧力を維持できるので、特に顔料インクを用いる場合などに有用である。
一方、特許文献2には、インクタンクの両側に発光素子と受光素子を配備し、インクタンク内を透過する光が検出されるか否かに応じてインクの有無あるいは残量を判断する技術が開示されている。
図10(a)〜(c)は、特許文献1に記載のインクタンクに特許文献2に記載の光学センサを組み合わせ、インク残量を検出する様子を示す図である。インクタンク10の外側筐体は、ケース部材1に蓋部材4が被せられることによって形成されている。インクタンク10の内部は、YZ平面を有する板部材2とタンク内壁の上端および下端を接続する可撓性フィルム3により、X方向に2つの空間に分断されている。インクタンク10の片側(左側)の空間はインクが収容されるインク収容室7となっており、板部材2の片面とインクタンクの内側壁を接続するばね部材8により、記録ヘッドに供給されるインクを適度に引き戻す方向の負圧が生成されている。一方、右側の空間6は蓋部材4に大気連通口が備えられており、大気圧が維持されている。インクタンク10の外側において、Y方向の下位には発光素子17A、上位には受光素子17Bがそれぞれ配備されている。発光素子17Aから発光された光が、ケース部材1の上端と下端に設置された光透過部材11Aおよび11Bを透過して受光素子に検出されたか否かに応じて、インク残量が十分であるか残り僅かであるかが判断出来るようになっている。
インクタンク10のインク残量が十分である場合、インク収容室7の容積は空間6よりも十分大きく、板部材2は、図10(a)に示すようにタンク内の+X方向側に位置している。この状態において、発光素子17Aから発光される光は、可撓性フィルム3に遮られ、受光素子17Bには検出されない。このように、受光素子17Bが光を検出しない状況では、インクタンク内にインクが十分残っていると判断される。
インクの消費が進みインク収容室7内のインクが徐々に減ってくると、板部材2は、タンク内において徐々に−X方向側に移動する。そして、板部材2が図10(b)に示すように発光素子17Aと受光素子17Bとを結ぶ光路Lよりも−X方向側に移動した時点で、発光素子17Aから発光される光は受光素子17Bに検出される。更に、インクの消費が進みインク収容室7内のインクが殆ど無くなると、板部材2は図10(c)に示すように、タンク内の左面に到達する。このように、受光素子17Bが光を検知するか否かによってインクタンク内に残っているインクの残量を予測することが出来、ユーザはインクタンクの購入や交換をタイミング良く行うことが可能となる。
しかしながら、図10(a)〜(c)に示したインクタンク10をY方向が鉛直方向となるように設置する記録装置では、板部材2が重力の影響によって鉛直方向に対し図11のように傾いてしまう場合があった。また、重力の影響以外でも、可撓性フィルムの剛性ばらつきなど様々な不安定な要因によって板部材の傾き程度も不安定な状況であった。そして、このようになると、インク収容室7内のインクが十分に消費されていても、発光素子17Aから受光素子17Bを結ぶ光路Lが傾いた板部材2によって遮られ、インクの残量を正確に判断することが出来なかった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、インクタンク内のインク残量を高い精度で検出することが可能な液体収容タンクを提供することである。
そのために本発明は、中空のケース部材と、該ケース部材の内部を2つの空間に分断し、その片側に液体を収容可能な収容室を形成するための可撓性フィルムと、前記収容室内の液体を外部へ供給するための供給口と、前記液体の消費に伴って発生する前記収容室内の負圧に逆らって、前記可撓性フィルムを前記ケース部材の内側壁から離間させる第1の方向に付勢するばね部材と、前記第1の方向と交差する第2の方向に光を透過させるために、前記ケース部材の前記第2の方向に対向する2つの面のそれぞれに設けられた光透過部と、を備えた液体収容タンクにおいて、前記収容室内に前記液体の消費に伴って負圧が発生する状態において、前記可撓性フィルムが前記ばね部材と接続する部分が前記第1の方向に凸となって変形するように、前記可撓性フィルムの姿勢を規制する規制手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、重力などの影響で可撓性フィルム全体が多少傾いても、残量検出のための光路は遮られ難くなり、誤った判断を抑制することが可能となる。
(第1の実施形態)
図1(a)〜(c)は、本実施形態のインクタンク(液体収容タンク)の外観斜視図とその断面図を示す図である。図1(a)を参照するに、インクタンク10は、例えばポリプロピレンのケース部材1と蓋部材4をX方向に合致させることによりほぼ直方体形状の中空筐体が形成されている。インクタンク10のY方向下方には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口9が備えられている。蓋部材4には大気連通口12が備えられている。本実施形態において、重力方向は−Y方向に一致するものとする。
図1(a)〜(c)は、本実施形態のインクタンク(液体収容タンク)の外観斜視図とその断面図を示す図である。図1(a)を参照するに、インクタンク10は、例えばポリプロピレンのケース部材1と蓋部材4をX方向に合致させることによりほぼ直方体形状の中空筐体が形成されている。インクタンク10のY方向下方には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口9が備えられている。蓋部材4には大気連通口12が備えられている。本実施形態において、重力方向は−Y方向に一致するものとする。
図1(b)は図1(a)のA−A´断面図、図1(c)はB−B´断面図である。インクタンク10の内部は、例えば厚み30〜100μm程度のポリプロピレンの薄膜から成る可撓性フィルム3の周辺部が、ケース部材1の内壁周囲に溶着されることによりX方向に2つの空間に分断されている。図において、図1(b)の左側がインク供給口9に接続しインクを収容可能なインク収容室7、もう片側が大気に接続する空間6となっている。可撓性フィルム3は、その表面の一部が2つの板部材用ばね32によって連結された3つの板部材31a〜31cに接着されている。そして、3つの板部材31a〜31cのうちの中央の板部材31bの−X方向側の面とインクタンクの内側壁18は、コイルスプリングからなるばね部材8によって接続されている。ばね部材8は、ケース部材1の内側壁18と中央の板部材31との間に圧縮された状態で設置されており、板部材31bを介して可撓性フィルム3を+X方向に付勢している。このような構成により、インク収容室内は、外部に供給されるインクを適度に引き戻す方向の適度の負圧がインク量によらず維持されるようになっている。
図2(a)および(b)は、上記3つの板部材31a〜31cと2つの板部材用ばね32の連結状態を説明するための図である。図2(a)はZ方向から見た図、同図(b)はX方向から見た図を夫々示している。板部材31a〜31cはYZ平面を有する平板であり、ねじりコイルスプリングから成る板部材用ばね32は、板部材31a〜31cの長手方向(Z方向)の一部に介在することにより板部材31aと31b、板部材31bと31cをそれぞれY方向に連結している。この際、板部材用ばね32には、ばね部材8によって連結されている中央の板部材31bに対し、両側の板部材31aおよび31cが+X方向に飛び出さないように付勢されている。また、−X方向については、中央の板部材31bに対し両側の板部材31aおよび31cが45°以上の傾きを持たないようにストッパ機構が設けられている。つまり、3つの板部材31a〜31cの相対的な姿勢としては、図2(a)のようにY方向にほぼ一直線な姿勢、あるいは図1(b)のように両側の板部材31が中央に対して+X方向に45°以下に傾いた姿勢、のいずれかしか取り得ないようになっている。
再度図1(a)〜(c)を参照するに、インクタンク10の外側において、Y方向の下位には発光素子17A、上位には受光素子17Bがそれぞれ配備されている。発光素子17Aから発光された光が、ケース部材1の上下端に対向して配備された光透過部材11Aおよび11Bを透過し、受光素子17Bに検出されたか否かに応じて、インク残量が十分であるか残り僅かであるかが判断出来るようになっている。なお、本実施形態において、光透過部材11Aおよび11Bについては、発光素子の光を透過可能であればその材質は特に限定されるものではない。また、ケース部材1の全体が光透過部材と同等の材質で構成されていても良い。
図3(a)〜(c)は、本実施形態におけるインク残量を検出する様子を示す図である。インクタンク10のインク残量が十分である場合、インク収容室7の容積は空間6よりも十分大きく、3つの板部材31a〜31cは、図3(a)に示すようにタンク内の右側に位置している。この際、インク収容室7内には十分な量のインクが収容されているため、3つの板部材31の夫々がインクの内圧によって+X方向に付勢され、Y方向にほぼ平行な姿勢を保っている。この状態において、発光素子17Aから発光される光は、可撓性フィルム3に遮られ、受光素子17Bに検出されることはない。よって、インクタンク内にインクは十分残っていると判断される。
インクの消費が進みインク収容室7内のインクが徐々に減ってくると、インク収容室7には負圧が高まり(負圧が発生していき)、板部材31a〜31cはばね部材8の力に逆らって徐々に左側に移動する。この際、中央の板部材31bはばね部材8によって側壁から離間させる+X方向(第1の方向)に付勢される。しかし、両側の板部材31aおよび31cについては、板部材ばね32に固定されていない端部がインク収容室内の負圧によって−X方向に引き寄せられる。その結果、板部材31aおよび31cは、図3(b)に示すように、板部材31bに対し傾きを持った姿勢となる。
本実施形態において、インク収容室7内の負圧は、インクの消費に伴って徐々に大きくなる。よって、3つの板部材31a〜31cは、板部材ばね32での折れ曲り角度を45°以下の範囲で徐々に大きくしながら、徐々に−X方向(図の左側)に移動して行く。そして、発光素子17Aと受光素子17Bとを結ぶZ方向(第2の方向)に進む光路Lよりも中央の板部材31が−X方向に移動した時点で、発光素子17Aから発光される光は受光素子17Bに検出される。
更に、インクの消費が進むと、板部材31a〜31cはタンク内の左側面に近接するようになる。この際、本実施形態ではストッパ機構が設けられているので、インク収容室7内のインクが完全に消費される直前においても、板部材31aおよび31cが−X方向に45°以上傾くことはない。よって、3つの板部材31a〜31cがスムーズにケース部材1の内壁に沿い、最終的には図3(c)のような状態になる。
図4は、板部材31が重力の影響によって鉛直方向(Y方向)に対し傾いてしまった状態を示す図である。ここでは、中央の板部材31bがY方向に対しθ1だけ傾いた状態を示している。インク収容室7内には負圧が発生しており、両側の板部材31aおよび31bの先端はそれぞれ−X方向に傾いている。図では、板部材31bに対する板部材31aの傾きをθ2、板部材31bに対する板部材31cの傾きをθ2´として示している。重力の影響を受けているため、θ2とθ2´の大きさは必ずしも等しくは無いが、両者ともθ1よりも大きな値を有している。
このように本実施形態の構成では、両側の板部材31aおよび31bの先端が−X方向に傾いているので、インクの消費に伴い収容室内に負圧が発生しても、可撓性フィルムは+X方向に凸となるように変形し、そのような姿勢で−X方向に移動する。結果、重力などの影響により板部材31bがY方向に対して多少傾いても、図11で示した従来例に比べて、発光素子17Aから受光素子17Bに向かう光路Lは遮られ難くなる。すなわち、本実施形態の構成を採用すれば、図11で示した従来技術を採用した場合よりも、板部材の傾きに伴う誤った判断が抑えられ、結果的にインク残量の検出精度を向上させることが可能となる。
以上説明したように本実施形態によれば、中央の板部材に対し負圧発生方向にのみ傾き可能な2つの板部材を連結させた構成を介して可撓性フィルムの姿勢を規制することにより、従来に比べ精度の高いインク残量検知を行うことが出来る。
(第2の実施形態)
図5(a)および(b)は、本実施形態の液体収容タンクとなるインクタンク10の断面図を示す図である。図5(a)はZ方向から見た図、同図(b)はX方向から見た図を夫々示している。インクタンク10の外側筐体や各部材の材質および発光素子17Aと受光素子17Bに係る光学系については第1の実施形態と同様である。
図5(a)および(b)は、本実施形態の液体収容タンクとなるインクタンク10の断面図を示す図である。図5(a)はZ方向から見た図、同図(b)はX方向から見た図を夫々示している。インクタンク10の外側筐体や各部材の材質および発光素子17Aと受光素子17Bに係る光学系については第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、2つの板部材30aおよび30bが1つの板部材用ばね32に連結されており、これら2つの板部材30aおよび30bの夫々は、2つのばね部材8の夫々によってインクタンクの内側壁18と連結されている。
図5(b)を参照するに、板部材30aおよび30bは、YZ平面を有する平板であり、ねじりコイルスプリングから成る板部材用ばね32は、板部材30の長手方向(Z方向)の一部に介在することにより2つの板部材30aおよび30bをY方向に連結している。この際、板部材用ばね32は、両側の板部材30aおよび30bが板部材用ばね32よりもX方向に飛び出さないように付勢している。また、−X方向については、板部材30aおよび30bが板部材用ばね32に対し45°以上の傾きを持たないようにストッパ機構が設けられている。つまり、2つの板部材30aおよび30bの相対的な姿勢としては、Y方向にほぼ一直線な姿勢、あるいは図5(a)のように2つの板部材30aおよび30bが中央に対して−X方向に45°以下に傾いた姿勢、のいずれかしか取り得ないようになっている。
インクの消費が進みインク収容室7内のインクが徐々に減ってくると、インク収容室7には負圧が発生し、板部材30aおよび30bはばね部材8の+X方向への力に逆らって徐々に−X方向に移動する。この際、板部材30aおよび30bのばね部材32と反対の端部は、インク収容室7内の負圧によって−X方向に引き寄せられ、図5(a)に示すように、Y方向に対し傾きを持った姿勢となる。この際、2つの板部材30aおよび31bは、板部材ばね32に対する折れ曲り角度を45°以下の範囲で徐々に大きくしながら、徐々に−X方向(図の左側)に移動する。そして、発光素子17Aと受光素子17Bとを結ぶ光路Lよりも中央のばね部材32が−X方向に配置された時点で、発光素子17Aから発光される光は受光素子17Bに検出される。
図5(a)では、板部材30aがY方向に対し−X方向にθ1だけ傾き、板部材30bがθ2だけ傾いた状態を示している。重力の影響を受けているため、θ1とθ2の大きさは必ずしも等しくは無いが、板部材30aおよび30bの先端が夫々−X方向に傾いているため、図11で示した従来技術に比べ、光路Lは遮られ難くなる。
このように本実施形態によれば、板部材ばね32に対し負圧発生方向にのみ傾き可能な板部材30aおよび30bを連結させた板部材構成を用いることにより、図11で示した構成に比べ、板部材の傾きに伴う誤った判断を抑えることが出来る。結果、従来よりも精度の高いインク残量検知を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
図6(a)および(b)は、本実施形態の液体収容タンクとなるインクタンク10の外観斜視図とその断面図を示す図である。図6(a)はZ方向から見た図、同図(b)はX方向から見た図を夫々示している。インクタンク10の外側筐体や発光素子17Aと受光素子17Bに係る光学系については上記実施形態と同様である。本実施形態では、板部材20として、抜き打ち処理によって両端部に2つの穴50が設けられたSUS製の板ばねを用いることに特徴がある。板部材20においては、抜き打ち処理されていない中央領域とインクタンクの内側壁18とが、ばね部材8によって連結されている。
図6(a)および(b)は、本実施形態の液体収容タンクとなるインクタンク10の外観斜視図とその断面図を示す図である。図6(a)はZ方向から見た図、同図(b)はX方向から見た図を夫々示している。インクタンク10の外側筐体や発光素子17Aと受光素子17Bに係る光学系については上記実施形態と同様である。本実施形態では、板部材20として、抜き打ち処理によって両端部に2つの穴50が設けられたSUS製の板ばねを用いることに特徴がある。板部材20においては、抜き打ち処理されていない中央領域とインクタンクの内側壁18とが、ばね部材8によって連結されている。
図7(a)〜(c)は、本実施形態におけるインク残量を検出する様子を示す図である。インク残量が十分である場合、インク収容室7の容積は空間6よりも十分大きく、板部材20は図7(a)に示すようにタンク内の右側に位置している。この際、インク収容室7内には十分な量のインクが収容されているため、板部材20がインクの内圧によって+X方向に付勢され、Y方向にほぼ平行な姿勢を保っている。この状態において、発光素子17Aから発光される光は、可撓性フィルム3に遮られ、受光素子17Bに検出されることはなく、インクタンク内にインクは十分残っていると判断される。
インクの消費が進みインク収容室7内のインクが徐々に減ってくると、インク収容室7には負圧が発生し、板部材2はばね部材8の+X方向への力に逆らって徐々に左側に移動する。この際、板部材20の中央部分はばね部材8によって+X方向に付勢されているが、抜き打ちされた両側部分は中央部分よりも剛性が弱いので、インク収容室7内の負圧によって−X方向に引き寄せられる。その結果、板部材20全体は、図7(b)に示すように、Y方向に対し湾曲された状態となる。
本実施形態において、インク収容室7内の負圧は、インクの消費に伴って徐々に大きくなる。よって、板部材20は、徐々に湾曲の程度を大きくしながら徐々に−X方向(図の左側)に移動して行くことになる。そして、発光素子17Aと受光素子17Bとを結ぶ光路Lよりも板部材20の中央部分が−X方向に配置された時点で、発光素子17Aから発光される光は受光素子17Bに検出される。
更に、インクの消費が進んで、インク収容室7内のインクが殆ど無くなると、板部材31は、図7(c)のようにタンク内の左側面に到達し、再び板部材20はY方向に平行な状態となる。
図8は、板部材20が重力の影響によって鉛直方向(Y方向)に対し傾いてしまった状態を示す図である。インク収容室7内には負圧が発生しており、板部材20の両端はそれぞれ−X方向に傾いている。重力の影響を受けているため、両端は均等に湾曲しているわけではない。
このように、本実施形態では1枚の板部材20の両端が−X方向に湾曲しているため、板部材20が全体的に傾いても、図11で示した構成に比べ、発光素子17Aから受光素子17Bに向かう光路Lは遮られ難い。すなわち、本実施形態の構成を採用すれば、図11で示したような従来技術を採用した場合よりも、板部材の傾きに伴う誤った判断を抑え、結果的にインク残量の検出精度を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態において、発光素子17Aおよび受光素子17Bは、インクタンク10の数だけ用意する必要はない。例えばシリアル型のカラーインクジェット記録装置の場合には、1対の発光素子17Aおよび受光素子17Bだけ用意すればよい。
図9は、シリアル型のカラーインクジェット記録装置における複数のインクタンクと光学センサの配置例を示す図である。シリアル型のカラーインクジェット記録装置の場合、X方向に往復移動するキャリッジには、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応した4つのインクタンク10が、図のように搭載されている。この場合、キャリッジ40は、発光素子17Aから受光素子17Bに向かう光路とは交差する方向(X方向)に移動可能である。よって、夫々のインクタンクの光透過部を発光素子17Aと受光素子17Bを結ぶ光路の位置に合わせながら複数回の検出を行うことにより、夫々のインクタンクについて残量確認を行うことが出来る。
また、以上では用紙に画像を記録するインクジェット記録装置に用いるインクタンクを例に説明してきたが、本発明はこのようなインクタンクに限定されるものではない。収容した液体が徐々に消費されていく形態であれば、その液体の種類や用途がいかなるものであっても本発明は有効に機能する。
更に、以上では可撓性フィルムの移動方向(X方向)が水平方向、残量検知のための光が進行する方向(Y方向)が鉛直方向としたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。いずれの方向に重力が作用する形態であっても、ばね部材が作用する方向と光が進行する方向とが直交関係にあれば、本発明の効果を得ることは出来る。
1 ケース部材
3 可撓性フィルム
7 インク収容室
8 ばね部材
10 インクタンク
11A、11B 光透過部材
31a〜31c 板部材
32 板部材用ばね
3 可撓性フィルム
7 インク収容室
8 ばね部材
10 インクタンク
11A、11B 光透過部材
31a〜31c 板部材
32 板部材用ばね
Claims (8)
- 中空のケース部材と、
該ケース部材の内部を2つの空間に分断し、その片側に液体を収容可能な収容室を形成するための可撓性フィルムと、
前記収容室内の液体を外部へ供給するための供給口と、
前記液体の消費に伴って発生する前記収容室内の負圧に逆らって、前記可撓性フィルムを前記ケース部材の内側壁から離間させる第1の方向に付勢するばね部材と、
前記第1の方向と交差する第2の方向に光を透過させるために、前記ケース部材の前記第2の方向に対向する2つの面のそれぞれに設けられた光透過部と、
を備えた液体収容タンクにおいて、
前記収容室内に前記液体の消費に伴って負圧が発生する状態において、前記可撓性フィルムが前記ばね部材と接続する部分が前記第1の方向に凸となって変形するように、前記可撓性フィルムの姿勢を規制する規制手段
を備えることを特徴とする液体収容タンク。 - 前記規制手段は、前記ばね部材が接続された板部材と、当該板部材に対し前記第1の方向と反対の方向にのみ傾き可能なように連結された2つの板部材とが前記可撓性フィルムに接着されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容タンク。
- 前記規制手段は、前記ばね部材が接続され、前記第1の方向と反対の方向にのみ傾き可能に連結された2つの板部材が、前記可撓性フィルムに接着されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容タンク。
- 前記規制手段は、前記ばね部材が接続される中央領域と打ち抜き処理された領域を両端部に有する板ばねが、前記可撓性フィルムに接着されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容タンク。
- 前記規制手段は、前記収容室内に液体の消費に伴う負圧が発生する前の状態において、前記可撓性フィルムが前記第2の方向にほぼ平行になるように、前記可撓性フィルムの姿勢を規制することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液体収容タンク。
- 前記第1の方向は水平方向であり、前記第2の方向は鉛直方向であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の液体収容タンク。
- 前記収容室はインクを収容することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の液体収容タンク。
- 前記ケース部材が前記透過部と等しい材質で構成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の液体収容タンク。
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Cited By (1)
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WO2020129981A1 (ja) * | 2018-12-17 | 2020-06-25 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクジェットプリンタ及びインク供給装置 |
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2014
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020129981A1 (ja) * | 2018-12-17 | 2020-06-25 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクジェットプリンタ及びインク供給装置 |
JPWO2020129981A1 (ja) * | 2018-12-17 | 2021-10-07 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクジェットプリンタ及びインク供給装置 |
JP7138725B2 (ja) | 2018-12-17 | 2022-09-16 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクジェットプリンタ及びインク供給装置 |
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