JP2015166094A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工中のレーザ光のビームプロファイル変動を迅速に、しかも加工対象物の形状変化等の擾乱要因を排除して検出可能とし、その変動の発生原因も把握する。【解決手段】遠赤外線レーザ光源1と、光源1からのレーザ光2を2次元角度走査する走査機構5x,5yと、走査機構により走査されたレーザ光を加工対象物表面に集光させるfθレンズ6と、走査機構5yとfθレンズ6との間に設けられたターゲット11と、レーザ光源1と走査機構5xとの間に設けられたビームスプリッタ3と、ターゲット11から発生した熱放射がビームスプリッタ3を透過又は反射した位置に設けられた結像レンズ12と、結像レンズ12に関してターゲット11と共役な位置に設けられた放射温度計14と、放射温度計14により測定したターゲット11の温度分布から当該ターゲット11を通過するレーザ光2のビームプロファイルを求めるデータ処理部15と、を備えた。【選択図】 図1

Description

本発明はレーザ加工装置に係り、さらに詳しくは、レーザ光を用いた各種材料の切断、穴あけ、微細加工、彫刻、除去加工等の加工を行うレーザ加工装置に関する。
レーザ加工においては、加工対象物の広い領域にわたってレーザビームを走査し、所定の形状に切断、穴あけ、微細加工、彫刻、除去加工等が行われる。レーザ加工を行う場合、加工品質として、走査された箇所にかかわらず、加工の幅、深さ、平坦度等の状態が一定に保たれることが要求される。ところが、COレーザなどの遠赤外線レーザによる加工では、数十Wという大パワーのレーザ光を用いるため、鏡やレンズなどの光学部品もわずかながら吸収率を有するので、レーザ光による発熱がある。特に、光学部品が熱により変形することでビームプロファイルの変動が起こり、加工位置の走査により、及び/又はレーザ発振開始からの時間経過に伴い加工形状が変動する場合がある。そのためレーザ加工装置では、ビームプロファイルの変動を迅速にモニタし、加工変動を未然に防ぐことが重要となっている。
このような加工変動を未然に防ぐ技術として例えば特開2012−35276号公報(特許文献1)及び特開2005−118814号公報(特許文献2)記載の発明が公知である。特許文献1には、加工中のレーザビームの断面強度分布をモニタすることにより、加工の不具合の原因を迅速に究明することが記載されている。また、特許文献2には、レーザ光が加工対象物に照射され加工が行われるのに伴い発生する副次光を撮像手段により撮像し、撮像結果を画像処理することにより、加工結果を評価することが記載されている。
特開2012−035276号公報 特開2005−118814号公報
レーザ加工装置では、加工対象物の広い領域にわたってレーザビームを走査するために、例えば特許文献2にも記載されているように、一般にガルバノなどの走査鏡とfθレンズとを組み合わせた光学系が用いられる。ここで、COレーザなどの遠赤外線レーザを用いた加工装置では、前述のように数十Wという大パワーのレーザ光では、光走査鏡やfθレンズに熱膨張などの影響を少なからず及ぼす。このため、レーザビームの径や対称性が設計値からずれ、加工対象物上の位置や時間とともに加工形状が変動するという問題が発生する。
そこで、特許文献1ではレーザビーム中に可動ミラーを挿入して反射した光を受光部に入射させることによりビームのモニタを行っている。しかしこの方式では、走査鏡やfθレンズに入射する以前のレーザビームをモニタするため、走査鏡やfθレンズの影響を検出することはできない。走査鏡やfθレンズの後の光路に可動ミラーを挿入することも容易に類推できるが、この場合、走査鏡によってビームが動き回るため、大型のビーム検出素子が必要となり、ビームプロファイルの細かい形状変化を捉えることが難しくなる。
特許文献2では走査鏡とfθレンズを経て加工対象物にレーザ光が照射された後に発生するプルームをモニタしている。しかし、この方式で加工対象物から反射された光を観察しようとすると、プルームによる屈折率のゆらぎの影響や、加工対象物の形状変化の影響のため、反射光の像をそのままレーザビームプロファイルの判定に用いるのは困難である。
そこで、本発明が解決しようする課題は、加工中のレーザ光のビームプロファイル変動を迅速に、しかも加工対象物の形状変化等の擾乱要因を排除して検出可能とし、さらにその変動の発生原因をも把握することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、遠赤外線レーザ光源と、前記光源からのレーザ光を2次元角度走査する走査機構と、前記走査機構により走査されたレーザ光を加工対象物表面に集光させるレンズと、を有するレーザ加工装置において、前記走査機構と前記レンズとの間に設けられ、前記レーザ光を透過する材料よりなる平板形状のターゲットと、前記レーザ光源と前記走査機構との間に設けられた光分岐部と、前記ターゲットから発生した熱放射が前記光分岐部を透過し、または反射した位置に設けられた結像レンズと、前記結像レンズに関して前記ターゲットと共役な位置に設けられた放射温度計と、前記放射温度計により測定した前記ターゲットの温度分布から当該ターゲットを通過する前記レーザ光のビームプロファイルを求めるデータ処理部と、を備えたことを特徴とする。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
本発明によれば、大出力レーザによる加工中にガルバノ走査鏡等の光学素子の熱変形によるビームプロファイル変動が発生しても、その変動を迅速に、しかも加工対象物の形状変化等の擾乱要因を排除して検出可能とし、さらにその変動の発生原因をも把握することができる。
本発明の実施形態における実施例1のレーザ加工装置の概略構成を示す図である。 実施例1のビームプロファイルの測定例を示す図である。 実施例2のレーザ加工装置の概略構成を示す図である。 実施例3のfθレンズ及びターゲット部を拡大して示す図である。 実施例4のレーザ加工装置の概略構成を示す図である。 実施例5のレーザ加工装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について複数の実施例を挙げ、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態における実施例1に係るレーザ加工装置100の概略構成を示す図である。
レーザ加工装置100は、レーザ光源1、ビームスプリッタ3、第1及び第2の鏡4x,4y、第1及び第2のガルバノ走査機構5x,5y、fθレンズ6、結像レンズ12、放射温度計14、データ処理部15、ビームプロファイル16及び制御部17を備えている。
レーザ光源1は、任意の遠赤外線レーザ光源が利用可能であるが、本実施例ではCO(炭酸ガス)レーザを用いている。このCOレーザは波長10.6μmまたは9.4μmのレーザ光2を発振する。レーザ光2はビームスプリッタ3により反射後、さらに第1の鏡4x及び第2の4yにより反射され、略透明なターゲット11を透過し、fθレンズ6により加工対象物7の集光点8に集光される。加工対象物7は、ここでは図示していないが、加工テーブル上に取り外し可能に固定されている。加工テーブルあるいはfθレンズ6を昇降させ、加工対象物7の表面に集光点8が合致するように両者の相対的な位置を調整して位置決めすれば、加工対象物7の表面に加工痕9が形成される。また、第1及び第2の鏡4x,4yを高速で所定角揺動させる第1及び第2のガルバノ走査機構5x,5yにそれぞれ取り付け、おのおのx方向及びy方向に走査すれば、加工対象物7上に所望の2次元パターンの加工を行うことができる。図1では、x方向を一定にしてy方向のみ走査した場合の加工痕9を示している。
本実施例1においては、レーザ光2が第1及び第2の鏡4x,4yでそれぞれ反射された後、fθレンズ6に入射する直前の位置にターゲット11を設置している。本ターゲット11は材料がGeまたはZnSeの平行平板(平板形状のもの)からなり、表面研磨後、遠赤外線用のAR(Anti Reflection)コートを施したものが好適である。これらは、波長10.6μmまたは9.4μmのレーザ光2をほぼ100%透過させる。そのため、ターゲット11を挿入したことによる加工対象物7の加工への影響は無視できる。ただし、ターゲット11によりレーザ光2はわずかながら吸収される。吸収されたレーザ光2の一部はターゲット11の温度上昇を起こす。これによりターゲット11からは放射13が発生する。
ターゲット11の温度上昇はレーザ光源1から出射されるレーザ光2の強度に依存するため、温度を測定することによりレーザ光2の強度を求めることができる。図1の構成においては、ターゲット11からの放射13が結像レンズ12により放射温度計14に結像されるようにしている。これにより、データ処理部15は放射温度計14で測定した温度分布像をもとにターゲット11の温度分布を求めることができる。そして、このように温度分布をデータ処理部15で演算することにより、ビームプロファイル16を求めることができる。
ここで、レーザ光2と放射13とは第1及び第2の鏡4x,4yを共用している。したがって、第1及び第2のガルバノ走査機構5x,5yがレーザ光2をターゲット11内で走査しても、放射温度計14に入射する放射13の像は動き回ることなく、ほぼ一定の位置に結像する。したがって、結像レンズ12の焦点距離を長くして、ビームプロファイル16の画像の拡大率を大きくすることができる。また、像の分解能は波長が短いほど高くなることから、遠赤外線のレーザ光2を直接観察するより、ターゲット11の加熱により発生した放射の1〜4μm付近の領域の像を観察するほうが、ビームプロファイル16の微細な変化を判別するのに好適である。
さらに、結像レンズ12を用い、結像レンズ12に関してターゲット11と放射温度計14の素子とが共役な位置関係となる光学系とすると、ビームスプリッタ3、第1及び第2の鏡4x,4y、fθレンズ6、並びに加工対象物7などから発生する放射は、放射温度計14上でデフォーカスされ、ターゲット11からの放射のみを放射温度計14にて測定することが可能となる。
ビームスプリッタ3は、レーザ光2のパワーをできるだけロスしないよう、遠赤外線領域で反射率が99%程度の鏡を用いるのが好適である。また、放射13は1〜4μm領域の近赤外〜中赤外線を測定するのが好適であるので、1〜4μm領域を透過させ、10μm付近の領域を反射させるダイクロイックミラーがさらに好適である。あるいは、レーザ光源1と結像レンズ12及び放射温度計14との配置を入れ替え、ビームスプリッタ3の透過と反射の特性を逆にしても効果は同じである。
ターゲット11の詳細な仕様は次のとおりである。本発明で用いるCO2レーザ光源1からのレーザ光2は波長が10μm前後の遠赤外線領域である。このため、ターゲット11の材質は、波長10μm付近における透過率が高いGe(吸光係数0.035/cm)またはZnSe(吸光係数0.0004/cm)が好適である。レーザ光2の大部分がターゲット11を透過するため、ターゲット11による加工痕9の形状への影響は無視できる。また、レーザ光2の一部分がターゲット11に吸収されることにより、ターゲット11の温度が上昇し、上述したビームプロファイル測定に必要な放射13を発生させることができる。なお、ビームプロファイル16の異常を確実に検出できる程度の温度測定精度を得るためには、温度上昇は数度以上、望ましくは数十度あるのが望ましい。
さらに、ターゲット11の仕様を決める上で、第1及び第2のガルバノ走査機構5x,5yによるレーザ光2の走査範囲は実用上25×25mm以上あることが望ましい。また、ターゲット11が薄いと機械的強度の問題が生じ、厚いと厚さ方向の熱伝導のためビームプロファイルの位置分解能が低下する。そのためターゲット11の板厚は1mm程度が望ましい。
ターゲット11の材質がGeの場合には、前記吸光係数から、レーザ光2のうち0.35%がターゲット11により吸収されることになる。レーザ光2の走査中のターゲット11の温度は、ターゲット11の比熱、熱伝導率、及び周辺の空気への対流など多くのパラメータに左右されるため、ターゲット11の温度を求めるのは容易ではない。しかし、放射温度計での測定可否の目安は次のように判定できる。
ターゲット11が薄板で、外周だけをホルダで固定されている場合、放熱はほとんど空気の対流により起こる。対流による熱伝達は、熱量q、熱伝達率h、面積A、物体(すなわちターゲット11)の温度T、物体と接触する空気の温度Tとすると、
q=hA(T−T
で求められる。
熱伝達率hは物体の形状や流体の流速など多くのパラメータに寄与するため、複雑な式となる。詳細な計算式は「伝熱工学資料(日本機械学会)」などに記載されており、一般にコンピュータシミュレーションが用いられるが、ここでは、ターゲット11が25×25mmの水平平板で、空気への自然対流のみを仮定して、熱伝達率hを経験値から約1[W/(mK)]とした。
ここで熱平衡、すなわちレーザ光2の吸収によるエネルギと、対流により放出されるエネルギとが等しくなっていると考える。レーザ光のパワーをI[W]とすると、ターゲット11に吸収されるパワーは
I×3.5×10−3[W]
である。また、ターゲット11の上記25×25mm領域内をレーザ光2が均一に走査されている場合、熱伝達に寄与する表面積Aは
6.25×10−4[m
となる。これから空気の温度に対する温度上昇T−Tは、
T−T=q/(hA)
=I×3.5×10−3/(1×0.025×0.025)
=5.6×I[K]
で求められる。
一般に加工に用いられるレーザパワーが1[W]の場合、温度上昇T−Tは5.6[K]となる。また、レーザパワーが10「W」の場合、温度上昇T−Tは56[K]となる。これは、上述したビームプロファイルの異常を確実に検出できる程度の温度である。
ターゲット11の材質の他の例として、ZnSeを用いた場合、前記吸光係数から、レーザ光2のうち0.004%がターゲット11により吸収されることになる。Geの場合と同様、ターゲット11の大きさ及びレーザ光2の走査範囲が25×25mmで、板厚が1mmの場合、ターゲット11の温度上昇は、以下のようにして求められる。
レーザ光のパワーをI[W]とすると、ターゲット11に吸収されるパワーは、
I×4×10−5[W]
である。これから、上記のGeの場合と同様の計算により、温度上昇T−T
T−T=0.064×I[K]
となる。レーザパワーが1[W]の場合、温度上昇T−Tは0.064[K]、レーザパワーが10「W」の場合、温度上昇T−Tは0.64[K]となり、これでは上述したビームプロファイルの異常を検出するには不足である。
しかし、ZnSeでも表面にレーザ光2をある程度吸収する膜を形成することにより、ビームプロファイルの異常を検出するに十分な温度とすることが可能となる。すなわち、Geの場合とオーダー的にほぼ同等な吸収率0.1〜1%とした膜を使用すればよい。この場合、Geの場合と同様の計算から、ターゲット11に吸収されるパワーは
I×0.001[W]ないしI×0.01[W]
となり、温度上昇T−T
I×1.6[K]ないしI×16[K]
となる。
すなわち、パワーIが1[W]の場合は
1.6[K]ないし16[K]、
パワーIが10[W]の場合は
16[K]ないし160[K]
である。これは、前述のビームプロファイルの異常を確実に検出できる程度の温度である。このような遠赤外線領域の吸収に適する膜としてボロメータに用いられるアモルファスシリコン、酸化バナジウム、あるいは一般にND(Neutral Density)フィルタに用いられる合金膜などが使用できる。また、この吸収膜は、前述のARコートと積層して形成することができる。
なお、fθレンズ6はレーザ加工装置に一般的に用いられるものであるが、レンズの収差の影響が無視できる程度の粗い加工でも問題なければ、単レンズやアクロマートなどのより単純な構成のレンズを用いてもよい。
データ処理部15は、前述のようにターゲット11の温度分布を演算することにより、ビームプロファイル16を求める。放射の強度Pと温度Tとの相関は一般に、ステファン−ボルツマンの式と称される
P=5.68×10−12×T
で表される。これより、ターゲット11から発生する放射の強度Pの分布を測定すれば温度Tの分布が求まり、温度Tの室温からの上昇がレーザ光2のパワーに比例すると考えれば、ビームプロファイル16を容易に求めることが可能である。なお、本式の代りに、より迅速に計算が可能な簡易式を用いることも可能である。
制御部17は、第1及び第2のガルバノ走査機構5x,5yの制御とビームプロファイル測定とをあらかじめ定めたタイミングに従って行う。すなわち、第1及び第2の鏡4x,4yの走査に伴うビームプロファイル16の変化、及びレーザ光2の照射開始からの時間経過に伴うビームプロファイル16の変化を求める。
図2はビームプロファイル16の測定例である。本図は鏡4xの2つの走査角において、加工開始時と開始から10分経過後のビームプロファイル16を比較したものである。ここで原点(0度)は、レーザ光2がfθレンズ6に垂直に入射する場合に対応している。鏡4x及び4yがレーザ光2と放射13とで共用されているため、ビームプロファイル16は常にフレーム内のほぼ一定の位置に表示されている。Rx及びRyは、加工開始時のx方向及びy方向のビーム径である。ビーム径は、一般にパワーがビーム中心に対してe−2となる直径として求められる。あるいは、加工に達するパワー閾値に対応する径として求めてもよい。
なお、制御部17は、レーザ光源1、データ処理部1、第1及び第2のガルバノ走査機構5x,5y、図示しない加工テーブルの駆動機構と接続され、これらを制御する。また、データ処理部15はビームプロファイル16に加え、放射温度計14と接続されている。
なお、制御部17は図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備え、CPUはROMあるいは図示しないHDD(Hard Disc Drive)に格納されたプログラムコードを読み込んでRAMに展開し、当該RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用しながら前記プログラムコードで定義されたプログラムを実行する。
図2は、実施例1におけるビームプロファイルの測定例を示す図、加工開始時のx走査角0度(図2(a))及び走査角3度(図2(b)、加工開始から10分経過後のx走査角0度(図2(c))及び走査角3度(図2(d))の場合を対比して示している。
図2(a),(b)及び(c)から分かるように加工開始時にはx方向のビーム径Rxとy方向のビーム径Ryとが等しく、円形のビームとなっている。しかし、10分経過後はx方向のビームがΔRx変化して、図2(d)に示すように楕円形のビームとなっている。これは、レーザ光2の熱が第1の鏡4xに吸収されて膨張したためである。そこで、例えばx方向のビーム径Rxとy方向のビーム径Ryの比率が100±10%の場合に正常、これから外れた場合に異常というように判定基準を設定すればよい。
以上の構成により、レーザ光2による加工対象物7の加工中に第1及び第2の鏡4x,4yなどの光学素子の熱変形によるビームプロファイル変動が発生しても、その変動を直ちに検出し、加工形状への影響を事前に防止することが可能となる。
図3は実施例2に係るレーザ加工装置100の概略構成を示す図である。
本実施例2は、実施例1に対してレーザ光源1とビームスプリッタ3との間のレーザ光2の光路上にシャッタ21を追加して設置した例である。その他の各部で実施例1と同様なので重複する説明は省略する。
このようにレーザ光源1とビームスプリッタ3との間のレーザ光2の光路上にシャッタ21を追加して設置すると、ビームプロファイル16が異常と判定された場合、シャッタ21によりレーザ光2を遮断することができる。このようにレーザ光2を遮断すると、この遮断により加工を休止し、第1及び第2の鏡4x,4yが冷却した後、加工を再開することが可能となる。
以上のようにシャッタ21を設置することにより、実施例1の効果に加え、ビームプロファイル変動の加工形状への影響を防止する工程を自動化し、人間の判断を不要とすることができる。
図4は実施例3に係るレーザ加工装置100のfθレンズ6及びターゲット11の部分を拡大して示す図である。本実施例ではfθレンズ6とターゲット11とをハウジング6bにより一体の構成としている。その他の各部は、実施例1のレーザ加工装置100と同様なので重複する説明は省略する。
fθレンズ6の入射側にターゲット11を挿入するにあたり、レーザ光2のfθレンズ6への入射角にかかわらず収差が最小となるようにfθレンズ6とターゲット11とを含めた最適設計が必要となる。しかし、本実施例のようにターゲット11とfθレンズ6とを一体すると、最適設計の状態を容易に再現することができる。すなわち、本実施例によれば、より高生産性・低コストで実施例1の効果を達成することができる。
図5は実施例4に係るレーザ加工装置100の概略構成を示す図である。
本実施例4は、実施例1では1つのターゲット11であったものを第1ないし第3のターゲット11a,11b,11cとしてレーザ光2の光路中の3箇所に設けるとともに、結像レンズ移動機構12aを設け、結像レンズ12を可動としたものである。その他の各部は実施例1と同様に構成されているので、重複する説明は省略する。
本実施例4では、第1のターゲット11aは第1及び第2の鏡4x,4yとの間、第2のターゲット11bは第2の鏡4yとfθレンズ6との間、第3のターゲット11cはfθレンズ6と加工対象物7との間に、それぞれ配置されている。また、結像レンズ移動機構12aは、結像レンズ12の位置を移動させることにより、第1のターゲット11aからの放射、第2のターゲット11bからの放射、及び第3のターゲット11cからの放射を切り替えて放射温度計14に結像させるよう設置されている。結像レンズ移動機構12aは、制御部17により駆動制御され、結像レンズ12の位置を移動させることができる。これにより、実施例1の効果に加え、第1及び第2の鏡4x,鏡4y、及びfθレンズ6の影響を別個にモニタすることが可能となり、加工の異常を引き起こすビームプロファイルの変動の発生箇所を的確に把握することができる。
図6は実施例5に係るレーザ加工装置100の概略構成を示す図である。
本実施例5は、実施例1に対してfθレンズ6の移動機構6aと、ターゲット11の移動機構11dを設け、集光点8の近傍でビームプロファイルを測定する例である。その他の各部は実施例1と同様に構成されているので、重複する説明は省略する。
本実施例5では、集光点8の近傍でビーププロファイルを測定するため、ターゲット11がfθレンズ6と加工対象物7の間であって、加工対象物7の近傍に設けられている。この位置にターゲット11を挿入すると、加工対象物7の加工形状に影響を及ぼすこと、及びターゲット11が熱で変形あるいは損傷を受けることから、ターゲット移動機構11dによりターゲット11をfθレンズ6からのレーザ光の光路内に出し入れすることができるようにしたものである。このターゲット11の挿入のタイミングは、例えば加工対象物7を交換する時点などが良い。ターゲット11の材質は、本実施例の場合、加工と測定を同時に行わないことから、透過率により限定されることはない。
また、ターゲット11は加工対象物7との位置的干渉を避けるために、集光点8からデフォーカスした位置に挿入せざるを得ない。そこで、fθレンズ移動機構6aによりターゲット11挿入時には集光点8の位置がターゲット11に合致するようにfθレンズ6を上昇させるようにしている。fθレンズ6への入射側のレーザ光2はほとんど平行光であるため、fθレンズ6を数mm上昇させても、実加工時のビームプロファイルから大幅に変化することはない。
これらターゲット移動機構11d及びfθレンズ移動機構6aは、制御部17により、加工とビームプロファイル測定が交互に行われるようタイミング制御され、レンズ移動機構6aの昇降制御も制御部17により行われる。
本実施例では、加工とビームプロファイル測定とを交互に行うことにより、実施例1のビームプロファイルの同時測定とほぼ同等の効果が得られる。さらに集光点8近傍におけるビームプロファイルを測定することにより、加工に及ぼすビームプロファイルの変動をより直接的に測定することができる。その結果、ビームプロファイル変動を迅速に検出し、加工形状への影響を事前に防止することができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1 レーザ光源
2 レーザ光
3 ビームスプリッタ(光分岐部)
4x、4y 鏡
5x、5y ガルバノ走査機構
6 fθレンズ(レンズ)
6a fθレンズ移動機構
6b ハウジング
7 加工対象物
8 集光点
9 加工痕
11、11a、11b、11c ターゲット
11d ターゲット移動機構
12 結像レンズ
12a 結像レンズ移動機構
13 放射
14 放射温度計
15 データ処理部
16 ビームプロファイル
17 制御部
21 シャッタ(遮断機構)
100 レーザ加工装置

Claims (6)

  1. 遠赤外線レーザ光源と、
    前記光源からのレーザ光を2次元角度走査する走査機構と、
    前記走査機構により走査されたレーザ光を加工対象物表面に集光させるレンズと、
    を有するレーザ加工装置において、
    前記走査機構と前記レンズとの間に設けられ、前記レーザ光を透過する材料よりなる平板形状のターゲットと、
    前記レーザ光源と前記走査機構との間に設けられた光分岐部と、
    前記ターゲットから発生した熱放射が前記光分岐部を透過し、または反射した位置に設けられた結像レンズと、
    前記結像レンズに関して前記ターゲットと共役な位置に設けられた放射温度計と、
    前記放射温度計により測定した前記ターゲットの温度分布から当該ターゲットを通過する前記レーザ光のビームプロファイルを求めるデータ処理部と、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 遠赤外線レーザ光源と、
    前記光源からのレーザ光を2次元角度走査する複数の鏡からなる走査機構と、
    前記走査機構により走査されたレーザ光を加工対象物表面に集光させるレンズと、
    を有するレーザ加工装置において、
    前記レンズと前記加工対象物との間に設けられ、前記レーザ光を透過する材料よりなる平板形状のターゲットと、
    前記ターゲットを前記レンズの略集光位置に挿入し、退避させるターゲット移動機構と、
    前記光源と前記走査機構との間に設けられた光分岐部と、
    前記ターゲットから発生した熱放射が前記光分岐部を透過し、または反射した位置に設けられた結像レンズと、
    前記結像レンズに関して前記ターゲットと共役な位置に設けられた放射温度計と、
    前記放射温度計により測定した前記ターゲットの温度分布より当該ターゲットに照射される前記レーザ光のビームプロファイルを求めるデータ処理部と、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記走査機構が複数の鏡を含み、
    前記ターゲットが、前記走査機構の複数の鏡の間、前記走査機構と前記レンズとの間、当該レンズと前記加工対象物との間の少なくとも1箇所に設けられ、
    前記結像レンズにより前記複数のターゲットからの放射が前記放射温度計に結像するように前記結像レンズの位置を設定するレンズ移動機構を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置において、
    前記データ処理部は、前記ビームプロファイルを基準のビームプロファイルと比較してプロファイルの異常を検出することを特徴とするレーザ加工装置。
  5. 請求項4に記載のレーザ加工装置において、
    前記異常が検出されたときに、前記レーザ光の光学系への入射を遮断する遮断機構を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のレーザ加工装置において、
    前記ターゲットの材料がGeまたはZnSeであることを特徴とするレーザ加工装置。
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