JP2015164861A - 揮散剤用容器 - Google Patents

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Toshitsugu Yajima
敏嗣 矢嶋
知彦 桑原
Tomohiko Kuwabara
知彦 桑原
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Abstract

【課題】ノンエアゾールタイプで簡易な構成にて、環境条件による徐放量の変動が少なく、安全に廃棄可能な揮散剤用容器を提供する。【解決手段】本発明は、少なくとも気体若しくは液体を含み揮発性を有する揮散剤40を充填し、充填されていた揮散剤40を外部に徐放できる揮散剤用容器1,1aであって、揮散剤40を充填可能で、壁に揮散剤40を徐放可能な細孔を有するゴム状弾性容器10と、ゴム状弾性容器10の少なくとも1箇所に形成される開口部11に着脱可能に挿入される栓20,20aと、を備え、栓20,20aには、開口部11から抜ける方向に抵抗となる部分であって、開口部11よりゴム状弾性容器10の揮散剤充填部の方向に拡径する第1拡径部23,26aを有する揮散剤用容器1,1aに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、揮散剤を収容するための揮散剤用容器に関する。
従来から、芳香剤、防虫剤、消臭剤などの揮発成分を空気中に揮散させるための容器としては、当該揮発成分を多孔体などに吸着させてその多孔体を保持するタイプの容器(A)、当該揮発成分を収容して一部を開口させたタイプの容器(B)、あるいは容器内に圧縮気体によって加圧された液状の揮発成分を細い管を通して外部に噴射させる、いわゆる密閉型であってエアゾールタイプの容器(C)などが知られている。上記(A)および(B)の容器は、基本的には、所定の場所に静置し、容器に支持あるいは収容された揮散剤を徐放させるのに用いられ、例えば、トイレ、玄関あるいは窓付近に常時置きあるいは吊るす形態で好適に用いられる。このような揮散剤の徐放を目的とした容器の代表例としては、例えば、特許文献1あるいは特許文献2に開示されている。
これに対して、上記(C)の容器は、揮散剤の徐放ではなく、短時間にある程度の量の揮散剤を噴霧するのに用いられ、例えば、居間やトイレにおける短時間での消臭などに好適に用いられる。このような揮散剤の噴射を目的とした容器の代表例としては、例えば、特許文献3に開示されている。
特開2005−021229号公報 特開2005−082660号公報 特開平11−321951号公報
しかし、上述の従来の容器には、次のような問題がある。揮散剤の徐放を目的とした容器(A,B)は、揮散剤の気化の度合いによりその揮散量が左右される。すなわち、同じ容器に同じ揮散剤が入っていても、外気に接触しているため、室内の温度等の環境条件によって揮散剤の徐放量が大きく左右される。このため、ユーザ側で揮散剤の徐放量を予想し、あるいは調整することは難しい。一方、揮散剤の噴射を目的とした容器(C)は、エアゾールタイプであるため、容器を廃棄する際に、容器内の圧縮気体を完全に消費することができず、慎重に廃棄しない限り、破裂や引火の懸念がある。
上記公知の容器構造の問題点を踏まえ、本発明者らは、本発明に先立ち、内容物を高圧噴射させない用途を前提に、圧縮気体を用いることなく、ガス透過性を有するゴム状弾性体の容器の内部に揮散剤を封入し、揮散剤を容器の壁を通して徐放させる揮散剤用容器を考案した。このような容器の構造によれば、揮散剤をほぼ一定の量で外部に放出でき、かつ容器の破棄の際に、容器内に残留する圧縮気体に起因する容器の破裂や圧縮気体への引火の問題も生じない。
しかし、かかる容器構造を採用した場合、柔軟性に富むゴム状弾性体を容器の材料に用いるために、容器を持つ手から圧力が加わった際に、容器内の圧力が高まり、容器の蓋が抜けて、容器内の揮散剤が外部に飛び出るという懸念がある。このような問題を解決するために、容器の蓋を容器の開口部内に挿入し、該開口部の外部からリング等にて強固に締め付ける構造を採用することも考えられる。しかし、その場合には、容器を破棄する場合に、パーツごとに分別することが困難になると共に、容器の開口部を傷つける危険性もある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、ノンエアゾールタイプで簡易な構成にて、環境条件による徐放量の変動が少なく、安全に廃棄可能な揮散剤用容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一形態は、少なくとも気体若しくは液体を含み揮発性を有する揮散剤を充填し、充填されていた揮散剤を外部に徐放できる揮散剤用容器であって、揮散剤を充填可能で、壁に揮散剤を徐放可能な細孔を有するゴム状弾性容器と、ゴム状弾性容器の少なくとも1箇所に形成される開口部に着脱可能に挿入される栓と、を備え、栓には、開口部から抜ける方向に抵抗となる部分であって、開口部よりゴム状弾性容器の揮散剤充填部の方向に拡径する第1拡径部を有する。
本発明の別の形態は、さらに、第1拡径部が、開口部と揮散剤充填部との境界から揮散剤充填部の方向に拡径する揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、さらに、栓に、第1拡径部に加え、開口部より外部方向に拡径する第2拡径部を有する揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、さらに、開口部を、揮散剤充填部から外方向に突出する筒状突出部とし、栓を、第1拡径部と第2拡径部との間に胴部を有する鼓形状とし、栓が、胴部を筒状突出部の中位に、第1拡径部を揮散剤充填部に、第2拡径部を筒状突出部の外部に、それぞれ位置するように、開口部を封鎖可能とした揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、開口部の外から環状に締める締結部材を備える揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、さらに、締結部材に吊り下げ部材を備える揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、栓をゴム状弾性体にて形成した揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、揮散剤充填部が、その底部を、開口部と揮散剤充填部との境界まで押し上げ可能に柔軟に形成されている揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、ゴム状弾性容器を、主としてシリコーンゴムから構成した揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、揮散剤充填部の形状をボール形状とした揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、ゴム状弾性容器がその内部に充填する揮散剤と関連するものを表した形態を有する揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、さらに、ゴム状弾性容器を、揮散剤と関連するものの形状を具現化した形態とする揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、ゴム状弾性容器に、揮散剤と関連するものを印刷あるいは貼付した揮散剤用容器である。
本発明の別の形態は、また、揮散剤と関連するものを、果物、野菜あるいは花とした揮散剤用容器である。
本発明によれば、ノンエアゾールタイプで簡易な構成にて、環境条件による徐放量の変動が少なく、安全に廃棄可能な揮散剤用容器を提供できる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る揮散剤用容器に揮散剤を収容した状態の縦断面斜視図を示す。 図2は、図1の揮散剤用容器の開口部に栓を嵌める方法を説明する縦断面斜視図を示す。 図3は、図2に引き続き同方法を説明する縦断面斜視図を示す。 図4は、図2および図3の方法を経て用意された揮散剤用容器に揮散剤を充填する状況の縦断面斜視図(4A)および揮散剤を充填した状態の揮散剤用容器から揮散剤を抜く状況の縦断面斜視図(4B)をそれぞれ示す。 図5は、本発明の第二実施形態に係る揮散剤用容器に揮散剤を収容した状態の斜視図(5A)およびその状態の縦断面斜視図(5B)をそれぞれ示す。 図6は、図5の揮散剤用容器の組み立ての概要を説明するための分解斜視図を示す。 図7は、図5の揮散剤用容器の開口部に栓を嵌める方法を説明する縦断面斜視図を示す。 図8は、図7に続く同方法および揮散剤の充填までを説明する縦断面斜視図をそれぞれ示す。 図9は、第一実施形態および第二実施形態と異なる第三実施形態に係る揮散剤用容器の斜視図を示す。 図10は、本発明の第四実施形態に係る揮散剤用容器の側面図を示す。 図11は、本発明の第二実施形態および第四実施形態に係る揮散剤用容器のバリエーションを示す。 図12は、図11と異なるバリエーションを示す。 図13は、図11および図12と異なるバリエーションを示す。
次に、本発明に係る揮散剤用容器の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係る揮散剤用容器に揮散剤を収容した状態の縦断面斜視図を示す。
この実施形態に係る揮散剤用容器1は、少なくとも気体若しくは液体を含み揮発性を有する揮散剤40を充填し、充填されていた揮散剤40を外部に徐放できる容器である。揮散剤用容器1は、揮散剤40を収容した状態あるいは揮散剤40を収容していない状態のいずれの状態でも市場に流通可能である。揮散剤用容器1は、揮散剤40を充填可能で、壁に揮散剤40を徐放可能な細孔を有するゴム状弾性容器10と、そのゴム状弾性容器10の少なくとも1箇所に形成される開口部11に着脱可能に挿入される栓20と、を備える。
ゴム状弾性容器10は、略球状であり、一方に円筒状に突出する開口部11を有する。ゴム状弾性容器10は、薄い皮にて形成され、その内側に空間13を有し、同じく薄い皮で形成される開口部11と連通する。揮散剤充填部(空間13を有する部位)は、球状、いわゆるボール形状であるが、完全な球である必要はなく、縦もしくは横に少し長い形状でも、ボール形状の範疇に入る。ゴム状弾性容器10は、開口部11を除く部分において、好ましくは厚さ0.5〜4.0mm、より好ましくは厚さ1.5〜2.5mmの肉厚を持つ。開口部11は、上記範囲の肉厚にて形成されてもよいが、栓20を挿入する部分であって、開口部11を構成する壁から揮散剤40を積極的に透過させる必要がないので、比較的高い強度を付与する観点から、上記肉厚よりも大きな肉厚で形成されても良い。
ゴム状弾性容器10は、弾性的に伸縮自在な容器である。ゴム状弾性容器10は、特にその構成材料に制約は無く、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴムあるいはスチレンブタジエンゴム等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系あるいはフッ素系等の熱可塑性エラストマー; あるいはそれらの複合物等などから好適に構成され、より好ましくは、主としてシリコーンゴムから構成される。ここで、「主として」とは、50体積%を超える体積を占めることを意味する。また、ゴム状弾性容器10は、揮散剤40と接触しても容易に変性しないように、耐酸性若しくは耐アルカリ性、耐油性、耐溶剤性等の高いゴム状弾性材料にて構成されていても良く、そのような特性を要求される場合には、例えば、フッ素系のエラストマーから好適に構成される。ただし、ゴム状弾性容器10の内部の空間13の表面に、フッ素コーティングを施し、ゴム状弾性容器10自体にシリコーンゴムを用いても良い。
揮散剤40としては、気体のみ、液体のみ、気体と液体の混合物、気体と固体の混合物、液体と固体の混合物、気体と液体と固体の混合物のいずれかであれば特に制限無く、芳香剤、防虫剤、殺虫剤、消臭剤、薬効成分含有の薬剤などのように、ゴム状弾性容器10の空間13から壁を透過して徐放させて効果を発揮するものを好適に用いることができる。
ゴム状弾性容器10は、好適には、揮散剤40を大気圧と同一もしくは大気圧の1.5倍までの圧力で封入する容器として用いることができる。ただし、ゴム状弾性容器10内の揮散剤40の封入圧は、上記圧力に必ずしも限定されるものではない。ゴム状弾性容器10の壁は、揮散剤40を通過させることのできる細孔を有しており、その細孔を通して揮散剤40を外部に徐放することができる。これは、この実施形態に係る揮散剤用容器1の特徴の一つである。細孔は、ゴム状弾性容器10が膨張しているときには、収縮しているときに比べて径を大きくする。このため、揮散剤40は、ゴム状弾性容器10の内部の空間13に充填された直後には、壁の細孔を通過して外部に徐放されやすい。細孔は、好ましくは、揮散剤40が液体の状態ではそれを通過させにくいが、ゴム状弾性容器10の内部で気化し、その気体を通過させるのに十分な大きさの径を有する。揮散剤40を液体の状態でゴム状弾性容器10の内部に充填した場合、揮散剤40が液状のまま細孔から容易に染み出てこないように、細孔の大きさを設計するのが好ましい。ただし、揮散剤40が液体の状態のまま、少しずつ細孔を通過するように、細孔の径を設計することもできる。
開口部11は、この実施形態では、揮散剤充填部から外方向に突出する筒状突出部である。より具体的には、開口部11は、ゴム状弾性容器10と接続する部位から外部に向かって内径をほぼ同一にして突出する。ただし、後述する栓20の形状を考慮して、開口部11は、ゴム状弾性容器10と接続する部位から外部に向かって、完全に同径ではなく、徐々に内径を小さくする、いわゆる逆漏斗形状に形成するのが好ましい。開口部11の外径は、特に制約はなく、ゴム状弾性容器10と接続する部位から外部に向かって、どのような大きさで設計されていても良い。
栓20は、開口部11の内方に嵌め込み、開口部11を閉鎖可能に構成される部材である。この実施形態では、栓20の材料としては、ゴム、樹脂、コルクなどを例示できるが、特に制約はない。例えば、栓20の材料としては、ゴム状弾性容器10と同様の上述の弾性変形可能な材料が好ましく、特にシリコーンゴムが好ましい。栓20は、ゴム状弾性容器10と同一材料から構成されても良いが、ゴム状弾性容器10に比して揮散剤40を通過困難に構成されるのが好ましい。例えば、そのために、栓20の平均細孔径をゴム状弾性容器10の平均細孔径よりも小さくすることができる。開口部11の内側の領域がゴム状弾性容器10と接続する部位から外部に向かって同一の直径で構成されていても、あるいは直径を徐々に小さくするように構成されていても、栓20は、開口部11から抜ける方向に抵抗となる部分であって、開口部11よりゴム状弾性容器10の揮散剤充填部の方向に拡径する第1拡径部23を有する。この実施形態では、栓20は、開口部11を閉鎖する状態において、外部側の上面21から、空間13側の下面22まで徐々に拡径する縦断面視にて台形の形状を有する。このため、第1拡径部23は、栓20の外側面全体から構成されている。少なくとも、栓20の下面22の外径が開口部11の最外口側の内径より大きい限り、栓20が開口部11から外方に抜けるのに抵抗が生じる。したがって、ゴム状弾性容器10の外側から力F1が加えられ、栓20の下面22から外方向に力F2が加わっても、栓20は、開口部11から容易に抜けない。特に、栓20の上面21の外径が開口部11のどの部分の内径よりも大きい場合には、栓20が開口部11をその径方向に若干拡げた状態で閉鎖している。このため、栓20が開口部11の外方向に力を受けて移動しようとしても、栓20のより径の大きな部位が開口部11を通過しようとする状態になり、ますます抵抗が大きくなる。したがって、栓20は、開口部11から容易に抜けない。
この実施形態において、揮散剤用容器1は、開口部11の外から環状に締める締結部材30を、さらに備える。開口部11は、その外側面であって少なくとも最外口側に、径方向に拡径する第1フランジ部15を有する。この実施形態では、開口部11の外側面であって、ゴム状弾性容器10と接続する部位の近傍にも、径方向に拡径する第2フランジ部16を有するが、開口部11は、第1フランジ部15のみを備えていても良い。締結部材30は、第1フランジ部15と第2フランジ部16との間において環状に位置し、開口部11の外側面から径方向内側に向かって、開口部11を締める機能を有する。締結部材30は、その内径を調整自在なバンド、その内径を調整困難なリングのいずれのタイプでも良い。この実施形態では、締結部材30としてリングの形式の部材を用いている。締結部材30の材料としては、特に制約はないが、ゴム状弾性容器10から取り外すことなく一緒に廃棄できる材料であって、ゴム状弾性容器10よりも硬質な樹脂(例えば、熱可塑性樹脂)を好適に例示できる。締結部材30の材料として、ステンレススチールのような金属を選択することもできるが、ゴム状弾性容器10の開口部11を傷付ける危険性が低く、かつ揮散剤用容器1の廃棄の際に締結部材30をゴム状弾性容器10と分別する必要性も低い樹脂を選択する方がより好ましい。
図2は、図1の揮散剤用容器の開口部に栓を嵌める方法を説明する縦断面斜視図を示す。図3は、図2に引き続き同方法を説明する縦断面斜視図を示す。
揮散剤用容器1の開口部11を栓20にて閉鎖する場合、栓20を開口部11に挿入し、開口部11の内側を径方向に押し広げながら、開口部11から空間13に向かって押し進める(図2を参照)。次に、栓20を開口部11から空間13内に完全に落とし込む(図3を参照)。次に、締結部材30を開口部11の外側面に取り付ける。次に、ゴム状弾性容器10の壁を空間13側に押し込み、壁を介して栓20を掴み、栓20の上面21を開口部11の下方側の口に押し入れる(図3の矢印F3を参照)。最後に、締結部材30による締め付け力に抗しながら、栓20を開口部11内の下から上に向かって押し込み、上面21が開口部11から上に出たところで、栓20の押し上げを停止する。
もし、この実施形態と異なり、栓20が上面21から下面22に向かって径を小さくする形状の場合若しくは同径の形状の場合には、空間13内の圧力が上昇すると、栓20が開口部11から外方向に抜ける抵抗は、専ら、開口部11の内面と栓20の外側面との摩擦抵抗と、締結部材30の締め付け力のみとなる。締結部材30の締め付け力を過度に大きくすれば、開口部11の壁に傷あるいは穴をあける危険性が高まり、また、締結部材30の着脱が困難となる。
しかし、前述のように、栓20は、上面21から下面22の方向に徐々に拡径する形状を持つ。このため、栓20を開口部11内に挿入された状態において、栓20を開口部11の外方向に押し上げようとしても、抵抗が大きくなり、栓20が開口部11から容易に抜けない。とりわけ、締結部材30が過度の締め付けではなく、開口部11の外側面から開口部11の径方向の拡径動作を規制するだけとしているので、開口部11の壁を損傷させることなく、栓20が開口部11を通過するのにより大きな抵抗を生じる。その結果、栓20は開口部11からより抜けにくくなる。
図4は、図2および図3の方法を経て用意された揮散剤用容器に揮散剤を充填する状況の縦断面斜視図(4A)および揮散剤を充填した状態の揮散剤用容器から揮散剤を抜く状況の縦断面斜視図(4B)をそれぞれ示す。
栓20をシリコーンゴムに代表されるゴム状弾性体にて形成すると、シリンジ50を用いて、栓20を取り付けた後の揮散剤用容器1に、揮散剤40を容易に充填することができる。(4A)に示すように、揮散剤40を入れたシリンジ50の針51を栓20に貫通させ、針51の先端を空間13内に位置してから、シリンジ50から揮散剤40を空間13内に供給し、その後、針51を栓20から引き抜く。その結果、栓20は、それ自体の弾性を利用して、針51が抜けた後の貫通孔を閉塞する。この結果、揮散剤40を空間13内に封じ込めることができる。
一方、空間13内に入れた揮散剤40を抜くときには、(4B)に示すよう、空状態のシリンジ50の針51を栓20に貫通させ、針51の先端を揮散剤40に接触させ、シリンジ50のピストンを引くと、空間13から揮散剤40を抜くことができる。その後、針51を栓20から引き抜くと、揮散剤40の充填時と同様、栓20は、それ自体の弾性を利用して、針51が抜けた後の貫通孔を閉塞する。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る揮散剤用容器について説明する。第二実施形態において、第一実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する。
図5は、本発明の第二実施形態に係る揮散剤用容器に揮散剤を収容した状態の斜視図(5A)およびその状態の縦断面斜視図(5B)をそれぞれ示す。
第二実施形態に係る揮散剤用容器1aは、第一実施形態に係る揮散剤用容器1と異なり、縦断面視にて台形の栓20に代えて鼓形状の栓20aを備え、かつ締結部材30に吊り下げ部材60をさらに備える。揮散剤用容器1aにおけるその他の構成は、揮散剤用容器1と共通する。
栓20aは、開口部11の内方に嵌め込み、開口部11を閉鎖可能に構成される部材である。栓20aの材料は、第一実施形態における栓20と同様の選択肢から好適に選択される。開口部11の内側の領域は、ゴム状弾性容器10と接続する部位から外部に向かって同一の直径で構成されていても、あるいは直径を徐々に小さくするように構成されていても良い。開口部11は、この実施形態では、揮散剤充填部(空間13を有する部位)から外方向に突出する筒状突出部である。栓20aは、開口部11から抜ける方向に抵抗となる部分であって、開口部11と揮散剤充填部との境界から揮散剤充填部の方向において、径方向に拡径する第1拡径部26aを有する。また、栓20aは、第1拡径部26aに加え、開口部11より外部方向において、径方向に拡径する第2拡径部25aを有する。第2拡径部25aは、栓20aの高さ方向の上面21a側に形成される鍔である。第1拡径部26aは、栓20aの高さ方向の下面22a側に形成される鍔である。第1拡径部26aは、好ましくは、第2拡径部25aの外径よりも大きな外径を備える。ゴム状弾性容器10の内方からの圧力によって、栓20aが開口部11から抜けるのを効果的に防止するためである。栓20aは、第1拡径部26aと第2拡径部25aとの間に胴部27aを有する鼓の形状を有する。栓20aは、胴部27aを筒状突出部の中位に、第1拡径部26aを揮散剤充填部に、第2拡径部25aを筒状突出部の外部に、それぞれ位置するように、開口部11を封鎖可能である、
栓20aは、上述のような構造を有するため、栓20aが開口部11の外方向に力を受けて移動しようとしても、栓20aのより径の大きな部位(第1拡径部26a)が開口部11を通過しようとする状態になり、抵抗が大きくなる。したがって、栓20aは、開口部11から容易に抜けない。
吊り下げ部材60は、揮散剤用容器1aを部屋の中あるいは自動車の中などに保持するのに利用可能な部位である。この実施形態では、吊り下げ部材60を環状の紐で構成しているが、自在に環状に形成できるバンドでも良い。また、吊り下げ部材60の材料面では、伸縮自在なゴム、あるいは容易に伸縮できない硬質の樹脂あるいは金属で構成されていても良い。吊り下げ部材60の固定部位は、この実施形態では、締結部材30であるが、締結部材30以外の部位でも良い。
図6は、図5の揮散剤用容器の組み立ての概要を説明するための分解斜視図を示す。
揮散剤用容器1aは、吊り下げ部材60を除き、ゴム状弾性容器10と、栓20aと、締結部材30とから構成される。揮散剤用容器1aを組み立てる場合には、ゴム状弾性容器10の開口部11から、栓20aを空間13内に入れ、その後、締結部材30を開口部11の外測面に形成される第1フランジ部15と第2フランジ部16との間に嵌め込み、開口部11をその外側から締める。その後、栓20aを空間13から開口部11に向けて押し上げ、開口部11を栓20aにより閉鎖する。揮散剤用容器1aのより具体的な組み立て方法について、次に例示する。
図7は、図5の揮散剤用容器の開口部に栓を嵌める方法を説明する縦断面斜視図を示す。図8は、図7に続く同方法および揮散剤の充填までを説明する縦断面斜視図をそれぞれ示す。
揮散剤用容器1aの開口部11を栓20aにて閉鎖する場合、まず、栓20aの第1拡径部26aを開口部11に挿入し、開口部11の内側を径方向に押し広げながら、開口部11から空間13に向かって栓20aを押し進める(図7を参照)。開口部11は、ゴム状弾性体にて形成されているので、栓20aの第1拡径部26aの外径が開口部11の内径より大きくても、第1拡径部26aを通過可能に容易に拡張できる。また、栓20aもゴム状弾性体にて形成されていると、栓20aは、第1拡径部26aの外径を小さくするように変形可能である。したがって、栓20aを開口部11に容易に挿入できる。その後、栓20aを開口部11から空間13内に完全に落とし込む。
次に、締結部材30を開口部11の外側面に取り付ける。次に、ゴム状弾性容器10の底部18を空間13側に押し込み、底部18の壁を介して栓20aを開口部11の下方側の口に押し入れる。この際、栓20aに、開口部11の内径よりも大径の第2拡径部25aを備えていると、栓20aを開口部11内に押し入れる際に抵抗が生じる。しかし、前述のように、開口部11は、ゴム状弾性体にて形成されているので、第2拡径部25aを通過可能に容易に拡張できる。また、栓20aもゴム状弾性体にて形成されていると、栓20aは、第2拡径部25aの外径を小さくするように変形可能である。したがって、栓20aを開口部11の下方から上方に向けて容易に挿入できる。ただし、締結部材30を開口部11の外側面に取り付けているため、栓20aを開口部11から空間13に押し込んだときよりも、栓20aを開口部11の下方から上方に押し上げるときの方が大きな力を要する。また、締結部材30が開口部11の径方向の拡張を規制し、第2拡径部25aを通過可能としても、第1拡径部26aを通過困難にすることにより、栓20aを開口部11に確実に嵌め込むことができる。
こうして、栓20aを開口部11に嵌め込んだ後、栓20aの上面21aから下面22aに向かって、揮散剤40を入れたシリンジ50の針51を貫通させ、シリンジ50のピストンを押し込んで、空間13内に揮散剤40を充填する。最後に、栓20aから針51を抜くと、揮散剤40を収容した揮散剤用容器1aが完成する。
以上の各実施形態にて説明したように、揮散剤用容器1,1aは、少なくとも気体若しくは液体を含み揮発性を有する揮散剤40を充填し、充填されていた揮散剤40を外部に徐放できる揮散剤用容器であって、揮散剤40を充填可能で、壁に揮散剤40を徐放可能な細孔を有するゴム状弾性容器10と、ゴム状弾性容器10の少なくとも1箇所に形成される開口部11に着脱可能に挿入される栓20,20aとを備え、栓20,20aには、開口部11から抜ける方向に抵抗となる部分であって、開口部11よりゴム状弾性容器10の揮散剤充填部の方向に拡径する第1拡径部23,26aを有する。このため、揮散剤用容器1,1aは、ノンエアゾールタイプで簡易な構成にて、環境条件による徐放量の変動が少なく、安全に廃棄可能である。第1拡径部23,26aは、ゴム状弾性容器10内部から開口部11に向かう圧力に抗して、栓20,20aが開口部11から抜けるのを防止する機能を有する。
また、第1拡径部26aは、開口部11と揮散剤充填部との境界から揮散剤充填部の方向に拡径するように構成されている。このため、栓20aの下方に拡径部位を形成するだけで、栓20aを開口部11から外部に抜けるのを効果的に防止できる。
また、栓20aは、第1拡径部26aに加え、開口部11より外部方向に拡径する第2拡径部25aを有する。第2拡径部25aの形成により、栓20aの上面21aからシリンジ50の針51を差し込む際に外側から空間13に向かって力が加えられても、栓20aが開口部11内に押し込まれるのを防止できる。
また、開口部11は、揮散剤充填部から外方向に突出する筒状突出部であって、栓20aは、第1拡径部26aと第2拡径部25aとの間に胴部27aを有する鼓形状であって、栓20aは、胴部27aを筒状突出部の中位に、第1拡径部26aを揮散剤充填部に、第2拡径部25aを筒状突出部の外部に、それぞれ位置するように、開口部11を封鎖可能としている。このため、栓20aは、ゴム状弾性容器10の内部および外部の両方向からの圧力に対して、開口部11を通過する際の大きな抵抗を生じせしめる。第1拡径部26aの外径を第2拡径部25aの外径よりも大きくすると、栓20aが開口部11の外部方向に抜けるのを優先的に防止でき、かつ栓20aを空間13側から開口部11に向かって押し上げる際に、押し上げやすくなると共に確実に開口部11内に停止させることができる。
開口部11の外から環状に締める締結部材30を備えると、栓20,20aが開口部11の外側から容易に挿入できるように、開口部11の内径を設計しつつ、栓20,20aが開口部11を閉鎖した状態では、栓20,20aが開口部11の外側に容易に抜けないようにすることができる。また、締結部材30による開口部11の締め付け力を調整すれば、栓20aの第1拡径部26aが締結部材30を取り付けていない開口部11を容易に通過でき、締結部材30を取り付けた後の開口部11を容易に通過できないようにすることができる。
締結部材30に、吊り下げ部材60をさらに備えると、揮散剤用容器1aを部屋あるいは自動車の車内等の好みの場所に吊り下げることができる。
栓20,20aをゴム状弾性体にて形成すると、開口部11の内外いずれの方向からも容易に挿入できる。また、開口部11に栓20,20aを装着した後、栓20,20aに針51を貫通させ、空間13に揮発剤40を充填し、かつ充填後に揮散剤40の漏れを防止することができる。
揮散剤充填部は、その底部18を、開口部11と揮散剤充填部との境界まで押し上げ可能に柔軟に形成されているので、栓20aを空間13に完全に入れた後、底部18を持ち上げて、栓20aを開口部11の下方の口にあてがい、栓20aを開口部11に押し入れることができる。
ゴム状弾性容器10は、主としてシリコーンゴムから成るため、揮散剤40を外部から視認しやすい。また、自動車の車内など、夏に高温下に晒されるような環境下であっても、シリコーンゴムの高い耐熱性に起因して、揮散剤用容器1,1aが熱で溶けるのを効果的に防止できる。
また、揮散剤充填部がボール形状であるため、空間13内の圧力を均等に分散し、局所的に圧力が高まるのを防止できる。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態に係る揮散剤用容器について説明する。第三実施形態において、前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する。
図9は、第一実施形態および第二実施形態と異なる第三実施形態に係る揮散剤用容器の斜視図を示す。
図9に示す揮散剤用容器1bは、前述の各実施形態のボール形状のゴム状弾性容器10に代えて、縦長のゴム状弾性容器10bを備える点で、第二実施形態に係る揮散剤用容器1aと異なる。揮散剤用容器1bのように、縦長のゴム状弾性容器10bを備えても、本発明特有の作用・効果を発揮できる。なお、ゴム状弾性容器の形状は、野球あるいはテニスに用いるボール形状、図9に示す縦長のラグビーボール形状の他、いかなる形状でも良い。
<第四実施形態>
次に、本発明の第四実施形態に係る揮散剤用容器について説明する。第四実施形態において、前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する。
図10は、本発明の第四実施形態に係る揮散剤用容器の側面図を示す。
第四実施形態に係る揮散剤用容器1cは、第1実施形態に係る揮散剤用容器1と類似した構造を備えるが、揮散剤用容器1の締結部材30よりも幅広の締結部材30cを備える点で、揮散剤用容器1と異なる。この結果、揮散剤用容器1cの開口部11をより幅広にて締めることができ、栓20をより確実に固定できる。
図11は、本発明の第二実施形態および第四実施形態に係る揮散剤用容器のバリエーションを示す。図11中の(11A)〜(11F)は、第二実施形態に係る揮散剤用容器1aのゴム状弾性容器10を果物あるいは野菜の外観を持つ形態とする揮散剤用容器1aを、図11中の(11G)〜(11I)は、第四実施形態に係る揮散剤用容器1cのゴム状弾性容器10を果物あるいは野菜の外観を持つ形態とする揮散剤用容器1cを、それぞれ示す。
(11A)〜(11F)の揮散剤用容器1aは、パイナップル、カボチャ、りんご、苺、桃およびメロンをそれぞれ高リアリティにて模したゴム状弾性容器10を有する。同様に、(11G)〜(11I)の揮散剤用容器1cは、パイナップル、メロンおよびキウイをそれぞれ高リアリティにて模したゴム状弾性容器10を有する。ゴム状弾性容器10は、その内部に充填する揮散剤40と関連するものを表した形態を有する。より具体的には、ゴム状弾性容器10は、揮散剤40と関連するものの形状を具現化した形態である。ここで、「揮散剤40と関連するもの」とは、揮散剤40に含まれる匂い成分が天然成分である場合にはその天然成分を含む果物、野菜、花、草木等の天然物、あるいはその天然物から人工的に製造される人工物を意味し、揮散剤40に含まれる匂い成分が天然成分に似せて製造された人工成分である場合には、その人工成分に類似する天然成分を含む果物、野菜、花、草木等の天然物、あるいはその天然物から人工的に製造される人工物を意味する。例えば、揮散剤40がグレープフルーツの香りを発するものである場合には、その香りがグレープフルーツから抽出された匂い成分であるか、それともグレープフルーツの香りに似せて製造された人工成分であるかを問わず、ゴム状弾性容器10をグレープフルーツの形態に似せて具現化したものとする。揮散剤用容器1a,1c中に、ゴム状弾性容器10の外観に相当する果物、野菜等の抽出物あるいはそれに似せた人工物を含有させた揮散剤40を入れることにより、ユーザは、外観に合った香りを楽しむことができる。
図12は、図11と異なるバリエーションを示す。
(12A)〜(12D)の揮散剤用容器1aは、パイナップル、スイカ、檸檬およびみかんをそれぞれイラストの形態で三次元的に表現したゴム状弾性容器10を有する。同様に、(12E)〜(12H)の揮散剤用容器1cは、パイナップル、スイカ、檸檬およびみかんをそれぞれイラストの形態で三次元的に表現したゴム状弾性容器10を有する。図11に示すリアリティに富んだ形態に限定されることなく、(12A)〜(12H)に示すようなイラストの形態をゴム状弾性容器10に付与することによっても、ユーザは、外観に合った香りを楽しむことができる。ゴム状弾性容器10を上記イラストの形態にすることも、「揮散剤40と関連するものを表した形態」にすることを意味する。
ゴム状弾性容器10に具現化する果物および野菜としては、上述の桃、りんご、メロン、スイカのような比較的、球に近いものの他、カボチャ、パイナップル、キウイ、檸檬、みかん、苺のような異方球形状のものを好適に例示できるが、これらに限定されず、種々の果物あるいは野菜の形態を採用できる。例えば、グレープフルーツ、マンゴー、梨、カボス、柚子、さくらんぼ、トマト等を具現化し、ゴム状弾性容器10を製造しても良い。
バナナ、葡萄、ニンジンのような球あるいは異方球形状以外の形態を有する果物や野菜をゴム状弾性容器10に具現化することもできるが、その場合には、例えば、(12I)に示すように、ゴム状弾性容器10に、葡萄等の写真やイラスト70を印刷あるいは貼付することができる。すなわち、ゴム状弾性容器10には、揮散剤40と関連するものが印刷あるいは貼付されていても良い。ゴム状弾性容器10に上記写真やイラスト70を印刷あるいは貼付することも、「揮散剤40と関連するものを表した形態」にすることを意味する。
図13は、図11および図12と異なるバリエーションを示す。
ゴム状弾性容器10に具現化する対象としては、果物や野菜に限定されることなく、例えば、花を含めることができる。例えば、(13A)に示すように、バラの画像71をゴム状弾性容器10の表面に描き、揮散剤用容器1cのゴム状弾性容器10内部にバラの匂い成分を含む揮散剤40を入れることにより、ユーザは、外観に合った香りを楽しむことができる。花は、バラ以外でも良く、例えば、杏子、水蝋の木、梅、鬼縛り、からたねおがたま、カロライナジャスミン、黄素馨、桐、樒、沈丁花、扉、難波津、匂い檜葉、野茨、白丁花、はごろもジャスミン、花韮、番茉莉、白檀、ヒヤシンス、ボロニア、木香薔薇、モリシマアカシア、モルセラ、ライラック、ロケットサラダ、夜来香、イランイラン、カレープラント、梔子、月下美人、泰山木、定家葛、バジル、浜梨、プルメリア、ベルガモット、茉莉花、木斛、夜香木、夕菅、ラベンダー、ルー、薄黄木犀、金木犀、銀木犀、山茶花、ジンジャー、薙刀香需、柊、柊木犀、ミント、水仙、ルクリア、蝋梅、くちなし、ニオイエビネ、牡丹、なでしこ、チューリップ、桜、菊なども例示できる。
また、比較的球に近い花であれば、球状の果物や野菜と同様、ゴム状弾性容器10を球状の花に具現化しても良い。(13B)は、アリウムギガンチウムという球状の花を模したゴム状弾性容器10を備える揮散剤用容器1aを示す。アリウムギガンチウム以外にも、紫陽花、ゴールドスティック、セファランサス・オキシデンタリスなども球状の花として例示できる。
ゴム状弾性容器10にイラストや写真を印刷あるいは貼付する場合には、果物、野菜、花そのもの以外に、バニラ、チョコレートなどの匂いを発生する材料を用いても良い。
以上、本発明の揮散剤用容器の各実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されず、種々の変形を施すことができる。
開口部11は、1個のみに限定されずに、2個以上であっても良い。揮散剤用容器に2個以上の開口部11を備える場合には、それぞれの開口部11に栓を着脱可能に備える。開口部11は、ゴム状弾性容器10の外方に筒状に突出する筒状突出部ではなく、ゴム状弾性容器10の内方に向かって突出する部位でも良い。開口部11の内部空間の水平断面は、円ではなく、楕円あるいは三角以上の多角形状の断面でも良い。その場合、栓20,20aの水平断面も、開口部11の水平断面と同一形状とするのが好ましい。また、栓20aは、その上面21aに第2拡径部25aを備えるが、第1拡径部26aよりも栓20aの上面21a側にあれば、第2拡径部25aは、栓20aの上面21aより下方に形成されていても良い。さらに、第2拡径部25aは、必ずしも栓20aに形成されていなくても良く、第1拡径部26aのみを栓20aに形成しても良い。
また、締結部材30,30cは、必ずしも備えなくても良い。吊り下げ部材60も、必ずしも備えなくても良い。栓20,20aは、ゴム状弾性体以外の材料で構成されても良い。また、透明性、耐熱性を考慮しないなら、栓20,20aは、シリコーンゴム以外のゴム状弾性体で構成しても良い。ただし、栓20,20aに針51などを貫通させて揮散剤40を空間13に充填し、その後、針51を抜いても揮散剤40が外部に漏れないようにするには、栓20,20aをゴム状弾性体で構成するのが好ましい。ゴム状弾性容器10の揮散剤充填部の底部18は、開口部11と揮散剤充填部との境界まで押し上げ可能に柔軟に形成されている方が好ましいが、かかる高い柔軟性は必須の機能ではない。栓20,20aを開口部11に取り付ける方法としては、一旦、空間13内に栓20,20aを入れることなく、開口部11の外から挿入して、途中で栓20,20aを停止する方法でも良い。
また、本願明細書における各実施形態の構成は互いに任意に組み合わせることができる。例えば、吊り下げ部材60を第一実施形態に係る揮散剤用容器1に備えても良い。
本発明は、例えば、芳香剤、防虫剤、殺虫剤、消臭剤、薬効成分含有の薬剤などのような揮散剤を徐放する容器として利用できる。
1,1a,1b,1c 揮散剤用容器
10,10b ゴム状弾性容器
11 開口部(一例として、筒状突出部)
13 空間(揮散剤充填部の内部)
18 底部
20,20a 栓
23,26a 第1拡径部
25a 第2拡径部
27a 胴部
30,30c 締結部材
40 揮散剤
60 吊り下げ部材

Claims (14)

  1. 少なくとも気体若しくは液体を含み揮発性を有する揮散剤を充填し、充填されていた前記揮散剤を外部に徐放できる揮散剤用容器であって、
    前記揮散剤を充填可能で、壁に前記揮散剤を徐放可能な細孔を有するゴム状弾性容器と、
    前記ゴム状弾性容器の少なくとも1箇所に形成される開口部に着脱可能に挿入される栓と、
    を備え、
    前記栓には、前記開口部から抜ける方向に抵抗となる部分であって、前記開口部より前記ゴム状弾性容器の揮散剤充填部の方向に拡径する第1拡径部を有する揮散剤用容器。
  2. 前記第1拡径部は、前記開口部と前記揮散剤充填部との境界から前記揮散剤充填部の方向に拡径する請求項1に記載の揮散剤用容器。
  3. 前記栓は、前記第1拡径部に加え、前記開口部より外部方向に拡径する第2拡径部を有する請求項2に記載の揮散剤用容器。
  4. 前記開口部は、前記揮散剤充填部から外方向に突出する筒状突出部であって、
    前記栓は、前記第1拡径部と前記第2拡径部との間に胴部を有する鼓形状であって、
    前記栓は、前記胴部を前記筒状突出部の中位に、前記第1拡径部を前記揮散剤充填部に、前記第2拡径部を前記筒状突出部の外部に、それぞれ位置するように、前記開口部を封鎖可能である、請求項3に記載の揮散剤用容器。
  5. 前記開口部の外から環状に締める締結部材を、さらに備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
  6. 前記締結部材に、吊り下げ部材をさらに備える請求項5に記載の揮散剤用容器。
  7. 前記栓は、ゴム状弾性体にて形成される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
  8. 前記揮散剤充填部は、その底部を、前記開口部と前記揮散剤充填部との境界まで押し上げ可能に柔軟に形成されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
  9. 前記ゴム状弾性容器は、主としてシリコーンゴムから成る請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
  10. 前記揮散剤充填部がボール形状である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
  11. 前記ゴム状弾性容器は、その内部に充填する前記揮散剤と関連するものを表した形態を有する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
  12. 前記ゴム状弾性容器を、前記揮散剤と関連するものの形状を具現化した形態とする請求項11に記載の揮散剤用容器。
  13. 前記ゴム状弾性容器に、前記揮散剤と関連するものを印刷あるいは貼付した請求項11に記載の揮散剤用容器。
  14. 前記揮散剤と関連するものは、果物、野菜あるいは花である請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
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