JP2015163806A - 組み立てカムシャフト - Google Patents
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Abstract
【課題】潤滑油の供給量を制限しつつも加工が容易な組み立てカムシャフトを提供する。
【解決手段】油路11が形成された中空のシャフト10の外周面には、螺旋状の溝12が形成されており、溝12は、連通孔14を介して油路11に連通される。シャフト10には、カムピース20が焼き嵌めされる。カムピース20は、シャフト10のうち連通孔14を覆う。このため、油路11から連通孔14を介して溝12に流出する潤滑油は、溝12のうちカムピース20から露出した部分から放出される。これにより、潤滑油の放出量を制限することができる。
【選択図】図2
【解決手段】油路11が形成された中空のシャフト10の外周面には、螺旋状の溝12が形成されており、溝12は、連通孔14を介して油路11に連通される。シャフト10には、カムピース20が焼き嵌めされる。カムピース20は、シャフト10のうち連通孔14を覆う。このため、油路11から連通孔14を介して溝12に流出する潤滑油は、溝12のうちカムピース20から露出した部分から放出される。これにより、潤滑油の放出量を制限することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、潤滑油のための油路が形成された中空のシャフトと、該シャフトに組み付けられたカムピースとを備える組み立てカムシャフトに関する。
例えば特許文献1には、内燃機関の動弁機構に潤滑油を供給するために、シャフトおよびカムピースの双方に油路を形成し、シャフトにカムピースを組み付けるに際し、シャフトの油路とカムピースの油路とを連通させる組み立てカムシャフトが提案されている。これにより、油路から外部に放出される潤滑油の量を制限することができると記載されている。
ただし、上記の場合、カムピースに油路を形成するため、加工工数が増加する。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、潤滑油の供給量を制限しつつも加工が容易な組み立てカムシャフトを提供することにある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、潤滑油の供給量を制限しつつも加工が容易な組み立てカムシャフトを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
技術的思想1:潤滑油の流通経路である油路が形成された中空のシャフトと、該シャフトに組み付けられたカムピースとを備え、前記シャフトの外周には、前記油路に連通する溝が形成されており、前記カムピースは、前記シャフトに形成された連通孔であって前記油路と前記溝とを連通させる連通孔を内周面によって覆うようにして組み付けられ、前記連通孔に連通する前記溝の一部を前記内周面に対して露出させた組み立てカムシャフト。
技術的思想1:潤滑油の流通経路である油路が形成された中空のシャフトと、該シャフトに組み付けられたカムピースとを備え、前記シャフトの外周には、前記油路に連通する溝が形成されており、前記カムピースは、前記シャフトに形成された連通孔であって前記油路と前記溝とを連通させる連通孔を内周面によって覆うようにして組み付けられ、前記連通孔に連通する前記溝の一部を前記内周面に対して露出させた組み立てカムシャフト。
上記油路内の潤滑油は、連通孔を介して溝に流出する。溝に流出した潤滑油は、上記内周面から露出した部分に流出し、ここから周囲に放出される。ここで、連通孔は、カムピースの内周面に覆われているため、潤滑油が周囲に放出される量は、制限される。そしてこれは、溝の一部をカムピースの内周面に対して露出させるという簡易な手法にて可能となったことから、潤滑油の供給量を制限しつつも加工が容易な組み立てカムシャフトを提供することができる。
以下、組み立てカムシャフトの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、組み立てカムシャフト1は、車載内燃機関(図示略)の吸気バルブや排気バルブ(機関バルブ)を駆動するカムピース20がシャフト10に組み付けられたものである。カムピース20は、カムローブを構成し、カムノーズ20aまたはその周辺部が機関バルブを開閉させる部材に接触する期間において、機関バルブを開弁させ、それ以外の期間において、機関バルブを閉弁させる。
図1に示すように、組み立てカムシャフト1は、車載内燃機関(図示略)の吸気バルブや排気バルブ(機関バルブ)を駆動するカムピース20がシャフト10に組み付けられたものである。カムピース20は、カムローブを構成し、カムノーズ20aまたはその周辺部が機関バルブを開閉させる部材に接触する期間において、機関バルブを開弁させ、それ以外の期間において、機関バルブを閉弁させる。
図2(a)は、シャフト10にカムピース20を組み付ける前の段階を示している。図示されるように、シャフト10は、その一部断面の記載からわかるように、潤滑油の流通経路(油路11)が形成された中空円筒形状を有する。そして、シャフト10の表面の一部には、螺旋状の溝12が形成されている。そして、螺旋状の溝12は、その中央部付近で、連通孔14を介して油路11に連通されている。
一方、カムピース20には、図中、一部断面として示すように、シャフト10が挿入される挿入孔22が形成されている。
本実施形態では、焼き嵌めによって、常温のシャフト10にカムピース20を組み付ける。このため、カムピース20およびシャフト10が同一の所定温度(たとえば常温「10〜30°C」)にある場合、挿入孔22の口径は、シャフト10の外周の口径よりもわずかに小さい値とされている。そして、カムピース20を加熱してカムピース20を膨張させると、挿入孔22の口径がシャフト10の外周の口径よりもわずかに大きくなる。このため、図2(b)に示すように、カムピース20の挿入孔22にシャフト10を挿入することができる。そして、その後、カムピース20が冷えることで、カムピース20の挿入孔22が収縮することから、シャフト10とカムピース20とは、径方向に互いに大きな力を及ぼすようになり、これにより、シャフト10とカムピース20とが接合される。
本実施形態では、焼き嵌めによって、常温のシャフト10にカムピース20を組み付ける。このため、カムピース20およびシャフト10が同一の所定温度(たとえば常温「10〜30°C」)にある場合、挿入孔22の口径は、シャフト10の外周の口径よりもわずかに小さい値とされている。そして、カムピース20を加熱してカムピース20を膨張させると、挿入孔22の口径がシャフト10の外周の口径よりもわずかに大きくなる。このため、図2(b)に示すように、カムピース20の挿入孔22にシャフト10を挿入することができる。そして、その後、カムピース20が冷えることで、カムピース20の挿入孔22が収縮することから、シャフト10とカムピース20とは、径方向に互いに大きな力を及ぼすようになり、これにより、シャフト10とカムピース20とが接合される。
特に、この際、溝12にカムピース20のうち挿入孔22を区画する内周面が食い込む。このため、シャフト10とカムピース20との接合を強固なものとすることができる。
さらに、溝12は、潤滑油の供給経路としても利用される。これは、図2(b)に示すように、溝12の端部16がカムピース20のうち挿入孔22を区画する内周面から露出するようにしてカムピース20をシャフト10に組み付け、また、溝12を、カムピース20の上記内周面が溝12に食い込んでも潤滑油を流通させるだけの空間が残るよう形成することで実現することができる。
さらに、溝12は、潤滑油の供給経路としても利用される。これは、図2(b)に示すように、溝12の端部16がカムピース20のうち挿入孔22を区画する内周面から露出するようにしてカムピース20をシャフト10に組み付け、また、溝12を、カムピース20の上記内周面が溝12に食い込んでも潤滑油を流通させるだけの空間が残るよう形成することで実現することができる。
すなわち、この場合、油路11から連通孔14を介して溝12に流出した潤滑油は、カムピース20の内周面から露出した端部16を介して周囲に放出される。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)油路11を、連通孔14を介して溝12に連通させた。これにより、溝12を、カムピース20とシャフト10との接合力を高める機能としてのみならず、潤滑油の流出経路として利用することができる。このため、潤滑油をカムピース20等に放出する潤滑シャワーパイプ等の専用の部材を設けることなく、カムピース20等に潤滑油を放出することができる。
(2)連通孔14をカムピース20のうち挿入孔22を区画する内周面で覆った。これにより、連通孔14を介して流出する潤滑油の量を十分に制限することができる。ここで、潤滑油は、通常、内燃機関のクランク軸の回転力によって駆動される機関駆動式のポンプによって循環する。このため、潤滑油の量を制限することは、内燃機関に加わる負荷トルクの低減につながり、ひいては内燃機関の燃料消費量を低減することができる。ちなみに、連通孔14を上記内周面で覆わない場合、潤滑油の量を十分に制限するには、連通孔14を極微細なものとすることが要求されるが、これは連通孔14の加工を困難なものとする。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、シャフト10の温度を常温に維持した状態で、カムピース20の温度を加熱することで焼き嵌めを行ったが、シャフト10にカムピース20を組み付ける手法としては、これに限らない。たとえば、シャフト10を冷やした状態で、シャフト10にカムピースを嵌め込んでもよい。またたとえば、カムピース20に形成された挿入孔22の口径をシャフト10の外周の口径と同程度としておき、シャフト10にカムピース20を嵌め込んだ後、シャフト10の油路11からシャフト10の外周を拡大するように圧力を加えることで、シャフト10とカムピース20とを接合してもよい。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、シャフト10の温度を常温に維持した状態で、カムピース20の温度を加熱することで焼き嵌めを行ったが、シャフト10にカムピース20を組み付ける手法としては、これに限らない。たとえば、シャフト10を冷やした状態で、シャフト10にカムピースを嵌め込んでもよい。またたとえば、カムピース20に形成された挿入孔22の口径をシャフト10の外周の口径と同程度としておき、シャフト10にカムピース20を嵌め込んだ後、シャフト10の油路11からシャフト10の外周を拡大するように圧力を加えることで、シャフト10とカムピース20とを接合してもよい。
・上記実施形態では、カムピース20毎に、1つの連通孔14を設けるものを例示したがこれに限らない。たとえば、端部16毎に、各別の連通孔14を設けてもよい。さらに、カムピース20の内周によって覆われる部分に連通孔14が1つもないところがあってもよい。この場合であっても、連通孔14に連通する溝12を、上記連通孔14を覆わないカムピース20付近まで延長して形成することで、このカムピース20についても潤滑油を供給することが可能となりうる。
・上記実施形態では、溝12として、連通孔14に連通する螺旋状の溝を例示したがこれに限らない。たとえば、連通孔14に連通する螺旋状の溝に加えて、連通孔14に連通しない螺旋状の溝を形成してもよい。ここで、連通孔14に連通しない溝は、潤滑油の通路としては機能せず、シャフト10とカムピース20との接合力を強化する目的のために設けられているものである。
・溝12としては、螺旋状のものに限らない。例えば連通孔14と端部16とを結んで且つ、シャフト10の軸方向に平行な溝であってもよい。
・図2においては、シャフト10における溝12の端部16の位相(シャフト10の回転角度)がカムピース20のカムノーズ20aに対して大きくずれる例を記載したが、これに限らない。たとえばカムノーズ20aの位相にあわせたり、カムノーズの位相からのずれ量が所定量(たとえば、カム角で10度)以下となるようにしたりしてもよい。ここで、カムピース20に対して大きな力が加わるのは、カムノーズ20aが機関バルブを開閉させる部材に接触するときであることから、カムノーズ20aの位相に応じて端部16を形成することで、カムピース20に対し特に大きな力が加わるタイミングで、その力が加わる箇所に潤滑油を供給することが容易となる。
・図2においては、シャフト10における溝12の端部16の位相(シャフト10の回転角度)がカムピース20のカムノーズ20aに対して大きくずれる例を記載したが、これに限らない。たとえばカムノーズ20aの位相にあわせたり、カムノーズの位相からのずれ量が所定量(たとえば、カム角で10度)以下となるようにしたりしてもよい。ここで、カムピース20に対して大きな力が加わるのは、カムノーズ20aが機関バルブを開閉させる部材に接触するときであることから、カムノーズ20aの位相に応じて端部16を形成することで、カムピース20に対し特に大きな力が加わるタイミングで、その力が加わる箇所に潤滑油を供給することが容易となる。
1…組み立てカムシャフト、10…シャフト、11…油路、12…溝、14…連通孔、16…端部、20…カムピース、20a…カムノーズ、22…挿入孔。
Claims (1)
- 潤滑油の流通経路である油路が形成された中空のシャフトと、
該シャフトに組み付けられたカムピースとを備え、
前記シャフトの外周には、前記油路に連通する溝が形成されており、
前記カムピースは、前記シャフトに形成された連通孔であって前記油路と前記溝とを連通させる連通孔を内周面によって覆うようにして組み付けられ、
前記連通孔に連通する前記溝の一部を前記内周面に対して露出させた組み立てカムシャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014039757A JP2015163806A (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 組み立てカムシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014039757A JP2015163806A (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 組み立てカムシャフト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015163806A true JP2015163806A (ja) | 2015-09-10 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2014039757A Pending JP2015163806A (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 組み立てカムシャフト |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2015163806A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107013655A (zh) * | 2017-04-13 | 2017-08-04 | 安徽奥泰粉末冶金有限公司 | 一种农机用传动凸轮 |
JP2017190726A (ja) * | 2016-04-14 | 2017-10-19 | マツダ株式会社 | エンジン用カムシャフト |
-
2014
- 2014-02-28 JP JP2014039757A patent/JP2015163806A/ja active Pending
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