JP2015163012A - モータユニット - Google Patents

モータユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2015163012A
JP2015163012A JP2014038065A JP2014038065A JP2015163012A JP 2015163012 A JP2015163012 A JP 2015163012A JP 2014038065 A JP2014038065 A JP 2014038065A JP 2014038065 A JP2014038065 A JP 2014038065A JP 2015163012 A JP2015163012 A JP 2015163012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
bearing
worm
frame
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014038065A
Other languages
English (en)
Inventor
酒井 大輔
Daisuke Sakai
大輔 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP2014038065A priority Critical patent/JP2015163012A/ja
Priority to PCT/JP2015/053695 priority patent/WO2015129455A1/ja
Priority to CN201520115690.5U priority patent/CN204921856U/zh
Priority to CN201510087034.3A priority patent/CN104879447A/zh
Priority to KR1020150026315A priority patent/KR101673074B1/ko
Publication of JP2015163012A publication Critical patent/JP2015163012A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/10Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters
    • H02K7/108Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with friction clutches
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/10Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters
    • H02K7/112Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with friction clutches in combination with brakes
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/08Structural association with bearings
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/10Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters
    • H02K7/116Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with gears
    • H02K7/1163Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with gears where at least two gears have non-parallel axes without having orbital motion
    • H02K7/1166Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with gears where at least two gears have non-parallel axes without having orbital motion comprising worm and worm-wheel

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Gear Transmission (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

【課題】歯車列の回転に負荷を与えるウォームギア機構である負荷付与手段のケースへの取り付けを人手により行う場合であっても、ウォームの破損・変形を防止することができるモータユニットを提供する。
【解決手段】ウォーム部と、該ウォーム部を回転可能に支持する第一の軸受及び第二の軸受と、該第一の軸受と該第二の軸受とを連結するフレーム部と、該ウォーム部の回転に抵抗を与えるブレーキ部とを有する負荷付与手段について、フレーム部の上端部である上部フレームにより、ウォーム部の支持位置よりも上方で第一の軸受と第二の軸受とを連結することで、作業者が負荷付与手段を指で挟持した際の負荷が上部フレームにより支持され、ウォームの破損・変形が防止される。
【選択図】図10

Description

本発明はモータユニットに関し、さらに詳しくは、被駆動体へのモータ動力の伝達を遮断及び接続するクラッチ手段を備えたモータユニットに関する。
下記特許文献1には、モータの動力を被駆動体に伝達する歯車機構である第一の伝達列と、第一の伝達列によるモータ動力の伝達を「継」状態(伝達列によってモータの動力が被駆動体に伝達される状態をいう。以下同じ。)もしくは「断」状態(伝達列によってモータの動力が被駆動体に伝達されない(遮断された)状態をいう。以下同じ。)に切り替えるクラッチ手段と、を備えたモータアクチュエータが記載されている。
特許文献1のモータアクチュエータ1は、従動側歯車43を軸線方向に移動させることによりクラッチ手段の「断」状態と「継」状態とを切り替えている。従動側歯車43のはす歯部である第二の歯部431は、他の歯車のはす歯部である第一の歯部422と噛合し、ウォームホイール部である第三の歯部432は、遠心ブレーキ機構を備えるウォームである第四の歯部51と噛合している。
従動側歯車43は、クラッチ手段を「断」状態とする方向へ常時付勢されており、上記はす歯同士の噛合及び第四の歯部51から与えられる負荷から生じるスラスト力により軸線方向の他方側へと移動し、クラッチ手段を「継」状態とする。
特開2012−80757号公報
図9は特許文献1の図11であり、特許文献1のモータアクチュエータが備える負荷付与手段50の斜視図である。図9に示される符号も特許文献1の図11で付されているものである。
遠心ブレーキ機構を備えるウォームである第四の歯部51は、負荷付与手段50の一部を構成している。第四の歯部51は軸方向の両端が軸受により支持され、これら軸受はフレーム部を介して連結されている。第四の歯部51の一端には負荷部52が取り付けられ、負荷部52側の軸受にはドラム83が形成されている。これら第四の歯部51、負荷部52、及びドラム83により遠心ブレーキ機構が実現されている。
このような、ウォーム及びウォーム支持部材からなるユニットを人手によりケースへ組み込む場合、作業者はこれら軸受のウォーム支持面の反対側の面(以下、「背面」ともいう。)を指で挟持し、ケース内へ圧入することとなる。この場合、作業者により軸受を挟持する力にばらつきが生じることは当然であり、不意に過剰な力が加えられることも予想される。よって、ウォーム支持部材の剛性が不十分な場合、一定以上の力で軸受が挟持されると、その力をウォームが支持することとなり、ウォームに破損や変形をきたすおそれがある。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、負荷付与手段が人手により取り付けられる場合であっても、ウォーム部の破損・変形を防止することができるモータユニットを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のモータユニットは、一方向に回転するモータと、前記モータの動力を被駆動体に伝達する一または複数の動力伝達部材を有する第一の伝達列と、前記第一の伝達列による動力の伝達を「継」状態もしくは「断」状態に切り替えるクラッチ手段と、前記モータの動力を前記クラッチ手段に伝達する伝達列であって、第一のはす歯部が形成された第一の歯車、及び該第一の歯部に噛合する第二のはす歯部が形成された第二の歯車を有する第二の伝達列と、前記第二の歯車の回転に負荷を与える負荷付与手段と、を備え、前記第二の歯車は、軸方向に移動可能に支持され、該軸方向の一方であって前記クラッチ手段を「断」状態とする方向に常時付勢されており、前記第一の歯車と噛合し前記負荷付与手段から負荷を与えられることで生ずるスラスト力により該付勢力に抗して該軸方向の他方側へと移動し、前記クラッチ手段を「継」状態とするモータユニットであって、前記第二の歯車にはウォームホイール部が形成され、前記負荷付与手段は、前記ウォームホイール部に噛合するウォーム部と、該ウォーム部を回転可能に支持する第一の軸受及び第二の軸受と、該第一の軸受と該第二の軸受とを連結するフレーム部と、該ウォーム部の回転に抵抗を与えるブレーキ部とを有し、前記負荷付与手段のケース半体への接合面側を下として、前記フレーム部の上端部である上部フレームは、前記ウォーム部の支持位置よりも上方で前記第一の軸受と前記第二の軸受とを連結することを要旨とする。
負荷付与手段をケース半体へ組み込む際には、作業の便宜上、第一の軸受と第二の軸受(以下、「軸受」ともいう。)の比較的上部を指で挟持することが想定される。よって、フレーム部の上端部である上部フレームをウォーム部よりも上方に設け、かかる上部フレームで第一の軸受と第二の軸受とを連結することにより、軸受を挟持する力の多くが上部フレームにより支持されることとなり、ウォーム部へ及ぶ負荷を低減することができる。
また、前記フレーム部は、前記上部フレーム、及び前記上部フレームの反対側端部である下部フレームにより、前記第一の軸受と前記第二の軸受とを連結することが好ましい。フレーム部の上下両端部において軸受が支持されることにより、指で軸受を挟持した際のぐらつきが低減されるため、フレーム部が安定的に軸受を支持することができ、また、取付作業の効率性を高めることができる。
また、前記第一の軸受及び前記第二の軸受のうち少なくとも一方は前記フレーム部と別体で成形され、前記上部フレーム及び前記下部フレームの、前記別体で成形された軸受との接合面には、前記別体で成形された軸受側に突出した凸部が形成され、該凸部が前記別体で成形された軸受に形成された凹部と嵌合されることにより、前記フレーム部と前記別体で成形された軸受とが連結されることにより、軸受のぐらつきを低減しつつ、軸受へのウォーム部の取り付けを容易にすることができる。
また、前記フレーム部は、前記上部フレームと前記下部フレームとの間に補強部を有し、該補強部には凹部または貫通孔が形成されていることにより、フレーム部の剛性を高めることができるとともに、ヒケの発生を防止し、フレーム部を歪みなく直線的に成形することができる。
また、前記フレーム部、前記第一の軸受、及び前記第二の軸受のうち少なくとも一つの前記ウォーム部側の面には、前記第一の軸受又は前記第二の軸受が前記ウォーム部側へ傾倒することを阻止するリブ部が形成されていることにより、軸受の挟持によりウォーム部へかかる負荷をさらに低減することができる。
また、前記第一の軸受及び前記第二の軸受のうち少なくとも一方の前記ウォーム部を支持する面の反対側の面には、平面からなる把持部が形成されていることにより、指で軸受を持ちやすくなり、軽い力で効率的に取付作業を行うことが可能となるため、ウォーム部にかかる力をさらに低減することができる。
また、前記第一の軸受及び前記第二の軸受のうち少なくとも一方の前記ケース半体との接合面には、前記ケース半体側へ突出した一つ又は複数の凸部である嵌入部が形成され、前記嵌入部のうち少なくとも一つの先端部には根元部よりも小径の導入部が形成され、前記導入部は、軸方向に直角に径を小さくした凸部、又は軸方向長さが前記根元部よりも長く前記ケース半体側に向かって径が小さくなるテーパ形状の凸部であることにより、ケース半体への位置決めがしやすくなり、さらに小さな押圧力で圧入することが可能となるため、ウォーム部にかかる力をさらに低減することができる。
本発明にかかるモータユニットによれば、負荷付与手段が人手により取り付けられる場合であっても、ウォーム部の破損・変形を防止することができる。
本実施形態にかかるモータユニットの全体(ケースを取り外した状態)を示した図である。 本実施形態にかかるモータユニットの動力系統を説明するための系統図である。 モータ動力を被駆動体へ伝達する歯車機構の説明図である。 二つのロータ歯車の係合機構を示す正面図である。 クラッチ手段である差動歯車機構の分解斜視図である。 シフト手段を構成する部材を示す平面図である。 第二の歯車及びロックレバーの付勢機構を示す正面図である。 扇形レバーの底面を示す斜視図である。 特許文献1の負荷付与手段の斜視図である。 本実施形態にかかる負荷付与手段の斜視図(a)及び分解図(b)である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明における上下とは、図1における上下をいうものとする。また、「原位置」とは、モータ10が駆動していない状態における各構成部材の位置をいう。
本実施形態にかかるモータユニット1の各構成を説明する前に、モータユニット1の概略を図2の系統図を参照して簡単に説明する。図2に示すようにモータユニット1の動力系統は、モータ10の動力を被駆動体90に伝達する出力系統(第一の伝達列)と、クラッチ手段30を動作させるクラッチ作動系統(第二の伝達列)とからなる。クラッチ手段30は、出力系統による動力の伝達を「継」状態もしくは「断」状態に切り替える。つまり、クラッチ手段30が「継」状態であれば、モータ10の動力は出力系統を通じて被駆動体90に伝達される。クラッチ手段30が「断」状態であれば、出力系統は遮断され、モータ10の動力は被駆動体90に伝達されない。図示されるように、本実施形態では、このようにクラッチ手段30を動作させる(第一の伝達列による動力の伝達を「継」状態とする)ためのクラッチ作動系統の動力として、被駆動体90を駆動させるためのモータ10の動力の一部を利用するものである。
(負荷付与手段)
図10を参照して、本実施形態における負荷付与手段50の構成について詳細に説明する。
本実施形態における負荷付与手段50は、後述する第二の歯車44のウォームホイール部である従動側歯部442に噛合するウォーム部51と、ウォーム部51を回転可能に支持する第一の軸受53及び第二の軸受54と、第一の軸受53と第二の軸受54とを連結するフレーム部55と、ウォーム部51の回転に抵抗を与える遠心ブレーキである負荷部52とを有する。
フレーム部55は、第二の軸受54と一体成型されており、第一の軸受53とは別体で成形されている。第一の軸受53には負荷部52を格納するドラム531が形成されている。フレーム部55の上端部である上部フレーム551はウォーム部51よりも上方にあり、上部フレーム551及びその反対側端部である下部フレーム552の第一の軸受53との接合面には、第一の軸受53側に突出した凸部5511及び凸部5521が形成され、かかる凸部が第一の軸受53側に形成された凹部532及び凹部533にそれぞれ嵌合されることにより、フレーム部55と第一の軸受53とが連結されている。ここで、凹部532及び凹部533のクリアランスを詰めることにより、フレーム部55に連結された第一の軸受53の可動域を狭め、第一の軸受53のウォーム部51側への傾倒に対する剛性を高めることができる。
フレーム部55は、上部フレーム551と下部フレーム552との間に補強部553を有し、補強部553は貫通孔5531が設けられ筋交い状に形成されている。補強部553を筋交い状にすることにより、フレーム部55の、上下方向及びウォーム部51の軸線方向から加えられる負荷に対する剛性を維持しつつ、ヒケの発生を防止し、歪みのない直線的な成形を可能としている。ただし、補強部553は必ずしも筋交い状である必要はなく、ヒケを防止することができる程度に凹部や貫通孔が形成されていれば足りる。
フレーム部55及び第二の軸受54のウォーム部51側の面には、第二の軸受54がウォーム部51側へ傾倒することを阻止するリブ部57が形成されている。かかるリブは第一の軸受53がウォーム部51側に傾倒することを阻止する位置に形成されていてもよく、当然両方に形成されてもよい。
第二の軸受54の背面には、作業者が軽い力で安定して負荷付与部材50を挟持できるよう、平面からなる把持部541が形成されている。尚、第一の軸受53の背面は略全面が平面となっている。
第一の軸受53及び第二の軸受54の底面には、ケース半体である下ケース82側へ突出した凸部である嵌入部56の先端部には根元部よりも小径の導入部が形成されており、これら導入部は軸方向に直角に径を小さくした凸部、又は軸方向長さが根元部よりも長く下ケース82側に向かって径が小さくなるテーパ形状の凸部となっているため、負荷付与部材50を下ケース82へ取り付ける際の位置決めが容易となり、小さな押圧力で圧入することが可能となっている。
本実施形態における負荷付与手段50は上記各構成を備えることにより、作業者が負荷付与手段50を下ケース82へ取り付ける際の、第一の軸受53及び第二の軸受54の背面を指で挟持する負荷がウォーム部51へ及び、ウォーム部51が破損・変形することを防止している。
(モータ10)
被駆動体90の駆動源であるモータ10は、AC同期モータである。なお、AC同期モータ以外のモータを適用することも可能である。モータ10は、その上端面から突出した回転軸を有する。
(第一の伝達列)
以下に第一の伝達列について図3〜図5を用いて詳細に説明する。第一の伝達列は、同期モータ10の動力を被駆動体90まで伝達する出力系統を構成する。かかる第一の伝達列は、第二のロータ歯車21と、第二のロータ歯車21に噛合する入力側歯車22と、クラッチ手段が「継」の状態のとき入力側歯車22の回転に伴って回転する出力側歯車23と、出力側歯車23に噛合する複合歯車24と、複合歯車24に噛合するカム歯車25と、カム歯車25と一体的に回転するプーリ26と、プーリ26の回転によって巻き上げられるワイヤ27と、を有する。なお、入力側歯車22および出力側歯車23は、詳細を後述するクラッチ手段(遊星歯車列に基づく差動歯車機構)を構成する歯車でもある。
第二のロータ歯車21は、同期モータ10と同軸線上で回転可能かつ軸線方向に移動可能に支持された平歯車であり、ロータ11と一体的に回転する第一のロータ歯車41の上(回転軸の先端側)に支持されている。また、第二のロータ歯車21は、コイルばね28で軸線方向上向きに付勢されている。第二のロータ歯車21の下面には、第二のロータ歯車21がロータ11側(下側)に位置するときには第一のロータ歯車41の下係合部412と係合する上係合部212が形成されている。なお、この下係合部412と上係合部212が係合した状態における第二のロータ歯車21の位置を第一の位置と称する。下係合部412と上係合部212が係合していない状態における第二のロータ歯車21の位置を第二の位置と称する。
後述する扇形レバー60の傾斜カム63(図8参照)によって第二のロータ歯車21がロータ11側に移動し、第二のロータ歯車21の上係合部212と第一のロータ歯車41の下係合部412とが係合した状態(第二のロータ歯車21が第一の位置)にあるとき、第二のロータ歯車21と第一のロータ歯車41は一体的に回転する。すなわち、同期モータ10の動力が第二のロータ歯車21にも伝達される。
第二のロータ歯車21には、入力側歯車22が噛合している。入力側歯車22は、遊星歯車列を構成する一の歯車である。入力側歯車22は、相対的に大径の大径歯部221と相対的に小径のいわゆる太陽歯車である小径歯部222とを有する。入力側歯車22の大径歯部221が第二のロータ歯車21と噛合しており、第二のロータ歯車21の回転に伴って入力側歯車22が回転する。また、入力側歯車22の上面には、被ロック突起223が形成されている。かかる被ロック突起223には、後述する扇形レバー60の入力側歯車ロック突起62が作用する。
同期モータ10の動力は第二のロータ歯車21を介して、出力側歯車23に伝達される。本実施形態における出力側歯車23には、遊星歯車列を構成する歯車である、三つの遊星歯車231および遊星支持歯車232が該当する。遊星支持歯車232の上端面から突出して周方向等間隔に設けられた三つの遊星歯車支持軸にはそれぞれ遊星歯車231が回転自在に支持されている。遊星歯車支持軸の上端には、抜け止めリング233が固定され、遊星歯車231の脱落が防止されている。遊星支持歯車232は、遊星歯車231が取り付けられた面とは反対側に歯車部2321を有する。遊星歯車231は、入力側歯車22の小径歯部222と噛合している。詳細は後述するが、クラッチ手段が「継」状態にある場合、入力側歯車22の回転に伴って遊星歯車231は入力側歯車22の小径歯部222の周りを公転する。かかる遊星歯車231の公転に伴って、遊星歯車231を支持している遊星支持歯車232が回転する。このようにして、入力側歯車22から出力側歯車23へ動力が伝達される。
遊星支持歯車232(出力側歯車23)には、複合歯車24が噛合している。複合歯車24は、相対的に小径の小径歯部241および相対的に大径の大径歯部242を有し、この大径歯部242が遊星支持歯車232の歯車部2321と噛合している。これにより、遊星支持歯車232の回転に伴って複合歯車24が回転する。
複合歯車24には、カム歯車25が噛合している。カム歯車25の歯車部251が、複合歯車24の小径歯部241に噛合している。これにより、複合歯車24の回転に伴ってカム歯車25が回転する。外周に歯車部251が形成された部分の上端面には、カム溝252が形成されている。かかるカム溝252には後述する扇形レバー60が係合している。扇形レバー60の構成ならびにその作用については後述する。
カム歯車25には、プーリ26が固定されている。カム歯車25と一体的にプーリ26が回転するものであれば、その固定方法は特に限定されない。これにより、カム歯車25の回転に伴ってプーリ26が回転する。また、プーリ26は、ケース外側に露出している。また、プーリ26の外周には、ワイヤ溝261が形成されている。
プーリ26には、ワイヤ27の一端が固定されている。ワイヤ27の脱落を確実に防止することができるものであれば、その固定方法は特に限定されない。プーリ26がワイヤ27を引き込む方向に回転すると、ワイヤ27はプーリ26のワイヤ溝261にはまり込むように巻き上げられる。ワイヤ27の他端側には、被駆動体90(例えば排水口を開閉する弁体)が固定されており、被駆動体90には、常に原位置(弁体が閉となる位置)に戻ろうとする方向、つまりワイヤ27を引き出す方向の負荷が作用している。ワイヤ27がプーリ26に巻き上げられることによって、被駆動体90が所定の動作を行う。つまり、ワイヤ27がプーリ26に巻き上げられることにより、同期モータ10の動力が第一の伝達列を介して被駆動体90まで伝達されることになる。なお、被駆動体90を正確に動作させるため、ワイヤ27は伸縮性のない材料で形成されている。
(クラッチ手段)
以下にクラッチ手段について図5を用いて詳細に説明する。クラッチ手段は、第一の伝達列による動力の伝達(出力系統)を「継」状態もしくは「断」状態に切り替える役割を果たす。本実施形態におけるクラッチ手段の動作は、入力側歯車22(太陽歯車である小径歯部222)、出力側歯車23(遊星歯車231および遊星支持歯車232)、および、固定歯車31(リング歯車)を有する遊星歯車列に基づく差動歯車機構を利用したものである。
既に説明したように、入力側歯車22は、第二のロータ歯車21に噛合し、第二のロータ歯車21の回転に伴って回転する。入力側歯車22の小径歯部222には、周方向等間隔に配された三つの遊星歯車231が噛合している。遊星歯車231は、遊星支持歯車232上に支持されている。遊星支持歯車232は、遊星歯車231の公転に伴って回転する。
遊星歯車列を構成するリング歯車である固定歯車31は、外歯部311および内歯部312を有する。固定歯車31の外歯部311は、入力側歯車22の大径歯部221の下側に位置し、後述する第二の伝達列を構成する一の歯車であるロック歯車47と噛合している。つまり、ロック歯車47の回転が阻止されている場合、固定歯車31の回転は阻止される。固定歯車31の内歯部312は、三つの遊星歯車231と噛合している。
かかる構成を備えるクラッチ手段において、遊星歯車231が公転し、遊星支持歯車232が回転するか否かは、固定歯車31の回転が阻止されているか否かによって決まる。固定歯車31の回転が阻止されている場合、入力側歯車22が回転すると、固定歯車31の内歯部312が動くことはないから、かかる内歯部312に沿って入力側歯車22の小径歯部222に噛合する遊星歯車231が公転し、遊星支持歯車232が回転する。一方、固定歯車31の回転が阻止されていない場合、入力側歯車22が回転し、遊星歯車231が公転しようとしても、固定歯車31が空回りするため、遊星支持歯車232が回転することはない。
つまり、固定歯車31の回転が阻止されていれば、第一の伝達列が「継」状態となり、固定歯車31の回転が阻止されていなければ、第一の伝達列が「断」状態となる。クラッチ手段によって第一の伝達列が「継」状態、すなわち出力系統が「継」状態にあれば、同期モータ10の動力は、第一の伝達列を介して被駆動体90まで伝達される。一方、クラッチ手段によって第一の伝達列が「断」状態、すなわち出力系統が「断」状態にあれば、同期モータ10の動力はクラッチ手段で切断(入力側歯車22と出力側歯車23との間で切断)され、被駆動体90まで伝達されることはない。
(第二の伝達列)
以下に第二の伝達列について図6、図7を用いて詳細に説明する。第二の伝達列は、同期モータ10の動力をクラッチ手段まで伝達するクラッチ作動系統を構成する。第二の伝達列は、第一のロータ歯車41と、第一のロータ歯車41に噛合する第一の歯車42と、第一の歯車42に噛合する第二の歯車44と、第二の歯車44が軸線方向下向きに移動すると押し下げられるロックレバー45と、押し下げられたロックレバー45によってロックされるロック歯車47と、を有する。
第一のロータ歯車41は、同期モータ10のロータ11と一体的に形成された平歯車である。上述した第二のロータ歯車21の下(同期モータ10の本体側)に設けられている。
第一のロータ歯車41には、第一の歯車42が噛合している。駆動側歯部421とこの駆動側歯部421よりも相対的に小径の第一のはす歯部422とを有する。第一のはす歯部422は、上述したように「はす歯」に形成された部分である。第一の歯車42は、その駆動側歯部421が第一のロータ歯車41と噛合している。したがって、第一の歯車42は、第一のロータ歯車41の回転に伴って回転する。
第一の歯車42には、第二の歯車44が噛合している。第二の歯車44は、相対的に大径の第二のはす歯部441と、相対的に小径の従動側歯部442を有する。第二の歯車44は、第二の歯車支持軸86に回転自在かつ軸線方向に移動可能に支持されている。上述したように、第二のはす歯部441は「はす歯」に形成された部分である。従動側歯部442は、負荷付与手段50が有するウォーム部51と噛合するいわゆるウォームホイール部である。なお、従動側歯部442ははす歯であってもよいし、平歯車であってもよい。
第二の歯車44は、その第二のはす歯部441が、第一の歯車42の第一のはす歯部422と噛合している。したがって、第二の歯車44は、第一の歯車42の回転に伴って回転する。同期モータ10が正転したとき、第二の歯車44には、負荷付与手段50により、その回転方向と反対方向の負荷が掛かるため、軸線方向下向きのスラスト力が発生する。よって、第一の歯車42が回転すると、第二の歯車44は回転しつつ軸線方向下向きに移動する。
ロックレバー45は、平板状の部材であり、第二の歯車44の下に配されている。詳しくは、軸線方向に移動可能な状態で、第二の歯車44と同じ第二の歯車支持軸86に支持されている。ロックレバー45には、凹部452が形成されており、この凹部452が下ケース82の側壁の内側に軸線方向に沿って形成された図示されない凸部に係合されている。かかる凸部と凹部452の係合により、ロックレバー45は、回転が阻止されるとともに軸線方向に移動可能な状態で第二の歯車支持軸86に支持されている。ロックレバー45の一方の端部には、他の部分に比べて肉厚に形成されたロック部451が形成されている。ロックレバー45の下には、ロックレバー45を上向きに付勢する付勢部材46(コイルばね)が配されている。この付勢部材46により、通常時(同期モータ10が駆動していないとき)には、ロックレバー45はロック歯車47の被ロック部471より上に位置する。また、ロックレバー45の上には第二の歯車44が配されているため、第二の歯車44も軸線方向上向きに付勢された状態にある。付勢部材46の付勢力は、第一の歯車42の回転に伴って第二の歯車44が回転する際に、第二の歯車44に発生する軸線方向下向きのスラスト力より小さい。つまり、第二の歯車44が回転すると、付勢部材46の付勢力に抗して、第二の歯車44は軸線方向下向きに移動する。第二の歯車44が軸線方向下向きに移動すると、その下にあるロックレバー45も下向きに移動する。下向きに移動したロックレバー45のロック部451は、ロック歯車47の被ロック部471と略同じ高さに位置する。
ロック歯車47は、被ロック部471と、その被ロック部471が形成された平板上のロック歯部472とを有する。被ロック部471は、円形の平板から外向きに突出するように形成されている。ロックレバー45が下向きに移動すると、ロックレバー45のロック部451とロック歯車47の被ロック部471とが向かい合うように位置するため、ロック歯車47の回転が所定位置(ロック部451と被ロック部471とが当接する位置)で阻止される。一方、ロック歯部472は、クラッチ手段を構成する固定歯車31の外歯部311と噛合している。したがって、ロック歯車47の回転が阻止されると、それに噛合する固定歯車31の回転も阻止される。なお、本実施形態では、ロック歯車47は遠心ブレーキであるブレーキ部473を有する。ブレーキ部473は、ロック歯車47の回転を妨げる方向に負荷を掛け、ロック歯車47が必要以上に高速で回転しないようにする。かかるブレーキ部473の作用については後述する。
第二の歯車44の軸線方向と直交する方向に延びるウォーム部51は、従動側歯部442(ウォームホイール部)と噛合している。ウォーム部51は一条であり、従動側歯部442とウォーム部51とは、増速歯車機構を構成する(従動側歯部442が一歯分回転するとウォーム部51が一回転する)。よって、第二の歯車44の回転は増速されてウォーム部51に伝達される。
(その他の構成)
図1、図8に示すように、複合歯車24の上には、扇形レバー60が配されている。扇形レバー60は、複合歯車24が回転自在に支持された軸と同じ軸に回転自在に支持されている。扇形レバー60の下面には、係合突起61が形成されている。かかる係合突起61は、カム歯車25の上面に形成されたカム溝252に係合している。また、同じく扇形レバー60には入力側歯車ロック突起62と、傾斜カム63が形成されている。かかる係合突起61、カム溝252、入力側歯車ロック突起62、および、傾斜カム63の詳細については省略するが、各部材の機能は次の通りである。カム歯車25がワイヤ27を巻き上げる方向へ回転すると、カム溝252に係合する係合突起61によって扇形レバー60が入力側歯車22側へ回動する。扇形レバー60が所定位置まで動く(ワイヤ27を所定位置まで巻き上げる)と、ワイヤ27の巻き込みを停止すべく、入力側歯車ロック突起62が入力側歯車22の被ロック突起223に作用し、入力側歯車22の回転を阻止する。これと同時に傾斜カム63によって軸線方向下向きに押さえつけられていた第二のロータ歯車21が解放され、コイルばね28によって軸線方向上向きに移動する(第二のロータ歯車21が第二の位置に位置する)(図4参照)。これにより、第二のロータ歯車21の上係合部212と、第一のロータ歯車41の下係合部412の係合が解かれる。つまり、同期モータ10の動力が第二のロータ歯車21に伝達されない状態となる。
(モータユニットの動作)
以上の構成を備えるモータユニット1の通常動作について以下詳細に説明する。以下の説明では、原位置にある被駆動体90に対し同期モータ10の動力を伝達する1)動力伝達動作と、同期モータ10の動力の伝達を遮断し被駆動体90を原位置に戻す2)動力遮断動作に分けて説明する。
1)動力伝達動作
被駆動体90が原位置にある状態(ワイヤ27がプーリ26に巻き上げられていない状態、すなわち、同期モータ10の動力が被駆動体90に作用していない状態)から同期モータ10を一方に駆動させる(正転させる)と、第二のロータ歯車21および第一のロータ歯車41が回転する。このとき、同期モータ10が逆転した場合には、図示しない逆転防止機構が働き、即座に同期モータ10は正転する。同期モータ10が駆動すると、第一のロータ歯車41の回転により、その第一のロータ歯車41に噛合する駆動側歯部421を有する第一の歯車42が回転する。
第一の歯車42が回転すると、第一の歯車42の第一のはす歯部422と噛合する第二のはす歯部441を有する第二の歯車44が回転する。この第二の歯車44は、その従動側歯部442(ウォームホイール部)に、負荷付与手段50のウォーム部51が噛合しており、第二の歯車44の回転によって負荷付与手段50の負荷部52も回転する。負荷部52が回転し、その速度が大きくなると、回転を停止させようとする方向に負荷(トルク)が生ずる。かかる負荷は、ウォーム部51から従動側歯部442を有する第二の歯車44およびそれに噛合する第一の歯車42に伝達される。このようにして、第一の歯車42および第二の歯車44は、その回転方向とは反対の負荷を受ける。
上述のように、第一の歯車42と第二の歯車44の間の動力の伝達は、「はす歯」の噛合によるものである。したがって、負荷付与手段50から回転方向とは反対の負荷を受けた第二の歯車44は、第一の歯車42の回転により、軸線方向下向きのスラスト力を受ける。つまり、第二の歯車44は、「はす歯」の噛合および回転方向とは反対の負荷により、回転しながら軸線方向下向きに移動する。
また、本実施形態では、第二の歯車44と負荷付与手段50の噛合も「はす歯」によるものであるため、第二の歯車44に対し大きな軸線方向下向きのスラスト力が発生する。つまり、負荷部52によって発生した負荷は、ウォーム部51と従動側歯部442の噛合によって第二の歯車44に伝達されるものであるため、当該負荷の伝達による軸線方向下向きのスラスト力も第二の歯車44に発生する。
第二の歯車44が軸線方向下向きに移動すると、その下に配されたロックレバー45が付勢部材46の付勢力に抗して軸線方向下向きに移動する。このようにしてロックレバー45が押し下げられると、ロックレバー45に設けられたロック部451は、ロック歯車47の被ロック部471と略同じ高さで、ロック歯車47の周方向で対向するように位置する。したがって、この状態になると、ロック歯車47の回転はロックレバー45のロック部451によって妨げられる。つまり、ロック歯車47の回転が阻止された状態となる。
ロック歯車47は、そのロック歯部472が、クラッチ手段の遊星歯車列を構成する固定歯車31の外歯部311に噛合している。したがって、ロック歯車47の回転が阻止されると、固定歯車31の回転も阻止される。これにより、クラッチ手段によって第一の伝達列による動力の伝達が「継」状態となり、同期モータ10の動力が第一の伝達列を介して被駆動体90まで伝達可能な状態となる。このように、第二の歯車44は、その軸線方向下向きに移動することで、クラッチ手段を介して、第一の伝達列による動力の伝達を「継」状態とする。
一方、同期モータ10の駆動によって第一のロータ歯車41とともに回転する第二のロータ歯車21は、遊星歯車列を構成する入力側歯車22の大径歯部221と噛合している。したがって、第二のロータ歯車21の回転に伴い、入力側歯車22が回転する。
入力側歯車22の小径歯部222の外側には、出力側歯車23を構成する三つの遊星歯車231が噛合している。周方向に等間隔に並んだ遊星歯車231の外側には、固定歯車31の内歯部312が噛合している。上述のように、固定歯車31は、ロック歯車47によって回転が阻止された状態にある。したがって、入力側歯車22が回転すると、その小径歯部222の周りを遊星歯車231が公転する。遊星歯車231が公転すると、遊星歯車231を支持する遊星支持歯車232が回転する。つまり、入力側歯車22の回転動力が、全て出力側歯車23に伝達される。
なお、仮に、固定歯車31の回転が阻止された状態にない場合に入力側歯車22が回転すると、遊星歯車231を介して固定歯車31が空回りする。遊星支持歯車232以降の動力伝達列には、伝達列自体の負荷や、被駆動体90にかかる負荷が存在するため、入力側歯車22の回転動力が全て固定歯車31側に伝達されてしまうからである。このように本実施形態では、遊星歯車列を利用した差動歯車機構により、クラッチ手段による第一の伝達列の「継」状態と「断」状態を切り替えている。
遊星支持歯車232の歯車部2321には、複合歯車24の大径歯部242が噛合している。したがって、遊星支持歯車232の回転に伴い、複合歯車24が回転する。
複合歯車24の小径歯部241には、カム歯車25の歯車部251が噛合している。したがって、複合歯車24の回転に伴い、カム歯車25が回転する。
カム歯車25が回転すると、カム歯車25の上端に固定されたプーリ26が回転する。プーリ26が回転すると、プーリ26に固定されたワイヤ27がワイヤ溝261に沿って巻き上げられる。ワイヤ27の先端には、被駆動体90が固定されているため、被駆動体90はワイヤ27に引き上げられるように動作する。例えば、被駆動体90が洗濯機の排水口を開閉する弁体である場合には、ワイヤ27によって弁体が引き上げられることで排水口が開放され、排水が開始される。
このように、同期モータ10の回転動力は、第一の伝達列を介して被駆動体90に伝達される。第一の伝達列はクラッチ手段によって「継」状態とされるが、そのクラッチ手段を「継」状態とする動力にも同期モータ10の回転動力の一部が利用される。
なお、プーリ26によるワイヤ27の巻き上げは次のように停止する。カム歯車25が所定位置まで回転すると(ワイヤ27が所定量巻き上げられると)、カム溝252に係合する係合突起61を有する扇形レバー60が入力側歯車22側に回動する。このように扇形レバー60が回動すると、扇形レバー60が有する入力側歯車ロック突起62が、入力側歯車22の被ロック突起223に周方向から当接する。これにより、入力側歯車22の回転が阻止された状態となる。また、扇形レバー60の傾斜カム63によって軸線方向下向きに押さえつけられていた第二のロータ歯車21が解放され、コイルばねによって軸線方向上向きに移動する(第二のロータ歯車21が第二の位置に位置する)。これにより、第二のロータ歯車21の上係合部212と、第一のロータ歯車41の下係合部412の係合が解かれ、同期モータ10の動力が第二のロータ歯車21に伝達されない状態となる。入力側歯車22の回転が停止すると、第一の伝達列を構成する各部材の動作も停止する。すなわち、プーリ26によるワイヤ27の巻き上げが停止し、当該巻き上げ位置でプーリ26が保持された状態(被駆動体90が洗濯機の排水口を開閉する弁体である場合には、排水口の開放が維持される状態)となる。このように、排水口の開放が維持された状態では、同期モータ10は駆動し続けているが、その動力は第二のロータ歯車21(第一の伝達列)に伝わらない状態である。したがって、同期モータ10にかかる負荷が小さく、消費電力を低減できる。
このようにして、被駆動体90に対し同期モータ10の動力を伝達する動力伝達動作が完了する。
2)動力遮断動作
上記動力伝達動作が完了した状態から被駆動体90を原位置に戻す場合、同期モータ10の駆動を停止(同期モータ10への通電を停止)する。そうすると、第一のロータ歯車41、第一の歯車42の回転が停止するため、第二の歯車44の回転も停止する。第二の歯車44の回転が停止すると、「はす歯」の噛合および負荷付与手段50が与える負荷によって生じていた、第二の歯車44に対する軸線方向下向きのスラスト力が消滅する。第二の歯車44は、その下に配されたロックレバー45とともに付勢部材46によって軸線方向上向きに付勢されているから、当該スラスト力が消滅すると第二の歯車44は回転しながら軸線方向上向きに移動し、原位置に戻る。当然ロックレバー45も当該方向に移動し、原位置に戻る。なお、付勢部材46による第二の歯車44を原位置に戻そうとする力は小さいから、第二の歯車44および負荷部52の回転速度は低く、負荷部52のおもりはドラム531に接触しない。そのため、負荷付与手段50によって第二の歯車44に作用する負荷の大きさは大きくならず、第二の歯車44がスムーズに原位置に戻る。
ロックレバー45が付勢部材46によって上向きに移動すると、ロックレバー45のロック部451の高さ方向位置は、ロック歯車47の被ロック部471の高さ方向位置より高くなる。具体的には、ロック部451と被ロック部471とは周方向で重ならないように位置する。したがって、ロック歯車47の回転が阻止された状態は解消され、ロック歯車47は自在に回転することができる状態となる。つまり、クラッチ手段(遊星歯車列)の固定歯車31が自在に回転することができる状態、すなわちクラッチ手段が「断」状態となる。このように、第二の歯車44は、その軸線方向上向きに移動することで、クラッチ手段を介して、第一の伝達列による動力の伝達を「断」状態とする。
被駆動体90は、自身に作用する外部負荷により、常に原位置に戻ろうとしている。例えば、被駆動体90が洗濯機の排水口を開閉する弁体であって、モータユニット1の駆動により排水口を開放する方向に弁体を動作させる場合には、弁体は常に排水口を閉鎖する方向に付勢されている。したがって、固定歯車31が自在に回転することができるクラッチ手段が「断」状態となると、被駆動体90にかかる負荷は、第一の伝達列を逆行するようにして出力側歯車23(遊星支持歯車232)まで伝達される。このようにして伝達された被駆動体90にかかる負荷に基づくエネルギは、クラッチ手段が「断」状態となっているため、出力側歯車23の空転によって出力(消費)される。これにより、被駆動体90は原位置に戻る。
さらに、カム歯車25が原位置に戻ると、カム溝252に係合する係合突起61を有する扇形レバー60がカム歯車25に近づく方向に回動する。このように扇形レバー60が回動すると、扇形レバー60が有する入力側歯車ロック突起62が、入力側歯車22の被ロック突起223から離れる。これにより、入力側歯車22の回転が許容された状態となる。また、コイルばねで軸線方向上向きに付勢されていた第二のロータ歯車21は、傾斜カム63に押さえつけられ、軸線方向下向きに移動する(第二のロータ歯車21が第一の位置に位置する)。これにより、第二のロータ歯車21の上係合部212と、第一のロータ歯車41の下係合部412が係合し、同期モータ10の動力が第二のロータ歯車21にも伝達される状態となる。
この際、ロック歯車47のブレーキ部473は、被駆動体90が原位置に戻ろうとする動作にブレーキをかけ、第一の伝達列にかかる衝撃をやわらげる。そのため、第一の伝達列を構成する動力伝達部材の破損を防ぐことができる。また、被駆動体90が原位置に戻る際、度当たりに衝突する衝撃音(被駆動体90が、洗濯機の排水口を開閉する弁体である場合には、かかる弁体が排水口の周囲に衝突する衝撃音)を低減することができる。
このように、同期モータ10を停止すれば、付勢部材46の作用によって遊星歯車列を構成する固定歯車31のロックが解除され、クラッチ手段が第一の伝達列を「断」状態とする。これにより、被駆動体90は原位置に戻る。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 モータユニット
10 同期モータ
21 第二のロータ歯車
41 第一のロータ歯車
22 入力側歯車
23 出力側歯車
231 遊星歯車
24 複合歯車
25 カム歯車
42 第一の歯車
44 第二の歯車
45 ロックレバー
47 ロック歯車
50 負荷付与手段
60 扇形レバー

Claims (7)

  1. 一方向に回転するモータと、
    前記モータの動力を被駆動体に伝達する一または複数の動力伝達部材を有する第一の伝達列と、
    前記第一の伝達列による動力の伝達を「継」状態もしくは「断」状態に切り替えるクラッチ手段と、
    前記モータの動力を前記クラッチ手段に伝達する伝達列であって、第一のはす歯部が形成された第一の歯車、及び該第一の歯部に噛合する第二のはす歯部が形成された第二の歯車を有する第二の伝達列と、
    前記第二の歯車の回転に負荷を与える負荷付与手段と、を備え、
    前記第二の歯車は、軸方向に移動可能に支持され、該軸方向の一方であって前記クラッチ手段を「断」状態とする方向に常時付勢されており、前記第一の歯車と噛合し前記負荷付与手段から負荷を与えられることで生ずるスラスト力により該付勢力に抗して該軸方向の他方側へと移動し、前記クラッチ手段を「継」状態とするモータユニットであって、
    前記第二の歯車にはウォームホイール部が形成され、
    前記負荷付与手段は、前記ウォームホイール部に噛合するウォーム部と、該ウォーム部を回転可能に支持する第一の軸受及び第二の軸受と、該第一の軸受と該第二の軸受とを連結するフレーム部と、該ウォーム部の回転に抵抗を与えるブレーキ部とを有し、
    前記負荷付与手段のケース半体への接合面側を下として、前記フレーム部の上端部である上部フレームは、前記ウォーム部の支持位置よりも上方で前記第一の軸受と前記第二の軸受とを連結することを特徴とするモータユニット。
  2. 前記フレーム部は、前記上部フレーム、及び前記上部フレームの反対側端部である下部フレームにより、前記第一の軸受と前記第二の軸受とを連結することを特徴とする請求項1に記載のモータユニット。
  3. 前記第一の軸受及び前記第二の軸受のうち少なくとも一方は前記フレーム部と別体で成形され、
    前記上部フレーム及び前記下部フレームの、前記別体で成形された軸受との接合面には、前記別体で成形された軸受側に突出した凸部が形成され、該凸部が前記別体で成形された軸受に形成された凹部と嵌合されることにより、前記フレーム部と前記別体で成形された軸受とが連結されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータユニット。
  4. 前記フレーム部は、前記上部フレームと前記下部フレームとの間に補強部を有し、該補強部には凹部または貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のモータユニット。
  5. 前記フレーム部、前記第一の軸受、及び前記第二の軸受のうち少なくとも一つの前記ウォーム部側の面には、前記第一の軸受又は前記第二の軸受が前記ウォーム部側へ傾倒することを阻止するリブ部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のモータユニット。
  6. 前記第一の軸受及び前記第二の軸受のうち少なくとも一方の前記ウォーム部を支持する面の反対側の面には、平面からなる把持部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のモータユニット。
  7. 前記第一の軸受及び前記第二の軸受のうち少なくとも一方の前記ケース半体との接合面には、前記ケース半体側へ突出した一つ又は複数の凸部である嵌入部が形成され、
    前記嵌入部のうち少なくとも一つの先端部には根元部よりも小径の導入部が形成され、
    前記導入部は、軸方向に直角に径を小さくした凸部、又は軸方向長さが前記根元部よりも長く前記ケース半体側に向かって径が小さくなるテーパ形状の凸部であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のモータユニット。

JP2014038065A 2014-02-28 2014-02-28 モータユニット Pending JP2015163012A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014038065A JP2015163012A (ja) 2014-02-28 2014-02-28 モータユニット
PCT/JP2015/053695 WO2015129455A1 (ja) 2014-02-28 2015-02-10 モータユニット
CN201520115690.5U CN204921856U (zh) 2014-02-28 2015-02-25 马达单元
CN201510087034.3A CN104879447A (zh) 2014-02-28 2015-02-25 马达单元
KR1020150026315A KR101673074B1 (ko) 2014-02-28 2015-02-25 모터 유닛

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014038065A JP2015163012A (ja) 2014-02-28 2014-02-28 モータユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015163012A true JP2015163012A (ja) 2015-09-07

Family

ID=53947061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014038065A Pending JP2015163012A (ja) 2014-02-28 2014-02-28 モータユニット

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2015163012A (ja)
KR (1) KR101673074B1 (ja)
CN (2) CN104879447A (ja)
WO (1) WO2015129455A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6481121B1 (ja) * 2018-05-02 2019-03-13 株式会社センシンロボティクス 飛行体の制御に関する情報表示方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015163012A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 日本電産サンキョー株式会社 モータユニット
JP7268293B2 (ja) * 2018-05-28 2023-05-08 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
CN110000591A (zh) * 2019-05-17 2019-07-12 福建成和光电科技有限公司 一种钻孔攻牙加工设备
CN110388418A (zh) * 2019-08-23 2019-10-29 善思科技(宁波)有限公司 一种升降系统用传动结构

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61181474A (ja) * 1985-02-02 1986-08-14 アウエルゲゼルシヤフト・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 呼吸防護装置
JP2012080757A (ja) * 2010-09-06 2012-04-19 Nidec Sankyo Corp モータアクチュエータ
EP2609963A1 (en) * 2011-12-29 2013-07-03 Cresto AB Descending device with direct drive centrifugal brake

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07106044B2 (ja) * 1990-11-16 1995-11-13 マブチモーター株式会社 モータ出力軸位置決め装置
FR2830895B1 (fr) * 2001-10-12 2004-02-20 Meritor Light Vehicle Sys Ltd Motoreducteur, leve-vitre et procede de fonctionnement de leve-vitre
GB0820001D0 (en) * 2008-10-31 2008-12-10 Warke William L Worm gear clutch mechanism
CN102403831B (zh) * 2010-09-06 2015-04-01 日本电产三协株式会社 电动机致动器
JP2015163012A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 日本電産サンキョー株式会社 モータユニット

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61181474A (ja) * 1985-02-02 1986-08-14 アウエルゲゼルシヤフト・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 呼吸防護装置
JP2012080757A (ja) * 2010-09-06 2012-04-19 Nidec Sankyo Corp モータアクチュエータ
EP2609963A1 (en) * 2011-12-29 2013-07-03 Cresto AB Descending device with direct drive centrifugal brake

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6481121B1 (ja) * 2018-05-02 2019-03-13 株式会社センシンロボティクス 飛行体の制御に関する情報表示方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104879447A (zh) 2015-09-02
KR20150102702A (ko) 2015-09-07
WO2015129455A1 (ja) 2015-09-03
CN204921856U (zh) 2015-12-30
KR101673074B1 (ko) 2016-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015129455A1 (ja) モータユニット
TWI363483B (en) Transmission for motor and controlling device thereof
JP5514139B2 (ja) 電動工具
JP5201756B2 (ja) モータ用一方向変速機
JP2018123722A5 (ja)
JP2015175404A (ja) 排水弁駆動装置
JP5751971B2 (ja) モータユニット
JP6025704B2 (ja) モータ式アクチュエータ
KR102057293B1 (ko) 모터용 다단 변속기
JP2015177558A (ja) モータユニット
JP2007261357A (ja) 変速機におけるパーキングロック装置
WO2015133444A1 (ja) 排水弁駆動装置
JP5280592B1 (ja) 変速装置
JP5751970B2 (ja) モータアクチュエータ
JP2013232997A (ja) モータアクチュエータ
JP5842122B2 (ja) 電動工具
JP5842121B2 (ja) 電動工具
JP2002242998A (ja) 遊星歯車装置
JP2008032142A (ja) 駆動装置
EP3652842A1 (en) Motor arrangement and pressure washer with such motor arrangement
KR101911495B1 (ko) 유체식 토크 컨버터
KR101075565B1 (ko) 헬리컬 감속기
JP6181521B2 (ja) トランスミッションにおけるリダクションギヤノイズ抑制構造
KR101591592B1 (ko) 수동변속기의 유성 기어 세트
JP6154150B2 (ja) 走行変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20151020

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171031

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180424