JP2015161664A - 原子力プラントの構造部材の表面処理方法、原子力プラントの構造部材、原子力プラント、原子力プラントの防食材料注入装置、及び原子力プラントの構造部材の表面処理装置 - Google Patents
原子力プラントの構造部材の表面処理方法、原子力プラントの構造部材、原子力プラント、原子力プラントの防食材料注入装置、及び原子力プラントの構造部材の表面処理装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】炉水に水素注入を実施しなくても、原子力プラントの構造部材の応力腐食割れの発生・進展を抑制する。【解決手段】原子炉の炉水と接する原子力プラントの構造部材の表面に、水素電極電位を示しかつ白金よりも酸素の還元に対する過電圧の大きい防食材料を付着させる。防食材料は、金又は金を含む化合物であることが望ましい。【選択図】図6
Description
本発明は、原子力プラントの構造部材の表面処理方法、原子力プラントの構造部材、原子力プラント、原子力プラントの防食材料注入装置、及び原子力プラントの構造部材の表面処理装置に関する。
BWRでは、原子炉構造材料(ステンレス鋼、ニッケル基合金等)の応力腐食割れ(以下、SCCともいう。)の発生および進展を抑制するために、水素注入が行われている。これまで、国内外の数十のプラントで水素注入が実施されている。
水素注入は、BWRでは給水系に水素を加圧注入することで給水に水素を溶存させ、この水素を含む給水を原子炉内に導くことにより行われる。
水素注入効果の向上に関する第1の従来技術が、特許文献1に記載されている。この技術は、炉水に水素を注入し、水素による酸化剤の還元作用を加速するための白金族系貴金属元素を炉水に注入するものである。構造材の表面に触媒層を形成する手段についても記載されている。
水素注入効果の向上に関する第2の従来技術が、特許文献2に記載されている。この技術は、炉水にロジウム、パラジウム、白金のうちの少なくとも一つの酸化物又は水酸化物を供給して、炉内構造物の表面に触媒機能を付与するものである。
非特許文献1には、水素酸化における金属酸化物の触媒活性序列が記載されている。
春田正毅、触媒、29,300(1987)
特許文献1及び2に記載の従来技術は、白金族系貴金属を一種類以上注入し、水素を炉水に注入するものである。このような場合、腐食電位(ECP)は白金と同じ程度にまで低下する。
ところが、これらの白金族系貴金属を用いる技術では、白金族系貴金属上での水素の酸化反応を触媒的に加速することによってECPを低下するため、炉水への水素の注入が必須である。そのため、ECP低減効果は、白金族系貴金属の触媒能といった化学的作用のみならず、水素注入装置の稼働率という運転管理上の指標によって影響を受ける。例えば、ECPが低下して亀裂進展速度を1/10に下げることができても、水素注入装置の稼働率が1つの運転サイクルにおいて1/2にしか過ぎない場合、1つの運転サイクルでの亀裂進展量Lは、1/10にならず、次の式で計算される値となる。
L=1×1/10×1/2+1×(1−1/2)=0.55
ここで、この計算式の第1項は水素注入を行った期間を表し、第2項は水素注入を停止した期間を表す。「1/2」は、水素注入装置の稼働率を表している。
ここで、この計算式の第1項は水素注入を行った期間を表し、第2項は水素注入を停止した期間を表す。「1/2」は、水素注入装置の稼働率を表している。
したがって、水素注入をしなくてもECPを下げることができれば、亀裂進展抑制効果は、水素注入稼働率に依存することなく、付着量や触媒能などの化学的効果で判定することができる。
また、水素を注入すると、炉心上部の水−蒸気二相流領域では、注入した水素の大部分が蒸気中へ移行し、平衡定数で決まる少量の水素のみが炉水に溶存することになる。したがって、このような領域での水素注入効果および白金族貴金属の触媒効果によるECPの低減は期待できない。
本発明の目的は、炉水に水素注入を実施しなくても、原子力プラントの構造部材の応力腐食割れの発生・進展を抑制することにある。
また、本発明の目的は、腐食電位(ECP)を下げ過ぎることによる放射能付着挙動の変化あるいは放射性窒素16の放出量に変化を与えることを伴わないで、応力腐食割れ(SCC)の発生及び進展を抑制することにある。
本発明は、原子炉の炉水と接する原子力プラントの構造部材に耐食性を付与するため、構造部材の表面に、水素電極電位を示しかつ白金よりも酸素の還元に対する過電圧の大きい防食材料を付着させることを特徴とする。ここで、防食材料は、金又は金を含む化合物であることが望ましい。
本発明によれば、原子炉構造材料の表面における水素の反応が活性化されるとともに、酸素や過酸化水素の還元反応が抑制されるため、水素注入をしなくても、少ない水素量で腐食電位を−200mV vs SHE以下に低下させることができる。これにより、BWRの原子炉構造材料の応力腐食割れ(SCC)の発生・進展を効果的に抑制でき、従来以上に応力腐食割れの防止効果を高めることができる。
本発明は、原子炉構造材料の耐食性を向上するための原子炉の防食技術に関わり、特に沸騰水型原子炉(以下、BWRという。)の応力腐食割れの防止に好適な原子炉の防食方法等に関する。
本明細書においては、「原子力プラントの構造部材」には、格納容器、配管、ポンプ等を含まれるものとする。当該構造部材の本体を構成する材料は、ステンレス鋼、ニッケル基合金、コバルト基合金等である。これらの材料は、「構造材料」とも呼ぶ。
はじめに、水素注入の結果生じる再結合反応について説明する。
原子炉内の炉水に水素が添加されると、原子炉内の炉心を取囲むダウンカマ部で、添加した水素が炉水中の酸素又は過酸化水素と再結合して水を生成する。この再結合反応は、放射線照射の作用により生成するOH等の反応性に富むラジカル種が、触媒のように作用することにより速やかに進行する。この再結合反応により、炉水中での酸素及び過酸化水素の濃度は低下する。酸素及び過酸化水素の濃度が低下することにより、原子炉構造材の腐食電位(ECP)も低下する。
図1は、実際のBWRで水素注入を実施したときの炉水の溶存酸素濃度及び腐食電位(ECP)の変化を測定した結果を示したものである。横軸は給水中の水素濃度である。左の縦軸は溶存酸素濃度及びECPであり、右の縦軸は主蒸気系線量率上昇比である。実線が溶存酸素濃度を示し、一点鎖線がECPを示している。破線は主蒸気系線量率上昇比を示している。ここで、主蒸気系線量率上昇比とは、水素注入なしの状態を基準として算出した主蒸気系線量率の比率をいう。
本図から、水素注入量の増加に伴って、炉水中の溶存酸素濃度及びECPが低下することがわかる。
水素注入していないとき、炉水の溶存酸素濃度は160〜300ppb程度の値が実測されている。原子炉炉心でのガンマ線および中性子の強い放射線のエネルギーにより炉水が分解され、酸素や過酸化水素が生成する。このとき生じた過酸化水素は、その濃度を測定するためにサンプリングすると、サンプリング配管内で熱分解及び配管表面での接触分解により酸素及び水を生成する。
したがって、多くの原子炉においては、過酸化水素はほとんど検出されず、測定された溶存酸素濃度は、元々、炉水に存在する酸素と過酸化水素の分解で生じた酸素との濃度の和となっている。
図2は、ECPとき裂進展速度との関係を示したものである。横軸にECPをとり、縦軸にき裂進展速度をとっている。
本図において、●印は通常水質時の実測値を示し、◆印は貴金属処理と水素注入とを行った場合の実測値を示している。また、曲線は、計算値を示している。
本図に示すように、ECPが高いほど、き裂進展速度も高くなる傾向がある。
図1に示すように、水素注入量の増加に伴って、炉水中の溶存酸素濃度は低下する。そして、溶存酸素濃度の低下に伴い、ECPが低下する。このため、図2に示すように、き裂進展速度が低下する。
ところが、図1に示すように、ECPを下げるために炉水への水素注入量を多くすると、炉水に溶けていた放射性窒素16(16N)が水素により還元されて主蒸気系へ移行し易くなるために、主蒸気系線量率の増大が生じる。ほとんどのBWRでは給水中の水素濃度が0.4ppm付近から主蒸気系線量率の上昇が始まり、水素濃度が高濃度になるとその線量率は4〜5倍に達する。この現象は、BWR全般に当てはまる現象である。
したがって、SCCの発生・進展を抑制するために、主蒸気系線量率を上昇させない程度の少ない水素注入量で、構造材料のECPをSCC発生のしきい値である−230mV vs SHE以下に下げる技術が、水素注入効果の増大の観点から望まれる。
図3は、水素の酸素に対するモル比と金属付着処理をした試験片の高温度条件における腐食電位との関係を示すグラフである。横軸は水素と酸素とのモル比を示し、縦軸は288℃の高温純水中での腐食電位を示している。腐食電位は、溶存酸素濃度を一定に保ち、水素濃度を増加させるという条件で測定したものである。
本図において、ステンレス304鋼の表面に貴金属元素である白金及びロジウムを付着させて触媒層を形成した試験片の結果は〇印で表している。比較例である未処理のステンレス304鋼は□印で表し、対照材である白金板は◇印で表している。
本図に示すように、表面に白金属元素の触媒層を有する試験片の腐食電位は、白金板と同じ程度にまで低下する。これは、白金族元素が有する電気化学的特性が構造材料表面に付与されるためである。この構成により、水素注入時の腐食電位を低減することができる。
これに対して、未処理のステンレス304鋼の場合、水素の比率が増加しても腐食電位の低減効果は得られない。
以下、腐食電位が低下する原理について説明する。
図4Aは、原子炉構造材料の例であるステンレス鋼の腐食電位の算出原理を示すグラフである。横軸に電流密度をとり、縦軸に電位をとっている。
本図においては、全酸化電流密度を実線で示し、酸素(又は過酸化水素)の還元反応によって生じる還元電流密度を点線で示している。また、ステンレス鋼の腐食溶出の際の電流密度と電位との関係は、破線で示している。ここで、全酸化電流密度は、水素の酸化反応によって生じる電流密度と、ステンレス鋼の腐食溶出によって生じる電流密度との和によって決定される。
腐食電位は、全酸化電流密度と還元電流密度とが釣り合って、見かけ上、金属表面を出入りする電流密度が0となるときの電位として定義される。
よって、本図においては、腐食電位は、全酸化電流密度及び還元電流密度の交点から算出される。
炉水と接触しているステンレス鋼の表面においては、水素の酸化反応はあまり活性でない。これは、図3に示すように、ステンレス鋼(SUS304鋼)のECPが酸素濃度一定のとき、水素/酸素モル比を増加させても、ほとんど低下しないことから明らかである。
そのため、ステンレス鋼のECPは、ほぼ酸素の還元反応によって生じる電流密度と、ステンレス鋼の腐食溶出によって生じる電流密度とで決まる。したがって、水素注入によるECPの低下は、初めに、放射線照射下での水素と酸素との再結合反応によって炉水中の酸素又は過酸化水素の濃度の低減が生じる。次に、その結果として、酸素(又は過酸化水素)の還元電流密度が低くなる。そして、電流密度の釣り合いが成り立つ電位が低下することにより、ECPの低下が引き起こされる。
一方、特許文献1及び2に記載されたようなステンレス鋼の表面に付着した白金、ロジウム、パラジウム等の白金族系貴金属元素の表面上においては、白金族系貴金属元素が水素の反応に関して触媒として作用するため、水素の酸化還元反応の交換電流密度が、ステンレス鋼の表面に比べ何桁も大きくなる。また、白金族系貴金属元素の酸化還元電位は、酸素発生電位より貴であるため、白金族系貴金属元素自体の酸化溶出反応は生じない。
図4Bは、白金族系貴金属元素の腐食電位を示すグラフである。横軸及び縦軸は、図4Aと同様である。全酸化電流密度を実線で示し、酸素(又は過酸化水素)の還元反応によって生じる還元電流密度を点線で示している点も、図4Aと同様である。
図4Bに示すように、白金族系貴金属元素(例えば白金)の溶出は無視できるため、白金表面ではそのECPは、水素及び酸素の酸化還元反応によって決定される。このとき、酸素の還元反応によって生じる酸素の交換電流密度は、水素の酸化反応によって生じる水素の交換電流密度より小さい。
また、当該酸素の過電圧は、水素より大きい。そのため、水素が過剰であれば、酸素の還元電流密度は、水素の交換電流密度以下となる。よって、白金表面の電位は、水素の酸化還元電位に一致する。このときの電位は、BWR運転状態では、−500mV vs SHE程度まで低下する。これにより、SCC発生のしきい値である−230mV vs SHE以下の電位が達成される。上記の現象は、図3に示す白金板や、白金やロジウムを付着させたSUS304鋼の電位をみれば明らかである。
以上が白金族系貴金属元素の付着による水素注入効果の促進原理であるが、このとき、水素の酸化反応は、付着させた白金族系貴金属の表面で活発であり、ステンレス鋼などの被付着材そのものの表面で水素の反応が加速されているのではない。貴金属の表面で著しく加速された水素の反応により、あたかも付着したSUS鋼全体で水素の反応が加速されたようになり、全体の電位が低下する。
このとき、白金族系貴金属の表面では、酸素の還元反応も他の金属に比べて速やかに進行する。そのため、炉水中に存在する酸素や過酸化水素の影響によって、もし水素と酸素(過酸化水素中の酸素も考慮する)とのモル比が化学量論比の2:1以下であれば、水素の酸化反応の電流が酸素の還元反応の電流より大きくならず、ECPが酸素の平衡電位に上昇する現象が発生する。したがって、白金族系貴金属の場合には、白金表面での水素が酸素に対して化学量論比で2以上になるように水素を注入する必要がある。
これに対して、本発明は、金の表面において水素の酸化反応がある程度促進される作用を利用するものであり、水素の酸化還元反応の交換電流密度が、ステンレス鋼の表面に比べて大きくなる。そのため、金は、水素電極として機能させることが可能である。
一方、金の表面は、白金族系貴金属元素の表面における反応より酸素の還元反応に対して不活性であるため、金の表面における酸素の酸化還元反応の交換電流密度は、水素の酸化還元反応交換電流密度より十分に小さい。また、金の表面においては、白金族系貴金属元素よりも、酸素の還元反応に関する過電圧(反応により生じる電流を増加させるために必要な電圧の増分)が水素より大きくなる。したがって、酸素の還元反応に関する電流は、酸化反応に比べて小さくなる。
図4Cは、金の腐食電位を示すグラフである。横軸及び縦軸は、図4Bと同様である。全酸化電流密度を実線で示し、酸素(又は過酸化水素)の還元反応によって生じる還元電流密度を点線で示している点も、図4Bと同様である。
図4Cに示すように、水素が少ない環境でも水素の酸化還元反応によって金表面でのECPが決定されることになる。このとき、BWRでは炉水にもともと存在している10〜20ppbの水素で金の表面でのECPが決まることになる。
金電極は、白金族系貴金属元素と同様に、水素電極として作用することが電気化学の分野では知られている。金電極は、特に、白金電極では被毒するような硫化水素環境に強い。一方、金は古くから錆びないことで知られており、酸素と結合しにくい元素である。
図5は、金属酸化物及び金の酸素1グラム原子当たりの生成熱と水素酸化活性との関係を示すグラフである。横軸に酸素1グラム原子当たりの生成熱をとり、縦軸に水素50%酸化率温度をとっている。本図は、非特許文献1に記載されている。
本図に示すように、金の特性は、白金族貴金属とは異なっている。金は、PtやPdに比べてはるかに酸素との結合が弱く、触媒として酸素を供給する能力が低い上に、水素の酸化に必要な温度が高く、CoやNiなどの遷移金属に近い触媒活性である。
表1は、白金族系貴金属及び金の酸素の還元反応に関する電気化学反応のパラメータを比較のために列挙したものである。パラメータとしては、酸素還元反応に関するターフェル勾配、交換電流密度及び過電圧を挙げている。
本表に示すように、金は、ターフェル勾配の値が白金(Pt)やパラジウム(Pd)に比べて大きいだけでなく、交換電流密度の値が白金族系貴金属よりも桁で小さい。このことから、金の場合、Ptの電流と同じ値を得ようとすると大きな過電圧を必要とすることがわかる。このような酸素に対する金の反応性の低さを利用して、構造材料の表面を金で被覆することにより、構造材料の表面における酸素や過酸化水素の還元反応を抑制し、少量の水素の酸化反応を促進することができる。これにより、図4Cに示すようなECPの低減効果が得られる。
必要な被覆率は、金の付着状態を考慮して決定する。水素を注入していないときのBWRの水素濃度が10〜20ppb、溶存酸素濃度が300ppb程度であることから、金の付着量を変えながらステンレスやニッケル基合金などの構造材料のECPを測定し、−200mV vs SHE以下となるように必要な金付着量を決定する。
金又は金を含む化合物を原子炉構造材料の表面に付着する工程は、炉水に金又は金を含む化合物の薬品を注入することにより実施される。本明細書においては、金又は金を含む化合物は、「防食材料」と呼ぶ。
1つの運転サイクルは、原子炉停止中、原子炉起動運転中、出力運転中及び原子炉停止運転中の期間に大別できる。いずれの運転時期においても、給水、炉水浄化系、あるいは炉水に接続されたサンプリングラインや計装ラインを使用することにより、金又は金を含む化合物を含む薬液を炉水に注入することにより、これらを原子炉構造材料の表面に付着することが可能となる。特に、出力運転中に注入すれば、定期検査工程などに影響を与えることなく、施工を実施することができる。
このとき使用する薬品は、金又は金を含む化合物であり、金又は金を含む化合物を含む懸濁液(コロイド)、金錯イオン、及び高温度で分解する金の有機化合物から選ばれたものであることが望ましい。
金は本来化学的に安定であるため、金の微粒子としてコロイドを使用することが、取り扱い上、メリットがある。施工中に薬品タンク内で沈殿を生じず、また、注入ライン内での無駄な沈殿等を防ぐためには、粒子径を数ナノメートル程度にすることが理想的である。粒子径を小さくすることにより拡散速度が高くなるので、炉水に添加された後で構造材料に付着する速度、すなわち物質移動速度が高くなり、効果的である。
さらに、微粒子化することにより、付着重量あたりの金表面積が増加するため、更に効果的にECPを下げることが可能となる。
金は、水溶液中ではOHを含む錯体を形成した状態等、基本的には錯イオンとして水に溶存する。したがって、金錯体の状態で炉水に注入し、高温で錯体が分解し、金を放出して金粒子が構造材料の表面に付着するようにしてもよい。
金の錯体を使用しない場合は、例えばアセチルアセトナト塩のような有機化合物の状態で金を注入してもよい。炉水中で分解して金を放出し、放出された金は金粒子を形成して構造材料の表面に付着する。当該有機化合物は、炉水の温度で分解するものであってもよい。
一方、金又は金を含む化合物を原子炉構造材料の表面に付着する工程は、原子炉運転停止中に、めっき、化学気相成長法、物理気相成長法、溶射などのコーティング技術によって行ってもよい。所定の密度及び膜厚を有し耐久性の高い金又は金化合物の部分的な被膜を構造材料の表面に形成することができる。
以下、実施例について説明する。
図6〜図8は、本実施例に関するものである。
図6は、本発明を適用した原子力プラント(BWR)の一次冷却系を示す系統図である。図7は、図6の一次冷却系に設けた金化合物注入装置を示す概略構成図である。図8は、本発明をBWRに適用した実施例における運転サイクルを示したものである。
図6に示すように、BWRの一次冷却系は、復水系1、給水系2、原子炉圧力容器3、再循環系4、主蒸気系5、タービン6、復水器7、炉浄化系17などから構成されている。復水器7には、オフガス系28が接続されている。
復水系1には、復水ポンプ8及び復水脱塩器9が設置されている。オフガス系28には、蒸気抽出器27及び再結合器30が設置されている。オフガス系28の復水器7と蒸気抽出器27との間の配管には、酸素注入装置29からの配管が接続されている。
給水系2には、低圧給水加熱器10、高圧給水加熱器11及び給水ポンプ12が設置されている。金注入装置31(防食材料注入装置)は、給水系2の高圧給水加熱器11の下流に接続されている。高圧給水加熱器11と原子炉圧力容器3との間の配管には、給水の水質を測定するための水質測定装置20がサンプリング配管19を介して接続されている。
炉浄化系17には、熱交換器17a、炉浄化系ポンプ17b及び炉浄化系脱塩器18が設置されている。
ボトムドレン16には、炉水の腐食電位を測定するための腐食電位センサ25(ECPセンサ)が設置されている。ECP以外の炉水の水質を測定するため、ボトムドレン16のサンプリング配管22には水質測定装置20aが、炉浄化系17のサンプリング配管21には水質測定装置20bが接続されている。
主蒸気系5にも、サンプリング配管23を介して水質測定装置20cが接続されている。水質測定装置20cは、水蒸気を凝縮して生成した凝縮水の水質を測定するためのものである。主蒸気系5には、主蒸気系の線量率を測定するための線量率モニタ26も設置されている。
上記の構成を備えたBWRプラントにおいては、原子炉の炉心13で炉水が沸騰して生成した水蒸気が、主蒸気系5を通ってタービン6を駆動し、電力を発生する。タービン6を出た蒸気は復水器7で凝縮され、この凝縮水が復水として復水系1を流れる。この復水は、低圧給水加熱器10、給水ポンプ12及び高圧給水加熱器11を通り、給水として給水系2から原子炉圧力容器3に戻る。
炉水は、再循環ポンプ4aによって再循環系4を循環される。BWRにおいてジェットポンプを有するプラントの場合には、ダウンカマ14内にジェットポンプが設置する。一方、ABWR(アドバンスドBWR)においては、再循環系はなく、インターナルポンプを用いている。本図の場合は、BWRのうちジェットポンプの無いタイプである。
水蒸気にならなかった大部分の炉水は、原子炉圧力容器3の上部で蒸気と分離され、炉心13の周囲のダウンカマ14を通って原子炉圧力容器3の下方に流れる。この炉水は、再循環系4に流入し、再循環ポンプ4aによって再び炉心13に戻される。水蒸気の生成により減少した炉水は、給水系2から補充される。
炉水を浄化するために、再循環系4と原子炉下部プレナム15のボトムドレン16とから炉水の一部が抜かれ、炉浄化系17に送られる。炉浄化系17においては、炉水に含まれる不純物イオンが炉浄化系脱塩器18により除去される。炉浄化系脱塩器18によって浄化された炉水は、給水と混合され、原子炉圧力容器3に戻される。
給水の水質(溶存酸素濃度、溶存水素濃度、pH、導電率など)は、サンプリング配管19から採取した給水を減圧し冷却した後、水質測定装置20により測定される。炉水の水質は、サンプリング配管21及び22から採取した炉水を減圧し冷却した後、水質測定装置20a、20bにより測定される。炉水の場合、ECPセンサ25によってそのECPも測定される。この測定値から、酸素濃度及び過酸化水素濃度の両方を定量することができる。なお、測定値は、電気信号としてオンラインで制御室に送られる。
主蒸気系5においては、サンプリング配管23から抽出した蒸気を凝縮し、この凝縮水を減圧及び冷却して、その水質が水質測定装置20cにより測定される。この場合も、測定値は、電気信号としてオンラインで制御室に送られる。
以上で説明したように、水質測定装置20、20a〜20cは、水を減圧し冷却することにより、室温〜約50℃の温度、1〜約5気圧の圧力の条件下で水質を測定している。
以下、図8を用いて本実施例の運転方法について説明する。
図8は、本実施例における運転サイクルを示すグラフである。横軸は原子炉の運転時間を示し、縦軸は炉水の温度及び金濃度を示す。
本図において、運転時間は、1つの運転サイクル期間を0〜100%として表示している。起動運転期間から定格出力運転期間を経て停止運転期間に至る過程を模式的に示している。なお、原子炉停止期間は省略した。原子炉停止期間は、定期検査に当てられ、次の運転サイクルへの切り替え期間である。
定格出力運転期間のうち所定の期間に、1ppb以下の金を含む液を炉水に注入し、構造材料の表面に金を付着させる。本図においては、金を注入する期間は、金濃度のパルス状の曲線として示している。
図6に示すように、金注入装置31は、給水系2に接続されており、給水に混合して炉内に注入する。もちろん、再循環系4のサンプリングラインや計装ラインを用いて炉水に直接注入してもよい。定格出力運転期間の一時期(例えば、ある程度高い濃度で数日間)に金を注入してもよい。また、低い濃度でサイクル全体にわたり注入してもよい。
炉水に注入された防食材料は、炉水が接する構造材料の表面に薄い層となって防食材料の付着部を形成する。
本実施例においては、定格出力運転期間の初期に、高濃度の金を含む液を数日間注入している。このほか、起動運転期間に炉水温度が280℃付近になった時点(定格100%の温度になった時点)で炉水中に金を注入し始め、金濃度を目標とした範囲に制御することにより、原子炉構造材料の表面に金属を付着させてもよい。金の注入期間は、起動運転期間、停止運転期間、定格出力運転期間及び定期検査期間のいずれでも良い。上記の280℃は例として示した温度である。
このほか、例えば、起動運転期間や停止運転期間において炉水温度が過渡的に150℃あるいは200℃となるような期間があり、そのような時期に注入しても問題はない。但し、運転時期によって系統が炉水に接続されていない場合がある。起動運転や停止運転時では給水系が遮断されている期間があるので、そのような時期では再循環系4の他、炉浄化系17及び残留熱除去系33が好適な注入点となる。金注入装置31を好適な系統に接続して注入する。
施工中(注入期間中)は、炉水の金濃度が目標の範囲に入るように金注入装置31を制御する。炉水中の金濃度は、一定時間ごと又は必要に応じて、サンプリング配管21、22などを介して一つ以上の系統から採取し、誘導結合プラズマ質量分析器、あるいはフレームレス原子吸光などの分析機器により定量される。サンプリング配管21、22に設置された、本設または仮設の炉水導電率計およびpH計を用いて、炉水を採取していないときの炉水中の金属濃度の変化に伴う炉水導電率及びpHの変化を監視することも行う。
図7に示すように、金注入装置31は、注入する金の溶液を充填したタンク40を有している。タンク40は、防食材料である金又はその前駆体を貯留する容器である。
金溶液のタンク40は予備を備えており、一方が使用中に他方に溶液を準備しておき、溶液がなくなった場合に他方に切り替えることで連続的な注入が行える。それぞれの溶液のタンク40は、配管41によって、給水系2に接続される配管52に接続されている。配管52には、原子炉の純水供給系統54からポンプ55で純水を供給している。バルブ42及びポンプ43が配管41に設けられる。
金濃度の制御は、金注入装置31に設けられたバルブ42の開閉、ポンプ43の流量制御、又はタンク40内の金濃度の変更によって行われる。誘導結合プラズマ質量分析器で測定された炉水中の金濃度の値を用い、制御器53の設定を変更してバルブ42の開度を制御してもよい。また、制御器53の設定を変更することにより、ポンプ43の吐出量を制御してもよい。このような各化合物溶液の注入量の調節は、金の構造部材の表面への付着速度が施工時期によって変化する可能性があることから、非常に好都合である。
炉水中の金濃度は、構造材料表面への付着と炉浄化系17での除去とにより減少する。金注入装置31からの金の吐出量は、炉水中の金濃度、炉水導電率及びpH測定値に基づいて調整する。
付着量は、SCC保護対象部位でのECPが直接測定できるか、又は計算により推定できる場合には、その部位におけるECPが−230mV vs SHE以下となるように決める。
図9は、沸騰水型原子炉(BWR)の一次冷却系の他の実施例を示したものである。
本実施例における一次冷却系の構成は、図6の実施例1と同様である。よって、以下では、実施例1と異なる点のみについて説明する。
図9においては、金注入装置31の接続箇所は、炉浄化系17の熱交換器17aの下流側としてある。起動運転期間や停止運転期間のような給水が閉鎖されている期間でも、炉浄化系17は常時動いているため、金の注入は可能である。また、原子炉圧力容器3に近い注入点として定格出力運転期間中に使用しても良い。
本実施例においては、シュラウドを製作する工場、又は発電所内でシュラウドの溶接線に本発明を適用する場合を示す。
図10は、本発明をシュラウドに適用した実施例を示す模式構成図である。
本図においては、シュラウド56の溶接線57に沿って金皮膜をコーティングするために、コーティング装置58をシュラウド56に密着させた状態を示している。コーティング装置58は、金を溶射するために供給された金微粒子を内部で高温度として溶解するためにプラズマを発生させる。これは高速酸素燃料(HVOF)でもよい。
溶接線57を含む幅20cm程度の領域がコーティング領域である。コーティング領域は、コーティング装置58の口径に応じて決定される。原料の金微粒子と電源とは、供給ライン59を用いてコーティング装置58に供給される。この供給ライン59は、また、制御用信号線などを通す目的にも用いられる。コーティング装置58は、位置決め装置60で目的とする施工位置まで移動されるようになっている。発電所内においては、位置決め装置60は、オペフロから吊り下ろす形で炉内に入れられる。
なお、本実施例に示す装置及び方法は、気中及び水中のいずれにおける作業にも共通するものである。
図11は、図10のコーティング装置の詳細な構成を示す断面図である。
コーティング装置58のチャンバー62とシュラウド56との間は、パッキン61が設けてあり、気密性が保たれている。チャンバー62内は、真空ポンプ(図示していない)で減圧し、金微粒子の流量と真空ポンプの排気速度を調整して内部の圧力を維持する。チャンバー62内には、プラズマ発生装置63により溶解した金微粒子のプラズマガスを流し込む。チャンバー62に溶解した金微粒子が流入し、シュラウド56の溶接線57を覆うように金が堆積し、コーティングが施される。必要なコーティング厚さ、例えば1μmを得るための時間で処理をした後、コーティング装置58を溶接線57に沿って移動させ、次の未処理部位のコーティングを実施する。
1:復水系、2:給水系、3:原子炉圧力容器、4:再循環系、4a:再循環ポンプ、5:主蒸気系、6:タービン、7:復水器、8:復水ポンプ、9:復水脱塩器、10:低圧給水加熱器、11:高圧給水加熱器、12:給水ポンプ、13:炉心、14:ダウンカマ、15:原子炉下部プレナム、16:ボトムドレン、17:炉浄化系、17a:熱交換器、17b:炉浄化系ポンプ、18:炉浄化系脱塩器、19、21、22、23:サンプリング配管、20、20a、20b:水質測定装置、24:水素注入装置、25:腐食電位センサ、26:線量率モニタ、27:蒸気抽出器、28:オフガス系、29:酸素注入装置、30:再結合器、31:金注入装置、33:残留熱除去系、40:タンク、41、52:配管、42:バルブ、43:ポンプ、53:制御器、54:純水供給系統、55:ポンプ、56:シュラウド、57:溶接線、58:コーティング装置、59:供給ライン、60:位置決め装置、61:パッキン、62:チャンバー、63:プラズマ発生装置。
Claims (14)
- 原子炉の炉水と接する原子力プラントの構造部材に耐食性を付与する方法であって、
前記構造部材の表面に、水素電極電位を示しかつ白金よりも酸素の還元に対する過電圧の大きい防食材料を付着させる付着工程を含むことを特徴とする、原子力プラントの構造部材の表面処理方法。 - 請求項1において、前記防食材料は、金又は金を含む化合物であることを特徴とする、原子力プラントの構造部材の表面処理方法。
- 請求項1又は2において、前記付着工程は、前記炉水に前記防食材料又はその前駆体を含む液を注入することにより行うことを特徴とする、原子力プラントの構造部材の表面処理方法。
- 請求項3において、前記液は、金若しくは前記前駆体を含むコロイド、金錯イオン、又は前記原子炉の内部にて前記炉水の温度で分解する金を含む有機化合物の溶液又は分散液であることを特徴とする、原子力プラントの構造部材の表面処理方法。
- 請求項1又は2において、前記付着工程は、前記原子炉の運転停止期間中に行い、前記防食材料は、めっき又は溶射により膜として形成される行われることを特徴とする、原子力プラントの構造部材の表面処理方法。
- 本体を構成する構造材料と、この構造材料の炉水と接する部位の表面に付設した防食材料とを含み、
前記防食材料は、水素電極電位を示しかつ白金よりも酸素の還元に対する過電圧の大きく、前記構造材料に耐食性を付与することを特徴とする、原子力プラントの構造部材。 - 請求項6において、前記構造材料は、ステンレス鋼、ニッケル基合金又はコバルト基合金であることを特徴とする、原子力プラントの構造部材。
- 請求項6又は7に記載の構造部材を備えた原子力プラント。
- 原子炉の炉水と接する構造材料の表面に防食材料を供給することにより前記構造材料に耐食性を付与する装置であって、
前記防食材料は、水素電極電位を示しかつ白金よりも酸素の還元に対する過電圧の大きいことを特徴とする、原子力プラントの防食材料注入装置。 - 請求項9において、前記防食材料は、金又は金を含む化合物であることを特徴とする、原子力プラントの防食材料注入装置。
- 請求項9又は10において、前記防食材料又はその前駆体を貯留する容器を有することを特徴とする、原子力プラントの防食材料注入装置。
- 請求項11において、前記防食材料又はその前駆体は、コロイド、錯イオン、又は前記原子炉の内部にて前記炉水の中で分解する金を含む有機化合物であることを特徴とする、原子力プラントの防食材料注入装置。
- 請求項11において、さらに、前記防食材料又はその前駆体を前記炉水に送るポンプを有することを特徴とする、原子力プラントの防食材料注入装置。
- 原子炉の炉水と接する構造材料の表面に防食材料の付着部を形成する装置であって、
前記付着部は、めっき又は溶射により形成されるものであり、
前記防食材料は、水素電極電位を示しかつ白金よりも酸素の還元に対する過電圧の大きいことを特徴とする、原子力プラントの構造部材の表面処理装置。
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JP2017181351A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子力プラント及びこれの貴金属注入方法 |
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