JP2015161620A - 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計 - Google Patents

時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計 Download PDF

Info

Publication number
JP2015161620A
JP2015161620A JP2014037614A JP2014037614A JP2015161620A JP 2015161620 A JP2015161620 A JP 2015161620A JP 2014037614 A JP2014037614 A JP 2014037614A JP 2014037614 A JP2014037614 A JP 2014037614A JP 2015161620 A JP2015161620 A JP 2015161620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
timepiece dial
timepiece
coating
particles
dial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014037614A
Other languages
English (en)
Inventor
佳史 伊藤
Yoshifumi Ito
佳史 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014037614A priority Critical patent/JP2015161620A/ja
Publication of JP2015161620A publication Critical patent/JP2015161620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

【課題】十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供すること、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を効率よく製造することができる時計用文字板の製造方法を提供する、また、時計用文字板を備えた時計を提供する。
【解決手段】時計用文字板はP10、基材P1と、粒子が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから吹き付けることにより、粒子が堆積して形成された被膜P3とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計に関する。
時計用文字板には、視認性等の実用性が求められるとともに、装飾性(美的外観)も求められる。特に、太陽電池を備えたソーラー時計では、文字板(ソーラー時計用文字板)の下に太陽電池(ソーラーセル)が配置される場合に、文字板について、優れた光透過性等とともに、装飾品としての装飾性(美的外観)が求められる。
具体的には、ソーラー時計用文字板は、光透過性に関して、時計を駆動するのに十分な量の光を、その下部に配置された太陽電池に透過して供するものである一方、装飾品としての装飾性も求められる。
太陽電池が文字板を介して透けて見えてしまうのを防止することを試みたソーラー時計用文字板としては、プラスチック製の基板上に、接着剤を介して、金属材料で構成され開口部が設けられた金属膜を貼着して得られる文字板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような文字板では、優れた光透過性と、美的外観とを両立することが困難であった。すなわち、光の透過性を確保するために、金属膜の開口率(金属膜を平面視したときにおける、金属膜全体に対して開口部の占める面積の割合)を比較的高くすると、開口部の存在が目立ってしまい、金属材料(金属膜)を用いているにもかかわらず、十分に優れた美的外観が得られない。ソーラー時計においては、一般に、太陽電池として黒色や暗紫色等の暗色を呈するものが用いられているが、ソーラー時計がこのような太陽電池を備えたものである場合、金属膜の開口部と開口部以外の部位(金属膜で被覆されている部位)との色調、明るさの違いが顕著となり、その結果、開口部の存在が非常に目立ち易くなり、時計に適用した場合における時計用文字板の美的外観は特に劣ったものとなる。一方、美的外観を向上させる目的で、金属膜の開口率を低くすると、光の透過率が低下し、太陽電池の発電効率が著しく低下する。また、上記のような文字板の製造方法は、生産性にも劣っている。
また、拡散剤が分散した拡散層と偏光板とを備える文字板も提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような文字板では、光の散乱・拡散により、背面側に太陽電池に配した状態でも、太陽電池の存在を観察者に認識されないような白色味を帯びた外観を得ることができる。しかしながら、このような文字板は、偏光板を含む構成を有しているため、必然的に透過率を所定値以上に高めることが不可能であり、文字板そのものに色彩を施した場合等には、十分な光の透過率を確保することができなかった。
特開平11−326549号公報 国際公開第2006/006390号
本発明の目的は、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供すること、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を効率よく製造することができる時計用文字板の製造方法を提供すること、また、当該時計用文字板を備えた時計を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の時計用文字板は、基材と、
粒子が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから吹き付けることにより、前記粒子が堆積して形成された被膜とを備えたことを特徴とする。
これにより、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計用文字板では、光の透過率が、5%以上70%以下であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観と光の透過性との両立をより高いレベルで実現することができる。
本発明の時計用文字板では、前記粒子は、顔料、金属酸化物、金属および炭素材料よりなる群から選択される1種または2種以上を含むものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記基材は、サファイアガラス、石英およびプラスチックよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板を備えた時計の耐久性をさらに優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板は、前記基材と前記被膜との間に、少なくとも1層の下地層を有するものであることが好ましい。
これにより、基材と被膜との密着性を特に優れたものとすることができる。また、下地層を着色層として機能させることにより、時計用文字板の美的外観のさらなる向上を図ることもできる。また、下地層をギャップ層として機能させることにより、被膜が浮き上がったような立体感のある外観を得ることができる。
本発明の時計用文字板は、前記下地層として、TiN、AlNおよびSiNよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成された層を有するものであることが好ましい。
これにより、基材と被膜との密着性、特に、被膜が金属材料や金属酸化物、金属窒化物で構成されたものである場合の密着性を特に優れたものとすることができる。また、TiNは、前述したような厚さで、高い透明性を有する材料であるため、時計用文字板全体としての外観、光透過性に悪影響を及ぼすことをより効果的に防止することができる。
本発明の時計用文字板では、前記粒子の平均粒径が10nm以上100μm以下であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板の生産性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記被膜の前記基材に対向する面とは反対の面側に、反射防止膜が設けられていることが好ましい。
これにより、外光の不本意な映り込みを効果的に防止することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法は、基材を準備する基材準備工程と、
粒子が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから吹き付けることにより、前記粒子を堆積させて被膜を形成する被膜形成工程とを有することを特徴とする。
これにより、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を効率よく製造することができる時計用文字板の製造方法を提供することができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記基材準備工程と前記被膜形成工程との間に、少なくとも1層の下地層を形成する下地層形成工程を有することが好ましい。
これにより、基材と被膜との密着性を特に優れたものとすることができる。また、下地層を着色層として機能させることにより、時計用文字板の美的外観のさらなる向上を図ることもできる。また、下地層をギャップ層として機能させることにより、被膜が浮き上がったような立体感のある外観を得ることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記被膜形成工程の後に、反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程を有することが好ましい。
これにより、外光の不本意な映り込みを効果的に防止することができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
本発明の時計は、本発明の方法を用いて製造された時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す模式的な断面図である。 本発明の時計用文字板の製造方法の好適な実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。 被膜の形成に用いられる被膜形成装置の好適な実施形態を示す縦断面側面図である。 被膜形成装置が備える解砕器の構成の一例を示す縦断面側面図である。 図3に示す被膜形成装置の主要部のブロック図である。 本発明の時計(携帯時計)の好適な実施形態を示す部分断面図である。
以下、本発明の時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<<時計用文字板>>
まず、本発明の時計用文字板について説明する。
図1は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、本実施形態の時計用文字板P10は、基材(基板)P1と、下地層P2と、被膜P3と、反射防止膜P4とを備えている。
そして、時計用文字板P10は、全体として光透過性を有している。このため、時計用文字板P10は、ソーラー時計(太陽電池を備えた時計)等に好適に適用することができる。また、時計用文字板P10は、電波の透過性にも優れているので、電波時計(GPS時計を含む)にも好適に適用することができる。
<基材>
基材P1は、透明性を有するものである。
具体的には、基材P1の光の透過率(波長:600nmの光の透過率)は、70%以上であるのが好ましく、85%以上であるのがより好ましく、90%以上であるのがさらに好ましい。
これにより、時計用文字板P10全体としての光透過性を特に優れたものとすることができる。
基材P1は、サファイアガラス、石英およびプラスチックよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであるのが好ましい。
基材P1がこれらの群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものである場合、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板P10を備えた時計の耐久性をさらに優れたものとすることができる。
基材P1を構成するプラスチック材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂が挙げられ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリパラキシリレン(poly-para-xylylene)、ポリモノクロロパラキシリレン(poly-monochloro-para-xylylene)、ポリジクロロパラキシリレン(poly-dichloro-para-xylylene)、ポリモノフルオロパラキシリレン(poly-monofluoro-para-xylylene)、ポリモノエチルパラキシリレン(poly-monoethyl-para-xylylene)等のポリパラキシリレン樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。
基材P1は、上記のような材料の中でも特に、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)から選択される少なくとも1種を含む材料で構成されたものであるのが好ましい。
これにより、時計用文字板P10全体としての強度を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板P10の製造時にいては、基材P1の成形の自由度が増す(成形のし易さが向上する)ため、より複雑な形状の時計用文字板P10であっても、容易かつ確実に製造することができる。また、ポリカーボネートは、各種プラスチック材料の中でも比較的安価で、時計用文字板P10の生産コストのさらなる低減に寄与することができる。また、ABS樹脂は、特に優れた耐薬品性も有しており、時計用文字板P10全体としての耐久性をさらに向上されることができる。
なお、基材P1は、前記以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、可塑剤、酸化防止剤、着色剤(各種発色剤、蛍光物質、りん光物質等を含む)、光沢剤、フィラー等が挙げられる。
また、基材P1は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。例えば、基材P1は、基部と、該基部上に設けられた表面層を有するものであってもよい。また、傾斜的に組成が変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
また、基材P1の形状、大きさは、特に限定されず、通常、時計用文字板P10の形状、大きさに基づいて決定される。
また、基材P1は、いかなる方法で成形されたものであってもよいが、基材P1の成形方法としては、例えば、圧縮成形、押出成形、射出成形、光造形等が挙げられる。
<被膜>
被膜P3は、粒子P31が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから吹き付けることにより、粒子P31が堆積して形成されたものである。
このような方法では、後に詳述するように、所望の部位に選択的に被膜P3を形成することができ、材料の無駄の発生を効果的に防止することができるという特徴を有している。また、マスク形成等の前処理、不要な成膜部分の除去等の後処理を、省略または簡略化することができる。また、優れた質感を有する被膜P3を形成することができる。したがって、美的外観に優れ、製造時における材料の無駄が少なく、環境への負荷の小さい時計用文字板P10を提供することができる。
また、上記の方法では、所望のパターンの被膜P3を容易かつ確実に形成することができる。このため、例えば、デザイン性の高い複雑な形状の被膜、微細な形状を有する被膜であっても好適に形成することができる。また、時字等の指標として機能する被膜P3も好適に形成することができる。また、比較的厚い被膜P3であっても好適に形成することができるため、立体感に溢れた表現が可能となり、時計用文字板P10全体、時計用文字板P10を備えた時計全体としての審美性、高級感を特に優れたものとすることができる。特に、被膜P3の一部を時字等の指標として機能させる場合に、このような効果は顕著に発揮される。
また、上記の方法では、揮発性溶媒等を用いる必要がないので、時計用文字板P10が時計に組み込まれた状態で、揮発性成分(揮発性有機化合物)が揮発することによる問題(ムーブメントの故障、不具合の発生、カバーガラス等の曇り等)の発生を効果的に防止することができる。
また、被膜P3が、複数個の粒子P31が堆積することにより形成されたものであることにより、例えば、基材P1上の被膜P3が設けられていない領域だけでなく、被膜P3が設けられた領域においても光を透過することができるものとすることができる。これは、以下のような理由による。すなわち、複数個の粒子P31が堆積している構成であることにより、隣り合う粒子P31の間には隙間(空隙)が存在することとなる。そして、被膜P3に入射した光の一部は、粒子P31の隙間に入り込み、反射を繰り返すことにより、入射面とは反対側の面に出射する。
また、被膜P3が、エアロゾルをノズルから吹き付け粒子P31が堆積して形成されたものであることにより、被膜P3の厚さが比較的薄い場合であっても、被膜P3の質感、美的外観を十分に優れたものとすることができる。このため、被膜P3の実体部を(反射ではなく)透過する光の割合を多くしつつ、被膜P3の質感、美的外観を十分に優れたものとすることができる。
以上のようなことから、時計用文字板P10は、美的外観に優れ、かつ、光透過性にも優れたものとなる。したがって、時計用文字板P10は、ソーラー時計(太陽電池を備えた時計)に好適に適用することができる。
被膜P3を構成する粒子P31は、顔料、金属酸化物、金属および炭素材料よりなる群から選択される1種または2種以上を含むものであるのが好ましい。
これにより、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。
特に、被膜P3を構成する粒子P31が顔料を含むものである場合、幅広い色範囲を表現することができる。
また、被膜P3を構成する粒子P31が金属酸化物を含むものである場合、前述した方法による成膜をより好適に行うことができ、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、被膜P3の硬度を特に優れたものとすることができ、時計用文字板P10の耐久性を特に優れたものとすることができる。
また、被膜P3を構成する粒子P31が金属を含むものである場合、被膜P3が金属材料で構成されたものであると、前述した方法による成膜をより好適に行うことができ、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、基材P1と被膜P3との密着性(特に、下地層P2を介した密着性)を特に優れたものとすることができ、時計用文字板P10の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、一般に、金属材料は光の反射率の高い材料であるため、前述したような粒子P31の表面での反射を繰り返すことによる効果がより顕著に発揮され、時計用文字板P10の美的外観と光の透過性との両立をより高いレベルで実現することができる。
また、被膜P3を構成する粒子P31が炭素材料を含むものである場合、従来では実現できていなかった、光透過性を有しつつも高級感のある深い黒色(漆黒調)の時計用文字板を得ることができる。これは、以下のような理由によるものであると考えられる。すなわち、炭素系材料は、一般に、それ自体が、光の吸収率が高いものであり、濃い黒色を呈するものである。そして、粒子P31がこのような炭素系材料で構成されたものであると、被膜P3を構成する粒子P31の隙間に入り込んだ光は、炭素材料によって効率よく吸収される。したがって、炭素系材料が本来有している濃い黒色の質感と、粒子P31の隙間に入り込んだ光が吸収されることによる効果とが相乗的に作用しあうことにより、高級感のある深い黒色(漆黒調)を表現することができる。
粒子P31を構成する顔料としては、例えば、公知のものを使用できる。
具体的には、黒色顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、酸化チタン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。
また、黄色顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G 、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG等が挙げられる。
また、橙色顔料としては、例えば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR 、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンB レーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等が挙げられる。
また、青色顔料としては、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどが挙げられる。紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。
また、緑色顔料としては、例えば、酸化クロム、クロムグリーン、ピクメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等が挙げられる。体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等が挙げられる。さらに、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等が挙げられる。
粒子P31を構成する金属酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化ケイ素等が挙げられる。
粒子P31を構成する金属材料としては、例えば、Au、Pt、Ag、Pd、Rh、Al、Ti、Cr、Co、Ni、Fe、Mn、V、Cu、Zn、Nb、Zr、Mo、Y、Eu、Sr、Si、Ga、Ge、Sb、W、Ir、Ru、In等や、これらのうち1種または2種以上を含む合金等が挙げられる。
中でも、Auが特に好ましい。これにより、時計用文字板P10の美的外観をさらに優れたものとすることができる。また、Auは高価な貴金属であるとともに、成膜に利用されなかったものの回収に用いる物質の環境への負荷が特に大きいものである。したがって、被膜P3がAuを含む金属材料である場合に、本発明を適用することによる効果がより顕著に発揮される。
粒子P31を構成する炭素材料としては、例えば、黒鉛、グラフェン、カーボンブラック、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられる。
粒子P31は、前述した以外の材料で構成されたものであってもよい。このような材料としては、例えば、各種金属窒化物、各種金属炭化物、各種金属ホウ化物、各種金属硫化物等が挙げられる。
粒子P31を構成する金属窒化物としては、例えば、窒化チタン、窒化クロム、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化ケイ素等が挙げられる。
粒子P31を構成する金属炭化物としては、例えば、炭化チタン、炭化クロム、炭化ジルコニア、炭化アルミニウム、炭化カルシウム、炭化タングステン、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化ケイ素等が挙げられる。
粒子P31を構成する金属ホウ化物としては、例えば、ホウ化ジルコニウム、ホウ化モリブデン等が挙げられる。
粒子P31を構成する金属硫化物としては、例えば、硫化亜鉛、硫化クロム、硫化カドミウム等が挙げられる。
また、粒子P31は、樹脂材料を含むものであってもよい。これにより、例えば、粒子P31の帯電性の制御を好適に行うことができる。また、例えば、粒子P31の表面に樹脂材料を含む材料で構成された領域があると、粒子P31の表面の凹凸を緩和することができ、粒子全体としての発色性を優れたものとすることができる。その結果、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。このような効果は、粒子P31が金属材料を含むものある場合に、より顕著に発揮される。また、例えば、粒子P31が、酸化反応等の反応を受けやすい材料を含むものである場合に、当該材料で構成された領域を樹脂材料が被覆するような構成である場合に、前記材料の不本意な反応を効果的に防止することができる。その結果、時計用文字板P10の美的外観をより確実に優れたものとすることができる。
樹脂材料としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂、ロジンン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、繊維素系樹脂(例えば、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリウレタン系樹脂、ウレア系樹脂等が挙げられる。
粒子P31の平均粒径は、10nm以上100μm以下であるのが好ましく、100nm以上80μm以下であるのがより好ましい。
これにより、前述したような粒子P31間での光の反射(粒子P31が炭素材料で構成されたものである場合には、粒子P31の隙間での光の吸収)を、より効率よく行わせることができ、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、基材P1と被膜P3との密着性(下地層P2を介した密着性)を特に優れたものとすることができ、時計用文字板P10の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、被膜P3の形成効率が特に優れたものとなり、時計用文字板P10の生産性を特に優れたものとすることができる。また、粒子P31が金属材料で構成されたものである場合には、時計用文字板P10の光沢感を特に優れたものとしつつ、時計用文字板P10全体としての光の透過性を特に優れたものとすることができる。
なお、本明細書では、「平均粒径」とは、質量基準の平均粒径のことを指すものとする。この平均粒径は、例えば、エアロゾルのモビリティーを測定し、エアロダイナミック径を求めることにより得ることができる。粒径の測定には、例えば、TSI社製微分型静電分級器等を用いることができる。なお、平均粒径は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡の測定結果から求めてもよい。
被膜P3は、基材P1の全面に設けられたものであってもよいが、基材P1の一部を被覆するように設けられたものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板P10の光の透過性を特に優れたものとすることができる。また、従来においては、被膜が基材(文字板本体)の一部を被覆するように設けられたものである場合に、時計用文字板の製造時における材料の無駄が特に多くなる等の問題があったが、本発明によれば、このような問題の発生を確実に防止することができる。したがって、被膜P3が、基材P1の一部を被覆するように設けられたものである場合に、本発明による効果がより顕著に発揮される。
時計用文字板P10を平面視した際の被膜P3の被覆率は、50%以上95%以下であるのが好ましく、70%以上90%以下であるのがより好ましい。
これにより、時計用文字板P10の美的外観と光の透過性との両立をより高いレベルで実現することができる。
被膜P3の平均厚さは、0.01μm以上300μm以下であるのが好ましく、0.05μm以上160μm以下であるのがより好ましく、0.10μm以上70μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板P10の光の透過性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板P10の耐久性を特に優れたものとすることができる。
時計用文字板P10が備える被膜P3は、各部位で均一な組成を有するものであってもよいし、異なる組成を有するものであってもよい。例えば、時計用文字板P10は、異なる質感(例えば、異なる色彩)の複数種の被膜P3を所定のパターンで有するものであってもよい。これにより、時計用文字板P10の美的外観のさらなる向上を図ることができる。
<下地層>
図示の構成では、基材P1と被膜P3との間に、下地層P2が設けられている。
これにより、例えば、基材P1と被膜P3との密着性(下地層P2を介した密着性)を特に優れたものとすることができる。また、例えば、下地層P2を着色層として機能させることにより、時計用文字板P10の美的外観のさらなる向上を図ることもできる。また、下地層P2をギャップ層として機能させることにより、被膜P3が浮き上がったような立体感のある外観を得ることができる。
下地層P2の平均厚さは、0.01μm以上10μm以下であるのが好ましい。
これにより、下地層P2は、前述したような機能をより効果的に発揮することができる。
下地層P2は、いかなる材料で構成されたものであってもよく、下地層P2の構成材料としては、例えば、TiN、AlN、SiN、GaN、SiO、SiON等が挙げられるが、下地層P2は、TiN、AlNおよびSiNよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであるのが好ましい。
これにより、基材P1と被膜P3との密着性(下地層P2を介した密着性)、特に、被膜P3が金属材料や金属酸化物、金属窒化物で構成されたものである場合の密着性を特に優れたものとすることができる。また、TiN、AlNおよびSiNは、前述したような厚さで、高い透明性を有する材料であるため、時計用文字板P10全体としての外観、光透過性に悪影響を及ぼすことをより効果的に防止することができる。
なお、図示の構成では、基材P1の被膜P3が設けられた側の面全体に下地層P2が設けられているが、例えば、下地層P2は、被膜P3と接触する部位のみに選択的に設けられたものであってもよい。また、下地層P2は、被膜P3が設けられた部位の一部のみに設けられたものであってもよい。
また、図示の構成では、1層の下地層P2を備える場合について説明したが、時計用文字板は、2層以上の下地層を備えるものであってもよい。
下地層P2は、各部位で均一な組成を有するものであってもよいし、異なる組成を有するものであってもよい。例えば、厚さ方向に組成の異なる層が積層された積層体や、傾斜的に組成が変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
<反射防止膜>
図示の構成では、被膜P3の基材P1に対向する面とは反対の面側に、反射防止膜P4が設けられている。
これにより、外光の不本意な映り込みを効果的に防止することができ、時計用文字板P10の美的外観を特に優れたものとすることができる。
反射防止膜P4の厚さは、特に限定されないが、0.2μm以上10μm以下であるのが好ましく、0.3μm以上7μm以下であるのがより好ましい。
これにより、時計用文字板P10が厚型化するのを効果的に防止しつつ、前述したような機能をより効果的に発揮することができる。
なお、図示の構成では、基材P1の被膜P3が設けられた側の面全体に反射防止膜P4が設けられているが、例えば、反射防止膜P4は、基材P1の被膜P3が設けられた側の面の一部のみに選択的に設けられたものであってもよい。
時計用文字板P10の光の透過率(波長:600nmの光の透過率)は、5%以上70%以下であるのが好ましく、7%以上65%以下であるのがより好ましく、10%以上62%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、時計用文字板P10の美的外観と光の透過性との両立をより高いレベルで実現することができる。
<<時計用文字板の製造方法>>
次に、本発明の時計用文字板の製造方法について説明する。
図2は、本発明の時計用文字板の製造方法の好適な実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。
図2に示すように、本実施形態の製造方法は、基材P1を準備する基材準備工程(1a)と、基材P1の表面に下地層P2を形成する下地層形成工程(1b)と、下地層の表面に被膜P3を形成する被膜形成工程(1c)と、基材P1の被膜P3が設けられた面側に反射防止膜P4を形成する反射防止膜形成工程(1d)とを有している。
<基材準備工程>
基材準備工程では、前述したような基材P1を準備する(1a)。
本工程で用意する基材P1は、水洗、アルカリ洗、酸洗、有機溶媒による洗浄等の清浄化処理が施されたものであってもよい。
また、基材P1上に形成される層との密着性向上等を目的として表面処理が施されたものであってもよい。
<下地層形成工程>
次に、基材P1の表面に下地層P2を形成する(1b)。
本工程で形成する下地層P2としては、前述したような条件を満足するものであるのが好ましい。
下地層P2は、例えば、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、化学蒸着法(CVD)等の気相成膜法(乾式めっき法)、湿式めっき法、ディッピング等により形成することができる。
また、下地層P2は、被膜P3と同様の形成方法、すなわち、粒子(下地層P2の構成材料で構成された粒子)が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから、基材P1に向けて吹き付けて、その衝撃力によって下地層P2を形成する方法を採用してもよい。これにより、所望の部位に選択的かつ効率よく下地層P2を形成することができる。
<被膜形成工程>
次に、下地層P2の表面の一部に、被膜P3を形成する(1c)。
特に、粒子P31が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから基材P1に向けて吹き付けて、その衝撃力によって、粒子P31を堆積(付着)させて、被膜P3を形成する。
本工程で形成する被膜P3としては、前述したような条件を満足するものであるのが好ましい。
なお、粒子P31として、異なる複数種の粒子を用いてもよい。
本工程の処理条件は、一定であってもよいし、経時的に変化するものであってもよい。
例えば、粒子P31の入射角や粒子P31を含むエアロゾルの噴射圧力を、経時的に変化させることにより行ってもよい。これにより、形成される被膜P3の形状を好適に調整することができる。
本工程で用いる被膜形成装置については、後に詳述する。
<反射防止膜形成工程>
次に、基材P1の被膜P3が設けられた面側に反射防止膜P4を形成する(1d)。
本工程で形成する反射防止膜P4としては、前述したような条件を満足するものであるのが好ましい。
反射防止膜P4は、例えば、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、化学蒸着法(CVD)等の気相成膜法(乾式めっき法)、湿式めっき法、ディッピング等により形成することができる。
<被膜形成装置>
次に、被膜P3の形成に用いる被膜形成装置について説明する。
図3は、被膜の形成に用いられる被膜形成装置の好適な実施形態を示す縦断面側面図、図4は、被膜形成装置が備える解砕器の構成の一例を示す縦断面側面図、図5は、図3に示す被膜形成装置の主要部のブロック図である。なお、以下では、説明の便宜上、図3において、互いに直交する3つの軸として、x軸、y軸およびz軸を図示している。x軸は、水平方向のうちの一方向に沿った軸であり、y軸は、水平方向であって前記x軸に対し垂直な方向に沿った軸であり、z軸は、鉛直方向(上下方向)に沿った軸である。また、図示した各矢印の先端側を「正側(+側)」、基端側を「負側(−側)」とする。また、図3中の上側を「上(上方)」と言い、下側を「下(下方)」と言う。また、図3においては、基材P1上に設けられた下地層P2の図示を省略している。
図3、図4、図5に示すように、被膜形成装置1は、エアロゾル発生器15と、解砕器4と、成膜室16と、連結管2と、連結管8と、ガス供給手段3と、圧力調整手段5と、移動手段6と、制御部7とを備えている。
エアロゾル発生器15は、気密性を維持することができるよう構成され、その内部に被膜P3となる粒子P31を収納することができる。
解砕器4は、連結管8によりエアロゾル発生器15と連結している。
解砕器4は、エアロゾル発生器15で発生したエアロゾル中に含まれる粒子P31を解砕する機能を有する。
成膜室16は、エアロゾル発生器15、解砕器4と独立して設けられている。この成膜室16も、気密性を維持することができるよう構成され、その内部に複数の基材P1を収納することができる。
なお、成膜室16内の室温は、例えば、水冷により、すなわち、配管を通過する冷媒により、25℃以上30℃以下に調整されている。
連結管2は、解砕器4と成膜室16とを連結するものであり、その内腔部22が、被膜P3となる粒子P31が通過する流路として機能する。
連結管2は、その一端に開口した第1の開口部(一端開口部)25が解砕器4内に臨んでおり、他端に開口した第2の開口部(他端開口部)21が成膜室16内に臨んでいる。
このような構成により、エアロゾル発生器15と成膜室16とは、連結管8、解砕器4および連結管2を介して、連通する。
第2の開口部21は、成膜室16に収納された基材P1の面方向に対して平行に配されている。そして、連結管2(内腔部22)を通過する粒子P31は、第2の開口部21から基材P1に吹き付けられる。これにより、被膜P3が基材P1上(特に、本実施形態では、下地層P2の表面)に形成される。このように、連結管2では、第2の開口部21側の部分がノズル部24として機能する。
なお、連結管2の平均内径は、特に限定されないが、例えば、1mm以上10mm以下であるのが好ましい。また、第2の開口部21の内径は、特に限定されないが、例えば、0.1mm以上1mm以下であるのが好ましい。
また、連結管2の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼等のような金属材料を用いることができる。
また、連結管2の外周部には、当該連結管2を加熱する加熱機構90が設けられているのが好ましい。この加熱機構90により、連結管2を通過する粒子P31が連結管2−内周部(内壁)に付着するのを防止することができる。なお、加熱温度としては、特に限定されず、例えば、100℃以上300℃以下が好ましく、250℃以上300℃以下がより好ましい。
図3に示すように、ガス供給手段3は、エアロゾル発生器15内にガスを供給するものである。なお、この供給量としては、特に限定されず、例えば、1L/分以上90L/分以下であるのが好ましい。
ガス供給手段3は、ガスが充填されたタンク31と、タンク31とエアロゾル発生器15とを連結する連結管32と、連結管32の途中に設置された電磁弁33とを有している。
タンク31は、ガスを気密的に貯留することができるものである。
タンク31に貯留されるガスとしては、特に限定されず、例えば、窒素ガスを用いることができ、その他、ヘリウムやアルゴン等のような不活性ガスも用いることができる。また、粒子P31として金属酸化物で構成されたものを用いる場合には、当該ガスとして、酸素を含むものを好適に用いることができる。これにより、粒子P31の不本意な還元を防止することができる。
タンク31とエアロゾル発生器15とは、連結管32を介して、連通している。この連結管32は、硬質のものであってもよいし、可撓性を有するものであってもよい。
また、連結管32には、その長手方向の途中に電磁弁33が設置されている。電磁弁33は、連結管32を開閉するものである。そして、電磁弁33が開状態のときに、タンク31とエアロゾル発生器15とが連通する。これにより、タンク31からエアロゾル発生器15へのガスの供給が行われる。また、電磁弁33が閉状態のときに、タンク31とエアロゾル発生器15との連通が遮断される。これにより、タンク31からエアロゾル発生器15へのガスの供給が停止する。
タンク31からエアロゾル発生器15にガスが供給されることにより、エアロゾル発生器15に収納された粒子P31がガスに分散したエアロゾルが発生する。
このようにしてエアロゾル発生器15内で発生したエアロゾルは、タンク31からのガスがキャリアガスとして機能することにより、連結管8を介して、解砕器4内に導入される。
図4に示すように、解砕器4は、粒子P31を含むエアロゾルが導入される容器41と、連結管8から粒子P31を含むエアロゾルが導入されるエアロゾル導入口42と、粒子P31の解砕を行う解砕具43と、解砕された粒子P31を含むエアロゾルを連結管2に導出するエアロゾル導出口44と、解砕具43に粒子P31が付着した場合にこれを除去するブラシ45と、容器41内にガスを導入するガス導入口46a、46bと、超音波振動装置47とを備えている。
解砕器4においては、容器41内にエアロゾル導入口42が設置され、その先に円筒型の解砕具43が図示しないモーターによって軸回転が可能な状態で配置されている。エアロゾル導入口42の開口は、解砕具43の円筒軸方向が長辺となるスリット状となっている。当該スリットの幅は、特に限定されないが、1mm以下であるのが好ましい。
解砕具43としては、エアロゾルが衝突する円筒側面が炭化チタン等の高硬度材料で構成されたものであるのが好ましい。
解砕具43の上方には、エアロゾル導出口44が配置されている。また、解砕具43に接するようにブラシ45が設置されている。解砕具43からエアロゾル導出口44にかけての空間に、ガス導入口46a、46bが配置され、エアロゾル導出口44の外周部には超音波振動装置47が設置されている。
エアロゾル発生器15において発生させたエアロゾルをエアロゾル導入口42にて加速させて、解砕具43の円筒側面に衝突させる。図中の太い矢印はエアロゾルの進行方向を示している。解砕具43は図の矢印のように時計周り方向に回転する。したがって導入される位置を次々と変化させるエアロゾルは解砕具43の円筒側面に、常に衝突面を変えながら衝突する。これにより、エアロゾル発生器15において発生させたエアロゾルが凝集粒を比較的多く含むものであっても、当該凝集粒を効率よく解砕することができる。
円筒側面には、多少エアロゾル中の粒子P31が付着することがあるが、付着粉はブラシ45にてこすり落とされ、容器41の底に蓄積される。解砕具43に衝突して凝集粒が解砕され、一次粒子に富むエアロゾルに変換される。エアロゾル導入口42から導入されるエアロゾルは解砕具43の円筒側面に斜めに衝突するため、エアロゾルの大部分は円筒側面の接線方向に沿って反射するものの、ある程度の拡散幅を持っているため、エアロゾル導出口44の内壁に衝突し付着することが考えられるが、これを防ぐためにガス導入口46a、46bからガスを導入し、エアロゾル導出口44の内面にカーテン状のガス膜を形成させて付着を防いだり、超音波振動装置47を運転させてエアロゾル導出口44を振動させ、付着が進行しないように工夫することが好適である。ガス導入口46a、46bからの小さな矢印は、ここから導入されるガスの流れを示している。さらに、導入するガスをあらかじめイオン化させておくことで、解砕された粒子P31の表面電荷を中和して、エアロゾル中で再凝集を防止するのが好ましい。
このようにして一次粒子に富んだエアロゾルに変換され導出されたエアロゾルは、図示しないノズルへと導かれ、したがって効率よく、また欠陥が少ない状態で長時間に亘って不具合なく構造物を形成させることが可能となる。
解砕器4において一次粒子に富んだものに変換されたエアロゾルは、連結管2に導入され、第2の開口部21から基材P1に吹き付けられる。そして、この粒子P31は、基材P1に衝突して付着することとなり、その結果、被膜P3が形成される。
圧力調整手段5は、成膜室16内の圧力を、エアロゾル発生器15内の圧力、解砕器4内の圧力よりも低くするものである。
図3に示すように、圧力調整手段5は、成膜室16内を吸引するポンプ51と、ポンプ51と成膜室16とを連結する連結管52と、連結管52の途中に設置された電磁弁53とを有している。
ポンプ51は、成膜室16内のガスGを吸引するものである。この吸引により、成膜室16内のガスGが連結管52を介して排出され、よって、成膜室16内の圧力がエアロゾル発生器15内の圧力、解砕器4内の圧力よりも確実に低くなる。これにより、粒子P31が成膜室16内に確実に流出することができ、よって、被膜P3を確実に形成することができる。
なお、成膜室16内の圧力としては、エアロゾル発生器15内の圧力等にもよるが、例えば、エアロゾル発生器15内の圧力が10kPa以上1MPa以下である場合、10kPa未満とすることができる。
また、ポンプ51としては、特に限定されず、例えば、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ、メカニカルブースターポンプ、ロータリーポンプ等を用いることができる。
ポンプ51は、連結管52を介して、成膜室16と連結されている。この連結管52は、硬質のものであってもよいし、可撓性を有するものであってもよい。
また、連結管52には、その長手方向の途中に電磁弁53が設置されている。電磁弁53は、連結管52を開閉するものである。そして、電磁弁53が開状態のときに、ポンプ51の吸引力により、成膜室16内を吸引することができ、よって、成膜室16内を減圧することができる。また、電磁弁53が閉状態のときに、ポンプ51の吸引力が成膜室16内に及ぶのが阻止される。
図3に示すように、移動手段6は、基材P1を第2の開口部21に対し、y軸方向に向かって移動させるものである。図3、図5に示すように、移動手段6は、複数の基材P1を搬送するステージ(テーブル)61と、ステージ61をy軸方向に向かって移動させるy軸モーター62yと、y軸モーター62yの駆動を制御するy軸モータードライバー63yとを有している。また、移動手段6は、ステージ61をx軸方向に向かって移動させることもでき、その移動を行なうx軸モーター62xと、x軸モーター62xの駆動を制御するx軸モータードライバー63xとを有している。
ステージ61は、例えばステンレス鋼等のような金属材料で構成された板状をなす部材である。このステージ61は水平に支持されている。
y軸モーター62yは、例えばサーボモータであり、ボールねじ(図示せず)等を介して、ステージ61と連結されている。そして、y軸モーター62yが回転することにより、その回転力がボールねじを介してステージ61に伝達される。これにより、ステージ61上に載置された複数の基材P1をステージ61ごと、y軸方向に向かって移動させることができる。
また、y軸モーター62yは、y軸モータードライバー63yと電気的に接続されている。
このy軸モータードライバー63yの制御により、y軸モーター62yの回転数を変化させることができる。これにより、ステージ61が移動する際の速さ、すなわち、移動手段6の作動時の速さが可変となる。そして、当該速さの大小に応じて、形成される被膜P3の厚さをそれぞれ調整することができる。例えば、速さが「大」のときは、「薄い」被膜P3が形成され、速さが「小」のときは、「厚い」被膜P3が形成される。
x軸モーター62xは、y軸モーター62yと同様に、例えばサーボモータであり、ボールねじ(図示せず)等を介して、ステージ61と連結されている。そして、x軸モーター62xが回転することにより、その回転力がボールねじを介してステージ61に伝達される。これにより、ステージ61上に載置された複数枚の基材P1をステージ61ごと、x軸方向に向かって移動させることができる。
また、x軸モーター62xは、x軸モータードライバー63xと電気的に接続されている。
ガス供給手段3、圧力調整手段5、移動手段6等の各作動は、それぞれ、制御部7により制御される。制御部7は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が内蔵されたパーソナルコンピューター(PC)である。
図5に示すように、制御部7は、ガス供給手段3の電磁弁33と、圧力調整手段5のポンプ51および電磁弁53と、移動手段6のx軸モータードライバー63xおよびy軸モータードライバー63yとそれぞれ電気的に接続されている。そして、制御部7は、これらをそれぞれ独立して作動させることができる。なお、制御プログラムは、制御部7に内蔵された記憶部(記録媒体)71に予め記憶されている。
なお、記憶部71は、例えば、RAM(Random Access Memory:揮発性、不揮発性のいずれをも含む)、FD(Floppy Disk(Floppyは登録商標))、HD(Hard Disk)、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等のような、磁気的、光学的記録媒体、もしくは半導体メモリーで構成されている。
次に、被膜形成工程における被膜形成装置1の作動について、詳細に説明する。
被膜形成工程では、図3に示すように、連結管2の第2の開口部21を基材P1に対向するように、ステージ61を連結管2の第2の開口部21に対し位置合わせを行なう。なお、この位置合わせは、CCD(Charge Coupled Device)カメラを用いて、当該CCDカメラで撮像された画像に基づいて行われる。
また、このとき、被膜形成装置1では、圧力調整手段5が作動している。これにより、成膜室16内の圧力がエアロゾル発生器15内の圧力よりも低くなる。なお、この状態は、基材P1に対する被膜P3の形成が完了するまで維持される。
被膜形成装置1では、ガス供給手段3も作動している。
そして、移動手段6を作動させる、すなわち、ステージ61をy軸正方向に向かって移動させる。
以上のようにガス供給手段3、圧力調整手段5、移動手段6等が作動することにより、エアロゾル発生器15内で発生した粒子P31を含むエアロゾルは、成膜室16に向かって連結管2を確実に通過する。粒子P31は、キャリアガスによって、円滑に連結管2を通過することができる。その後、粒子P31は、第2の開口部21から排出されて、各基材P1に対し順に吹き付けられて付着する。これにより、基材P1の所望の部位に、所望の形状を有する被膜P3を迅速に形成することができる。
前述したような本発明の時計用文字板の製造方法によれば、十分な光透過性を有し、かつ、装飾性(美的外観)に優れた時計用文字板を効率よく製造することができる時計用文字板の製造方法を提供することができる。また、材料の無駄が少なく、環境への負荷の小さい方法で時計用文字板を効率よく製造することができる時計用文字板の製造方法を提供することができる。
<<時計>>
次に、本発明の時計について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用文字板を有するものである。
これにより、美的外観に優れた時計を提供することができる。また、時計用文字板の光透過性に優れているので、外部からの光を有効に利用することが可能な時計(例えば、ソーラー時計等)を提供することができる。また、製造時における材料の無駄が少なく、環境への負荷の小さい時計用文字板を備えた時計を提供することができる。また、時計全体としても、製造時における材料の無駄が少なく、環境への負荷の小さいものとすることができる。
なお、本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えるものであればよく、それ以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図6は、本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
図6に示すように、本実施形態の腕時計(携帯時計)P100は、胴(ケース)P82と、裏蓋P83と、ベゼル(縁)P84と、ガラス板(カバーガラス)P85とを備えている。また、ケースP82内には、時計用文字板P10と、太陽電池P94と、ムーブメントP81とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。
ガラス板P85は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、時計用文字板P10や針等の視認性を十分に優れたものとすることができるとともに、太陽電池P94に十分な光量の光を入射させることができる。
ムーブメントP81は、太陽電池P94の起電力を利用して、指針を駆動する。
図6中では省略しているが、ムーブメントP81内には、例えば、太陽電池P94の起電力を貯蔵する電気二重層コンデンサー、リチウムイオン二次電池や、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
また、ムーブメントP81は、図示しない電波受信用のアンテナを備えている。そして、受信した電波を用いて時刻調整等を行う機能を有している。
太陽電池P94は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する。そして、太陽電池P94で変換された電気エネルギーは、ムーブメントの駆動等に利用される。
太陽電池P94は、例えば、非単結晶シリコン薄膜にp型の不純物とn型の不純物とが選択的に導入され、さらにp型の非単結晶シリコン薄膜とn型の非単結晶シリコン薄膜との間に不純物濃度の低いi型の非単結晶シリコン薄膜を備えたpin構造を有している。
胴P82には巻真パイプP86が嵌入・固定され、この巻真パイプP86内にはりゅうずP87の軸部P871が回転可能に挿入されている。
胴P82とベゼルP84とは、プラスチックパッキンP88により固定され、ベゼルP84とガラス板P85とはプラスチックパッキンP89により固定されている。
また、胴P82に対し裏蓋P83が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)P93には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)P92が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部P93が液密に封止され、防水機能が得られる。
りゅうずP87の軸部P871の途中の外周には溝P872が形成され、この溝P872内にはリング状のゴムパッキン(りゅうずパッキン)P91が嵌合されている。ゴムパッキンP91は巻真パイプP86の内周面に密着し、該内周面と溝P872の内面との間で圧縮される。この構成により、りゅうずP87と巻真パイプP86との間が液密に封止され防水機能が得られる。なお、りゅうずP87を回転操作したとき、ゴムパッキンP91は軸部P871と共に回転し、巻真パイプP86の内周面に密着しながら周方向に摺動する。
なお、上記の説明では、時計の一例として、ソーラー電波時計としての腕時計(携帯時計)を挙げて説明したが、本発明は、腕時計以外の携帯時計、置時計、掛け時計等の他の種類の時計にも同様に適用することができる。また、本発明は、ソーラー電波時計を除くソーラー時計や、ソーラー電波時計を除く電波時計等、いかなる時計にも適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記のようなものに限定されるものではない。
例えば、本発明の時計用文字板、時計では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、時計用文字板が、基材、被膜に加え、下地層および反射防止膜を備える場合について中心的に説明したが、本発明の時計用文字板は、基材と被膜とを備えるものであればよく、下地層、反射防止膜のうち少なくとも一方を備えていないものであってもよい。
また、前述した実施形態では、被膜が基材の一方の面側に設けられた場合について説明したが、被膜は、基材の両方の面側に設けられたものであってもよい。
また、本発明の時計用文字板の製造方法においては、必要に応じて、前処理工程、中間処理工程、後処理工程を行ってもよい。
また、被膜形成装置の連結管の開口部は前述した実施形態ではz軸負方向を向いているが、これに限定されず、例えば、x軸正方向、x軸負方向、y軸正方向、y軸負方向またはz軸正方向を向いていてもよい。
また、被膜形成装置の移動手段は、前記実施形態では基材を連結管のノズル部に対しy軸正方向に向かって移動させるよう構成されているが、これに限定されず、例えば、連結管のノズル部を基材に対しy軸正方向に向かって移動させるよう構成されていてもよい。
また、被膜形成装置の移動手段は、ステージをz軸方向にも移動させることができるよう構成されていてもよい。また、ステージを回転可能に構成されていてもよい。
また、被膜形成装置は、基材に対し被膜を形成する際には、前記実施形態ではステージを移動させつつ、その形成を行なっていたが、これに限定されず、例えば、各基材上にノズルが位置するごとに、ステージの移動を停止し、その形成を行なってもよい。
また、前述した実施形態では、被膜形成装置が解砕器を備えるものとして説明したが、被膜の形成には、解砕器を備えていないものを用いてもよい。
また、前述した実施形態では、被膜形成装置が連結管を加熱する加熱機構を備えるものとして説明したが、被膜の形成には、前記加熱機構を備えていないものを用いてもよい。
また、本発明の時計用文字板が、反射防止膜等の膜を備えるものである場合、当該膜の形成部位は、特に限定されず、例えば、前述した実施形態で説明した部位であってもよいし、基材の被膜が設けられた面とは反対側の面上等であってもよい。
P100……腕時計(携帯時計)
P10……時計用文字板
P1……基材(基板)
P2……下地層
P3……被膜
P31……粒子
P4……反射防止膜
P81……ムーブメント
P82……胴(ケース)
P83……裏蓋
P84……ベゼル(縁)
P85……ガラス板(カバーガラス)
P86……巻真パイプ
P87……りゅうず
P871……軸部
P872……溝
P88……プラスチックパッキン
P89……プラスチックパッキン
P91……ゴムパッキン(りゅうずパッキン)
P92……ゴムパッキン(裏蓋パッキン)
P93……接合部(シール部)
P94……太陽電池
1……被膜形成装置
2……連結管
21……第2の開口部(他端開口部)
22……内腔部
24……ノズル部
25……第1の開口部(一端開口部)
3……ガス供給手段
31……タンク
32……連結管
33……電磁弁
4……解砕器
41……容器
42……エアロゾル導入口
43……解砕具
44……エアロゾル導出口
45……ブラシ
46a……ガス導入口
46b……ガス導入口
47……超音波振動装置
5……圧力調整手段
51……ポンプ
52……連結管
53……電磁弁
6……移動手段
61……ステージ(テーブル)
62x……x軸モーター
62y……y軸モーター
63x……x軸モータードライバー
63y……y軸モータードライバー
7……制御部
71……記憶部(記録媒体)
15……エアロゾル発生器
16……成膜室
90……加熱機構
……ガス

Claims (13)

  1. 基材と、
    粒子が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから吹き付けることにより、前記粒子が堆積して形成された被膜とを備えたことを特徴とする時計用文字板。
  2. 光の透過率が、5%以上70%以下である請求項1に記載の時計用文字板。
  3. 前記粒子は、顔料、金属酸化物、金属および炭素材料よりなる群から選択される1種または2種以上を含むものである請求項1または2に記載の時計用文字板。
  4. 前記基材は、サファイアガラス、石英およびプラスチックよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の時計用文字板。
  5. 前記基材と前記被膜との間に、少なくとも1層の下地層を有するものである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の時計用文字板。
  6. 前記下地層として、TiN、AlNおよびSiNよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成された層を有するものである請求項5に記載の時計用文字板。
  7. 前記粒子の平均粒径が10nm以上100μm以下である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の時計用文字板。
  8. 前記被膜の前記基材に対向する面とは反対の面側に、反射防止膜が設けられている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の時計用文字板。
  9. 基材を準備する基材準備工程と、
    粒子が気体中に分散してなるエアロゾルをノズルから吹き付けることにより、前記粒子を堆積させて被膜を形成する被膜形成工程とを有することを特徴とする時計用文字板の製造方法。
  10. 前記基材準備工程と前記被膜形成工程との間に、少なくとも1層の下地層を形成する下地層形成工程を有する請求項9に記載の時計用文字板の製造方法。
  11. 前記被膜形成工程の後に、反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程を有する請求項9または10に記載の時計用文字板の製造方法。
  12. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の時計用文字板を備えたことを特徴とする時計。
  13. 請求項9ないし11のいずれか1項に記載の方法を用いて製造された時計用文字板を備えたことを特徴とする時計。
JP2014037614A 2014-02-27 2014-02-27 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計 Pending JP2015161620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014037614A JP2015161620A (ja) 2014-02-27 2014-02-27 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014037614A JP2015161620A (ja) 2014-02-27 2014-02-27 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015161620A true JP2015161620A (ja) 2015-09-07

Family

ID=54184793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014037614A Pending JP2015161620A (ja) 2014-02-27 2014-02-27 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015161620A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019500601A (ja) * 2015-12-15 2019-01-10 セエスウエム サントル スイス デレクトロニクエ ドゥ ミクロテクニク ソシエテ アノニム−ルシェルシェ エ デブロップマン 複合時計及びその製作方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019500601A (ja) * 2015-12-15 2019-01-10 セエスウエム サントル スイス デレクトロニクエ ドゥ ミクロテクニク ソシエテ アノニム−ルシェルシェ エ デブロップマン 複合時計及びその製作方法
JP2021179448A (ja) * 2015-12-15 2021-11-18 セエスウエム サントル スイス デレクトロニクエ ドゥ ミクロテクニク ソシエテ アノニム−ルシェルシェ エ デブロップマン 複合時計及びその製作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102375403B (zh) 钟表用表盘、钟表用表盘的制造方法以及钟表
JP2015161620A (ja) 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計
JP2015161621A (ja) 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計
JP2015169577A (ja) 時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2009079941A (ja) 時計用文字板および時計
JP6347205B2 (ja) ダイバーズウォッチ用カバーガラスおよびダイバーズウォッチ
EP3026030A1 (en) Optical component and timepiece
US9841732B2 (en) Watch external part, manufacturing method for watch external part, and watch
JP2015168863A (ja) 時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2008150660A (ja) 装飾品の製造方法、装飾品および時計
JP2015161003A (ja) 成膜装置、時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2015161616A (ja) 時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2015168862A (ja) 時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2010054304A (ja) ソーラー時計用文字板およびソーラー時計
JP2015169576A (ja) 時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2015161619A (ja) 時計用外装部品、時計用外装部品の製造方法および時計
JP2015161004A (ja) 成膜装置、時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2015161617A (ja) 時計用外装部品の製造方法、時計用外装部品および時計
JP2015140483A (ja) 時計用外装部品、時計用外装部品の製造方法および時計
JP2016038283A (ja) 時計用外装部品、時計用外装部品の製造方法および時計
JP2016038282A (ja) 時計用外装部品、時計用外装部品の製造方法および時計
JP2016044354A (ja) 成膜装置、成膜方法および装飾品
CN105676316A (zh) 光学部件和钟表
JP4522723B2 (ja) ソーラーセル付時計
CN105676320A (zh) 光学部件和钟表