JP2015160390A - 熱線遮蔽積層体および熱線遮蔽構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一般式MYWOZ(但し、0.001≦Y≦1.0、2.2≦Z≦3.0、M元素は、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちから選択される1種類以上の元素)で示され、かつ、六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子2aを分散させた熱線遮蔽層2と、熱伝導を阻害する機能を備える断熱層3と、熱線遮蔽層2および断熱層3のうち熱線遮蔽層2の側の最表面層として設けられ、かつ、外部の部材に対する接合機能を備える接合用層4と、を有する熱線遮蔽積層体10を提供する。
【選択図】図2
Description
つまり、特許文献1においては、例えば窓ガラス105に透明粘着層104を貼り付けるとすると、室外側から見た場合の配置として、
(室外の大気)→窓ガラス105→「透明粘着層104→断熱層103→透明合成樹脂層(ベース部)101→熱線遮蔽層102」→(室内の大気)
となっている。カギカッコの中身が特許文献1における遮熱断熱フィルム100である。
確かに、六方晶の複合タングステン酸化物は、前述のとおり可視光をほとんど遮断することなく近赤外線を大幅に遮断することができ、優れた熱線遮蔽性を示す。しかしながら、特許文献1に記載のように、熱線遮蔽層102が室内の大気と直接接触する構成をとる場合、新たな課題が生じる。すなわち、大気中の酸素や水が熱線遮蔽層102中に侵入することにより熱線遮蔽特性が劣化してしまうという課題が生じる。
(室外の大気)→窓ガラス105→「透明粘着層104→断熱層103→透明合成樹脂層101→熱線遮蔽層102」→(室内の大気)
という構成の遮熱断熱フィルム100において、複合タングステン酸化物微粒子を分散させたものを熱線遮蔽層102として使用した場合、日射透過率は低減できたものの室内は著しく高温となった。
つまり、特許文献1に記載の構成において、本発明者らが開発した複合タングステン酸化物を単に用いるだけでは、上記複数の課題を解決できないという知見を得た。
特許文献1に記載の構成において、本発明者らが開発した複合タングステン酸化物を単に用いるだけだと、本来ならば熱線を遮蔽するはずの熱線遮蔽層がいわば熱源となってしまう。つまり、このままだと熱線遮蔽層が、特許文献1で想定していた機能とは結果的に真逆の機能を奏してしまう。
そこで本発明者らは、上記複数の課題を一挙に解決する手法を想到した。具体的に言うと、熱線遮蔽層と断熱層とを有する熱線遮蔽積層体を外部の部材(例えば窓ガラス)に対して使用する段階では、熱源となってしまう熱線遮蔽層を、外部の部材と断熱層との間に挟み込めるような構成を採用するという手法を想到した。それにより、熱線遮蔽積層体の構成外である外部の部材を利用して、熱線遮蔽層の熱を外部の部材へと発散させ、しかも断熱層によって熱線遮蔽層の劣化を抑制する、さらには熱源となってしまう熱線遮蔽層と室内の大気との間に断熱層が存在することになって熱線遮蔽層から熱が室内へと放出されるのを遮るという、一挙に上記課題を解決できる画期的な手法を想到した。
本発明の第1の態様は、
一般式MYWOZ(但し、0.001≦Y≦1.0、2.2≦Z≦3.0、M元素は、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちから選択される1種類以上の元素)で示され、かつ、六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子を分散させた熱線遮蔽層と、
熱伝導を阻害する機能を備える断熱層と、
前記熱線遮蔽層および前記断熱層のうち前記熱線遮蔽層の側の最表面層として設けられ、かつ、外部の部材に対する接合機能を備える接合用層と、
を有する、熱線遮蔽積層体である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明において、
前記断熱層の熱伝導率が2.5W/mK以下である。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の発明において、
前記断熱層が、シリカ殻からなるナノ中空粒子がバインダー中に分散されたナノ中空粒子分散層である。
本発明の第4の態様は、第1ないし第3のいずれかの態様に記載の発明において、
前記複合タングステン酸化物微粒子の粒子径が1nm以上800nm以下である。
本発明の第5の態様は、第1ないし第4のいずれかの態様に記載の発明において、
前記熱線遮蔽層のバインダーが、無機バインダー、紫外線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のうちの1種類以上である。
本発明の第6の態様は、第1ないし第5のいずれかの態様に記載の発明において、
前記熱線遮蔽層の一方の面上に前記断熱層が設けられ、かつ、前記熱線遮蔽層の他方の面上に前記接合用層が設けられている。
本発明の第7の態様は、第1ないし第6のいずれかの態様に記載の発明において、
ヘイズ値が5.0%以下、可視光線透過率が40%以上であり、かつ、日射透過率が可視光線透過率の75%以下である。
本発明の第8の態様は、第1ないし第7のいずれかに記載の熱線遮蔽積層体を、前記接合用層を用いてガラスまたは樹脂の基材に対して接合させた、熱線遮蔽構造体である。
本発明の第9の態様は、
一般式MYWOZ(但し、0.001≦Y≦1.0、2.2≦Z≦3.0、M元素は、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちから選択される1種類以上の元素)で示され、かつ、六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子を分散させた熱線遮蔽層と、
熱伝導を阻害する機能を備える断熱層と、
を有する熱線遮蔽積層体が、前記熱線遮蔽層と基材とが対向するように前記基材の上に設けられた、熱線遮蔽構造体である。
本発明の第10の態様は、第8または第9の態様に記載の発明において、
前記基材は窓用基材であり、前記基材における太陽光の入射面とは反対の面に対して前記熱線遮蔽積層体を設けている。
本実施形態においては、次の順序で説明を行う。
1.熱線遮蔽積層体
1−A)熱線遮蔽層
1−A−a)複合タングステン酸化物
1−A−b)バインダー
1−B)断熱層
1−C)接合用層
1−D)その他(ベース部)
2.熱線遮蔽構造体
3.熱線遮蔽積層体の製造方法
3−A)複合タングステン酸化物微粒子の製造工程
1−B)熱線遮蔽層の製造工程
1−C)断熱層の製造工程
1−D)その他
4.実施の形態による効果
5.変形例
なお、以下の内容において特記の無い事項に対しては、公知の技術(例えば、特許4626284号や特許4998781号等)を適宜用いても構わない。
以下、本実施形態における熱線遮蔽積層体について説明する。
図2(a)は本実施形態における熱線遮蔽積層体10の構造を示す概略断面図であり、図2(b)は(a)に対して放熱の様子を追記した図である。
また、図3(a)は本実施形態における、ベース部と接合用層とを設ける場合の熱線遮蔽構造体の構造を示す概略断面図であり、図3(b)はベース部と接合用層とを設けない場合の熱線遮蔽構造体の構造を示す概略断面図である。
本実施形態における熱線遮蔽層2は、六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子2aを、いわゆるバインダーとなる化合物に分散させることにより形成される。
一般に、自由電子を含む材料は、プラズマ振動によって波長200nmから2600nmの太陽光線の領域周辺にある電磁波に反射吸収応答を示すことが知られている。このような物質の粉末を光の波長より小さい微粒子とすると、可視光領域(波長380nmから780nm)の幾何学散乱が低減されて可視光領域の透明性が得られる。
バインダーとしては特に限定されず、無機バインダー、紫外線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂等を用いることができる。特に、ベース部1への密着性や膜強度に優れているものを用いることが好ましい。特に熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアリレート樹脂、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。
本実施形態の断熱層3は、熱線遮蔽層2中の複合タングステン微粒子から放出される熱を遮断するものであれば特に限定されない。ただし、ここで言う断熱層3がもたらす機能は、熱線遮蔽層2により輻射光を遮断することにより熱の発生を断つという機能とは異なる。本実施形態における断熱層3は、あくまで、一般的に使用される意味での断熱層3であり、熱伝導を阻害する機能を備えたものである。なお、熱伝導率が2.5W/mK以下となるものであれば十分な断熱効果が得られるため、好ましい。さらに言うと、後述の実施例を見ると、熱伝導率が2.4W/mK未満であると、日射透過率をより効果的に下げられるという点で、さらに好ましい。例えば、市販されているシリカ殻からなるナノ中空粒子をバインダー中に分散した構成のものは透明であり、高断熱性と高透明性を両立することができ好ましい。なお、当該バインダーは、熱線遮蔽層2のバインダーとして例示したものを用いても構わない。また、熱線遮蔽層2のバインダーとして用いたものと同じ化合物を断熱層3のバインダーとして用いても構わない。もちろん、両者のバインダーが相違しても構わない。
本実施形態の接合用層4は、外部の部材に対する接合機能を備える。そして、熱線遮蔽層2および断熱層3のうち熱線遮蔽層2の側の最表面層として設けられる。別の言い方をすると、断熱層3の側の最表面層としては、接合用層4は設けられない。
なお、本実施形態の接合用層4としては公知のものを用いても構わない。例えば加圧により圧着可能な層や透明な粘着層を、接合用層4として採用しても構わない。この場合、本実施形態の熱線遮蔽積層体10を出荷する際に、粘着層に対して粘着力を失わないための保護シールを貼る場合がある。その場合、粘着層および保護シールを合わせたものを「接合用層4」とする。そのため、保護シールが貼られたとしても、熱線遮蔽層2の側の最表面層が接合用層4であることに変わりはない。
(室外の大気)→窓ガラス5→「接合用層4→熱線遮蔽層2→断熱層3」→(室内の大気)
となる。カギカッコの中身が本実施形態における熱線遮蔽積層体10である。もちろん上記配置は、各層の間または断熱層3側の最表面層となる部分に追加的な層や部材(例えばベース部1)を設けていない場合の一例であり、当該追加的な層や部材を設けてももちろん構わない。なお、ベース部1としては特に限定が無いが、熱線遮蔽構造体20における基材5と同様、樹脂やガラスが挙げられる。詳しくは後述する。また、ベース部1の配置としては、接合用層4と熱線遮蔽層2との間でも構わない。また、熱線遮蔽層2と断熱層3との間でも構わない。また、断熱層3側の最表面層となる部分であるところの、断熱層3における熱線遮蔽層2と接する面に対向する主表面に、ベース部1を配置しても構わない。この場合、上記の室外側から見た場合の配置を守りつつ、断熱層3をベース部1により保護することができ、熱線遮蔽層2をベース部1と断熱層3とで外気から保護することができる。
本実施形態においては、熱線遮蔽層2の一方の面上に断熱層3が直接設けられ、かつ、熱線遮蔽層2の他方の面上に接合用層4が直接設けられる例について説明した。その一方、各層の間に、熱線遮蔽積層体10に必要な公知の層や部材(樹脂やガラスからなるベース部1)を適宜設けても構わない。ただ、上記のような室外側から見た場合の配置の順番を守るため、熱線遮蔽層2および断熱層3のうち熱線遮蔽層2の側の最表面層として接合用層4を設け、断熱層3の側の最表面層としては接合用層4を設けない。
上記熱線遮蔽積層体10を、接合用層4を用いて、外部の部材であるところのガラスまたは樹脂の基材5に対して接合させることにより、本実施形態における熱線遮蔽構造体20を作製する。この様子を図3(a)に示す。
なお、本実施形態においては上記の内容は熱線遮蔽構造体20として挙げている。その一方、上記の内容は熱線遮蔽積層体10においても当てはまる。
3−A)複合タングステン酸化物微粒子2aの製造工程
一般式MYWOZ表記される複合タングステン酸化物微粒子2aは、タングステン化合物出発原料を不活性ガス雰囲気または還元性ガス雰囲気中で熱処理して得ることができる。
タングステン化合物出発原料は、三酸化タングステン粉末、ニ酸化タングステン粉末、酸化タングステンの水和物粉末、六塩化タングステン粉末、タングステン酸アンモニウム粉末、または、六塩化タングステン粉末をアルコール中に溶解させた後乾燥して得られるタングステン酸化物の水和物粉末、または、六塩化タングステンをアルコール中に溶解させたのち水を添加して沈殿させこれを乾燥して得られるタングステン酸化物の水和物粉末、または、タングステン酸アンモニウム水溶液を乾燥して得られるタングステン化合物粉末、金属タングステン粉末、から選ばれたいずれか1種類以上であって、さらに元素Mを、元素単体または化合物の形態で含有するタングステン化合物を出発原料とすることが好ましい。
本実施形態における熱線遮蔽層2の製造方法について説明する。熱線遮蔽層2の製造方法は、(i)塗布操作によるものと(ii)練り込み操作によるものの2種がある。また、上述の通り、熱線遮蔽層2はベース部1における太陽光の入射面と反対側に形成される。
上記の分散液を、適宜なベース部1の上に塗布して熱線遮蔽層2を形成する。熱線遮蔽層2の形成方法は、例えばスピンコート法、バーコート法、スプレーコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法、ロールコート法、流し塗りなど、分散液を平坦かつ薄く均一に塗布できる方法であればいずれの方法でもよい。
上記の分散液を樹脂に練り込むときは、当該樹脂の融点付近の温度(200〜300℃前後)で、リボンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機を用いて加熱混合する。得られた混合物は、ベント式一軸若しくは二軸の押出機で混練され、溶融押出されたストランドをカットすることにより、ペレット状に加工される。当該樹脂に対するタングステン酸化物の微粒子の添加量は、ベース部1の厚さや必要とされる光学特性、機械特性に応じて適宜選択することが可能であるが、一般的に、当該樹脂に対して50重量%以下とすることが好ましい。
上記のペレットは、押し出し成形法、インフレーション成形法、溶液流延法、キャスティング法などにより、フィルムやボード状に加工される。この時のフィルムやボ−ドの厚さは、使用目的に応じて適宜選定すればよい。得られたフィルムやボ−ドは、接着剤(接合用層とは別の接着層)などによりベース部1に貼り付けることで、熱線遮蔽層2となる。
断熱層3の製造方法は特に限定されないが、熱線遮蔽層2と同様に断熱材がバインダーに分散した状態のものが、同一工程で断熱層3を形成できるため好ましい。断熱材としては、透明性と断熱性を考慮すると、中空シリカ粒子を用いるのが好ましい。例えば日鉄鉱業株式会社製シリナックス(登録商標)等を用いることができる。中空シリカ粒子をバインダーと混合して塗布することにより、断熱層3は形成される。中空シリカ粒子の含有量は、断熱層3中に固形分比率で5重量%〜25重量%の範囲内であると好ましい。これにより、視認性を阻害することなく効率的な熱伝導の抑制が可能となる。
その他、熱線遮蔽積層体10および熱線遮蔽構造体20を作製するのに必要な工程を適宜行っても構わない。例えば、上記の場合、すなわち熱線遮蔽積層体10の一部としてベース部1(例えばガラス板)を用いる場合、以下の工程を行う。まず、ガラス板の上に、複合タングステン酸化物微粒子2a分散液を塗布することにより熱線遮蔽層2を形成する。そして、当該熱線遮蔽層2の上に断熱層3を形成する。そして、ガラス板の反対の主表面に接合用層4を形成し、こうして熱線遮蔽積層体10を作製する。そして、当該熱線遮蔽積層体10を窓ガラス5に対して接合用層4を用いて貼り付けることにより、図3(a)に示すような熱線遮蔽構造体20を作製しても構わない。
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(室外の大気)→窓ガラス5→「接合用層4→熱線遮蔽層2→断熱層3」→(室内の大気)
という配置に必然的になるような熱線遮蔽積層体10ひいては熱線遮蔽構造体20を採用する。
上記の構成を採用することにより、熱源となってしまう熱線遮蔽層2を、外部の部材と断熱層3との間に挟み込める。それにより、熱線遮蔽積層体10の構成外である外部の部材を利用して、熱線遮蔽層2の熱を外部の部材へと発散させ、しかも断熱層3によって熱線遮蔽層2の劣化を抑制する、さらには熱源となってしまう熱線遮蔽層2と室内の大気との間に断熱層3が存在することになって熱線遮蔽層2から熱が室内へと放出されるのを遮る。
本実施形態においては、熱線遮蔽層2の側の最表面層として接合用層4を設けた場合について述べた。その一方、図3(b)に示すように、基材5と熱線遮蔽積層体10とが既に一体となった熱線遮蔽構造体20を想定する場合、上記の接合用層4を設けなくとも構わない。例えば、後述の実施例1等に示すように、例えば、基材5(例えば窓ガラス5)に対して複合タングステン酸化物微粒子2a分散液を直接塗布することにより熱線遮蔽層2を形成する場合、接合用層4を設けずに済む。ただ、最終的に熱線遮蔽構造体20を作製した際に、熱線遮蔽積層体10が、熱線遮蔽層2と基材5とが対向するように基材5の上に設けられている状況となる必要がある。こうすることにより、室外側から見た場合の配置として、カギカッコの中身が本実施形態における熱線遮蔽構造体20とすると、
(室外の大気)→「窓ガラス5→熱線遮蔽層2→断熱層3」→(室内の大気)
となり、先程述べた各効果を奏することが可能となる。
(室外の大気)→「窓ガラス5(本実施例および比較例では単なるガラス板。)→熱線遮蔽層2→断熱層3」→(室内の大気)
という配置を採用した。
なお、上記の記載ではカギカッコの中身を熱線遮蔽構造体20として表現しているが、ガラス板をベース部1と見た場合、ベース部1において熱線遮蔽層2が積層された側の反対の主表面に対して接合用層4を別途設けたものを熱線遮蔽積層体10としても構わない。そして、別に用意した窓用基材に対して当該熱線遮蔽積層体10を貼り付けて熱線遮蔽構造体20を作製しても構わない。
具体的に言うと、比較例1においては、特許文献1に記載の構成を採用した。つまり、カギカッコの中身が熱線遮蔽構造体とすると、
(室外の大気)→「断熱層103→ガラス板→熱線遮蔽層102」→(室内の大気)
という配置を採用した。
(室外の大気)→「ガラス板→断熱層103→熱線遮蔽層102」→(室内の大気)
という配置を採用した。
(室外の大気)→「ガラス板→熱線遮蔽層102」→(室内の大気)
という配置を採用した。
なお、比較例4においては、実施例1と同様の配置を採用した。その一方、複合タングステン酸化物微粒子2aの分散液ではなく特許文献1に記載のようなATO分散液を使用した。
以下、各実施例および各比較例について詳述する。
複合タングステン酸化物微粒子2aであるCs0.33WO3(以下、微粒子aと記載する。)を20質量%、官能基としてアミンを含有する基を有するアクリル系分散剤(アミン価48mgKOH/g、分解温度250℃。以下、分散剤aと記載する。)10質量%、メチルイソブチルケトン70質量%の割合になるように秤量した。これらを、0.3mmφZrO2ビーズを入れたペイントシェーカーに装填し、10時間粉砕・分散処理し、微粒子aの分散液(以下、微粒子分散液Aと記載する。)を得た。
ここで、微粒子分散液A内におけるタングステン酸化物微粒子の分散平均粒子径を、日機装製マイクロトラック粒度分布計で測定したところ21nmであった。
微粒子分散液Aを65質量%、アクリル系紫外線硬化樹脂を35質量%の割合になるように混合し、微粒子aを含む塗布液とした。
また、中空シリカ粒子(日鉄鉱業株式会社製シリナックス(登録商標))を10質量%、アクリル系紫外線硬化樹脂90質量%の割合になるように秤量した。これらを混合し、中空シリカを含む塗布液とした。
3mm厚のガラス板に、微粒子aを含む塗布液を、バーコータ(No.18)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、熱線遮蔽層2を作製した。続いて、中空シリカを含む塗布液を、バーコータ(No.6)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、熱線遮蔽層2上に断熱層3を形成した。こうして、熱線遮蔽積層体10を有する熱線遮蔽構造体20を得た。
3mm厚のガラス板に、微粒子aを含む塗布液を、バーコータ(No.12)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、熱線遮蔽層2を作製した以外は実施例1と同様にして熱線遮蔽構造体20を得た。
3mm厚のガラス板に、微粒子aを含む塗布液を、バーコータ(No.8)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、熱線遮蔽層2を作製した以外は実施例1と同様にして熱線遮蔽構造体20を得た。
3mm厚のガラス板の片面側に、微粒子aを含む塗布液を、バーコータ(No.8)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、熱線遮蔽層102を作製した。また、熱線遮蔽層102とは反対面側のガラス板に断熱層103を形成し熱線遮蔽構造体を得た。それ以外については実施例1と同様とした。
3mm厚のガラス板に、中空シリカを含む塗布液をバーコータ(No.6)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、断熱層103を作製した。続いて、微粒子aを含む塗布液をバーコータ(No.8)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、断熱層103上に熱線遮蔽層102を形成し熱線遮蔽構造体を得た。それ以外については実施例1と同様とした。
3mm厚のガラス板に、微粒子aを含む塗布液をバーコータ(No.8)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、熱線遮蔽層102を作製し熱線遮蔽構造体を得た。また、断熱層は形成せず、それ以外については実施例1と同様とした。
アンチモンドープスズ酸化物(以下、微粒子bと記載する。)を25質量%、官能基としてアミンを含有する基を有するアクリル系分散剤(アミン価27mgKOH/g。以下、分散剤bと記載する。)7.5質量%、トルエン67.5質量%を秤量した。これらを、0.3mmφZrO2ビーズを入れたペイントシェーカーに装填し、10時間粉砕・分散処理し、微粒子bの分散液(以下、微粒子分散液Bと記載する。)を得た。
ここで、微粒子分散液B内におけるアンチモンドープスズ酸化物微粒子の分散平均粒子径を、日機装製マイクロトラック粒度分布計で測定したところ22nmであった。
微粒子分散液Bを85質量%、アクリル系紫外線硬化樹脂を15質量%混合し、微粒子bを含む塗布液とした。
3mm厚のガラス板に、微粒子bを含む塗布液を、バーコータ(No.12)を用いて塗布し、70℃で1分乾燥させた後、UV照射を行い、熱線遮蔽層102を作製した。それ以外については実施例1と同様とした。
なお、断熱層3の熱伝導率は、断熱層3をSUS304ステンレス基板上に形成し、高温側熱流量Qhと低温側熱流量Qcとを測定し、熱流計法(JIS A1412、ASTEM−C518、ISO8301準拠)に基づいて算出した。
具体的には、室温25℃において図4に示すように、上面に開口部(200×200)を有する発泡スチロール製ボックス30(内寸W200×L200×H100)の外側上部に開口部を覆うように熱線遮蔽構造体20を設置し、ボックス上方80cm位置から人工太陽光を30分間照射した後、ボックス底部中央に設置した温度センサ31によりボックス内部の温度を測定した。なお、人工太陽が存在する方を室外側、ボックス内部を室内側と仮定して、熱線遮蔽構造体20を設置した。つまり、ボックス内部の雰囲気に対して断熱層3の主表面が露出するように熱線遮蔽構造体20を設置した。
表2に示されるように、実施例1から3に係る熱線遮蔽構造体20は、断熱層3の熱伝導率がそれぞれ2.38、2.35、2.41W/mKであり、全て2.5W/mK以下となっている。これにより、実施例1から3に係る熱線遮蔽構造体20の断熱層3は、優れた断熱性を有することが確認された。
1………ベース部
2………熱線遮蔽層
2a……複合タングステン酸化物微粒子
3………断熱層
4………接合用層
20……熱線遮蔽構造体
5………窓ガラス(基材)
30……発泡スチロール製ボックス
31……温度センサ
100…遮熱断熱フィルム
101…透明合成樹脂層(ベース部)
102…熱線遮蔽層
103…断熱層
104…透明粘着層
105…窓ガラス
Claims (10)
- 一般式MYWOZ(但し、0.001≦Y≦1.0、2.2≦Z≦3.0、M元素は、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちから選択される1種類以上の元素)で示され、かつ、六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子を分散させた熱線遮蔽層と、
熱伝導を阻害する機能を備える断熱層と、
前記熱線遮蔽層および前記断熱層のうち前記熱線遮蔽層の側の最表面層として設けられ、かつ、外部の部材に対する接合機能を備える接合用層と、
を有する、熱線遮蔽積層体。 - 前記断熱層の熱伝導率が2.5W/mK以下である、請求項1に記載の熱線遮蔽積層体。
- 前記断熱層が、シリカ殻からなるナノ中空粒子がバインダー中に分散されたナノ中空粒子分散層である、請求項1または2に記載の熱線遮蔽積層体。
- 前記複合タングステン酸化物微粒子の粒子径が1nm以上800nm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の熱線遮蔽積層体。
- 前記熱線遮蔽層のバインダーが、無機バインダー、紫外線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のうちの1種類以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の熱線遮蔽積層体。
- 前記熱線遮蔽層の一方の面上に前記断熱層が設けられ、かつ、前記熱線遮蔽層の他方の面上に前記接合用層が設けられた、請求項1〜5のいずれかに記載の熱線遮蔽積層体。
- ヘイズ値が5.0%以下、可視光線透過率が40%以上であり、かつ、日射透過率が可視光線透過率の75%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の熱線遮蔽積層体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の熱線遮蔽積層体を、前記接合用層を用いてガラスまたは樹脂の基材に対して接合させた、熱線遮蔽構造体。
- 一般式MYWOZ(但し、0.001≦Y≦1.0、2.2≦Z≦3.0、M元素は、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちから選択される1種類以上の元素)で示され、かつ、六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物微粒子を分散させた熱線遮蔽層と、
熱伝導を阻害する機能を備える断熱層と、
を有する熱線遮蔽積層体が、前記熱線遮蔽層と基材とが対向するように前記基材の上に設けられた、熱線遮蔽構造体。 - 前記基材は窓用基材であり、前記基材における太陽光の入射面とは反対の面に対して前記熱線遮蔽積層体を設けた、請求項8または9に記載の熱線遮蔽構造体。
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