JP2015159157A - 研磨方法及び装置、並びにデバイス製造方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の表面に実質的に接触することなく、その基板の裏面に付着した異物を除去する。【解決手段】ウエハ用の研磨装置10であって、デバイス用パターンが形成されるウエハ面Wsを有するウエハWに対して、サクションカップ25によって、ウエハ面Wsから裏面Wbに向かう方向の力を、ウエハ面Wsに非接触の状態で付与しつつ、ウエハWを支持するウエハ支持部12と、ウエハ裏面Wbの異物が付着している領域を研磨する研磨部14とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、基板を研磨する研磨技術、及びこの研磨技術を用いるデバイス製造技術に関する。
半導体素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するためのフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置においては、解像度を高めるために、露光光の波長の短波長化、及び投影光学系の開口数の増大が行われてきた。最近では、より解像度を高めるために、投影光学系と露光対象の基板(例えば半導体ウエハ)との間の局所的な領域に液体を供給して露光を行う液浸型の露光装置も使用されている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2008/88843号明細書
露光対象の基板が露光装置に搬送される際に、その基板の裏面に感光材料(フォトレジスト等)又は微小な塵等の異物が付着することがある。さらに、露光装置が液浸型である場合、その基板の感光材料の上には、撥液性の保護膜(いわゆるトップコート)が塗布されていることがある。このような保護膜の一部も基板の裏面に異物として付着する恐れがある。
露光装置において、搬送されてきた基板を基板用のホルダの上面に載置する際に、基板の裏面にそのような異物が付着していると、基板の平面度が部分的に悪化して、露光精度(解像度、重ね合わせ精度等)が部分的に低下する恐れがある。なお、基板の裏面に付着する異物は微量であり、現在ではそのような異物の付着による露光精度の低下はほとんど無視できる程度である。しかしながら、今度、電子デバイスの回路パターンがより微細化して、露光精度がより高くなった場合には、そのような基板の裏面の異物による基板の平面度の悪化を抑制することが好ましい。
また、基板の表面には電子デバイス用の回路パターンが形成されるため、その基板の裏面の異物を除去する際に、その基板の表面には接触しないことが好ましい。
本発明の態様は、このような事情に鑑み、基板の表面に実質的に接触することなく、その基板の裏面に付着した異物を除去することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、基板の研磨方法であって、デバイス用パターンが形成される表面を有する基板を少なくともその表面に非接触の状態で支持することと、その基板のその裏面の少なくとも一部の研磨対象領域を研磨することと、その研磨の際に、その基板に対して、その表面からその裏面に向かう方向の力を付与することと、を含む研磨方法が提供される。
第2の態様によれば、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、基板の表面に感光材料を塗布することと、本発明の態様の研磨方法を用いて、その基板のその裏面を研磨することと、その基板のその表面にデバイス用のパターンの像を露光することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
第3の態様によれば、基板の研磨装置であって、デバイス用パターンが形成される表面を有する基板を少なくともその表面に非接触の状態で支持する基板支持部と、その基板のその裏面の少なくとも一部の研磨対象領域を研磨する研磨部と、その研磨の際に、その基板に対して、その表面からその裏面に向かう方向の力を付与する付与装置と、を備える研磨装置が提供される。
第4の態様によれば、基板の表面に感光材料を塗布する塗布装置と、その基板の裏面を研磨するための、本発明の態様の研磨装置と、その基板のその表面にデバイス用のパターンの像を露光する露光装置と、を備えるデバイス製造システムが提供される。
本発明の態様によれば、基板の表面に実質的に接触することなく、その基板の裏面に付着した異物を除去することを目的とする。
第1の実施形態に係るデバイス製造システムを示すブロック図である。 第1の実施形態に係る研磨装置を示す一部を断面図で表した図である。 (A)は図2のウエハ支持部の複数のサクションカップの配置の一例を示す底面図、(B)はウエハ支持部の要部を示す図、(C)はウエハの周縁部の一部を示す拡大断面図である。 研磨方法の一例を示すフローチャートである。 (A)は第1変形例のウエハ保持部を示す図、(B)は図5(A)のウエハ保持部を示す底面図、(C)は図5(B)のCC線に沿う拡大断面図である。 (A)は第2変形例のウエハ保持部を示す底面図、(B)は図6(A)中の拡大図B2のBB線に沿う拡大断面図である。 (A)は第2の実施形態に係る研磨装置を示す一部を断面図で表した図、(B)は図7(A)中のウエハと研磨用の回転テーブルとの関係を示す図である。 電子デバイスの製造方法の一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態につき図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るデバイス製造システムDMSを示す。図1において、デバイス製造システムDMSは、露光装置EXと、コータ・デベロッパCDと、検査装置8と、研磨装置10と、システム全体の工程管理等を行うホストコンピュータ6と、コータ・デベロッパCDから露光装置EXまでの装置間で、半導体デバイス等が形成される表面を有する基板としての半導体ウエハ(以下、単にウエハという。)の搬送を行う搬送ロボット9A,9B,9Cとを備えている。露光装置EXは、例えば米国特許出願公開第2008/88843号明細書に開示されているような、液浸型で走査露光型の露光装置(投影露光装置)である。コータ・デベロッパCDは、ウエハW(図3(C)参照)の表面に感光材料としてのフォトレジストを塗布し、そのフォトレジストの上面にさらに液浸法で露光を行う場合に使用される撥液性の保護膜としてのトップコートを塗布する。
図3(C)に示すように、コータ・デベロッパCDから搬出されたウエハWは、直径が例えば250mm、300mm、又は450mm等の円板状のシリコン等の半導体材料よりなる基材SUBの表面(半導体デバイス等のパターンが形成される面)に、フォトレジストPR及びトップコートTCが塗布されている。フォトレジストPR及びトップコートTCが塗布された状態では、基材SUBの表面上にあるトップコートTCの表面をウエハWの表面(以下、ウエハ面という)Wsという。ただし、フォトレジストPRが塗布されていない状態では、基材SUBの表面がそのままウエハ面Wsとなる。また、基材SUBの裏面(基材SUBの表面に対向する側の面)をウエハWの裏面Wbという。
ウエハWにおいては、トップコートTCの一部TCaが、ウエハWの裏面(以下、ウエハ裏面ともいう)Wbの周縁部(エッジ部及びエッジ部にに近い部分)に回り込んでいる場合がある。さらに、フォトレジストPRの一部(不図示)が裏面Wbの周縁部に付着している場合もある。本実施形態においては、裏面Wbにおいて異物が付着する領域は主に周縁部である。そのフォトレジストPR及び/又はトップコートTCの一部のような異物がウエハ裏面Wbに付着した状態で、ウエハWを露光装置EXのウエハステージのウエハホルダ(不図示)に載置すると、ウエハWの平面度が部分的に低下する恐れがある。また、そのような異物は、裏面Wbに固くこびり付いているため、真空吸引等では除去することが困難である。さらに、例えばウエハWの2層目以降に露光する場合には、ウエハ面Wsの複数のショット領域(不図示)にはそれまでの工程でそれぞれ回路パターンが形成されているため、裏面Wbの異物を除去する際にウエハ面Wsに機械的に接触することは好ましくない。また、ウエハWの1層目に露光する場合でも、ウエハ面WsにはフォトレジストPR及びトップコートTCが塗布されているため、ウエハ面Wsに機械的に接触することは好ましくない。本実施形態では、そのようなウエハ裏面Wbに付いた異物を除去するために、ウエハ面Wsに実質的に接触することなく裏面Wbを研磨可能な研磨装置10を使用する。
また、検査装置8は、一例として、コータ・デベロッパCDから搬送ロボット9Aによって搬送されて来るウエハWの裏面(ウエハ裏面Wb)を、フォトレジストPRに対して感光性の低い波長域のレーザ光で走査し、裏面Wbからの散乱光を検出することによって、裏面Wbの異物を検出する。なお、検査装置8としては、周知の任意の検査装置を使用することができる。検査装置8によってウエハ裏面Wbに所定の許容範囲を超える大きさの異物が検出された場合、その裏面Wbにおいて異物が付着している部分の位置の情報がホストコンピュータ6を介して研磨装置10の主制御部16(図2参照)に供給されるとともに、そのウエハWは搬送ロボット9Cによって研磨装置10に搬送される。そして、研磨装置10において、そのウエハ裏面Wbの異物の除去が行われる。その後、必要に応じて洗浄等の工程を経て、ウエハWは搬送ロボット9B等を介して露光装置EXに搬送される。
図2は、本実施形態に係る研磨装置10を示す。図2において、研磨装置10は、研磨対象のウエハWを支持するウエハ支持部12と、ウエハ裏面Wbの少なくとも一部を研磨可能な研磨部14と、装置全体の動作を制御するコンピュータよりなる主制御部16と、を備えている。ウエハ支持部12は、ウエハWに対して、ウエハ面Wsから裏面Wbに向かう方向の力を、ウエハ面Wsに非接触の状態で付与する第1支持部22と、ウエハWを、ウエハ面Wsに平行な方向に移動しないように支持する第2支持部18とを有する。第2支持部18は、多数のピン状の凸部19aでウエハ裏面Wbの一部(例えば中央部)を支持するピンチャック方式の回転可能なホルダ部(以下、回転ホルダという)19と、回転ホルダ19が連結された回転軸20と、回転軸20を介して回転ホルダ19を回転させる回転モータ21とを有する。
回転ホルダ19の多数の凸部19aの間には真空吸着用の複数の穴19b(図2では代表的に一つの穴を示す)が設けられ、複数の穴19bは、例えば相対的に回転可能な継ぎ部(不図示)を介して真空ポンプ(不図示)に連通している。複数の穴19bを介してウエハWを吸引する真空吸着によって、ウエハWはその回転中も回転ホルダ19に安定に支持される。以下、回転ホルダ19において、ウエハ裏面Wbが載置される載置面19c(多数の凸部19aの上面に接する面)に平行な平面内で図2の紙面に平行な方向にX軸を、図2の紙面に垂直な方向にY軸を取り、X軸及びY軸を含む平面(XY面)に垂直な方向にZ軸を取って説明する。回転ホルダ19は、回転モータ21によってZ軸に平行な軸の回りに回転駆動される。また、回転ホルダ19及び回転モータ21のZ方向の位置を調整するZ方向の駆動部(不図示)も設けられている。主制御部16が、回転モータ21及びそのZ方向の駆動部の動作を制御する。
また、第1支持部22は、図1の搬送ロボット9Cの先端部に連結されて、X方向、Y方向、及びZ方向の位置を制御可能なアーム部24と、アーム部24の下端部に連結されてウエハWとほぼ同じ大きさの円板状の搬送部23と、搬送部23の底面に互いにほぼ密接するように設けられた複数の円柱状のサクションカップ25(付与装置又は調整部材)とを有する。サクションカップはベルヌーイカップとも呼ぶことができる。主制御部16が搬送ロボット制御部43を介してアーム部24の位置を制御する。
図3(A)は、図2の搬送部23を示す底面図である。図3(A)に示すように、複数のサクションカップ25は、一例として、搬送部23の中心部に設けられた一つのサクションカップ25、このサクションカップ25を囲むようにほぼ等角度間隔で配置された6個のサクションカップ25、及びこれらのサクションカップ25を囲むように同心円状にほぼ等角度間隔で配置された12個のサクションカップ25を有する。なお、複数のサクションカップ25の個数及び配置は任意であり、サクションカップ25は少なくとも一つ設けられていてもよい。
図3(B)は、図3(A)の複数のサクションカップ25に対向するように、所定のZ方向の間隔gを隔てて研磨対象のウエハWを配置した状態を示す。図3(B)に示すように、各サクションカップ25は、それぞれ矢印A3で示すように、ウエハ面Wsに沿って放射状に可変の流量で清浄な気体を噴き出している。この場合、サクションカップ25の端面(気体を噴き出す面)とウエハ面Wsとの間隔gが大きくなると、ベルヌーイ効果による負圧が発生してウエハWがサクションカップ25側に吸引され、その間隔gが小さくなると、圧力エアクッション効果によってウエハWをサクションカップ25から離す力(ウエハ面Wsから裏面Wbに向かう力)が作用する。この結果、サクションカップ25から噴き出す気体の流量を制御することによって、サクションカップ25にウエハWを吸引する力(+Z方向の吸引力)、又はサクションカップ25からウエハWを離す力(−Z方向の反発力)を非接触でウエハWに付与することができる。
図2の主制御部16がサクションカップ制御部44を介して各サクションカップ25の気体の流量を制御して、各サクションカップ25に対向して配置されている部分のウエハWに作用する力を制御する。一例として、搬送部23でウエハWを搬送する際には、各サクションカップ25にウエハWを吸引する力を与えてウエハWを非接触で保持する。そして、ウエハ裏面Wbを研磨する際には、その研磨されている部分に対向して配置されているサクションカップ25からウエハWに対して、その研磨によって発生する+Z方向の圧力(研磨圧)を相殺するように、−Z方向の力を付与する。これによって、研磨中にウエハWが撓んでウエハWが損傷することを防止できる。
また、ウエハWの搬送中にウエハWが搬送部23に対してウエハ面Wsに沿った方向に横ずれするのを防止するために、搬送部23の側面にほぼ等角度間隔で例えば3箇所に、退避可能で互いに同じ構成の把持部26A,26B,26Cが設けられている。把持部26Aは、搬送部23の側面に固定された固定部27と、固定部27に対して回転軸29a(図2参照)の回りに回転可能に設けられた可動部28と、可動部29を回転駆動する回転モータ29とを有する。
図2に示すように、搬送部23を介してウエハWを搬送する際には、把持部26A(他の把持部26B,26Cも同様)の可動部28の先端部28aがウエハ裏面Wbに接触するように、可動部28を点線で示す位置A2まで回転する。そして、裏面Wbを研磨する際には、可動部28を位置A1まで退避させる。また、可動部28の先端部28aには真空吸着用の穴(不図示)が設けられ、この穴が可動部28内の通気孔及び可撓性を持つ排気管(不図示)を介して真空ポンプ(不図示)に連通している。その可動部28の先端部28aを裏面Wbに接触させた状態でその真空ポンプで吸引することによって、先端部28aに裏面Wbを真空吸着で安定に保持できる。主制御部16が把持部制御部45を介して把持部26A〜26Cの回転モータ29の動作、及び可動部28の先端部28aに対する真空吸着の開始及び解除のタイミングを制御する。なお、把持部26を退避させずに、把持部26と回転ホルダ19とでウエハ裏面Wbを吸着した状態でウエハ裏面Wbを研磨してもよい。
また、研磨部14は、一例として化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing: CMP)方式で、かつ回転方式(ロータリータイプ)でウエハWの裏面を研磨する。研磨部14は、回転ホルダ19に近接して配置され、XY面に平行な表面を有する円板状の回転可能なテーブル(以下、回転テーブルという)32と、回転テーブル32をZ軸に平行な軸の回りに回転駆動する回転モータ33と、回転テーブル32の表面に貼着されている薄い円板状の研磨パッド34とを有する。研磨パッド34は、例えば発泡性の樹脂(合成樹脂)、無発泡の樹脂(合成樹脂)、又は不織布等の材料から形成されている。また、研磨パッド34として、研磨対象面に接触する硬質の研磨層、及びこの下地としての不織布又はウレタンフォーム等の層を含む積層タイプの研磨パッドも使用できる。
研磨パッド34を研磨対象面(ここではウエハ裏面Wb)に接触させ、研磨パッド34と裏面Wbとを相対的に変位(例えば回転)させることによって、その裏面Wbが研磨されて、その裏面Wbに付着した異物を除去できる。このため、研磨パッド34の表面は、回転ホルダ19の載置面19cとほぼ同じ高さ(Z方向の位置)に位置決めされている。なお、硬質の研磨パッドほど裏面Wbの形状に追従しないため、研磨パッドの表面の平坦性が向上するが、裏面Wbが部分的にわずかに歪んでいるような場合に、研磨後に異物が残留する恐れがある。なお、本実施形態では、研磨パッド34とウエハ裏面Wbとを共に回転させているが、どちらか一方のみを回転させることで相対的な変位が生じるようにしてもよい。
さらに、研磨部14は、研磨パッド34と研磨対象面との間に化学機械的研磨(以下、CMPという)用の液体であるいわゆるスラリー39を供給するために、研磨パッド34の表面にスラリー39を滴下する配管37と、配管37にスラリー39を供給する供給部38と、研磨パッド34の表面の清掃等を行うパッドコンディショナ35と、研磨パッド34の表面に沿ってパッドコンディショナ35を移動する駆動部36とを有する。スラリー39としては、一例として二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化セシウム(CeO2)、酸化マンガン(Mn23)、又はダイヤモンドなどの粒子(粒子径は例えば数10〜数100nm)と、酸性又はアルカリ性などの研磨対象面の材料(ここではフォトレジスト又はトップコート等の異物)を改質する化学成分と、それらの粒子(砥粒)の分散剤と、界面活性剤との混合物を使用できる。スラリー39中の粒子及び化学成分は、研磨対象面の材料に応じて最適な物質が選択される。
主制御部16が、回転モータ33及び駆動部36の動作を制御し、供給部38によるスラリー39の供給量を制御する。さらに、必要に応じて、パッドコンディショナ35と研磨パッド34との間に液体(例えば純水等)を供給する液体供給部が設けられる。また、回転モータ33及び回転テーブル32と第2支持部18(回転ホルダ19)とのX方向の間隔を調整する駆動部(不図示)も設けられている。この駆動部によって、第2支持部18に支持されているウエハ裏面Wbの研磨中に、その裏面Wbの半径方向の回転テーブル32(研磨パッド34)の位置を調整することができる。また、主制御部16は、ホストコンピュータ6との間で種々の情報を交換できるとともに、主制御部16には、ホストコンピュータ6から供給されるウエハ裏面Wbの異物の位置の情報等を記憶する記憶部42が接続されている。
次に、本実施形態の研磨装置10を用いた研磨方法の一例につき図4のフローチャートを参照して説明する。その研磨方法の全体の動作はホストコンピュータ6によって制御される。まず、図4のステップ102において、図1のデバイス製造システムDMSのコータ・デベロッパCDで、露光対象のウエハ(ウエハWとする)のウエハ面WsにフォトレジストPR(レジスト)及びトップコートTC(図3(C)参照)を塗布する。次のステップ104において、コータ・デベロッパCDから搬送ロボット9Aによって検査装置8にウエハWを搬送し、ウエハ裏面Wbに許容範囲を超える大きさの異物があるかどうかを検査する。その許容範囲を超える大きさの異物がない場合には、動作はステップ112に移行して、ウエハWは、搬送ロボット9Bによって露光装置EXに搬送される。そして、露光装置EXによってウエハWは液浸方式で露光される(ステップ114)。その後、ウエハWはステップ116の次工程(現像等)に移行する。
一方、ステップ104において、ウエハ裏面Wbに許容範囲を超える大きさの異物が検出されたときには、動作はステップ106に移行して、検査装置8はホストコンピュータ6を介して研磨装置10の主制御部16に、裏面Wbにおいて異物が検出された位置(ウエハWのエッジ部からの距離等)及びその異物の大きさの情報等を供給する。さらに、ウエハWは搬送ロボット9Cによって研磨装置10に搬送される。この際に、搬送ロボット9Cの先端の搬送部23の複数のサクションカップ25とウエハWとの間隔が所定の間隔になるように、サクションカップ25がウエハWを吸引する(図3(B)参照)。さらに、搬送部23の側面に設けられた把持部26A〜26Cの可動部28の先端部28aがそれぞれ図2の位置A2で示すようにウエハ裏面Wbに接触し、かつ裏面Wbを吸着する。これによって、ウエハWは搬送部23に対する相対位置が一定の状態で、研磨装置10の第2支持部18の回転ホルダ19の載置面19cの上方に搬送される。
そして、ウエハWの中心を回転ホルダ19の中心に合わせた状態で、搬送部23を降下させることで、ウエハ裏面Wbが回転ホルダ19の載置面19cに載置され、回転ホルダ19によるウエハWの吸着を開始することで、ウエハWが回転ホルダ19に保持される。この後、把持部26A〜26Cの可動部28はそれぞれ図2の位置A1で示すように退避する。この状態では、研磨部14において、研磨パッド34の上面に対するスラリー39の滴下が開始されているとともに、研磨パッド34の一部が、ウエハ裏面Wbの一部にほぼ接触する状態で対向している。また、裏面Wbにおける研磨パッド34の−X方向の端部のウエハWのエッジ部からの距離が、検査装置8で異物が検出された位置のそのエッジ部からの距離よりも大きくなるように設定されている。これによって、研磨パッド34による裏面Wbの研磨対象領域は、裏面Wbにおいて異物が付着している領域を含むことになる。
そして、ステップ108において、第1支持部22の複数のサクションカップ25のうち、研磨パッド34に対向して配置されている一つ又は複数のサクションカップ25からウエハWに噴き出される気体の流量を制御して、ウエハWに対して、ウエハ面Wsから裏面Wbの方向(−Z方向)に向かう力を付与する。その一つ又は複数のサクションカップ25からウエハWに付与される力は、研磨中に研磨部14(研磨パッド34)によってウエハWに加えられる+Z方向の力をほぼ相殺するように設定されている。これによって、ウエハ裏面Wbの一部と研磨パッド34の一部とがほぼ密着する。さらに、裏面Wbと研磨パッド34との間にスラリー39の層が含まれている。また、複数のサクションカップ25のうち、研磨パッド34に対向していない部分に配置されている複数のサクションカップ25においては、ウエハWを+Z方向に吸引するようにその気体の流量を制御する。
また、ステップ110において、研磨部14の回転モータ33によって回転テーブル32(研磨パッド34)を回転させるのと同期して、第2支持部18の回転モータ21によって回転ホルダ19(ウエハW)を回転させることによって、ウエハ裏面Wbが研磨パッド34によってCMP方式で研磨される。裏面Wbに対する研磨時間は、裏面Wbに付着している異物の大きさに応じて設定される。そして、ウエハ裏面Wbの異物が除去されたと推定される時間が経過した後、回転テーブル32及び回転ホルダ19の回転を停止させ、研磨パッド34に対向して配置されている一つ又は複数のサクションカップ25からウエハWに付与される−Z方向に向かう力を解除する。そして、把持部26A〜26Cの可動部28の先端部28aをウエハ裏面Wbに接触させて、可動部28でウエハWを吸着し、回転ホルダ19によるウエハWの吸着を解除する。その後、搬送部23によってウエハWを例えば洗浄槽(不図示)に搬送し、ウエハ裏面Wbに付着したスラリー39を洗浄した後、ウエハWを乾燥させる。その後、動作はステップ112に移行して、ウエハWに対する露光等が行われる。
この際に、ステップ110におけるウエハ裏面Wbの研磨によって、裏面Wbに付着した異物が除去されているため、ウエハWを露光装置EXのウエハホルダ(不図示)に載置したときに、ウエハWの平面度が部分的に悪化することがない。このため、ウエハ面Wsの全面で高い露光精度を得ることができ、最終的に製造される半導体デバイス等の歩留まりを向上できる。
また、ステップ110の後に、再度ステップ104を行ない、異物が検出された場合は、再度ウエハ裏面Wbの研磨を行なってもよい。
なお、本実施形態では、ウエハ裏面Wbのうち、回転ホルダ19で吸着されていた部分を研磨していないが、研磨するための構成を設けてもよい。例えば、ウエハ裏面Wbのうちの周縁部をリング状に保持する保持部を設け、この保持部でウエハWを保持しつつ、回転ホルダ19で吸着されていた部分を研磨するようにしてもよい。
上述のように本実施形態のウエハW(基板)用の研磨装置10は、デバイス用パターンが形成されるウエハ面(表面)Wsを有するウエハWに対して、サクションカップ25(付与装置)によって、ウエハ面Wsから裏面Wbに向かう方向(−Z方向)の力を、ウエハ面Wsに非接触の状態で付与しつつ、ウエハWを支持するウエハ支持部12(基板支持部)と、ウエハ裏面Wbの異物が付着している領域(研磨対象領域)を研磨する研磨部14とを備えている。
また、本実施形態の研磨方法は、ウエハWに対してウエハ面Wsから裏面Wbに向かう方向の力を、ウエハ面Wsに非接触の状態で付与しつつ、ウエハWを支持するステップ106,108と、ウエハ裏面Wbの一部の研磨対象領域を研磨するステップ110とを有する。
本実施形態によれば、ウエハ支持部12からウエハWに対して、ウエハ面Wsに対して非接触の状態で、ウエハ裏面Wbの研磨による圧力をほぼ相殺するようにウエハ面Wsから裏面Wbに向かう方向の力を付与できる。このため、ウエハ面Wsに接触することなく、研磨によって裏面Wbに付着した異物を除去できる。また、ウエハ面Wsに回路パターンが形成されていても、又はウエハ面Wsにフォトレジスト及びトップコートが塗布されていても、その研磨中にウエハ面Wsに接触することがないため、ウエハ面Wsの回路パターン、及び/又はウエハ面Wsのフォトレジスト及びトップコートに悪影響を与えることがない。このため、最終的に製造される半導体デバイス等の歩留まりをより向上できる。
また、本実施形態のデバイス製造システムDMSは、ウエハWの表面にフォトレジスト(感光材料)を塗布するコータ・デベロッパCD(塗布装置)と、ウエハの裏面を研磨する研磨装置10と、ウエハWの表面にデバイス用のパターンの像を露光する露光装置EXとを備えている。このデバイス製造システムDMSによれば、露光装置EXにおける露光精度を高く維持できるため、最終的に製造される半導体デバイス等の歩留まりを向上できる。
なお、上述の実施形態では以下のような変形が可能である。
まず、上述の実施形態では、ウエハWに対して−Z方向の力を付与するために複数のサクションカップ25が使用されているが、複数のサクションカップ25の代わりに、図5(A)の変形例のウエハ支持部12Aで示すように、エアパッドと真空吸着パッドとの組み合わせを使用してもよい。なお、図5(A)〜(C)及び図6(A)、(B)において図2に対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図5(A)は、この変形例のウエハ支持部12AでウエハWをウエハ面Wsに非接触で保持している状態を示し、図5(B)は図5(A)の搬送部23Aの底面図であり、図5(C)は、図5(B)のCC線に沿う拡大断面図である。
図5(A)及び(B)に示すように、図1の搬送ロボット9Cの先端部に連結される円板状の搬送部23Aの底面に、同心円状に交互にエアパッド50A,50B,50C,50D(加圧部)及び真空吸着パッド52A,52B,52C,52D(吸引部)が形成されている。エアパッド50A〜50D及び真空吸着パッド52A〜52Cはリング状であり、中心部の真空吸着パッド52Dは円形である。エアパッド50A〜50Dには例えば等角度間隔で複数の通気孔51が設けられ、真空吸着パッド52A〜52Cには例えば等角度間隔で複数の通気孔53が設けられ、中央の真空吸着パッド52Dにも通気孔53が設けられている。なお、図5(B)には、複数列の通気孔51,53のうちの2列に沿って配列された通気孔51,53のみを図示している。また、通気孔51,53は不等間隔で配置してもよい。
図5(C)に示すように、エアパッド50A,50B(他のエアパッド50C,50Dも同様)は、搬送部23Aの底面に設けられたリング状の凹部であり、エアパッド50A,50Bの上端の通気孔51がそれぞれ搬送部23内の共通の通気孔51Tに連通し、通気孔51Tに加圧ポンプ(不図示)から圧縮された清浄な気体(例えばドライエアー)が供給されている。
また、真空吸着パッド52A(他の真空吸着パッド52B,52Cも同様)は、搬送部23Aの底面に設けられたリング状の凹部であり、真空吸着パッド52A等の上端の通気孔53が搬送部23内の共通の通気孔53Tに連通し、通気孔53Tが真空ポンプ(不図示)によって吸引されている。また、エアパッド50A〜50Dとこれに隣接する真空吸着パッド52A〜52Dとの間に、それぞれ大気圧の雰囲気に連通しているリング状の溝(以下、大気圧溝という)54が設けられている。すなわち、複数の大気圧溝54の上部に設けられた通気孔55が、それぞれ搬送部23内の共通の通気孔を介して、大気圧の雰囲気にある開口55Tに連通している。このため、この変形例では、エアパッド50A〜50Dとこれに隣接する真空吸着パッド52A〜52Dとの間に、それぞれ大気圧の空間が設けられ、エアパッド50A〜50Dから噴き出される気体のうちで、真空吸着パッド52A〜52Dによって吸引される気体の割合が小さくなり、エアパッド50A〜50DによるウエハWに対する加圧及び真空吸着パッド52A〜52DによるウエハWの吸引をそれぞれ効率的に行うことができる。
そして、エアパッド50A〜50Dからウエハ面Wsに噴き出される気体によって、ウエハ面Wsの対向部50A1,50B1等に対して矢印A5で示すように、ウエハ面Wsからウエハ裏面Wbに向かう方向(−Z方向)の力(反発力)が付与される。また、真空吸着パッド52A〜52Dで気体を吸引することによって、ウエハ面Wsの対向部52A1等に対して矢印A6で示すように、ウエハWを搬送部23A側に吸引する力が付与される。この他の構成は第1の実施形態の研磨装置10と同様である。
このウエハ支持部12Aを用いて搬送中のウエハWを保持する際には、真空吸着パッド52A〜52DによるウエハWの吸引力がエアパッド50A〜50DによるウエハWに対する反発力より大きくなるように力のバランスを制御することで、ウエハWに対するZ方向の間隔gを一定の値に維持できる。また、研磨中のウエハWを保持する際には、図2の研磨部14の研磨パッド34に対向する部分のエアパッド50A〜50Dから、研磨によるウエハWに対する+Z方向の圧力を相殺するように−Z方向の力を付与するか、又は真空吸着パッド52A〜52DによるウエハWの吸引力よりもエアパッド50A〜50DによるウエハWに対する反発力の方が大きくなるように力のバランスを制御することで、研磨中にウエハWが撓んでウエハWが損傷することを防止できる。
また、エアパッド及び真空吸着パッドは、同心円状ではなく、図6(A)及び(B)の別の変形例のウエハ支持部12Bで示すように2次元の格子状に配置してもよい。図6(A)中のB1部は、この変形例の搬送部23Aを示す底面図、B2部は、B1部中のB3部の拡大図であり、図6(B)は図6(A)中のB2部のBB線に沿う拡大断面図である。
図6(A)に示すように、搬送部23Aの底面に、X方向及びY方向に交互に複数のエアパッド50E及び複数の真空吸着パッド52Eが形成されている。
図6(B)に示すように、エアパッド50Eは、搬送部23Aの底面に設けられたほぼ正方形の凹部であり、エアパッド50Eの上端の通気孔51がそれぞれ搬送部23内の共通の通気孔(不図示)を介して加圧ポンプ(不図示)に連通している。また、真空吸着パッド52Eは、搬送部23Aの底面に設けられたほぼ正方形の凹部であり、真空吸着パッド52Eの上端の通気孔53が搬送部23内の共通の通気孔(不図示)を介して真空ポンプ(不図示)に連通している。
また、エアパッド50Eとこれに隣接する真空吸着パッド52Eとの間に、それぞれ大気圧の雰囲気に連通しているほぼ正方形の枠状の大気圧溝54Aが設けられている。このため、この変形例においても、エアパッド50Eから噴き出される気体のうちで、真空吸着パッド52Eによって吸引される気体の割合が小さくなり、エアパッド50EによるウエハWに対する加圧及び真空吸着パッド52EによるウエハWの吸引をそれぞれ効率的に行うことができる。
そして、エアパッド50Eからウエハ面Wsに噴き出される気体によって、ウエハ面Wsの対向部50E1に対して−Z方向の反発力が付与される。また、真空吸着パッド52Eで気体を吸引することによって、ウエハ面Wsの対向部52E1に対してウエハWを吸引する力が付与される。この他の構成は第1の実施形態の研磨装置10と同様である。
このウエハ支持部12Bを用いて搬送中のウエハWを保持する際には、真空吸着パッド52EによるウエハWの吸引力がエアパッド50EによるウエハWに対する反発力より大きくなるように力のバランスを制御してもよい。また、研磨中のウエハWを保持する際には、図2の研磨部14の研磨パッド34に対向する部分のエアパッド50Eから、研磨によるウエハWに対する+Z方向の圧力を相殺するように−Z方向の力を付与するか、又は真空吸着パッド52EによるウエハWの吸引力よりもエアパッド50EによるウエハWに対する反発力の方が大きくなるように力のバランスを制御することで、研磨中にウエハWが撓んでウエハWが損傷することを防止できる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態につき図7(A)及び(B)を参照して説明する。本実施形態の研磨装置10Aの研磨部14は第1の実施形態と同様であるが、ウエハ支持部の構成が異なっている。なお、図7(A)及び(B)において、図2、図3(A)、及び図5(A)に対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7(A)は、本実施形態に係る研磨装置10Aの機構部の構成を示す。図7(A)において、研磨装置10AはウエハWを支持するウエハ支持部12Cと研磨部14とを備えている。また、ウエハ支持部12Cが備える搬送部23Aは、円板状の部材であり、搬送部23Aの底面は平面である。なお、図7(A)においては、搬送部23Aの底面に平行な平面内で図7(A)の紙面に平行な方向にX軸を、図7(A)の紙面に垂直な方向にY軸を取り、搬送部23Aの底面に垂直な方向にZ軸を取っている。
本実施形態において、搬送部23Aの上面に、搬送部23AをZ軸に平行な軸の回りに回転する回転軸56が設けられている。回転軸56は不図示の回転モータで回転される。また、搬送部23Aの側面に等角度間隔で例えば4箇所に把持部26A,26B,26C,26D(図7(B)参照)が設けられている。把持部26A〜26Dの可動部28の先端部28aは、それぞれウエハ裏面Wbに接触してウエハ裏面Wbを真空吸着可能な位置A6から、ウエハ支持部12の研磨パッド34に接触しない点線で示す位置A7に退避可能である。この他の構成は第1の実施形態と同様である。本実施形態では、把持部26A〜26DによってウエハWのX方向、Y方向、及びZ方向の位置が設定されるとともに、把持部26A〜26Dの真空吸着によってウエハWに対して、研磨の際の圧力を相殺するような−Z方向の力が付与される。
本実施形態において、ウエハ裏面Wbを研磨部14で研磨する際には、4箇所の把持部26A〜26Dのうちの3箇所の把持部(例えば把持部26A,26B,26D)でウエハ裏面Wbを吸着して支持する。この際に、研磨部14の研磨パッド34に近い位置にある把持部(例えば把持部26B,26D)による真空吸着によって、研磨によるウエハWに対する+Z方向の圧力を相殺するように−Z方向の力を付与する。また、その研磨中に回転軸56の回転によって、搬送部23A及び把持部26A〜26D(実際にはこのうちの3つの把持部)を介してウエハWを回転するのと同期して、回転モータ33によって回転テーブル32(研磨パッド34)を回転させる。この際に、一例としてノッチ部NTが設けられたウエハWの回転角が図7(B)の位置A8,A9,A10で示すように変化するときに、把持部26A〜26Dのうちで、回転テーブル32(研磨パッド34)と機械的に干渉する位置にある把持部(例えば位置A8では把持部26C)の可動部28の先端部28aを、図7(A)の位置A7まで退避させる。
言い換えると、把持部26A〜26Dの可動部28はそれぞれ周期的に退避位置とウエハ裏面Wbに接触してウエハ裏面Wbを吸着する位置との間を往復することになる。また、把持部26A〜26Dの可動部28がウエハ裏面Wbに接触したときに、それぞれその可動部28によるウエハWの真空吸着が開始され、可把持部26A〜26Dの可動部28が退避位置に向かう直前に、それぞれその可動部28によるウエハWの真空吸着が解除される。これによって、ウエハWのX方向及びY方向の位置を一定の位置に維持しながら、研磨部14によってウエハ裏面Wbの研磨を行うことができる。また、研磨中にウエハWが撓んでウエハWが損傷することも防止できる。
なお、本実施形態では、研磨パッド34とウエハ裏面Wbとを共に回転させているが、どちらか一方のみを回転させることで相対的な変位が生じるようにしてもよい。例えば、ウエハWは把持部26で支持した状態で固定しておき、研磨パッド34がウエハWの周囲を動くようにしてもよい。
なお、本実施形態において、ウエハ支持部12Cの搬送部23Aの底面に、図5(A)の変形例のウエハ支持部12Aと同様に、同心円状(又は格子状でもよい)に配列されたエアパッド50A〜50D及び真空吸着パッド52A〜52Dを設けてもよい。この場合、エアパッド50A〜50D及び真空吸着パッド52A〜52Dを介して、それぞれウエハWに対して−Z方向及び+Z方向の力を付与することができる。一例として、研磨部14の研磨パッド34に対向する位置にあるエアパッド50A〜50Dから、研磨の圧力を相殺するようにウエハ面Wsに−Z方向の力を付与することで、研磨中にウエハWが撓んでウエハWが損傷することをより確実に防止できる。
また、上述の第1の実施形態では、ウエハWに対してはウエハ面Ws側から研磨部14による研磨の圧力を相殺するための力を付与しているが、例えばウエハ裏面Wbを吸引することによって、研磨の圧力を相殺するための力を付与してもよい。また、上述の第1及び第2の実施形態において、例えばウエハ裏面Wbを接触式の静電吸着で吸着して、ウエハWに−Z方向の力を与えることによって、研磨の圧力を相殺するための力を付与してもよい。
さらに、上述の各実施形態では研磨部14はCMP方式で研磨を行っているが、CMP方式以外の通常の研磨方式でウエハ裏面の研磨を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態のデバイス製造システムDMS又は研磨方法を用いて半導体デバイス等の電子デバイス(又はマイクロデバイス)を製造する場合、電子デバイスは、図8に示すように、電子デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたレチクル(マスク)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造してフォトレジストを塗布するステップ223、前述した実施形態の検査装置8による検査及び研磨装置10,10Aによる研磨によって基板の裏面の異物を除去する工程、露光装置(露光方法)によりレチクルのパターンを基板(感光基板)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
言い換えると、このデバイスの製造方法は、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、ウエハWの表面に感光材料を塗布するステップ102と、基板の裏面を研磨するステップ110と、基板の表面にデバイス用のパターンの像を露光するステップ114と、を含んでいる。このデバイスの製造方法によれば、露光時の露光精度を高めることができるため、大きいスループット(生産性)で高精度に電子デバイスを製造できる。
なお、本発明は、上述の走査露光型の投影露光装置(スキャナ)の他に、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ等)にも適用できる。さらに、本発明は、液浸型露光装置以外のドライ露光型の露光装置にも同様に適用することができる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用のデバイス製造システムへの適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するためのデバイス製造システムにも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグフィ工程を用いて製造する際のデバイス製造システムにも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
DMS…デバイス製造システム、CD…コータ・デベロッパ、EX…露光装置、10,10A…研磨装置、12,12A〜12C…ウエハ支持部、14…研磨部、18…第2支持部、19…回転ホルダ、22…第1支持部、25…サクションカップ、32…回転テーブル、34…研磨パッド、50A〜50D…エアパッド、52A〜52D…真空吸着パッド

Claims (20)

  1. 基板の研磨方法であって、
    デバイス用パターンが形成される表面を有する基板を少なくとも前記表面に非接触の状態で支持することと、
    前記基板の前記裏面の少なくとも一部の研磨対象領域を研磨することと、
    前記研磨の際に、前記基板に対して、前記表面から前記裏面に向かう方向の力を付与することと、
    を含むことを特徴とする研磨方法。
  2. 前記基板を支持することは、
    前記基板を、前記基板の前記表面に平行な方向に移動しないように支持することを含むことを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  3. 前記基板に対して、前記基板の前記表面から前記裏面に向かう方向の力を付与することは、
    前記基板の前記表面に対向するように、前記表面に対する気体の噴出量を調整して前記基板に対する吸引力と反発力との比率を調整する調整部材を配置することを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨方法。
  4. 前記基板に対して、前記基板の前記表面から前記裏面に向かう方向の力を付与することは、
    前記基板の前記表面に対向するように、かつ互いに隣接するように、気体を噴き出す加圧部及び気体を吸引する吸引部を配置することを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨方法。
  5. 前記基板を支持することは、
    前記基板の前記裏面の中央部を吸着して支持することを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨方法。
  6. 前記基板を支持することは、
    前記基板の前記表面に対向するように配置された可動部材に変位可能に設けられた複数の支持部材を用いて、前記基板の前記裏面の周縁部を吸着して支持することを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨方法。
  7. 前記基板の前記研磨対象領域を研磨することは、
    前記基板を研磨するための研磨用部材及び前記基板の少なくとも一方を回転することを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の研磨方法。
  8. 前記基板を研磨することは、化学機械的研磨方式で研磨することを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨方法。
  9. 前記基板の前記研磨対象領域は、異物の付着が検出された領域であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の研磨方法。
  10. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、
    基板の表面に感光材料を塗布することと、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の研磨方法を用いて、前記基板の前記裏面を研磨することと、
    前記基板の前記表面にデバイス用のパターンの像を露光することと、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
  11. 基板の研磨装置であって、
    デバイス用パターンが形成される表面を有する基板を少なくとも前記表面に非接触の状態で支持する基板支持部と、
    前記基板の前記裏面の少なくとも一部の研磨対象領域を研磨する研磨部と、
    前記研磨の際に、前記基板に対して、前記表面から前記裏面に向かう方向の力を付与する付与装置と、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  12. 前記基板支持部は、
    前記付与装置を含み、前記基板に対して、少なくとも前記表面に非接触の状態で前記表面から前記裏面に向かう方向の力を付与する第1支持部と、
    前記基板を、前記基板の前記表面に平行な方向に移動しないように支持する第2支持部と、を有することを特徴とする請求項11に記載の研磨装置。
  13. 前記基板支持部は、
    前記基板の前記表面に対向するように配置されるとともに、前記表面に対する気体の噴出量を調整して前記基板に対する吸引力と反発力との比率を調整する調整部材を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の研磨装置。
  14. 前記基板支持部は、
    前記基板の前記表面に対向するように、かつ互いに隣接するように配置される、気体を噴き出す加圧部及び気体を吸引する吸引部を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の研磨装置。
  15. 前記基板支持部は、
    前記基板の前記裏面の中央部を吸着して支持する裏面支持部を有することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の研磨装置。
  16. 前記基板支持部は、
    前記基板の前記表面に対向するように配置された可動部材と、
    前記可動部材に変位可能に設けられて、それぞれ前記基板の前記裏面の一部を吸着して支持することが可能な複数の支持部と、を有することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の研磨装置。
  17. 前記研磨部は、前記基板に接触する研磨用部材を有し、
    前記基板支持部で支持されている前記基板、及び前記研磨用部材の少なくとも一方を回転する回転部を備えることを特徴とする請求項11〜16のいずれか一項に記載の研磨装置。
  18. 前記研磨部は、化学機械的研磨方式で前記基板を研磨することを特徴とする請求項11〜17のいずれか一項に記載の研磨装置。
  19. 前記基板の前記研磨対象領域は、異物の付着があることが検出された領域であることを特徴とする請求項11〜18のいずれか一項に記載の研磨装置。
  20. 基板の表面に感光材料を塗布する塗布装置と、
    前記基板の裏面を研磨するための、請求項11〜19のいずれか一項に記載の研磨装置と、
    前記基板の前記表面にデバイス用のパターンの像を露光する露光装置と、
    を備えることを特徴とするデバイス製造システム。
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CN112786518A (zh) * 2020-01-10 2021-05-11 上野精机株式会社 电子零部件处理装置

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