JP2015157539A - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

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Hideaki Wakatsuki
秀明 若月
人司 荒木
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人司 荒木
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Abstract

【課題】スモールオーバーラップ衝突時にはサスペンションアームを前方連結部分においてサスペンションメンバから確実に離脱させることによってサスペンションアームを後方連結部を中心に外転させてキャビンへの衝突荷重を低減させ、通常走行時にはサスペンションアームとサスペンションメンバとの連結部分の剛性を高く維持する車両用サスペンション装置。【解決手段】第1アーム連結機構40は、サスペンションアーム11が車両後方への後方荷重を含む特定荷重を受けていない状態で第1被連結部14とサスペンションメンバ20とを相対移動不能に連結し、車両衝突時の衝突荷重が前輪に作用してサスペンションアームが特定荷重を受けた場合に第1被連結部とサスペンションメンバとの連結を解除し、第2アーム連結機構41は、車両衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合であっても第2被連結部15とサスペンションメンバとの連結を維持する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されるサスペンション装置に関する。
下記特許文献1に開示された車両用サスペンション装置の一つ(以下、「従来装置」と称呼される。)においては、前輪を支持するサスペンションアームが車両前後方向の異なる2箇所でサスペンションメンバに連結されている。以下、サスペンションアームは単に「アーム」とも称呼され、サスペンションメンバは単に「メンバ」とも称呼される。
従来装置は、車両衝突時の衝突荷重が前輪を経由してアームに作用した際、アームがその前方連結部においてメンバから離脱して後方連結部を中心に外転する構造を有している。より具体的に述べると、アームの前方連結部は、車両前後方向に延在する円柱状の回転軸部を有している。この回転軸部は、その両端においてメンバに設けられる凹部に嵌合されている。その結果、アームはメンバに対し車両上下方向に揺動可能に支持されている。更に、メンバは、前輪を経由してアームに作用した衝突荷重により容易に変形する脆弱部(矩形状開口部)を有している。これにより、メンバはアームを経由した衝突荷重により容易に変形する。その結果、アームの前方連結部の回転軸部がメンバの凹部から離脱する。
特開2004−9893号公報
ところで、車両のオフセット衝突の一つとして、車体と衝突対象物との接触領域が車幅方向の両端側にシフトした衝突形態、所謂「スモールオーバーラップ衝突」と称呼される形態が知られている。このスモールオーバーラップ衝突では、衝突対象物(例えば、壁の端部及び柱等)からメンバへと衝突荷重が直接的に加わらず、衝突対象物から「車幅方向端部に存在する車輪及びキャビン(客室構成部材)の端部等」に衝突荷重が直接的に加わる場合が多い。従って、スモールオーバーラップ衝突時において大きな衝突荷重がキャビンに及ぶことを回避し得るサスペンション装置が望まれる。
そこで、発明者は、スモールオーバーラップ衝突時に車輪に連結されたアームに加わる荷重を利用してアームの前方連結部をメンバから離脱させるとともに、そのアームを後方連結部を中心として車幅外方へと回転(以下、「外転」とも称呼する。)させ、アームによって車両を衝突対象物から離すように移動させるサスペンションアームを検討している。上記従来装置は、このような作動を行い得る可能性を有する。
しかしながら、前述したように、上記従来装置におけるアームの前方連結部は、アームの回転軸部がメンバの凹部に相対回転可能に嵌合された構造を有しているから、アームとメンバとの連結部分の剛性を高く維持するのに限界があり、しかも、メンバは衝突荷重により容易に変形する脆弱部を有しているから、通常走行時にアームに車幅方向の大きな力が作用すると、アームの回転軸部がメンバの凹部から離脱する虞がある。即ち、上記従来装置は、アームとメンバとの連結部分における「車幅方向における剛性」が低いという問題を有している。
そこで、本発明は上述の課題に対処するために成されたものである。即ち、本発明の目的の1つは、スモールオーバーラップ衝突時にはサスペンションアームを前方連結部分においてサスペンションメンバから確実に離脱させることによってサスペンションアームを後方連結部を中心に外転させてキャビンへの衝突荷重を低減させ得るとともに、通常走行時にはサスペンションアームとサスペンションメンバとの連結部分の剛性を高く維持することができる構造を有する車両用サスペンション装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る車両用サスペンション装置は、車体に固定されたサスペンションメンバと、サスペンションアームと、第1アーム連結機構と、第2アーム連結機構と、を含む。サスペンションアームは、前輪を支持するためのナックルとサスペンションメンバとの間に介装されるとともに第1被連結部と第1被連結部よりも車両後方の第2被連結部とを有する。
第1アーム連結機構は、サスペンションアームの第1被連結部とサスペンションメンバとを連結する。この第1アーム連結機構は、サスペンションアームが車両後方への後方荷重を含む特定荷重を受けていない状態でサスペンションアームの第1被連結部とサスペンションメンバとを相対移動不能に連結し、車両衝突時の衝突荷重が前輪に作用してサスペンションアームが特定荷重を受けた場合に第1被連結部とサスペンションメンバとの連結を解除するように構成される。この第1アーム連結機構によれば、サスペンションアームが特定荷重を受けていない状態では第1被連結部とサスペンションメンバとが相対移動不能に連結されるため、通常走行時にはサスペンションアームとサスペンションメンバとの連結部分の剛性を高く維持することができる。また、スモールオーバーラップ衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合には当該サスペンションアームを第1被連結部においてサスペンションメンバから確実に離脱させることができる。一方で、第2アーム連結機構は、サスペンションアームの第2被連結部とサスペンションメンバとを連結する。この第2アーム連結機構は、車両衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合であっても第2被連結部とサスペンションメンバとの連結を維持するように構成される。これにより、車両衝突時の特定荷重によりサスペンションアームを第2被連結部を中心に車両後方に向けて外転させることができる。その結果、スモールオーバーラップ衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合にはサスペンションアームを第2被連結部を中心に外転させてキャビンへの衝突荷重を低減させることができる。即ち、サスペンションアームが受ける荷重の一部が当該サスペンションアームの回転動作に利用される(変換される)。この回転動作によってサスペンションアームのうち車幅方向についてのアーム長さ成分が増えるため、車両の進行方向は車両前方から斜め前方へと変化していく。その結果、前輪と一体的に移動する衝突対象物とサスペンションメンバとの車幅方向の離間距離が大きくなり、キャビンは衝突対象物から遠ざかるように斜め前方へと押し出される。従って、このサスペンション装置によれば、スモールオーバーラップ衝突時にキャビンに作用する衝突荷重を減らすことが可能になる。
なお、第1被連結部とサスペンションメンバとを相対移動不能に連結する形態として典型的には、これら両要素のうちの一方の要素に対して延性を有する他方の要素を塑性変形させて加締める形態や、両要素を溶接によって接合する形態を採用するのが好ましい。これにより、第1被連結部とサスペンションメンバとを簡便な加工方法によって連結することができる。
この構成の場合、第1被連結部は弾性部材を含むブッシュを備えるのが好ましい。第1アーム連結機構は、ブッシュを収容するとともに当該ブッシュ及びサスペンションメンバの双方に固定される収容部材を備えるのが好ましい。この第1アーム連結機構は、車両衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合に収容部材とサスペンションメンバとの固定を解除することにより第1被連結部とサスペンションメンバとの連結を解除するように構成されている。即ち、本構成では、第1被連結部のブッシュを収容部材を介して間接的にサスペンションメンバに固定する二重固定構造が採用されている。これにより、サスペンションアームとサスペンションメンバとの連結部分の剛性をより高く維持することができる。
この構成の場合、第1アーム連結機構は、サスペンションメンバと収容部材とを固定するために当該サスペンションメンバから延出した延出部を備えるのが好ましい。この延出部は、収容部材とサスペンションメンバとの固定のために収容部材に接合される接合領域と、接合領域よりもサスペンションメンバ側の部位に予め設けられた領域であって車両衝突時の特定荷重により破断する破断予定領域と、を備える。この第1アーム連結機構は、車両衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合に延出部が破断予定領域にて破断することによりサスペンションメンバと収容部材との固定を解除する。延出部に破断予定領域を設けることによって、サスペンションアームの第1被連結部をサスペンションメンバから確実に離脱させることができる。
この構成の場合、延出部は、接合領域において塑性変形により収容部材を加締める加締め片として構成されるのが好ましい。この構成によれば、収容部材とサスペンションメンバとを加締め加工を用いて簡便に固定することができる。
第1アーム連結機構がブッシュのための収容部材を備える上記構成の発明では、この第1アーム連結機構は、サスペンションメンバと収容部材とを固定するために当該サスペンションメンバからそれぞれ延出した第1延出部及び第2延出部を備えるのが好ましい。第1延出部は、サスペンションメンバに対する収容部材の車両後方への移動を規制するように収容部材に係合する。ここでいう「係合」の形態について典型的には、一方の要素と他方の要素とが互いに当接する形態、一方の要素の凸部が他方の要素の凹部に嵌合する形態、一方の要素が他方の要素に引っ掛かる形態、一方の要素の塑性変形によって他方の要素を加締める形態等が挙げられる。第2延出部は、サスペンションメンバに対する収容部材の車幅方向外側への移動を規制しつつ、当該規制の解除のための規制解除位置へと収容部材を車両後方にガイド可能に構成される。この第1アーム連結機構は、車両衝突時の特定荷重に含まれる後方荷重によって、第1延出部が収容部材との係合を解除するように塑性変形し、且つ第2延出部が収容部材を規制解除位置へとガイドして規制解除位置において収容部材の車幅方向外側への移動の規制を解除することにより、サスペンションメンバと収容部材との固定を解除する。これにより、車両衝突時の特定荷重に含まれる後方荷重を利用して収容部材とサスペンションメンバとの連結を解除することができる。この場合、車両後方に向かう後方荷重は、車両衝突時の特定荷重の全部又は一部によって構成され得る。車両衝突時の特定荷重が車両後方に向かう場合には当該特定荷重の全部が後方荷重に相当する。一方で、車両衝突時の特定荷重が車両後方と交差する方向に向かう場合には当該特定荷重の一部が後方荷重に相当する。
この構成の発明では、収容部材は、車両前後方向に延在する被ガイド部を備えるのが好ましい。第2延出部は、塑性変形により収容部材を被ガイド部にて加締めて固定するとともに、車両衝突時の特定荷重に含まれる後方荷重によって収容部材を被ガイド部における加締め力に抗して規制解除位置へと車両後方にガイド可能な加締め片として構成されるのが好ましい。この構成によれば、収容部材を加締め片を用いて簡便に規制解除位置へと車両後方にガイドすることができる。
上記構成の発明では、第1被連結部は弾性部材を含む円柱状のブッシュを備えるのが好ましい。第1アーム連結機構は、サスペンションアームに設けられ、塑性変形により第1被連結部のブッシュを径方向について加締めるようにブッシュの外周面に被着されるブッシュ加締め部を備えるのが好ましい。この第1アーム連結機構は、車両衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合にブッシュ加締め部がブッシュの径方向について塑性変形してブッシュの加締めを解除することにより第1被連結部とサスペンションメンバとの連結を解除するように構成されている。即ち、本構成では、第1被連結部のブッシュをブッシュ加締め部を用いてサスペンションメンバに直接的に固定する構造が採用されている。これにより、部品点数及び製品コストの低減を図ることができる。
上記構成の発明を別の観点で捉えた場合について、第1被連結部は弾性部材を含むブッシュを備える。第1アーム連結機構は、ブッシュを収容するとともに当該ブッシュ及びサスペンションメンバの双方に固定される収容部材と、サスペンションメンバと収容部材とを固定するために当該サスペンションメンバから延出した延出部と、を備える。延出部は、収容部材とサスペンションメンバとの固定のために塑性変形により収容部材を加締める加締め領域と、加締め領域よりもサスペンションメンバ側の部位に予め設けられた領域であって車両衝突時の衝突荷重が前輪に作用してサスペンションアームが車両後方への後方荷重を含む特定荷重を受けた場合に当該特定荷重により破断する破断予定領域と、を備える。また、第2アーム連結機構は、車両衝突時にサスペンションアームが特定荷重を受けた場合であっても第2被連結部とサスペンションメンバとの連結を維持するように構成されている。これにより、スモールオーバーラップ衝突時にはサスペンションアームを前方連結部分においてサスペンションメンバから確実に離脱させることによってサスペンションアームを後方連結部を中心に外転させてキャビンへの衝突荷重を低減させることができる。一方で、通常走行時にはサスペンションアームとサスペンションメンバとの連結部分の剛性を高く維持することができる。
以上のように、本発明によれば、車両用サスペンション装置において、スモールオーバーラップ衝突時にはアームを前方連結部分においてメンバから確実に離脱させることによってアームを後方連結部を中心に外転させてキャビンへの衝突荷重を低減させ得るとともに、通常走行時にはアームとメンバとの連結部分の剛性を高く維持することが可能になった。
図1は、本発明に係る車両用サスペンション装置10の概略構成を車両左斜め前方から視た斜視図である。 図2は、図1中のサスペンション装置10のサスペンションアーム11の斜視図である。 図3は、第1実施形態の第1アーム連結機構40の斜視図である。 図4は、図3中の第1アーム連結機構40を車両上方から視た図である。 図5は、図3中の第1アーム連結機構40を車両前方から視た図である。 図6は、図4中の第1アーム連結機構40に関しサスペンションメンバ20の端部21から収容部材30が離脱する様子を示す図である。 図7は、第1アーム連結機構40及び第2アーム連結機構41の双方を含むサスペンション装置10のスモールオーバーラップ衝突時の動作を示す図である。 図8は、第2実施形態の第1アーム連結機構140を車両左方から視た図である。 図9は、図8中の第1アーム連結機構140を車両前方から視た図である。 図10は、図9中の第1アーム連結機構140に関しサスペンションメンバ120の第1被連結部14からサスペンションアーム11のブッシュ加締め部11aが離脱する様子を示す図である。 図11は、第1アーム連結機構140及び第2アーム連結機構41の双方を含むサスペンション装置110のスモールオーバーラップ衝突時の動作を示す図である。 図12は、第3実施形態の第1アーム連結機構240の斜視図である。 図13は、図12中の第1アーム連結機構240を車両上方から視た図である。 図14は、図12中の第1アーム連結機構240を車両前方から視た図である。 図15は、図12中の第1アーム連結機構240に関しサスペンションメンバ220の端部221から収容部材30が離脱する様子を示す図である。 図16は、第1アーム連結機構240及び第2アーム連結機構41の双方を含むサスペンション装置210のスモールオーバーラップ衝突時の動作を示す図である。
以下、本発明にかかる車両用サスペンション装置(以下、単に「サスペンション装置」ともいう)の一実施形態を図面を参照しながら説明する。このサスペンション装置は、車両に搭載されることにより、路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能、車輪及び車軸の位置決め機能、車輪を路面に対して押さえつける機能を併せ持つ。その結果、車両の乗り心地や操縦安定性などの改善が可能になる。当該図面において、車両前方及び車両後方をそれぞれ矢印X1及び矢印X2で示し、車両左方及び車両右方をそれぞれ矢印Y1及び矢印Y2で示し、車両上方及び車両下方をそれぞれ矢印Z1及び矢印Z2で示している。車体に組付けられる前の状態のサスペンション装置に対して、車体に組付けられた後の状態のサスペンション装置に対して、これらの方向が適用され得る。
図1にはサスペンション装置10の概略構成が示されている。このサスペンション装置10は、左右一対のサスペンションアーム(「ロアアーム」ともいう)11,12、サスペンションメンバ(「サスペンションクロスメンバ」ともいう)20、サスペンションアーム11,12のそれぞれに割り当てられた第1アーム連結機構40及び第2アーム連結機構41を含む。サスペンション装置10は、典型的には金属材料のプレス成型品として、或いは金属製の複数の要素が接合によって一体化された構造体として構成され得る。
車両左側のサスペンションアーム11は、左前輪を回転可能に支持するナックル(図示省略)とサスペンションメンバ20との間に介装される。同様に、車両右側のサスペンションアーム12は、右前輪を回転可能に支持するナックル12aとサスペンションメンバ20との間に介装される。サスペンションメンバ20は、インシュレータ等の防振部材を介して或いは直接、車体に固定される。ここでいうサスペンションアーム11,12及びサスペンションメンバ20がそれぞれ、本発明の「サスペンションアーム」及び「サスペンションメンバ」に相当する。
2つのサスペンションアーム11,12の具体的な構造については図2に例示される車両左側のサスペンションアーム11の構造が参照される。サスペンションアーム12はサスペンションアーム11と左右対称構造を有している。従って、ここではサスペンションアーム11についてのみ説明し、サスペンションアーム12についての説明は省略する。サスペンションアーム11は、車両前後方向X1,X2に沿って延在する第1アーム部11aと、車両左右方向(「車幅方向」ともいう)Y1,Y2に沿って延在する第2アーム部11bとを含む略L字状のアーム部材である。サスペンションアーム11は、第2アーム部11bの左端部に設けられたロアボールジョイント13において左前輪のナックルに連結される。更に、サスペンションアーム11は、第1アーム部11aに設けられた第1被連結部(前方連結部)14においてサスペンションメンバ20に連結され、且つ第1アーム部11aのうち第1被連結部14よりも車両後方に設けられた第2被連結部(後方連結部)15においてサスペンションメンバ20に連結されている。
第1アーム連結機構40は、サスペンションアーム11の第1被連結部14とサスペンションメンバ20とを連結する手段として構成される。第1被連結部14は、弾性部材(典型的にはゴム材料からなる部材)を含む円柱状のブッシュを備え、左前輪からサスペンションアーム11に伝達される振動をこのブッシュによって吸収する機能を果たす。この場合、ブッシュの形状として円柱状の以外の形状を採用することもできる。一方で、第2アーム連結機構41は、サスペンションアーム11の第2被連結部15とサスペンションメンバ20とを連結する手段として構成される。この第2アーム連結機構41は、典型的に締結ボルトによって構成される。第2被連結部15も第1被連結部14と同様のブッシュを備えている。ここでいう第1被連結部14及び第2被連結部15がそれぞれ本発明の「第1被連結部」及び「第2被連結部」に相当する。また、ここでいう第1アーム連結機構40及び第2アーム連結機構41がそれぞれ本発明の「第1アーム連結機構」及び「第2アーム連結機構」に相当する。
(第1実施形態)
第1実施形態の第1アーム連結機構40の具体的な構造について図3〜図6を参照しつつ説明する。第1アーム連結機構40は、図3に示すようにサスペンションアーム11の第1被連結部14を収容するための金属製の収容部材(「収容ソケット」ともいう)30を備える。この第1アーム連結機構40では、収容部材30がサスペンションメンバ20の端部21に固定されることによって、サスペンションアーム11が車両後方X2への後方荷重を含む特定荷重を受けていない状態でサスペンションアーム11の第1被連結部14とサスペンションメンバ20とが相対移動不能に連結される。
収容部材30は、図3に示すように円板部31,32及び側面部33を含む。円板部31,32は、車両前後方向X1,X2について互いに離間し、且つ車両左右方向Y1,Y2に延在する。側面部33は、一方の円板部31の車内側円弧部分と他方の円板部32の車内側円弧部分とを接続するべく、車両前後方向X1,X2に延在する概ね半割れ状の部位である。円板部31,32と側面部33とによって区画される収容空間34は、第1被連結部14を収容するための空間部分として構成される。円板部31,32に設けられた孔31a,32aは、収容部材30と収容空間34に収容された第1被連結部14とを固定するための締結ボルト(図示省略)が挿入される挿入孔として構成される。従って、収容部材30と第1被連結部14とが締結ボルトによって固定される。この収容部材30が本発明の「収容部材」に相当する。
サスペンションメンバ20は、図3に示すように前後一対の第1延出部22,22と、前後一対の第2延出部23,23と、前後一対の第3延出部24,24と、前後一対の係合凸部25,25とを備える。第1延出部22は、サスペンションメンバ20の端部21から車両左方(「車幅方向外側」ともいう)Y1に延出している。第2延出部23は、サスペンションメンバ20の端部21から車幅方向外側Y1に延出し、且つ第1延出部22よりも下方に位置している。第3延出部24は、サスペンションメンバ20の端部21の前側或いは後側から車幅方向外側Y1に延出している。
第1延出部22は、その先端部が収容部材30の板状の被加締め部35を車幅方向外側から覆うように折り返されることによって形成された接合領域22aを有する。この接合領域22aは、収容部材30とサスペンションメンバ20との固定のために第1延出部22が収容部材30に接合される領域である。即ち、第1延出部22は、延性を有しておりその塑性変形により接合領域22aにおいて被加締め部35を加締めることができる加締め片として構成されている。この場合、収容部材30の被加締め部35は、第1延出部22の塑性変形によって接合領域22aに生じる、被加締め部35の板厚方向の加締め作用によって第1延出部22に固定(接合)される。同様に、第2延出部23は、その先端部が収容部材30の板状の被加締め部36を車幅方向外側から覆うように折り返されることによって形成された接合領域23aを有する。この接合領域23aは、収容部材30とサスペンションメンバ20との固定のために第2延出部23が収容部材30に接合される領域である。即ち、第2延出部23は、延性を有しておりその塑性変形により接合領域23aにおいて被加締め部36を加締めることができる加締め片として構成されている。この場合、収容部材30の被加締め部36は、第2延出部23の塑性変形によって接合領域23aに生じる、被加締め部36の板厚方向の加締め作用によって、第2延出部23に固定(接合)される。その結果、収容部材30は、サスペンションアーム11の第1被連結部14(ブッシュ)及びサスペンションメンバ20の双方に固定される。ここでいう延出部22,23が本発明の「延出部」及び「加締め片」に相当する。また、ここでいう接合領域22a,23aが本発明の「接合領域」に相当する。
図4に示すように、第3延出部24は、サスペンションメンバ20の端部21に当接状に係合することによって、サスペンションメンバ20に対する収容部材30の車両前方X1或いは車両後方X2への移動を規制する。係合凸部25は、サスペンションメンバ20の端部21に当接状に係合することによって、サスペンションメンバ20に対する収容部材30の車両右方Y2への移動を規制する。この場合、第3延出部24及び係合凸部25はともに、収容部材30が端部21に取付けられる過程で、或いは収容部材30が端部21に取付け固定された状態で、端部21に対する収容部材30の位置決めを行う機能を果たす。
図4及び図5が参照されるように、第1延出部22は、先端部の接合領域22aよりもサスペンションメンバ20側の部位に、具体的には第1延出部22の根元の部分に予め設定された領域である破断予定領域26を備えている。この破断予定領域26は、第1延出部22の板厚が概ね一定とされた各部位のうち車両前後方向X1,X2についての板幅が相対的に縮小された部位である。即ち、破断予定領域26は、収容部材30の被加締め部35に対する接合領域22aの接合強度(加締め剛性)を下回る強度(破断剛性)を有する。同様に、図4及び図5が参照されるように、第2延出部23は、先端部の接合領域23aよりもサスペンションメンバ20側の部位に、具体的には第2延出部23の根元の部分に予め設定された領域である破断予定領域27を備えている。この破断予定領域27は、第2延出部23の板厚が概ね一定とされた各部位のうち車両前後方向X1,X2についての板幅が相対的に縮小された部位である。ここでいう破断予定領域26,27が本発明の「破断予定領域」に相当する。なお、延出部22,23の板厚を他の部位よりも薄くすることによって破断予定領域26,27を形成するようにしてもよい。
このため、図6が参照されるように、第1延出部22は、車両衝突時のような状況で車幅方向外側Y1に過大な荷重を受けた場合に接合領域22aにおける接合を維持しつつ破断予定領域26において破断するように構成されている。従って、第1延出部22は、被加締め部35に対する接合領域22aの加締めが解除される前に破断予定領域26において選択的に破断する。同様に、第2延出部23は、車両衝突時のような状況で車幅方向外側Y1に過大な荷重を受けた場合に接合領域23aにおける接合を維持しつつ破断予定領域27において破断するように構成されている。従って、第2延出部23は、被加締め部36に対する接合領域23aの加締めが解除される前に破断予定領域27において選択的に破断する。その結果、サスペンションメンバ20と収容部材30との固定が解除され、第1被連結部14は収容部材30に収容された状態でサスペンションメンバ20から離脱可能な状態になる。一方で、第1延出部22及び第2延出部23はいずれも、例えば通常の車両走行時や製品の状態で運搬される運搬時等のような環境下(以下、「通常の使用環境下」ともいう)で受ける荷重に対しては所望の剛性を有しており、当該荷重によっては破断しないように構成されている。
上記構成の第1アーム連結機構40によれば、サスペンションアーム11の第1被連結部14に固定された収容部材30がサスペンションメンバ20の端部21に固定される。即ち、第1アーム連結機構40は、サスペンションアーム11が車両後方X2への後方荷重を含む特定荷重を受けていない状態でサスペンションアーム11の第1被連結部14とサスペンションメンバ20とを相対移動不能に連結する。その結果、通常走行時にはサスペンションアーム11とサスペンションメンバ20との連結部分の剛性を高く維持することができる。
また、上記構成の第1アーム連結機構40では、第1被連結部14のブッシュを収容部材30を介して間接的にサスペンションメンバ20に固定する二重固定構造が採用されている。これにより、サスペンションアーム11とサスペンションメンバ20との連結部分の剛性をより高く維持することができる。この場合、延出部22,23は、接合領域22a,23aにおいて収容部材30の被加締め部35,36を加締める加締め片として構成されるため、収容部材30とサスペンションメンバ20とを加締め加工を用いて簡便に固定することができる。
一方で、上記構成の第1アーム連結機構40は、車両衝突時の衝突荷重が前輪に作用してサスペンションアーム11が車両後方への後方荷重を含む特定荷重を受けた場合に第1被連結部14とサスペンションメンバ20との連結を解除するように構成されている。また、第2アーム連結機構41は、車両衝突時にサスペンションアーム11が前記の特定荷重を受けた場合であっても第2被連結部15とサスペンションメンバ20との連結を維持するように構成されている。ここで、第1アーム連結機構40及び第2アーム連結機構41の双方を含むサスペンション装置10のスモールオーバーラップ衝突時の動作について図7を参照しつつ説明する。一例として、車両前方X1に進行している車両の左前部に衝突対象物100が衝突した場合について説明する。この場合、車幅方向について車体の左端に相当する第1位置から車幅寸法の25%に相当する寸法だけ車体中心側にずれた第2位置までの衝突領域内に衝突対象物100が衝突する衝突態様が、所謂「スモールオーバーラップ衝突」と称呼される。衝突対象物100として典型的には、自車両以外の他の車両をはじめ、壁、柱、ガイドレール、建築物等の固定物が挙げられる。
図7に示すように前述のスモールオーバーラップ衝突の際、衝突対象物100からの衝突荷重は最初にバンパー等の車体構造体(図示省略)に作用した後、サスペンションメンバ20から外れて、例えば左前輪50の前側に入力される場合が想定される。左前輪50に衝突荷重が作用したときにサスペンションアーム11は、車両後方X2への後方荷重を含む特定荷重F(図7中の白抜き矢印で示す方向の荷重)を受ける。このとき、サスペンションアーム11の第1被連結部14には当該第1被連結部14をサスペンションメンバ20から引き離すような車幅方向外側Y1に向かう側方荷重が作用し、この側方荷重によって第1被連結部14は収容部材30とともにサスペンションメンバ20から離脱する。具体的には、車幅方向外側Y1に向かう側方荷重が2つの第1延出部22,22及び2つの第2延出部23,23の4つを同時に破断するのに足りる荷重に達したときに、各第1延出部22が破断予定領域26において破断し、且つ各第2延出部23が破断予定領域27において破断する(図6参照)。これにより、衝突の第1段階において、第1アーム連結機構40によってサスペンションアーム11の第1被連結部14を延出部22,23の破断によって収容部材30とともにサスペンションメンバ20から確実に離脱させることができる。その結果、収容部材30(サスペンションアーム11)とサスペンションメンバ20との固定が解除される。
なお、サスペンションアーム11が受ける、車両後方X2に向かう後方荷重を含む特定荷重Fとして典型的には、サスペンションアーム11の第1被連結部14をサスペンションメンバ20から離脱させるのに有効な方向の入力荷重を採用することができる。この場合、車両後方X2に向かう後方荷重は、車両衝突時の特定荷重Fの全部又は一部によって構成され得る。車両衝突時の特定荷重Fが車両後方X2に向かう場合には当該特定荷重Fの全部が後方荷重に相当する。一方で、車両衝突時の特定荷重Fが車両後方X2と交差する方向に向かう場合には当該特定荷重Fの一部が後方荷重に相当する。このときに特定荷重Fは、米国道路安全保険協会(IIHS)のスモールオーバーラップテストで用いられる衝突にてサスペンションアーム11に入力される荷重とされてもよく、例えば、車体の運転席側25%に対して、時速40マイルで車両を衝突体と衝突させたときにサスペンションアーム11に入力される荷重とされてもよい。
これに対して、第2アーム連結機構41によれば、第1被連結部14がサスペンションメンバ20から離脱した後も、サスペンションアーム11の第2被連結部15とサスペンションメンバ20との連結が維持される。このため、衝突の第2段階において、サスペンションアーム11は、荷重Fのうち車両後方X2に向かう後方荷重によって、例えば図7中の第1位置(実線で示す位置)から第2位置(二点鎖線で示す位置)まで第2被連結部15を回転中心に車両後方X2に向けて左回りに外転(「回動」ともいう)する。即ち、サスペンションアーム11が受ける荷重Fの一部が当該サスペンションアーム11の回転動作に利用される(変換される)。この回転動作によってサスペンションアーム11のうち車両左右方向(「車幅方向」ともいう)Y1,Y2についてのアーム長さ成分が前述の衝突の第1段階時よりも増えるため、車両の進行方向は車両前方X1から右斜め前方へと変化していく。その結果、左前輪50と一体的に移動する衝突対象物100とサスペンションメンバ20との車幅方向の離間距離が大きくなり、客室構成部材であるキャビン60は衝突対象物100から遠ざかるように右斜め前方へと押し出される。従って、このサスペンション装置10によれば、スモールオーバーラップ衝突時にキャビン60に作用する衝突荷重を減らすことが可能になる。その後の衝突の最終段階では、スモールオーバーラップ衝突時の衝突荷重(衝突エネルギー)は左前輪50やサスペンションアーム11等の部材の塑性変形(典型的には座屈変形)によって吸収される。
なお具体的な説明は省略するが、スモールオーバーラップ衝突時の車両右側のサスペンションアーム12の動作や作用効果は、上述の車両左側のサスペンションアーム11の場合と同様である。具体的には、スモールオーバーラップ衝突時のサスペンションアーム12の動作は、図7に示すサスペンションアーム11の動作と左右対称の関係になる。
衝突対象物100の荷重が車両の車幅方向の中央部分に作用したフルラップ前面衝突(正面衝突)や、衝突領域に係る寸法が前述の25%に代えて40%が採用されたオフセット衝突の場合、当該衝突荷重が前輪を介してサスペンション装置10に作用する。その結果、衝突対象物100からの衝突荷重をサスペンションメンバ20全体によって受けることができる。この場合、衝突荷重(衝突エネルギー)がサスペンションメンバ20の塑性変形(典型的には座屈変形)によって吸収される。
上記構成の第1アーム連結機構40では、収容部材30をサスペンションメンバ20に固定するための構造として、収容部材30の被加締め部35及び被加締め部36をそれぞれ、サスペンションメンバ20の第1延出部22,22及び第2延出部23,23によって加締める構造を利用した。一方で、この構造に代えて、収容部材30をサスペンションメンバ20に溶接によって固定する構造を採用することもできる。例えば、第1延出部22の接合領域22aを加締め加工することなく被加締め部35に溶接し、第2延出部23の接合領域23aを加締め加工することなく被加締め部36に溶接することができる。このように、加締めや溶接を採用することにより、収容部材30(サスペンションアーム11の第1被連結部14)とサスペンションメンバ20とを簡便な加工方法によって固定することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の第1アーム連結機構140の具体的な構造について図8〜図10を参照しつつ説明する。第1実施形態の第1アーム連結機構40では、サスペンションアーム11の第1被連結部14を収容する収容部材30をサスペンションメンバ20の端部21に固定する構造を用いていた。即ち、第1アーム連結機構40では第1被連結部14が収容部材30を介してサスペンションメンバ20に間接的に固定されていた。これに対して、第1アーム連結機構140では、サスペンションアーム11によってサスペンションメンバ20の第1被連結部14のブッシュを直接的に固定する構造を採用している。この構造を用いれば、第1アーム連結機構40を用いる場合に比べて部品点数が削減され構造が簡素化される。その結果、第1アーム連結機構40を含むサスペンション装置110の部品点数及び製品コストの低減を図ることができる。
図8及び図9が参照されるように、第1アーム連結機構140は、サスペンションアーム11から第1被連結部14に向けて延出するブッシュ加締め部11aを備える。このブッシュ加締め部11aは、第1被覆部11b、第2被覆部11c及び開口部11dを含む。
第1被覆部11bは、弾性部材(典型的にはゴム材料からなる部材)を含む円柱状のブッシュを備える第1被連結部14の外周面14aを被覆するように外周面14aに倣って形成された部位である。第2被覆部11cは、第1被覆部11bに連接して設けられ、第1被連結部14の両側の端面14bを被覆するように端面14bの縁部に倣って形成された部位である。開口部11dは、第1被覆部11b及び第2被覆部11cによって被覆されない開口領域である。典型的にはサスペンションアーム11の上部アーム部及び下部アーム部を互いに接合することに接合要素を形成し、この接合要素の収容空間に第1被連結部14を収容した状態で当該接合要素を成型部材70によってプレス加工することでブッシュ加締め部11aを形成することができる。この場合、ブッシュ加締め部11aは、延性を有しておりその塑性変形により第1被連結部14のブッシュを径方向について加締めるようにブッシュの外周面に被着される。具体的には、ブッシュ加締め部11aは、第1被覆部11bの内面が第1被連結部14の外周面14aに圧着され、且つ第2被覆部11cの内面が塑性変形によって第1被連結部14の端面14bに圧着されるときに生じる加締め作用によって第1被連結部14に固定される。このブッシュ加締め部11aが本発明の「ブッシュ加締め部」に相当する。
開口部11dは、第1被連結部14の円柱部分の外径を下回る開口高さ(車両上下方向Z1,Z2についての高さ)を有している。第1被覆部11b及び第2被覆部11cは、通常の使用環境下で受ける荷重に対しては所望の剛性を有しており塑性変形しないように構成されている。これにより、通常の使用環境下ではサスペンションアーム11のブッシュ加締め部11aに対する第1被連結部14の相対移動が阻止される。具体的には、ブッシュ加締め部11aの第1被覆部11bによって、第1被連結部14の車両左右方向Y1,Y2及び車両上下方向(「車高方向」ともいう)Z1,Z2への移動が阻止される。更に、ブッシュ加締め部11aの第2被覆部11cによって、第1被連結部14の車両前後方向X1,X2への移動が阻止される。
これに対して、図10が参照されるように、サスペンションアーム11のブッシュ加締め部11aは、車両衝突時のような状況で車幅方向外側Y1に過大な荷重を受けた場合に第1被連結部14の加締めを解除するようにブッシュの径方向について塑性変形する。具体的には、ブッシュ加締め部11aは、収容空間11eから抜け出そうとする第1被連結部14から加締めを解除するような荷重を受ける。このとき、ブッシュ加締め部11aは、開口部11dの車両上下方向Z1,Z2についての開口高さが第1被連結部14の円柱部分の外径に達するまで塑性変形によってブッシュの径方向に押し広げられる。その結果、第1被連結部14は、ブッシュ加締め部11aによる加締めが解除されてサスペンションアーム11から離脱可能な状態になる。
第1アーム連結機構140及び前述の第2アーム連結機構41の双方を含むサスペンション装置110のスモールオーバーラップ衝突時の動作については図11が参照される。衝突の第1段階では、サスペンションアーム11に特定荷重Fが作用すると、サスペンションアーム11のブッシュ加締め部11aには当該ブッシュ加締め部11aをサスペンションメンバ120の第1被連結部14から引き離すような車幅方向外側Y1に向かう側方荷重が作用し、この側方荷重によってブッシュ加締め部11aがサスペンションメンバ120から離脱する。具体的には、車幅方向外側Y1に向かう側方荷重がブッシュ加締め部11aを塑性変形させるのに足りる荷重に達したときに当該塑性変形が生じる。これにより、第1被連結部14は、ブッシュ加締め部11aによる加締めが解除され、開口部11dを通じてブッシュ加締め部11aの外部に抜け出すことができる(図10参照)。これにより、衝突の第1段階において、第1アーム連結機構140によってサスペンションアーム11を第1被連結部14から確実に離脱させることができる。その結果、サスペンションアーム11とサスペンションメンバ120との固定が解除される。また、その後の衝突の第2段階では、サスペンションアーム11は、第1アーム連結機構40の場合と同様に、例えば図11中の第1位置(実線で示す位置)から第2位置(二点鎖線で示す位置)まで第2被連結部15を回転中心に車両後方X2に向けて左回りに外転する。その結果、キャビン60は衝突対象物100から遠ざかるように右斜め前方へと押し出されるため、キャビン60に作用する衝突荷重を減らすことが可能になる。
(第3実施形態)
第3実施形態の第1アーム連結機構240の具体的な構造について図12〜図15を参照しつつ説明する。第1実施形態の第1アーム連結機構40では、車幅方向外側Y1に向かう荷重を利用して収容部材30をサスペンションメンバ20から離脱させる構造を用いていた。これに対して、第1アーム連結機構240では、車両後方X2に向かう荷重を利用して収容部材30をサスペンションメンバ220から離脱させる構造を採用している。
図12及び図13が参照されるように、第1アーム連結機構240では、サスペンションメンバ220の端部221に前述の第1延出部22及び第2延出部23と同様の第1延出部222及び第2延出部223が設けられている。収容部材30の上縁部には車両前後方向X1,X2に延在し、且つ車両前後方向X1,X2について互いに離間した板状(「櫛歯状」ともいう)の2つの被加締め部37,37が設けられており、1つの被加締め部37が1つの第1延出部222に割り当てられている。この場合、各被加締め部37は、各第1延出部222の接合領域222aにおいて生じる板厚方向の加締め作用で各第1延出部222に固定される。同様に、収容部材30の下縁部には車両前後方向X1,X2に延在し、且つ車両前後方向X1,X2について互いに離間した板状(「櫛歯状」ともいう)の2つの被加締め部38,38が設けられており、1つの被加締め部38が1つの第2延出部223に割り当てられている。この場合、各被加締め部38は、各第2延出部223の接合領域223aにおいて生じる板厚方向の加締め作用で各第2延出部223に固定される。この加締め作用によれば、図13に示す予め設定された規制位置(「固定位置」ともいう)において、サスペンションメンバ220に対する収容部材30の車両前後方向X1,X2への移動が規制される。
各第1延出部222の接合領域222aは、各被加締め部37を車幅方向外側から覆うように折り返されている。同様に、各第2延出部223の接合領域223aは、各被加締め部38を車幅方向外側から覆うように折り返されている。この構造によれば、延出部222,223は、図13に示す規制位置において、対応する櫛歯状の被加締め部37,38に引っ掛るようにして係合している。このため、延出部222,223は当該被加締め部との係合状態では、前述の加締め作用の大小に関わらず、サスペンションメンバ220に対する収容部材30の車幅方向外側Y1への移動を規制することができる。
更に、図13及び図14が参照されるように、サスペンションメンバ220の端部221には、その前側部分及び後側部分からそれぞれ車幅方向外側Y1に延出する前後一対の第3延出部224,224が設けられている。第3延出部224は、通常の使用環境下で受ける荷重に対しては所望の剛性を有しており塑性変形しないように構成されている。特に、車両後方側の第3延出部224は、規制位置においてサスペンションメンバ220に対する収容部材30の車両後方X2への移動を規制するように収容部材30に係合している。これにより、通常の使用環境下ではサスペンションメンバ220に対する収容部材30の車両前後方向X1,X2の移動が規制される。これに対して、図15が参照されるように、車両後方側の第3延出部224は、車両衝突時のような状況で収容部材30が車両後方X2に向かう過大な後方荷重を受けた場合に基端部224aを中心に車両後方X2に曲がるように塑性変形して収容部材30との係合を解除する。この第3延出部224が塑性変形する過程で、収容部材30は、第3延出部224による車両後方X2への移動の規制が解除され、サスペンションメンバ220に対して車両後方X2へ移動することが可能になる。具体的には、延出部222,223における被加締め部37,38の加締めを解除させ、且つ第3延出部224を塑性変形させることができる荷重を収容部材30が受けた場合に収容部材30を車両後方X2へ移動させることができる。ここでいう車両後方側の第3延出部224が本発明の「第1延出部」に相当する。
この際、延出部222,223と被加締め部37,38との前述の係合は維持されるため、この係合が解除されるまでサスペンションメンバ220に対する収容部材30の車幅方向外側Y1への移動の規制は継続される。この移動の際、収容部材30は、延出部222,223による被加締め部37,38の加締め力(延出部222,223と被加締め部37,38との間に生じる摺動抵抗力)及び第3延出部224の塑性変形時の抵抗力の双方に抗して、被ガイド部として車両前後方向X1,X2に延在する被加締め部37,38に沿って車両後方X2へとガイドされる。その後、収容部材30がサスペンションメンバ220に対して図13に示す規制位置から図15に示す規制解除位置まで車両後方X2へとスライドしたときに延出部222,223と被加締め部37,38との係合が解除される。即ち、第1アーム連結機構240は、この規制解除位置において第1延出部222の位置が対応する被加締め部37の位置から外れ、且つ第2延出部223の位置が対応する被加締め部38の位置から外れるように構成されている。この場合、延出部222,223は、収容部材30と第3延出部224との係合が解除されたときに収容部材30の車幅方向外側Y1への移動の規制を維持しつつ収容部材30を規制解除位置までガイドするように被加締め部37,38に係合する。その結果、規制解除位置において第1被連結部14は収容部材30に収容された状態でサスペンションメンバ220から離脱可能な状態になる。第1延出部222及び第2延出部223は、塑性変形により収容部材30を被加締め部37及び被加締め部38にて加締めて固定する加締め片として構成されている。ここでいう第1延出部222及び第2延出部223が、本発明の「第2延出部」に相当する。
従って、図16が参照されるように、第1アーム連結機構240及び前述の第2アーム連結機構41の双方を含むサスペンション装置210のスモールオーバーラップ衝突の際、衝突の第1段階では、第1アーム連結機構240によってサスペンションアーム11の第1被連結部14を収容部材30とともにサスペンションメンバ220から確実に離脱させることができる。その結果、収容部材30(サスペンションアーム11)とサスペンションメンバ220との固定が解除される。その後の衝突の第2段階では、サスペンションアーム11は、第1アーム連結機構40,140の場合と同様に、例えば図16中の第1位置(実線で示す位置)から第2位置(二点鎖線で示す位置)まで第2被連結部15を回転中心に車両後方X2に向けて左回りに外転する。その結果、キャビン60は衝突対象物100から遠ざかるように右斜め前方へと押し出されるため、キャビン60に作用する衝突荷重を減らすことが可能になる。
なお、上記構成の第1アーム連結機構240において、延出部221,222,223のそれぞれの係合の形態については、一方の要素と他方の要素とが互いに当接する形態、一方の要素の凸部が他方の要素の凹部に嵌合する形態、一方の要素が他方の要素に引っ掛かる形態、一方の要素の塑性変形によって他方の要素を加締める形態等を種々選択することができる。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の第1アーム連結機構40,240では、サスペンションアーム11の第1被連結部14がブッシュを備え、このブッシュを収容する収容部材30をサスペンションメンバ20,220に固定する構造を採用したが、第1被連結部14にブッシュを含まないサスペンションアーム11の固定構造に本発明を適用することもできる。この場合、例えば収容部材30を省略し、サスペンションアーム11の第1被連結部14とサスペンションメンバ20,220とを加締めや溶接を利用して固定することができる。
上記の第1アーム連結機構240では、サスペンションメンバ220の延出部222,223は、被加締め部37,38の加締めによって収容部材30を車両後方X2にガイドする際に収容部材30に摺動抵抗を付与する場合について記載したが、本発明では、延出部222,223は収容部材30を車両後方X2にガイドする機能のみを有していれば足りる。例えば、延出部222,223の折り返し部分と被加締め部37,38との間に実質的な摺動抵抗が生じないような隙間を設ける構造を採用することができる。
10…サスペンション装置、11…サスペンションアーム、14…第1被連結部、15…第2被連結部、20…サスペンションメンバ、40…第1アーム連結機構、41…第2アーム連結機構、50…左前輪

Claims (8)

  1. 車体に固定されたサスペンションメンバと、
    前輪を支持するためのナックルと前記サスペンションメンバとの間に介装されるとともに第1被連結部と前記第1被連結部よりも車両後方の第2被連結部とを有するサスペンションアームと、
    前記サスペンションアームの前記第1被連結部と前記サスペンションメンバとを連結する第1アーム連結機構と、
    前記サスペンションアームの前記第2被連結部と前記サスペンションメンバとを連結する第2アーム連結機構と、
    を含む車両用サスペンション装置において、
    前記第1アーム連結機構は、
    前記サスペンションアームが車両後方への後方荷重を含む特定荷重を受けていない状態で前記サスペンションアームの前記第1被連結部と前記サスペンションメンバとを相対移動不能に連結し、車両衝突時の衝突荷重が前記前輪に作用して前記サスペンションアームが前記特定荷重を受けた場合に前記第1被連結部と前記サスペンションメンバとの連結を解除するように構成され、
    前記第2アーム連結機構は、
    前記車両衝突時に前記サスペンションアームが前記特定荷重を受けた場合であっても前記第2被連結部と前記サスペンションメンバとの連結を維持するように構成され、
    前記車両衝突時の前記特定荷重により前記サスペンションアームを前記第2被連結部を中心に車両後方に向けて外転させることを特徴とする、車両用サスペンション装置。
  2. 請求項1に記載の車両用サスペンション装置において、
    前記第1被連結部は、弾性部材を含むブッシュを備え、
    前記第1アーム連結機構は、前記ブッシュを収容するとともに当該ブッシュ及び前記サスペンションメンバの双方に固定される収容部材を備え、車両衝突時に前記サスペンションアームが前記特定荷重を受けた場合に前記収容部材と前記サスペンションメンバとの固定を解除することにより前記第1被連結部と前記サスペンションメンバとの連結を解除するように構成されている、車両用サスペンション装置。
  3. 請求項2に記載の車両用サスペンション装置において、
    前記第1アーム連結機構は、前記サスペンションメンバと前記収容部材とを固定するために当該サスペンションメンバから延出した延出部を備え、
    前記延出部は、前記収容部材と前記サスペンションメンバとの固定のために前記収容部材に接合される接合領域と、前記接合領域よりも前記サスペンションメンバ側の部位に予め設けられた領域であって前記車両衝突時の前記特定荷重により破断する破断予定領域と、を備え、
    車両衝突時に前記サスペンションアームが前記特定荷重を受けた場合に前記延出部が前記破断予定領域にて破断することにより前記サスペンションメンバと前記収容部材との固定を解除する、車両用サスペンション装置。
  4. 請求項3に記載の車両用サスペンション装置において、
    前記延出部は、前記接合領域において塑性変形により前記収容部材を加締める加締め片として構成される、車両用サスペンション装置。
  5. 請求項2に記載の車両用サスペンション装置において、
    前記第1アーム連結機構は、前記サスペンションメンバと前記収容部材とを固定するために当該サスペンションメンバからそれぞれ延出した第1延出部及び第2延出部を備え、
    前記第1延出部は、前記サスペンションメンバに対する前記収容部材の車両後方への移動を規制するように前記収容部材に係合し、
    前記第2延出部は、前記サスペンションメンバに対する前記収容部材の車幅方向外側への移動を規制しつつ、当該規制の解除のための規制解除位置へと前記収容部材を車両後方にガイド可能に構成され、
    前記車両衝突時の前記特定荷重に含まれる前記後方荷重によって、前記第1延出部が前記収容部材との係合を解除するように塑性変形し、且つ前記第2延出部が前記収容部材を前記規制解除位置へとガイドして前記規制解除位置において前記収容部材の車幅方向外側への移動の規制を解除することにより、前記サスペンションメンバと前記収容部材との固定を解除する、車両用サスペンション装置。
  6. 請求項5に記載の車両用サスペンション装置において、
    前記収容部材は、車両前後方向に延在する被ガイド部を備え、
    前記第2延出部は、塑性変形により前記収容部材を前記被ガイド部にて加締めて固定するとともに、前記車両衝突時の前記特定荷重に含まれる前記後方荷重によって前記収容部材を前記被ガイド部における加締め力に抗して前記規制解除位置へと車両後方にガイド可能な加締め片として構成される、車両用サスペンション装置。
  7. 請求項1に記載の車両用サスペンション装置において、
    前記第1被連結部は、弾性部材を含む円柱状のブッシュを備え、
    前記第1アーム連結機構は、前記サスペンションアームに設けられ、塑性変形により前記第1被連結部の前記ブッシュを径方向について加締めるように前記ブッシュの外周面に被着されるブッシュ加締め部を備え、車両衝突時に前記サスペンションアームが前記特定荷重を受けた場合に前記ブッシュ加締め部が前記ブッシュの径方向について塑性変形して前記ブッシュの加締めを解除することにより前記第1被連結部と前記サスペンションアームとの連結を解除するように構成されている、車両用サスペンション装置。
  8. 車体に固定されたサスペンションメンバと、
    前輪を支持するためのナックルと前記サスペンションメンバとの間に介装されるとともに第1被連結部と前記第1被連結部よりも車両後方の第2被連結部とを有するサスペンションアームと、
    前記サスペンションアームの前記第1被連結部と前記サスペンションメンバとを連結する第1アーム連結機構と、
    前記サスペンションアームの前記第2被連結部と前記サスペンションメンバとを連結する第2アーム連結機構と、
    を含む車両用サスペンション装置において、
    前記第1被連結部は、弾性部材を含むブッシュを備え、
    前記第1アーム連結機構は、前記ブッシュを収容するとともに当該ブッシュ及び前記サスペンションメンバの双方に固定される収容部材と、前記サスペンションメンバと前記収容部材とを固定するために当該サスペンションメンバから延出した延出部と、を備え、
    前記延出部は、前記収容部材と前記サスペンションメンバとの固定のために塑性変形により前記収容部材を加締める加締め領域と、前記加締め領域よりも前記サスペンションメンバ側の部位に予め設けられた領域であって車両衝突時の衝突荷重が前記前輪に作用して前記サスペンションアームが車両後方への後方荷重を含む特定荷重を受けた場合に当該特定荷重により破断する破断予定領域と、を備え、
    前記第2アーム連結機構は、
    前記車両衝突時に前記サスペンションアームが前記特定荷重を受けた場合であっても前記第2被連結部と前記サスペンションメンバとの連結を維持するように構成されている、車両用サスペンション装置。

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