JP2015155822A - 光信号生成装置、距離測定装置、分光特性測定装置、周波数特性測定装置及び光信号生成方法 - Google Patents

光信号生成装置、距離測定装置、分光特性測定装置、周波数特性測定装置及び光信号生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光信号を用いた計測を簡易且つ高精度に行うことを可能にする光信号生成装置、距離測定装置、分光特性測定装置、周波数特性測定装置及び光信号生成方法を提供する。【解決手段】計測装置20に接続される光信号生成装置10は、第1の光周波数コム生成部12、光束分割部14、第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18を備える。第1の光周波数コム生成部12は、第1の光コムC1を生成する。光束分割部14は、第1の光周波数コム生成部12からの第1の光コムC1を分割する。第2の光周波数コム生成部16は、分割された第1の光コムC1を受光して第2の光コムC2を生成する。第3の光周波数コム生成部18は、分割された第1の光コムC1を受光して第3の光コムC3を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は光信号の生成手法に係り、特に繰り返し周波数の異なる複数種類の光コムの生成に関する。
測長技術としてリニアエンコーダや光の干渉を利用した様々な手法が提案されており、測定環境やニーズに応じた適切な手法が採用されている。例えば白色光やレーザ光の干渉を利用した干渉計は、測定対象までの距離をナノメートルのオーダーで精度良く測定することが可能であり、工業分野や医療分野において広く活用されている。
また近年では「光コム(光周波数コム)」と呼ばれる特殊な光の干渉を利用した測長技術も提案されており、例えば特許文献1は、繰り返し周波数の異なる2種類の光コムの干渉を利用した光へテロダイン距離計を開示する。光コムは、周波数の異なる複数の光成分であって一定の繰り返し周期で離散する複数の光成分の集合によって構成される。この光コムの干渉を利用することで、基準点(原点)から測定対象までの絶対距離を高精度に計測することができる。
特開2013−178169号公報
上述のように測長技術として様々な手法が提案されているが、とりわけ測定結果の信頼性及び測定の簡易性が担保される手法によって計測が行われることが好ましい。
例えばリニアエンコーダを用いる測長装置によれば測定対象の絶対位置を計測することが可能であるが、アッベの原理に則っていないため測定精度及び信頼性が必ずしも十分ではない。
またHe−Ne(ヘリウム−ネオン)レーザ等のレーザ干渉を利用した測長装置では、絶対的な距離の測定可能範囲が使用レーザの半波長程度であるため、長距離を測定する場合には半波長以下の変位を積算することで測定対象までの絶対距離を求める必要がある。したがって測定の途中でレーザが遮られてしまうと、それまでの積算結果が無駄になり、変位量の積算を開始した基準点(原点)に戻って測定をやり直す必要があるため、非常に不便である。
また特許文献1に開示の装置のように複数台の光源(光周波数コム光源)を用いて計測を行う場合、光源間の位相ロックが必要になる。この位相ロックを行うためには専用の電子回路等によって光源同士を同調させる必要があるため、装置構成が複雑になりコストも高くなる。また複数台の光周波数コム光源を位相ロックした場合、光コムの周波数揺らぎや強度揺らぎは光源間で多少異なるため、そのような周波数揺らぎ及び強度揺らぎをキャンセルすることが好ましいが、実際には周波数揺らぎ及び強度揺らぎを完全にキャンセルすることは非常に難しい。またヘテロダイン干渉計等において周波数の異なる干渉光(参照光及び測定光)の各々の周波数が大きくなると、ビートダウン後の周波数揺らぎが大きくなってしまい、厳密な測定が難しくなる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、光信号を用いた計測を簡易且つ高精度に行うことを可能にする光信号の生成手法及びその応用を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、第1の光コムを生成する第1の光周波数コム生成部と、第1の光コムを受光して第1の光コムから第2の光コムを生成する第2の光周波数コム生成部と、第1の光コムを受光して第1の光コムから第3の光コムを生成する第3の光周波数コム生成部とを備える光信号生成装置に関する。
本態様によれば、第1の光コムから第2の光コム及び第3の光コム(光信号)が生成され、第2の光コム及び第3の光コムの光学特性は第1の光コムの光学特性に基づいて決定される。このように1つの光コム(第1の光コム)から複数の光コムを生成することで、光学特性の安定化を図ることができ、装置構成を単純化できる。また第2の光コムと第3の光コムとの間で光学特性に相関を持たせることが可能であり、例えば第2の光コムと第3の光コムとの間でオフセット周波数を揃えることもできる。
望ましくは、第1の光コム、第2の光コム及び第3の光コムの各々は、周波数の異なる複数の光周波数成分を含み、第2の光コム及び第3の光コムの各々は、第1の光コムに含まれる複数の光周波数成分の一部に対応する。
本態様によれば、第2の光コムに含まれる光周波数成分及び第3の光コムに含まれる光周波数成分は、それぞれ第1の光コムに含まれる光周波数成分の一部に対応する。
望ましくは、第1の光コムに含まれる複数の光周波数成分は、f01+m×fr1(ただし、f01はオフセット周波数を表し、fr1は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)で表され、第2の光コムに含まれる複数の光周波数成分は、f02+m×fr2(ただし、f02はオフセット周波数を表し、fr2は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)で表され、第3の光コムに含まれる複数の光周波数成分は、f03+m×fr3(ただし、f03はオフセット周波数を表し、fr3は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)で表され、fr2=n×fr1及びfr3=h×fr1(ただし、n及びhは整数であってn≠hを満たす)が満たされる。
本態様によれば、第2の光コムの繰り返し周波数及び第3の光コムの繰り返し周波数は第1の光コムの繰り返し周波数の整数倍に調整される。
望ましくは、|n−h|=1を満たす。
本態様のように「n」と「h」との差の絶対値を「1」とすることで、第2の光コムに含まれる光周波数成分と第3の光コムに含まれる光周波数成分との周波数ずれを非常に小さくすることができる。これにより、例えば第2の光コム及び第3の光コムを重畳させてビート信号を作る場合に、周波数低減(ビートダウン)を効果的に行うことができる。
望ましくは、第2の光周波数コム生成部及び第3の光周波数コム生成部は、ファブリー・ペロー・エタロンを有する。
本態様によれば、比較的簡単な構成を有するファブリー・ペロー・エタロンによって第2の光周波数コム生成部及び第3の光周波数コム生成部が構成される。
望ましくは、光信号生成装置は、第1の光コムを分割する光束分割部を更に備え、光束分割部によって分割された第1の光コムは第2の光周波数コム生成部及び第3の光周波数コム生成部によって受光される。
本態様によれば、簡単な構成で、第2の光周波数コム生成部及び第3の光周波数コム生成部に第1の光コムを確実に供給することができる。
本発明の他の態様は、上記の光信号生成装置と、光信号生成装置から出射される第2の光コム及び第3の光コムを用いて測定対象までの距離を測定する測長装置とを備える距離測定装置に関する。
本態様によれば、光学特性に関して相関を有する第2の光コム及び第3の光コムを用いて、測定対象までの絶対的な距離を精密に測定することが可能である。
本発明の他の態様は、上記の光信号生成装置と、光信号生成装置から出射される第2の光コム及び第3の光コムを用いて測定対象のスペクトル特性を計測する分光計測装置とを備える分光特性測定装置に関する。
本態様によれば、光学特性に関して相関を有する第2の光コム及び第3の光コムを用いて、測定対象のスペクトル特性を精密に測定することが可能である。
本発明の他の態様は、上記の光信号生成装置と、光信号生成装置から出射される第2の光コム及び第3の光コムを用いて測定対象の周波数特性を計測する周波数計測装置とを備える周波数特性測定装置に関する。
本態様によれば、光学特性に関して相関を有する第2の光コム及び第3の光コムを用いて、測定対象の周波数特性を精密に計測することが可能である。
本発明の他の態様は、第1の光コムを生成するステップと、第1の光コムを受光して第1の光コムから第2の光コムを生成するステップと、第1の光コムを受光して第1の光コムから第3の光コムを生成するステップとを含む光信号生成方法に関する。
本発明によれば、第1の光コムから第2の光コム及び第3の光コムが生成され、第2の光コムと第3の光コムとの間で光学特性に相関を持たせることができる。このような第2の光コム及び第3の光コム(光信号)を用いることで、各種の計測を簡易且つ高精度に行うことができる。
光信号生成装置及び計測装置の構成例を示すブロック図である。 光コムの概念図を示し、(a)は第1の光コムを示し、(b)は第2の光コムを示し、(c)は第3の光コムを示す。 第1の光周波数コム生成部の構成例を示すブロック図である。 第2の光周波数コム生成部及び第3の光周波数コム生成部の構成例を示す側面図である。 エタロンの透過特性の一例を示すグラフである。 エタロンによって構成される第2の光周波数コム生成部から出射される第2の光コムの概念図((a)参照)と、エタロンによって構成される第3の光周波数コム生成部から出射される第3の光コムの概念図((b)参照)である。 従来の光コムを示し、(a)は第1の光コムを示し、(b)は第2の光コムを示す。 本実施形態の光信号生成装置が接続される計測装置の概略構成を示すブロック図であり、光信号生成装置の適用例の基本的な機能を示す。 距離測定装置の概略構成図を示す。 繰り返し周波数の異なる2種類の光コムの関係例を示す図であり、(a)は繰り返し周波数が15GHzの光コム(第2の光コム)を示し、(b)は繰り返し周波数が14.9GHzの光コム(第3の光コム)を示す。 図10の一部を拡大して示した概略図であり、(a)は繰り返し周波数が15GHzの光コムを示し、(b)は繰り返し周波数が14.9GHzの光コムを示し、横軸は長さを示す。 光ヘテロダイン距離計の一例を示す。 他の測長計の一例を示す。 分光特性測定装置の一例を示す。 2種類の光コムを利用して測定対象レーザの絶対周波数を測定する原理を説明する図であり、(a)は第2の光コムを示し、(b)は第3の光コムを示し、横軸は周波数を示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態は繰り返し周波数の異なる2種類の光コムを発生させる光信号生成装置及びその応用に関するが、3種類以上の光コムを発生させる光信号生成装置及びその応用についても同様の装置構成で対応しうる。
<光信号生成装置>
図1は、光信号生成装置10及び計測装置20の構成例を示すブロック図である。
光信号生成装置10は、第1の光コムC1を生成する第1の光周波数コム生成部12と、第1の光コムC1から第2の光コムC2を生成する第2の光周波数コム生成部16と、第1の光コムC1から第3の光コムC3を生成する第3の光周波数コム生成部18とを備える。
第1の光周波数コム生成部12から出射される第1の光コムC1は光束分割部14に入射し、光束分割部14は第1の光コムC1を分割する。光束分割部14によって分割された第1の光コムC1は、第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18の各々に入射して受光される。なお、光束分割部14として任意のデバイスを利用することができ、例えば後述のビームスプリッタ等によって光束分割部14を構成してもよい。
第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18は、それぞれ受光した第1の光コムC1から第2の光コムC2及び第3の光コムC3を生成する。
図2は光コムの概念図を示し、(a)は第1の光コムC1を示し、(b)は第2の光コムC2を示し、(c)は第3の光コムC3を示す。図2の横軸は周波数fを示し、縦軸は光強度を示す。
第1の光コムC1、第2の光コムC2及び第3の光コムC3の各々は、周波数の異なる複数の光周波数成分を含み、それぞれの光周波数成分の周波数(f)は、オフセット周波数(f)及び繰り返し周波数(f)によって「f=f+m×f(「m」は0以上の整数を表す)」によって表される。
特に本実施形態の第2の光コムC2及び第3の光コムC3の各々は、第1の光コムC1に含まれる複数の光周波数成分の一部に対応する。すなわち、第1の光コムC1に含まれる複数の光周波数成分が「f01+m×fr1(ただし、f01はオフセット周波数を表し、fr1は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)」で表され、第2の光コムC2に含まれる複数の光周波数成分が「f02+m×fr2(ただし、f02はオフセット周波数を表し、fr2は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す」)で表され、第3の光コムC3に含まれる複数の光周波数成分が「f03+m×fr3(ただし、f03はオフセット周波数を表し、fr3は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)」で表される場合、「fr2=n×fr1」及び「fr3=h×fr1」(ただし、「n」及び「h」は整数であって「n≠h」を満たす)が満たされる。この場合、後述のビート信号解析を考慮すると、「|n−h|=1」、「fr1<fr2」及び「fr1<fr3」を満たすことが好ましい。
また本実施形態の第2の光コムC2及び第3の光コムC3は同一の第1の光コムC1から作られるため、オフセット周波数が共通し、「f02=f03」を満たす。したがって、第2の光コムC2及び第3の光コムC3の間において位相ロックは不要である。
したがって第1の光コムC1の規則的に並ぶ光周波数成分(図2(a)参照)のうちの一部に対応する周波数成分であって、繰り返し周波数fr2を満たす複数の光周波数成分によって第2の光コムC2が構成され(図2(b)参照)、繰り返し周波数fr3を満たす複数の光周波数成分によって第3の光コムC3が構成される(図2(c)参照)。
これらの関係を満たす第1の光コムC1、第2の光コムC2及び第3の光コムC3を生成する手段は特に限定されない。例えば、後述のリング共振器を有する第1の光周波数コム生成部12(図1参照)によって第1の光コムC1を生成し、ファブリー・ペロー・エタロン(以下「エタロン」と呼ぶ)を有する第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18によって第2の光コムC2及び第3の光コムC3を生成することが可能である。
図3は、第1の光周波数コム生成部12の構成例を示すブロック図である。
本例の第1の光周波数コム生成部12は、エルビウムドープ非線形ファイバを含むリング共振器によって構成される。具体的には、再結合発光原理を利用した半導体レーザ(レーザダイオード)23、波長分割多重カプラ24、出力カプラ26、波長板27及び偏光子28が光ファイバ51によって繋がれており、特に光ファイバ51の一部はエルビウム添加光ファイバ29となっている。
この第1の光周波数コム生成部12では半導体レーザ23によって励起され、半導体レーザ23から出射した光は、光ファイバ51内を伝搬し、増幅、位相同期及び周波数同期される。増幅、位相同期及び周波数同期された励起光は、パルスとなって出力カプラ26から光束分割部14に向かって出射する。
なお光アイソレータ25は、単一方向(図3中の矢印参照)にのみ光を通過させる性質を有し、光ファイバ51(リング共振器)内で逆方向に反射された光の進行を防ぐ。また波長板27及び偏光子28は、光の波長及び偏向をコントロールする。
図4は、第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18の構成例を示す側面図である。本例の第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18は、ファブリー・ペロー干渉計のうち干渉間距離が固定されたエタロン30によって構成される。
エタロン30は一対の反射プレート32を備え、反射プレート32間は入射光が反射を繰り返す反射域34となっている。エタロン30に光が入射すると、対向する反射プレート32間で入射光は反射を繰り返し、干渉効果によって特定の波長成分(周波数成分)が強められて反射プレート32を透過してエタロン30から出射する。エタロン30から出射される光の特性は、通常、自由スペクトル領域(フリースペクトルレンジ:Free Spectral Range:FSR)とフィネス(Finesse)により特定される。
図5は、エタロン30の透過特性の一例を示すグラフである。図5の横軸はフリンジ次数(m、m+1、m+2)を示し、縦軸はエタロン30(反射プレート32)からの透過率を示す。一般に、透過帯域の間隔(隣接する透過率ピークの間隔)に基づく「自由スペクトル領域(FSR)」と透過ピークの半値全幅である「周波数分解能(FWHM)」とに基づいてエタロン30の特性が定まり、フィネスFは「F=FSR/FWHM」によって定まる。このようにフィネスは干渉縞の鋭さ(シャープネス)の程度を示す指標となる。
図6は、エタロン30によって構成される第2の光周波数コム生成部16から出射される第2の光コムC2の概念図((a)参照)と、エタロン30によって構成される第3の光周波数コム生成部18から出射される第3の光コムC3の概念図((b)参照)である。なお図6(a)及び図6(b)の横軸は周波数fを示し、縦軸は光強度を示す。
図6に示すように、第1の光コムC1に含まれる複数の光周波数成分の一部に対応する周波数成分が、第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18のそれぞれからコム状に出射されて第2の光コムC2及び第3の光コムC3を構成する。
例えば「fr1=0.1GHz」、「fr2=15GHz」及び「fr3=14.9GHz」を満たすケースについて説明する。この場合、第1の光コムC1の複数の光周波数成分は、15GHzの第2の光コムC2の光周波数成分と150個毎に一致する。また、第1の光コムC1の複数の光周波数成分は、14.9GHzの第3の光コムC3の光周波数成分と149個毎に一致する。
このように、第1の光コムC1の繰り返し周波数fr1の整数倍に対応する光周波数成分のみが第2の光周波数コム生成部16及び第3の光周波数コム生成部18から出射されるように、第2の光コムC2及び第3の光コムC3の自由スペクトル領域がコントロールされる。これにより、1台の第1の光周波数コム生成部12によって生成される光コム(第1の光コムC1)から繰り返し周波数の異なる複数の光コム(第2の光コムC2及び第3の光コムC3)を高精度に生成することができる。
特に本実施形態では、比較的シンプルな構成を有するエタロンを使うことで、1台の第1の光周波数コム生成部12から繰り返し周波数の異なる複数種類の光コムを生成することができるため、複数台の光周波数コム生成装置によって複数種類の光コムを生成する場合に比べてコストを抑えることができる。また、複数台の光周波数コム生成装置によって複数種類の光コムを生成するケースでは、一方の光コム(図7(a)参照)と他方の光コム(図7(b)参照)との間の位相をロックするための電子回路が必要であったが、本実施形態によれば位相ロックが不要となり、装置構成の複雑化を抑えることができる。
<応用例>
上述の光信号生成装置(光信号生成方法)で生成される繰り返し周波数の異なる複数の光コム(第2の光コムC2及び第3の光コムC3)を使った各種の計測手法例について説明する。
図8は、本実施形態の光信号生成装置10が接続される計測装置20の概略構成を示すブロック図であり、基本的な機能を示す。
光信号生成装置10で生成された繰り返し周波数の異なる光コム(第2の光コムC2及び第3の光コムC3)のうち、一方(第2の光コムC2)は測定系42に入射し、他方(第3の光コムC3)は、測定系42を経ることなく、参照光として光混合系44に入射する。測定系42では第2の光コムC2を使って測定対象の各種の状態量が測定され、測定光(第2の光コムC2)は測定系42から光混合系44に入射する。光混合系44では、測定光(第2の光コムC2)と参照光(第3の光コムC3)との干渉光の周波数差に相当する周波数を持つビート信号が干渉光として作られる。このビート信号は光混合系44から信号選択系46に入射する。
信号選択系46では、ビート信号から所望の信号成分が選択及び抽出される。信号選択系46で選別された信号成分は選択信号として信号解析系48に送られ、信号解析系48は選択信号の解析を行って測定系42における測定データが導出される。
以下、より具体的な応用例について説明する。
<距離測定装置>
本例の距離測定装置は、上述の光信号生成装置10と、光信号生成装置10から出射される第2の光コムC2及び第3の光コムC3を用いて測定対象までの距離を測定する測長装置とを備える。
図9は、距離測定装置50の概略構成図を示す。本例の距離測定装置50は、ヘテロダイン干渉測長システムに基づいており、参照光と測定光との干渉によるビート信号から測定対象60までの距離を測定する。
すなわち本例の距離測定装置50は、ロックインアンプ62に接続される光周波数コム光源52と、光ファイバ51を介して光周波数コム光源52に接続するビームスプリッタ53と、光ファイバ51を介してビームスプリッタ53に接続する2つのアイソレータ54と、光ファイバ51及びコネクタ55を介して一方のアイソレータ54と接続される参照光用エタロン56と、光ファイバ51及びコネクタ55を介して他方のアイソレータ54と接続される測定光用エタロン57とを備える。図9に示す光周波数コム光源52、ビームスプリッタ53、参照光用エタロン56及び測定光用エタロン57は、それぞれ図1の第1の光周波数コム生成部12、光束分割部14、第3の光周波数コム生成部18及び第2の光周波数コム生成部16に対応し、光信号生成装置10を構成する。
参照光用エタロン56は光ファイバ51及びコネクタ55を介して光検出器61に接続し、測定光用エタロン57は光ファイバ51及びコネクタ55を介して測定系(サーキュレータ58及びコリメータ59)に接続される。測定系のサーキュレータ58は光ファイバ51を介して光検出器61に接続し、光検出器61はロックインアンプ62に接続し、ロックインアンプ62は演算装置63に接続する。本例の測長装置21は、これらのサーキュレータ58、コリメータ59、光検出器61、ロックインアンプ62及び演算装置63を含む。
光周波数コム光源52から発せられる第1の光コムC1はビームスプリッタ53によって分割され、分割後の一方の第1の光コムC1はアイソレータ54を介して参照光用エタロン56に入射し、分割後の他方の第1の光コムC1はアイソレータ54を介して測定光用エタロン57に入射する。測定光用エタロン57及び参照光用エタロン56は、それぞれ受光した第1の光コムC1から固有の繰り返し周波数を持つ光コム(第2の光コムC2及び第3の光コムC3)を生成する(図6(a)及び(b)参照)。
測定光用エタロン57で生成された第2の光コムC2は、サーキュレータ58によってコリメータ59に誘導され、コリメータ59によって平行光に整えられた状態で測定対象60に照射される。測定対象60によって反射される第2の光コムC2(測定光)は、コリメータ59を介してサーキュレータ58に入射し、サーキュレータ58によって光検出器61に誘導される。
光検出器61には参照光用エタロン56で生成される第3の光コムC3(参照光)と測定対象60で反射された第2の光コムC2(測定光)とが入射し、光検出器61はこれらの参照光及び測定光が重畳されたビームの光強度を検出し、光強度に対応する信号レベルを持つ電気信号(ビート信号S1)を生成する。
光検出器61で生成されたビート信号S1はロックインアンプ62に入力され、光周波数コム光源52からロックインアンプ62に供給される参照信号S2とビート信号S1との位相差がロックインアンプ62において検出される。そして演算装置63において、ロックインアンプ62で検出されたビート信号S1と参照信号S2との位相差に基づいて測定対象60までの距離Lが算出される。
参照光用エタロン56から光検出器61までの距離を「参照光(第3の光コムC3)の光路長」とし、測定光用エタロン57からサーキュレータ58、コリメータ59、測定対象60、コリメータ59及びサーキュレータ58を介して光検出器61までの距離を「測定光(第2の光コムC2)の光路長」とすると、ロックインアンプ62で検出される上記の位相差は参照光の光路長と測定光の光路長との差に対応する。図9に示す距離測定装置50の場合、「サーキュレータ58〜コリメータ59〜測定対象60」の光路を第2の光コムC2(測定光)は往復するため、ロックインアンプ62で検出されるビート信号S1と参照信号S2の位相差は、サーキュレータ58から測定対象60までの距離(光路長差)Lの2倍である「2L」に相当する。
距離測定装置50は上述のようにして測定対象60までの距離Lを測定・算出することができ、特に光コムを利用することによって測定対象60までの絶対距離を算出することができる。
具体例として、光周波数コム光源52(第1の光周波数コム生成部)から発せられる第1の光コムC1の繰り返し周波数を0.1GHz(100MHz)とし、測定光用エタロン57(第2の光周波数コム生成部)から発せられる第2の光コムC2の繰り返し周波数を15GHzとし、参照光用エタロン56(第3の光周波数コム生成部)から発せられる第3の光コムC3の繰り返し周波数を14.9GHzとしたケースについて説明する。図10は、繰り返し周波数の異なる2種類の光コムの関係例を示す図であり、(a)は繰り返し周波数が15GHzの光コム(第2の光コムC2)を示し、(b)は繰り返し周波数が14.9GHzの光コム(第3の光コムC3)を示す。図10において横軸は長さDを示す。
図10において、繰り返し周波数が15GHzの光コム(15GHz光コム:波長=9.993mm)と繰り返し周波数が14.9GHzの光コム(14.9GHz光コム:波長=10.060mm)との一致する箇所を0番目(0mm)とすると、150番目の15GHz光コムと149番目の14.9GHz光コムが1500mmにおいて再び一致する。
例えば、ある被測定距離において参照鏡(コーナーリフレクター)を11mm程度動かすことで生成される干渉縞の位置に基づいて、被測定長さを判定することができる。14.9GHzと15GHzとの干渉縞の差から信号の番号を判定することができ、絶対的な長さを計測することができる。例えば、第2の光コムC2の繰り返し周波数15GHzと第3の光コムC3の繰り返し周波数14.9GHzとの距離的な間隔が67μm(=10.060mm−9.993mm)であり、形成される干渉縞の位置の差が1340μmである場合、1340μm/67μm=20から、その干渉縞が20番目の信号によるものであることが分かる。
図11は、図10の一部を拡大して示した概略図であり、(a)は繰り返し周波数が15GHzの光コムを示し、(b)は繰り返し周波数が14.9GHzの光コムを示し、横軸は長さDを示す。
図11に示すように、0番目で一致する15GHz光コムと14.9GHz光コムとは徐々にずれていき、750番目において両者のずれ量は約5.0mmとなって最大になる。したがって、この例における理想的なコヒーレンス長は約5.0mmとなり、スペクトル幅Δλが0.5nmの場合にはコヒーレンス長は約4.80mmとなる。
なお絶対距離を算出する場合、合成波長における位相変化から導き出される測長結果を考慮することで、絶対距離を高精度に算出することができる。例えば基本ビート信号を構成する波長λs0による測長結果と、相互に異なる波長λ1、波長λ2、波長λ3及び波長λ4の合成波長による測長結果とを組み合わせることで絶対光路長を精度良く算出することができる。一例として、λs0を3mとし、λ1とλ2の合成波長を15mm(=λ1×λ2/(λ2−λ1))とし、λ1とλ3との合成波長を75μm(=λ1×λ3/(λ3−λ1))とし、λ1とλ4との合成波長を1.5μm(=λ1×λ4/(λ4−λ1)=λ1)とすることができる。
なお本実施形態に係る光信号生成装置10を利用した距離測定装置50は特に限定されず、例えば図12に示す光ヘテロダイン距離計等にも応用可能である。
図12は、光ヘテロダイン距離計68の一例を示す。図12に示す光ヘテロダイン距離計68を構成する要素のうち、図9に示す距離測定装置50を構成する要素と同一又は類似する要素には、同一の符号を付し、その要素に関する詳細な説明は省略する。例えば本例の光ヘテロダイン距離計68における光信号生成装置10は、図9の距離測定装置50における光信号生成装置10と同じ構成を有し、光周波数コム光源52、ビームスプリッタ53、参照光用エタロン56及び測定光用エタロン57を有する。
参照光用エタロン56から出射される第3の光コムC3(参照光)は、コリメータ59によって平行光に整えられてビームスプリッタ66を透過し、コリメータ59を介して光検出器61に入射する。一方、測定光用エタロン57から出射される第2の光コムC2(測定光)は、コリメータ59を介してビームスプリッタ66に入射し、ビームスプリッタ66を透過して直進する。ビームスプリッタ66を通過した測定光は、測定対象60に照射され、測定対象60によって反射され、ビームスプリッタ66に再び入射する。測定対象60からの測定光はビームスプリッタ66によって反射され、コリメータ59を介して光検出器61に入射する。
光検出器61が参照光及び測定光からビート信号S1を生成し、ロックインアンプ62が光周波数コム光源52からの参照信号S2とビート信号S1とから参照光と測定光との位相差を検出し、演算装置63がその位相差に基づいて測定対象60までの距離Lを算出する点は、図9の距離測定装置50と同様である。なお本例の光ヘテロダイン距離計68においても、「測定対象60までの距離L」は、参照光と測定光との光路長差に対応する。したがって、測定光用エタロン57からビームスプリッタ66までの光路長と参照光用エタロン56からビームスプリッタ66までの光路長を同じにすることで、ビームスプリッタ66から測定対象60までの距離が「測定対象60までの距離L」となる。
なお図8〜9及び図12とは異なる測長方式の測長計に本発明を適用してもよく、例えば図13に示す測長計に本発明が適用されてもよい。図13に示す測長計を構成する要素のうち、上述の装置を構成する要素と同一又は類似する要素には、同一の符号を付し、その要素に関する詳細な説明は省略する。
本例の測長計では、光周波数コム光源52から発せられる第1の光コムC1は図示しないビームスプリッタによって分割され、第1エタロン56a及び第2エタロン57aに入射する。
第1エタロン56aは第1の光コムC1から第2の光コムC2を生成して出力し、また第2エタロン57aは第1の光コムC1から第3の光コムC3を生成して出力し、出力された第2の光コムC2及び第3の光コムC3は図示しないミキサによって合成(混合)されて合成光となる。この合成光は、サーキュレータ80により誘導されてビームスプリッタ81に入射し、参照光89と測定光88に分割される。なお「第1エタロン56a及び第2エタロン57a」と「サーキュレータ80」との光スイッチ90を設けて、サーキュレータ80に入射させる光成分(光コム)を切り替え可能としてもよい。
参照光89は、コリメータ82に入射して平行光に整えられ、その後、ステージ85の参照光照射部86に照射される。一方、測定光88は、コリメータ83に入射して平行光に整えられ、測定対象60に照射される。
ステージ85及び参照光照射部86は、図示しない圧電素子等によって所定の振幅(例えば12mmの振幅)及び所定の周波数で正弦波振動させられ、参照光に正弦波状の位相変調が与えられる。
参照光照射部86によって反射された参照光89はコリメータ82を介してビームスプリッタ81に入射し、測定対象60によって反射された測定光88はコリメータ83を介してビームスプリッタ81に入射し、ビームスプリッタ81において参照光89と測定光88とは合成される。合成された測定光88及び参照光89は、サーキュレータ80に誘導されて光検出器61に入射する。
参照光照射部86によって反射される参照光89は位相変調されているため、測定光88及び参照光89の合成光はこの位相変調に対応する干渉光となって干渉縞を生じる。光検出器61は、入射する干渉光に対応する電圧信号を負信号カット部(図示省略)に出力し、負信号カット部は、入力する電圧信号の負信号をカットし、正弦波状の位相変調に対応する電圧信号(電圧波形)をロックインアンプ(図示省略)から出力する。なお、カット部の代わりに、絶対値部が設けられてもよい。
ロックインアンプには、参照光に位相変調を与えるステージ85及び参照光照射部86の振動周波数(正弦波信号)が加えられており、光検出器61から出力される電気信号を位相検波する位相検波部として機能し、負信号カット部から入力する入力信号と正弦波信号とを掛け合わせることにより、入力信号の正弦波信号(参照信号)に対する信号位相の関数である電圧信号(直流値)を出力する。そしてこのロックインアンプから出力される電圧信号に基づいて演算装置(図示省略)が被測定長さを算出する。
なお各光路(光ファイバ)はコネクタ55によって接続されており、例えばサーキュレータ80とビームスプリッタ81との間、ビームスプリッタ81とコリメータ83との間、ビームスプリッタ81とコリメータ82との間、等にコネクタ55が設けられる。
<分光特性測定装置>
本例の分光特性測定装置は、上述の光信号生成装置10と、光信号生成装置10から出射される第2の光コムC2及び第3の光コムC3を用いて測定対象のスペクトル特性を計測する分光計測装置とを備える。
図14は、分光特性測定装置70の一例を示す。図14に示す分光特性測定装置70を構成する要素のうち、図9に示す距離測定装置50を構成する要素及び図12に示す光ヘテロダイン距離計68を構成する要素と同一又は類似する要素には、同一の符号を付し、その要素に関する詳細な説明は省略する。例えば本例の分光特性測定装置70における光信号生成装置10は、図9の距離測定装置50及び図12の光ヘテロダイン距離計68における光信号生成装置10と同じ構成を有し、光周波数コム光源52、ビームスプリッタ53、参照光用エタロン56及び測定光用エタロン57を有する。
本例の分光計測装置22は光検出器61及び演算装置63を有する。測定光用エタロン57からの第2の光コムC2(測定光)は、測定対象60に照射され、測定対象60からビームスプリッタ66を透過して光検出器61に入射する。一方、参照光用エタロン56からの第3の光コムC3(参照光)は2つのビームスプリッタ66により反射されて光検出器61に入射する。光検出器61は受光した測定光及び参照光のビート信号を生成し、演算装置63はこのビート信号を解析して測定対象60の分光特性を算出する。なお、分光特性の解析手法は任意の手法を用いることができ、公知の分光解析法を利用することができる。
<その他の装置>
上述の光ヘテロダイン距離計68及び分光特性測定装置70以外の任意の計測装置20(図1参照)に対しても光信号生成装置10を適用することができる。
例えば上述の光信号生成装置10と、光信号生成装置10から出射される第2の光コムC2及び第3の光コムC3を用いて測定対象の周波数特性を計測する周波数計測装置とを備える周波数特性測定装置に対して本発明を適用してもよい。
図15は、2種類の光コムを利用して測定対象レーザ76の絶対周波数を測定する原理を説明する図であり、(a)は第2の光コムC2を示し、(b)は第3の光コムC3を示し、横軸は周波数fを示す。
上述のように、第2の光コムC2に含まれる複数の光周波数成分は「f02+m×fr2(ただし、f02はオフセット周波数を表し、fr2は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す」)で表され、第3の光コムC3に含まれる複数の光周波数成分は「f03+m×fr3(ただし、f03はオフセット周波数を表し、fr3は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)」で表される。これらの第2の光コムC2及び第3の光コムC3を使って測定対象レーザ76の周波数を測定する場合、第2の光コムC2に含まれる1つの光周波数成分と測定対象レーザ76との周波数差(図15(a)の「Δ1」参照)と、第3の光コムC3に含まれる1つの光周波数成分と測定対象レーザ76との周波数差(図15(b)の「Δ2」参照)とを測定することで、測定対象レーザ76の絶対周波数が一義的に決定される。
この計測法において、従来の手法では第2の光コムC2と第3の光コムC3との間でオフセット周波数(f02及びf03)が異なっているため、このオフセット周波数の調整に手間が掛かり不便であった。
一方、上述の光信号生成装置10によれば、1台の光周波数コムレーザー生成装置(図1の「第1の光周波数コム生成部12」)から発せられる光コム(第1の光コムC1)から、繰り返し周波数の異なる光コム(第2の光コムC2及び第3の光コムC3)が生成される。したがって、第2の光コムC2及び第3の光コムC3は、繰り返し周波数(fr2及びfr3)が異なっていても、オフセット周波数(f02及びf03)が同じ値になるため、従来必要とされていたオフセット周波数の調整が不要になり、利便性が非常に高い。
このように周波数特性測定装置において上述の光信号生成装置10を採用することで、従来と同様の周波数計測装置(図1の「計測装置20」参照)を用いることができる一方で、任意のレーザ周波数の絶対値を精密且つ一義的に決定することができる。特に、1台の光周波数コムレーザー生成装置を光源とするため、第2の光コムC2及び第3の光コムC3も安定しており、不安定な測定対象レーザ76の周波数の計測及び校正を精度良く行うことができる。また光コム(第2の光コムC2及び第3の光コムC3)は繰り返し周波数が高いため、光コムの櫛(光周波数成分)の次数の決定が容易である。
10…光信号生成装置、12…第1の光周波数コム生成部、14…光束分割部、16…第2の光周波数コム生成部、18…第3の光周波数コム生成部、20…計測装置、21…測長装置、22…分光計測装置、23…半導体レーザ、24…波長分割多重カプラ、25…光アイソレータ、26…出力カプラ、27…波長板、28…偏光子、29…エルビウム添加光ファイバ、30…エタロン、32…反射プレート、34…反射域、42…測定系、44…光混合系、46…信号選択系、48…信号解析系、50…距離測定装置、51…光ファイバ、52…光周波数コム光源、53…ビームスプリッタ、54…アイソレータ、55…コネクタ、56…参照光用エタロン、56a…第1エタロン、57…測定光用エタロン、57a…第2エタロン、58…サーキュレータ、59…コリメータ、60…測定対象、61…光検出器、62…ロックインアンプ、63…演算装置、66…ビームスプリッタ、68…光ヘテロダイン距離計、70…分光特性測定装置、76…測定対象レーザ、80…サーキュレータ、81…ビームスプリッタ、82…コリメータ、83…コリメータ、85…ステージ、86…参照光照射部、88…測定光、89…参照光、90…光スイッチ

Claims (10)

  1. 第1の光コムを生成する第1の光周波数コム生成部と、
    前記第1の光コムを受光して当該第1の光コムから第2の光コムを生成する第2の光周波数コム生成部と、
    前記第1の光コムを受光して当該第1の光コムから第3の光コムを生成する第3の光周波数コム生成部とを備える光信号生成装置。
  2. 前記第1の光コム、前記第2の光コム及び前記第3の光コムの各々は、周波数の異なる複数の光周波数成分を含み、
    前記第2の光コム及び前記第3の光コムの各々は、前記第1の光コムに含まれる前記複数の光周波数成分の一部に対応する請求項1に記載の光信号生成装置。
  3. 前記第1の光コムに含まれる複数の光周波数成分は、f01+m×fr1(ただし、f01はオフセット周波数を表し、fr1は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)で表され、
    前記第2の光コムに含まれる複数の光周波数成分は、f02+m×fr2(ただし、f02はオフセット周波数を表し、fr2は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)で表され、
    前記第3の光コムに含まれる複数の光周波数成分は、f03+m×fr3(ただし、f03はオフセット周波数を表し、fr3は繰り返し周波数を表し、mは0以上の整数を表す)で表され、
    r2=n×fr1及びfr3=h×fr1(ただし、n及びhは整数であってn≠hを満たす)が満たされる請求項1又は2に記載の光信号生成装置。
  4. |n−h|=1を満たす請求項3に記載の光信号生成装置。
  5. 前記第2の光周波数コム生成部及び前記第3の光周波数コム生成部は、ファブリー・ペロー・エタロンを有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の光信号生成装置。
  6. 前記第1の光コムを分割する光束分割部を更に備え、
    前記光束分割部によって分割された前記第1の光コムは前記第2の光周波数コム生成部及び前記第3の光周波数コム生成部によって受光される請求項1〜5のいずれか一項に記載の光信号生成装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光信号生成装置と、
    前記光信号生成装置から出射される前記第2の光コム及び前記第3の光コムを用いて測定対象までの距離を測定する測長装置とを備える距離測定装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光信号生成装置と、
    前記光信号生成装置から出射される前記第2の光コム及び前記第3の光コムを用いて測定対象のスペクトル特性を計測する分光計測装置とを備える分光特性測定装置。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光信号生成装置と、
    前記光信号生成装置から出射される前記第2の光コム及び前記第3の光コムを用いて測定対象の周波数特性を計測する周波数計測装置とを備える周波数特性測定装置。
  10. 第1の光コムを生成するステップと、
    当該第1の光コムから第2の光コムを生成するステップと、
    当該第1の光コムから第3の光コムを生成するステップとを含む光信号生成方法。
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