JP2015153929A - リアクトル - Google Patents

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伸治 大村
佐藤 博英
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博英 佐藤
直樹 平澤
Naoki Hirasawa
直樹 平澤
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ryuta Tanabe
龍太 田辺
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Abstract

【課題】コイルの放熱性に優れ、かつ、コイルからケースへの振動の伝搬を抑制することができるリアクトルを提供しようとすること。【解決手段】磁性粉末混合樹脂からなるコア2と、コア2に一部が埋設されると共に導体線を螺旋状に巻回してなるコイル3と、コア2及びコイル3を内側に収容するケース4とを有するリアクトル1。コア2は、コイル3の内周側と外周側とを含む環状の磁路を形成する磁路形成部21を有する。コイル3は、外周面301の一部においてコア2及びケース4から露出した露出部31を有する。また、コイル3は、内周面302と、露出部31以外の外周面301と、軸方向における一対の端面303、304とが、絶縁材料からなるボビン5によって覆われている。コイル3の軸方向における一対の端面303、304の少なくとも一方とボビン5との間には、振動を吸収する振動吸収部14が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、磁性粉末混合樹脂からなるコアを有するリアクトルに関する。
例えば電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される電力変換装置において、電源電圧を所定電圧に昇圧する昇圧部を備えたものが知られている。かかる昇圧部の構成部品として、リアクトルが用いられている。そして、リアクトルとして、磁性粉末混合樹脂からなるコアと、該コアに埋設されると共に導体線を螺旋状に巻回してなるコイルと、コアとコイルとを内部に収容するケースとを有するものがある。
かかるリアクトルにおいては、コイルにおいて生じる熱を放熱し難いという課題がある。つまり、コイルはコアに埋設されているため、コイルの熱はコアを通じて外部に放熱せざるを得ず、その放熱効率が低くなりやすく、コイルの温度が上昇しやすい。
そこで、特許文献1に記載のリアクトルにおいては、軸方向において、コイルとケースの端壁部との間に、放熱部材を介在させると共に、放熱部材とコイルとを接合する接合部材を設けている。これにより、コイルの熱を、接合部材を介してケースの端壁部に近い放熱部材に伝熱させ、該放熱部材からケースへ放熱することで、軸方向におけるコイルの放熱を促進させることを企図している。
また、特許文献2には、ケースの中にコア及びコイルを収容したリアクトルが記載されている。このリアクトルにおいては、コアに発生する振動がケースに伝搬することを防ぐべく、コアとケースとの間に空隙を形成している。
特開2011−233616号公報 特開2009−32994号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の構造では、コイルの熱を効率的に放熱し難い。すなわち、上述のように、特許文献1に記載のリアクトルは、軸方向へのコイルの放熱を企図しているが、導体線を螺旋状に巻回したコイルにおいて、軸方向に隣り合う導体線同士の間には絶縁被膜等が介在するため、軸方向へは熱伝導し難い。それゆえ、特にコイルにおける放熱部材から遠い側の部位の熱を、放熱部材まで軸方向に放熱することは困難である。むしろ、導体線を螺旋状に巻回したコイルにおける熱は、導体線に沿って螺旋状に伝導して放熱部材へ伝わることとなる。そうすると、放熱経路が長いと共に、放熱経路の断面積も小さいため、結局放熱効率を高くし難い。したがって、コイルの放熱性について、改善の余地があると言える。
また、コイル及び放熱部材は、ケースの内部に配置されていると共に、ケースから露出していないため、ケース外の放熱体(冷却器等)までの伝熱経路が長くなりやすい。かかる観点からも、コイルの放熱性について改善の余地がある。
また、上記特許文献2に記載のリアクトルにおいては、コイルへの通電時においてコアに発生する振動がケースに伝搬することを防止しているが、コイルに発生する振動がケースに伝搬することまでは考慮されていない。すなわち、コイルに通電することにより、ローレンツ力に起因して軸方向に伸縮する振動がコイルに発生する。ここで、上記特許文献2のリアクトルは、軸方向におけるコイルの両端がケースに当接している。それゆえ、コイルに発生した軸方向の振動がケースに伝搬するおそれがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、コイルの放熱性に優れ、かつ、コイルからケースへの振動の伝搬を抑制することができるリアクトルを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、磁性粉末混合樹脂からなるコアと、
該コアに一部が埋設されると共に導体線を螺旋状に巻回してなるコイルと、
上記コア及び上記コイルを内側に収容するケースとを有するリアクトルであって、
上記コアは、上記コイルの内周側と外周側とを含む環状の磁路を形成する磁路形成部を有し、
上記コイルは、外周面の一部において上記コア及び上記ケースから露出した露出部を有し、かつ、内周面と、上記露出部以外の上記外周面と、軸方向における一対の端面とが、絶縁材料からなるボビンによって覆われており、
上記コイルの軸方向における上記一対の端面の少なくとも一方と上記ボビンとの間には、振動を吸収する振動吸収部が形成されていることを特徴とするリアクトルにある。
上記リアクトルにおいて、コイルは、外周面の一部においてコア及びケースから露出した露出部を有する。それゆえ、コイルの外周面からコイルの熱を効率的に外部へ放熱することができる。
すなわち、導体線を螺旋状に巻回してなるコイルにおいて、軸方向に隣り合う導体部分の間で熱を軸方向に移動させなくても、コイルの各部の熱を外周面の露出部へ直接移動させて、外部へ放熱することができる。あるいは、多数巻分の導体線に沿って螺旋状に伝熱させることなく、コイルの各部の熱を放熱することができる。
このように、コイルの各部の熱は、露出部から離れた部位の熱であっても、径方向への移動、もしくは巻回方向における短い距離(例えば半周分〔位相π分〕以内)の移動によって、外周面の露出部から外部へ放熱できる。その結果、コイルの放熱経路を短くすることにより、放熱性を向上させることができる。
また、コイルの露出部はコア及びケースから露出しているため、コイルと外部の放熱体(冷却器等)との間に、コアやケースが介在しない。それゆえ、コイルから放熱体までの放熱経路における熱抵抗を小さくしやすい。その結果、コイルの放熱性を向上させることができる。
また、コイルは、内周面と、露出部以外の外周面と、軸方向における一対の端面とが、絶縁材料からなるボビンによって覆われている。それゆえ、ケースに対するコイルの組み付け性を向上させることができ、生産性に優れたリアクトルを得ることができる。また、ボビンを設けることで、コイルの膨張、収縮による応力が直接コアに作用することを防ぎ、コアの耐久性を向上させることができる。
また、コイルの軸方向における一対の端面の少なくとも一方とボビンとの間には、振動吸収部が形成されている。それゆえ、コイルへの通電時においてコイルに発生した軸方向の振動が、コイルの周りに配されたボビンに伝搬することを抑制することができる。したがって、コイルの振動が、ボビン及びコアを介してケースに伝搬することを抑制することができる。
以上のごとく、本発明によれば、コイルの放熱性に優れ、かつ、コイルからケースへの振動の伝搬を抑制することができるリアクトルを提供することができる。
実施例1における、リアクトル放熱構造の軸方向に直交する断面図。 図1のII−II線矢視断面図。 図1のIII−III線矢視断面図。 実施例1における、リアクトルの斜視図。 実施例1における、リアクトルの他の斜視図。 実施例1における、コイルアッシーの軸方向に直交する断面図。 図6のVII−VII線矢視断面図。 実施例1における、コイルの斜視図。 実施例1における、アウターボビンにコイルを組み付ける直前の斜視図。 実施例1における、コイルが収容されたアウターボビンにインナーボビンを組み付ける直前の斜視図。 実施例1における、コイルアッシーの斜視図。 実施例1における、ケースにコイルアッシーを組み付ける直前の斜視図。 実施例1における、ケースにコイルアッシーを組み付けた状態の斜視図。 実施例1における、放熱体にリアクトルを組み付ける直前の斜視図。 実施例1における、リアクトル放熱構造の斜視図。 実施例2における、リアクトル放熱構造の軸方向に直交する断面図。 図16のXVII−XVII線矢視断面図。 図16のXVIII−XVIII線矢視断面図。 実施例2における、アウターボビンにコイルを組み付ける直前の斜視図。 実施例2における、コイルアッシーの斜視図。 実施例3における、リアクトル放熱構造のコイルアッシーと放熱体との積層方向と、軸方向とからなる面による断面図。 実施例3における、軸方向からみたインナーボビンの正面図。 実施例3における、コイルが収容されたアウターボビンに、接着材を配置したインナーボビンを組み付ける直前の斜視図。 実施例3における、コイルアッシーの斜視図。
本明細書において、コイルにおける導体線の巻回軸の方向を軸方向という。また、コイルの巻回軸に直交する径方向において、コイルの内側を内周側、外側を外周側という。
また、上記露出部は、上記コイルの軸方向における全長にわたって形成されていることが好ましい。この場合には、上記コイルにおける軸方向の全体にわたって、効率的に放熱することができる。
(実施例1)
上記リアクトルの実施例につき、図1〜図15を用いて説明する。
本例のリアクトル1は、図1〜図5に示すごとく、磁性粉末混合樹脂からなるコア2と、コア2に一部が埋設されると共に導体線を螺旋状に巻回してなるコイル3と、コア2及びコイル3を内側に収容するケース4とを有する。コア2は、コイル3の内周側と外周側とを含む環状の磁路を形成する磁路形成部21を有する。
コイル3は、外周面301の一部においてコア2及びケース4から露出した露出部31を有する。また、コイル3は、内周面302と、露出部31以外の外周面301と、軸方向における一対の端面303、304とが、絶縁材料からなるボビン5によって覆われている。コイル3の軸方向における一対の端面303、304とボビン5との間には、振動を吸収する振動吸収部14が形成されている。本例において、振動吸収部14は、空隙によって構成されている。
ケース4は、底板部41と、該底板部41の全周の端縁から底板部41の法線方向に立設した側板部42とを有する。ケース4は、例えばアルミニウムによって構成することができる。また、ケース4における底板部41と反対側の面は開放された開放面45となっている。ただし、この開放面45を塞ぐ蓋体を設けてもよい。そして、底板部41の一部に開口部43が形成されており、この開口部43からコイル3の露出部31が露出している。そして、露出部31は、コイル3の軸方向における全長にわたって形成されている。つまり、開口部31は、コイル3の軸方向における全長にわたって形成されており、コイル3の外周面301の一部が、軸方向の全体にわたって開口部43から露出して露出部31を構成している。
図1〜図3に示すごとく、リアクトル1は、ケース4の内側に、コア2とコイル3とを収容してなる。コア2は、鉄粉等の磁性粉末をエポキシ等の樹脂に混合してなる磁性粉末混合樹脂によって形成されている。ケース4内において、コイル3は、露出部31を露出させつつコア2に埋設されている。コア2は、コイル3の内周側と外周側と軸方向の両側とにわたって、ケース4内に充填されている。これにより、コイル3の通電に伴って生じる磁束の閉磁路を形成する磁路形成部21が、コア2によって構成されている。
コイル3は、図8に示すごとく、平板状の導体線を螺旋状に巻回して、略筒状に形成されている。なお、導体線は、銅(Cu)によって構成することができる。導体線は、巻回方向に直交する断面の形状において短手方向となる厚み方向が、軸方向となるように巻回されて、コイル3を構成している。そして、コイル3の軸方向の両端から、導体線の両端が、軸方向に直交する同じ方向へ引き出されて、コイル3の端子32を構成している。また、導体線は、端子32以外の部分を、絶縁被膜によって被覆されている。なお、図1、図2においては、端子32を省略してある。コイル3は、ケース4内に、軸方向が底板部41と平行となるように配置されている。
図1〜図3、図6、図7、図11に示すごとく、コイル3は、絶縁材料からなるボビン5によって覆われている。ボビン5は、コイル3の内周面302を覆うインナーボビン51と、コイル3の露出部31以外の外周面301を覆うアウターボビン52とからなる。ボビン5(インナーボビン51及びアウターボビン52)は、例えば樹脂成形体からなる。
アウターボビン52は、コイル3の外周面301のうち露出部31以外の部分を覆う外周部521と、外周部521における軸方向の両端に接続されてコイル3の端面303、304を覆う一対の環状の端壁部522、523とを有する。径方向における端壁部522、523のそれぞれの内側に、軸方向に貫通した窓部526が形成されている。
また、アウターボビン52は、ケース4における露出部31を露出させる開口部43の端縁431にケース4の外側から係合するフランジ部524を有する。フランジ部524は、外周部521と一対の端壁部522、523との端縁から、露出部31と反対側へ向かって形成されている。
インナーボビン51は、コイル3の内周面302に対向配置される筒状部511と、筒状部511における軸方向の一端において、径方向外側へ広がるように突出した鍔部512が形成されている。
図6、図7に示すごとく、インナーボビン51とアウターボビン52とは、互いの間に形成される空間にコイル3を収容した状態で、鍔部512と端壁部522とを接合すると共に、鍔部512と反対側における筒状部511の端部と端壁部523とを接合することにより、互いに組み付けられ、ボビン5を形成している。
また、コイル3とボビン5との間には、空隙が形成されている。具体的には、コイル3の軸方向における一対の端面303、304とアウターボビン52との間、コイル3とアウターボビン52の外周部521との間、及びコイル3とインナーボビン51との間に空隙が形成されている。該空隙のうち、コイル3の軸方向における一対の端面303、304とアウターボビン52との間に形成された空隙が振動吸収部14となる。
コイル3とボビン5とによって、図6、図7、図11に示すコイルアッシー12が形成されている。
図1〜図3に示すごとく、リアクトル1は、コイルアッシー12をコア2と共にケース4内に収容配置してなる。また、リアクトル1は、放熱体6に固定されて、リアクトル放熱構造10を構成する。本例において、放熱体6は、冷却器60の一部を構成する金属プレートからなり、例えばアルミニウム等からなる。冷却器60は、内部に冷却媒体を流通させる冷媒流路61を備えている。放熱体6は、冷媒流路61に面しており、冷媒流路61へ向かって突出した複数の冷却フィン62を有する。
リアクトル1を放熱体6に固定したリアクトル放熱構造10において、コイル3の露出部31と放熱体6との間には、絶縁性の伝熱部材13が介在している。伝熱部材13は露出部31と放熱体6との双方に密着している。伝熱部材13は、絶縁性を有すると共に、熱伝導性に優れた材料からなり、例えばセラミックフィラーを含んだシリコーン樹脂等を用いることができる。また、伝熱部材13は、シート状の部材であってもよいし、ペースト状の放熱グリス等であってもよい。
図1、図3、図5に示すごとく、ケース4は、リアクトル1を放熱体6に固定するための固定部44を有する。固定部44は、コイル3の軸方向における中心部に形成されている。具体的には、固定部44は、ケース4における底板部41から、底板部41と平行であると共に軸方向に直交する方向に、互いに反対向きに一対突出形成されている。固定部44において、リアクトル1がボルト15によって放熱体6に固定されている。そして、図3に示すごとく、一対の固定部44は、軸方向において、コイル3の中心となる位置に形成されている。なお、本例においては、一対の固定部44の位置は、リアクトル1における軸方向の中心部でもある。
次に、本例のリアクトル1の製造方法及びリアクトル放熱構造10の組み立て方法につき、図8〜図15を用いて説明する。
まず、図8に示すごとく、導体線を螺旋状に巻回形成することにより、コイル3を得る。
次いで、図9、図10に示すごとく、コイル3を、その端子32の突出側から、アウターボビン52の内側に挿入配置する。なお、アウターボビン52には、端子32を挿通する端子挿通部525が形成されており、コイル3をアウターボビン52に収容配置したとき、端子32が端子挿通部525を貫通するよう構成されている。端子32を端子挿通部525に挿通させることで、該挿通方向と直交する方向に関して、ボビン5に対するコイル3の位置決めがなされる。
図10に示すごとく、コイル3をアウターボビン52に収容配置したとき、アウターボビン52における一対の窓部526とコイル3の内周側の空間とが、軸方向に重なる。そして、図10、図11に示すごとく、アウターボビン52における一方の端壁部522の窓部526から、インナーボビン51の筒状部511を、アウターボビン52及びコイル3の内側に挿入する。この状態において、インナーボビン51とアウターボビン52との接触面を、接着材、レーザ溶着、超音波溶着等によって接着する。これにより、コイル3の外周面301の一部(露出部31)が露出した状態のコイルアッシー12(図6、図7)が得られる。
次いで、図12、図13、図5に示すごとく、コイルアッシー12を、ケース4に組み付ける。このとき、コイルアッシー12のフランジ部524側と、ケース4の開放面45側とを互いに反対向きにした状態から、コイルアッシー12とケース4とを相対的に近付ける方向に移動することにより互いに組み付ける。つまり、コイルアッシー12におけるフランジ部524と反対側の部分を、ケース4の開口部43に対して底板部41の外面側から挿入する。
そして、コイルアッシー12をケース4内に収容配置した状態において、図1、図2に示すごとく、フランジ部524が、ケース4の底板部41における開口部43の端縁431に、ケース4の外側から係合した状態となる。この状態において、フランジ部524を底板部41における開口部43の端縁431に、ホットメルト等によって接着する。
次いで、ケース4の開放面45を上向きにした状態(図13)において、磁性粉末混合樹脂を、コイルアッシー12が収容されたケース4内に注入し、硬化させる。これにより、ケース4内においてコイルアッシー12が磁性粉末混合樹脂からなるコア2に埋設された状態のリアクトル1(図1〜図4)が得られる。また、上記の工程を経ることにより、ケース4の底板部41に設けた開口部43から、コイル3の外周面301の一部が露出部31として露出した状態で、リアクトル1が得られる(図5)。
次いで、リアクトル1を放熱体6に固定するにあたっては、図14に示すごとく、ケース4の底板部41側を放熱体6に対向させる。このとき、放熱体6におけるリアクトル1の搭載面に、伝熱部材13を配置した後、図15に示すごとく、リアクトル1を放熱体6の搭載面に配置する。このとき、リアクトル1と放熱体6との積層方向に関して、ボビン5に対するコイル3の位置決めがなされる。放熱体6における搭載面には、伝熱部材13を位置決め配置するための凹部等を設けておいて、該凹部内に伝熱部材13を配置してもよい。さらには、放熱体6における、ケース4の底板部41が着座する設置面に、ペースト状の放熱グリス等を塗布してもよい。そして、ケース4に設けた固定部44において、ボルト15によってリアクトル1を放熱体6に固定する。
以上により、図1〜図3に示すごとく、リアクトル1におけるコイル3の露出部31と放熱体6との間に、伝熱部材13が介在した状態で、リアクトル1が放熱体6に固定されたリアクトル放熱構造10が得られる。
本例のリアクトル1は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される電力変換装置における構成部品として用いることができる。より具体的には、電力変換装置における、電源電圧を所定電圧に昇圧する昇圧部の構成部品として、リアクトル1を用いることができる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記リアクトル1において、コイル3は、外周面301の一部においてコア2及びケース4から露出した露出部31を有する。それゆえ、コイル3の外周面301からコイル3の熱を効率的に外部へ放熱することができる。
すなわち、導体線を螺旋状に巻回してなるコイル3において、軸方向に隣り合う導体部分の間で熱を軸方向に移動させなくても、コイル3の各部の熱を外周面301の露出部31へ直接移動させて、外部へ放熱することができる。あるいは、多数巻分の導体線に沿って螺旋状に伝熱させることなく、コイル3の各部の熱を放熱することができる。
このように、コイル3の各部の熱は、露出部31から離れた部位の熱であっても、径方向への移動、もしくは巻回方向における短い距離(例えば半周分〔位相π分〕以内)の移動によって、外周面301の露出部31から外部へ放熱できる。その結果、コイル3の放熱経路を短くすることにより、放熱性を向上させることができる。
また、コイル3の露出部31はコア2及びケース4から露出しているため、コイル3と外部の放熱体6(冷却器等)との間に、コア2やケース4が介在しない。それゆえ、コイル3から放熱体6までの放熱経路における熱抵抗を小さくしやすい。その結果、コイル3の放熱性を向上させることができる。
また、コイル3は、内周面302と、露出部31以外の外周面301と、軸方向における一対の端面303、304とが、絶縁材料からなるボビン5によって覆われている。それゆえ、ケース4に対するコイル3の組み付け性を向上させることができ、生産性に優れたリアクトル1を得ることができる。また、ボビン5を設けることで、コイル3の膨張、収縮による応力が直接コア2に作用することを防ぎ、コア2の耐久性を向上させることができる。
また、コイル3の軸方向における一対の端面303、304の少なくとも一方とボビン5との間には、振動吸収部14が形成されている。それゆえ、コイル3への通電時においてコイル3に発生した軸方向の振動が、コイル3の周りに配されたボビン5に伝搬することを抑制することができる。したがって、コイル3の振動が、ボビン5及びコア2を介してケース4に伝搬することを抑制することができる。
また、ボビン5は、インナーボビン51とアウターボビン52とを有するため、コイル3とボビン5との組み付け性を向上させることができ、生産性に優れたリアクトル1を得ることができる。
また、振動吸収部14は、空隙によって構成されている。それゆえ、より確実に、コイル3の振動がボビン5へ伝わることを防止することができる。
以上のごとく、本例によれば、コイルの放熱性に優れ、かつ、コイルからケースへの振動の伝搬を抑制することができるリアクトルを提供することができる。
(実施例2)
本例は、図16〜図20に示すごとく、コイル3が、アウターボビン52との間に接着材7を介在させることにより、アウターボビン52に対して固定されている例である。図17、図18に示すごとく、接着材7は、軸方向におけるコイル3の中央部に配置されている。接着材7としては、例えば、エポキシ樹脂等を用いることができる。
接着材7は、アウターボビン52の外周部521の内面に形成された一対のガイド部527の間に配置されている。図17〜図19に示すごとく、2つのガイド部527は、アウターボビン52の内側であって、軸方向における中央部に、互いに一定の間隔をあけて平行に突出形成されている。また、ガイド部527は、リアクトル1と放熱体6との積層方向において、アウターボビン52の中央よりも放熱体6側まで連続形成されている。
なお、コイル3とボビン5との間における接着材7以外の部分は空隙となっている。該空隙のうち、コイル3の軸方向における一対の端面303、304とボビン5との間に形成された空隙が振動吸収部14となる。
本例におけるリアクトル1を製造するにあたっては、図19、図20に示すごとく、コイル3をアウターボビン52に挿入する際、コイル3の外周面301を、アウターボビン52の2つのガイド部527に当接させる。そして、アウターボビン52の外周部521と2つのガイド部527とコイル3の外周面301との間の空間に接着材7を流し込む。この接着材7がコイル3及びボビン5に密着した状態で固化することにより、コイル3がアウターボビン52に固定される。このようにして組み立てられたコイルアッシー12を、コア2と共にケース4に収容する。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例においては、コイル3は、アウターボビン52との間に接着材7を介在させることにより、アウターボビン52に対して固定される。それゆえ、アウターボビン52に対するコイル3の位置決めを容易にし、確実に振動吸収部14を形成することができる。これにより、コイル3に発生した振動をボビン5に伝搬することを確実に防止することができ、さらに、コイル3の振動がボビン5及びコア2を介してケース4に伝搬することを抑制することができる。
また、接着材7は、軸方向におけるコイル3の中央部に配置されているため、コイル3の放熱性の向上にも寄与させることができる。すなわち、コイル3の軸方向における中央部は、コイル3への通電時において比較的高温になりやすい。そこで、軸方向におけるコイル3の中央部に接着材7を配置して、接着材7及びボビン5を通じた放熱経路を設けることにより、コイル3の熱がボビン5に移動しやすくなる。その結果、コイル3の放熱性を向上させることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、図21〜図24に示すごとく、インナーボビン51が、コイル3の軸方向における一方の端面303を覆う鍔部513を有し、アウターボビン52が、コイル3の軸方向における他方の端面304を覆う端壁部523を有する例である。そして、コイル3は、鍔部513との間に接着材7を介在させることにより、インナーボビン51に対して固定されている。
図21に示すごとく、インナーボビン51は、筒状部511における軸方向の一端において、鍔部513が径方向外側へ広がるように突出形成されている。この鍔部513は、コイル3の軸方向における一方の端面303に対向している。そして、鍔部513と端面303との間に接着材7が介在し、両者に接着している。
接着材7は、インナーボビン51の鍔部513とコイル3の端面303との間に、全周にわたって配置されている。
アウターボビン52の一方の端壁部528は、インナーボビン51の鍔部513の外周側に配され、鍔部513の外周縁と端壁部303の内周縁とが互いに接合されている。
本例のリアクトル1の製造方法の一例につき、説明する。まず、図22に示すごとく、インナーボビン51の鍔部513における、コイル3と対向させる面に接着材7を塗布する。そして、図23、図24に示すごとく、アウターボビン52における一方の端壁部528の窓部526から、インナーボビン51の筒状部511を、アウターボビン52及びコイル3の内側に挿入する。そして、鍔部513を、端壁部528の内周側に配すると共に、接着材7を介してコイル3の端面303に押し付ける。これにより、コイル3がインナーボビン51に、接着材7によって接着固定される。このようにして組み立てられたコイルアッシー12を実施例1と同様に、コア2と共にケース4に収容する。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例においては、コイル3とボビン5との組み付け性を一層向上させることができ、生産性に優れたリアクトル1を得ることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、上記実施例においては、空隙によって振動吸収部14を形成したが、振動吸収部14は、変形することにより振動を吸収する振動吸収部材によって構成してもよい。振動吸収部材は、接着材7よりも柔軟性の高いものであることが好ましく、例えば、発泡ウレタン等の部材を用いることができる。
1 リアクトル
14 振動吸収部
2 コア
21 磁路形成部
3 コイル
301 外周面
302 内周面
303、304 端面
31 露出部
4 ケース
5 ボビン

Claims (7)

  1. 磁性粉末混合樹脂からなるコア(2)と、
    該コア(2)に一部が埋設されると共に導体線を螺旋状に巻回してなるコイル(3)と、
    上記コア(2)及び上記コイル(3)を内側に収容するケース(4)とを有するリアクトル(1)であって、
    上記コア(2)は、上記コイル(3)の内周側と外周側とを含む環状の磁路を形成する磁路形成部(21)を有し、
    上記コイル(3)は、外周面(301)の一部において上記コア(2)及び上記ケース(4)から露出した露出部(31)を有し、かつ、内周面(302)と、上記露出部(31)以外の上記外周面(301)と、軸方向における一対の端面(303、304)とが、絶縁材料からなるボビン(5)によって覆われており、
    上記コイル(3)の軸方向における上記一対の端面(303、304)の少なくとも一方と上記ボビン(5)との間には、振動を吸収する振動吸収部(14)が形成されていることを特徴とするリアクトル(1)。
  2. 上記ボビン(5)は、上記コイル(3)の上記内周面(302)を覆うインナーボビン(51)と、上記コイル(3)の上記露出部(31)以外の上記外周面(301)を覆うアウターボビン(52)とからなることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル(1)。
  3. 上記コイル(3)は、上記アウターボビン(52)との間に接着材(7)を介在させることにより、上記アウターボビン(52)に対して固定されていることを特徴とする請求項2に記載のリアクトル(1)。
  4. 上記接着材(7)は、軸方向における上記コイル(3)の中央部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のリアクトル(1)。
  5. 上記インナーボビン(51)は、上記コイル(3)の軸方向における一方の端面(303)を覆う鍔部(512)を有し、上記アウターボビン(52)は、上記コイル(3)の軸方向における他方の端面(304)を覆う端壁部(523)を有し、上記コイル(3)は、上記鍔部(512)との間に接着材(7)を介在させることにより、上記インナーボビン(51)に対して固定されていることを特徴とする請求項2に記載のリアクトル(1)。
  6. 上記振動吸収部(14)は、空隙によって構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリアクトル(1)。
  7. 上記振動吸収部(14)は、変形することにより振動を吸収する振動吸収部材によって構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリアクトル(1)。
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