JP2015151802A - 杭基礎の施工方法、杭基礎の施工管理方法、及び杭基礎 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工方法であって、前記杭基礎を設ける杭孔を掘削する掘削工程と、前記杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程と、前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂を投入する投入工程と、前記砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込む打込工程と、を備える。
【選択図】図4
Description
棄物が問題になることもない。その結果、本発明に係る杭基礎の施工方法によって施工された杭基礎は、例えばコンクリート杭と比較して、容易に撤去することができる。また、コンクリート廃棄物も排出しないことから、本発明に係る杭基礎の施工方法は、環境性にも優れている。
まず、実施形態に係る杭基礎、及び杭基礎によって支持されるソーラパネルの架台について説明する。図1に示すように、杭基礎1は、杭2と、杭2の周囲に投入された砂3によって構成されている。また、図2に示すように、ソーラパネルユニット4は、複数本(図2では4本)の杭基礎1によって支持されている。ソーラパネルユニット4は、所定の傾斜角度(例えば、30度)で設置された太陽電池モジュール5、及び太陽電池モジュール5を支持する架台6によって構成されている。架台6は、フレーム61と、脚62によって構成されている。
図4は、実施形態に係る杭基礎の施工フローを示す。ステップS01では、ソーラパネルユニット4の設置エリアの測量が行われる。測量では、設置する区画・ソーラパネルユニット4・杭基礎1の識別番号が決定される。また、各杭基礎1に対して平面位置・地盤高が測量され、根入れ長が算出される。また、測量の段階で、図5に示すような、各ソーラパネルユニット4に用いられる各杭基礎1の地盤高、杭長、突出長(地盤面から露出する部分の長さ)、根入れ長、パネル高(ソーラパネルユニット4の高さ)を纏めたデータ表が作成される。図5は、1つのソーラパネルユニット4を6本の杭基礎1で支持する例である。また、図5に示すデータ表では、地盤判定、砂投入量、打込時間、打込速度の欄が設けられている。
り、岩の有無が判断される。本実施形態では、岩が存在した場合は、A地盤とされ、岩が存在しなかった場合は、B地盤(例えば、粘土、砂、礫)と判定される。判定結果は、図5のデータ表の地盤判定の欄に入力される。
A地盤:V=a/3−b+余掘り分c ・・・式1
B地盤:V=a−b+余掘り分c ・・・式2
支持力確保に有効な長さを1400mmとすると、削孔径が90mmであれば、aは8.91lとなる。また、余掘りを100mmとすると、削孔径が90mmであれば、cは、0.64lとなる。また、bは、試験施工の実績から1lとする。以上によると、A地盤、及びB地盤の夫々の砂の投入量は、式3、4のようになる。
A地盤:V=2.61l ・・・式3
B地盤:V=8.55l ・・・式4
砂3の投入量が決定すると、決定された量の砂3が削孔に投入される。砂3の投入は、漏斗形状の投入治具で行うことができる。
杭の打込み速度v=打込み施工時間t÷根入れ長 ・・・式5
ステップS10では、杭2が打ち止めされる。打ち止めは、高さ調整用レーザの自動打ち止めシステムにより行うことができる。打ち止めは、目視により、手動で行ってもよい。
ことができる。例えば、許容される打ち止め精度から外れ、杭2が高止まりした場合、ステップS18へ進む。ステップS18では、杭2が逆回転して引き抜かれ、再度削孔され、高止まりした分の土砂が除去される。土砂の除去後、新しい杭2が再度打込まれる。杭2が設計通り打込まれ、許容される打ち止め精度内である場合、ステップS12へ進む。
実施形態に係る杭基礎1の施工方法によれば、杭2の杭はね23の間に砂3が入り込み、杭2と砂3が一体化することで、杭基礎1の支持力が向上する。また、杭2は、らせん状の杭はね23を有しているため、打込み時と逆回転させることで、一体化した杭2と砂3を容易に分離することができる。また、実施形態に係る杭基礎1の施工方法は、コンクリートを使用しないため、コンクリート杭のようにコンクリート廃棄物が問題になることもない。その結果、実施形態に係る杭基礎1の施工方法によって施工された杭基礎1は、例えばコンクリート杭と比較して、容易に撤去することができる。また、コンクリート廃棄物も排出しないことから、実施形態に係る杭基礎1の施工方法は、環境性にも優れている。
上述した実施形態では、地盤の判定を岩の有無で行ったが、岩の厚みを考慮するようにしてもよい。具体的には、岩層厚合計ΣLと岩層厚率λを計算し、地盤を判定してもよい。岩層厚合計ΣLは、削孔に存在する岩の厚みの合計である。岩層厚率λは、式6により算出される。Loは、掘削長である。
岩層厚率λ=岩層厚合計ΣL/Lo×100% ・・・式6
砂の投入量は、岩層厚率λによって例えば、3段階に分けて設定することができる。
λ≦10% A=a−b+余掘り分c
10%<λ<30% A=a/3−b+余掘り分c
λ≧30% A=a/4−b+余掘り分c
ここで、a は1400mm分の量(8.91l)、c は余掘り100mm分の量(0.64l)
砂3の投入量を岩層厚率λによって設定することで、より最適な砂3の投入量で、杭基礎1の支持力を確保することができる。
2・・・杭
21・・・本体
22・・・受部
23・・・杭はね
3・・・砂
4・・・ソーラパネル
5・・・太陽電池モジュール
6・・・架台
61・・・フレーム
62・・・脚
7・・・ボルト
71,72・・・ナット
Claims (9)
- 上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工方法であって、
前記杭基礎を設ける杭孔を掘削する掘削工程と、
前記杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂を投入する投入工程と、
前記砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込む打込工程と、
を備える杭基礎の施工方法。 - 前記判定工程では、前記杭孔に砂を投入するかどうかを当該地盤における岩の分布状況に基づいて判定し、当該判定結果に基づいて前記投入工程における所定量を決定する、請求項1に記載の杭基礎の施工方法。
- 前記判定工程では、前記杭孔の地盤に岩が存在していると判定した場合、前記杭が支持力を確保する上で必要な根入れ長に対応する杭孔長さの体積の多くとも3分の1を前記投入工程における所定量とする、請求項2に記載の杭基礎の施工方法。
- 前記杭孔に打ち込まれた前記杭の周りに砂を更に投入する追加投入工程を更に備える、請求項1から3の何れか1項に記載の杭基礎の施工方法。
- 上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工管理方法であって、
前記杭基礎を設ける杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程を含み、
前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂が投入され、砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込まれる、杭基礎の施工管理方法。 - 前記判定工程では、前記杭孔に砂を投入するかどうかを当該地盤における岩の分布状況に基づいて判定し、当該判定結果に基づいて前記所定量を決定する、請求項5に記載の杭基礎の施工管理方法。
- 前記判定工程では、前記杭孔の地盤に岩が存在していると判定した場合、前記杭が支持力を確保する上で必要な根入れ長に対応する杭孔長さの体積の多くとも3分の1を前記所定量とする、請求項6に記載の杭基礎の施工管理方法。
- 各杭の打ち込み時間から算出される打込み速度が速い杭に対して少なくとも引抜試験を行う試験工程を更に備える、請求項5から7の何れか1項に記載の杭基礎の施工管理方法。
- 杭孔に打ち込まれる杭であって、上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭と、
前記杭孔に打ち込まれた杭の周りに投入された砂と、
を備える杭基礎。
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