JP2015151802A - 杭基礎の施工方法、杭基礎の施工管理方法、及び杭基礎 - Google Patents

杭基礎の施工方法、杭基礎の施工管理方法、及び杭基礎 Download PDF

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Abstract

【課題】支持力に優れ、かつ、将来的に撤去ができる杭基礎の構築方法、及び杭基礎に関する技術を提供する。
【解決手段】上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工方法であって、前記杭基礎を設ける杭孔を掘削する掘削工程と、前記杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程と、前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂を投入する投入工程と、前記砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込む打込工程と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、杭基礎の施工方法、杭基礎の施工管理方法、及び杭基礎の技術に関する。
構造物の杭基礎として、コンクリート杭がある。コンクリート杭は、構造物を強固に支持することができる。但し、コンクリート杭の施工は、掘削、コンクリート打設、養生、アンカーボルトの打ち込み等の工程が必要であり、多くの作業工数と作業時間が必要とされる。また、コンクリート杭は、撤去が困難であり、コンクリート廃棄物の処理による環境汚染も懸念される。
一方、コンクリートを用いない杭に関する技術として、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、施設支柱を固定する施設支柱杭において、施設支柱杭は、上部には内側に施設支柱が嵌着される空間部を有する支柱嵌合部が形成され、下部には外周縁にネジ山が形成される上広下狭のくさび部が形成されて地中に挿設される施設支柱固定具と、支柱嵌合部の空間部には施設支柱が嵌着されるように支柱嵌合部の内周縁に施設支柱の断面の形状に対応する形状に形成される支柱枠と、を備える施設支柱杭が開示されている。
特開2010−101161号公報 特開2010−236344号公報
コンクリート杭は、構造物を強固に支持することができるが、撤去が困難であり、コンクリート廃棄物の処理による環境汚染も懸念される。そのため、コンクリート杭は、撤去を前提とした構造物にはあまり適していない。撤去を前提とした構造物には、例えば、構造物を構築する場所が借地であり、将来的に返還が予定されている場所に構築する構造物が例示される。
本発明は、上記の問題に鑑み、支持力に優れ、かつ、将来的に撤去ができる杭基礎に関する技術を提供することを課題とする。
本発明では、上記課題を解決するため、上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工方法であって、前記杭基礎を設ける杭孔を掘削する掘削工程と、前記杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程と、前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂を投入する投入工程と、前記砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込む打込工程と、を備える杭基礎の施工方法である。
本発明に係る杭基礎の施工方法によれば、杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定するので、砂の投入が必要な場合のみ、砂を投入することができる。また、砂を投入することで、杭のねじ山の間に砂が入り込み、杭と砂が一体化するので、杭基礎の支持力が向上する。また、杭は、ねじ山を有しているため、打込み時と逆回転させることで、一体化した杭と砂を容易に分離することができる。また、本発明に係る杭基礎の施工方法は、コンクリートを使用しないため、コンクリート杭のようにコンクリート廃
棄物が問題になることもない。その結果、本発明に係る杭基礎の施工方法によって施工された杭基礎は、例えばコンクリート杭と比較して、容易に撤去することができる。また、コンクリート廃棄物も排出しないことから、本発明に係る杭基礎の施工方法は、環境性にも優れている。
杭孔の掘削、換言すると先行削孔は、杭を打ち込む全ての場所で行うことが好ましい。先行削孔を全数行うことで、全ての杭基礎について、施工の確実性を確保することができる。
杭に接続される構造物は、杭基礎で支持できるものであればよい。例えば、本発明に係る杭基礎の施工方法は、ソーラパネルの架台の杭基礎の施工方法として好適に用いることができる。杭に接続される構造物には、上記以外に、遊具(ブランコ、滑り台)、住宅基礎、アンテナ基礎、道路標識基礎などが例示される。
また、前記判定工程では、前記杭孔に砂を投入するかどうかを当該地盤における岩の分布状況に基づいて判定し、当該判定結果に基づいて前記投入工程における所定量を決定してもよい。
岩の分布状況を砂の投入量を決定する際の基準とすることで、杭基礎の支持力を確保しつつ、地盤に適した砂の投入量を決定することができる。岩の分布状況には、岩の有無、岩が存在している場合における岩の厚み、岩の種類等が例示される。例えば、岩が存在し、杭を岩に打ち込む場合、岩が存在しない場合に比べて杭基礎の支持力は高くなる。したがって、砂の投入量は、岩が存在する場合、岩が存在しない場合に比べて少なくすることができる。また、例えば、岩が厚い方が、より杭基礎の支持力は高くなる。したがって、砂の投入量は、岩が厚くなるにしたがって、徐々に少なくすることができる。
また、前記判定工程では、前記杭孔の地盤に岩が存在していると判定した場合、前記杭が支持力を確保する上で必要な根入れ長に対応する杭孔の長さの多くとも体積の3分の1を前記投入工程における所定量としてもよい。支持力を確保する上で必要な根入れ長は、杭の形状(全体の形状、ねじ山の形状、ねじ山同士の間隔)、材質、長さ等に基づいて、杭毎に決定することができる。砂の投入量を上記のようにすることで、必要最低限の砂の投入量で、杭基礎の支持力を確保することができる。
また、本発明に係る杭基礎の施工方法は、前記杭孔に打ち込まれた前記杭の周りに砂を更に投入する追加投入工程を更に備えるものでもよい。これにより、支持力をより向上することができる。
また、前記打込工程において、各杭の打ち込み時間を測定し、本発明に係る杭基礎の施工方法は、前記打込み時間から算出される打込み速度が速い杭に対して少なくとも引抜試験を行う試験工程を更に備えるものでもよい。打ち込み速度が速い程、地盤が緩いことが想定される。そこで、打込み速度が速い杭に対して少なくとも引抜試験を行うことで、効率よく、全ての杭基礎の支持力を判定することができる。
ここで、本発明は、杭基礎の施工管理方法として特定することができる。例えば、本発明は、上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工管理方法であって、前記杭基礎を設ける杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程を含み、前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂が投入され、砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込まれる、杭基礎の施工管理方法である。
本発明に係る杭基礎の施工管理方法によれば、杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定するので、砂の投入が必要な場合のみ、砂を投入することができる。また、砂を投入することで、杭のねじ山の間に砂が入り込み、杭と砂が一体化するので、杭基礎の支持力が向上する。また、杭は、ねじ山を有しているため、打込み時と逆回転させることで、一体化した杭と砂を容易に分離することができる。また、本発明に係る杭基礎の施工管理方法は、コンクリートを使用しないため、コンクリート杭のようにコンクリート廃棄物が問題になることもない。その結果、本発明に係る杭基礎の施工管理方法によって施工された杭基礎は、例えばコンクリート杭と比較して、容易に撤去することができる。また、コンクリート廃棄物も排出しないことから、本発明に係る杭基礎の施工管理方法は、環境性にも優れている。
なお、前記判定工程では、前記杭孔に砂を投入するかどうかを当該地盤における岩の分布状況に基づいて判定し、当該判定結果に基づいて前記所定量を決定してもよい。また、前記判定工程では、前記杭孔の地盤に岩が存在していると判定した場合、前記杭が支持力を確保する上で必要な根入れ長に対応する杭孔長さの体積の多くとも3分の1を前記所定量としてもよい。また、本発明に係る杭基礎の施工管理方法は、各杭の打ち込み時間から算出される打込み速度が速い杭に対して少なくとも引抜試験を行う試験工程を更に備えるようにしてもよい。
また、本発明は、上述した杭基礎の施工方法によって構築される杭基礎として特定することができる。具体的には、本発明は、杭孔に打ち込まれる杭であって、上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭と、前記杭孔に打ち込まれた杭の周りに投入された砂と、を備える杭基礎である。
本発明に係る杭基礎によれば、十分な支持力を得ることができる。また、杭は、ねじ山を有しているため、打込み時と逆回転させることで、一体化した杭と砂を容易に分離することができる。また、本発明に係る杭基礎は、コンクリートを使用しないため、コンクリート杭のようにコンクリート廃棄物が問題になることもない。その結果、本発明に係る杭基礎は、例えばコンクリート杭と比較して、容易に撤去することができる。また、コンクリート廃棄物も排出しないことから、本発明に係る杭基礎は、環境性にも優れている。
本発明によれば、支持力に優れ、かつ、将来的に撤去ができる杭基礎に関する技術を提供することができる。
図1は、実施形態に係る杭基礎、及びソーラパネルの断面図を示す。 図2は、実施形態に係る杭基礎、及びソーラパネルの平面図を示す。 図3は、実施形態に係る杭を示す。 図4は、実施形態に係る杭基礎の施工フローを示す。 図5は、杭基礎毎のデータ表の一例を示す。 図6は、先行削孔における削孔深さのイメージ図を示す。 図7は、砂の投入量を説明する図を示す。 図8は、杭の打込み開始と打込み終了のイメージ図を示す。 図9は、杭基礎と架台の接続部分の拡大図を示す。
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、ソーラパネルの架台を杭基礎で支持する場合を例に説明する。以下の説明は例示であり、本発明は以下の内容に限定されるものではない。
<杭基礎>
まず、実施形態に係る杭基礎、及び杭基礎によって支持されるソーラパネルの架台について説明する。図1に示すように、杭基礎1は、杭2と、杭2の周囲に投入された砂3によって構成されている。また、図2に示すように、ソーラパネルユニット4は、複数本(図2では4本)の杭基礎1によって支持されている。ソーラパネルユニット4は、所定の傾斜角度(例えば、30度)で設置された太陽電池モジュール5、及び太陽電池モジュール5を支持する架台6によって構成されている。架台6は、フレーム61と、脚62によって構成されている。
図3に示すように、杭2は、先端が徐々に細くなる棒状の本体21、本体21の基端(頭部)に設けられた板状の受部22、本体21の外周に螺旋状に設けられた杭はね23(ねじ山)によって構成されている。本実施形態では、受部22は、六角形であるが、円形、六角形以外の多角形でもよい。本体21のうち、杭はね23が設けられている部分(下部)は、地中に埋設される部分であり、根入れ長に相当する。但し、根入れ長は、受部22側の杭はね23が設けられていない部分の一部を含めることもできる。根入れ長は、支持力を確保するために必要とされる長さとして設計される。本体21のうち、杭はね23が設けられていない部分(上部)は、地盤面(GL)より上に露出する部分である。杭はね23が設けられていない部分(上部)の長さは、地盤面の起伏や勾配に応じて適宜変更することができる。これにより、地盤面の起伏や勾配に関わらず、杭2の受部22の高さを揃えることができる。その結果、架台6を水平に設置することができる。
<杭基礎の施工方法>
図4は、実施形態に係る杭基礎の施工フローを示す。ステップS01では、ソーラパネルユニット4の設置エリアの測量が行われる。測量では、設置する区画・ソーラパネルユニット4・杭基礎1の識別番号が決定される。また、各杭基礎1に対して平面位置・地盤高が測量され、根入れ長が算出される。また、測量の段階で、図5に示すような、各ソーラパネルユニット4に用いられる各杭基礎1の地盤高、杭長、突出長(地盤面から露出する部分の長さ)、根入れ長、パネル高(ソーラパネルユニット4の高さ)を纏めたデータ表が作成される。図5は、1つのソーラパネルユニット4を6本の杭基礎1で支持する例である。また、図5に示すデータ表では、地盤判定、砂投入量、打込時間、打込速度の欄が設けられている。
ステップS02では、機械(掘削機)の移動、セットが行われる。機械の移動、セットでは、ロッドの鉛直性、芯位置、削孔深度の確認が行われる。ロッドの鉛直性の確認は、機械に据え付けられた水平器で行うことができる。芯位置の確認は、スプレーなどで地盤に描かれた削孔位置を示す×印にロッドを合わせることで行うことができる。削孔深度の確認は、ロッドに対して根入れ長に余掘り分を加えた長さをマーキングすることで行うことができる。
ステップS03では、機械(掘削機)により、先行削孔、換言すると杭孔の掘削が行われる。ここで、図6は、先行削孔における削孔深さのイメージ図を示す。図6に示すように、先行削孔は、根入れ長に、余掘り分を加えた削孔深さまで行われる。余掘り分は、例えば、100mmである。根入れ長は、地盤の地質構成、ソーラパネルユニット4の重量、杭基礎1の本数等に基づいて予め設計される。削孔中は、パイプレーザでロッドの倒れが監視される。ロッドの倒れの監視は、傾きを検知するセンサ、水平器を用いるなど、他の方法でもよい。削孔深さの管理は、ロッドに根入れ長に余掘り分を加えた長さをマーキングし、マーキングを目印に行う。
ステップS04では、先行削孔において、地盤が判定される。具体的には、作業者によ
り、岩の有無が判断される。本実施形態では、岩が存在した場合は、A地盤とされ、岩が存在しなかった場合は、B地盤(例えば、粘土、砂、礫)と判定される。判定結果は、図5のデータ表の地盤判定の欄に入力される。
ステップS05では、地盤種別が明示される。具体的には、作業者により、地盤種別(A地盤/B地盤)がスプレーで地盤にマーキングされる。地盤種別の明示は、地盤種別(A地盤/B地盤)を記載した旗を設置するなど、他の方法でもよい。
ステップS06では、砂3の投入量が算出される。砂3の投入量は、A地盤は、式1、B地盤は、式2によって算出される。ここで、図7は、砂3の投入量を説明する図を示す。図7に示すように、aは、支持力確保に有効な長さ(図7では、一例として1400mm)の体積、bは、削孔後に孔内に残った土砂の体積、cは、余掘り部分の体積である。削孔径は、図7では一例として、90mmである。また、bは、一例として、試験施工の実績から1lとする。
A地盤:V=a/3−b+余掘り分c ・・・式1
B地盤:V=a−b+余掘り分c ・・・式2
支持力確保に有効な長さを1400mmとすると、削孔径が90mmであれば、aは8.91lとなる。また、余掘りを100mmとすると、削孔径が90mmであれば、cは、0.64lとなる。また、bは、試験施工の実績から1lとする。以上によると、A地盤、及びB地盤の夫々の砂の投入量は、式3、4のようになる。
A地盤:V=2.61l ・・・式3
B地盤:V=8.55l ・・・式4
砂3の投入量が決定すると、決定された量の砂3が削孔に投入される。砂3の投入は、漏斗形状の投入治具で行うことができる。
ステップS07では、機械(杭打機)の移動、杭のセットが行われる。機械の移動、杭のセットでは、杭の鉛直性、杭芯位置、杭頭レベルの確認が行われる。杭2の鉛直性の確認は、杭2に水平器をセットして行うことができる。杭芯位置の確認は、水糸や丁張で明示された印に杭2を合わせることで行うことができる。杭頭レベルの確認は、高さ調整用のレーザーにより行うことができる。
ステップS08では、杭2の施工、換言すると、杭打機により杭2の打込みが行われる。
ステップS09では、杭2の施工において、杭2の打込み時間が測定される。ここで、図8は、杭2の打込み開始と打込み終了のイメージ図を示す。図8の左図は、打込み開始の状態を示し、杭2の先端が地盤面に接している。図8の右図は、打込み終了の状態を示し、杭頭としての受部22が既定の打込み終了の高さに達している。杭の打込み時間の測定は、例えば、ストップウォッチで行う。測定結果は、図5のデータ表に入力される。また、ステップS09では、測定された打込み時間と根入れ長に基づいて、杭2の打込み速度が算出される。具体的には、式5により、杭2の打込み速度が算出される。算出された打込み速度は、打込み時間と同じく、データ表に入力される。
杭の打込み速度v=打込み施工時間t÷根入れ長 ・・・式5
ステップS10では、杭2が打ち止めされる。打ち止めは、高さ調整用レーザの自動打ち止めシステムにより行うことができる。打ち止めは、目視により、手動で行ってもよい。
ステップS11では、打ち止めの精度、換言すると、杭2が設計通り打込まれたかどうか、垂直方向の施工精度が確認される。打ち止めの精度には、調整代を持たせることができる。調整代は、杭頭としての受部22に接続されるボルトの強度区分に応じて設定する
ことができる。例えば、許容される打ち止め精度から外れ、杭2が高止まりした場合、ステップS18へ進む。ステップS18では、杭2が逆回転して引き抜かれ、再度削孔され、高止まりした分の土砂が除去される。土砂の除去後、新しい杭2が再度打込まれる。杭2が設計通り打込まれ、許容される打ち止め精度内である場合、ステップS12へ進む。
ステップS12では、地盤面近傍の杭2周りの隙間に砂3が投入される。
ステップS13では、杭2の施工が完了したか確認される。具体的には、1日に行うべき杭2の施工が全て完了したか確認される。杭2の施工が完了した場合、ステップS14へ進む。一方、杭2の施工が完了していない場合、再度ステップS01へ戻る。測量は、予め完了させておき、杭2の施工が完了していない場合、ステップS02へ戻るようにしてもよい。
ステップS14では、引抜試験の確認が行われる。具体的には、杭2の打込み速度を指標として、1日に施工された杭2の中で打込み速度が最速の杭2に対して引抜試験が行われる。引抜試験は、A地盤、B地盤の夫々に対して行われる。引抜試験では、必要許容支持力8.175kNの1.5倍である極限支持力12.3kNが発現しているかどうか確認される。極限支持力が発現している場合、ステップS15へ進む。一方、極限支持力が発現していない場合、ステップS16へ進む。上記必要許容支持力や極限支持力は、一例である。必要許容支持力や極限支持力は、ソーラパネルユニット4の重量や規格等によって適宜設定される。
ステップS15では、水平方向の施工精度が確認される。水平方向の施工精度は、例えば何れの方向(東西南北)とも±35mmとすることができる。施工精度は、架台の構造に支障をきたさない範囲内で適宜変更することができる。水平方向の施工精度が確認された場合(許容範囲内である場合)、杭基礎1の施工が完了する。水平方向の施工精度が確認できなかった場合、ステップS16へ進む。
ステップS16では、対策工が行われる。具体的には、データ表(図5参照)の内容が確認され、地盤、砂3の投入量、杭はね23に損傷がないかなどの確認が行われる。例えば、地盤が軟弱な場合、更に根入れ長の長い杭2を用いる。また、砂3の投入量が不足している場合、砂3の投入量が再度求められる。杭はね23に損傷が確認された場合には、新しい杭2に交換される。
ステップS17では、引抜試験の確認が行われる。具体的には、2番目に打込み速度が速い杭2、3番目に打ち込み速度が速い杭2といったように、打込み速度が速い杭2に対して順次引抜試験が行われる。ここでの引抜試験も、A地盤、B地盤の夫々に対して行われる。引抜試験では、必要許容支持力8.175kNの1.5倍である極限支持力12.3kNが発現しているかどうか確認される。その結果、支持力が不足している杭基礎1が特定される。極限支持力が発現している場合、ステップS15へ進む。
杭基礎1の施工が完了すると、杭基礎1の杭2の受部22にボルト7を介して架台6が設置される。ここで、図9は、杭基礎と架台の接続部分の拡大図を示す。図9に示す例では、架台6の脚62と杭2の受部22をボルト7が貫通しており、架台6の脚62と杭2の受部22との間にボルト7に螺合する2つのナット71,72が設けられている。このボルト7とナット71,72は、架台6の高さ調整機能を有しており、図9の右図に示すように、ナット71,72同士の間隔を調整することで架台6の高さを調整することができる。なお、ナット71,72に代えてライナを挟むことで高さ調整してもよい。杭基礎1に架台6が接続されると、架台6に太陽電池モジュール5が設置され、ソーラパネルユニット4の設置が完了する。
<効果>
実施形態に係る杭基礎1の施工方法によれば、杭2の杭はね23の間に砂3が入り込み、杭2と砂3が一体化することで、杭基礎1の支持力が向上する。また、杭2は、らせん状の杭はね23を有しているため、打込み時と逆回転させることで、一体化した杭2と砂3を容易に分離することができる。また、実施形態に係る杭基礎1の施工方法は、コンクリートを使用しないため、コンクリート杭のようにコンクリート廃棄物が問題になることもない。その結果、実施形態に係る杭基礎1の施工方法によって施工された杭基礎1は、例えばコンクリート杭と比較して、容易に撤去することができる。また、コンクリート廃棄物も排出しないことから、実施形態に係る杭基礎1の施工方法は、環境性にも優れている。
また、地盤の判定結果に応じて砂2の投入量を決定することで、必要最低限の砂2の投入量で、杭基礎1の支持力を確保することができる。打込み速度が速い杭2に対して少なくとも引抜試験を行うことで、効率よく、全ての杭基礎1の支持力を判定することができる。
<他の実施形態>
上述した実施形態では、地盤の判定を岩の有無で行ったが、岩の厚みを考慮するようにしてもよい。具体的には、岩層厚合計ΣLと岩層厚率λを計算し、地盤を判定してもよい。岩層厚合計ΣLは、削孔に存在する岩の厚みの合計である。岩層厚率λは、式6により算出される。Loは、掘削長である。
岩層厚率λ=岩層厚合計ΣL/Lo×100% ・・・式6
砂の投入量は、岩層厚率λによって例えば、3段階に分けて設定することができる。
λ≦10% A=a−b+余掘り分c
10%<λ<30% A=a/3−b+余掘り分c
λ≧30% A=a/4−b+余掘り分c
ここで、a は1400mm分の量(8.91l)、c は余掘り100mm分の量(0.64l)
砂3の投入量を岩層厚率λによって設定することで、より最適な砂3の投入量で、杭基礎1の支持力を確保することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は、可能な限り各実施形態を組み合わせて実施することができる。
1・・・杭基礎
2・・・杭
21・・・本体
22・・・受部
23・・・杭はね
3・・・砂
4・・・ソーラパネル
5・・・太陽電池モジュール
6・・・架台
61・・・フレーム
62・・・脚
7・・・ボルト
71,72・・・ナット

Claims (9)

  1. 上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工方法であって、
    前記杭基礎を設ける杭孔を掘削する掘削工程と、
    前記杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程と、
    前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂を投入する投入工程と、
    前記砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込む打込工程と、
    を備える杭基礎の施工方法。
  2. 前記判定工程では、前記杭孔に砂を投入するかどうかを当該地盤における岩の分布状況に基づいて判定し、当該判定結果に基づいて前記投入工程における所定量を決定する、請求項1に記載の杭基礎の施工方法。
  3. 前記判定工程では、前記杭孔の地盤に岩が存在していると判定した場合、前記杭が支持力を確保する上で必要な根入れ長に対応する杭孔長さの体積の多くとも3分の1を前記投入工程における所定量とする、請求項2に記載の杭基礎の施工方法。
  4. 前記杭孔に打ち込まれた前記杭の周りに砂を更に投入する追加投入工程を更に備える、請求項1から3の何れか1項に記載の杭基礎の施工方法。
  5. 上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭を用いた杭基礎の施工管理方法であって、
    前記杭基礎を設ける杭孔の地盤に応じて、当該杭孔に砂を投入するかどうかを判定する判定工程を含み、
    前記判定工程で前記杭孔に砂を投入する必要があると判定された場合、前記杭孔に当該杭孔の地盤に応じた所定量の砂が投入され、砂が投入された杭孔に前記杭を打ち込まれる、杭基礎の施工管理方法。
  6. 前記判定工程では、前記杭孔に砂を投入するかどうかを当該地盤における岩の分布状況に基づいて判定し、当該判定結果に基づいて前記所定量を決定する、請求項5に記載の杭基礎の施工管理方法。
  7. 前記判定工程では、前記杭孔の地盤に岩が存在していると判定した場合、前記杭が支持力を確保する上で必要な根入れ長に対応する杭孔長さの体積の多くとも3分の1を前記所定量とする、請求項6に記載の杭基礎の施工管理方法。
  8. 各杭の打ち込み時間から算出される打込み速度が速い杭に対して少なくとも引抜試験を行う試験工程を更に備える、請求項5から7の何れか1項に記載の杭基礎の施工管理方法。
  9. 杭孔に打ち込まれる杭であって、上部に構造物の支柱が接続され、下部の外周にねじ山が設けられた杭と、
    前記杭孔に打ち込まれた杭の周りに投入された砂と、
    を備える杭基礎。
JP2014027869A 2014-02-17 2014-02-17 杭基礎の施工方法、杭基礎の施工管理方法 Active JP6391939B2 (ja)

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