JP2015151249A - エレベータ - Google Patents
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Abstract
【課題】異物遮蔽体がロープの振れ角および捻れ角の双方に対応することができる、エレベータの提供。
【解決手段】かご吊車4に巻き掛けられたロープ9により昇降されるかご2を備えたエレベータにおいて、第1および第2の遮蔽部材31,32を有する異物遮蔽体13と、自在継手16a,16bと、弾性体14a,14bとが設けられ、第1及び第2の遮蔽部材は、対向するように配置されてロープを囲んでおり、第1及び第2の遮蔽部材はそれぞれ、かご吊車の上方に配置されており、第1及び第2の弾性体それぞれは、第1及び第2の自在継手の対応するそれぞれを介して、異物遮蔽体を支持している。
【選択図】図3
【解決手段】かご吊車4に巻き掛けられたロープ9により昇降されるかご2を備えたエレベータにおいて、第1および第2の遮蔽部材31,32を有する異物遮蔽体13と、自在継手16a,16bと、弾性体14a,14bとが設けられ、第1及び第2の遮蔽部材は、対向するように配置されてロープを囲んでおり、第1及び第2の遮蔽部材はそれぞれ、かご吊車の上方に配置されており、第1及び第2の弾性体それぞれは、第1及び第2の自在継手の対応するそれぞれを介して、異物遮蔽体を支持している。
【選択図】図3
Description
本発明は、エレベータに関するものである。
特許文献1には、エレベータにおいて、吊り車のロープ出入口を異物から防護する技術が開示されている。具体的には、ロープ出入口を閉塞する防護ユニットが、ロープ出入口の上方に設けられており、その防護ユニットは、吊り車に対して移動可能に設けられ、さらに、ばねでロープに常時、接触するように偏倚されている。
しかしながら、上述した特許文献1に開示の構成では、ロープの振れ角には対応できるものの、ロープの捻れ角には対応することができない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、異物遮蔽体がロープの振れ角および捻れ角の双方に対応することができる、エレベータを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明は、複数のガイドに巻き掛けられたロープにより昇降されるかごを備えたエレベータであって、第1及び第2の遮蔽部材を有する異物遮蔽体と、第1及び第2の自在継手と、第1及び第2の弾性体とを備えており、前記第1及び第2の遮蔽部材は、対向するように配置されて前記ロープを囲んでおり、前記第1及び第2の遮蔽部材はそれぞれ、少なくとも一つの前記ガイドの上方に配置されており、前記第1及び第2の弾性体それぞれは、前記第1及び第2の自在継手の対応するそれぞれを介して、前記異物遮蔽体を支持している。
本発明によれば、異物遮蔽体がロープの振れ角および捻れ角の双方に対応することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のエレベータを示す側面図である。エレベータは、上下に延びる昇降路1内を移動可能に設けられたかご2および釣合おもり3を備えている。かご2および釣合おもり3は、昇降路1を画定している壁に固定されたガイドレール(図示省略)に沿って案内される。
図1は、本発明の実施の形態1のエレベータを示す側面図である。エレベータは、上下に延びる昇降路1内を移動可能に設けられたかご2および釣合おもり3を備えている。かご2および釣合おもり3は、昇降路1を画定している壁に固定されたガイドレール(図示省略)に沿って案内される。
昇降路1内にはさらに、かご2及び釣合おもり3が昇降可能に設けられている。これらかご2及び釣合おもり3は巻上機5によって駆動されるロープ9によって相互に上下反対方向に移動される。
昇降路1内のより具体的なレイアウトについて説明する。まず、昇降路1内の下部には、巻上機5が配置されており、昇降路1内の上部には、かご返し車7および釣合おもり返し車8が配置されている。また、かご2の底部外側には、かご吊車4がかご2と一体昇降するように設けられている。
ロープ9は、巻上機5の綱車6に巻き回されている。巻上機5の綱車6から一方側に延びるロープ9の部分は、かご返し車7に巻き回され、さらに、かご2のかご吊車4に巻き回されている。一方、巻上機5の綱車6から他方側に延びるロープ9の部分は、釣合おもり返し車8に巻き回され、さらに、釣合おもり3に接続されている。
すなわち、エレベータにおいては、昇降路内の複数のガイドに巻き掛けられたロープ9により昇降されるかご2を備えている。ガイドは、ロープ9の延びる向きを変更しているものであり、本実施の形態1では、綱車6、かご返し車7、かご吊車4、釣合おもり返し車8が設けられている。また、これら綱車6、かご返し車7、かご吊車4、釣合おもり返し車8は、設置対象に対して静止している部材ではなく、回転するプーリ(駆動プーリ、従動プーリのいずれでもよい)である。さらに、綱車6、かご返し車7、かご吊車4、釣合おもり返し車8のそれぞれの設置対象には、昇降路1と一体的に静止している対象と、昇降するかご2と一体的に移動する対象とが含まれる。
図2は、本実施の形態1における、かご吊り車周辺および異物噛み込み防止装置の斜視図である。図3は、図2の異物噛み込み防止装置の分解斜視図である。かご吊車4は、枠体である一対のプレート状の支持枠15によって、かご2の底部外側に固定されている。かご吊車4は、これら一対の支持枠15に挟まれるように回動自在に支持されている。
エレベータは、かご吊車異物噛み込み防止装置12を構成する要素として、異物遮蔽体13と、第1及び第2の自在継手16a,16bと、第1及び第2の弾性体14a,14bとを備えている。
異物遮蔽体13は、第1の遮蔽部材31と、第2の遮蔽部材32とを有している。第1の遮蔽部材31および第2の遮蔽部材32は、対向するように配置されて、ロープを囲んでいる。第1の遮蔽部材31および第2の遮蔽部材32はそれぞれ、ロープのガイドでありさらにはプーリ(従動プーリ)でもあるかご吊車4の上方に配置されている。第1及び第2の弾性体14a,14bそれぞれの一端は、第1及び第2の自在継手16a,16bの対応するそれぞれを介して、異物遮蔽体を支持しており、第1及び第2の弾性体14a,14bそれぞれの他端は、ガイド(プーリ)の設置対象と一体的に支持されている。本実施の形態1では、かご吊車4は、支持枠15によって支持されており、第1及び第2の弾性体14a,14bそれぞれの他端は、支持枠15によって支持されている。
なお、ガイド(プーリ)の設置対象と一体的に支持されている態様とは、必ずしも、昇降路内に移動しない態様(静止している態様)で支持されていることではない。本実施の形態1では、かご吊車4の設置対象は、支持枠15さらにはかご2である。このため、ガイド(プーリ)の設置対象である支持枠15さらにはかご2は、昇降路内を昇降するものであり、第1及び第2の弾性体14a,14bそれぞれの他端は、支持枠15さらにはかご2と一体的に支持されていれば、昇降路から見て移動する態様でもよい。一方、綱車6を、ガイドさらにはプーリ(駆動プーリ)とした場合、綱車6の設置対象は、巻上機5さらには昇降路1の構成壁部であり、不動である。よって、綱車6をガイドとした実施態様では、第1及び第2の弾性体14a,14bそれぞれの他端は、巻上機5あるいは昇降路1の構成壁部と一体的に支持されていれば、昇降路から見て不動の態様でもよい。
上述した構成をより詳細に説明する。支持枠15は、かご床に固定されている。ロープ9の異物の落下により、かご吊車4とロープ9との間に異物が噛み込むのを防止するため、支持枠15に保持枠11が取り付けられ、さらに保持枠11に弾性体14a,14bが皿ねじ20により固定されている。保持枠11は、平面視、コ字状の部材であり、一対の支持枠15に跨るように当該支持枠15に固定されている。また、弾性体14a,14bは、コ字状をなす弾性部材の各脚部に位置する板ばねで構成されている。
ロープの進入角度変化や捩じれに対して柔軟に追従できるように、弾性体14a,14bに自在継手16a,16bが取り付けられる。自在継手16a,16bの一端側のねじ部33a,33bに対しては、ロープ9を両側から挟み込むように第1および第2の遮蔽部材31,32、ナット17、ばね座18および座金19が貫通しており、図3に示されるような配置関係で、第1および第2の遮蔽部材31,32が自在継手16a,16bの一端側のねじ部33a,33bに固定される。自在継手16a,16bの他端側のねじ部34a,34bに対しては、弾性体14a,14bとしての板ばね、ナット17およびばね座18が貫通しており、図3に示されるような配置関係で、弾性体14a,14bが自在継手16a,16bの他端側のねじ部34a,34bに固定される。
異物遮蔽体13は、摩耗に強い超高分子量ポリエチレンやナイロン等で構成され、メンテナンス費用を安価にできるように構成されている。
次に、以上のように構成された本実施の形態1に係るエレベータの作用、特に、かご吊車異物噛み込み防止装置12の作用について説明する。
図12は、エレベータのかごが最下階に停止した状態を示す側面図である。図13は、図12のかごが、最上階に停止した状態を示す側面図である。図14は、図12のかごの移動によるロープの振れ角の変化を示す説明図である。
ロープ9のかご吊車4への進入角度は、かご2が最下階から最上階に変位することにより、図14に示されるように、進入角度(振れ角)はα1からα2に変化する。また、これと同時に、昇降路1の上部に設置されたかご返し車7とかご吊車4とは、90度捩れた構成となっているため、かご2が最上階に停止した際には最大のロープ捩じれ変位が発生する。
これに対して、本実施の形態1では、ロープ9の進入角度の変化に対応して、かご吊車異物噛み込み防止装置12は、図2、図5および図6に示す状態から、図4、図7および図8に示す状態へと変化する。すなわち、ロープ9の進入角度の変化に対応して、弾性体14a,14bと自在継手16a,16bとが追従するように動作する。また、ロープ9の捩じれ角βに対しても、弾性体14a,14bと自在継手16a,16bとの柔軟な変化により、かご吊車異物噛み込み防止装置12は、図9、図10および図11に示すように動作し、ロープの捩れ角の変化にも対応することができる。なお、図9、図10および図11において、異物遮蔽体13の変位と板ばねの変位とが同期しない部分は自在継手16の角度変位により柔軟に追従できることが明白である。
以上説明したように、本実施の形態1のエレベータによれば、異物遮蔽体がロープの振れ角および捻れ角の双方に対応することができる。また、異物遮蔽体が一対の自在継手および一対の弾性体(板ばね)で支持されるので、上記特許文献1に開示の構成のように、コイルばねで水平方向にスライドされる構造部分を有する態様と比べ、安価な構成で上記のようにロープの振れ角および捻れ角の双方に対応することができる。さらに、異物遮蔽体自体が変形してロープの振れ角や捻れ角に追従するわけではないので、異物遮蔽体が摩耗してメンテネンスに費用が多大にかかるといった問題も生じない。
実施の形態2.
次に、図15〜図17を用いて、本発明の実施の形態2について説明する。図15および図16はそれぞれ、本実施の形態2に関する、図5および図6と同態様の図である。図17は、図16の矢印Hからみた図である。なお、本実施の形態2は、以下に説明する部分を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
次に、図15〜図17を用いて、本発明の実施の形態2について説明する。図15および図16はそれぞれ、本実施の形態2に関する、図5および図6と同態様の図である。図17は、図16の矢印Hからみた図である。なお、本実施の形態2は、以下に説明する部分を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
図15〜図17に示されるように、異物遮蔽体13における自在継手16a,16b等の支持部分との反対側には、換言すれば、かご吊車4(異物噛み込みを防止しようとする対象)の存在する側には、異物落下防止カバー21が設けられている。
異物落下防止カバー21には、自在継手16a,16bの一端側のねじ部33a,33bが貫通しており、異物落下防止カバー21は、実施の形態1において、ナット17と異物遮蔽体13との間に挟み込まれるようにして、ねじ部33a,33bに固定されている。
以上のように構成された本実施の形態2によれば、上述した実施の形態1による優れた利点に加え、異物遮蔽体13が排除した異物が吊車4側に落下するのを防止することができ、いったん排除した異物が再び噛み込む恐れを大きく低減することができる。
実施の形態3.
図1を用いて、本発明の実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態3は、以下に説明する部分を除いては、上述した実施の形態1または2と同様であるものとする。本実施の形態3は、異物の噛み込みを防止する対象としてのロープのガイドが、巻上機5の綱車6である場合の態様である。図1に示されるように、綱車6の上方に、かご吊車異物噛み込み防止装置12と同様な構成の、一対の巻上機異物噛み込み防止装置10a,10bが設けられている。綱車6に巻き掛けられたロープ9は、綱車6の両側において、上方に延びるため、これに対応して、一対の巻上機異物噛み込み防止装置10a,10bが設けられている。
図1を用いて、本発明の実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態3は、以下に説明する部分を除いては、上述した実施の形態1または2と同様であるものとする。本実施の形態3は、異物の噛み込みを防止する対象としてのロープのガイドが、巻上機5の綱車6である場合の態様である。図1に示されるように、綱車6の上方に、かご吊車異物噛み込み防止装置12と同様な構成の、一対の巻上機異物噛み込み防止装置10a,10bが設けられている。綱車6に巻き掛けられたロープ9は、綱車6の両側において、上方に延びるため、これに対応して、一対の巻上機異物噛み込み防止装置10a,10bが設けられている。
以上のように構成された本実施の形態3においても、実施の形態1と同様、異物遮蔽体がロープの振れ角および捻れ角の双方に対応することができる。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
2 かご、4 かご吊車(ガイド)、9 ロープ、13 異物遮蔽体、14a,14b 弾性体、15 支持枠、16a,16b 自在継手、31,32 遮蔽部材。
Claims (3)
- 複数のガイドに巻き掛けられたロープにより昇降されるかごを備えたエレベータであって、
第1及び第2の遮蔽部材を有する異物遮蔽体と、
第1及び第2の自在継手と、
第1及び第2の弾性体とを備えており、
前記第1及び第2の遮蔽部材は、対向するように配置されて前記ロープを囲んでおり、
前記第1及び第2の遮蔽部材はそれぞれ、少なくとも一つの前記ガイドの上方に配置されており、
前記第1及び第2の弾性体それぞれは、前記第1及び第2の自在継手の対応するそれぞれを介して、前記異物遮蔽体を支持している、
エレベータ。 - 前記複数のガイドには、かご吊車が含まれており、
前記かご吊車は、支持枠を介して、前記かごの底部に支持されており、
前記第1及び第2の遮蔽部材はそれぞれ、前記かご吊車の上方に配置されており、
前記第1及び第2の弾性体それぞれの他端は、前記支持枠によって支持されている、
請求項1のエレベータ。 - 前記ガイドの上方に配置された前記異物遮蔽体の当該ガイド側には、異物落下防止カバーが設けられている、
請求項1または2のエレベータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014028224A JP2015151249A (ja) | 2014-02-18 | 2014-02-18 | エレベータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014028224A JP2015151249A (ja) | 2014-02-18 | 2014-02-18 | エレベータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015151249A true JP2015151249A (ja) | 2015-08-24 |
Family
ID=53893901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014028224A Pending JP2015151249A (ja) | 2014-02-18 | 2014-02-18 | エレベータ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015151249A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108946386A (zh) * | 2018-07-27 | 2018-12-07 | 天津市奥瑞克电梯有限公司 | 轿底返绳轮护罩 |
-
2014
- 2014-02-18 JP JP2014028224A patent/JP2015151249A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108946386A (zh) * | 2018-07-27 | 2018-12-07 | 天津市奥瑞克电梯有限公司 | 轿底返绳轮护罩 |
CN108946386B (zh) * | 2018-07-27 | 2023-12-05 | 天津市奥瑞克电梯有限公司 | 轿底返绳轮护罩 |
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