JP2015150592A - インダイレクトスポット溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部材の発熱、溶融、変形、変質を低減する。【解決手段】本発明に係るインダイレクトスポット溶接装置は、少なくとも2枚の金属板を重ね合わせた部材に対し、一方の面側から金属板に溶接電極を加圧しながら押し当て、他方の面側の金属板には溶接電極と離隔した位置に給電端子を接触させて、溶接電極と該給電端子との間で通電して溶接を行うインダイレクトスポット溶接装置であって、溶接電極と離隔した位置に取り付けられ、導電体からなる台座に4個以上の接触電極が並列に配置された給電端子を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、インダイレクトスポット溶接装置に関する。
自動車ボディーや自動車部品の溶接に際しては、従来から抵抗スポット溶接、主にダイレクトスポット溶接が使用されてきたが、最近では、シリーズスポット溶接やインダイレクトスポット溶接等が使用されるようになってきた。
上記した3種類のスポット溶接の特徴を、図1乃至図3を用いて説明する。
いずれのスポット溶接も、重ね合わせた少なくとも2枚の金属板を溶接により接合する点では変わりはない。
図1は、ダイレクトスポット溶接法を示す図である。この溶接法は、重ね合わせた2枚の金属板1、2の上下を、一対の電極3、4で挟んで加圧しつつ電流を流し、金属板1、2の抵抗発熱を利用して、点状の溶接部5を得る方法である。電極3、4はいずれも、加圧制御装置6、7および電流制御装置8によって加圧力と通電する電流値が制御されている。
図2は、シリーズスポット溶接法を示す図である。この溶接法は、重ね合わせた2枚の金属板11、12に対し、同一面側(同一方向)から、離れた位置に配された一対の電極13、14を加圧しつつ電流を流し、点状の溶接部15−1、15−2を得る方法である。電極13、14はいずれも、加圧制御装置6、7および電流制御装置8によって加圧力と通電する電流値が制御されている。
図3は、インダイレクトスポット溶接法を示す図である。この溶接法は、重ね合わせた2枚の金属板21、22に対し、一方の金属板21には電極23を加圧しながら押し当て、他方の金属板22には、電極23から離れた位置で給電端子24を取り付け、これらの間で通電することにより、金属板21、22に点状の溶接部25を形成する方法である。
上記した3種類の溶接法のうち、スペース的に余裕があり、金属板を上下から挟む開口部が得られる場合には、ダイレクトスポット溶接法が用いられる。しかしながら、実際の溶接に際しては、十分なスペースがなかったり、閉断面構造で金属板を上下から挟むことができない場合も多く、かような場合には、シリーズスポット溶接法やインダイレクトスポット溶接法が用いられる。
シリーズスポット溶接法やインダイレクトスポット溶接法を、上記のような用途に使用する際、重ね合わせた金属板は、一方向からのみ電極により加圧され、その反対側は支持の無い状態になっている。従って、シリーズスポット溶接法やインダイレクトスポット溶接法では、金属板を両側から電極で挟持するダイレクトスポット溶接法のように、溶接部に局部的に高い加圧力を与えることができない。また、通電中に電極が金属板に沈み込んでいくため、電極−金属板、金属板−金属板間の接触状態が変化する。このような理由により、重ね合わせた金属板間で電流の通電経路が安定せず、溶融接合部が形成されにくいという問題があった。
特許文献1乃至9には、上記の問題を解決する技術が提案されている。
特許文献1には、シリーズスポット溶接において、溶接初期の印加電流をその後の定常電流の1.5倍以上で引加し、溶接初期に大電流を流してナゲットを形成してから、定常電流を流す技術が開示されている。
特許文献2には、シリーズスポット溶接において、一方の金属板の電極を加圧接触させる部位に、部分的に一般部より一段高い座面を形成するとともに、電極の先端を球面に形成し、この電極を、座面を押しつぶすように座面に加圧接触させて溶接する技術が開示されている。
特許文献3には、インダイレクトスポット溶接またはシリーズスポット溶接の通電時に、電流値を高く維持する時間帯と電流値を低く維持する時間帯を交互に繰り返す技術が開示されている。さらに、特許文献3には、電流値を高く維持する時間帯と電流値を低く維持する時間帯を交互に繰り返すにつれて、電流値を高く維持する時間帯の電流値を徐々に高くする技術が開示されている。
本発明者らは、インダイレクトスポット溶接法において、通電する電流値については通電開始から終了まで一定とし、電極の加圧力に関しては、通電開始から2つの時間帯t1,t2に区分し、最初の時間帯t1では加圧力F1で加圧したのち、次の時間帯t2では、F1よりも低い加圧力F2で加圧するという、2段階制御を用いる技術を特許文献4において提案している。
また、本発明者らは、特許文献4におけるインダイレクトスポット溶接法において、通電開始から2つの時間帯t1、t2に区分される最初の時間帯t1の加圧力F、電流値C、次の時間帯t2の加圧力F、電流値Cを、それぞれ下記式(1)〜(4)のように規定することで、より効果的に溶接を実施することができることを見出し、これを特許文献5において提案した。なお、Tは、重ね合わせた金属板の総板厚(mm)である。
1.2 F≦ F ≦ 5 F ・・・(1)
0.25 C ≦ C ≦ 0.85 C ・・・(2)
35 T2.3 ≦ F ≦ 170 T1.9 ・・・(3)
2 T0.5 ≦ C ≦ 5.5 T0.9 ・・・(4)
さらに、発明者らは、上記の技術を進展させたものとして、特許文献5のインダイレクトスポット溶接法において、通電開始から3つの時間帯t1,t2,t3に区分し、最初の時間帯t1では、加圧力F1で加圧しかつ電流値C1で通電し、次の時間帯t2では、F1よりも低い加圧力Fで加圧しかつC1よりも高い電流値C2で通電し、さらに次の時間帯t3では、Fと同じかまたはFよりも低い加圧力Fで加圧しかつCよりも高い電流値Cで通電する技術を開発し、これを特許文献6において提案した。
また、発明者らは、特許文献6に開示のインダイレクトスポット溶接法において、通電開始から3つの時間帯t1、t2、t3に区分される最初の時間帯t1の加圧力F、電流値C1、次の時間帯t2の 加圧力F、電流値C、さらに次の時間帯t3の加圧力F、電流値Cをそれぞれ下記式(5)〜(10)のように限定することにより、より効果的に実施することができることを見出し、これを特許文献7において提案した。
1.2 F ≦F ≦ 3F ・・・(5)
0.25 C ≦ C1 ≦ 0.9 C ・・・(6)
≦ F ≦ 3F ・・・(7)
0.5 C ≦C ≦ 0.9 C ・・・(8)
30 T2.1 ≦F ≦ 170 T1.9 ・・・(9)
2 T0.5 ≦ C3 ≦ 5.5 T0.9 ・・・(10)
また、発明者らは、インダイレクトスポット溶接において、溶接を実施する箇所を除き金属板間の重合面を電気的に絶縁することにより、溶接時の電流の分散を抑え、安定的に溶融ナゲットを形成する技術を開発し、特許文献8において提案した。
さらに、発明者らは、インダイレクトスポット溶接において、金属板間の重ね合わせ面全面に、絶縁性を有する粘稠な物質を介在させた状態で溶接を行う技術を開発し、特許文献9において提案した。
特開平11−333569号公報 特開2002−239742号公報 特開2006−198676号公報 特開2010−194609号公報 特開2012−035278号公報 特開2011−194459号公報 特開2012−91203号公報 特開2011−50977号公報 特開2012−157888号公報
インダイレクトスポット溶接法においては、少なくとも2枚の金属板を重ね合わせた部材と給電端子が接触する部位で通電による発熱、溶融が起こり、部材が変形、変質することにより品質不良となる恐れがある。しかしながら、このような問題を解決するために、給電端子を部材に接触させる構造に関しては、引用文献1乃至9には、何ら開示されていない。
本発明は、このような問題点に対してなされたものであり、通電による発熱、溶融が起こり、部材が変形、変質することにより品質不良となることを低減もしくは防止することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に述べる知見を得た。
a)重ね合わせた鋼板を一方の面側からのみ電極(溶接電極)で加圧し、その反対側は支持の無い状態でインダイレクトスポット溶接を行う場合、他方の電極として、給電端子を他方の面側の金属板の離隔した位置に取り付け、溶接電極と該給電端子との間で通電する。この際に、部材と給電端子が接触する部位で通電による発熱、溶融が起こり、部材が変形、変質することにより、品質不良となる恐れがある。
b)上記の課題を克服するためには、部材と給電端子の接触面積を大きくすることで、接触部の電流密度を下げ、過度な発熱を防止する必要がある。しかし、溶接に供する部材は、複雑形状を有する場合がある一方、給電端子は、様々な曲率を伴う面に対しても十分な接触面積を確保可能な形状であることが必要である。そのため、給電端子を部材の曲面に追従可能とすることが必要となる。
c)上記のような給電端子と、給電端子を接触させる構造体は、生産コスト、維持管理の側面から、簡易な構造でかつ、消耗部位に関しては、汎用品を利用できる構造であることが望ましい。
本発明は、上記の知見に立脚するものであり、以下のような特徴を有している。
[1]少なくとも2枚の金属板を重ね合わせた部材に対し、一方の面側から金属板に溶接電極を加圧しながら押し当て、他方の面側の金属板には溶接電極と離隔した位置に給電端子を駆動ユニットにより接触させて、溶接電極と該給電端子との間で通電して溶接を行うインダイレクトスポット溶接装置であって、
給電端子は、導電体からなる台座に、4個以上の接触電極が並列に配置されているインダイレクトスポット溶接装置。
[2]給電端子は、駆動ユニットの駆動軸方向およびこの駆動軸方向と直交する方向のうち少なくも一方に弾性的に変形可能な弾性体を介して駆動ユニットに取り付けられている[1]に記載のインダイレクトスポット溶接装置。
[3]弾性体がコイル状バネである[2]に記載のインダイレクトスポット溶接装置。
本発明に係るインダイレクトスポット装置は、部材と給電端子が接触する部位で通電による発熱、溶融を低減することができ、部材の変形、変質による品質不良を解消することができる。
ダイレクトスポット溶接法を示す図である。 シリーズスポット溶接法を示す図である。 インダイレクトスポット溶接法を示す図である。 本発明の実施の形態に係るインダイレクトスポット装置の給電端子の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るインダイレクトスポット装置の一部を示す図である。 実施例で用いたインダイレクトスポット装置を示す図である。 給電端子に平面状の下板を水平に接触させている状態を示す図である。 給電端子に平面状の下板を傾斜させて接触させている状態を示す図である。 給電端子に凸曲面を有する下板を水平に接触させている状態を示す図である。 給電端子に凸曲面を有する下板を傾斜させて接触させている状態を示す図である。 給電端子に凹曲面を有する下板を水平に接触させている状態を示す図である。 給電端子に凹曲面を有する下板を傾斜して接触させている状態を示す図である。
以下、添付した図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係るインダイレクトスポット溶接装置の給電端子を示す図である。本発明に係るインダイレクトスポット溶接装置は、少なくとも2枚の金属板を重ね合わせた部材に対し、一方の面側から金属板に溶接電極を加圧しながら押し当て、他方の面側の金属板には溶接電極と離隔した位置に給電端子を接触させて、溶接電極と該給電端子との間で通電して溶接を行うものである。
図4(a)は、本発明の実施の形態に係るインダイレクトスポット溶接装置の給電端子を上から見た図であり、図4(b)は、給電端子を側面から見た図である。
図4(a)および(b)に示すように、給電端子41は、導電体からなる台座42を有している。台座42の上には、アダプタ44を介して4個の接触電極43が、並列に設けられている。ここで、「並列」とは、所定の間隔を介して配された複数の接触電極43が、複数列設けられていることを表すものとする。図4(a)の例では、2個の接触電極43が、2列設けられている。
接触電極43は、直径5〜20mmの円筒形であり、円筒の先端が凸状の曲面状に形成されている。先端の曲面は、2段の曲率を有する形状としてもよい。例えば、円の中心から2〜5mmを超える範囲の部位では曲率半径を4〜15mmであり、その内側の曲率半径が30〜60mmとなるように構成することができる。
接触電極43の先端を曲面状に形成することにより、部材の接触面がなだらかな凹形状となる場合でも、安定して部材に接触電極43を接触させることができ、所定の接触面積を確保することができる。また、曲面を持つ4個の接触電極43が同時に部材に接触することにより、1つの接触電極43から部材へ流れる電流を低く抑えることができる。台座42に配置された接触電極43は着脱が可能に構成され、接触電極43の先端が劣化した際は容易に交換することができる。
台座42の側面には、電源(図示せず)からの給電を受けるため端子台45が設けられている。端子台45は、2箇所以上設けられていてもよい。また、台座42には、接触電極43を冷却するための冷却水が供給される冷却水入口46と、冷却水が排出される冷却水出口47が設けられている。
図5は、本発明の実施の形態に係るインダイレクトスポット装置の構成を示す図である。上述のように構成された給電端子41は、弾性体51を介して駆動ユニット52に取り付けられている。弾性体51は、駆動ユニット52の駆動軸方向およびこの駆動軸方向と直交する方向のうち少なくも一方に弾性的に変形可能に構成されている。
弾性体51は、例えば、コイル状のバネを用いることができる。
駆動ユニット52は、伸縮部53と固定部54を有している。伸縮部53は、固定部54に対して紙面の上下方向に移動可能である。駆動ユニット52の駆動機構は、空圧式、油圧式、サーボモータ式を用いることができる。
給電ケーブル55は、駆動ユニット52の固定部54に配置された端子台56に取り付けられている。端子台56には、柔軟性の高いコネクタ57が取り付けられている。コネクタ57は、給電端子41の端子台45に接続されている。コネクタ57としては、銅のような導電性の高い金属の箔を重ねたもの、または、細線をメッシュ状に編み込んだものを用いることができる。
次に、このように構成されたインダイレクトスポット溶接装置の効果について説明する。溶接対象である部材の給電端子41と接触する部位では、通電による発熱、溶融が発生するが、部材の変形、変質による品質不良を回避するためには、この発熱、溶融を低減・防止する必要がある。そして、溶融を低減・防止するためには、部材と給電端子41の接触面積を大きくして電流密度を下げ、過度な発熱を防止する必要がある。
しかしながら、溶接に供する部材は、複雑形状を有する場合があり、給電端子41を部材に接触させる構造は、様々な曲率を伴う面に対しても十分な接触面積を確保する必要がある。
そこで、本発明では、給電端子41に4個の接触電極43を設けることによって、接触面積を大きくし、電流密度を下げるように構成している。また、本発明では、給電端子41を、弾性体51を介して駆動ユニット52に接続することで、給電端子41の接触面を、部材の形状に追従させている。これにより、接触電極43と部材との接触面積を大きくし、電流密度を下げることができる。これにより、部材の発熱・溶融を低減若しくは防止し、部材の変形、変質による品質不良を低減させることができる。
なお、上記の説明では、給電端子41に4個の接触電極43が配されているとしたが、給電端子41の数は、4個以上であれば、部材との接触面接を十分に確保することができ、本発明の効果を奏することができる。
本発明例の効果を検証するために、本発明例と比較例を用いて、インダイレクトスポット溶接を実施した。図6は、本発明例として用いたインダイレクトスポット溶接装置を示す図である。
本発明例と比較例では、溶接対象の部材として、上板61、下板62を重ね合わせたものを使用した。上板61および下板62は、板厚が1.0mmで、表1に示す化学成分を有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる引張強さ:270 N/mm2以上の冷延鋼板(SPC270)である。溶接部63を挟むように、下板62の2箇所を治具64により支持した。2つの治具64の間隔Wは、50mmとした。
Figure 2015150592
溶接電極65を上板61に接触させて加圧した。溶接電極65の加圧は、加圧制御装置67によって制御されている。溶接電極65と接触電極43の間に流れる電流は、電流制御装置68によって制御されている。
図6に示すように、下板62の、溶接部63と離隔した位置Pの下方に駆動ユニット52を配置し、この位置Pにおいて給電端子41を下板62に接触させた。
給電端子41の構成は、本発明に従うものと、本発明とは異なるものを用いた。本発明に従う給電端子41の形状は、図4の通りである。導電体からなる台座42に、4個の接触電極43を並列に配置した。なお、接触電極43の形状は、直径13mmの円筒形であり、円筒の先端は曲面を有している(DR電極)。接触電極43は、円の中心から半径3mm以下では曲率半径が40mmの曲面を有し、円の中心から半径3mmを超える範囲では曲率半径を8mmの2段の曲率を有している。
一方、比較例として用いた給電端子は、直径38mmの円筒形であり、1つの接触電極のみを配置した形状とした。接触電極の先端形状は、フラットである。
また、給電端子を部材に接触させる構造も、本発明に従うものと、本発明とは異なるものを用いた。本発明に従う構造は、給電端子41が、駆動ユニット52の駆動軸方向およびこの駆動軸方向と直交する方向に弾性的に変形可能なコイル状のバネを介して駆動ユニット52に取り付けられている(弾性体51あり)。一方、本発明とは異なる構造は、給電端子41を剛体の支持具を介して駆動ユニット52に取り付けられている(弾性体51なし)。
給電端子と、給電端子を部材に接触させる構造の組合せを表2に示す。
Figure 2015150592
表2の組み合わせのそれぞれに対し、部材(下板62)と給電端子とを、6通りの状態で接触させて溶接を行った。図7乃至12に、6通りの接触状態を示す。なお、図7乃至12では、図6の給電端子接触部のみを示している。
図7では、給電端子41に平面状の下板62を水平に接触させている(平面水平)。図8では、給電端子41に、平面状の下板62を傾斜させて接触させている(平面傾斜)。なお、傾斜角度は、5°である。
図9では、給電端子41に凸曲面を有する下板62を水平に接触させている(凸曲面水平)。下板62の凸曲面の曲率は、曲率半径100mmである。図10では、給電端子41に、凸曲面を有する下板62を傾斜させて接触させている(凸曲面傾斜)。凸曲面の曲率は、曲率半径100mmである。また、傾斜角度は5°である。
図11では、給電端子41に凹曲面を有する下板62を水平に接触させている(凹曲面水平)。下板62の凹曲面の曲率は、曲率半径100mmである。図12では、給電端子41に凹曲面を有する下板62を傾斜させて接触させている(凹曲面傾斜)。凹曲面の曲率は、曲率半径100mmである。また、傾斜角度は5°である。
本発明例と比較例において、下板62と給電端子41を上述の6通りの接触状態で接触させた状態で、給電ケーブル55から給電端子41に電力を供給し、溶接電極65と給電端子41との間を通電させた。
溶接条件は、表3に示す通りである。
Figure 2015150592
また、この結果を表4に示す。
Figure 2015150592
表4では、図6の給電端子接触部の外観状態が示されている。表中の「変化なし」は、表面の形状、性状に変化がなく、通電による発熱、溶融による変形、変質が防止されていることを示す。「圧痕」は、通電による発熱または溶融で部材が軟化し、電極の先端形状が転写されたように変形して品質不良となった状態である。「焼け」は、通電による発熱により部材表面が酸化した状態であり、部材が600〜700℃以上に加熱されたと推定できる状態である。鉄鋼材料の場合は、この温度以上に加熱されると材料が変質し製造時に付与された特性を失う恐れがあるため、品質不良となる。
表4に示すように、本発明例1においては、全ての給電端子の接触状態において、「変化なし」となった。また、本発明例2の場合は、平面傾斜、凸曲面傾斜、凹曲面傾斜の場合に、「圧痕」、「焼け」が発生したが、その他の場合は、「変化なし」となった。
これに対し、比較例1では、平面水平、平面傾斜の場合のみ「変化なし」となったほかは、全て「圧痕」、「焼け」が発生した。また、比較例2では、平面水平の場合のみ「変化なし」となったほかは、全て「圧痕」、「焼け」が発生した。
以上より、給電端子41に4個の接触電極43を設けることで、部材の発熱および溶融を低減させることができることが分かった。また、給電端子41を、弾性体51を介して駆動ユニット52に取り付けることで、さらに、部材の発熱および溶融を低減させることができることが分かった。
1、2、11、12、21、22 金属板
3、4、13、14、23 電極
5、15−1、15−2、25、63 溶接部
6、7、67 加圧制御装置
8、68 電流制御装置
24 給電端子
41 給電端子
42 台座
43 接触電極
44 アダプタ
45 端子台
46 冷却水入口
47 冷却水出口
51 弾性体
52 駆動ユニット
53 伸縮部
54 固定部
55 給電ケーブル
56 端子台
57 コネクタ
61 上板
62 下板
64 治具
65 溶接電極

Claims (3)

  1. 少なくとも2枚の金属板を重ね合わせた部材に対し、一方の面側から金属板に溶接電極を加圧しながら押し当て、他方の面側の金属板には溶接電極と離隔した位置に給電端子を駆動ユニットにより接触させて、溶接電極と該給電端子との間で通電して溶接を行うインダイレクトスポット溶接装置であって、
    給電端子は、導電体からなる台座に、4個以上の接触電極が並列に配置されているインダイレクトスポット溶接装置。
  2. 給電端子は、駆動ユニットの駆動軸方向およびこの駆動軸方向と直交する方向のうち少なくも一方に弾性的に変形可能な弾性体を介して駆動ユニットに取り付けられている請求項1に記載のインダイレクトスポット溶接装置。
  3. 弾性体がコイル状バネである請求項2に記載のインダイレクトスポット溶接装置。
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