以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
まず、図1乃至図18を用いて、本発明において使用される伝送システムを説明する。
<<全体構成>>
図1は、本発明の一実施形態に係る伝送システムの概略図である。図2は、伝送システムにおける画像データ、音声データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。図3は、画像データの画質を説明する概念図である。
また、伝送システム1には、伝送管理システム50を介して複数の伝送端末10間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。このコミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理システム(「伝送管理システム」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「伝送端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムであり、テレビ会議システムやテレビ電話システム等が例として挙げられる。
本実施形態では、コミュニケーションシステムの一例としてのテレビ会議システム、コミュニケーション管理システムの一例としてのテレビ会議管理システム、及びコミュニケーション端末の一例としてのテレビ会議端末を想定した上で、伝送システム、伝送管理システム、及び伝送端末について説明する。即ち、本発明の伝送端末及び伝送管理システムは、テレビ会議システムに適用されるだけでなく、その他のコミュニケーションシステムにも適用される。なお、本実施形態では、「テレビ会議」と説明しているが、「ビデオ会議」と言われることもあり、両者は同じ内容である。
また、本実施形態では、伝送システム1の各利用者が、東京事業所(利用者a)、大阪事業所(利用者b)、ニューヨーク事業所(利用者c)、及びワシントンD.C.事業所(利用者d)の4事業所である場合について説明する。
まず、図1に示されている伝送システム1は、複数の伝送端末(10aa,10ab,…)、各伝送端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)、伝送管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。
複数の伝送端末10は、コンテンツデータの一例としての画像データ及び音声データの送受信による伝送を行う。
なお、以下では、「伝送端末」を単に「端末」として表す。また、複数の端末(10aa,10ab,…)のうち任意の端末は「端末10」と表し、複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表し、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表している。更に、テレビ会議の開始を要求する要求元としての端末は「要求元端末」と表され、要求先である宛先(中継先)としての端末は「宛先端末」と表されている。
また、図2に示されているように、伝送システム1において、要求元端末と宛先端末との間では、伝送管理システム50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。また、要求元端末と宛先端末との間では、中継装置30を介して、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音声データの4つの各データを送受信するための4つのセッションが確立される。ここでは、これら4つのセッションをまとめて、画像・音声データ用セッションsedとして示している。
ここで、本実施形態で扱われる画像データの画像の解像度について説明する。図3(a)に示されているように、横が160画素、縦が120画素から成り、ベース画像となる低解像度の画像と、図3(b)に示されているように、横が320画素、縦が240画素から成る中解像度の画像と、図3(c)に示されているように、横が640画素、縦が480画素から成る高解像度の画像とがある。このうち、狭帯域経路を経由する場合には、ベース画像となる低解像度の画像データのみから成る低画質の画像データが中継される。帯域が比較的広い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データ、及び中解像度の画像データから成る中画質の画像データが中継される。また、帯域が非常に広い場合には、ベース画質となる低解像度の画像データ、中画解像度の画像データ、及び高解像度の画像データから成る高画質の画像データが中継される。
図1に示されている中継装置30は、複数の端末10の間で、コンテンツデータの中継を行う。伝送管理システム50は、端末10からのログイン認証、端末10の通話状況の管理、宛先候補を示す宛先リストの管理等、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理する。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、画像データ及び音声データの最適な経路の選択を行う。なお、以下では、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは「ルータ70」と表されている。
プログラム提供システム90は、後述のHD(Hard Disk)204を備えており、端末10に各種機能を実現させる(又は、端末10を各種手段として機能させる)ための端末用プログラムが記憶され、端末10に端末用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させる(又は、中継装置30を各種手段として機能させる)ための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置30に、中継装置用プログラムを送信することができる。更に、プログラム提供システム90のHD204には、伝送管理システム50に各種機能を実現させる(又は、伝送管理システム50を各種手段として機能させる)ための伝送管理用プログラムも記憶されており、伝送管理システム50に、伝送管理用プログラムを送信することができる。
メンテナンスシステム100は、端末10、中継装置30、伝送管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、端末10、中継装置30、伝送管理システム50、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、端末10、中継装置30、伝送管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、端末10、中継装置30、伝送管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
ところで、端末(10aa,10ab,10ac,・・・)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。端末(10ba,10bb,10bc,・・・)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されており、所定の地域A内で構築されている。例えば、地域Aは日本であり、LAN2aは東京の事業所内で構築されており、LAN2bは大阪の事業所内で構築されている。
一方、端末(10ca,10cb,10cc,・・・)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。端末10d(a,10db,10dc,・・・)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されており、所定の地域B内で構築されている。例えば、地域Bはアメリカ合衆国であり、LAN2cはニューヨークの事業所内で構築されており、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内で構築されている。地域A及び地域Bは、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
また、伝送管理システム50、及びプログラム提供システム90は、インターネット2iを介して、端末10、及び中継装置30と通信可能に接続されている。伝送管理システム50、及びプログラム提供システム90は、地域A又は地域Bに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各端末10、各中継装置30、伝送管理システム50、各ルータ70、及びプログラム提供システム90の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各端末10は、複数の事業所間での通話や、同じ事業所内の異なる部屋間での通話だけでなく、同じ部屋内での通話や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通話で使われてもよい。各端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
まず、本実施形態のハードウェア構成を説明する。図4は、本実施形態に係る端末10の外観図である。以下、端末10の長手方向をX軸方向、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向として説明する。
図4に示されているように、端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図4は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図4で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、中継装置30、伝送管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図5は、本発明の本実施形態に係る端末10のハードウェア構成図である。図5に示されているように、本実施形態の端末10は、端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、端末用プログラム、画像データ、及び音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を入力する内蔵型のマイク114、音声を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、図4に示されている接続口1021gに取り付けられ各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、端末10の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119及び上記各構成要素を図8に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital VideoInteractive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable andProgrammable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア106等の、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
図6は、本発明の本実施形態に係る管理システムのハードウェア構成図である。伝送管理システム50は、伝送管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、伝送管理用プログラム等の各種データを記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図6に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記伝送管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記伝送管理用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記伝送管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、プログラム提供システム90及びメンテナンスシステム100は、上記伝送管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供システム90を制御するためのプログラム提供用プログラムが記録されている。この場合も、プログラム提供用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記プログラム提供システム用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
なお、上記着脱可能な記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
<<実施形態の機能構成>>
次に、本実施形態の機能構成について説明する。図7は、本実施形態の伝送システム1を構成する伝送端末及び伝送管理システムの機能ブロック図である。図7では、端末10及び伝送管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。また、図1に示されているプログラム提供システム90は、テレビ会議の通信において直接関係ないため、図7では省略されている。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音声入力部15a、音声出力部15b、表示制御部16、抽出部17、宛先リスト作成部18 、及び記憶・読出処理部19、及びを有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された端末用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能される手段である。
また、端末10は、図5に示されているRAM103によって構築される揮発性記憶部1002、及び図5に示されているフラッシュメモリ104によって構築される不揮発性記憶部1001を有している。
(端末の各機能構成)
次に、図5及び図7を用いて、端末10の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末10の各機能構成部を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、端末10の各機能構成部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図7に示されている端末10の送受信部11は、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。この送受信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、伝送管理システム50より、宛先候補としての各端末の稼動状態を示す各稼動状態情報の受信を開始する。なお、この稼動状態情報は、各端末10の稼動状態(オンラインかオフラインかの状態)だけでなく、オンラインであっても更に通話中であるか、離席中であるか等の詳細な状態を示す。また、この稼動状態情報は、各端末10の稼動状態だけでなく、端末10でケーブル120cが端末10から外れていたり、音声を出力するが画像は出力させなかったり、音声を出力さないようにする(MUTE)等、様々な状態を示す。
操作入力受付部12は、図5に示されているCPU101からの命令、並びに図5に示されている操作ボタン108及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。例えば、利用者が、図5に示されている電源スイッチ109をONにすると、図7に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする。
ログイン要求部13は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現され、上記電源ONの受け付けを契機として、送受信部11から通信ネットワーク2を介して伝送管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11が伝送管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、伝送管理システム50側では、端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。
撮像部14は、図5に示されているCPU101からの命令、並びに図5に示されているカメラ112及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。
音声入力部15aは、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されている音声入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音声データを入力する。音声出力部15bは、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されている音声入出力I/F116によって実現され、音声データに係る音声信号をスピーカに出力し、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部16は、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されているディスプレイI/F117によって実現され、外付けのディスプレイ120に対して画像データを送信するための制御を行う。
抽出部17は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現され、揮発性記憶部1002から各種データ(または情報)を抽出する。
宛先リスト作成部18は、伝送管理システム50から受信した、後述の宛先リスト情報及び各宛先候補としての端末10の状態情報に基づいて、図13に示されているような宛先候補の状態がアイコンで示された宛先リストの作成及び更新を行う。
また、記憶・読出処理部19は、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示すSSD105によって実行され、不揮発性記憶部1001に各種データを記憶したり、不揮発性記憶部1001に記憶された各種データを読み出す処理を行う。この不揮発性記憶部1001には、端末10を識別するための識別情報の一例としての端末ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。更に、記憶・読出処理部19は、揮発性記憶部1002に各種データを記憶したり、揮発性記憶部1002に記憶された各種データを読み出す処理も行う。この揮発性記憶部1002には、宛先端末との通話を行う際に受信される画像データ及び音声データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音声データによってスピーカ150から音声が出力される。
なお、上述した端末IDは通信先の端末を特定できる情報であればよく、端末固有の識別情報以外に、端末10が読み取り可能な記録媒体に記憶された識別情報も含まれる。例えば、端末10が携帯電話機である場合には電話番号を利用することもできる。
紹介要求部20は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現され、例えば、図21、図22に例示される画面を通じ、入力されたユーザの指示に応じて、伝送管理システム50に対する紹介要求を生成する。
図21は、ユーザからの操作に応じ、ディスプレイ120に表示される画面であり、宛先リストに登録された伝送端末の一覧が表示されている。ユーザは、この画面を通じて、紹介先となる伝送端末(以下、紹介先端末と呼ぶ)を選択することができる。また、図22は、図21の画面において紹介先端末が選択された後に、ディスプレイ120に表示される画面である。ユーザは、この画面を通じて、紹介先端末に、紹介相手として提示する伝送端末(以下、便宜上、要求先端末と呼ぶ)を選択することができる。
紹介要求部20は、図21、図22に示される画面を通じて選択された、紹介先端末及び要求先端末、並びに、自端末(紹介元端末と呼ぶ)の端末IDを含む、紹介要求を作成する。そして、紹介要求部20は、送受信部22を通じて、作成した紹介要求を、伝送管理システム50に送信する。なお、図24は、紹介要求を構成するデータの例を示す。ここでは、紹介元端末の端末IDが01aaであり、紹介先端末の端末IDが01abであり(図21と対応)、要求先端末の端末IDが01daである(図22と対応)。紹介要求を受け取った伝送管理システム50の処理については後述する。
なお、本実施形態の端末ID及び後述の中継装置IDは、それぞれ端末10及び中継装置30を一意に識別するために使われる言語、文字、記号、又は各種のしるし等の識別情報を示す。また、端末ID及び中継装置IDは、上記言語、文字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた識別情報であってもよい。
<管理システムの機能構成>
伝送管理システム50は、送受信部51、端末認証部52、端末管理部53、抽出部54、追加要求管理部55、端末状態確認部、宛先リスト管理部57、紹介情報管理部58及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、図6に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された管理システム用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能される手段である。また、伝送管理システム50は、伝送管理システム50の電源をOFFにしても各種データ(または情報)の記憶が維持される不揮発性記憶部5000を有しており、この不揮発性記憶部5000は図6に示されているHD204により構築されている。また、この不揮発性記憶部5000には、図13に示されている宛先リスト枠のデータ(図13で示されている宛先リスト枠部分のデータであり、具体的な稼動状態を示すアイコン、端末ID、及び端末名は含まれない)が記憶されている。
(端末認証管理テーブル)
不揮発性記憶部5000には、図8に示されているような端末認証管理テーブルによって構成されている端末認証管理DB5001が構築されている。この端末認証管理テーブルでは、伝送管理システム50によって管理される全ての端末10の各端末IDに対して、各パスワードが関連付けられて管理される。例えば、図8に示されている端末認証管理テーブルにおいて、端末10aaの端末IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。
(端末管理テーブル)
また、不揮発性記憶部5000には、図9に示されているような端末管理テーブルによって構成されている端末管理DB5002が構築されている。この端末管理テーブルでは、各端末10の端末ID毎に、各端末10を宛先とした場合の宛先名、各端末10の稼動状態、後述のログイン要求情報が伝送管理システム50で受信された受信日時、及び端末10のIPアドレスが関連付けられて管理される。例えば、図9に示されている端末管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」の端末10aaは、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「オンライン(伝送可能)」で、伝送管理システム50でログイン要求情報が受信された日時が「2009年11月10日の13時40分」で、この端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることが示されている。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図10に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5003が構築されている。この宛先リスト管理テーブルでは、テレビ会議における通話の開始を要求する要求元端末の端末IDに対して、宛先端末の候補として登録されている宛先端末の端末IDが全て関連付けられて管理される。例えば、図10に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である要求元端末(端末10aa)からテレビ会議における通話の開始を要求することができる宛先端末の候補は、端末IDが「01ab」の端末10ab、端末IDが「01ba」の端末10ba、及び端末IDが「01bb」の端末10bb等であることが示されている。この宛先端末の候補は、任意の要求元端末から伝送管理システム50に対する追加又は削除の要請により、追加又は削除されることで更新される。なお、宛先リスト管理DB5003(図10参照)には、宛先端末の候補として登録されている宛先端末の端末IDだけでなく、各端末IDに対して端末管理テーブル(図9参照)で管理されている宛先名も関連付けて管理してもよい。
(追加要求管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図11に示されているような追加要求管理テーブルによって構成されている追加要求管理DB5004が構築されている。この追加要求管理テーブルでは、宛先候補に追加要求した端末(以下、「追加要求した端末」を上述の通話の開始要求元の端末と同じ「要求元端末」と表す)の端末ID、及び宛先候補に追加要求された要求先の端末(以下、「要求先の端末」を「要求先端末)と表す)の端末IDを関連付けて管理する。これにより、どの端末からどの端末を宛先候補として要求しているかを管理することができる。なお、宛先リスト管理テーブルと追加要求管理テーブルは、要求元端末の端末IDが共通しているため、これらのテーブルを一つにまとめてもよい。
(紹介情報管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図23に示されているような紹介情報管理テーブルによって構成されている紹介情報管理DB5005が構築されている。この紹介情報求管理テーブルでは、紹介要求を送信した紹介元端末の端末IDと、紹介先端末の端末IDと、要求先端末の端末IDとを関連付けて管理する。
(管理システムの各機能構成)
次に、伝送管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、伝送管理システム50の各機能構成部を説明するにあたって、図6に示されている各構成要素のうち、伝送管理システム50の各機能構成部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
送受信部51は、図6に示されているCPU201からの命令、及び図6に示されているネットワークI/F209によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
端末認証部52は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとし、不揮発性記憶部5000の端末認証管理DB5001を検索し、端末認証管理DB5001に同一の組の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
端末管理部53は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末管理DB5002(図9参照)に、この要求元端末の端末ID、要求元端末の稼動状態、伝送管理システム50でログイン要求情報が受信された受信日時、及び要求元端末のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。また、端末管理部53は、利用者が端末10の電源スイッチ109をONの状態からOFFにすることで、端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の稼動状態情報に基づいて、端末管理DB5002(図9参照)のオンラインを示す稼動状態をオフラインに変更する。
抽出部54は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求した要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理DB5003(図10参照)を検索し、要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことで、端末IDを抽出する。また、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理DB5003(図10参照)を検索し、上記要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出する。また、抽出部54は、この抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理DB5002(図9参照)を検索し、上記抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態を読み出す。これにより、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。また、抽出部54は、この抽出部54によって抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理DB5002(図9参照)を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態も抽出する。
追加要求管理部55は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、追加要求管理DB5004(図11参照)へ新たにレコード毎、要求元端末の端末ID及び要求先端末の端末IDを記憶して管理する。また、レコード毎、要求元端末の端末ID及び要求先端末の端末IDを削除する。
端末状態確認部56は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、端末ID又は宛先名を検索キーとして端末管理DB5002(図9参照)を検索することにより、対応する稼動状態を確認する。
宛先リスト管理部57は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、宛先リスト管理DB5003(図10参照)の各要求元端末の端末ID毎に、宛先端末の端末IDを追加又は削除する。また、宛先リスト管理部57は、追加要求管理DB5004(図11参照)で管理されている要求元端末の端末IDと同じ宛先リスト管理DB5003(図10参照)における要求元端末の端末IDに対して、追加要求管理DB5004(図11参照)で要求元端末の端末IDと関連付けて管理されている要求先端末の端末IDを宛先端末の端末IDとして追加的に関連付けて管理する。
紹介情報管理部58は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、紹介元端末からの紹介要求を受け取ると、紹介情報管理テーブルにエントリを作成し、紹介先端末に対して追加要求依頼を送信する。具体的には、紹介情報管理部58は、例えば、紹介元端末から、図24に例示されるデータを有する紹介要求を受信し、紹介元端末、紹介先端末、要求先端末の端末IDを、図23に例示されるように、紹介情報管理テーブルに登録する。その後、紹介情報管理部58は、図9に例示される端末管理テーブルを参照し、紹介先端末の稼動状態が、「オンライン」かつ「会議中でない」場合に、その紹介先端末に対して、追加要求依頼を送信する。なお、追加要求依頼は、上記で登録した紹介情報管理テーブルに含まれる、紹介元端末と要求先端末の端末IDと、各端末IDに対応する端末名とを含む。各端末IDに対応する端末名は、図9の端末管理テーブルによって特定される。
ここで、図25を用いて、追加要求を受け取った紹介先端末の動作を説明する。図25は、追加要求依頼を受け取った、紹介先端末のディスプレイ上に表示される画面の例である。図25に示される画面には、追加要求の要求先となる、要求先端末の端末名と端末IDとが表示され、要求先端末は、紹介元端末からの紹介である旨が表示される。紹介先端末のユーザは、問い合わせに対して「はい」を選択することで、要求先端末に対する追加要求を送信することができる。一方、紹介先端末のユーザは、「いいえ」を選択することで、追加要求に対する拒否応答(追加要求拒否応答)を送信することができる。なお、紹介先端末のユーザは、「キャンセル」を選択することで、判断を保留することができる。この場合には、一定時間後に、再度、同様の画面が表示される。
伝送管理システム50の説明に戻ると、紹介情報管理部58は、追加要求を送信した紹介先端末から追加要求を受信すると、図11に例示される追加要求管理テーブルに、エントリを追加する。このとき、紹介情報管理部58は、紹介先端末を、追加要求管理テーブル上の要求元端末として、要求先端末を、追加要求管理テーブル上の要求先端末として登録する。そして、紹介情報管理部58は、要求先端末に対して、紹介元端末と紹介先端末の端末ID及び端末名を含む、追加承認要求を、要求先端末に送信する。一方、紹介情報管理部58は、紹介先端末から、追加要求拒否応答を受信した場合には、紹介情報管理テーブルから、対応するエントリを削除する。
ここで、図26を用いて、追加承認要求を受け取った要求先端末の動作を説明する。図26は、追加承認要求を受け取った、要求先端末のディスプレイ上に表示される画面の例である。図26に示される画面には、追加要求の要求元である、紹介先端末(要求元端末)の端末名と端末IDとが表示され、当該追加要求は、紹介元端末からの紹介である旨が表示される。要求先端末のユーザは、問い合わせに対して「はい」を選択することで、紹介先端末(要求元端末)に対する追加要求を承認することができる。ユーザによって承認がなされると、要求先端末は、追加承認応答を、伝送管理システム50に送信する。一方、要求先端末のユーザは、「いいえ」を選択することで、追加要求に対する拒否応答(追加拒否応答)を送信することができる。なお、要求先端末のユーザは、「キャンセル」を選択することで、判断を保留することができる。この場合には、一定時間後に、再度、同様の画面が表示される。
伝送管理システム50の説明に戻ると、紹介情報管理部58は、要求先端末から追加承認応答を受信すると、宛先リスト管理部57に、紹介先端末及び要求先端末の宛先リストに、それぞれを追加させる。次に、紹介情報管理部58は、図11の追加要求管理テーブルから、送信した追加要求に係るエントリを削除する。また、紹介情報管理部58は、紹介情報管理テーブルのうち、当初に送信した追加要求依頼に係るエントリを削除する。一方、紹介情報管理部58は、要求先端末から、追加拒否応答を受信した場合には、図11の追加要求管理テーブルから、送信した追加要求に係るエントリを削除する。また、紹介情報管理部58は、紹介情報管理テーブルのうち、当初に送信した追加要求依頼に係るエントリを削除する。
記憶・読出処理部59は、図6に示されているCPU201からの命令、及び図6に示されているHDD205によって実行され、不揮発性記憶部5000に各種データを記憶したり、不揮発性記憶部5000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<<実施形態の処理または動作>>
次に、図12乃至図18を用いて、本実施形態の処理を説明する。なお、まずは、図12及び図13を用いて、端末10aaと端末10dbとの間で、通話を開始する前の準備段階における各管理情報の送受信処理について説明する。図12は、伝送端末間で通話を開始する準備段階の処理を示したシーケンス図である。図13は、宛先リストを示す概念図である。なお、図12では、全て管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される処理が示されている。
まず、利用者が、図5に示されている電源スイッチ109をONにすると、図7に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、上記電源ONの受け付けを契機とし、送受信部11から通信ネットワーク2を介して伝送管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を自動的に送信する(ステップS22)。このログイン要求情報には、要求元としての自端末である端末10aaを識別するための端末ID、及びパスワードが含まれている。これら端末ID、及びパスワードは、記憶・読出処理部19を介して不揮発性記憶部1001から読み出されて、送受信部11に送られたデータである。なお、端末10aaから伝送管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である伝送管理システム50は、送信側である端末10abのIPアドレスを把握することができる。
次に、伝送管理システム50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、不揮発性記憶部5000の端末認証管理DB5001(図8参照)を検索し、端末認証管理DB5001に同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。この端末認証部52によって、同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているため、正当な利用権限を有する端末10からのログイン要求であると判断された場合には、端末管理部53は、端末管理DB5002(図9参照)に、端末10aaの端末ID及び宛先名で示されるレコード毎に、稼動状態、上記ログイン要求情報が受信された受信日時、及び端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。これにより、図14に示されている端末管理テーブルには、端末ID「01aa」に、稼動状態「オンライン」、受信日時「2009.11.10.13:40」及び端末IPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
そして、伝送管理システム50の送受信部51は、上記端末認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS25)。本実施形態では、端末認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
要求元端末(端末10aa)では、正当な利用権限を有する端末であると判断された結果が示された認証結果情報を受信すると、送受信部11が通信ネットワーク2を介して伝送管理システム50へ、宛先リストを要求する旨が示された宛先リスト要求情報を送信する(ステップS26)。これにより、伝送管理システム50の送受信部51は、宛先リスト要求情報を受信する。
次に、抽出部54は、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5003(図10参照)を検索し、要求元端末(端末10aa)と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを抽出すると共に、この端末IDに対応する宛先名を端末管理DB(図9参照)から読み出すことによって抽出する(ステップS27)。ここでは、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に対応する宛先端末(10ab,10ba,10bb,…)のそれぞれの端末ID(「01ab」、「01ba」、「01bb」、…)と、これらに対応する端末名(「日本 東京事業所 AB端末」、「日本 大阪事業所 BA端末」、「アメリカ 大阪事業所所 BB端末」、…)が抽出される。なお、宛先リスト管理DB5003(図10参照)において、端末IDだけでなく各端末IDに対応付けられた宛先名を管理している場合には、ステップS27において、端末管理テーブル(図9参照)からではなく、宛先リスト管理テーブルから端末IDに対応する宛先名を読み出してもよい。
次に、伝送管理システム50の送受信部51は、記憶・読出処理部59を介して記憶部6000から宛先リスト枠のデータを読み出す(ステップS28)と共に、この宛先リスト枠並びに上記抽出部54によって抽出された端末ID及び宛先名を含めた「宛先リスト情報(宛先リスト枠、端末ID、宛先名)」を、要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS29)。これにより、要求元端末(端末10aa)では、送受信部11が宛先リスト情報を受信し、記憶・読出処理部19が揮発性記憶部1002へ宛先リスト情報を記憶する(ステップS30)。
このように、本実施形態では、各端末10で宛先リスト情報を管理するのではなく、伝送管理システム50が全ての端末の宛先リスト情報を一元管理している。よって、伝送システム1に新たな端末10が含まれるようになったり、既に含まれている端末10に替えて新機種の端末10を含めるようになったり、宛先リスト枠の見栄え等を変更することになった場合でも、伝送管理システム50側で一括して対応するため、各端末10側で宛先リスト情報の変更を行う手間を省くことができる。
また、伝送管理システム50の抽出部54は、上記抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」、…)を検索キーとして、端末管理DB5002(図9参照)を検索し、上記抽出部54によって抽出された端末ID毎に、対応する稼動状態を読み出すことで、宛先候補としての端末(10ab,10ba,10bb,…)の各稼動状態を取得する(ステップS31)。
次に、送受信部51は、上記ステップS27で使用された検索キーとしての端末ID「01ab」と、対応する宛先端末(端末10ab)の稼動状態「オンライン(通話可能)」とが含まれた「端末の稼動状態情報」を、通信ネットワーク2を介して要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS32)。また、同じくステップS32の一環として、送受信部51は、端末ID「01ba」と、対応する宛先端末(端末10ba)の稼動状態「オンライン(一時中断)」とが含まれた「端末の稼動状態情報」等、残りの「端末の稼動状態情報」も個別に要求元端末(端末10aa)へ送信する。
次に、要求元端末(端末10aa)の記憶・読出処理部19は、順次、伝送管理システム50から受信した端末の状態情報を揮発性記憶部1002に記憶する(ステップS33)。よって、要求元端末(端末10aa)は、上記各端末の状態情報を受信することで、要求元端末(端末10aa)と通話することができる宛先端末の候補である端末10ab等の現時点のそれぞれの稼動状態を取得することができる。
次に、要求元端末(端末10aa)の宛先リスト作成部18は、揮発性記憶部1002に記憶されている宛先リスト情報、及び端末の状態情報に基づいて、宛先候補としての端末10の状態を反映させた宛先リストを作成すると共に、表示制御部16が、図5に示されているディスプレイ120に対して、宛先リストを表示するタイミングを制御する(ステップS34)。なお、図13に示されている宛先リストでは、各端末の稼動状態を示したアイコンが、上から「オンライン(伝送可能)」、「オフライン」、「オンライン(伝送可能)」、及び「オンライン(伝送中)」であることを示している。また、本実施形態のようにテレビ会議システムにおいては、「伝送可能」は「通話可能」を意味し、「伝送中」は「通話中」を意味することになる。「伝送可能」および「伝送中」は、通話のみに限定されるわけではなく、端末10同士でコンテンツデータを送受信するためのセッションを確立可能または確立中の状態を「伝送可能」および「伝送中」としてもよい。
一方、伝送管理システム50の抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に基づいて宛先リスト管理DB5003(図10参照)を検索することにより、上記要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDを抽出する(ステップS35)。図10に示されている宛先リスト管理テーブルでは、抽出される他の要求元端末の端末IDは、「01ab」、「01ba」、及び「01db」である。
次に、伝送管理システム50の抽出部54は、上記ログイン要求して来た要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に基づいて端末管理DB5002(図9参照)を検索し、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の稼動状態を取得する(ステップS36)。
そして、送受信部51は、上記ステップS35で抽出された端末ID(「01ab」、「01ba」、及び「01db」)に係る端末(10ab,10ba,10db)のうち、端末管理DB5002(図9参照)で稼動状態が「オンライン」となっている端末(10ba,10db)に、上記ステップS36で取得された要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」と稼動状態「オンライン」が含まれる「端末の状態情報」を送信する(ステップS37−1,S37−2)。なお、送受信部51が端末(10ba,10db)に端末の状態情報を送信する際に、各端末ID(「01ba」、「01db」)に基づいて、図14に示されている端末管理テーブルで管理されている端末のIPアドレスを参照する。これにより、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)を宛先として通話することができる他の宛先端末(10db,10ba)のぞれぞれに、上記ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び稼動状態「オンライン」を伝えることができる。
一方、他の端末10でも、上記ステップ21と同様に、利用者が図6に示されている電源スイッチ109をONにすると、図7に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付け、上記ステップS22〜S38−1,2の処理と同様の処理を行うため、その説明を省略する。
続いて、図14乃至図18を用いて、宛先候補の追加処理を説明する。本実施形態では、要求元端末(端末10aa)が、自己の宛先リストに要求先端末(端末10dc)を追加する要求を行う場合を示している。なお、図14は、宛先候補の追加処理を示したシーケンス図である。図15は、追加要求受付画面を示す概念図である。図16は、承認又は却下の処理を示すフロー図である。図17は、追加承認要求画面を示す概念図である。図18は、追加完了画面を示す概念図である。
まず、要求元端末(端末10aa)の利用者aが操作ボタン108を操作することで、図13に示されている宛先リストの右下に示されている「宛先の追加」ボタンを押下すると、操作入力受付部12が押下を受け付け、表示制御部16が揮発性記憶部1002に記憶されていた追加要求受付画面データをディスプレイ120aaに表示させることで、宛先候補の追加要求を受け付ける処理を行う(ステップS41)。この追加要求受付画面は、図15に示されているように、宛先リスト上に表示される。
次に、利用者aが操作ボタン108により、図15に示されている追加要求受付画面上に、宛先候補としたい端末の端末ID又は端末名を入力して(ここでは、端末ID「01dc」を入力)、「追加要求の送信」ボタンを押下すると、操作入力受付部12が利用者aの入力を受け付けることで、要求元端末(端末10aa)の送受信部11は、通信ネットワーク2を介して伝送管理システム50へ、宛先候補の追加要求を示す追加要求情報を送信する(ステップS42)。この追加要求情報には、要求元端末(端末10aa)を識別するための要求元端末の端末ID「01aa」、及び要求先端末(端末10dc)を識別するための要求先端末の端末ID「01dc」が含まれている。これにより、伝送管理システム50の送受信部51は、追加要求情報を受信することになる。
次に、伝送管理システム50では、追加要求管理部55が、追加要求管理DB(図11参照)の新たなレコードの要求元端末の端末IDフィールドに、上記受信された要求元端末の端末ID「01aa」を記憶して管理すると共に、上記新たなレコードの要求先端末の端末IDフィールドに、要求先端末の端末ID「01dc」を追加的に記憶して管理する(ステップS43)。なお、図11では、同じ要求元端末の端末ID「01ab」に対して、異なる要求先端末の端末ID(「01ca」、「01da」)が別レコードで管理されているが、これに限らず、同じ要求元端末の端末ID「01ab」に対して、異なる要求先端末の端末ID(「01ca」、「01da」)が同じレコードで管理されてもよい。
次に、端末状態確認部56は、要求先端末の端末ID「01dc」に基づいて端末管理DB5002(図9参照)を検索することにより、対応する稼動状態を確認する(ステップS44)。そして、端末状態確認部56によって、稼動状態がオンラインであるが通話(伝送)を開始していないと確認された場合には、引き続き、送受信部51は、要求先端末(端末10dc)に対して、上記追加要求を承認するか否かの要求を示す追加承認要求情報を送信する(ステップS45)。この追加承認要求情報には、要求元端末の端末ID「01aa」が含まれている。これにより、要求先端末(端末10dc)の送受信部11は、追加承認要求情報を受信することになる。
次に、要求先端末(端末10dc)では、追加要求に対する承認、却下、又は保留の処理を行う(ステップS46)。ここで、このステップS46について、図16及び図17を用いて詳細に説明する。
まず、追加承認要求情報は、要求先端末(端末10dc)で受信されると、記憶・読出処理部19によって、揮発性記憶部1002に記憶される(ステップS46−1)。なお、追加承認要求情報が次々と送られて来る場合には、それらは次々に揮発性記憶部1002へ記憶されることになる。
次に、抽出部17は、揮発性記憶部1002から追加承認要求情報に含まれている要求元端末の端末IDの抽出を試みる(ステップS46−2)。なお、追加承認要求情報が複数記憶されている場合には、追加承認要求情報に含まれている要求元端末の端末IDは一つずつ抽出される。
そして、上記ステップS46−2によって、要求元端末の端末IDが抽出された場合には(ステップS46−3,YES)、表示制御部16は、ディスプレイ120dcに対して、図17に示されているように、追加承認要求画面を表示させる(ステップS46−4)。この追加承認要求画面には、要求元端末の端末ID又は要求元端末の名称が表示され、要求先端末(端末10dc)側の利用者dが、この要求先端末(端末10dc)を要求元端末(端末10aa)の宛先リストに登録されることを承認する場合に、利用者dによって押下される「はい」ボタン、この利用者dが宛先リストに登録されることを却下する場合に、利用者dによって押下される「いいえ」ボタン、及びこの利用者dが承認又は却下を保留する場合に、利用者dによって押下される「キャンセル」ボタンが表示される。なお、要求元端末の端末名が表示される場合には、上記ステップS45によって送信される追加承認要求情報には、要求元端末の端末IDに加え、要求元端末の端末名も含まれる。この場合、要求元端末の端末名は、上記ステップS44によって稼動状態が確認される際に、対応する端末名も抽出される。
次に、利用者dが図17に示されている追加承認要求画面にて、「はい」、「いいえ」、又は「キャンセル」のいずれかのボタンを押下すると、操作入力受付部12は、それぞれ「承認」、「却下」、又は「保留」の指示を受け付ける(ステップS46−5)。そして、更に、ステップS46−2に戻り、揮発性記憶部1002に記憶されている残りの要求元端末の端末IDの抽出を試みることで処理を繰り返す。そして、全ての要求元端末の端末IDを抽出した場合には(ステップS46−3,NO)、ステップS46の処理が終了する。
続いて、図14に戻り、要求先端末(端末10dc)の送受信部11は、伝送管理システム50に対して、承認、却下又は保留の追加要求応答を示す追加要求応答情報を送信する(ステップS47)。これにより、伝送管理システム50の送受信部51は、追加要求応答情報を受信することになる。ここでは、追加要求応答が「承認」する旨を示す場合につき、続けて説明する。
次に、宛先リスト管理部57は、追加要求管理DB5004(図11参照)で要求元端末の端末ID「01aa」に関連付けられている要求先端末の端末ID「01dc」を、追加要求管理DB5004(図11参照)における要求元端末の端末ID「01aa」と同じ宛先リスト管理DB(図10参照)における要求元端末の端末ID「01aa」に関連付けて追加的に管理する(ステップS48)。
なお、追加要求応答が「却下」する旨を示す場合には、上記ステップS48では、追加要求管理部55が、追加要求管理DB5004(図11参照)における却下された要求先端末の端末ID「01dc」のレコードを削除する。また、追加要求応答が「保留」する旨を示す場合には、上記ステップS48では、追加要求管理部55は追加的な管理を行わず、また、宛先リスト管理部57レコードの削除を行わないで放置する。
次に、抽出部54は、要求元端末の端末ID「01aa」及び要求先端末の端末ID「01dc」に基づいて端末管理DB5002(図9参照)を検索することにより、対応するそれぞれの各情報(宛先名、稼動状態)を抽出する(ステップS49)。そして、送受信部51は、要求元端末(端末10aa)及び要求先端末(端末10dc)に対して、それぞれ追加完了情報を送信する(ステップS50−1,2)。このうち要求元端末(端末10aa)に送信される追加完了情報には、追加が完了した旨を示すメッセージ、及び要求先端末(端末10dc)の各情報(端末ID、宛先名、及び稼動状態)が含まれている。即ち、要求元端末(端末10aa)には、宛先リストにおける要求先端末(端末10dc)部分の各情報(端末ID、宛先名、及び稼動状態)のみが送信され、宛先リストの全体が改めて送信される訳ではない。一方、要求先端末(端末10dc)に送信される追加完了情報には、追加が完了した旨を示すメッセージ、及び要求元端末(端末10aa)の各情報(端末ID、宛先名、及び稼動状態)が含まれている。
そして、要求元端末(端末10aa)及び要求先端末(端末10dc)では、各表示制御部16が各ディスプレイ(120aa,120dc)に対して、完了を示す画面を表示する(ステップS51−1,2)。図18には、要求元端末(端末10aa)側のディスプレイ120aaに表示されている追加完了画面が示されている。利用者aが「確認」ボタンを押下すれば終了する。このように、図18に示される追加完了画面が表示されることで、利用者aは、追加要求が承認されたことに早く気付くことができるため、追加された宛先端末と直ぐに会議を開始できるという効果を奏する。
なお、伝送管理システム50側では、上記ステップS50−1,2の処理が終了すると、追加要求管理部55が、追加要求管理DB(図11参照)における承認された要求先端末の端末ID「01dc」のレコードを削除することで、宛先候補の追加要求の全ての処理が終了する(ステップS52)。
続いて、図19、図20、図27を用いて、紹介の処理の流れを説明する。本実施形態では、紹介元端末(伝送端末10aa)のユーザが、紹介先端末(伝送端末10ab)のユーザに、要求先端末(伝送端末10da)のユーザを紹介する処理を示している。なお、図19、図20は、紹介の処理に係るフローチャートであり、図27は、具体的な紹介の動作を示すシーケンス図である。
まず、図19、図20を用いて、本発明の一実施形態における伝送管理システム50の処理の流れを説明する。伝送管理システム50の紹介情報管理部58は、通信ネットワーク2を介して、紹介元端末から、紹介要求を受信する(ステップS101)。紹介要求は、例えば、図24に示されるデータを含む。ここで、紹介情報管理部58は、紹介要求の示す要求先端末の端末IDが、紹介先端末の宛先リスト(図10)に既に含まれている場合には(ステップS102のYes)、処理を終了する。一方、含まれていない場合には(ステップS102のNo)、紹介情報管理部58は、図23に示される紹介情報管理テーブルに、紹介要求に含まれる紹介元端末、紹介先端末、要求先端末の端末IDを含む、新たなエントリを作成する(ステップS103)。
次いで、紹介情報管理部58は、図9に例示される端末管理テーブルを参照し、紹介先端末の稼動状態を確認する(ステップS104)。そして、紹介先端末の稼動状態が、「オンライン」かつ「会議中でない」場合に(ステップS105のYes)、紹介先端末に、追加要求依頼を送信する(ステップS106)。一方、紹介先端末の稼動状態が、「オンライン」でない、あるいは、「会議中」である場合には(ステップS105のNo)、ステップS104に戻る。
紹介情報管理部58は、追加要求依頼を送信した後、紹介先端末から追加要求を受信した場合には(ステップS107のYes)、追加要求管理テーブルに、紹介先端末(要求元端末)と要求先端末の端末IDを含むエントリを作成する(ステップS109)。一方、紹介先端末から追加要求を受信しなかった場合には(ステップS107のNo)、紹介情報管理部58は、紹介情報管理テーブルから、ステップS103で作成したエントリを削除する(ステップS108)。そして、処理を終了する。
紹介情報管理部58は、追加要求管理テーブルにエントリを作成した後、要求先端末に対して、追加承認要求を送信する(ステップS110)。ここで、追加承認要求は、紹介元端末と紹介先端末の端末ID及び端末名を含む。その後、紹介情報管理部58は、要求先端末から追加承認応答を受信した場合には(ステップS111のYes)、宛先リスト管理部57に、紹介先端末と要求先端末の宛先リストを更新させる(ステップS112)。これを受けて、宛先リスト管理部57は、紹介先端末の宛先リストに要求先端末を追加し、さらに、要求先端末の宛先リストに、紹介先端末を追加する。すなわち、宛先リスト管理部57、紹介先端末と要求先端末の宛先リストに、それぞれの相手を追加する。
その後、紹介情報管理部58は、ステップS103で作成した紹介情報管理テーブルのエントリと、ステップS109で作成した追加要求管理テーブルのエントリとを削除する(ステップS113)。そして、紹介情報管理部58は、紹介先端末に、追加完了通知を送信する(ステップS114)。
一方、要求先端末から追加承認応答を受信しなかった場合には(ステップS111のNo)、紹介情報管理部58は、ステップS103とステップS109とで作成したエントリを削除する(ステップS115)。
なお、ステップS105において、紹介先端末の稼働状態が、「オンライン」でない、あるいは、「会議中」でなかった場合、後に、端末管理部53が、紹介先端末の稼働状態が「オンライン」かつ「会議中でない」状態となったことを検出してもよい。このとき、端末管理部53は、その旨を、紹介情報管理部58に通知して、紹介情報管理部58は、その通知に基づいて、追加要求依頼を送信しても良い。
また、ステップS107において、紹介先端末から追加要求を受信しない場合には、追加要求拒否応答を受信した場合と、紹介先端末において、決定が保留される等して、追加要求と追加要求拒否応答のいずれも送信されていない場合とが含まれる。前者の場合には、上述の通り、ステップS108が実行されるが、後者の場合には、紹介先端末に対して追加要求を送信してから所定時間経過後に、ステップS108が実行されてもよい。あるいは、後者の場合には、紹介先端末から、追加要求と追加要求拒否応答のいずれかが受信されるまで、待機しても良い。
また、ステップS111において、要求先端末から追加承認応答を受信しない場合には、追加承認拒否応答を受信した場合と、要求先端末において、決定が保留される等して、追加承認応答と追加承認拒否応答のいずれも送信されていない場合とが含まれる。前者の場合には、上述の通り、ステップS115が実行されるが、後者の場合には、要求先端末に対して追加承認要求を送信してから所定時間経過後に、ステップS115が実行されてもよい。あるいは、後者の場合には、要求先端末から、追加承認応答と追加承認拒否応答のいずれかが受信されるまで、待機しても良い。
次に、図27に示されるシーケンス図を用いて、具体的に説明する。
まず、紹介元端末10aa(端末ID「01aa」)の表示制御部16は、ユーザからの操作に応じて、紹介先選択画面(図21)を表示する(ステップS201)。次いで、操作入力受付部12は、ユーザによる紹介先端末の選択を受け付ける(ステップS202)。ここでは、操作入力受付部12は、ユーザから、端末IDが「01ab」の伝送端末10abの選択を受け付けたものとする。次いで、表示制御部16は、要求先選択画面(図22)を表示する(ステップS203)。そして、操作入力受付部12は、ユーザによる要求先端末の選択を受け付ける(ステップS204)。ここでは、操作入力受付部12は、ユーザから、端末IDが「01da」の伝送端末10daの選択を受け付けたものとする。紹介要求部20は、自らの端末ID「01aa」、ステップS202で選択された紹介先端末の端末ID「01ab」及びステップS204で選択された要求先端末の端末ID「01da」を含む紹介要求を、伝送管理システム50に送信する(ステップS205)。
次に、伝送管理システム50の紹介情報管理部58は、宛先リスト管理テーブル(図10)を参照し、紹介先端末10abの宛先リストに要求先端末10daが登録されていないことを確認後、紹介情報管理テーブルにエントリを作成する(ステップS206)。図23は、作成されたエントリの例を表している。次いで、紹介情報管理部58は、端末管理テーブル(図9)を参照し、紹介先端末の稼動状態を確認する(ステップS207)。ここで、紹介先端末10ab(端末ID「01ab」)は、オンラインであり、かつ、会議中ではない。従って、紹介情報管理部58は、追加要求依頼を、紹介先端末10abに送信する(ステップS208)。
紹介先端末10abの表示制御部16は、追加要求依頼の受信に応じて、図25に示されるような、追加要求確認画面を表示する(ステップS209)。次いで、操作入力受付部12は、ユーザから、「はい」の選択を受け付けたものとする(ステップS210)。すると、送受信部11は、要求先端末10daを宛先リストに追加することを要求する追加要求を、伝送管理システム50に送信する(ステップS211)。
伝送管理システム50の紹介情報管理部58は、追加要求依頼への応答として追加要求を受信すると、追加要求管理テーブルに、追加要求の要求元である要求元端末(すなわち紹介先端末)と要求先端末とを含むエントリを作成する(ステップS212)。図11の上から三番目のエントリが、ステップS212で作成されたエントリである。次に、紹介情報管理部58は、要求先端末10daに、追加承認要求を送信する(ステップS213)。ここで、追加承認要求は、紹介元端末と紹介先端末の端末ID及び端末名を含む。
要求先端末10daの表示制御部16は、追加承認依頼の受信に応じて、図26に示されるような、追加承認画面を表示する(ステップS214)。次いで、操作入力受付部12は、ユーザから、「はい」の選択を受け付けたものとする(ステップS215)。すると、送受信部11は、紹介先端末10abによる追加要求を承認する追加承認応答を、伝送管理システム50に送信する(ステップS216)。
伝送管理システム50の紹介情報管理部58は、要求先端末10daから追加承認応答を受け取ると、宛先リスト管理部57に、宛先リストを更新させる(ステップS217)。ここでは、宛先リスト管理部57は、紹介先端末の宛先リストに要求先端末を追加することができる。また、宛先リスト管理部57は、要求先端末の宛先リストに紹介先端末を追加してもよい。
次に、紹介情報管理部58は、ステップS206で作成した紹介情報管理テーブルのエントリを削除する(ステップS218)。さらに、紹介情報管理部58は、ステップS212で作成した追加要求管理テーブルのエントリとを削除する(ステップS219)。そして、紹介情報管理部58は、紹介先端末に、追加完了通知を送信する(ステップS220)。
なお、上述した例では、紹介元端末は、一の紹介先端末の選択を受け付けているが、複数の紹介先端末の選択を受け付けてもよい。この場合、伝送管理システム50は、選択された全ての紹介先端末からの、要求先端末への追加要求を処理することができる。また、上述した例では、紹介元端末は、一の要求先端末の選択を受け付けているが、複数の要求先端末の選択を受け付けてもよい。この場合、伝送管理システム50は、紹介先端末から、選択された全ての要求先端末に対する追加要求を処理することができる。
<<実施形態の主な効果>>
以上説明したように本実施形態によれば、第一の利用者が、宛先リストから第二の利用者を選択し、同じく宛先リストから選択した第三の利用者から第二の利用者へ宛先リスト追加要求を送信させることができるようになる。この後、第二の利用者が、第三の利用者からの宛先リスト追加要求を承認することによって、第二および第三の利用者は互いの宛先リストに含まれ、別の手段を用いた識別情報の伝達なしに、相互に通話の開始が可能となる。
<<実施形態の補足>>
なお、上記各実施形態における中継装置30、伝送管理システム50、伝送端末管理システム80、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。
また、プログラム提供システム90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供システム90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。
更に、プログラム提供システム90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記本実施形態の端末用プログラム、中継装置用プログラム、伝送管理用プログラム、又は伝送端末管理システム用プログラムが記憶された記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204、及びこのHD204を備えたプログラム提供システム90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ、上記端末用プログラム、中継装置用プログラム、伝送管理用プログラム、及び伝送端末管理システム用プログラムが利用者等に提供される場合に用いられる。
また、上記実施形態では、伝送システム1の一例として、テレビ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。また、伝送システム1は、カーナビゲーションシステムであってもよい。この場合、例えば、端末10の一方が自動車に搭載されたカーナビゲーション装置に相当し、端末10の他方が、カーナビゲーションを管理する管理センターの管理端末若しくは管理サーバ、又は他の自動車に搭載されているカーナビゲーション装置に相当する。
更に、伝送システム1は、携帯電話機の通信システムであってもよい。この場合、例えば、端末10は携帯電話機に相当する。
また、上記実施形態では、コンテンツデータの一例として、視覚(sight)データとしての画像データ、及び聴覚(hearing)データとしての音声データについて説明したが、これに限るものではなく、その他の五感データであってもよい、例えば、コンテンツデータが触覚(touch)データの場合、一方の端末側でユーザが接触して得た感覚が、他方の端末側に伝達される。更に、コンテンツデータが嗅覚(smell)データの場合、一方の端末側の匂い(臭い)が、他の端末側に伝達される。また、コンテンツデータが味覚(taste)データの場合、一方の端末側の味覚が、他の端末側に伝達される。
更に、コンテンツデータは、画像(視覚)データ、音声(聴覚)データ、触覚データ、嗅覚データ、及び味覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、伝送システム1によってテレビ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。
また、上述した端末10は、カーナビゲーション装置、携帯電話機の他に、汎用PC、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末、電子黒板、プリンタや複合機などの画像形成装置、プロジェクタなどの投影装置であっても良い。