〔第1の実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
<<実施形態の全体構成>>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信システムの概略構成図である。図2は、通信システムにおける画像データ、音データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。
また、通信システム1には、通信管理システム50を介して複数の通信端末10間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。このコミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理システム(「通信管理システム」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「通信端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムであり、テレビ会議システムやテレビ電話システム等が例として挙げられる。
本実施形態では、コミュニケーションシステムの一例としてのテレビ会議システム、コミュニケーション管理システムの一例としてのテレビ会議管理システム、及びコミュニケーション端末の一例としてのテレビ会議端末を想定した上で、通信システム、通信管理システム、及び通信端末について説明する。即ち、本実施形態の通信端末及び通信管理システムは、テレビ会議システムに適用されるだけでなく、その他のコミュニケーションシステムにも適用される。なお、本実施形態では、「テレビ会議」と説明しているが、「ビデオ会議」と言われることもあり、両者は同じ内容である。
また、本実施形態では、通信システム1の各利用者が、東京事業所、大阪事業所、ニューヨーク事業所、及びワシントンD.C.事業所の4事業所である場合について説明する。
まず、図1に示されている通信システム1は、複数の通信端末(10aa,10ab,…)、各通信端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)、通信管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。
複数の通信端末10は、コンテンツデータの一例としての画像データ及び音データの送受信による通信を行う。
なお、以下では、「通信端末」を単に「端末」として表す。また、複数の端末(10aa,10ab,…)のうち任意の端末は「端末10」と表し、複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表し、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表している。更に、テレビ会議の開始を要求する要求元としての端末は「要求元端末」と表され、要求先である宛先(中継先)としての端末は「宛先端末」と表されている。また、「通信管理システム」を単に「管理システム」として表す。
また、図2に示されているように、通信システム1において、要求元端末と宛先端末との間では、管理システム50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。また、要求元端末と宛先端末との間では、中継装置30を介して、画像データ、及び音データの各コンテンツデータを送受信するためのセッションが確立される。ここでは、これらのセッションをまとめて、コンテンツデータ用セッションsedとして示している。
図1に示されている中継装置30は、複数の端末10の間で、コンテンツデータの中継を行う。管理システム50は、端末10からのログイン認証、端末10の通信状況の管理、宛先リストの管理等、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理する。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、画像データ及び音データの最適な経路の選択を行う。なお、以下では、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは「ルータ70」と表されている。
プログラム提供システム90は、後述のHD(Hard Disk)204を備えており、端末10に各種機能を実現させる(又は、端末10を各種手段として機能させる)ための端末用プログラムが記憶され、端末10に端末用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させる(又は、中継装置30を各種手段として機能させる)ための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置30に、中継装置用プログラムを送信することができる。更に、プログラム提供システム90のHD204には、管理システム50に各種機能を実現させる(又は、管理システム50を各種手段として機能させる)ための通信管理用プログラムも記憶されており、管理システム50に、通信管理用プログラムを送信することができる。
メンテナンスシステム100は、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、端末10、中継装置30、管理システム50、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
ところで、端末(10aa,10ab,10ac,・・・)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。端末(10ba,10bb,10bc,・・・)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されており、所定の地域A内で構築されている。例えば、地域Aは日本であり、LAN2aは東京の事業所内で構築されており、LAN2bは大阪の事業所内で構築されている。
一方、端末(10ca,10cb,10cc,・・・)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。端末10d(a,10db,10dc,・・・)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されており、所定の地域B内で構築されている。例えば、地域Bはアメリカ合衆国であり、LAN2cはニューヨークの事業所内で構築されており、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内で構築されている。地域A及び地域Bは、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
また、管理システム50、及びプログラム提供システム90は、インターネット2iを介して、端末10、及び中継装置30と通信可能に接続されている。管理システム50、及びプログラム提供システム90は、地域A又は地域Bに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各端末10、各中継装置30、管理システム50、各ルータ70、及びプログラム提供システム90の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各端末10は、複数の事業所間での通話や、同じ事業所内の異なる部屋間での通信だけでなく、同じ部屋内での通信や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通信で使われてもよい。各端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
まず、本実施形態のハードウェア構成を説明する。図3は、本実施形態に係る端末10の外観図である。以下、端末10の長手方向をX軸方向、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向として説明する。
図3に示されているように、端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図3は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図3で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図4は、本発明の本実施形態に係る端末10のハードウェア構成図である。図4に示されているように、本実施形態の端末10は、端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、端末用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ通信をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音を入力する内蔵型のマイク114、音を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを通信するディスプレイI/F117、図3に示されている接続口1021gに取り付けられ各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、及び上記各構成要素を図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標、High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア106等の、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
図5は、本発明の本実施形態に係る管理システムのハードウェア構成図である。管理システム50は、管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、通信管理用プログラム等の各種データを記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ通信をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図5に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記通信管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記通信管理用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、プログラム提供システム90及びメンテナンスシステム100は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供システム90を制御するためのプログラム提供用プログラムが記録されている。この場合も、プログラム提供用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記プログラム提供システム用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
なお、上記着脱可能な記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
<<実施形態の機能構成>>
次に、本実施形態の機能構成について説明する。図6は、本実施形態の通信システム1を構成する端末及び管理システムの機能ブロック図である。図6では、端末10及び管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。また、図1に示されているプログラム提供システム90は、テレビ会議の通信において直接関係ないため、図6では省略されている。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音声入力部15a、音声出力部15b、表示制御部16、宛先リスト作成部18、及び記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された端末用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能される手段である。
また、端末10は、図4に示されているRAM103によって構築される揮発性記憶部1002、及び図4に示されているフラッシュメモリ104によって構築される不揮発性記憶部1001を有している。
(端末の各機能構成)
次に、図4及び図6を用いて、端末10の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末10の各機能構成部を説明するにあたって、図4に示されている各構成要素のうち、端末10の各機能構成部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図6に示されている端末10の送受信部11は、図4に示されているCPU101からの命令、及び図4に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。この送受信部11は、所望の宛先端末と通信を開始する前から、管理システム50より、宛先候補としての各端末の稼動状態を示す各稼動状態情報の受信を開始する。
操作入力受付部12は、図4に示されているCPU101からの命令、並びに図4に示されている操作ボタン108及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。例えば、利用者が、図4に示されている電源スイッチ109をONにすると、図6に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする。
ログイン要求部13は、図4に示されているCPU101からの命令によって実現され、上記電源ONの受け付けを契機として、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11が管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、管理システム50側では、端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。
撮像部14は、図4に示されているCPU101からの命令、並びに図4に示されているカメラ112及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。
音声入力部15aは、図4に示されているCPU101からの命令、及び図4に示されている音声入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音データを入力する。音声出力部15bは、図4に示されているCPU101からの命令、及び図4に示されている音声入出力I/F116によって実現され、音データに係る音声信号をスピーカに出力し、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部16は、図4に示されているCPU101からの命令、及び図4に示されているディスプレイI/F117によって実現され、外付けのディスプレイ120に対して画像データを送信するための制御を行う。
宛先リスト作成部18は、管理システム50から受信した、後述の宛先リスト情報及び各宛先候補としての端末10の状態情報に基づいて、図14に示されているような宛先候補の状態がアイコンで示された宛先リストの作成及び更新を行う。
また、記憶・読出処理部19は、図4に示されているCPU101からの命令、及び図4に示すSSD105によって実行され、不揮発性記憶部1001に各種データを記憶したり、不揮発性記憶部1001に記憶された各種データを読み出す処理を行う。この不揮発性記憶部1001には、端末10を識別するための識別情報の一例としての端末ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。更に、記憶・読出処理部19は、揮発性記憶部1002に各種データを記憶したり、揮発性記憶部1002に記憶された各種データを読み出す処理も行う。この揮発性記憶部1002には、宛先端末との通信を行う際に受信される画像データ及び音データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音データによってスピーカ115から音が出力される。
なお、本実施形態の端末ID及び後述の中継装置IDは、それぞれ端末10及び中継装置30を一意に識別するために使われる言語、文字、記号、又は各種のしるし等の識別情報を示す。また、端末ID及び中継装置IDは、上記言語、文字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた識別情報であってもよい。
<管理システムの機能構成>
管理システム50は、送受信部51、端末認証部52、端末管理部53、抽出部54、宛先判断部55、追加要求管理部56、宛先リスト管理部57、及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された管理システム用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能される手段である。また、管理システム50は、管理システム50の電源をOFFにしても各種データ(または情報)の記憶が維持される不揮発性記憶部5000を有しており、この不揮発性記憶部5000は図5に示されているHD204により構築されている。また、この不揮発性記憶部5000には、図14に示されている宛先リスト枠のデータ(図14で示されている宛先リスト枠部分のデータであり、具体的な稼動状態を示すアイコン、端末ID、及び端末名は含まれない)が記憶されている。
(端末認証管理テーブル)
不揮発性記憶部5000には、図7に示されているような端末認証管理テーブルによって構成されている端末認証管理DB5001が構築されている。この端末認証管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の各端末IDに対して、各パスワードが関連付けられて管理される。例えば、図7に示されている端末認証管理テーブルにおいて、端末10aaの端末IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。
(端末管理テーブル)
また、不揮発性記憶部5000には、図8に示されているような端末管理テーブルによって構成されている端末管理DB5002が構築されている。この端末管理テーブルでは、各端末10の端末ID毎に、各端末10を宛先とした場合の宛先名(端末名)、各端末10の稼動状態、及び端末10のIPアドレスが関連付けられて管理される。例えば、図8に示されている端末管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」の端末10aaは、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「オンライン(通信可能)」で、この端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることが示されている。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図9に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5003が構築されている。この宛先リスト管理テーブルでは、テレビ会議における通信の開始を要求する要求元端末の端末IDに対して、この要求元端末から通信の開始要求することが可能な宛先候補として登録されている宛先端末の端末IDが全て関連付けられて管理される。例えば、図9に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である要求元端末(端末10aa)からテレビ会議における通信の開始を要求することができる宛先端末は、端末IDが「01ab」の端末10ab、端末IDが「01ba」の端末10ba等であることが示されている。この宛先端末の候補は、任意の端末10から管理システム50に対する追加又は削除の要請により、追加又は削除されることで更新される。なお、宛先リスト管理DB5003(図9参照)には、宛先端末の候補として登録されている宛先端末の端末IDだけでなく、各端末IDに対して端末管理テーブル(図8参照)で管理されている宛先名も関連付けて管理してもよい。
(追加要求管理テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図10に示されているような追加要求管理テーブルによって構成されている追加要求管理DB5004が構築されている。この追加要求管理テーブルでは、宛先候補に追加要求した端末10の端末ID、及び宛先候補に追加要求された要求先の端末10の端末IDを関連付けて管理する。これにより、どの端末10からどの端末10を宛先候補として追加要求しているかを管理することができる。なお、宛先リスト管理テーブルと追加要求管理テーブルは、要求元端末の端末IDが共通しているため、これらのテーブルを一つにまとめてもよい。
(参加履歴テーブル)
更に、不揮発性記憶部5000には、図11に示されているような参加履歴管理テーブルによって構成されている参加履歴管理DB5005が構築されている。図11は、参加履歴管理テーブルを示す概念図である。図11に示されるように、参加履歴管理テーブルは、コンテンツデータ用セッションsedを識別するためのセッションID、及び、そのセッションに参加した端末10の端末ID毎に、その端末10がそのセッションに参加した時刻である「参加日時」と、その端末10がそのセッションから退出した時刻である「退出日時」と、を関連付けて管理する。なお、参加履歴管理テーブルにおいて、参加日時は記録されていて、退出日時が記録されていない場合、対応する端末10は対応するセッションに参加中であることを示す。また、参加履歴管理テーブルでは、少なくともコンテンツデータ用セッションsedに参加しているすべての端末10が、このセッションから退出するまで、このセッションのセッションIDに関連付けて端末IDを管理する。これにより、コンテンツデータ用セッションsedへ途中参加した端末10、途中退出した端末10がある場合でも、このセッションに参加した端末10をもれなく管理することが可能になる。
(管理システムの各機能構成)
次に、管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、管理システム50の各機能構成部を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、管理システム50の各機能構成部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
送受信部51は、図5に示されているCPU201からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F209によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
端末認証部52は、図5に示されているCPU201からの命令によって実現され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとし、不揮発性記憶部5000の端末認証管理DB5001(図7参照)を検索し、端末認証管理DB5001に同一の組の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
端末管理部53は、図5に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末管理DB5002(図8参照)に、この要求元端末の端末ID、要求元端末の稼動状態、及び要求元端末のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。また、端末管理部53は、利用者が端末10の電源スイッチ109をONの状態からOFFにすることで、端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の稼動状態情報に基づいて、端末管理DB5002(図8参照)のオンラインを示す稼動状態をオフラインに変更する。
抽出部54は、図5に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求した要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理DB5003(図9参照)を検索し、要求元端末と通信することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことで、端末IDを抽出する。また、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理DB5003(図9参照)を検索し、上記要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出する。また、抽出部54は、この抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理DB5002(図8参照)を検索し、上記抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態を読み出す。これにより、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末と通信することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。また、抽出部54は、この抽出部54によって抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理DB5002(図8参照)を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態も抽出する。
宛先判断部55は、図5に示されているCPU201からの命令によって実現され、コンテンツデータ用セッションsedに参加した参加端末の端末IDが、このコンテンツデータ用セッションsedから退出した端末10の宛先候補の端末IDとして、宛先リスト管理DB5003において管理されているか否かを判断する。
追加要求管理部56は、図5に示されているCPU201からの命令によって実現され、追加要求管理DB5004(図10参照)へ新たにレコード毎、宛先候補の追加要求元の端末10の端末ID及び追加要求先の端末10の端末IDを記憶して管理する。また、レコード毎、追加要求元の端末10の端末ID及び追加要求先の端末10の端末IDを削除する。
宛先リスト管理部57は、図5に示されているCPU201からの命令によって実現され、宛先リスト管理DB5003(図9参照)の各要求元端末の端末ID毎に、宛先端末の端末IDを追加又は削除する。
記憶・読出処理部59は、図5に示されているCPU201からの命令、及び図5に示されているHDD205によって実行され、不揮発性記憶部5000に各種データを記憶したり、不揮発性記憶部5000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<<実施形態の処理または動作>>
次に実施形態の処理または動作を説明する。まずは、図12を用いて、実施形態の処理または動作の概要について説明する。図12は、通信システムにおける各種情報の送受信の状態を示した概念図である。
管理システム50(宛先管理システムの一例)の宛先リスト管理DB5003(宛先管理手段の一例)は、通信の開始要求元の端末10を識別するための端末ID(要求元端末識別情報の一例)と、この端末10から通信の開始要求することが可能な宛先候補の端末10を識別するための端末ID(宛先端末識別情報の一例)と、を関連付けて管理する。
管理システム50の送受信部51(送信手段の一例)は、端末(10aa,10ac,10db)間で、コンテンツデータを送信するコンテンツデータ用セッションsedから退出した端末10aaへ、このコンテンツデータ用セッションsedに参加した端末(10ac,10db)の端末ID(参加端末情報の一例)を送信する。
また、管理システム50の送受信部51(追加要求受付手段)は、端末10aaから、端末10acを宛先候補として追加する要求を受け付ける。
送受信部51が上記の要求を受け付けると、宛先リスト管理DB5003は、通信の開始要求元の端末IDとして、参加端末情報の送信先の端末10aaの端末ID「01aa」に関連付けて、宛先候補の端末IDとして、端末10acの端末IDを関連付けて管理する。このように、管理システム50は、端末10aaがコンテンツデータ用セッションsedから退出してから、宛先候補の追加の契機を端末10aa側に与えることで、セッションの目的となる、例えば、通話などに集中できなくなったり、あるいは、例えば、通話などに集中することで、宛先候補を追加する処理を忘れたりすることを防ぐことができるという効果を奏する。
この宛先候補の追加の要求が受け付けられた後、送受信部51(承認受付手段の一例)は、この追加の要求に対する承認を端末10acから受け付ける。この承認が受け付けられた後、宛先リスト管理DB5003は、通信の開始要求元の端末IDとして、参加端末情報の送信先の端末10aaの端末ID「01aa」に関連付けて、宛先候補の端末IDとして、端末10acの端末IDを関連付けて管理する。これにより、宛先候補が許可なく追加されることを防ぐことができるので、セキュリティが向上する。
この宛先候補の追加の要求が受け付けられた後、送受信部51は、追加の要求が受け付けられた旨を示す情報を端末10aaへ送信する。これにより、端末10aa側では、追加の要求が受け付けられたことを把握することができるので、重複して同じ追加の要求をすることを防ぐことができる。
管理システム50の参加履歴管理DB5005(参加端末管理手段の一例)は、端末10がコンテンツデータ用セッションsedに参加したときに、この端末10の端末IDをセッションに参加した参加端末の端末IDとして管理する。これにより、コンテンツデータ用セッションsedに途中から参加した端末10や、途中に退出した端末10についても参加端末の端末IDとして記録できるようになるので、コンテンツデータ用セッションsedに参加した端末の端末IDをもれなく参加端末へ送信することが可能になる。
端末10aaの送受信部11(受信手段の一例)は、管理システム50から送信された参加端末情報を受信する。続いて、端末10aaの表示制御部16(表示制御手段の一例)は、送信された参加端末情報に含まれる参加端末の端末IDに基づいて、参加端末の中から一以上の端末10の選択を受け付けるためのボタン523a(インタフェースの一例)を、ディスプレイ120aaに表示させる。このボタン523が押下されると、送受信部11(追加要求送信手段の一例)は、選択された一以上の端末10を宛先候補として追加の要求を示す追加要求情報を管理システム50へ送信する。これにより、端末10aa側では、容易に宛先候補の追加の要求をすることが可能となる。
端末10aaの送受信部11は、管理システム50から送信された宛先候補として端末10acを追加する要求が受け付けられた旨を示す情報を受信する。続いて、端末10aaの表示制御部16は、宛先候補の追加の要求が受け付けられた旨を示すメッセージをディスプレイ120aaに表示させる。これにより、端末10aaの利用者は、重複して同じ追加の要求をすることを防ぐことができる。
次に、図13乃至図21を用いて、本実施形態の処理を説明する。まず、図13及び図14を用いて、端末10aaが、コンテンツデータ用セッションsedに参加する前の準備段階における各管理情報の送受信処理について説明する。図13は、端末間で通信を開始する準備段階の処理を示したシーケンス図である。図14は、宛先リストを示す概念図である。なお、図13では、全て管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される処理が示されている。
まず、端末10aaの利用者が、図4に示されている電源スイッチ109をONにすると、図6に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、上記電源ONの受け付けを契機とし、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を自動的に送信する(ステップS22)。このログイン要求情報には、要求元としての自端末である端末10aaを識別するための端末ID、及びパスワードが含まれている。これら端末ID、及びパスワードは、記憶・読出処理部19を介して不揮発性記憶部1001から読み出されて、送受信部11に送られたデータである。なお、端末10aaから管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である管理システム50は、送信側である端末10aaのIPアドレスを把握することができる。
次に、管理システム50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、不揮発性記憶部5000の端末認証管理DB5001(図7参照)を検索し、端末認証管理DB5001に同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。この端末認証部52によって、同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているため、正当な利用権限を有する端末10からのログイン要求であると判断された場合には、端末管理部53は、端末管理DB5002(図8参照)に、端末10aaの端末ID及び端末名で示されるレコード毎に、稼動状態、及び端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。これにより、図8に示されている端末管理テーブルには、端末ID「01aa」に、稼動状態「オンライン(通信可能)」、及び端末IPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記端末認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた端末10aaに送信する(ステップS25)。本実施形態では、端末認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
端末10aaでは、正当な利用権限を有する端末であると判断された結果が示された認証結果情報を受信すると、送受信部11が通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、宛先リストを要求する旨が示された宛先リスト要求情報を送信する(ステップS26)。これにより、管理システム50の送受信部51は、宛先リスト要求情報を受信する。
次に、抽出部54は、ログイン要求した端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5003(図9参照)を検索し、端末10aaと通信することができる宛先候補の端末10(宛先端末)の端末IDを抽出すると共に、この端末IDに対応する宛先名(端末名)を端末管理DB5002(図8参照)から読み出すことによって抽出する(ステップS27)。ここでは、端末10aaの端末ID「01aa」に対応する宛先端末(端末(10ab,10ba))のそれぞれの端末ID(「01ab」、「01ba」)と、これらに対応する端末名(「日本 東京事業所 AB端末」、「日本 大阪事業所 BA端末」)が抽出される。
次に、管理システム50の送受信部51は、記憶・読出処理部59を介して不揮発性記憶部5000から宛先リスト枠のデータを読み出す(ステップS28)と共に、この宛先リスト枠並びに上記抽出部54によって抽出された端末ID及び宛先名を含めた「宛先リスト情報(宛先リスト枠、端末ID、宛先名)」を、端末10aaに送信する(ステップS29)。これにより、端末10aaでは、送受信部11が宛先リスト情報を受信し、記憶・読出処理部19が揮発性記憶部1002へ宛先リスト情報を記憶する(ステップS30)。
また、管理システム50の抽出部54は、上記抽出部54によって抽出された宛先端末の端末ID(「01ab」、「01ba」)を検索キーとして、端末管理DB5002(図8参照)を検索し、上記抽出部54によって抽出された端末ID毎に、対応する稼動状態を読み出すことで、宛先端末(端末(10ab,10ba))の各稼動状態を取得する(ステップS31)。
次に、送受信部51は、上記ステップS27で使用された検索キーとしての端末ID「01ab」と、対応する宛先端末(端末10ab)の稼動状態「オンライン(通信可能)」とが含まれた「端末の稼動状態情報」を、通信ネットワーク2を介して端末10aaに送信する(ステップS32)。また、同じくステップS32の一環として、送受信部51は、端末ID「01ba」と、対応する宛先端末(端末10ba)の稼動状態「オフライン」とが含まれた「端末の稼動状態情報」等、残りの「端末の稼動状態情報」も個別に端末10aaへ送信する。
次に、端末10aaの記憶・読出処理部19は、順次、管理システム50から受信した端末の状態情報を揮発性記憶部1002に記憶する(ステップS33)。よって、端末10aaは、上記各端末の状態情報を受信することで、端末10aaと通信することができる宛先端末である端末10ab等の現時点のそれぞれの稼動状態を取得することができる。
次に、端末10aaの宛先リスト作成部18は、揮発性記憶部1002に記憶されている宛先リスト情報、及び端末の状態情報に基づいて、宛先候補としての端末10の状態を反映させた宛先リストを作成すると共に、表示制御部16が、図4に示されているディスプレイ120に対して、宛先リストを表示するタイミングを制御する(ステップS34)。なお、図14に示されている宛先リストでは、各端末の稼動状態を示したアイコンが、上から「オンライン(通信中)」、及び「オフライン」であることを示している。
一方、他の端末10でも、上記ステップ21と同様に、利用者が図4に示されている電源スイッチ109をONにすると、図5に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付け、上記ステップS22〜S34の処理と同様の処理を行うため、その説明を省略する。
続いて、図15を用いて、端末10abと端末10acとの間のコンテンツデータ用セッションsedが確立しているときに、端末10aaがこのセッションに参加する処理について説明する。図15は、端末10がテレビ会議に参加する参加状態になるまでの会議参加動作を示すシーケンス図である。会議参加動作においては、管理情報用セッションsei(図2参照)で各種情報が送受信される。
まず、端末10aaの利用者が操作ボタン108を押下して、通信の宛先として、稼働状態が「オンライン(通信中)」(テレビ会議に参加中)である端末10abを選択すると、操作入力受付部12は、端末10abが参加しているテレビ会議に参加する要求を受け付ける(ステップS41)。
この要求に応じて、端末10aaの送受信部11は、端末10aaの端末ID「01aa」及び端末10abの端末ID「01ab」が含まれ、テレビ会議に参加する旨を表す参加要求情報を管理システム50に送信する(ステップS42)。
これにより、管理システム50の送受信部51は、参加要求情報を受信すると共に、送信元である端末10aaのIPアドレス「1.2.1.3」を確認することができる。
次に、管理システム50の端末管理部53は、参加要求情報に含まれる端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、端末管理DB5002(図8参照)を検索し、参加要求してきた端末10aaの稼動状態を「オンライン(通信中)」に設定する(ステップS43)。
次に、管理システム50の送受信部51は、端末10aaの端末ID「01aa」を含む開始要求情報を端末10abに通信ネットワーク2を介して送信する(ステップS44)。これにより、端末10abは、どの端末10からテレビ会議に参加したいとの要求があったのかを把握することができる。
続いて、端末10abは、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に参加要求情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を送信する(ステップS45)。
続いて、記憶・読出処理部59は、参加履歴管理テーブル(図11参照)における参加端末の端末IDとして端末10abを識別する「01ab」が記録されているレコードを参照して、対応するセッションIDを読み出す(ステップS46)。さらに、記憶・読出処理部59は、ステップS46で読み出されたセッションIDと、参加端末の端末IDとして、端末10abが参加しているセッションに新たに参加する端末10aaの端末ID「01aa」と、開始日時として、所定のクロックの出力に基づく日時とを関連付けて、参加履歴管理テーブルに記憶させる(ステップS47)。
続いて、管理システム50の送受信部51は、通信ネットワーク2を介して中継装置30に中継を開始する旨の要求を表す中継開始要求情報を送信する(ステップS48)。中継開始要求情報には、端末10aa、端末10ab、及び端末10acの各IPアドレス「1.2.1.3」、「1.2.1.4」、「1.2.1.5」が含まれている。
これにより、中継装置30は、端末10aa、10ab、10ac間で、画像データ、並びに、音データを通信するためのコンテンツデータ用セッションsedを確立する(ステップS49)。このように、端末10aaは、端末10ab、及び端末10acとのテレビ会議に参加することができるようになる。
(終了)
続いて、図16を用いて、端末10aaがコンテンツデータ用セッションsedから退出して通信を終了する処理を説明する。図16は、通信を終了する処理を示したシーケンス図である。なお、図16では、管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される処理が示されている。
なお、端末10aaがコンテンツデータ用セッションsedに参加してから通信の終了を要求するまでの間に、端末10abがこのコンテンツデータ用セッションsedから退出している。一方、端末10aaがコンテンツデータ用セッションsedに参加してから通信の終了を要求するまでの間に、端末10dbがこのコンテンツデータ用セッションsedに参加している。すなわち、端末10aaが通信の終了を要求する時点で、このコンテンツデータ用セッションsedには、端末(10aa,10ac,10db)が参加している。また、新たな端末10がコンテンツデータ用セッションsedに参加する度に、上記のステップS47の処理が繰り返されることで、参加履歴管理テーブル(図11参照)には、セッションID「se01」に関連付けられて、セッションに参加したすべての端末(10aa,10ab,10ac,10db)の端末IDが管理されている。
まず、端末10aaの利用者が図4に示されている操作ボタン108を押下すことにより、操作入力受付部12は、通信を終了する要求を受け付ける(ステップS61)。そして、端末10aaの送受信部11は、管理システム50cdを介して、端末10aaの端末ID「01aa」、及びこの通信で用いられたコンテンツデータ用セッションsedを識別するセッションID「se01」が含まれる終了要求情報「Leave」を管理システム50へ送信する(ステップS62)。これにより、管理システム50の送受信部51は、端末10aaからの通信の終了の要求を受け付ける。
続いて、管理システム50abの状態管理部53は、端末10aaから送信された終了要求情報「Leave」に基づいて、端末管理テーブル(図8)で管理される端末10aaの稼働状態を「オンライン(通信中)」から「オンライン(通信可能)」に変更する(ステップS63)。
続いて、送受信部51は、端末10aaの端末ID「01aa」、及びセッションID「se01」が含まれる中継の終了を要求する旨を示す中継終了要求情報を、中継装置30aへ送信する(ステップS64)。これにより、中継装置30は、端末(10ac,10db)から送信されたコンテンツデータの端末10aaへの中継、および端末10aaから送信されたコンテンツデータの端末(10ac,10db)への中継を停止する(ステップS65)。これにより、端末10aaは、端末(10ac,10db)との間の、通信を終了し、コンテンツデータ用セッションsedから退出する。続いて、中継装置30は、端末ID「01aa」、セッションID「se01」が含まれ、端末10aaに係るコンテンツデータの中継を停止した旨を示す中継終了情報を管理システム50へ送信する(ステップS66)。
受信部51によって中継終了情報が受信されると、管理システム50は、コンテンツデータ用セッションsedから退出した端末10aaから、宛先候補の追加の要求を受け付ける。この処理について図17を用いて説明する。図17は端末情報表示動作を示すシーケンス図である。
まず、管理システム50の記憶・読出処理部59は、端末10aaが退出したコンテンツデータ用セッションsedのセッションID「se01」を検索キーとして参加履歴管理テーブル(図11参照)を検索し、このセッションに参加した端末10(参加端末)の端末ID「01ac,01db,01aa,01ab」を抽出する(ステップS71)。
次に、記憶・読出処理部59は、コンテンツデータ用セッションsedから退出した端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、記憶部5000の宛先リスト管理テーブル(図9参照)を検索し、対応する宛先端末の端末ID「01ab,01ba」を読み出す(ステップS72)。
次に、宛先判断部55は、ステップS71で取得した参加端末の端末ID、及びステップS72で取得した宛先端末の端末IDに基づいて、端末10aaの宛先候補として登録されていない参加端末の端末IDを特定する(ステップS73)。この場合、宛先判断部55は、ステップS71で読み出された参加端末の端末ID「01ac,01db,01aa,01ab」のうち、ステップS72で読み出された宛先端末の端末ID「01ab,01ba」にも含まれている端末ID「01ab」を、宛先候補として登録済みの参加端末の端末IDとして特定する。続いて、宛先判断部55は、参加端末の端末ID「01ac,01db,01aa,01ab」から、登録済みの端末ID「01ab」、及びセッションから退出した端末10aaの端末ID「01aa」を除くことにより、端末ID「01ac,01db」を、端末10aaの宛先候補として登録されていない参加端末の端末IDとして特定する。
続いて、送受信部51は、端末10aaに、端末10aaの宛先候補として登録されていない参加端末の端末ID「01ac,01db」を含む参加端末情報を送信することにより、宛先候補として登録されていない参加端末を端末10aaに通知する(ステップS74)。管理システム50から参加端末情報を受信すると、端末10aaの表示制御部16は、利用者にコンテンツデータ用セッションsedから退出したことを通知するとともに、未登録の参加端末を宛先候補として追加する要求を受け付けるための表示画面を作成する(ステップS75)。
図18は、ステップS75において作成される表示画面の一例を示す概念図である。図18のように、端末10の表示制御部16は、コンテンツデータ用セッションsedから退出した旨を示すメッセージ521、宛先候補として未登録の参加端末の端末ID一覧522、及び、未登録の端末10を宛先候補として追加する要求を受け付けるための各ボタン523aをディスプレイ120に表示させる。端末10aaの利用者は、いずれかのボタン523aを押下することにより、対応する端末(10acまたは10db)を宛先候補として追加する要求をすることができる。
続いて、図19を用いて、宛先候補の追加処理を説明する。本実施形態では、端末10aaが、自端末の宛先候補として未登録の参加端末のうち端末10acを追加する要求を行う場合を示している。なお、図19は、宛先候補の追加処理を示したシーケンス図である。
まず、表示画面520において、端末10aaの利用者が操作ボタン108を操作することで、端末ID「01ac」に対応付けられたボタン523aを押下すると、操作入力受付部12は、端末10aaの宛先候補として、端末10acを追加する要求を受け付ける(ステップS81)。以後、端末10aaを追加要求元端末、端末10acを追加要求先端末として説明を続ける。
追加要求元端末(端末10aa)の送受信部11は、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、宛先候補の追加要求を示す追加要求情報を送信する(ステップS82)。この追加要求情報には、追加要求元端末(端末10aa)を識別するための端末ID「01aa」、及び追加要求先端末(端末10ac)を識別するための端末ID「01ac」が含まれている。これにより、管理システム50の送受信部51は、追加要求情報を受信することになる。
次に、管理システム50では、追加要求管理部56が、追加要求管理DB5004(図10参照)の新たなレコードの要求元端末の端末IDフィールドに、上記受信された追加要求元端末の端末ID「01aa」を記憶して管理すると共に、上記新たなレコードの要求先端末の端末IDフィールドに、追加要求先端末の端末ID「01ac」を追加的に記憶して管理する(ステップS83)。
次に、端末管理部53は、追加要求先端末の端末ID「01ac」に基づいて端末管理DB5002(図8参照)を検索することにより、対応する稼動状態を確認する(ステップS84)。そして、端末管理部53によって、稼動状態がオンラインであるが通信を開始していないと確認された場合には、引き続き、送受信部51は、追加要求先端末(端末10ac)に対して、上記追加要求を承認するか否かの応答の要求を示す追加承認要求情報を送信する(ステップS85)。この追加承認要求情報には、追加要求元端末の端末ID「01aa」が含まれている。これにより、追加要求先端末(端末10ac)の送受信部11は、追加承認要求情報を受信することになる。
次に、追加要求先端末(端末10ac)の利用者による操作ボタン108の操作に基づいて、操作入力受付部12は、宛先候補の追加に対する「承認」の入力を受け付ける(ステップS86)。
続いて、追加要求先端末(端末10ac)の送受信部11は、管理システム50に対して、承認の追加要求応答を示す追加要求応答情報を送信する(ステップS87)。これにより、管理システム50の送受信部51は、追加要求応答情報を受信することになる。ここでは、追加要求応答が「承認」する旨を示す場合につき、続けて説明する。
次に、宛先リスト管理部57は、追加要求先端末の端末ID「01ac」を、宛先リスト管理DB5003(図9参照)における要求元端末の端末ID「01aa」に対応する宛先端末の端末IDとして追加的に登録する(ステップS88)。
次に、抽出部54は、追加要求元端末の端末ID「01aa」及び追加要求先端末の端末ID「01ac」に基づいて端末管理DB5002(図8参照)を検索することにより、対応するそれぞれの宛先名を抽出する(ステップS89)。そして、送受信部51は、追加要求元端末(端末10aa)及び追加要求先端末(端末10ac)に対して、それぞれ追加完了情報を送信する(ステップS90−1,2)。このうち追加要求元端末(端末10aa)に送信される追加完了情報には、追加が完了した旨を示すメッセージ、及び追加要求先端末(端末10ac)の各情報(端末ID、宛先名)が含まれている。一方、追加要求先端末(端末10ac)に送信される追加完了情報には、追加が完了した旨を示すメッセージ、及び追加要求元端末(端末10aa)の各情報(端末ID、宛先名)が含まれている。
そして、追加要求元端末(端末10aa)及び追加要求先端末(端末10ac)では、各表示制御部16が各ディスプレイ(120aa,120ac)に対して、完了を示す画面を表示する(ステップS91−1,2)。なお、管理システム50側では、上記ステップS90−1,2の処理が終了すると、追加要求管理部56が、追加要求管理DB5004(図10参照)における承認された要求先端末の端末ID「01ac」のレコードを削除することで、宛先候補の追加要求の全ての処理が終了する(ステップS92)。
〔第2の実施形態〕
続いて、図20乃至図21を参照して本発明の第2の実施形態について、第1の実施形態と異なる点を説明する。図20は、第2の実施形態に係る通信システムの端末情報表示動作を示すシーケンス図である。図21は、表示画面の一例を示す概念図である。
第2の実施形態では、端末10aaの宛先候補として登録されていない参加端末の端末IDを登録するまでは(ステップS73)、第1の実施形態と同様に処理を行う。続いて、記憶・読出処理部59は、端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、追加要求管理DB5004(図10参照)における追加要求元の端末IDのフィールドを検索し、対応する追加要求先の端末IDを抽出する(ステップS101)。
続いて、宛先判断部55は、ステップS73で特定された宛先候補として未登録の参加端末の各端末IDが、上記のステップS101で読み出された追加要求先の端末IDにも含まれているか否かを判断する(ステップS102)。
続いて、送受信部51は、端末10aaに、宛先候補として登録されていない各参加端末の各端末ID(例えば、「01ac,01db」)、及び、各参加端末を宛先候補として追加する要求が受け付けられたか否かを示す要求受付情報を送信する(ステップS103)。この場合、ステップS102において、参加端末が、追加要求先の端末10に含まれると判断された場合には、受付済みであることを示す要求受付情報が送信され、参加端末が、追加要求先の端末10には含まれない判断された場合には、受付済みではないことを示す要求受付情報が送信されることになる。
管理システム50から上記の情報を受信すると、端末10aaの表示制御部16は、利用者にコンテンツデータ用セッションsedから退出したことを通知するとともに、宛先候補の追加を受け付けるための表示画面を作成する(ステップS102)。
図21は、ステップS103において作成される表示画面の一例を示す概念図である。図21のように、端末10の表示制御部16は、コンテンツデータ用セッションsedから退出した旨を示すメッセージ521、及び、宛先候補として未登録の端末10の端末ID一覧522をディスプレイ120に表示させる。また、表示制御部10は、端末ID一覧522のうち、宛先候補として追加する要求が受け付けられていない端末10の端末ID(例えば、「01db」)に対応づけて、未登録の端末10を宛先候補として追加する要求を受け付けるためのボタン523aを表示する。また、表示制御部10は、端末ID一覧522のうち、宛先候補として追加する要求が受け付けられた端末10の端末ID(例えば、「01ac」)に対応づけて、宛先候補として追加する要求が受け付け済みである旨を示すメッセージ523bをディスプレイ120に表示させる。これにより、宛先候補として追加する要求済みの参加端末に対して、再度、同様の要求を送信することができなくなるので、重複して要求することを防止することができる。
〔実施形態の補足〕
上記実施形態における中継装置30、管理システム50及びプログラム提供装置90は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。
また、プログラム提供装置90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供装置90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。
更に、プログラム提供装置90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態の端末制御プログラム、中継装置用プログラム又は通信管理プログラムが記憶されたCD−ROM等の記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204及びHD204を備えたプログラム提供装置90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ、上記端末制御プログラム、中継装置用プログラム及び通信管理プログラムが利用者等に提供される場合に用いられる。
更に、中継装置30で中継される画像データの画像の品質の一例として、画像データの画像の解像度に着目して管理したが、これに限られるものではなく、品質の他の例として、画像データの画質の深度、音データの音におけるサンプリング周波数、音データの音におけるビット長などに着目して管理してもよい。また、音データが3種類の解像度(高解像度、中解像度、低解像度)のデータに分かれて送受信されるようにしてもよい。
また、図8において、端末10のIPアドレスを管理することとしたが、これに限るものではなく、通信ネットワーク2上で端末10を特定するため情報であればよく、例えば、端末10のFQDN(Fully Qualified Domain Name)を管理してもよい。この場合、周知のDNS(Domain Name System)サーバによって、FQDNに対応するIPアドレスが取得されることになる。
また、上記実施形態では、通信システム1の一例として、テレビ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。
また、通信システム1は、カーナビゲーションシステムであってもよい。この場合、例えば、端末10の一方が自動車に搭載されたカーナビゲーション装置に相当し、端末10の他方が、カーナビゲーションを管理する管理センターの管理端末若しくは管理サーバ、又は他の自動車に搭載されているカーナビゲーション装置に相当する。また、通信システム1は、携帯電話機によって端末10を構成してもよい。
また、上記実施形態では、コンテンツデータの一例として、画像データ及び音データについて説明したが、これに限るものではなく、触覚(touch)データであってもよい。この場合、一方の端末側で利用者が接触した感覚が、他方の端末側に伝達される。
更に、コンテンツデータは、嗅覚(smell)データであってもよい。この場合、一方の端末側の匂い(臭い)が、他の端末側に伝達される。また、コンテンツデータは、画像データ、音データ、触覚データ及び嗅覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、通信システム1によってテレビ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。