JP2015148589A - 受光装置および光学距離測定装置 - Google Patents

受光装置および光学距離測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】受光レンズの中心軸とは異なる軸上から照射された光波の反射光を受光する受光装置において、近距離の物標および遠距離の物標の両方を良好に検出できるようにする。
【解決手段】光学距離測定装置1においては、物標に対して光波を照射する投光部10と、投光部10の光軸とは異なる軸上に配置された受光レンズ21を有し、この受光レンズ21を介して入射される光波の物標による反射光を受光する受光部20と、を備えている。受光部20において、受光レンズ21を介して入射された反射光を検出する光検出部(減衰部22および受光素子23〜25)は、光波を反射する物標までの距離に応じて反射光の結像する位置が変化し、遠距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度が、近距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度よりも高感度に設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、照射された光波の反射光を受光する受光装置および光学距離測定装置に関する。
上記の光学距離測定装置として、受光レンズの中心軸とは異なる軸上から光波を照射し、この反射光を受光装置を用いて受光し、受光装置が反射光を検出したタイミングに基づいて物標までの距離を演算するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−177350号公報
しかしながら、上記受光装置では、近距離にある物標からの反射光のレベルと遠距離にある物標からの反射光のレベルが異なるため、近距離および遠距離の物標の両方に対応した感度に設定することが難しいという問題点があった。
そこで、このような問題点を鑑み、受光レンズの中心軸とは異なる軸上から照射された光波の反射光を受光する受光装置および光学距離測定装置において、近距離の物標および遠距離の物標の両方を良好に検出できるようにすることを本発明の目的とする。
本発明の受光装置において、受光レンズを介して入射された反射光を検出する光検出部は、光波を反射する物標までの距離に応じて反射光の結像する位置が変化し、遠距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度が、近距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度よりも高感度に設定されている。
このような受光装置によれば、遠距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度が、近距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度よりも高感度に設定されているので、物標からの反射光が光検出部に入射されたときに光検出部より出力される信号レベルが、極力、物標までの距離に拘わらず光検出部(受光素子)の飽和レベル(検出可能な信号レベルの上限値)以下かつノイズレベル(検出可能な信号レベルの下限値)以上となるように設定することができる。よって、近距離の物標および遠距離の物標の両方を良好に検出することができる。
なお、各請求項の記載は、可能な限りにおいて任意に組み合わせることができる。この際、発明の目的を達成できる範囲内において一部構成を除外してもよい。
本発明が適用された第1実施形態の光学距離測定装置1の概略構成を示すブロック図である。 受光部20の概要および視差θを示す説明図である。 物標50までの距離に応じて視差θが変化する様子を示す説明図である。 視差θの変化に応じて結像位置が変化する様子を示す説明図である。 減衰部22の配置を示す平面図である。 本発明の効果(シミュレーション結果)を示すグラフである。 複数の物標を同時に検出する場合の各装置および物標の配置例を示す説明図である。 本発明の効果(複数の物標を同時に検出する場合)を示すグラフである。 第2実施形態および変形例の受光素子24,25の構成例を示す平面図である。 第3実施形態の光学距離測定装置において、受光素子60aの構成例を示す側面図である。 第4実施形態の光学距離測定装置において、受光素子60bの構成例を示す側面図である。 第5実施形態の光学距離測定装置において、受光素子70aの構成例を示す側面図、および平面図である。 第5実施形態の光学距離測定装置において、受光素子70aにおける電界強度、増倍率、感度を示すグラフである。 第5実施形態の変形例(その1)において、受光素子70bの構成例を示す側面図である。 第5実施形態の変形例(その2)において、受光素子70cの構成例を示す側面図である。 変形例の減衰部26,27の構成例を示す平面図である。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
[本実施形態の構成]
本発明が適用された光学距離測定装置1は、例えば乗用車等の車両に搭載され、レーザ光等の光波を物標に向けて照射し、この反射光を受光するタイミングに基づいて物標までの距離および物標の位置を検出する装置である。詳細には、光学距離測定装置1は、図1に示すように、駆動部5と、投光部10と、信号処理部15と、受光部20と、を備えている。
駆動部5は、投光部10におけるレーザ光の照射タイミングや受光部20における反射光の受光タイミングを制御するための駆動信号を生成し、この駆動信号を投光部10および受光部20に送信する。
投光部10は、レーザ光を照射するための機構を備えており、駆動部5からの駆動信号に従って予め設定された領域内にレーザ光を照射する。
信号処理部15は受光部20によって得られた反射光の出力波形に従って物標までの距離とその方向を特定する。
受光部20は、投光部10によって照射されたレーザ光が物標50によって反射された反射光を受光し、この反射光のレベル(強度)に応じた出力を信号処理部15に送る。また、受光部20は、投光部10によるレーザ光の光軸方向から所定距離S(図2参照)だけ隔てて配置されている。つまり、受光部20(後述する受光レンズ21の中心軸)は、投光部10によるレーザ光の光軸方向とは異なる軸上に配置されており、これらの軸間距離がSとされている。
また、受光部20は、図2に示すように、受光レンズ21と、減衰部22と、受光素子23とを備えている。受光レンズ21は、反射光を受光素子23上に結像させるための周知のレンズとして構成されている。
減衰部22は、受光素子23の一部を覆うように受光素子23に接触して配置されている。なお、減衰部22の詳細については後述する。
ここで、前述のように投光部10および受光部20は所定距離Sだけ隔てて配置されているため、投光部10によるレーザ光(送信ビーム)が物標50により反射され、反射光として受光部20に入射される際には、視差θが生じることになる。この視差θは、図3(a)に示すように、物標50までの距離が比較的小さい場合(θ1)に比較的大きくなり、図3(b)に示すように、物標50までの距離が比較的大きい場合(θ2)に比較的小さくなる。
視差θは、θ=tan−1(S/L)と表現できる。なお、Lは受光部20から物標50までの距離である。
このように視差θが物標50までの距離によって変化するため、図4(a)に示すよう
に、受光レンズ21を介して入射される反射光は、視差θに応じて結像される位置が変化する。具体的には、物標50までの距離が無限大である場合の視差θが0であるとすると、y=f・tanθと表現できる。なお、fは受光レンズ21の焦点距離を示す。
つまり、図4(b)に示すように、比較的、物標50までの距離が比較的遠い場合には視差θが小さくなり、受光素子23上における結像位置は、yの値が小さくなる位置(遠距離結像位置23b)となる。また、物標50までの距離が比較的近い場合には、視差θが大きくなり、受光素子23上における結像位置は、yの値が大きくなる位置(近距離結像位置23a)となる。
そこで、本実施形態では、図5に示すように、近距離結像位置23aを覆い、かつ遠距離結像位置23bを覆わない減衰部22を配置している。本実施形態における減衰部22は、レーザ光の透過率が一定となる光学フィルタとして構成されており、近距離結像位置23aに結像する反射光を減衰させて受光素子23に入射させるよう設定されている。
[本実施形態による効果]
以上のように詳述した光学距離測定装置1においては、物標に対して光波を照射する投光部10と、投光部10の光軸とは異なる軸上に配置された受光レンズ21を有し、この受光レンズ21を介して入射される光波の物標による反射光を受光する受光部20と、光波が照射されてから反射光を受光するまでの時間に基づいて物標までの距離を演算する信号処理部15と、を備えている。
そして、受光部20において、受光レンズ21を介して入射された反射光を検出する光検出部(減衰部22および受光素子23)は、光波を反射する物標までの距離に応じて反射光の結像する位置が変化し、遠距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度が、近距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度よりも高感度に設定されている。
このような光学距離測定装置1によれば、遠距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度が、近距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度よりも高感度に設定されているので、物標からの反射光が光検出部に入射されたときに光検出部より出力される信号レベルが、極力、物標までの距離に拘わらず光検出部(受光素子23)の飽和レベル以下かつノイズレベル以上となるように設定することができる。よって、近距離の物標および遠距離の物標の両方を良好に検出することができる。
例えば、概ね物標50までの距離が10m未満になると減衰部22により反射光が減衰されるよう減衰部22を配置した場合、図6(a)に示すように、物標50までの距離が5m未満になったとしても受光波形が飽和することなく良好に物標50の検出を行うことができることが分かる。一方で、減衰部22を配置しない場合、図6(b)に示すように、物標50までの距離が5m未満になると受光波形が飽和することが分かる。
特に、光学距離測定装置1においては、例えば、図7に示すように、距離の異なる物標[A]50aおよび物標[B]50bを同時に検出しようとする場合に効果を発揮する。この場合、光学距離測定装置1において検出される反射光は、例えば図8(a)に示すように、物標[A]50aによる受光波形が減衰部22によって減衰させられているので飽和することなく検出され、かつ、物標[B]50bによる受光波形も良好に検出されている。
一方で、本実施形態の減衰部22を備えていない場合には、図8(b)に示すように、物標[A]50aによる受光波形が飽和し、物標[B]50bによる受光波形と融合して
しまっていることが分かる。すなわち、減衰部22を備えていない構成では、物標[B]50bを検出することが困難になる可能性があることが分かる。
また、上記光学距離測定装置1において減衰部22は、受光素子23に接触して配置されている。
このような光学距離測定装置1によれば、減衰部22が受光素子23に接触して配置されているので、予期しない反射光の屈折や乱反射等の不具合を抑制することができる。
上記光学距離測定装置1において受光部20は、結像位置に配置された受光素子23〜25と、受光素子23〜25のうちの近距離の物標による反射光が結像する結像位置に入射される反射光を減衰させる減衰部22と、を備えている。
このような光学距離測定装置1によれば、減衰部22が近距離の物標による反射光が結像する結像位置に入射される反射光を減衰させるので、受光素子23〜25の感度を変更することなく、受光素子23〜25からの信号レベルが、極力、物標までの距離に拘わらず光検出部の飽和レベル以下かつノイズレベル以上となるように設定することができる。
また、既存の構成において飽和対策を実施する際には、受光素子からの信号レベルに応じて受光素子の感度を変更するフィードバック制御を行っていたが、上記の光学距離測定装置1によれば、物標までの距離に対応して適切に受光感度が設定されているので、フィードバック制御を行う必要性を低減することができる。よって、フィードバック制御による時間遅れを短縮し、実時間での感度調整を可能とすることができる。
[第2実施形態]
次に、別形態の光学距離測定装置について説明する。本実施形態(第2実施形態)では、第1実施形態の光学距離測定装置1と異なる箇所のみを詳述し、第1実施形態の光学距離測定装置1と同様の箇所については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の光学距離測定装置では、受光部20において減衰部22を設けていない。ただし、本実施形態の光学距離測定装置では、受光素子23に換えて、図9(a)に示す受光素子24を備えている。
この受光素子24は、図9(a)に示すように、受光素子が多数に分割されている(図9(a)の例では24a〜24gの7つ)。そして、この受光素子24は、無限遠点に位置する物標に対応する結像位置(y=0の点)に近づくにつれて、分割された素子における反射光の受光感度がより高感度に設定されている。つまり、yの値が最も小さくなる素子24aが最も高感度であり、yの値が大きくなる素子24gに近づくにつれて順に感度が低くなるよう設定されている。
このような光学距離測定装置によれば、より遠い位置の物標50からの反射光をより高感度で検出することができる。なお、受光感度の設定は、本実施形態のように距離に応じて多段階であるとよりよいが、少なくとも2段階以上であればよい。
また、このような光学距離測定装置によれば、減衰部22を設けない構成とすることができる。なお、複数の受光素子23〜25が無限遠点に位置する物標に対応する結像位置に近づくにつれてより高感度な素子とされた構成は、減衰部22を設ける構成と組み合わせて適用されてもよい。
[第3実施形態]
次に第3実施形態の光学距離測定装置について説明する。
第3実施形態の光学距離測定装置においては、図10(a)に示すように、結像位置に応じて感度が異なる受光素子60aを備えている。また、受光素子60aは、半導体を積層した構造を有しており、半導体に含まれる不純物層であるP+層61aの厚さが結像位置に応じて異なるよう設定されている。
詳細には、受光素子60aは、PINフォトダイオードとして構成されている。そして、受光素子60aは、図10(a)に示すように、不純物が多いP+層61aおよびN+層63a、これらのP+層61aおよびN+層63aの間に不純物が少ないI層62を備えて構成されている。
また、受光素子60aにおいては、P+層61aが受光面とされており、P+層61aおよびN+層63aには電極64、65がそれぞれ配置されている。P+層61a側の電極64においては、例えば、受光面の周囲を囲うようなリング状に配置され、N+層63a側の電極65においては、N+層63aの全面を覆うように配置されている。
ここで、受光素子60aは、通常のPINフォトダイオードとは異なり、P+層61aの厚みが均一ではない。すなわち、受光素子60aは、近距離結像位置23aに対応する光[A]が入射される位置では、P+層61aの厚みが厚く設定されており、遠距離結像位置23bに対応する光[B]が入射される位置に近づくにつれて、P+層61aの厚みが薄くなるよう設定されている。
このような受光素子60aでは、光[A]に対応する位置においては、I層62の厚みが薄いため、移動するキャリア(電子や正孔)の量が少なくなり、フォトダイオードとしての感度が低くなる。また、光[B]に対応する位置に近づくにつれて、I層の厚みが厚くなるため、移動するキャリアの量が増大し、フォトダイオードとしての感度が高くなる。
すなわち、図10(a)に示す受光素子60aでは、図面左側ほど感度が低く、図面右側ほど感度がよく、図10(b)に示すような、位置(Y:左右の位置)と感度との関係が得られる。
このような光学距離測定装置によれば、受光素子60a、60bからの信号を処理するための構成を1組だけ準備すればよいので信号の処理を簡素な構成で実現することができる。よって光学距離測定装置をより安価に構成することができる。また、このような光学距離測定装置によれば、P+層61aの厚さを結像位置に応じて変更するだけで受光素子60aの感度を変化させる構成を実現することができる。
[第4実施形態]
次に第4実施形態の光学距離測定装置について説明する。
第4実施形態の光学距離測定装置においては、図11(a)に示すように、受光素子60bは、半導体を積層した構造を有しており、半導体に含まれる不純物層であるP+層61bおよびN+層63bにおける不純物の濃度が結像位置に応じて異なるよう設定されている。本実施形態のP+層61bおよびN+層63bは、均一の厚みを有するものの、P+層61bおよびN+層63bにおけるドナーやアクセプタ等の不純物の濃度が、不均一に構成されている。
具体的には、受光素子60bは、近距離結像位置23aに対応する光[A]が入射される位置では、P+層61bおよびN+層63bにおける不純物の濃度が低く設定されており、遠距離結像位置23bに対応する光[B]が入射される位置に近づくにつれて、P+層61bおよびN+層63bにおける不純物の濃度が高くなるよう設定されている。
なお、本実施形態では、P+層61bおよびN+層63bの両方について、不純物の濃度が不均一になるよう設定しているが、P+層61bおよびN+層63bのうちの少なくとも一方について不純物の濃度が不均一になるよう設定されていればよい。
このような受光素子60bでは、光[A]に対応する位置においては、不純物が少ないため、移動するキャリア(電子や正孔)の量が少なくなり、フォトダイオードとしての感度が低くなる。また、光[B]に対応する位置に近づくにつれて、不純物の濃度が高くなるため、移動するキャリアの量が増大し、フォトダイオードとしての感度が次第に高くなる。
すなわち、図11(a)に示す受光素子60bでは、図面左側ほど感度が低く、図面右側ほど感度がよく、図11(b)に示すような、位置(Y:左右の位置)と感度との関係が得られる。
このような光学距離測定装置によれば、不純物層における不純物の濃度を結像位置に応じて変更するだけで受光素子60bの感度を変化させる構成を実現することができる。
[第5実施形態]
次に第5実施形態の光学距離測定装置について説明する。
第5実施形態の光学距離測定装置においては、バイアス電圧の印加により感度が変更可能な構造を持つ素子を備えている。詳細には、図12(a)に示すように、受光素子70aは、アバランシェフォトダイオードとして構成されている。アバランシェフォトダイオードは、アバランシェ増倍という現象を利用して受光感度を向上させたフォトダイオードである。
アバランシェフォトダイオードは半導体中の電界を用いて光子の衝突に発生する電子を加速させ、半導体の原子中の電子を弾き出し、これらの電子をさらに電界を用いて加速させる、という現象を利用する。このため、アバランシェフォトダイオードは電界強度が高いほど、また、電極までの距離が長いほど、電子(キャリア)の数が増大し、この結果、フォトダイオードとしての感度がよくなる傾向がある。
具体的には、本実施形態の光学距離測定装置において、受光素子70aは、図12(a)に示すように、N+層71、P層72、π層73、P+層74が順に積層された構造とされている。
この構成において、N+層71側が受光面とされており、N+層71およびP+層74には、バイアス電圧を印可するための電極75a、76aが配置されている。また、電源77を備えており、電源77は電極75a、76aにバイアス電圧を印可する。
このような構成において、電極75a、76aは、結像位置に応じて電界強度が異なるように配置されている。具体的には、電極75a、76aは、図12(b)に示すように、受光素子70aの受光面(N+層71)における遠距離の物標による反射光が結像する結像位置(遠距離結像位置23b)側、および受光面の裏側の面(P+層74)における近距離の物標による反射光が結像する結像位置(近距離結像位置23a)側に配置されている。
このような受光素子70aでは、近距離結像位置23aにおいては、電界強度が低く、かつP+層74側の電極までの距離が比較的短くなるため、移動するキャリア(電子や正孔)の量が少なくなり、感度が低くなる。また、遠距離結像位置23bに近づくにつれて、電界強度が強くなり、かつP+層74側の電極までの距離が長くなるため、移動するキャリアの量が増大し、感度が高くなる。
すなわち、図13(a)、図13(b)、図13(c)に示すように、図12(a)および図12(b)に示す受光素子70aでは、図面左側ほど電界強度、アバランシェ増倍による増倍率、およびフォトダイオードとしての感度の全てが低く、図面右側ほど電界強度、アバランシェ増倍による増倍率、およびフォトダイオードとしての感度が高くなるという関係が得られる。
このような光学距離測定装置によれば、電極75a、76aの配置を設定するだけで受光素子70aの感度を変化させる構成を実現することができる。また、このような光学距離測定装置によれば、受光素子の受光面における遠距離の物標による反射光が結像する結像位置側では、電界強度がやや強くなり、かつ受光面の裏側の面に配置された電極76aまでのキャリアの移動距離が長くなるため、相対的に感度を高くすることができる。よって、アバランシェフォトダイオードにおいて、感度に差を持たせる構成を確実に実現することができる。
[第5実施形態の変形例]
上記第5実施形態では、電極75a、76aを、N+層71における遠距離結像位置23b側、およびP+層74における近距離結像位置23a側に配置したが、結像位置に応じて電界強度が異なるように配置されていれば、どのような位置に配置されていてもよい。
例えば、図14に示す受光素子70bのように、N+層71における電極75aについては、上記第5実施形態と同様に、近距離結像位置23a側に配置し、P+層74における電極76bについては、P+層74の全体を覆うようにしてもよい。図14に示す受光素子70bにおいて、近距離結像位置23aに対応する光[A]が入射される位置では、電界強度が比較的弱くなり、フォトダイオードとしての感度が低くなる。また、受光素子70bにおいては、遠距離結像位置23bに対応する光[B]が入射される位置に近づくにつれて、電界強度が高くなり、フォトダイオードとしての感度が高くなるよう設定されている。
なお、本変形例の受光素子70bにおいては、結像位置に応じてP+層74に配置された電極76bまでの距離が変化しない。しかし、結像位置に応じて電界強度を変化させることができるため、結像位置に応じて感度を変化させることができる。
また、条件次第では、図15に示す受光素子70cのように、電極75aおよび電極76cを配置してもよい。すなわち、図15に示す受光素子70cでは、N+層71における電極75aおよびP+層74における電極76cが、ともに遠距離結像位置23bに対応する光[B]が入射される位置に近い位置に配置されている。
この場合、電界強度については、図面左側に対して図面右側のほうが電極75aおよび電極76cに近いためフォトダイオードとしての感度が高くなる。一方で、図面左側に対して図面右側ではP+層74における電極76cまでの距離が短くなるため、キャリアの数が少なくなり、感度が低くなる。
よって、電界強度という要素と、電極76cまでの距離という要素とを比較したときにおいて、電界強度による影響が大きくなるよう設定すれば、図15に示すように電極を配置したとしても本発明の目的を達成することができる。
また、図14に示す受光素子70bにおいては、N+層71における電極75aを近距離結像位置23a側に配置し、P+層74における電極76bについては、P+層74の全体を覆うよう配置したが、N+層71における電極がN+層71における受光部周囲全体を覆い、P+層74における電極が図12(a)に示す電極76aと同様に配置されていてもよい。
このようにアバランシェフォトダイオードにおいて、感度に差を持たせるためには、結像位置に応じて電界強度を変化させるか、結像位置に応じて結像位置からP+層74側の電極までの距離を変化させるか、のうちの少なくとも一方を実現すればよいといえる。
なお、N+層71における電極およびP+層74における電極がN+層71における受光部周囲全体およびP+層74の全体を覆うような場合には、結像位置に応じて電界強度を変化させることも、結像位置に応じて結像位置からP+層74側の電極までの距離を変化させることもできなくなるため、結像位置に応じて感度に差を持たせることが難しくなる。
[その他の実施形態]
本発明は、上記の実施形態によって何ら限定して解釈されない。また、上記の実施形態
の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も本発明の実施形態である。また、上記の複数の実施形態を適宜組み合わせて構成される態様も本発明の実施形態である。また、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される発明の本質を逸脱しない限度において考え得るあらゆる態様も本発明の実施形態である。また、上記の実施形態の説明で用いる符号を特許請求の範囲にも適宜使用しているが、各請求項に係る発明の理解を容易にする目的で使用しており、各請求項に係る発明の技術的範囲を限定する意図ではない。
例えば、上記実施形態において、上記第2実施形態では、1つの受光素子を分割した分割素子を利用したが、図9(b)に示すように、それぞれが独立した受光素子25a〜25fを備えた受光素子群25を採用してもよい。
第2実施形態のように分割素子を採用した場合、信号処理部15に入力される信号は1チャンネル分とすることができるが、受光素子群25を採用した場合、信号処理部15においては多数の信号を処理することになる。ただし、その他の構成は概ね同様とすることができる。
また、上記第1実施形態においては、均一の透過率を有する減衰部22を採用したが、不均一の透過率を有する減衰部を採用してもよい。例えば、図16(a)に示すように、位置によって透過率が単調に変化するような光学フィルタとして構成された減衰部26を採用してもよい。
この減衰部26を採用する場合、結像位置がy=0に近づくにつれて透過率が高くなるよう減衰部26を配置するとよい。
また、減衰部としては、光学フィルタに換えて、偏光板、電気光学素子、磁気光学素子等を採用してもよい。例えば減衰部として偏光板を採用する場合には、結像位置y=0に近づくにつれて透過率が高くなるようにすればよい。
例えば、図16(b)に示すように、レーザ光の偏光方向に応じて複数種類の偏光板27a〜27cの偏光方向が異なる方向になるよう設定された減衰部27を採用すればよい。また、減衰部26,27を採用する場合、受光素子23〜25の全面を覆うように減衰部26,27を配置してもよい。
さらに、不純物層(P+層61a)の厚みに勾配を持たせる構成(図10)、不純物層(P+層61b、N+層63b)に勾配を持たせる構成(図11)、或いはバイアス電圧(電界強度)に勾配を持たせる構成(図12、図14、図15)については、これらの構成を組み合わせて適用してもよい。
[実施形態の構成と本発明の手段との対応関係]
本実施形態における投光部10は本発明でいう照射手段に相当し、本実施形態における信号処理部15は本発明でいう距離演算手段に相当する。また、本実施形態における受光部20は本発明でいう受光装置、受光手段に相当し、本実施形態における減衰部22、受光素子23〜25、60a、60b、70a、70b、70cは本発明でいう光検出部に相当する。
1…光学距離測定装置、5…駆動部、10…投光部、15…信号処理部、20…受光部、21…受光レンズ、22…減衰部、23〜25…受光素子、26,27…減衰部、50…物標、60a,60b,70a,70b,70c…受光素子。

Claims (11)

  1. 受光レンズ(21)を備え該受光レンズの中心軸とは異なる軸上から照射された光波の反射光を受光する受光装置(20)であって、
    前記受光レンズを介して入射された反射光を検出する光検出部(22,23〜25、60a、60b、70a、70b、70c)を備え、
    前記光検出部は、前記光波を反射する物標までの距離に応じて反射光の結像する位置が変化し、遠距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度が、近距離の物標による反射光が結像する結像位置における受光感度よりも高感度に設定されていること
    を特徴とする受光装置。
  2. 請求項1に記載の受光装置おいて、
    前記光検出部は、前記結像位置が無限遠点に位置する物標に対応する結像位置に近づくにつれて、反射光の受光感度がより高感度に設定されていること
    を特徴とする受光装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の受光装置において、
    前記光検出部は、
    前記結像位置に配置された受光素子(23〜25)と、
    前記受光素子のうちの近距離の物標による反射光が結像する結像位置に入射される反射光を減衰させる減衰部(22)と、
    を備えたことを特徴とする受光装置。
  4. 請求項3に記載の受光装置において、
    前記減衰部は、前記受光素子に接触して配置されていること
    を特徴とする受光装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の受光装置において、
    前記光検出部は、前記結像位置に応じて配置された複数の受光素子を備え、
    前記複数の受光素子は、無限遠点に位置する物標に対応する結像位置に近づくにつれてより高感度な素子を備えていること
    を特徴とする受光装置。
  6. 請求項1または請求項2に記載の受光装置おいて、
    前記光検出部は、前記結像位置に応じて感度が異なる受光素子(60a、60b、70a、70b、70c)を備えていること
    を特徴とする受光装置。
  7. 請求項6に記載の受光装置において、
    前記受光素子は、半導体を積層した構造を有しており、半導体に含まれる不純物層(61a)の厚さが前記結像位置に応じて異なること
    を特徴とする受光素子。
  8. 請求項6または請求項7に記載の受光装置において、
    前記受光素子は、半導体を積層した構造を有しており、半導体に含まれる不純物層(61b、63b)における不純物の濃度が前記結像位置に応じて異なること
    を特徴とする受光装置。
  9. 請求項6〜請求項8の何れか1項に記載の受光装置において、
    前記受光素子は、バイアス電圧の印加により感度が変更可能な構造を持つ素子であり、バイアス電圧を印可するための電極(75a、76a、76b、76c)が、前記結像位置に応じて電界強度が異なるように配置されていること
    を特徴とする受光装置。
  10. 請求項9に記載の受光装置において、前記電極は、前記受光素子の受光面における遠距離の物標による反射光が結像する結像位置側、および前記受光面の裏側の面における近距離の物標による反射光が結像する結像位置側に配置されていること
    を特徴とする受光装置。
  11. 物標からの反射光に基づいて物標までの距離を測定する光学距離測定装置(1)であって、
    物標に対して光波を照射する照射手段(10)と、
    前記照射手段の光軸とは異なる軸上に配置された受光レンズ(21)を有し、該受光レンズを介して入射される前記光波の物標による反射光を受光する受光手段(20)と、
    前記光波が照射されてから前記反射光を受光するまでの時間に基づいて物標までの距離を演算する距離演算手段(15)と、
    を備え、
    前記受光手段は、請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の受光装置として構成されていること
    を特徴とする光学距離測定装置。
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