WO2015146429A1 - パーティクル計数装置 - Google Patents
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Abstract
筒型の筐体10と、筐体10の周面に互いに対向するように形成された一対の開口部11a、11bと、筐体10の基端側から先端側に向かって筐体10の内部にレーザ光30を照射する光源12と、筐体10内部に前記レーザ光30の光路を挟むように配置され、前記開口部11a、11bから筐体10内に進入したパーティクルにレーザ光30が照射されることで生じる散乱光を検出する一対の光検出手段20a、20bとを有するパーティクル計数装置において、前記開口部11aを、筐体10の軸方向において光検出手段20a、20bが配置されている領域よりも基端側に形成する。
Description
本発明は、例えば半導体製造装置のチャンバ内や排気管といった特定の場所を浮遊する粒子(パーティクル)の数を計測するパーティクル計数装置に関する。
半導体の処理工程で発生し、処理室内を浮遊する粉塵などのパーティクルは、製品の性能等を低下させる原因となる。そこで、半導体処理装置では、パーティクルの発生を抑えるために処理室(チャンバ)内を高真空状態にすると共に、処理室内を浮遊するパーティクルをリアルタイムで計測するパーティクル計数装置を設置している(例えば特許文献1を参照)。
従来のパーティクル計数装置の一例を図6及び図7に示す。図6はパーティクル計数装置の上面図であり、図7は図6のA’-A’矢視断面図である。該パーティクル計数装置は、円筒形の筐体110と、筐体110の周面に互いに対向するように形成された一対の開口部111a、111bと、筐体110の一端(基端)に設けられたレーザ光源112と、レーザ光を集光及び成形するためのレンズ113と、筐体110の他端(先端)に設けられたビームストッパ114と、筐体110の内部に設けられた一対の光検出部120a、120bとを含んでいる。光検出部120a、120bは、それぞれフォトダイオード121a、121bと該フォトダイオード121a、121bを保護するためのカバーガラス122a、122bを備えており、レーザ光130の光路を挟んで互いに対向するように配置されている。こうしたパーティクル計数装置において、いずれかの開口部111a、111bから筐体110の内部に進入したパーティクルは、レーザ光源112からのレーザ光130の照射により散乱光を発する。この散乱光が光検出部120a、120bに入射してフォトダイオード121a、121bにより検出され、その検出信号がコンピュータ等から成るデータ処理部(図示略)に送出されて、該データ処理部にてパーティクルの計数が行われる。
前記光検出部120a、120bによる検出信号の一例を図8に示す。パーティクル計数装置は、こうした検出信号を予め定められた閾値電圧と比較し、検出信号が閾値電圧を超えた部分をパーティクル由来の信号ピークと判定してパーティクルの計数を行う。
近年、半導体製造装置では従来に比べて微細な加工が行われるようになっており、こうした微細加工においては、これまで問題とならなかったような微小なパーティクルであっても加工精度を低下させる要因となる。そのため、近年ではパーティクル計数装置によって、ごく微小なパーティクルを検出することが求められている。パーティクルによる散乱光の強度は該パーティクルの粒径に依存するため、微小なパーティクルを検出するためには、前記閾値電圧を低く設定する必要がある。しかしながら、閾値電圧を低く設定した場合、ノイズ成分がパーティクル由来の信号ピークとして判定されてしまい、正確な計数を行うことができない場合があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パーティクル計数装置において散乱光の検出信号上に現れるノイズを低減してSN比を改善し、微小なパーティクルについても検出可能とすることにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係るパーティクル計数装置は、
a)筒型の筐体と、
b)前記筐体の周面に互いに対向するように形成された一対の開口部と、
c)前記筐体の基端側から先端側に向かって該筐体の内部にレーザ光を照射する光源と、
d)前記筐体内部に前記レーザ光の光路を挟むように配置され、前記開口部から前記筐体内に進入したパーティクルに前記レーザ光が照射されることで生じる散乱光を検出する一対の光検出手段と、
を有し、
前記一対の開口部が、前記筐体の軸方向において前記光検出手段が配置されている領域よりも基端側に形成され、前記開口部から入射する外乱光が前記光検出手段に直接入射することを低減することを特徴としている。
a)筒型の筐体と、
b)前記筐体の周面に互いに対向するように形成された一対の開口部と、
c)前記筐体の基端側から先端側に向かって該筐体の内部にレーザ光を照射する光源と、
d)前記筐体内部に前記レーザ光の光路を挟むように配置され、前記開口部から前記筐体内に進入したパーティクルに前記レーザ光が照射されることで生じる散乱光を検出する一対の光検出手段と、
を有し、
前記一対の開口部が、前記筐体の軸方向において前記光検出手段が配置されている領域よりも基端側に形成され、前記開口部から入射する外乱光が前記光検出手段に直接入射することを低減することを特徴としている。
従来のパーティクル計数装置における光検出部120a、120bには、パーティクルからの散乱光のみならず開口部111a、111bから筐体110内に進入した外乱光も入射し、これが検出信号上でノイズ成分となって微小なパーティクルの検出を妨げる要因となっていた。これに対し、上記構成から成る本発明のパーティクル計数装置では、筐体の光検出手段が配設されている領域よりも基端側(光源側)に前記一対の開口部が形成されている。このため、開口部から光検出手段に直接入射する外乱光が低減され、検出信号上に現れる外乱光由来のノイズを抑えることができる。
なお、本発明のように開口部を光検出手段よりも基端側に設けた場合、パーティクルからの散乱光のうち側方散乱光(すなわちレーザ光の光軸と略直交する方向に散乱した光)は光検出手段で受光されないこととなる。そこで、本発明に係るパーティクル計数装置では、前記レーザ光源として短波長(300~500nm程度)のレーザ光を発するものを用いることが望ましい。短波長のレーザ光をパーティクルに照射した場合には前方散乱光(パーティクルからレーザ光の進行方向に向けて散乱する光)が支配的となるため、開口部を光検出手段よりも基端側に設けた場合(すなわち開口部の前方に光検出手段を配置した場合)でも、効率よく散乱光を検出することができる。
以上で説明したように、上記本発明に係るパーティクル計数装置によれば、パーティクルからの散乱光の検出信号上に現れるノイズを低減することができ、これにより微小なパーティクルも検出可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について図1~3を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施形態に係るパーティクル計数装置の上面図であり、図2は図1のA-A矢視断面図、図3は図1のB-B矢視断面図である。なお、上述の図6及び図7と同一又は対応する構成要素については、図6及び図7で付与されたものと下2桁が共通する符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下では、筐体10の軸方向においてレーザ光源12が設けられている側を後方(本発明における基端側)とし、ビームストッパ14が設けられている側を前方(本発明における先端側)とする。
本実施形態に係るパーティクル計数装置は、パーティクルを筐体10内に通過させるための一対の開口部11a、11bが、光検出部20a、20bよりも後方に設けられていることを特徴としている。これにより、開口部11a、11bから入射して光検出部20a、20bに直接入射する外乱光を軽減し、該外乱光由来のノイズを低減することができる。
なお、開口部11a、11bから筐体10内に入射した外乱光が光検出部20a、20bに直接入射することがないよう、開口部11a、11bは、筐体10の軸方向において光検出部20a、20bが設けられている領域から十分に離間した位置に形成することが望ましい。
散乱光の強度Iscatは以下のレイリー散乱の式で示されるように波長λの4乗に反比例する。
従って、本実施形態におけるレーザ光源12としては500nmよりも短波長(望ましくは300~500nm程度、さらに好ましくは400~500nm)のレーザ光を出射できるものを使用することが望ましい。これにより、パーティクルの粒子径が小さい場合でも散乱光の強度を大きくすることができる。また、短波長のレーザ光を照射した場合、パーティクルからの散乱光はより前方に強く分布する(すなわち散乱光全体に占める前方散乱光の割合が大きくなる)ため、上記の光検出部20a、20bによる散乱光の検出効率を一層高めることが可能となる。
以上により、本実施形態に係るパーティクル計数装置によれば、検出信号のSN比を改善し、微小なパーティクルについても正確に計数することが可能となる。
なお、図1では、筐体10の軸方向において、光検出部20a、20bが設けられている領域と開口部11a、11bが形成されている領域とが重複しない構成としたが、外乱光由来のノイズがパーティクル計数の妨げとならない範囲でこれらの領域が多少重複していてもよい。つまり、光検出部が効率よく前方散乱光を検出でき、かつ、外乱光が直接光検出部に入射することを低減する位置に開口部が設けられるとよい。
また、光検出部20a、20bが設けられている領域と開口部11a、11bが形成されている領域とが近接している場合には、前記外乱光の内、開口部11a、11bから筐体10の内部に浅い角度(すなわちレーザ光30の光軸と平行に近い角度)で進入して光検出部20a、20bへと直接入射する光を遮るために、該光の光路上に遮光部を設けることが望ましい。該遮光部は例えば、図4に示すように、筐体10の内周面からレーザ光30の光軸に向かって立設された突出部15a、15bから成るものとすることができる。あるいは、前記外乱光が筐体10の内部に浅い角度で入射しないよう、図5に示すように、開口部11a、11bの周縁の少なくとも後端側において筐体10の外周面から径方向に突出する突出部16a、16bから成る遮光部を設けた構成としてもよい。なお、図4、5はいずれも本発明に係るパーティクル計数装置をレーザ光30の光軸を含み且つフォトダイオード21a、21bの受光面に平行な面で切断した状態を示す断面図である。
10、110…筐体
11a、11b、111a、111b…開口部
12、112…レーザ光源
13、113…レンズ
14、114…ビームストッパ
20a、20b、120a、120b…光検出部
21a、21b、121a、121b…フォトダイオード
22a、22b、122a、122b…カバーガラス
30、130…レーザ光
11a、11b、111a、111b…開口部
12、112…レーザ光源
13、113…レンズ
14、114…ビームストッパ
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21a、21b、121a、121b…フォトダイオード
22a、22b、122a、122b…カバーガラス
30、130…レーザ光
Claims (5)
- a)筒型の筐体と、
b)前記筐体の周面に互いに対向するように形成された一対の開口部と、
c)前記筐体の基端側から先端側に向かって該筐体の内部にレーザ光を照射する光源と、
d)前記筐体内部に前記レーザ光の光路を挟むように配置され、前記開口部から前記筐体内に進入したパーティクルに前記レーザ光が照射されることで生じる散乱光を検出する一対の光検出手段と、
を有し、
前記一対の開口部が、前記筐体の軸方向の前記光検出手段が配置されている領域よりも基端側に形成され、前記開口部から入射する外乱光が前記光検出手段に直接入射するのを低減することを特徴とするパーティクル計数装置。 - 前記パーティクルに前記レーザ光が照射されることで生じる散乱光が前記レーザ光の進行方向に強く分布するように、前記レーザ光が500nmよりも短波長であることを特徴とする請求項1に記載のパーティクル計数装置。
- 前記レーザ光の波長が300~500nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のパーティクル計数装置。
- 前記筐体の軸方向において、前記開口部が形成されている領域が、前記光検出手段が配置されている領域と重複していないことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のパーティクル計数装置。
- 前記筐体の軸方向において、前記開口部が形成されている領域と前記光検出手段が配置されている領域とが近接しており、
前記筐体が、前記開口部からの外乱光の前記光検出手段への直接入射を遮るための遮光部を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のパーティクル計数装置。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2014-062068 | 2014-03-25 | ||
JP2014062068 | 2014-03-25 |
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2015
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