JP2015148547A - 恒温恒湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ほぼ大気圧の圧力下で100℃を超える温度および湿度の環境を制御可能な恒温恒湿装置を実現する。【解決手段】 被試験試料を収容する試験槽1と、前記試験槽に湿度を調整した気体を供給する調湿気体発生装置6と、前記試験槽1と前記調湿気体発生装置6との間の気体導入経路に設けたバルブ10と、前記試験槽1内の気体を100℃を超える温度に加熱するヒーター11と、前記試験槽1内の圧力が大気圧を一定の圧力以上超えた場合に前記試験槽内の気体を外部に放出する圧力弁3と、を有する恒温恒湿装置とした。【選択図】 図1
Description
本発明は、電気部品、電子部品等の信頼性評価試験で用いられる恒温恒湿装置に関するものである。
従来から、製品の信頼性試験を行うために、温度や湿度の過酷な環境に製品を晒して、製品が各種の環境で正常に動作するかどうかを確認したり、寿命を推定したりする目的で、各種の恒温恒湿装置が使用されている。このような評価を行う恒温恒湿装置の一種に不飽和型プレッシャークッカー試験装置がある。この試験装置は被試験試料を収容する試験槽と、この試験槽に水蒸気を供給する加湿槽と、加湿槽から試験槽に導入された水蒸気をさらに高温に加熱するヒーターとを備えている。不飽和型プレッシャークッカー試験装置では100℃を超える恒温恒湿試験環境を試験槽内に形成することが多い。その場合、槽内は水蒸気のみとなり、このときの湿度は、加湿槽内、試験槽内の温度それぞれの飽和蒸気圧の比で定義される。試験槽の相対湿度は(相対湿度)=(試験槽内の水蒸気圧)/(試験槽内の温度での飽和水蒸気圧)×100%である。例えば、加湿槽の温度を124.7℃とした場合、加湿槽の水蒸気圧はこの温度での飽和水蒸気圧(2.27気圧)に等しい。試験槽と加湿槽はパイプなどを通じて連結されており、試験槽の水蒸気圧は加湿槽の水蒸気圧と等しくなる。この水蒸気を試験槽に導入して130℃(飽和水蒸気圧2.67気圧)まで加熱した場合、試験槽の相対湿度は(2.27/2.67)×100=85.0%となる。このように不飽和型プレッシャークッカー試験装置では、100℃を超える温度で試験槽内の相対湿度の制御が可能となる。また、この不飽和型プレッシャークッカー試験装置に減圧槽を設けることで、100℃を超える温度で低湿度の相対湿度制御が可能な不飽和型プレッシャークッカー試験装置も提案されている。(特許文献1)
従来の恒温恒湿装置で、100℃を超える温度で空間の水分量を制御することは可能であるが、空間に水蒸気しか存在しない状態になり、また、槽内の気体の圧力も大気圧とはならない。実際の製品が使用される環境として想定される大気圧かつ空気が存在する環境下で、100℃を超える温度および湿度の制御を可能とすることで、より実環境に近い環境下での湿度劣化加速試験が実施可能となる。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ほぼ大気圧の圧力下で100℃を超える温度および湿度の環境を制御可能な恒温恒湿装置を実現することを目的としている。
本発明の恒温恒湿装置は、被試験試料を収容する試験槽と、前記試験槽に湿度を調整した気体を供給する調湿気体発生装置と、前記試験槽と前記調湿気体発生装置との間の気体導入経路に設けたバルブと、前記試験槽内の気体を100℃を超える温度に加熱するヒーターと、前記試験槽内の圧力が大気圧を一定の圧力以上超えた場合に前記試験槽内の気体を外部に放出する圧力弁と、を有するものとした。
この発明によれば、調湿気体発生装置により試験槽内に存在する気体の水分量を調整可能であり、100℃以上の温度での湿度制御が可能となる。また、温度湿度が変更しても圧力弁により試験槽内の圧力をほぼ大気圧の圧力に保つことができる。
以下に、本発明に係る恒温恒湿装置の実施の形態を図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。技術的な矛盾が生じない範囲で、ある実施の形態で述べた構成の一部と別の実施の形態で述べた構成とを組み合わせてもよい。また、図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。さらに、実施の形態において同じ構成要素は同じ符号を付し、ある実施の形態において説明した構成要素については、別の実施の形態においてその詳細な説明を略すものとする。
<実施の形態1.>
図1は本発明の実施の形態1の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。恒温恒湿装置は被試験試料を収容する試験槽1、試験槽1内の気体を100℃を超える温度に加熱するヒーター11を備える。試験槽1はグラスウールなどの断熱材2によって囲われた構造を有し、試験時には試験槽1は密閉される。試験槽1内には、被試験試料がおおよそ槽の中心高さに位置するように被試験試料を支える試料台14が設置される。試験槽1の外には湿度を調整した気体を生成する調湿気体発生装置6が設置される。調湿気体発生装置6で湿度を調整した気体は調湿気体導入管4を通じて試験槽1内に供給される。試験槽1と調湿気体発生装置6との間の気体導入経路である調湿気体導入管4にはバルブ10が設けられる。バルブ10は流量を任意に調節可能なものとすればよいが、単純に開閉のみを行うものでもよい。調湿気体導入管4は試験槽1内のヒーター11の直上に導かれてその途中の複数個所に、気体を上方に放出する調湿気体射出口5が設けられている。試料台14は周辺部を除いて試験槽2を上部(試料設置室12)と下部に隔てており、ヒーター11および調湿気体射出口5は試料台14の下に位置する。試料台14は試験槽2内の大半を仕切る一種の隔壁としても機能しているが、試料台14は任意の形態として、それとは別体に隔壁を設ける構成としてもよい。ヒーター11としてステンレスなど耐食性金属のシースで電熱線を保護したシーズヒーターなどを用いることができる。
図1は本発明の実施の形態1の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。恒温恒湿装置は被試験試料を収容する試験槽1、試験槽1内の気体を100℃を超える温度に加熱するヒーター11を備える。試験槽1はグラスウールなどの断熱材2によって囲われた構造を有し、試験時には試験槽1は密閉される。試験槽1内には、被試験試料がおおよそ槽の中心高さに位置するように被試験試料を支える試料台14が設置される。試験槽1の外には湿度を調整した気体を生成する調湿気体発生装置6が設置される。調湿気体発生装置6で湿度を調整した気体は調湿気体導入管4を通じて試験槽1内に供給される。試験槽1と調湿気体発生装置6との間の気体導入経路である調湿気体導入管4にはバルブ10が設けられる。バルブ10は流量を任意に調節可能なものとすればよいが、単純に開閉のみを行うものでもよい。調湿気体導入管4は試験槽1内のヒーター11の直上に導かれてその途中の複数個所に、気体を上方に放出する調湿気体射出口5が設けられている。試料台14は周辺部を除いて試験槽2を上部(試料設置室12)と下部に隔てており、ヒーター11および調湿気体射出口5は試料台14の下に位置する。試料台14は試験槽2内の大半を仕切る一種の隔壁としても機能しているが、試料台14は任意の形態として、それとは別体に隔壁を設ける構成としてもよい。ヒーター11としてステンレスなど耐食性金属のシースで電熱線を保護したシーズヒーターなどを用いることができる。
試験槽1上部には槽内圧力が大気圧または1気圧を一定の圧力以上超えた場合に試験槽1内の気体を外部に放出する圧力弁3が設置される。この一定の圧力とは、1気圧よりも大幅に小さな圧力であり、例えば0.1気圧以下などである。従って、圧力弁3は実質的に試験槽1内が大気圧以上になったときに槽内の気体を外気に放出する圧力弁と考えてもよい。
試験槽1内の試料台14の上部には温湿度センサ13が設置されて、温湿度センサ13が検出した温度、湿度をもとに、調湿気体発生装置6で生成する湿度調整、気体の導入の制御、ヒーター11の出力調整、を行う制御装置20が設置される。なお、図では温湿度センサ13を一体で表示したが、温度センサと湿度センサとを別体として異なる位置に設置してもよい。また、制御装置20を一体のものとして示したが、湿度調整、気体の導入、ヒーター11の出力調整をそれぞれ別体のユニットで制御してもよい。
調湿気体発生装置6は、水蒸気で飽和している定量の気体と完全に乾燥している定量の気体とを混合して調湿気体を生成する分流法と呼ばれる方式のものを用いることができる。図1には流量計7によって飽和気体と乾燥気体の混合比を調整する調湿気体発生装置6の内部構成の概略を示した。乾燥気体導入管9から導入した乾燥気体は2分岐され、分岐したそれぞれの流量は流量計7によって調整される。分岐した一方の気体は飽和蒸気槽8内に導かれ、水蒸気で飽和した気体とされる。乾燥気体としては、ガスボンベからの気体、除湿して十分に露点を低くした乾燥空気などを用いることができる。乾燥気体導入管9から供給される乾燥空気の圧力は数気圧程度で、大気圧よりも高圧である。飽和蒸気槽8は加熱した水槽などで構成される。飽和蒸気槽8は100℃以下とされる。流量計7を調整することにより、調湿気体発生装置6は100℃以下の調湿された気体を生成することができる。なお、調湿気体発生装置6の方式は分流法に限るものではなく、たとえば、飽和水溶液の飽和水蒸気を用いる方法、飽和水蒸気を含む空気をさらに温度調節して湿度を調整する2点温度法などを用いてもよい。また、この調湿気体発生装置6は混合した気体を所定の温度とするヒーター、冷却器などの温度調整機構を備えたものとする。
圧力弁3は、差圧によって弁を自動的に開閉する逆止弁で構成することができる。ばねによる付勢や弁体の重量を利用して、試験槽1側(槽内圧力)と外部(大気圧)との差圧が一定の値となると弁体が移動して弁が開き、試験槽1側の気体を外部に放出する。また、試験槽1内部と外部との圧力差を測定する圧力センサをたとえば図の圧力弁3のケース内に設置して、圧力センサの測定した値が一定値を超えた際に開く電磁弁で構成してもよい。
次に、本実施の形態1の恒温恒湿装置の動作、使用例を説明する。まず、被試験試料を試料台14の上に設置して、図示しない扉を閉じて試験槽1を密閉する。次いで、調湿気体発生装置6から水分を含んだ空気を試験槽1内に導入する調湿気体導入工程(A)を行う。その後、槽内気体をヒーター11により加熱する温度上昇工程(B)を行う。(A)(B)の2つの工程により目的の温度T1(T1>100℃)、容積絶対湿度VH1の気体で試験槽1内を満たして被試験試料を試験する(試験工程)。容積絶対湿度とは単位容積に含まれる水蒸気量を重量で示したものであり、水蒸気の質量をm、容積をVaとすると容積絶対湿度VHはVH=m/Vaと表される。
調湿気体導入工程(A)では所定の温度T0(T0<100℃)、容積絶対湿度VH0の調湿気体を調湿気体導入管4を通して試験槽1内に導入し、試料設置室12を温度T0、容積絶対湿度VH0の調湿気体で置換する。調湿気体発生装置6では大気圧より高圧の調湿気体が生成されて試験槽1内に導入される。調湿気体の導入により試験槽1内の圧力が高まると圧力弁3から外部に気体が放出される。調湿気体の導入を続けることで最初に試験槽1内にあった気体は次第に導入された調湿気体で置換される。試料設置室12内に設置される温湿度センサ13の値が所定の温度T0、容積絶対湿度VH0になるまで調湿気体を導入する。その後、調湿気体導入工程(A)終了時に調湿気体発生装置6と試験槽1をつなぐ調湿気体導入管4のバルブ10が閉められる。容積絶対湿度VH0に対して一定の範囲内にある湿度範囲に入った場合に制御装置20内の湿度制御ユニットがバルブ10を閉じるように制御してもよい。
次に、温度上昇工程(B)ではヒーター11によって槽内温度を試験温度である100℃を超える目標温度T1に上昇させる。温度上昇により槽内の気体は膨張するため、体積膨張分の気体は圧力弁3から槽外に排出される。このとき、体積膨張分の気体に含まれる水分が槽外に排出されるため、試験槽1内の気体は温度T1、容積絶対湿度VH1(VH1<VH0)となる。気体の状態方程式から槽外に排出される気体量が推定可能であるため、温度上昇工程(B)で排出される気体分の水分量を想定して調湿気体導入時の容積絶対湿度VH0を設定する。このようにして最終的な目標値である温度T1、容積絶対湿度VH1の気体で試験槽1を満たすことができる。
図2は本実施の形態1の恒温恒湿槽の調整過程の温度、圧力の変化を説明する湿度温度圧力線図である。図のように、調湿気体導入工程(A)から温度上昇工程(B)を経て、試験を行う間、圧力弁3によって槽内の圧力はほぼ一定に保たれる。
図3は本実施の形態1の恒温恒湿槽の調整可能な範囲を示した湿度温度領域図である。なお、図で湿度は相対湿度で示した。この図で100℃以上の幅が細いハッチング領域が本実施の形態1の制御可能な範囲である。100℃を超える温度では蒸気分圧が1気圧以下の領域で温度湿度制御が可能となる。なお、本実施の形態1の恒温恒湿槽は従来の恒温恒湿槽で実現可能な100℃以下の湿度温度範囲も実現可能であるので、あわせて100℃以下の制御可能範囲として幅が広いハッチング領域で示した。なお、図では制御可能領域を直感的にわかりやすく表示するために縦軸を相対湿度で表示したが、本発明の恒温恒湿装置は目標温度T1での目標相対湿度に相当する容積絶対湿度VH1を目標にして湿度制御する。
上記では、温度を上昇させてから試験を行う場合について述べたが、100℃を超える高温と、それよりも低い温度との間で温度を変化させて試験を行う場合がある。そのような場合に降温することで槽内の気体が収縮し、圧力が大気圧より低下する問題がある。そこで、降温する場合には、バルブ10を開けて調湿した100℃以下の気体を導入して気圧の補充と槽内の温度の低下とを同時に行うようにするとよい。たとえば、試験槽1内の圧力が大気圧(または1気圧)より一定の圧力以上減少した場合に、バルブ10を開けるように制御する圧力制御装置をさらに有するとよい。たとえば、温湿度センサ13にさらに圧力センサを組み合わせたものを用いて、その圧力センサの出力をもとにバルブ10の開閉を制御装置内の圧力制御ユニット(圧力制御装置)で制御する。上記では湿度制御装置で湿度が設定した湿度範囲内に入った場合にバルブ10を閉じることを述べたが、圧力が一定の圧力以上減少している間は、湿度が湿度範囲内に入っていてもバルブ10を開けるようにするとよい。
恒温恒湿処理の終了時には、ヒーター11での加熱を停止し、調湿気体発生装置6から常温の調湿気体または乾燥気体などを導入し、内部の気体の温度を常温に戻す。その後、試験槽1の扉を開け、試料を取り出す。試料の試験は恒温恒湿処理中に行ってもよいし、取り出した後に行ってもよい。
以上のように、本実施の形態1の恒温恒湿槽は調湿気体発生装置6と圧力弁3、100℃を超える温度に加熱するヒーター11を備えたことにより、100℃を超える温度および湿度の環境をほぼ大気圧の圧力下で制御可能とすることができる。試験槽に気体を導入し、気体を100℃以上に昇温する間もほぼ大気圧が保たれるので、試料に圧力の影響が生じない。また、調湿気体発生装置として100℃以下の温度で所望の温度、湿度制御が可能であるものを用いたので、水の沸点以下となり調湿気体の湿度制御が容易となり、安価に装置を実現することができる。
また、圧力弁3を上部に設置し、調湿気体射出口5を試験槽1の下部に設置するなど、気体の導入部と排出部を槽の対面位置に配置した。このため、調湿気体導入制御工程(A)の初期において、槽内にあった空気を優先的に圧力弁3から排出することが可能となり、調湿気体の導入時間を短縮することができる。
また、試験槽内の圧力が大気圧より一定の圧力以上減少した場合に、前記バルブ10を開けるように制御する圧力制御装置をさらに有すると、温度を下げた際の槽内の減圧の問題が解決でき、特に温度を上下させながら試験を行うことが容易となる。
なお、本発明における大気圧とは、標準大気圧である1気圧だけでなく、高度、緯度、天候に左右されて変動する範囲程度に1気圧からずれた気圧であってもよい。たとえば、気圧の低い高地での電気部品、電子部品等の信頼性評価試験に本発明の恒温恒湿装置を用いることも可能であり、その場合、大気圧は1気圧より大幅に低くてもよい。
<実施の形態2.>
図4は本発明の実施の形態2の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態2は実施の形態1の構成に加えて、調湿気体発生装置6の飽和蒸気槽8から試験槽1内に飽和蒸気のみを導入することができる飽和蒸気導入管15および導入量の微調整が可能なバルブ10bを併せ持つ構成とした。なお、図において調湿気体導入管4のバルブ10aは実施の形態1で示したバルブ10に相当する。
図4は本発明の実施の形態2の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態2は実施の形態1の構成に加えて、調湿気体発生装置6の飽和蒸気槽8から試験槽1内に飽和蒸気のみを導入することができる飽和蒸気導入管15および導入量の微調整が可能なバルブ10bを併せ持つ構成とした。なお、図において調湿気体導入管4のバルブ10aは実施の形態1で示したバルブ10に相当する。
本実施の形態2では湿度を調整した気体を導入する経路以外に飽和蒸気を導入する経路を有するので、試験中に温湿度センサ13で測定される試料設置室12内の湿度が絶対湿度VH1の条件から低下しても飽和蒸気を導入することで槽内湿度の調整が可能である。
<実施の形態3.>
図5は本発明の実施の形態3の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態3は実施の形態1の構成に加えて、試験槽1内に直接乾燥気体のみを導入することができる乾燥空気導入管9および導入量の微調整が可能なバルブ10cを併せ持つ構成とした。なお、図において調湿気体導入管4のバルブ10aは実施の形態1で示したバルブ10に相当する。
図5は本発明の実施の形態3の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態3は実施の形態1の構成に加えて、試験槽1内に直接乾燥気体のみを導入することができる乾燥空気導入管9および導入量の微調整が可能なバルブ10cを併せ持つ構成とした。なお、図において調湿気体導入管4のバルブ10aは実施の形態1で示したバルブ10に相当する。
本実施の形態3では試験槽に乾燥気体を導入する経路をさらに有するので、試料設置室12内に設置された温湿度センサ13で測定される試料設置室12内の湿度が上昇した時に槽内湿度の調整が容易である。また、試験終了時に室温の乾燥空気の導入が容易で、装置の立ち下げまでの時間を短縮することができる。
<実施の形態4.>
図6は本発明の実施の形態4の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態4は実施の形態1の構成に加えて、試験槽1の外部に冷却装置16を配置し、圧力弁3から放出される気体を冷却してから大気に放出するようにした。
図6は本発明の実施の形態4の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態4は実施の形態1の構成に加えて、試験槽1の外部に冷却装置16を配置し、圧力弁3から放出される気体を冷却してから大気に放出するようにした。
圧力弁3から放出される気体を冷却槽17内に導き、冷却槽17内で冷却装置16により冷却した後、冷却槽17の一部に設けた排出口18から外部へ放出する。冷却装置16は、たとえば水冷コイル、熱交換器、電子冷却器、ヒートシンクと放熱フィン、などで構成することができる。また、室温の空気、外気を混合して希釈することで温度を低下する構造としてもよい。
このように、本実施の形態4では圧力弁から放出される気体を冷却する冷却装置16をさらに設けたので、高温の気体を降温してから大気に放出することができる。特に、試験終了時、気体導入によって試験槽1内部を降温する際に、比較的多い流量の気体が圧力弁3から外部に放出される。冷却装置16がない場合は、試験槽を設置した部屋の温度検知式火災報知器が動作したり、周囲の他の設備に影響を及ぼしたりする可能性があるが、本実施の形態4の構成ではそれらの問題を防ぐことができる。
<実施の形態5.>
図7は本発明の実施の形態5の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態5は実施の形態1の試験槽1を複数備え、複数台の試験槽1に対して調湿気体発生装置6を1台とした構成である。また、制御装置20も複数台の試験槽1に対して共通とした。
図7は本発明の実施の形態5の恒温恒湿装置の構成を示す断面図である。本実施の形態5は実施の形態1の試験槽1を複数備え、複数台の試験槽1に対して調湿気体発生装置6を1台とした構成である。また、制御装置20も複数台の試験槽1に対して共通とした。
調湿気体発生装置6は、調湿気体導入工程(A)のみで使用するものであり、ある一つの試験槽1に対する調湿気体の導入が終了した後に、別のもう一つの試験槽1に対する調湿気体の導入を行う。このようにすると1台の調湿気体発生装置6につき複数の試験槽1の試験を同時に実施することができ、安価に複数の試験装置が得られる。一方の試験槽1が温度上昇工程(B)、または試料導入などの工程を行っている間に他方の試験槽1で調湿気体導入工程(A)を行うように制御装置20で制御して、時間が有効に利用することもできる。
このように、本実施の形態5では、試験槽1を複数有し、1台の調湿気体発生装置から複数の試験槽に湿度を調整した気体を供給する構成としたので、安価に複数の装置を製造可能となる。
本発明は、電気部品、電子部品等の信頼性評価試験で用いられる恒温恒湿装置に有用である。
1 試験槽、2 断熱材、3 圧力弁、4 調湿気体導入管、5 調湿気体射出口、6 調湿気体発生装置、7 流量計、8 飽和蒸気槽、9 乾燥気体導入管、10 バルブ、11 ヒーター、12 試料設置室、13 温湿度センサ、14 試料台、15 飽和蒸気導入管、16 冷却装置、17 冷却槽、18 排出口、20 制御装置。
Claims (8)
- 被試験試料を収容する試験槽と、
前記試験槽に湿度を調整した気体を供給する調湿気体発生装置と、
前記試験槽と前記調湿気体発生装置との間の気体導入経路に設けたバルブと、
前記試験槽内の気体を100℃を超える温度に加熱するヒーターと、
前記試験槽内の圧力が大気圧を一定の圧力以上超えた場合に前記試験槽内の気体を外部に放出する圧力弁と、
を有する恒温恒湿装置。 - 前記調湿気体発生装置は100℃以下の温度で気体の湿度を調整する装置である請求項1に記載の恒温恒湿装置。
- 前記試験槽内に前記調湿気体発生装置からの気体を導入する調湿気体射出口を備え、
前記調湿気体射出口と前記圧力弁とが前記試験槽の対面に配置されている請求項1または2に記載の恒温恒湿装置。 - 前記調湿気体発生装置は飽和蒸気槽を有し、前記飽和蒸気槽から前記試験槽に湿度を調整した気体を導入する経路以外に飽和蒸気を導入する経路を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の恒温恒湿装置。
- 前記試験槽に乾燥気体を導入する経路をさらに有する請求項1から4のいずれか一項に記載の恒温恒湿装置。
- 前記圧力弁から放出される気体を冷却する冷却装置をさらに設けた請求項1から5のいずれか一項に記載の恒温恒湿装置。
- 前記試験槽を複数有し、1台の前記調湿気体発生装置から複数の前記試験槽に湿度を調整した気体を供給するようにしたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の恒温恒湿装置。
- 前記試験槽内の圧力が大気圧または1気圧より一定の圧力以上減少した場合に、前記バルブを開けるように制御する圧力制御装置をさらに有する請求項1から7のいずれか1項に記載の恒温恒湿装置。
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